2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

都市開発 戦略投資 管理運営 不動産流通
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
都市開発 399,946 31.4 75,235 41.8 18.8
戦略投資 146,623 11.5 13,242 7.4 9.0
管理運営 364,355 28.6 27,178 15.1 7.5
不動産流通 364,654 28.6 64,378 35.8 17.7

3【事業の内容】

 当社グループは当社、子会社355社(うち連結子会社321社)、関連会社112社で構成され、資産活用型ビジネスの都市開発事業と戦略投資事業、人財活躍型ビジネスの管理運営事業と不動産流通事業の4つの事業セグメントで構成しております。各事業セグメントの位置づけは次のとおりであり、これらの事業セグメントは連結財務諸表の注記事項に記載のセグメントの区分と同一であります。

 なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 

都市開発事業

 東急不動産㈱等がオフィスビルや商業施設などの開発、賃貸、運営、売却業務及び、分譲住宅や賃貸住宅の開発、分譲、売却業務等を行っています。一部のオフィスビル等については㈱東急コミュニティーに、一部の商業施設については東急不動産SCマネジメント㈱に管理・運営を委託しております。

 

戦略投資事業

 東急不動産㈱等が再生可能エネルギー発電施設や物流施設の開発、賃貸、運営、売却業務等を行っています。一部の再生可能エネルギー施設についてはリニューアブル・ジャパン㈱(2026年4月1日付で㈱リエネ・エナジーに商号変更)に管理を委託しております。

 東急不動産キャピタル・マネジメント㈱が不動産私募ファンド等の組成・運用業務、東急不動産リート・マネジメント㈱が不動産投資信託の資産運用業務を行っています。

 PT.Tokyu Land Indonesia及びTokyu Land US Corporation等が海外における不動産開発の投資等を行っています。

 

管理運営事業

 ㈱東急コミュニティー等がマンション、ビル等の総合管理業務、改修工事業等を行っております。

 東急不動産㈱等が会員制リゾートホテル等の販売を行い、主に東急リゾート㈱が販売代理を行っております。

 また、東急不動産㈱等がホテル、ゴルフ場、スキー場等の経営を行い、東急リゾーツ&ステイ㈱に運営を委託しております。さらに、東急不動産㈱がシニア住宅の開発を行い、㈱東急イーライフデザインが経営・運営を行っております。加えて、東急リゾーツ&ステイ㈱がホテル、ゴルフ場等の運営受託事業を行っております。

 ㈱石勝エクステリアが環境緑化事業及び造園事業を行っております。

 

不動産流通事業

 東急リバブル㈱等が不動産の仲介、販売代理、買取再販事業等を行っております。

 東急住宅リース㈱や㈱学生情報センター等が賃貸住宅や学生マンション等の管理・運営及び転貸業務等を行っております。

 

 上記のほか、不動産流通事業ではその他の関係会社である東急㈱※が販売するマンション、戸建住宅の販売代理業務を東急リバブル㈱が受託する等しております。

 

※ 東急㈱は連結子会社、持分法適用関連会社以外の関連当事者であります。

 

 

 2026年3月末における主な事業の系統図は次のとおりであります。

 ※1 2026年4月1日付で㈱リエネ・エナジーに商号変更しております。

 ※2 東急㈱は連結子会社、持分法適用関連会社以外の関連当事者であります。

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

財政状態

 総資産は、販売用不動産への投資等が進捗し、対前会計年度末1,643億円増加の3兆4,191億円となりました。総負債は、有利子負債の増加等により対前会計年度末898億円増加の2兆5,025億円となり、また、純資産は、利益剰余金等の増加等により対前会計年度末745億円増加の9,166億円となりました。

 

経営成績

 当連結会計年度の業績は、堅調な不動産売買市場を背景とした投資家向け売却等や仲介事業の好調、広域渋谷圏物件を中心としたオフィス・商業施設の稼働良化等により、売上高1兆2,460億円(対前期+8.3%)、営業利益1,669億円(同+18.6%)、経常利益1,478億円(同+14.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益967億円(同+24.7%)と5期連続で増収増益となり、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、ホールディングス体制への移行前も含めて過去最高となりました。

