2026年2月期有価証券報告書より
  • 社員数
    866名(単体) 35,967名(連結)
  • 平均年齢
    45.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.5年(単体)
  • 平均年収
    8,550,415円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社における状況

 

2026年2月28日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

国内コンビニエンスストア事業

8,388

〔1,789〕

海外コンビニエンスストア事業

26,048

〔48,470〕

スーパーストア事業

0

〔0〕

金融関連事業

341

〔100〕

その他の事業

324

〔24〕

全社(共通)

866

〔12〕

合計

35,967

〔50,395〕

(注)1 従業員数は就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数は〔 〕内に月間163時間換算による月平均人員を外数で記載しております。

2 「全社(共通)」は当社の就業人員であります。

3 海外コンビニエンスストア事業の従業員数の減少は、7-Eleven, Inc.における直営店店舗数の減少に加え、既存直営店における人員効率の向上に向けた継続的な取り組みに伴うものであります。スーパーストア事業及びその他の事業の従業員数の減少は、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社が連結の範囲から除外されたことに伴うものであります。金融関連事業の従業員数の減少は、株式会社セブン銀行及びその子会社が連結の範囲から除外されたことに伴うものであります。全社(共通)の従業員数の減少は、コンビニエンス事業に注力する事業構造改革の一環として、グループ内における機能再編及び人員配置の最適化を進めていることに伴うものであります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2026年2月28日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

866

〔12〕

45.1

17.5

8,550,415

(注)1 当社の従業員は、主として当社グループ会社からの転籍者であり、その平均勤続年数は、各社での勤続年数を通算しております。

2 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に月間163時間換算による月平均人員を外数で記載しております。

3 平均年間給与は、賞与を含んでおります。

 

(3)労働組合の状況

当社グループの一部において労働組合は組織されております。

なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1、3

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

19.7

100.0

78.6

77.5

80.7

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。当取得率の算出においては、正規雇用労働者を対象としております。

3 男女の賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。賃金制度における性別による処遇の差はありません。

 

②主要な国内連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理職に占める女性労働者の割合

 (%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率

 (%)

(注)2,3

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1,4

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

株式会社セブン‐イレブン・ジャパン

21.8

66.9

61.6

78.3

74.2

株式会社セブン・フィナンシャルサービス

15.0

100.0

66.3

74.1

72.0

株式会社セブンCSカードサービス

20.0

SpireX株式会社

25.0

116.7

83.4

84.0

53.4

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。当取得率の算出においては、正規雇用労働者を対象としております。

3 育児休業取得率は、過年度の出産事案に対して、当事業年度に育児休業を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。

4 男女の賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。当社グループでは人事制度において男女の差はなく、給与制度においても、性別に関わらず一人ひとりの役割と貢献度合いを報酬に反映しています。しかし、グループ各社において、平均年齢や管理職比率は男性の方が高く、また育児など家庭との両立を図るため、時短勤務や地域限定を選択する社員は女性の方が多いことから、賃金の差異が生じています。差異の解消に向けて、引き続き、男性の育児休業の取得促進や長時間労働の削減など、従業員が働きやすい環境づくりに取り組むとともに、女性のキャリア支援や育成、管理職への積極的な登用などに取り組んでいます。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 当社グループは、お客様をはじめとして、お取引先様、株主・投資家、地域社会、加盟店、そして社員を含めたすべてのステークホルダーの皆様から「信頼される、誠実な企業でありたい。」という社是に基づき、SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる持続可能な社会の実現を目指しております。

 お客様の暮らしに寄り添い、お客様の生活様式から発想した新たな顧客体験価値を提供し続けることが、私たちの事業活動の原点であり、サステナビリティ(持続可能性)を追求するうえでの基本であると考えております。

 そのため、ステークホルダーの皆様との対話を通じて重点課題(マテリアリティ)を特定し、社会と当社グループにとって重要性の高い社会課題に対し、本業を通じた解決に取り組んでおります。

 限りある地球環境や資源を活かし、未来世代につなげていくために、2019年には環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を公表しました。2030年、2050年の目指す姿と具体的な目標を掲げ、その達成に向けて4つのテーマごとにイノベーションチームを立ち上げております。それぞれのチームが多様な新技術の導入や、お客様、お取引先様、地域社会の皆様と連携した循環型社会の構築などを進め、グループ一丸となって環境負荷の低減に取り組んでおります。

 また、すべての人の人権を理解し、人権尊重の責任を果たすため、国際的な原則、基準を踏まえて「セブン&アイ・ホールディングス人権方針」を定めております。本方針はすべての役員・従業員に適用され、すべてのビジネスパートナーに対しても継続的な支持をお願いすることで、ともに人権デュー・ディリジェンスの推進、人権の尊重に取り組んでおります。

 これらのサステナビリティの施策を通じて、中長期のリスクを軽減し、機会を積極的に活用することが、事業活動のレジリエンスと持続可能性を高め、国内外のお客様の暮らしになくてはならない存在としての、当社グループの社会的・経済的価値の向上につながると認識しております。

 以降、(1)サステナビリティ共通、(2)気候変動、(3)人的資本・多様性について、それぞれ①ガバナンス、②戦略、③リスク管理、④指標及び目標の4項目を記載します。

 

(1) サステナビリティ共通

① ガバナンス

 当社は、社会課題の解決に貢献し、社会と当社グループの持続的成長を目指すため、事業活動を通じたサステナビリティ活動の推進・管理・統括を目的として、年2回開催する代表取締役会長を委員長とした「サステナビリティ委員会」をサステナビリティ基本規程に基づき設置しております。また、ステークホルダーの期待や要請に対応するために特定した重点課題(マテリアリティ)の解決及びコンプライアンスのさらなる徹底に資する事業活動を推進するために、同委員会傘下に具体的な施策の検討・推進を担う下部組織として5つの部会(コンプライアンス部会、企業行動部会、サプライチェーン部会、環境部会、社会価値創造部会)を設け、課題の解決並びに未然防止に取り組んでおります。

