人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数1,074名(単体) 77,902名(連結)
-
平均年齢43.9歳(単体)
-
平均勤続年数15.8年(単体)
-
平均年収8,188,996円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社における状況
|
2024年2月29日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
国内コンビニエンスストア事業 |
8,598 |
〔2,464〕 |
海外コンビニエンスストア事業 |
47,513 |
〔27,944〕 |
スーパーストア事業 |
12,949 |
〔39,426〕 |
金融関連事業 |
1,910 |
〔540〕 |
その他の事業 |
5,858 |
〔8,884〕 |
全社(共通) |
1,074 |
〔17〕 |
合計 |
77,902 |
〔79,275〕 |
(注)1 従業員数は就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数は〔 〕内に月間163時間換算による月平均人員を外数で記載しております。
2 「全社(共通)」は当社の就業人員であります。
3 その他の事業の従業員数の減少は、当社が保有する株式会社そごう・西武の発行済株式の全部を譲渡したこと等に伴うものであります。
4 当連結会計年度より事業部門の区分を変更しており、前年度末比増減につきましては、前年度の数値を変更後の事業部門の区分に組み替えた数値で比較しております。
(2)提出会社の状況
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|
|
|
2024年2月29日現在 |
従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
1,074 |
〔17〕 |
43.9 |
15.8 |
8,188,996 |
(注)1 当社の従業員は、主として当社グループ会社からの転籍者であり、その平均勤続年数は、各社での勤続年数を通算しております。
2 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に月間163時間換算による月平均人員を外数で記載しております。
3 平均年間給与は、賞与を含んでおります。
(3)労働組合の状況
当社グループには、セブン&アイグループ労働組合連合会等が組織されております。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1、3 |
|||
全労働者 |
正規雇用 労働者 |
パート・ 有期労働者 |
|||
15.9 |
70.6 |
78.0 |
76.8 |
88.4 |
- |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。当取得率の算出においては、正規雇用労働者を対象としております。
3 男女の賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。賃金制度における性別による処遇の差はありません。
②主要な連結子会社
当事業年度 |
補足説明 |
|||||
名 称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1、3 |
|||
全労働者 |
正規雇用 労働者 |
パート・ 有期労働者 |
||||
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン |
20.4 |
55.7 |
56.7 |
76.8 |
82.0 |
- |
株式会社イトーヨーカ堂 |
14.6 |
30.4 |
64.4 |
71.2 |
101.4 |
- |
株式会社ヨークベニマル |
29.5 |
9.9 |
57.7 |
71.4 |
124.5 |
- |
株式会社セブン銀行 |
17.7 |
50.0 |
71.3 |
74.8 |
53.9 |
- |
株式会社赤ちゃん本舗 |
24.7 |
90.0 |
57.0 |
73.2 |
108.5 |
- |
株式会社セブン&アイ・フードシステムズ |
10.3 |
60.0 |
66.9 |
72.8 |
100.2 |
- |
株式会社ロフト |
25.5 |
61.1 |
67.7 |
75.9 |
117.1 |
- |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。当取得率の算出においては、正規雇用労働者を対象としております。
3 男女の賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。賃金制度における性別による処遇の差はありません。