 

 

 

 

(単位:億円)

 

前期

当期

比較

売上高

11,503

12,460

957

営業利益

1,408

1,669

261

経常利益

1,292

1,478

187

親会社株主に帰属する当期純利益

776

967

191

 

 

 

 

有利子負債

17,478

18,269

791

 

 

<セグメント別業績>

売上高

 

(単位:億円)

 

営業利益

 

(単位:億円)

 

前期

当期

比較

 

 

前期

当期

比較

合計

11,503

12,460

957

 

合計

1,408

1,669

261

都市開発

3,488

3,999

511

 

都市開発

705

752

47

戦略投資

1,108

1,466

358

 

戦略投資

52

132

81

管理運営

3,658

3,644

△15

 

管理運営

250

272

22

不動産流通

3,454

3,647

192

 

不動産流通

508

644

136

全社・消去

△206

△295

△89

 

全社・消去

△108

△132

△24

 

A.都市開発事業

売上高は3,999億円(対前期+14.6%)、営業利益は752億円(同+6.6%)となりました。

「オフィス・商業施設」では、「賃貸オフィス」が広域渋谷圏を中心に稼働が良化した一方、「その他」における投資家向け売却等の減少等により、減収減益となりました。

「住宅」では、「住宅分譲」が分譲マンション計上戸数の減少の一方で、「その他」での投資家向け売却等の増加等により、増収増益となりました。

これらの結果、都市開発事業セグメント全体としては増収増益となりました。

賃貸オフィスは、当社が数多く保有する渋谷エリアを中心に好調に推移しており、当期末の空室率(賃貸オフィス・賃貸商業施設)は0.7%と引き続き低水準を維持しております。

また、分譲マンションの販売は、都心部を中心に引き続き底堅い需要により堅調に推移しております。なお、分譲マンションの次期売上予想に対する契約済み割合は76%(同±0P)となっております。

 

 

 

 

 

 

(億円)

 

前期

当期

比較

 

通期予想

(11月7日公表)

対予想

売上高

3,488

3,999

511

 

4,330

△331

 

オフィス・商業施設

2,136

2,030

△106

 

2,192

△163

 

 

賃貸オフィス

620

626

6

 

625

1

 

 

賃貸商業施設

474

447

△27

 

451

△4

 

 

その他

1,042

956

△86

 

1,116

△160

 

住宅

1,355

1,972

618

 

2,140

△168

 

 

住宅分譲

848

804

△44

 

798

5

 

 

住宅その他

507

1,168

662

 

1,342

△173

営業利益

705

752

47

 

755

△3

 

オフィス・商業施設

561

530

△31

 

524

6

 

住宅

144

222

78

 

231

△8

※売上高・営業利益の内訳は、連結処理前の参考値

 

賃貸オフィス・賃貸商業施設:空室率

2023年3月期末

2024年3月期末

2025年3月期末

2026年3月期末

1.1%

4.8%

0.3%

0.7%

 

住宅分譲:分譲マンション

 

 

(戸)

 

前期

当期

比較

 

通期予想

(11月7日公表)

対予想

計上戸数

1,006

899

△107

 

899

±0

契約戸数

1,121

1,584

463

 

-

-

期末完成在庫

185

249

65

 

-

-

 

 

B.戦略投資事業

 売上高は1,466億円(対前期+32.3%)、営業利益は132億円(同+156.9%)となりました。

 「インフラ・インダストリー」では、「インダストリー」における投資家向け売却等の増加等により増収増益となりました。

 「海外」では、インドネシアの分譲マンション計上戸数減少等により減収の一方、米国施設における期中損益の改善等により増益となりました。

 これらの結果、戦略投資事業セグメント全体としては増収増益となりました。

 再生可能エネルギー事業は、稼働施設が計画通り増加しております。全施設稼働後の総定格容量(持分換算前)は、2,693MW(対2025年3月期末+166MW)の規模となります。

 

 

 

 

 

 

 

(億円)

 

 

前期

当期

比較

 

通期予想

(11月7日公表)

対予想

売上高

1,108

1,466

358

 

1,499

△33

 