 傘下の5部会の活動状況については、サステナビリティ委員会に報告を行い、同委員会において指導・改善を図るとともに、持株会社と事業会社の連携の強化を図っております。

 なお、サステナビリティに関するガバナンスを強化するため、当社グループにおけるサステナビリティ推進体制の見直しを検討しています。

 

●コンプライアンス部会

 グループ会社の社員が法令及び社会的規範を遵守し、お客様やお取引先様との間の公正取引を含むコンプライアンスを実践することは、当社グループの社是「信頼と誠実」の実現のために欠くことのできない重要な基盤です。持株会社である当社は、グループ各社のコンプライアンス体制強化のサポート及び監督の実効性を確保し、グループ各社レベルでのコンプライアンスの徹底に努めております。コンプライアンス部会は、当社の執行役員総務法務本部長を部会長とし、当社の法務主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。

 

●企業行動部会

 グループ会社の社員が当社グループの社是を理解し、企業行動指針を遵守することは、当社グループの社是「信頼と誠実」の実現のために欠くことのできない重要な基盤です。企業行動部会では、グループ会社の社員を対象に、社是や企業行動指針の周知、教育による意識向上など、企業行動指針の徹底を基軸とした活動を行っております。また、働きがいのある職場づくりを目指すため、カルチャー&エンゲージメントサーベイを実施するほか、女性や障がい者など多様な人財の活躍推進、介護と仕事の両立支援、長時間労働の是正をはじめとした労働環境の改善、休日・休暇の取得促進など、すべての社員が安心して働ける環境づくりを進めております。企業行動部会は、当社の執行役員人財本部長を部会長とし、当社の人事主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。

 

●サプライチェーン部会

 国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」や「持続可能な開発目標(SDGs)」へ迅速に対応し、人権や環境に配慮した健全なサプライチェーンを構築することは、企業の重要な社会的責任の一つであると同時に、ステークホルダーからも強く求められております。サプライチェーン部会では、商品・サービスにおけるサプライチェーン全体での社会的責任を果たすため、お取引先様に「セブン&アイ・ホールディングスお取引先サステナブル行動指針」のご理解と実行をお願いしております。その遵守状況をCSR監査などを通じて定期的に検証・共有し、教育・啓発・是正を進めております。また、グループ各社ごとの品質向上と安全性の確保のため、当社グループの「品質方針」に基づいて、グループ各社の品質基準や管理体制の整備・強化を図ります。サプライチェーン部会は、当社の執行役員グループ商品戦略本部長を部会長とし、当社の商品戦略の主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。

 

●環境部会

 気候変動や資源の枯渇などの問題に対して、商品や原材料、エネルギーを無駄なく利用するとともに、お客様やお取引先様にもご協力いただきながらサプライチェーン全体で環境負荷低減に取り組むことは、社会の持続的な発展に資するとともに当社グループの持続的な成長につながる重要な要素です。そのため、環境部会では、2019年4月に取締役会で決議し、同年5月に公表した環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」に基づき、「脱炭素社会」、「循環経済社会」、「自然共生社会」の実現を目指した取り組みを推進しております。気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)及び自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)のフレームワークに基づいて分析をし、対応策の進化を図っております。環境部会は、当社の執行役員サステナビリティ推進室長を部会長とし、当社の環境施策の主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。

 

●社会価値創造部会

 社会価値創造部会では、事業領域が拡大し、関係する社会課題が多様化するなか、社会課題の解決に取り組むことが新しいビジネス機会につながるという認識のもと、社会的価値と経済的価値の双方を生み出す事業の創出(CSV=共通価値の創造)を目的とした活動を行っております。持続可能な社会の実現に向けて、さまざまなステークホルダーとの対話を通じて特定した取り組むべき「7つの重点課題」に対して、これまで培ってきた事業インフラやノウハウなど、事業特性・経営資源を活かして本業を通じた社会課題起点の新規事業の企画・立案・実行に取り組むほか、お取引先様や社会起業家、NPOといった外部との連携も視野に入れて、取り組みの深化に努めます。社会価値創造部会は、当社の取締役常務執行役員最高戦略責任者(CSO)兼経営企画本部長を部会長とし、当社の経営企画主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。

 

② 戦略

 当社グループは社会課題解決と企業価値向上の両立を経営の根幹に据えて、サステナビリティの推進に積極的に取り組んでいます。事業と関係する社会課題や社会要請が多様化する中、特に重視すべき課題に集中して適切に対応するために、当社グループの事業領域と特に親和性の高い「7つの重点課題(マテリアリティ)」を特定し、課題解決に向けて取り組みを進めております。これらにより、本業を通じての社会課題及び重点課題を起点とした新たなビジネスモデルの創出に取り組んでおります。なお、当社グループの構造が変化しているため、重点課題(マテリアリティ)の見直しを行うことを検討しています。

<7つの重点課題(マテリアリティ)>

重点課題1:お客様とのあらゆる接点を通じて、地域・コミュニティとともに住みやすい社会を実現する

重点課題2:安全・安心で健康に配慮した商品・サービスを提供する

重点課題3:地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する

重点課題4:多様な人々が活躍できる社会を実現する

重点課題5:グループ事業を担う人々の働きがい・働きやすさを向上する

重点課題6:お客様との対話と協働を通じてエシカルな社会を実現する

重点課題7:パートナーシップを通じて持続可能な社会を実現する

 

重点課題のリスク及び機会

7つの重点課題

(マテリアリティ)

