人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数284名(単体) 6,107名(連結)
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平均年齢34.3歳(単体)
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平均勤続年数4.2年(単体)
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平均年収9,321,227円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年9月30日現在
(注) 1.従業員数は就業人員(当社グループ(当社及び連結子会社)から当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含んでおります。)であり、臨時雇用者数(人材会社からの派遣社員を含んでおります。)は、各連結会計年度の平均人員を( )外数で記載しております。
なお、当社グループは、4月の定期採用予定者を、研修のため、正式入社以前に臨時雇用しておりますが、上記の臨時雇用者数には含めておりません。
2.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
3.従業員数が前連結会計年度末に比べ1,203名増加しましたのは、主として株式会社メルディア(旧:株式会社三栄建築設計)及びその関連会社の連結子会社化並びに業容拡大に伴う定期及び期中採用によるものであります。
(2) 提出会社の状況
2024年9月30日現在
(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含んでおります。)であり、臨時雇用者数(人材会社からの派遣社員を含んでおります。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
なお、当社は、4月の定期採用予定者を、研修のため正式入社以前に臨時雇用しておりますが、上記の臨時雇用者数には含めておりません。
2.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
3.従業員数が前事業年度末に比べ35名増加しましたのは、主として業容拡大に伴う定期及び期中採用によるものであります。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況
当社グループには、労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合
(注) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
(5)男性労働者の育児休業取得率
(注) 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
(6)労働者の男女の賃金の差異
(注) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、持続可能な社会の実現に事業活動を通じて貢献するとともに、企業の持続的成長を目指す「サステナビリティ」を推進しております。当社グループでは、企業理念に掲げる「お客様のニーズを徹底的に追求し、価値ある不動産を届けます」を実践し続けるとともに、「都心部で手の届く価格の住宅を提供する」ことをミッションとして事業に取り組んでまいりました。当社グループのミッションを時代の変化の中で実現し続けることで、社会価値と事業価値の両立を目指す共有価値の創造を実践しております。また、当社グループは、事業活動に伴う社会的責任やSDGs達成に向けた貢献を強く意識し、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関連する課題に対して、事業活動を通じた取組みを推進しております。
(1) サステナビリティ
① ガバナンス(推進体制)
当社グループでは、取締役・執行役員等から構成されるサステナビリティ委員会を設置しております。取締役会の監督のもとに運営される当委員会においては、サステナビリティに関するリスク及び機会について識別・評価するとともに、各事業部門及びグループ各社における対応について情報を収集し、管理しております。進捗状況及び結果についてはサステナビリティ委員会に報告され、議論されます。議論された重要事項については、取締役会に報告されております。
また、2024年10月に経営企画本部にサステナビリティ推進部を新設いたしました。サステナビリティの推進を強化し、更なる企業価値の向上を図ってまいります。
② リスク管理
前項のとおり、サステナビリティ委員会を中心とするガバナンスにおいてリスク管理を実行しておりますが、3カ年の基本方針において新たに設定した重要課題(マテリアリティ)におけるサステナビリティに関する重要課題のうち、「ガバナンス・コンプライアンスの改革」及び「脱炭素への貢献」に関して、リスク管理を含む取組みを進めております。
(2) 人的資本の価値最大化
当社グループは、持続的成長の実現にあたり、「人材」を企業における最も重要な資本と位置付け、優秀人材の採用を強化するとともに、従業員の能力開発へ向けた教育研修を継続的に実施しています。企業理念に掲げるとおり、「やる気のある人を広く受け入れ、結果に報いる組織」を実現するべく、経歴等に捉われず人材登用を行い、事業成長の原動力となる人材並びに将来の経営を担う人材の育成に努めております。
① 戦略
(ⅰ) 能力の発揮及び賃上げ
当社グループでは、適切な人材登用を行うために、年4回の昇格査定を実施しております。スピーディーに成果が反映される制度設計により、能力に適した職位・ポジションへの迅速な登用を可能とし、各自が能力を最大限に発揮できる環境の整備に努めております。