インフラ・インダストリー

851

1,250

399

 

1,284

△34

 

 

再生可能エネルギー

429

630

201

 

685

△55

 

 

インダストリー

422

619

198

 

598

21

 

投資運用

94

99

6

 

94

5

 

海外

165

122

△42

 

126

△3

営業利益

52

132

81

 

132

0

 

インフラ・インダストリー

151

166

15

 

175

△10

 

 

再生可能エネルギー

-

30

-

 

50

△20

 

 

インダストリー

-

136

-

 

125

11

 

投資運用

62

66

4

 

59

7

 

海外

△161

△98

64

 

△100

2

※売上高・営業利益の内訳は、連結処理前の参考値

※インダストリー:物流施設等

※投資運用:REIT・ファンドの運用事業等

 

再生可能エネルギー発電施設

 

2023年3月期末

2024年3月期末

2025年3月期末

2026年3月期末

稼働施設数(件)

65

74

196

223

稼働済定格容量(MW)

1,034

1,342

1,955

2,077

※稼働済定格容量は、持分換算前の容量を記載しております。

※2024年3月期末まで国内プロジェクトのみを記載しております。

※2024年3月期末より、ルーフトップ(屋根上太陽光発電設備)を1事業として集計し、稼働済定格容量に含めております。

※2025年3月期末以降の稼働施設数及び稼働済定格容量は、2025年1月16日付で当社の連結子会社となったリニューアブル・ジャパン㈱(2026年4月1日付で㈱リエネ・エナジーに商号変更)及びその子会社の稼働施設を含んでおります。

 

 

C.管理運営事業

 売上高は3,644億円(対前期△0.4%)、営業利益は272億円(同+8.6%)となりました。

 「管理」は、定額収入や改修工事の増加等により増収増益となりました。

 「ウェルネス」は、「その他」における㈱イーウェルの一部株式譲渡に伴う持分法適用関連会社への移行影響や、投資家向け売却等の剥落等により減収となりましたが、インバウンド需要を捉えた「ホテル」の好調継続等により増益となりました。

 これらの結果、管理運営事業セグメント全体としては減収増益となりました。

 

 

 

 

 

 

(億円)

 

前期

当期

比較

 

通期予想

(11月7日公表)

対予想

売上高

3,658

3,644

△15

 

3,665

△21

 

管理

2,191

2,262

71

 

2,255

7

 

 

マンション管理

1,218

1,215

△3

 

1,220

△5

 

 

ビル管理

974

1,047

73

 

1,035

12

 

ウェルネス

1,395

1,293

△102

 

1,312

△19

 

 

ホテル

677

759

82

 

761

△3

 

 

レジャー

176

179

2

 

186

△7

 

 

ヘルスケア

136

148

12

 

146

1

 

 

その他

407

208

△198

 

219

△11

 

環境緑化等

139

137

△2

 

148

△11

営業利益

250

272

22

 

262

10

 

管理

130

138

7

 

135

3

 

ウェルネス

117

131

13

 

124

7

 

環境緑化等

4

4

△0

 

3

1

※売上高・営業利益の内訳は、連結処理前の参考値

※ホテル  :ハーヴェストクラブ、東急ステイ、リゾートホテル等

※レジャー :ゴルフ場、スキー場等

※ヘルスケア:シニア住宅等

 

期末管理物件数

 

 

 

 

 

 

2023年3月期末

2024年3月期末

2025年3月期末

2026年3月期末

2027年3月期末
予想

マンション(戸)

867,891

845,241

814,994

832,310

862,030

ビル等 (件)

1,656

1,644

1,618

1,420

1,441

 

 

D.不動産流通事業

 売上高は3,647億円(対前期+5.6%)、営業利益は644億円(同+26.7%)となりました。

 「仲介」は、「売買仲介」における堅調な不動産流通市場を捉えた取扱件数、取扱高の増加、「不動産販売」における開発案件の計上増加等により増収増益となり、不動産流通事業セグメント全体としても増収増益となりました。

 

 

 

 

 

 

(億円)

 

前期

当期

比較

 

通期予想

(11月7日公表)

対予想

売上高

3,454

3,647

192

 