4 連結子会社のうち主要な連結子会社以外のものについては、「第7 提出会社の参考情報 2 その他の参考情報 (10)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、お客様をはじめとして、お取引先様、株主・投資家、地域社会、加盟店、そして社員を含めたすべてのステークホルダーの皆様から「信頼される、誠実な企業でありたい。」という社是にもとづき、SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる持続可能な社会の実現を目指しております。
お客様の暮らしに寄り添い、お客様の生活様式から発想した新たな顧客体験価値を提供し続けることが、私たちの事業活動の原点であり、サステナビリティ(持続可能性)を追求するうえでの基本であると考えております。
そのため、ステークホルダーの皆様との対話を通じて重点課題 (マテリアリティ)を特定し、社会と当社グループにとって重要性の高い社会課題に対し、本業を通じた解決に取り組んでおります。
限りある地球環境や資源を活かし、未来世代につなげていくために、2019年には環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を発表しました。2030年、2050年の目指す姿と具体的な目標を掲げ、その達成に向けて4つのテーマごとにイノベーションチームを立ち上げております。それぞれのチームが多様な新技術の導入や、お客様、お取引先様、地域社会の皆様と連携した循環型社会の構築などを進め、グループ一丸となって環境負荷の低減に取り組んでおります。
また、すべての人の人権を理解し、人権尊重の責任を果たすため、国際的な原則、基準を踏まえて「セブン&アイグループ人権方針」を定めております。本方針はすべての役員・従業員に適用し、すべてのビジネスパートナーに対しても継続的な支持をお願いすることで、ともに人権デュー・ディリジェンスの推進、人権の尊重に取り組んでおります。
これらのサステナビリティの施策を通じて、中長期のリスクを軽減し、機会を積極的に活用することが、事業活動のレジリエンスと持続可能性を高め、国内外のお客様の暮らしになくてはならない存在として、当社グループの社会的・経済的価値の向上につながると認識しております。
以降、(1)サステナビリティ共通、(2)気候変動、(3)人的資本・多様性について、それぞれ①ガバナンス、②戦略、③リスク管理、④指標及び目標の4項目を記載します。
(1) サステナビリティ共通
① ガバナンス
当社は、社会課題の解決に貢献し、社会と当社グループの持続的成長を目指すため、事業活動を通じたサステナビリティ活動の推進・管理・統括を目的として、年2回開催する代表取締役社長を委員長とした「CSR統括委員会」をCSR基本規程に基づき設置しております。また、ステークホルダーの期待や要請に対応するために特定した重点課題(マテリアリティ)の解決及びコンプライアンスのさらなる徹底に資する事業活動を推進するために、同委員会傘下に具体的な施策の検討・推進を担う下部組織として5つの部会(コンプライアンス部会、企業行動部会、サプライチェーン部会、環境部会、社会価値創造部会)を設け、課題の解決並びに未然防止に取り組んでおります。
傘下の5部会の活動状況は、「CSR統括委員会」において報告を受けて指導・改善を図るとともに、持株会社と事業会社の連携の強化を図っております。
●コンプライアンス部会
グループ会社の社員が法令及び社会的規範を遵守し、お客様やお取引先様との間の公正取引を含むコンプライアンスを実践することは、当社グループの社是「信頼と誠実」の実現のために欠くことができない重要な基盤です。持株会社である当社は、グループ各社のコンプライアンス体制強化のサポート及び監督の実効性を確保し、グループ各社レベルでのコンプライアンスの徹底に努めております。コンプライアンス部会は、当社の執行役員総務法務本部長を部会長とし、当社の法務主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。
●企業行動部会
グループ会社の社員が当社グループの社是を理解し、企業行動指針を遵守することは、当社グループの社是「信頼と誠実」の実現のために欠くことができない重要な基盤です。企業行動部会では、グループ会社の社員を対象に、社是や企業行動指針の周知、教育による意識向上など、企業行動指針の徹底を基軸とした活動を行っております。また、働きがいのある職場づくりを目指すため、従業員エンゲージメント調査を実施するほか、女性や障がい者など多様な人財の活躍推進、介護と仕事の両立支援、長時間労働の是正をはじめとした労働環境の改善、休日・休暇の取得促進など、すべての社員が安心して働ける環境づくりを進めております。企業行動部会は、当社の執行役員最高人財責任者(CHRO)兼人財本部長を部会長とし、当社の人事主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。
●サプライチェーン部会