リスク

機会

①お客様とのあらゆる接点を通じて、地域・コミュニティとともに住みやすい社会を実現する

・生活拠点の減少により人口減少・過疎化・高齢化が進行し、販売機会が減少

・地域との連携不足に伴い計画どおりに新規出店が進まず、新たな価値の提供機会の損失

・生活インフラとしての社会的役割の拡大によるステークホルダーからの信頼獲得

・地域活性化による販売機会の拡大

②安全・安心で健康に配慮した商品・サービスを提供する

・商品事故及び店頭事故の発生による顧客の離反

・品質管理、表示等の法令違反による信用低下

・健康商品開発の遅れによる顧客の離反

・徹底した安全・品質管理による顧客ロイヤリティの向上

・健康配慮商品、お客様ニーズに即した新しい商品提供による販売機会の拡大

 

 

7つの重点課題

(マテリアリティ)

リスク

機会

③地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する

・気候変動がもたらす自然災害の増加による店舗・物流網への物理的損害

・異常気象がもたらす需給の変化や原油等原材料価格変動による、仕入価格の高騰

・食品廃棄・温暖化ガス排出などの環境負荷の高い企業イメージの定着による顧客の離反

・省エネや廃棄物削減、リサイクル、エネルギー供給源の見直しによるコスト削減

・環境対策先進企業としてのブランド価値の創出

④多様な人々が活躍できる社会を実現する

・差別・偏見などの放置による企業イメージの毀損、顧客の離反、従業員エンゲージメントの低下

・人財の確保困難や人財の社外流出

・次世代や若者世代、さまざまな価値観を持つ人々との対話・育成による将来の顧客の獲得、新たなサービスの開発

⑤グループ事業を担う人々の働きがい・働きやすさを向上する

・労働環境が改善しないことによる従業員エンゲージメントの低下

・人財の確保困難や人財の社外流出

・多様な人財の活躍による競争力の強化

・従業員の能力・自律性を高めることによる生産性の向上

・新規事業の開発と優秀な人財の獲得

⑥お客様との対話と協働を通じてエシカルな社会を実現する

・生活者のライフスタイルの変化や価値観の多様化への対応の遅れにより、商品とサービスを通じた新たな価値の提供機会の損失

・エシカル消費に対応した商品・サービスの提供による販売機会の拡大

・協働による顧客ロイヤリティの向上

⑦パートナーシップを通じて持続可能な社会を実現する

・サプライチェーン上の労働環境・人権問題やコンプライアンス違反による商品供給の停止や品質の劣化及び、それらに伴う不買運動による社会的評価の低下

・持続可能な原材料調達によるレジリエンスの向上

・取引先・同業種・他業種協働による新たな商品・サービスの提供

・重点課題のリスク及び機会については、当社経営レポート2025(統合報告書)内「7つの重点課題(マテリアリティ)」(40頁)を以下のURLからご参照ください。

https://www.7andi.com/library/ir/library/mr/pdf/mr_pdf-04.pdf

 

重点課題解決に資する具体的な施策

7つの重点課題

(マテリアリティ)

具体的な施策

①お客様とのあらゆる接点を通じて、地域・コミュニティとともに住みやすい社会を実現する

1.地域社会に根差した経営

 お買物に不便を感じる方へのお届けサービスの拡大

(デリバリーサービス「7NOW」、移動販売車)

 食事に不便や困難を感じる方への家事を軽減する商品の開発・販売

 身近な拠点として地域防犯対策へ協力

②安全・安心で健康に配慮した商品・サービスを提供する

2.安全・安心で豊かな社会への支援

 栄養や健康に配慮した商品の開発と販売の拡大

 さらなる品質管理体制の強化

③地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する

3.環境に配慮した経営

 再生可能エネルギーの利用拡大を目的とした小売電気事業会社の設立

 プラスチック使用量削減やPETボトルの循環型リサイクル

 飼料化・たい肥化などの食品リサイクル、持続可能性が担保された商品の調達

④多様な人々が活躍できる社会を実現する

4.色々な価値観・ライフスタイルを認め合う社会の実現

 未来世代への教育の機会の提供(出張授業等)、保育園の運営

 障がい者支援

 

 

7つの重点課題

(マテリアリティ)

具体的な施策

⑤グループ事業を担う人々の働きがい・働きやすさを向上する

5.従業員がやりがいと達成感を得られる組織づくり

 DEIの推進

 人財育成・対話による従業員エンゲージメントの向上

 DXによる労働環境の改善

⑥お客様との対話と協働を通じてエシカルな社会を実現する

6.お客様と一緒に豊かな地域の実現

 余剰食品の寄付活動や環境保全イベントの開催

 お客様参加型の社会課題解決に資する取り組み

⑦パートナーシップを通じて持続可能な社会を実現する

7.お取引先様と一緒に豊かな社会の実現

 人権や地球環境に配慮したお取引先様との協業

 NPO・NGO、異業種・同業種企業との協働

 行政・自治体と連携した社会インフラとしてのサービスの拡充

・重点課題解決に資する具体的な施策については、当社経営レポート2025(統合報告書)内「7つの重点課題(マテリアリティ)」(40頁)を以下のURLからご参照ください。

https://www.7andi.com/library/ir/library/mr/pdf/mr_pdf-04.pdf

 

③ リスク管理

 サステナビリティ課題への対応については、取締役会による監督のもと、サステナビリティ委員会を中心とした体制を構築しています。サステナビリティ委員会では、サステナビリティ課題におけるリスクと機会を踏まえた対応の進捗や指標の推移についてモニタリングを行っています。

 合わせて、当社は、コーポレートガバナンスに係る各種委員会の一つとして、リスクマネジメント委員会を設置し、事業活動におけるリスクを定期的に洗い出し、重要リスクの特定とその管理体制の強化を行っております。

 本リスク管理体制の中に、サステナビリティに関するリスクも含まれています。個別のリスクを含むリスク管理の詳細は、後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