3,750

△103

 

仲介

2,408

2,574

166

 

2,680

△106

 

 

売買仲介

946

1,063

117

 

1,025

38

 

 

不動産販売

1,374

1,419

46

 

1,565

△145

 

 

販売受託等

88

92

3

 

91

1

 

賃貸住宅サービス

1,054

1,081

27

 

1,084

△3

営業利益

508

644

136

 

590

54

 

仲介

434

561

127

 

515

46

 

賃貸住宅サービス

70

78

8

 

75

3

※売上高・営業利益の内訳は、連結処理前の参考値

 

売買仲介

 

 

 

 

 

 

 

前期

当期

比較

 

通期予想

(11月7日公表)

対予想

取扱件数 (件)

32,918

33,922

1,004

 

34,135

△213

取扱高 (億円)

22,312

25,635

3,323

 

24,675

960

※リテール、ホールセールの合計値です。

 

賃貸住宅サービス期末管理戸数

 

 

 

(千戸)

 

2023年3月期末

2024年3月期末

2025年3月期末

2026年3月期末

2027年3月期末

予想

賃貸住宅

130

138

144

151

157

学生マンション等

52

56

55

57

57

※学生マンション等の管理戸数の2027年3月期末予想は、2028年3月期初の計画値

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,805億円となり、前期末と比較して231億円の増加となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加△672億円、法人税等の支払△625億円等による資金減少の一方、税金等調整前当期純利益1,471億円、減価償却費686億円、受託販売預り金の増加149億円等により、1,295億円の資金増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入193億円等の資金増加の一方、固定資産の取得△1,020億円、有価証券及び投資有価証券の取得△572億円等により、△1,645億円の資金減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済△2,153億円、配当金の支払△299億円等の一方で、長期借入金の調達2,737億円等により、558億円の資金増加となりました。

③生産、受注及び販売の実績

 生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメント業績に関連付けて示しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際の業績等はこれらの見通しとは異なることがあります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

A.財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度における我が国経済は、各国の通商政策の動向や地政学リスク、国内における金利上昇やエネルギー価格の変動など不確実性を伴う状況が続いたものの、雇用・所得環境の改善から個人消費が底堅く推移し、堅調な企業収益を背景とする設備投資の持ち直しもあって、緩やかな回復基調で推移いたしました。

 当社が2025年5月に公表した「中期経営計画2030」では、社会的テーマを捉えたプレミアムな価値創出を軸に、成長性と市況変動への耐久性を兼ね備えた、強固で独自性のある事業ポートフォリオを構築し、株主価値・企業価値の向上を図っていくこととしております。

 初年度となる当連結会計年度は、当社グループ方針の「環境経営」「DX」、事業方針である「知的資産活用」「パートナー共創」を深化させつつ、本計画で掲げる3つの重点テーマ「広域渋谷圏戦略の推進」「GXビジネスモデルの確立」「グローカルビジネスの拡大」に取り組み、各事業における高い付加価値創出とグループの利益成長の実現に向け注力してまいりました。

 当社グループは、環境先進の強みを活かし、持続可能な地域循環社会の形成、安心・安全なまちづくりという社会課題を掛け合わせていくことで生まれる高い付加価値を「環境プレミアム」と定義し、その創出に取り組んでいます。環境プレミアムの一例として東急リゾートタウン蓼科において取り組んでいる森林保全をはじめとする様々な体験価値向上施策がお客さまの高いご評価につながったことで、施設の稼働率や収益力の向上といった環境プレミアムの創出に寄与しています。また、活動の趣旨にご賛同いただいたオフィスビル入居テナントさまとの環境先進パートナーシップ「team green」を発足するなど、取り組みを推進しております。

 当社グループのDX戦略では、従業員体験価値(EX)と顧客体験価値(CX)の好循環による各事業における競争優位性の確立及び地域課題や社会課題の解決に資する高い付加価値の創出に取り組んでおります。加えて、積極的なAI活用を起点としたこのサイクルを、グループ連携やパートナー共創、DX推進を支える基盤の強化によって加速させ、ビジネスモデル変革(BX)とその先の新たな収益源の獲得を実現してまいります。なお、既存ビジネスモデルの深化や、新規ビジネスモデルの創出事例が評価され、「DX銘柄2026」に選定されました。