国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」や「持続可能な開発目標(SDGs)」へ迅速に対応し、人権や環境に配慮した健全なサプライチェーンを構築することは、企業の重要な社会的責任の一つであると同時に、ステークホルダーからも強く求められております。サプライチェーン部会では、商品・サービスにおけるサプライチェーン全体での社会的責任を果たすため、お取引先様に「セブン&アイグループお取引先サステナブル行動指針」のご理解と実行をお願いしております。その遵守状況をCSR監査などを通じて定期的に検証・共有し、教育・啓発・是正を進めております。また、グループ各社ごとの品質向上と安全性の確保のため、当社グループの「品質方針」に基づいて、グループ各社の品質基準や管理体制の整備・強化を図ります。サプライチェーン部会は、当社の執行役員最高商品戦略責任者(CMDO)兼グループ商品戦略本部長を部会長とし、当社の商品戦略の主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。
●環境部会
気候変動や資源の枯渇などの問題に対して、商品や原材料、エネルギーを無駄なく利用するとともに、お客様やお取引先様にもご協力いただきながらサプライチェーン全体で環境負荷低減に取り組むことは、社会の持続的な発展に資するとともに当社グループの持続的な成長につながる重要な要素です。そのため、環境部会では、2019年4月に取締役会で決議し、同年5月に公表した環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」に基づき、「脱炭素社会」、「循環経済社会」、「自然共生社会」の実現を目指した取り組みを推進しております。気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言も踏まえ、気候変動のリスクと機会について分析し、対応策の進化を図っております。環境部会は、当社の執行役員ESG推進本部長を部会長とし、当社の環境施策の主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。
●社会価値創造部会
社会価値創造部会では、事業領域が拡大し、関係する社会課題が多様化するなか、社会課題の解決に取り組むことが新しいビジネス機会につながるという認識のもと、社会的価値と経済的価値の双方を生み出す事業の創出(CSV=共通価値の創造)を目的とした活動を行っております。持続可能な社会の実現に向けて、さまざまなステークホルダーとの対話を通じて特定した取り組むべき「7つの重点課題」に対して、これまで培ってきた事業インフラやノウハウなど、事業特性・経営資源を活かして本業を通じた社会課題起点の新規事業の企画・立案・実行に取り組むほか、お取引先様や社会起業家、NPOといった外部との連携も視野に入れて、取り組みの深化に努めます。社会価値創造部会は、当社の取締役執行役員最高戦略責任者(CSO)兼経営企画本部長を部会長とし、当社の経営企画主管部門が部会運営を行うことで、具体的な施策の推進を図っております。
② 戦略
当社グループは社会課題解決と企業価値向上の両立を経営の根幹に据えて、サステナビリティの推進に積極的に取り組んでいます。事業と関係する社会課題や社会要請が多様化する中、特に重視すべき課題に集中して適切に対応するために、当社グループの事業領域と特に親和性の高い「7つの重点課題(マテリアリティ)」を特定し、課題解決に向けて取り組みを進めております。これらにより、本業を通じての社会課題及び重点課題を起点とした新たなビジネスモデルの創出に取り組んでおります。
<7つの重点課題(マテリアリティ)>
重点課題1:お客様とのあらゆる接点を通じて、地域・コミュニティとともに住みやすい社会を実現する
重点課題2:安全・安心で健康に配慮した商品・サービスを提供する
重点課題3:地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する
重点課題4:多様な人々が活躍できる社会を実現する
重点課題5:グループ事業を担う人々の働きがい・働きやすさを向上する
重点課題6:お客様との対話と協働を通じてエシカルな社会を実現する
重点課題7:パートナーシップを通じて持続可能な社会を実現する
重点課題のリスク及び機会
7つの重点課題 (マテリアリティ) |
リスク |
機会 |
①お客様とのあらゆる接点を通じて、地域・コミュニティとともに住みやすい社会を実現する |
・生活拠点の減少により人口減少・過疎化・高齢化が進行し、販売機会が減少 ・地域との連携不足に伴い計画どおりに新規出店が進まず、新たな価値の提供機会の損失 |
・生活インフラとしての社会的役割の拡大によるステークホルダーからの信頼獲得 ・地域活性化による販売機会の拡大 |
②安全・安心で健康に配慮した商品・サービスを提供する |
・商品事故及び店頭事故の発生による顧客の離反 ・品質管理、表示等の法令違反による信用低下 ・健康商品開発の遅れによる顧客の離反 |
・徹底した安全・品質管理による顧客ロイヤリティの向上 ・健康配慮商品、お客様ニーズに即した新しい商品提供による販売機会の拡大 |
③地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する |