④ 指標及び目標

 当社グループの事業を通じた「7つの重点課題(マテリアリティ)」の解決に資する活動目標については、各事業会社が重点課題ごとに設定しています。目標と実績の詳細は、当社サステナビリティデータブック2025(2025年2月期実績)内「データ集」(237頁以降)に記載しています。以下のURLからご参照ください。

https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/sustainability/pdf/2025_26_01.pdf

 

(2) 気候変動

 当社グループでは、重点課題の一つとして、前記「3.地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する」を定め、経営戦略においても気候変動への対応を経営課題の1つとして取り組んでおります。気候変動対応を加速するため、2019年、環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」を公表し、具体的な取り組みテーマの一つに「CO排出量削減」を定めました。この環境宣言において2030年の目標・2050年の目指す姿として定量目標を立て、グループ横断の推進体制を構築し、取り組みを進めております。TCFD提言に沿ったシナリオ分析では、気候変動に関わるリスク及び機会を事業体ごとに特定し、リスク低減と機会最大化を図る対応策を推進しております。

 

① ガバナンス

 サステナビリティ全体に関する推進体制については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」をご覧ください。下表は、気候変動対応に関する体制となります。また、2020年度より役員報酬において、2019年5月に策定した環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』におけるCO₂排出量の削減目標を非財務指標として、株式報酬の業績評価指標(KPI)に追加しております。

体制

役割

メンバー

取締役会

・気候変動問題に関する進捗・目標達成状況に関して年1回以上報告を受け、取り組みを監督

・方針・重要事項の見直し・決定

・取締役

・監査役

サステナビリティについて幅広い知見と経験を有する社内取締役及び社外取締役をメンバーとして構成

 

 

体制

役割

メンバー

サステナビリティ
委員会

・年2回開催・気候変動問題にかかわる指標(CO₂排出量など)の推移や緩和・適応策の共有

・環境部会やグループ会社で実施される取り組みの承認と助言

・委員長:株式会社セブン&アイ・ホールディングス 代表取締役会長

・委員 :グループ会社のサステナビリティ推進責任者(代表取締役社長等)、株式会社セブン&アイ・ホールディングスのサステナビリティ推進部門の責任者

環境部会

・サステナビリティ委員会下部組織

・年2回開催

・気候変動問題への対応推進

・TCFD提言への対応推進

・部会長 :株式会社セブン&アイ・ホールディングス 執行役員サステナビリティ推進室長

・メンバー:グループ会社のサステナビリティ推進部門責任者、気候変動対応実務部門責任者

 

② 戦略

1.TCFD提言に基づいたシナリオ分析

<経緯>

 当社グループは、2019年度~2021年度、営業利益の6割を占める(2019年当時)国内コンビニエンスストア事業を対象としたシナリオ分析を実施、コンビニエンスストア事業の固有リスクにつき一定の示唆を得ることができました。2022年度、地理的条件を同じくする国内事業として、スーパーストア事業のシナリオ分析を実施しました。2023年度からは、国内事業におけるシナリオ分析の結果を海外事業の分析に有効活用し、より効果的・効率的に7-Eleven, Inc. のシナリオ分析(気候に関連する物理的リスク・移行リスクと機会)を実施しました。2024年度から海外CVS事業の分析結果を開示し、国内事業のシナリオ分析のアップデートと対応策の進捗を確認しています。

 

<分析の前提>

シナリオ*

脱炭素シナリオ(1.5℃~2℃)・温暖化進行シナリオ(2.7℃~4℃)

*IEA(国際エネルギー機関)「World Energy Outlook」で示されているSTEPS、APS、NZE2050などのシナリオをはじめとして、政府や国際機関が発行した将来予測に関するレポートを参考に2つのシナリオを設定

分析手法

店舗が直接受ける物理的な影響に加え、店舗運営に伴って発生するコスト、店舗運営に大きな影響を与える商品のサプライチェーン(原材料・商品製造工場・商品配送)やお客様の行動について分析

対象年

国内コンビニエンスストア事業:2030年時点の影響
海外コンビニエンスストア事業:短期(0~5年)・中期(5~10年)・長期(10~30年)

<対象の事業体>

・国内コンビニエンスストア事業:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン

・海外コンビニエンスストア事業:7-Eleven, Inc.

 

<事業環境>

●脱炭素シナリオ

1.5℃目標達成に向けてさまざまな法律や規制の導入が進み、その対応コストによる店舗運営コストの上昇や

ポートフォリオの多様化が求められる世界を想定しております。またこのシナリオでは、消費者のサステナブル商品やサービスへの関心、電気自動車への関心が高まり、それに応える商品を販売することが事業成長につながると見込んでおります。

●温暖化進行シナリオ

自然災害の発生増加や激甚化、気象パターンの変化が顕著に表れ、店舗などへの損害や原材料調達への影響、

また、気温上昇による店舗での冷房コストの増加が予測されるシナリオを想定しております。

<分析結果>

1. 認識した気候変動関連のリスクと機会

気候変動関連のリスクと機会及び対応策について、当社グループ共通事項と一部固有事項を認識しております。

*詳細な分析結果については、当社気候・自然関連情報報告書-TCFD・TNFD統合開示-内「4.1 リスク・機会分析」(10頁)及び「4.2 気候変動」(11頁)を以下のURLからご参照ください。

https://www.7andi.com/library/sustainability/pdf/environment/TCFD_TNFD_2025.pdf

 

 

 

認識した重要なリスクと機会

対応策

脱炭素

シナリオ

<リスク>

・世界的な排出量規制や炭素税などのカーボンプライシング導入により、店舗運営にかかるCO₂排出量に対してのコスト負担や、サプライチェーンでのコスト増加による商品等への影響が発生(炭素税の財務影響予測については、後記「2.事業インパクト」をご参照ください。)