 財務資本戦略としては、効率性と成長性の双方を意識した投資と事業推進、そして、期間利益の積み上げによる財務体質の改善を図ることで、サステナブルな成長基盤を構築し、ROE向上およびEPS成長、ひいては株主価値・企業価値向上を目指します。

 

 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりとなっております。

 

・都市開発事業セグメント

 オフィス・商業施設事業では、広域渋谷圏や新宿、日本橋をはじめ複数の大型再開発案件の着実な推進を図ってまいります。また、広域渋谷圏の国際的な都市間競争力の強化に向け、有力コンテンツとの連携やデジタル基盤構築、スタートアップ共創を推進し、街の魅力の創出と収益拡大に取り組んでまいります。

 オフィスマーケットは、タイトな需給バランスを背景として都心エリアを中心に堅調に推移しております。当連結会計年度の当社オフィスにおける賃料改定の平均増額率は15%に迫る水準となり、着実な内部成長を実現しております。

 当連結会計年度の当社商業施設におけるテナント売上は、都心施設・郊外施設ともに前年度を超え、堅調に推移しております。各施設においては、新たな価値提供に向けたリニューアルの実施、EC市場拡大継続など消費行動の変化に対応したリーシング活動などを進めてまいります。

また、2026年3月期末の当社施設の空室率(オフィスビル・商業施設)は、0.7%と引き続き低水準を維持しております。

 分譲マンション事業は、「BRANZ」のブランドで首都圏や関西圏を中心に新築マンションの開発・販売を行っており、高付加価値の再開発物件に重点を置いた事業の強化や、持続可能で心地よい暮らしと環境貢献実現のために新たな発想や仕組みを取り入れた「環境先進マンション」の開発に注力しております。

分譲マンションの販売状況は、住宅ローン金利動向に注視が必要ですが、実需層を中心に需要が強く、堅調に推移しております。なお、2027年3月期の期初時点での分譲マンションの通期売上予想に対する契約済割合は76%となっております。

 

・戦略投資事業セグメント

 再生可能エネルギー事業においては、「ReENE」のブランド名で太陽光発電所、風力発電所などの開発に注力しており、稼働案件も着実に増加しております。外部環境としては、政府が2040年度の電源構成において、再生可能エネルギーの割合を4~5割程度に増加させる方針に加え、2050年までに温室効果ガスの排出を0にする2050年カーボンニュートラルを掲げるなど、今後も市場が拡大していくと見込まれております。

 再生可能エネルギー電力の重要性の高まりや大規模発電施設の適地の減少等により、案件の取得環境は過熱しておりますが、陸上風力発電施設・屋根上太陽光発電施設等を中心とした発電施設への投資の継続と、蓄電施設への投資の拡大を進めてまいります。また、発電施設の開発・売電に留まらず、アグリゲーション、O&M※や電力小売りを含むノンアセット事業の拡大を図り、再生可能エネルギー事業のバリューチェーンを構築してまいります。

 インダストリー事業において、産業拠点整備を起点とした周辺地域の活性化に資する“産業まちづくり事業”の拡大を積極的に進めております。製造業の国内回帰やサプライチェーン強靭化に対応することを目的として、従来型の産業団地ではなく、「まちづくり」の視点から、産業と暮らしが調和する環境や、都市の活力と文化的豊かさを生かしつつ、自然との共生を大切にすることで、これからの産業のあり方をかたちにしてまいります。

 また、インダストリー事業の新たなアセット領域として、2026年3月北海道石狩市にデータセンター第1号案件が竣工しております。本物件は当社グループが発電する再生可能エネルギー電力100%で運営する、再生可能エネルギー事業を展開している当社グループならではの取り組みとなっております。

 海外事業における米国事業では、長期保有事業や優先出資事業等、事業モデルの多様化を進めており、市況の変化に柔軟に対応してまいります。アジア事業では賃貸事業による安定利益の確保に加え、現地の優良パートナーとの連携強化により成長領域への投資を進めてまいります。