(ⅱ) 健康経営
当社グループでは、従業員の健康保持及び増進が、組織の活性化と生産性の向上に寄与すると考え、代表取締役を健康経営責任者として、健康経営の推進体制を構築し、健康に関する目標設定や施策を実施しています。法令で定められている衛生管理に加え、健康経営に資する福利厚生の拡充への取組みを行い、また、長時間労働の是正等、働き方改革の施策を企画・実施するなど、従業員が健康に過ごし高いパフォーマンスを継続して発揮できる環境づくりに努めております。
(ⅲ) ダイバーシティの推進
当社グループでは、従業員一人一人の人権を尊重し、性別、年齢、国籍、障がいの有無等の属性にとらわれない多様性を活かした組織づくり・働きやすい職場環境づくりに努めています。これまで人事部を中心に、各部署で進めてきた取り組みを、全社的な推進へと発展させるため、2024年4月にワークデザイン推進委員会を設置いたしました。本委員会は「女性活躍推進」「障がい者雇用推進」「介護支援」を重点取組項目に設定し、ダイバーシティの推進に向けて以下のとおり、取組みを進めております。
(イ) 女性活躍推進
当社グループでは、女性社員が持続可能なキャリアを築くためには、妊娠、出産、育児等によるライフステージの変化に柔軟に対応できる制度・環境が必要と考えております。そのため、休職前から復帰後に至るまで、各段階に応じたサポートを提供する支援制度を設計しております。その一環として、勤務時間や休日数を社員自身が選択できる「オープンキャリアデザイン制度」を導入しております。また、制度面以外の取り組みとして、若手層を中心に各種研修を実施し、女性の長期的なキャリア形成支援に注力しております。
(ロ) 障がい者雇用と活躍の推進
当社グループでは、障がいのある人もない人も共に働きやすい職場づくりを目指し、「オペレーションセンター」という障がいのある人の活躍支援に特化した部署を設置しており、2024年6月時点の雇用率については、法定雇用率の2.5%を0.25ポイント上回る2.75%となっております。人材の獲得や活躍をしていただくための主要な取組みとして、バリアフリー設計の事務所を3拠点開設しており、月1回の通院有給制度を設けているほか、5名の専任支援者を配置するなど、障がいのある人でも安定したパフォーマンスを発揮できる環境や制度の整備に取り組んでおります。
(ハ)介護支援
日本では、高齢化や核家族化が進み、要介護者がいらっしゃる世帯が増えています。これにより、働きたいという気持ちはあっても、仕事と介護の両立が難しいという方が増えてくると考えられます。その為、当社グループでは介護に直面した従業員が、仕事と介護を両立しながら安心して長く働くことができるよう、相談窓口の設置や各種制度・環境の整備を行っております。
(ⅳ)子育て支援
ワークデザイン推進委員会において重点取組として設定している事項以外にも、当社グループでは、次世代を担う子どもたちこそが、持続的社会の実現において最も重要な宝であると考えております。
また、当社グループの従業員は大多数が子育て世代であることから、「子育て支援」に特に注力しております。具体的には、「100万円の出産祝金」や「ひとり親に対する手当」等の複数の経済的支援策に加え、「企業主導型保育園の共同利用」等を行っております。今後も、従業員の生活や働きやすさの向上を支援することで能力の発揮を促し、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
② 目標及び指標
当社グループにおける人的資本に関する目標及び指標については、「オープンハウスグループ女性活躍推進宣言」において、2025年9月期までに主要4社(*1)の女性管理職比率を10%迄引き上げることとしています。2024年9月末時点では、8.44%の状況となっています。
(*1)株式会社オープンハウスグループ、OH、OHD、OHRE
なお、実績につきましては、「第1 企業の概況 5従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、(5)男性労働者の育児休業取得率、(6)労働者の男女の賃金の差異」に記載のとおりであります。
(3) ガバナンス・コンプライアンスの改革
当社グループは、2023年9月期に売上高1兆円を超え、その企業規模に適したガバナンス・コンプライアンス体制に強化するべく、社外の専門家の助言や検証を受けつつ潜在的な課題を洗い出し、継続的に体制の強化に取り組むことが、重要な経営課題であると認識し、ガバナンス・コンプライアンスの改革の取組みを実施いたしました。なお、本件取組みは、OH、OHD、OHA、ホーク・ワンを対象といたしました。
① ガバナンス
代表取締役社長直属の組織としてグループ改革推進本部を設立し、代表取締役社長が務める本部長の下、関係部署の担当により構成され、会社の枠にとらわれず組織横断的な視点で活動いたしました。
② リスク管理
当社グループは、ガバナンス上及びコンプライアンス上の課題を洗い出すため、コンプライアンスリスクアセスメントを実施いたしました。なお、同アセスメントは、リスクアセスメントグループが、社外の専門家である法律事務所と協力して実施いたしました。
③ 戦略
リスクアセスメントグループが、社外の専門家の支援を受けつつ当社グループの組織統治上の課題、法令上の課題を洗い出し、当該課題認識をグループ改革推進本部長に報告・具申し、変革推進グループがその指示に基づいて、改革方針立案、制度・プロセスの見直しと改善策の提示を行い、グループ全体への浸透徹底を図りました。顧客対応一元窓口は、グループ全体の問い合わせ及びクレームの窓口として、お客様が把握された問題の解決を主導するとともに、それを通して得られた知見を事業部門に還元し、顧客満足向上のための施策を実施いたしました。
④ 目標
当社グループは、ガバナンス体制及びコンプライアンス体制の強化に関する施策として、既に着手している施策も含め、以下の項目を実施いたしました。