・電力小売価格上昇で電気料金支払い増加

・(海外CVS事業)製品廃棄物規制による拡大生産者責任(EPR)関連コストの増加(中期)

・(海外CVS事業)消費者の嗜好の変化、新技術の採用、燃料効率の改善により、特に脱炭素シナリオにおいて石油系燃料の需要が減少し、石油系燃料からの収益が減少(長期)

・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』に基づいたCO₂排出量削減の各施策推進(2013年度比で2030年50%削減、2050年に実質ゼロを目指す)

・店舗における省エネやエネルギー効率の改善に向けて、取り組みや投資の推進

・店舗での再生可能エネルギー比率の積極的な拡大

・サステナブルな商品やサービスの拡充

(低炭素商品、環境配慮型容器包装、ペットボトル回収・リサイクル、認証商品など)

・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』食品ロス・食品リサイクル対策に基づいた、食品廃棄物の発生量削減施策を推進(焼却処分量の削減)

・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』プラスチック対策に基づいた、製品パッケージにおける各施策推進

・店舗でのEV充電サービスの拡大(海外CVS事業:電気自動車用急速充電ネットワーク「7Charge」のEV用急速充電ポートを米国とカナダで配備拡大予定)

<機会>

・消費者のサステナブル商品やサービスへの関心が増加

・規制の強化や消費者の嗜好の変化により、EV充電の需要増加

・(海外CVS事業)エネルギー効率化対策に投資することで、エネルギー使用量を全体的に削減(中期)

温暖化進行

シナリオ

<リスク>

・深刻な自然災害の発生頻度や強度が強まり、店舗被害や商品損害、サプライチェーンの混乱、店舗へのアクセス遮断、休業による売上損失、またその復旧費の発生等で損害額が増加

・降水、気象パターンの変化により、商品原材料の収穫量減少に伴う商品原価上昇

・世界的な気温上昇に伴う冷房運転・冷凍冷蔵設備運転コスト上昇

・気候変動による調達量の不足や品質低下によって、商品品質の維持困難となり、ブランド価値低下や顧客満足度の低下

・洪水や暴風雨などの悪天候時に取るべき危機管理計画の策定

・災害時の情報収集と早期復旧の体制構築(「セブンVIEW」など)

・野菜工場や陸上養殖などの調達拡大による安定的な仕入の確保

・店舗における省エネ推進、省エネ設備の導入

・お届け事業、ECサービスの拡大

<機会>

・夏季の高温によりお客様の外出頻度が低下し、お届け事業・ECサービスの需要が増加

 

2. 事業インパクト

・炭素税の影響(2030年)

項目

事業インパクト

国内コンビニエンスストア事業

144億円

海外コンビニエンスストア事業

133億円

事業インパクトの合計金額

277億円

<前提>・炭素税額 :135ドル/トン-CO₂(IEA「World Energy Outlook 2022」の最大金額)

    ・為替レート:150円/ドル(25年2月期決算時に使用したレートにおおよそ合わせています)

 

 IEA「World Energy Outlook 2022」を参考に2030年時点の炭素税額を135ドル/トン-CO₂と設定し、最大金額でインパクトを試算。環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』に掲げる目標に基づいた取り組みを進めることで2030年の炭素税額を大幅に削減でき、更に、2050年目標であるCO₂排出量実質ゼロを実現することで、最終的に炭素税の影響はなくなると見込んでおります。

 

③ リスク管理

 当社グループの全社的なリスク管理体制の中に、気候変動に関するリスクも含まれています。

リスク管理の詳細は、後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

④ 指標及び目標

 環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」の4分野の指標・目標及び進捗は以下のとおりです。なお、2025年9月のグループ再編に伴い、環境目標の見直しを進めています。

 

  店舗運営に伴うCO₂排出量の削減率(2013年度比)※1        オリジナル商品で使用する容器の環境配慮型素材の使用比率※2

 

  食品廃棄物の発生量※3                      持続可能な食品原材料の使用比率※5

 

  食品リサイクル率※4

 

※1 株式会社セブン-イレブン・ジャパン、7-Eleven, Inc.、及び持分法適用関連会社である株式会社BCJ-95の子会社である株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社シェルガーデン、旧アイワイフーズ株式会社、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社デニーズジャパン、株式会社ロフトの9社の合計値

※2 オリジナル商品(セブンプレミアムを含む)で使用する容器の環境配慮型素材(バイオマス・生分解性・リサイクル素材・紙など)の使用比率。算出対象はオリジナル商品を取扱う7社(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、7-Eleven, Inc.、及び持分法適用関連会社である株式会社BCJ-95の子会社である株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社Peace Deli、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社デニーズジャパン)

※3 売上百万円あたりの食品廃棄物発生量。算出対象は食品関連事業会社5社(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、及び持分法適用関連会社である株式会社BCJ-95の子会社である株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社シェルガーデン、株式会社デニーズジャパン)

 *7-Eleven, Inc.においては、正確な数値を算出する準備を進めています。

※4 算出対象は食品関連事業会社5社(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、及び持分法適用関連会社である株式会社BCJ-95の子会社である株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社シェルガーデン、株式会社デニーズジャパン)

 *7-Eleven, Inc.においては、正確な数値を算出する準備を進めています。

※5 オリジナル商品(セブンプレミアムを含む)で使用する食品原材料のうち、持続可能性が担保された原材料の使用比率。算出対象は食品関連事業会社5社(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、及び持分法適用関連会社である株式会社BCJ-95の子会社である株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社Peace Deli、株式会社デニーズジャパン)

 *7-Eleven, Inc.においては、正確な数値を算出する準備を進めています。

 