 

・管理運営事業セグメント

 管理事業では、労働人口の減少やインフレ環境下でも持続可能な価値創造を実現できる事業モデルへの変革に取り組んでおります。また、エリア戦略に基づき、パートナー共創や地域資源の活用によるサステナブルなまちづくりへの関与拡大と、効率的な管理体制の構築を推進しております。

 ウェルネス事業は、東急ステイを中心に、ホテルのRevPARが好調に推移しております。当連結会計年度において、中国人宿泊者数は減少しましたが、他国からの宿泊者数増加によりインバウンド宿泊者数の対前年度増加が継続しております。今後は、都心部を中心に新規施設の確保を進めるとともに、既存施設の計画的なリニューアルを行い、着実な内部成長も図ってまいります。

 

・不動産流通事業セグメント

 仲介事業におけるリテール部門では、事業環境が堅調に推移する中、新規出店の継続、顧客戦略の推進等により取引件数・取扱高を拡大することができました。ホールセール部門においても、大型取引への取り組み強化や、事業法人の資産売却ニーズを捉えることなどにより取扱高を拡大することができております。不動産情報マルチバリュークリエイター戦略のもと、事業間・組織間での連携を強化し、情報の最有効活用を進めてまいります。また、DX活用によるお客様への最適なサービスの提供や営業活動の効率化等を図ってまいります。

 

※ 発電所管理業務(Operation & Maintenance の略)

 

B.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度におけるセグメントごとの資産額並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額の内訳は以下のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

都市開発

戦略投資

管理運営

不動産流通

調整額

連結

財務諸表

計上額

セグメント資産

1,752,952

 985,736

469,754

331,447

△120,838

3,419,052

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

24,074

69,399

20,907

7,140

1,687

123,209

 

 当社グループの主要な資金需要は、都市開発事業セグメントにおけるオフィスビルや商業施設、分譲マンションや賃貸住宅等の取得・開発資金、戦略投資事業セグメントにおける再生可能エネルギー発電施設、物流施設等の取得・開発資金、海外事業への出資、管理運営事業セグメントのウェルネス事業におけるホテル・リゾート施設等の取得・開発資金等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。

 

 当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加△672億円、法人税等の支払△625億円等による資金減少の一方、税金等調整前当期純利益1,471億円、減価償却費686億円、受託販売預り金の増加149億円等により、1,295億円の資金増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入193億円等の資金増加の一方、固定資産の取得△1,020億円、有価証券及び投資有価証券の取得△572億円等により、△1,645億円の資金減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済△2,153億円、配当金の支払△299億円等の一方で、長期借入金の調達2,737億円等により、558億円の資金増加となり、現金及び現金同等物の残高は1,805億円となりました。

 翌連結会計年度においても、オフィスビルや賃貸住宅、物流施設や再生可能エネルギー発電施設等への投資が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。

 当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの実績及び、翌連結会計年度における予想は以下のとおりです。

 

 

(単位:億円)

 

2026年3月期

2027年3月期

(予想)

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,295

1,685

投資活動によるキャッシュ・フロー

△1,645

△1,889

財務活動によるキャッシュ・フロー

558

410

(注)2027年3月期(予想)の棚卸資産への投資は、投資活動によるキャッシュ・フローに含みます。

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社は、連結子会社等を基礎とした事業・サービス別のセグメントから構成されており、人財と資産活用の観点から事業を分けております。報告セグメントの主な事業内容は以下のとおりであります。

(1)都市開発事業   オフィスビル・商業施設等の開発、賃貸、運営やマンション等の住宅分譲

(2)戦略投資事業   再生可能エネルギー発電施設・物流施設等の開発、賃貸、運営やREIT・ファンド
            の運用事業、海外における不動産開発の投資

(3)管理運営事業   マンション・ビル等の総合管理業務や改修工事等、会員制リゾートホテル、都市型

            ホテル、ゴルフ場、スキー場、シニア住宅等の分譲・運営等、環境緑化事業、社内
            ベンチャー制度による新規事業

(4)不動産流通事業  不動産の売買仲介、買取再販事業、販売代理等や賃貸住宅・学生マンションの管理
            運営

 