・気候変動がもたらす自然災害の増加による店舗・物流網への物理的損害 ・異常気象がもたらす需給の変化や原油等原材料価格変動による、仕入価格の高騰 ・食品廃棄・温暖化ガス排出などの環境負荷の高い企業イメージの定着による顧客の離反 |
・省エネや廃棄物削減、リサイクル、エネルギー供給源の見直しによるコスト削減 ・環境対策先進企業としてのブランド価値の創出 |
④多様な人々が活躍できる社会を実現する |
・差別・偏見などの放置による企業イメージの棄損、顧客の離反、従業員エンゲージメントの低下 ・人財の確保困難や人財の社外流出 |
・次世代や若者世代、さまざまな価値観を持つ人々との対話・育成による将来の顧客の獲得、新たなサービスの開発 |
⑤グループ事業を担う人々の働きがい・働きやすさを向上する |
・労働環境が改善しないことによる従業員エンゲージメントの低下 ・人財の確保困難や人財の社外流出 |
・ダイバーシティ経営推進による競争力の強化 ・従業員の能力・自律性を高めることによる生産性の向上 ・新規事業の開発と優秀な人財の獲得 |
⑥お客様との対話と協働を通じてエシカルな社会を実現する |
・生活者のライフスタイルの変化や価値観の多様化への対応の遅れにより、商品とサービスを通じた新たな価値の提供機会の損失 |
・エシカル消費に対応した商品・サービスの提供による販売機会の拡大 ・顧客協働による顧客ロイヤリティの向上 |
⑦パートナーシップを通じて持続可能な社会を実現する |
・サプライチェーン上の労働環境・人権問題やコンプライアンス違反による商品供給の停止や品質の劣化及び、それらに伴う不買運動による社会的評価の低下 |
・持続可能な原材料調達によるレジリエンスの向上 ・取引先・同業種・他業種協働による新たな商品・サービスの提供 |
・重点課題のリスク及び機会については、当社サステナビリティデータブック2023(2023年2月期実績)内「サステナビリティを巡るリスク・機会」を以下のURLからご参照ください。
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/sustainability/pdf/2023_09_01.pdf
重点課題に資する事業を通じた具体的な施策
7つの重点課題 (マテリアリティ) |
具体的な施策 |
①お客様とのあらゆる接点を通じて、地域・コミュニティとともに住みやすい社会を実現する |
1.地域社会に根差した経営 お買物に不便を感じる方へのお届けサービスの拡大 (7NOW、イトーヨーカドーとくし丸、セブンあんしんお届け便、ネットスーパー) 食事に不便や困難を感じる方への家事を軽減する商品の開発・販売 |
②安全・安心で健康に配慮した商品・サービスを提供する |
2.安全・安心で豊かな社会への支援 栄養や健康に配慮した商品の開発と販売 さらなる品質管理体制の強化 |
③地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する |
3.環境に配慮した経営 プラスチック使用量削減やPETボトルの循環型リサイクル、再生可能エネルギーの利用 食品ロスの削減、持続可能性が担保された商品の調達 |
④多様な人々が活躍できる社会を実現する |
4.色々な価値観・ライフスタイルを認める社会の実現 マタニティ・育児相談・保育園の運営 出前授業の提供、障がい者支援 |
⑤グループ事業を担う人々の働きがい・働きやすさを向上する |
5.従業員がやりがいと達成感を得られる会社づくり ダイバーシティ&インクルージョンの推進 人財育成・対話によるエンゲージメントの向上 DXによる労働環境の改善 |
⑥お客様との対話と協働を通じてエシカルな社会を実現する |
6.お客様と一緒に豊かな地域の実現 余剰食品の寄付活動や環境保全イベントの開催 お客様参加型の社会課題解決に資する取り組み |
⑦パートナーシップを通じて持続可能な社会を実現する |
7.お取引先様と一緒に豊かな社会の実現 人権や地球環境に配慮したお取引先様との協業 NPO・NGO、異業種・同業種企業との協働 |
・重点課題については、当社サステナビリティデータブック2023(2023年2月期実績)内「7つの重点課題」を以下のURLからご参照ください。
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/sustainability/pdf/2023_11_01.pdf
③ リスク管理
当社は、コーポレートガバナンスに係る各種委員会の一つとして、リスクマネジメント委員会を設置し、事業活動におけるリスクを定期的に洗い出し、重要リスクの特定とその管理体制の強化を行っております。
本リスク管理体制の中に、サステナビリティに関するリスクも含まれています。個別のリスクを含むリスク管理の詳細は、後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 指標及び目標
当社グループの事業を通じた「7つの重点課題(マテリアリティ)」の解決に資する活動目標については、各事業会社が重点課題ごとに設定しています。目標と実績の詳細は、当社サステナビリティデータブック2023(2023年2月期実績)内「データ集」に記載しています。以下のURLからご参照ください。