 また、パリ協定における「1.5℃目標」という世界が目指す姿に向け、当社グループの店舗運営に伴うCO₂排出量を、2013年比で2030年に50%削減、2050年には実質ゼロにすることを定めており、Scope3を含めたサプライチェーン全体でのCO₂排出量についても削減を目指しております。

 

●店舗運営に伴うCO₂排出量(Scope1、Scope2) 実績

・2024年度 2,545千t-CO(前年度と比較して2.2%の削減)

*株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、7-Eleven, Inc.、及び持分法適用関連会社である株式会社BCJ-95の子会社である株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社シェルガーデン、旧アイワイフーズ株式会社、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社ロフト、株式会社デニーズジャパン、株式会社クリエイトリンクの10社の合計値

*2025年度CO排出量は2026年9月~10月に当社ウェブサイトで公開予定です。

 

●店舗運営を除いたサプライチェーン全体のCO排出量(Scope3) 実績

・2024年度 170,923千t-CO

*株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、7-Eleven, Inc.、及び持分法適用関連会社である株式会社BCJ-95の子会社である株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社シェルガーデン、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社ロフト、株式会社デニーズジャパン、並びに持分法適用関連会社である株式会社セブン銀行の9社の合計値

 

(3) 人的資本・多様性

① ガバナンス

 人的資本に関するガバナンスは、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」をご参照ください。

 

② 戦略

 当社グループでは、2025年9月からのCVS事業への特化を機に、本社組織の抜本的なアップグレードを進めています。ガバナンス、人財、DX、サプライチェーンなど、グローバルで通用する機能を備えた組織体制を構築することで、世界の7-Elevenの成長を支えるとともに、コスト効率の向上や意思決定の迅速化を目指しています。

 グローバル成長を実現するためには、急速に変化する社会・市場環境のなかで、最も重要な経営資源である人財の力を最大限に引き出し、成長を支える基盤を強化することが不可欠です。当社グループは、「信頼と誠実」の精神のもと、人財を成長の源泉と位置づけており、不確実性の高い環境下においても持続的成長を実現するため、以下の3つを人財政策の柱として推進しています。

 人財政策1 挑戦・革新し続けるカルチャーの醸成

 人財政策2 働きがい・働きやすさの向上

 人財政策3 戦略実現のための人財育成・採用

 

人財政策1 挑戦・革新し続けるカルチャーの醸成

 より変化が激しく予測困難な時代に、お客様のニーズに応え続けるためには、今まで以上に従業員一人ひとりが主体性を発揮した挑戦を続けられるような組織づくりが求められます。創業の精神を持ちながら、時代の変化に果敢に挑戦するというカルチャーの醸成を進めていきます。

 

● 理念研修

 社是に掲げる「信頼と誠実」の精神への理解を深め、挑戦・革新し続けるカルチャーを継承・浸透させるため、グループの人財育成拠点である伊藤研修センターでは「グループ理念研修」を実施しています。同研修センターに併設した史料室では、グループ理念や挑戦・革新の歴史を学ぶことができます。2025年度の「グループ理念研修」には、当社従業員及び関連会社の従業員535名が参加しました。各国のライセンシーの方々にも来館いただいており、理念を共有することで、挑戦と革新を続ける企業文化を世界へ広げています。

 また、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、入社後、トレーニングストア(直営店)にて実際に経営者(店長、副店長)として、店舗を経営する期間を設けています。この現場での実践は、挑戦の機会であると同時に、グループが大切にする「お客様の立場に立つ」という基本姿勢を体得し、日々の行動に浸透させる場となっています。こうした研修や実践を通じて、現場力とお客様視点を兼ね備えた人財を育成しています。

 

● 対話と称賛で築く挑戦と革新の組織カルチャー

 株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、行動基準・思考基準(思考行動)であるバリューを定めています。このバリューは「1.挑戦・変革」「2.自律・自立」「3.共創・共感」「4.信頼・誠実」「5.感謝・貢献」の5つからなり、各従業員がそれらを体現できるよう新しいカルチャーをつくり上げる取り組みをスタートさせています。社内だけでなく、外部から講師を招いて新しい視野や視座を得るとともに、従業員のコミュニケーションのあり方を変え、風通しの良い職場づくりを図っています。さらに、従業員同士のつながりを深め、組織全体で感謝や称賛の文化を育むために、従業員表彰制度を導入しています。この制度では、受賞者が全従業員の投票によって決定され、エントリーしたチームや個人には称賛・応援メッセージが届く仕組みです。表彰式ではエントリー者及び受賞者を祝福しながら、互いに称え合い、感謝を伝え合う場をつくり、挑戦と革新を称賛する職場づくりにつなげています。

 

● 多様な人財が活躍できる風土の醸成

 当社グループでは多様な人財一人ひとりが活躍・挑戦できる組織づくりのため、DEIを推進しています。国内においては、当社にDEI推進プロジェクトを設置し、施策方針を示して各社の活動をサポートしています。特に、課題の一つである女性の活躍推進について、目標を2030年2月末時点において「女性執行役員比率30%」「女性管理職比率30%(部長級・課長級・係長級を含む)」(当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパン対象)としています。 また、女性管理職候補者の育成を目的とした「女性エンカレッジメントセミナー」を2021年より開催しています。同セミナーでは、経営幹部が経営方針などを伝え、参加者同士でディスカッションを行います。すべてオンラインで実施することで、エリアに関わらず全国各地から参加でき、育児時短勤務中の女性従業員も多数参加しています。普段の業務とは異なる視点・視座から話を聞くこの取り組みは、参加者の成長意欲を高める機会になっています。セッションを通じ、その人らしいリーダーシップの発揮の仕方を後押しすることで、今後の成長や挑戦をエンパワーメントするとともに、受講者同士のつながりを構築することを目指しています。