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」

における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

 前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

都市開発

戦略投資

管理運営

不動産流通

調整額

連結

財務諸表

計上額

売上高

 

 

 

 

 

 

外部顧客に対する売上高

346,118

108,952

351,524

343,704

-

1,150,301

セグメント間の内部売上高又は振替高

2,722

1,857

14,319

1,716

△20,616

-

計

348,841

110,810

365,844

345,421

△20,616

1,150,301

セグメント利益(△損失)

70,544

5,154

25,026

50,791

△10,754

140,763

セグメント資産

1,713,812

901,484

452,556

282,731

△95,863

3,254,722

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

20,681

14,682

11,395

3,883

884

51,527

のれんの償却額

-

-

1,059

850

2,352

4,262

持分法適用会社への投資額

-

183,100

-

208

960

184,269

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

27,655

31,070

25,349

5,959

612

90,649

 

 (注)1.セグメント利益及びセグメント資産の調整額の内容は以下のとおりであります。

                                         (単位:百万円)

利益

金額

セグメント間取引消去

155

全社費用 ※

△10,910

合計

△10,754

※全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない当社(持株会社)に係る費用であります。

                                         (単位:百万円)

資産

金額

セグメント間取引消去

△1,491,790

全社資産 ※

1,395,926

合計

△95,863

※全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない当社(持株会社)に係る資産であります。

2.セグメント利益(△損失)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

3.減価償却費並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用とその償却費が含まれております。

 

 当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

都市開発

戦略投資

管理運営

不動産流通

調整額

連結

財務諸表

計上額

売上高

 

 

 

 

 

 

外部顧客に対する売上高

397,351

141,303

350,587

356,804

-

1,246,048

セグメント間の内部売上高又は振替高

2,594

5,319

13,767

7,849

△29,531

-

計

399,946

146,623

364,355

364,654

△29,531

1,246,048

セグメント利益(△損失)

75,235

13,242

27,178

64,378

△13,151

166,882

セグメント資産

1,752,952

985,736

469,754

331,447

△120,838

3,419,052

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

23,433

28,508

11,701

4,088

863

68,595

のれんの償却額

-

1,038

969

850

2,352

5,211

持分法適用会社への投資額

-

181,905

2,626

83

780

185,396

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

24,074

69,399

20,907

7,140

1,687

123,209

 

 (注)1.セグメント利益及びセグメント資産の調整額の内容は以下のとおりであります。

                                         (単位:百万円)

利益

金額

セグメント間取引消去

△1,786

全社費用 ※

△11,365

合計

△13,151

※全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない当社(持株会社)に係る費用であります。

                                         (単位:百万円)

資産

金額

セグメント間取引消去

△1,716,347

全社資産 ※

1,595,508

合計

△120,838

※全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない当社(持株会社)に係る資産であります。

2.セグメント利益(△損失)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

3.減価償却費並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用とその償却費が含まれております。

 

【関連情報】

 前連結会計年度(自  2024年4月1日  至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

  セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

 当連結会計年度(自  2025年4月1日  至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

  セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

 前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

都市開発

戦略投資

管理運営

不動産流通

全社・

消去

合計

減損損失

1,254

-

111

37

-

1,403

 

 当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

都市開発

戦略投資

管理運営

不動産流通

全社・

消去

合計

減損損失

5,420

124

82

39

-

5,666

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

都市開発

戦略投資

管理運営

不動産流通

全社・

消去

合計

当期償却額

-

-

1,059

850

2,352

4,262

当期末残高

-

16,299

7,261

9,853

19,998

53,413

(注)「全社・消去」の金額は、共同株式移転により当社を設立したことに伴い発生した金額等であります。

 

 当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

都市開発

戦略投資

管理運営

不動産流通

全社・

消去

合計

当期償却額

-

1,038

969

850

2,352

5,211

当期末残高

-

16,260

6,359

9,003

17,645

49,269

(注)「全社・消去」の金額は、共同株式移転により当社を設立したことに伴い発生した金額等であります。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

  該当事項はありません。

 

 当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

  該当事項はありません。