(ⅰ)長期的な顧客満足の追求
(ⅱ)戸建ての施工における品質管理体制の強化
(ⅲ)組織風土の改革
(ⅳ)ハラスメント防止のための研修
(ⅴ)内部通報体制の拡充
(ⅵ)子会社のガバナンス強化のための体制整備
⑤ 活動結果について
(ⅰ) 顧客対応一元窓口 これまでグループ内でお客様が照会をする事項に応じて、戸建の購入、マンションの購入、設計に関するご相談が別の窓口となっておりましたが、お客様の利便性と顧客満足度の向上のために問合せを一つの窓口で行うことのできる『お客様相談窓口』を2024年4月1日より開設いたしました。
(ⅱ) 変革推進グループ リスクアセスメントグループのコンプライアンスリスクアセスメントの結果発見された課題の改善担当部署を設定し、当該部署で主体的に改善を行うことといたしました。
(ⅲ) リスクアセスメントグループ 長島・大野・常松法律事務所に委任をして『パワーハラスメントに関するリスクと防止体制』、『主要契約内容・契約管理体制』、『発注業務及び施工管理に関するコンプライアンス体制』をターゲットとしたコンプライアンスリスクアセスメントを実施いたしました。 また、採用活動におけるフローの点検とマニュアルの整備も行いました。
⑥ 今後について
グループ改革推進本部の活動において課題の発見及び改善に向けての道筋を付けることができましたので、同本部を廃止いたしました。 今後においては、改善担当部署で各課題への取り組みを推進し、リスク管理委員会において担当部署の各課題への取り組み状況を管理してまいります。
(4) 脱炭素への貢献(TCFDの提言に沿った開示)
当社は、気候変動への対応が急務であると認識し、2021年1月に「TCFD」(*2)提言への賛同を表明し、「TCFDコンソーシアム」(*3)に参加して以降、気候変動が当社グループの主力事業である戸建関連事業(*4)に及ぼす影響についてシナリオ分析を実施いたしました。
(*2)「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)
Task Force on Climate-related Financial Disclosures」
G20財務大臣及び中央銀行総裁の意向を受け、金融安定理事会(FSB)により設立されたイニシアチブ。気候変動によるリスク及び機会が及ぼす財務的影響を評価、開示することを推奨。
(*3)「TCFDコンソーシアム」
TCFD提言に賛同を表明する企業、金融機関等が一体となって取り組みを推進し、企業の効果的な情報開示、開示された情報を金融機関等の適切な投資判断につなげるための取り組みを議論する目的で設立された組織。
(*4)戸建関連事業
OH及びOHDにおいて展開する戸建関連事業を対象としてシナリオ分析を実施。
① ガバナンス
当社グループは、サステナビリティ委員会を、気候変動課題を検討する機関と位置づけ、気候変動に係る様々な課題に対する対応について検討しています。また、取締役会はサステナビリティ委員会を監督しており、重要な方針並びに事項については、報告及び審議を実施しています。
② リスク管理
当社グループは、サステナビリティ委員会において、環境問題に関する基本的な方針の策定及び気候変動に伴うリスク管理を行っています。サステナビリティ委員会では、社外有識者との情報交換を行う等、気候変動対応の日本及び世界の動向等を通じて当社グループにとっての課題を把握するとともに、必要な施策についてグループ会社や各事業部と協議し、その進捗をモニタリングしています。GHG排出削減目標についても、サステナビリティ委員会において、進捗を管理するとともに、更なる目標の引き上げに向けての検討を継続いたします。当社グループでは、サステナビリティ委員会より気候変動に関する課題並びに取り組みの進捗状況を取締役会に報告し、今後多様化・広域化・激甚化する気候変動に伴うリスク及び機会に適切に対処する体制を整備しています。
③ 戦略
当社グループは、主力事業である戸建関連事業を対象として、2030年を想定した気候変動によるリスクと機会の抽出、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が想定した二つのシナリオに基づく財務影響の分析、並びに今後の対応策について以下のとおり検討しました。
(ⅰ)シナリオ分析の前提(定義)
(ⅱ)シナリオ分析結果
(イ) 1.5℃シナリオ
1.5℃シナリオにおいて、移行リスクとして炭素税導入及び太陽光パネル義務化が、主な収益圧迫要因と推定されます。一方で、環境負荷の低い住宅の提供による新たな顧客の獲得が収益機会となります。物理的リスクについても、自然災害等によるリスクは軽微です。総じて、本シナリオにおける財務影響は限定的であることが把握できました。
(ロ) 4℃シナリオ
4℃シナリオにおいて、大きな移行リスクはなく、物理的リスクも、当社グループが展開する戸建関連事業は事業期間の短いフローのビジネスであることから、自然災害の激甚化等の外部環境変化に対する感応度を高めることで低減可能であり、大きな財務影響を与えるものではないことを把握することができました。
<リスクと機会及び財務影響の一覧>
<財務影響の凡例>
↑/↓ :絶対値10億円以上50億円未満
該当なし:絶対値1億円以上10億円未満
↑ / ↓ :絶対値10百万円以上1億円未満
- :財務影響なし、又は絶対値10百万円未満
④ 目標及び指標
当社グループは、シナリオ分析結果を踏まえ、気候変動に伴うリスクの低減のため、2021年11月に初めて中長期のGHG排出削減目標を設定、2022年10月に目標にScope3を追加いたしました。2024年9月には、GHG排出量の算定範囲を連結ベース(海外事業等を除く)に拡大し、目標基準年度を2021年度としました。引き続き、目標の達成に向け、「オープンハウスグループ脱炭素プロジェクト」を推進してまいります。