 株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、加盟店オーナー様にさまざまな経営カウンセリングを行うOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー:店舗経営相談員)について、女性従業員の登用を積極的に推進しています。全国各地区で女性OFCやOFCを目指す直営店勤務従業員を対象とした勉強会を開催し、お互いが悩みを共有したり、先輩従業員に相談したりする機会を増やしています。また、新入社員研修では、パラアスリートを講師に迎え、障がいのあるお客様への配慮を学ぶプログラム「あすチャレ!」を実施しています。入社早期から現場で活きる実践的な視点を育成し、サービスの質向上を目指しています。さらに、精神的な健康や発達障がいについての理解を深めるために「しごとサポーター養成講座」の受講を推進しており、2026年2月末までに341名が受講しました。この取り組みにより、社内の支援体制と心理的安全性の向上を図っています。管理職向けにはユニバーサルマナー検定3級の取得を積極的に推進しており、2026年2月末時点で953名が取得済みです。これにより、お客様一人ひとりの状況に寄り添った対応力の向上を目指し、ノーマライゼーションの考え方を浸透させ、日常のマネジメントに反映できるよう研修と対話を継続しています。

 7-Eleven, Inc.は、すべての人が受け入れられ尊重される職場環境の実現を企業理念の柱としています。その中核的な取り組みが、従業員主導のボランティアグループ「Associate Business Resource Group(ABRG)」です。ABRGは、共通の経験や価値観を持つ仲間が自発的に集まり、互いに学び合い、成長を支援するコミュニティです。メンバーは、自らの経験を共有しながら、リーダーシップや戦略立案、プロジェクト管理などのスキルを実践的に習得します。さらに、メンタリングやネットワーキング、地域貢献活動を通じて、職場内外でのつながりを強化しています。互いの多様な背景を尊重するこの取り組みは、従業員の帰属意識を向上させ、未来のリーダー育成にもつながっています。ABRGは活動領域を広げ、参加者も増加しており、誰もが生き生きと働ける環境づくりを加速しています。実際に、2025年に実施した参加者アンケートでは回答者の89%が「ABRGへの参加によって会社への参画意識が高まった」と答えました。

 

人財政策2 働きがい・働きやすさの向上

 従業員の主体性が十分に発揮できる環境と、それを実感できる働きがい・働きやすさの向上を目指しています。多様な従業員が働きやすく、活躍できる環境づくりのためには、従業員一人ひとりの価値観に合わせたきめ細やかな対応と制度拡充が必要になると考えています。

 

● 従業員との対話を通じた働きがいの醸成

 当社グループでは、従業員と経営陣とのダイレクトなコミュニケーションを大切にしています。当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、社長との座談会、カフェミーティングや役員とのダイアログセッションなどを実施しており、会社が目指す方向性や経営陣の考えを理解したうえで、一人ひとりがありたい姿を明確にできるコミュニケーションの場をつくっています。7-Eleven, Inc.においても、従業員との対話を重視し、各部門でタウンホールミーティングを開催しています。この場では、会社全体の動向や部門の優先事項を共有し、従業員からの質問にリアルタイムで対応することで、情報の透明性と納得感を高め、変化する戦略や業務方針をタイムリーに伝達できるようになっています。こうした継続的な対話の仕組みは、働きやすさの向上だけでなく、自らの役割に意義を見出す「働きがい」の醸成にもつながっています。

 

● 挑戦する従業員を応援するためのキャリア形成支援

 国内グループ各社では、従業員一人ひとりのありたい姿の実現に向けて、定期的に自身のキャリアを考える機会を設けています。また、自己申告の仕組みや上長などとの面談を通じて、従業員による主体的なキャリア形成の支援も進めています。株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、自ら挑戦する意欲のある人財が、その能力やスキルを十分に発揮できるよう、他部署・他の職種への立候補制度を設けています。また、従業員のセカンドキャリアを応援するため、加盟店オーナーへの転身を支援する制度を設けています。この制度では、従業員が新たな生活設計を具体化できるようサポートし、その一環として加盟店オーナーへの転身を選択肢の一つとして提供しています。

 

● 従業員の健康増進とワークライフバランスの支援

 当社グループは、従業員が健康で前向きな気持ちで仕事ができる職場環境の整備に取り組んでいます。従業員の健康増進が会社全体を活性化させ、さらに「生活の質(QOL)」向上にも寄与するものととらえ、社員一人ひとりの積極的な健康増進の取り組みを支援しています。国内グループ各社では、健康維持・増進に向けて、定期健康診断の二次検診受診率の向上に向けた取り組みのほか、ウォーキングイベント「歩fes.」の定期開催などの取り組みを実施し、健康・運動習慣が浸透するよう取り組んでいきます。

 また、出産・育児、介護などのライフイベントの変化があっても安心して勤務を継続できるよう、さまざまな制度を運用しています。株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、両立支援の一環として男性の育児休業取得を促進しており、全従業員向けに取得者の事例紹介を行うことでロールモデルの可視化を進めています。この取り組みにより職場の理解を拡充し、性別に関わらずキャリアとライフの両立を支える企業文化の定着を進めています。

 

人財政策3 戦略実現のための人財育成・採用

 グローバル成長を実現するため、戦略を担う優秀な人財を確保し、計画的に育成し、その能力を最大限発揮できる仕組みを整備していきます。

 

● 人財戦略とグローバル人財の採用

 グローバル戦略を推進するためには、グローバル視点で考えながらも、ローカルの特性を理解して適応し、現地で戦略を実行できる人財の確保と育成が不可欠です。将来、グローバルでの高いパフォーマンスが期待できる人財に、異文化対応力やリーダーシップを高める研修に加え、業務遂行を通じた成長を確実に後押しする計画的なキャリアパスなどを整備していきます。また、国境を越えた人財交流を活発化させるとともに、長期的にグループで活躍し続けてもらえるよう、評価や報酬などの人事制度をグローバル基準で合わせていくことで、グループ全体の競争力を強化します。専門知識と経験を有する外部人財の採用(異業種や海外出身者を含む)も積極的に実施していきます。多様なバックグラウンドやスキルを持つ人財を確保することが、変化の激しい市場での競争優位性を築く鍵となります。グローバル人財の採用・育成を強力に推し進め、当社グループの強みを理解した人財がグローバルで活躍することで、さらなるグループの成長につなげていきます。

 

● グローバル人財の育成

 グローバル人財の育成を重要な経営課題と位置づけ、従業員が国際的な舞台で活躍できる力を養うためのさまざまな施策を展開しています。これらの取り組みは、語学力や異文化理解力の向上にとどまらず、論理的思考力や問題解決力、さらにはグローバルな視点でのビジネス展開力を育むことを目指しています。その一環として実施されている海外短期留学プログラムでは、ビジネスに必要な語学力を磨くだけでなく、MBA講義の受講や「食」の未来を探求するプログラムへの参加を通じて、ビジネススキルの向上を図っています。現地企業・店舗への訪問や地域社会の方々との交流を通じて、異文化理解を深めるとともに、謙虚に学ぶ姿勢を養うことを重視しています。これにより、従業員が幅広い経験を積み、グローバルな視点での課題解決能力を身につけることを目指しています。

 また、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを中心に、グローバルビジネスで活躍できる人財を中長期的に育成すること、英語力や異文化理解力を高めることを目的として英語研修プログラム「Seven-Eleven English Training(SET)」を開催しています。2021年から2025年までに500名を超える従業員が受講し、すでに卒業生の中から約40名が海外事業部や海外事業会社に配属され、自分自身の目標キャリアを実現しながら世界で活躍しています。さらに2024年より当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと7-Eleven, Inc.、7-Eleven International LLCの4社が共創し、新たな「Exchange Program」を開始しました。日本と米国の「SEI Exchange Program」、日本と豪州の「SEA Exchange Program」があり、これらのプログラムは、国内人財が海外のビジネスモデルを、海外人財が日本のビジネスモデルをそれぞれ深く理解し、相互に学び合う機会を提供しています。各国に最適なビジネス展開をすることの重要性を異文化コミュニケーション環境で理解できる研修として実施しています。こうした経験機会を提供し、周囲と協働しながら成果を創出できる力を養い、真のグローバル人財育成を推進しています。このほかにも多様な自己啓発支援制度などの成長支援策も用意しており、これらの施策は、グローバル人財育成の基盤として、従業員の成長を支える重要な役割を果たしています。

政策の進捗を測る数値指標

 国内グループ各社においては、「挑戦・革新し続けるカルチャーの醸成」や「働きがい・働きやすさの向上」の進捗を把握するために、カルチャー&エンゲージメントサーベイを活用しています。各組織のカルチャーとエンゲージメントの状態を客観的かつ定量的に確認し、より良い組織づくりに活かすことを目的に、同サーベイを毎年1回実施しています。サーベイでは、「カルチャー」に関する独自調査項目(誠実さ、主体性の尊重、挑戦の推奨、風通しの良さなど)のスコアと「エンゲージメント」に関するスコアを算出し、それらの状況を可視化しています。2025年度のサーベイでは、国内10社、約10,000名を対象に実施し、カルチャーの設問に対して肯定的な評価をした割合は76%、エンゲージメントスコアは57%となりました。

 株式会社セブン‐イレブン・ジャパンにおいては、カルチャー&エンゲージメントサーベイに加え、社内の各部門のコミュニケーション状況や打ち出した施策の効果を測定するため、すべての従業員に対しパルスサーベイを実施しています。調査結果をもとに、エンゲージメント向上のための施策を展開しています。

 

③ リスク管理

 人的資本に関するリスク管理は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

④ 指標及び目標

 当社グループでは、上記の取り組みにおいて、連結グループに属する全ての会社では指標及び目標の設定が行われていないことから記載は困難なため、指標に関する実績及び目標は提出会社と一部の連結子会社を含むものを記載しています。

 

(a) カルチャー&エンゲージメントサーベイ結果

 職場ごとのカルチャーの状態(誠実さ、主体性の尊重、挑戦の推奨、風通しの良さなど)と、会社に対するエンゲージメントを測定しています。

年度

カルチャースコア

(職場)

エンゲージメントスコア

(会社)

2025年度

76%

57%

※ 国内10社対象(当社、株式会社セブン-イレブン・ジャパン、株式会社セブン-イレブン・沖縄、株式会社セブンドリーム・ドットコム、株式会社セブンネットショッピング、株式会社セブン・ミールサービス、株式会社セブン・フィナンシャルサービス、株式会社セブンCSカードサービス、SpireX株式会社、株式会社テルベ)

 

(b) 女性執行役員比率・女性管理職比率

 

女性執行役員比率※1

女性管理職比率※1,2

2026年2月末

実績

14.3%

21.4%

2030年2月末

目標

30.0%

30.0%

※1 当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを対象としております。

※2 女性管理職比率には、部長級、課長級、係長級を含んでおります。

 

 

(c) 男性育児休業取得率

 

2025年度

69.1%

※1 当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを対象としております。

※2 なお、当社及び国内子会社においては、育児休業とは別に、グループ独自の育児支援制度として、未就学児がいる従業員を対象に、年5日間を上限として1日単位で取得可能な有給の「育児休暇」制度を整備しています。本制度は、子どもの入園式・卒園式・運動会等の行事への参加をはじめ、育児全般を理由として取得することができ、制度導入当初から多くの従業員に利用されています。

   2025年度には、当社及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの2社合計で、567名の従業員が本制度を利用しました。