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/sustainability/pdf/2023_24_01.pdf
(2) 気候変動
当社グループでは、重点課題の一つとして、前記「3.地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する」を定め、経営戦略においても気候変動への対応を経営課題の1つとして取り組んでおります。気候変動対応を加速するため、2019年、環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」を発表し、これを、2030年・2050年への目指すべき社会へのロードマップとして位置付けています。環境宣言では、脱炭素社会、循環経済社会、自然共生社会の3つの社会への移行に向けて、「CO₂排出量削減」、「プラスチック対策」、「食品ロス・食品リサイクル対策」、「持続可能な調達」の4分野にて、中長期の目標を立て、各分野でグループ横断の推進体制を構築し、取り組みを進めております。TCFD提言に沿ったシナリオ分析では、環境宣言実現に関わるリスク及び機会を事業体ごとに特定し、リスク低減と機会最大化を図る対応策を推進しております。
① ガバナンス
サステナビリティ全体に関する推進体制については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」をご覧ください。下表は、気候変動対応に関する体制となります。また、2020年度より役員報酬において、2019年5月に策定した環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』におけるCO₂排出量の削減目標を非財務指標として、株式報酬の業績評価指標(KPI)に追加しております。
体制 |
役割 |
メンバー |
取締役会 |
・気候変動問題に関する進捗・目標達成状況に関して年1回以上報告を受け、取り組みを監督 ・方針・重要事項の見直し・決定 |
・取締役 ・監査役 サステナビリティについて幅広い知見と経験を有する社内取締役及び社外取締役をメンバーとして構成 |
CSR統括 |
・年2回開催・気候変動問題にかかわる指標(CO₂排出量など)の推移や緩和・適応策の共有 ・環境部会やグループ会社で実施される取り組みの承認と助言 |
・委員長:株式会社セブン&アイ・ホールディングス 代表取締役社長 ・委員 :グループ会社のサステナビリティ推進責任者(代表取締役社長等)、株式会社セブン&アイ・ホールディングスのサステナビリティ推進部門の責任者 |
環境部会 |
・CSR統括委員会下部組織 ・年2回開催 ・気候変動問題への対応推進 ・TCFD提言への対応推進 |
・部会長 :株式会社セブン&アイ・ホールディングス 執行役員ESG推進本部長 ・メンバー:グループ会社のサステナビリティ推進部門責任者、気候変動対応実務部門責任者 |
② 戦略
1.TCFD提言に基づいたシナリオ分析
<経緯>
当社グループは、2019年度~2021年度、営業利益の6割を占める(2019年当時)国内コンビニエンスストア事業を対象としたシナリオ分析を実施、コンビニエンスストア事業の固有リスクにつき一定の示唆を得ることができました。2022年度、地理的条件を同じくする国内事業として、スーパーストア事業のシナリオ分析を実施しました。2023年度、国内事業におけるシナリオ分析の結果を海外事業の分析に有効活用し、より効果的・効率的に7-Eleven, Inc. のシナリオ分析を実施しております。
*金融関連事業の株式会社セブン銀行においては、2022年より同社のウェブサイト及び有価証券報告書にて気候変動への取り組みを開示しています。
<分析の前提>
シナリオ |
脱炭素シナリオ(1.5℃~2℃)・温暖化進行シナリオ(2.7℃~4℃) *IEA(国際エネルギー機関)「World Energy Outlook」で示されているSTEPS、APS、NZE2050などのシナリオをはじめとして、政府や国際機関が発行した将来予測に関するレポートを参考に2つのシナリオを設定。 |
分析手法 |
店舗が直接受ける物理的な影響に加え、店舗運営に伴って発生するコスト、店舗運営に大きな影響を与える商品のサプライチェーン(原材料・商品製造工場・商品配送)やお客様の行動について分析 |
対象年 |
国内コンビニエンスストア事業、スーパーストア事業:2030年時点の影響 |
<対象の事業体>
・国内コンビニエンスストア事業:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
・スーパーストア事業:株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル
・海外コンビニエンスストア事業:7-Eleven, Inc.
<事業環境>
●脱炭素シナリオ
1.5℃目標達成に向けてさまざまな法律や規制の導入が進み、その対応コストによる店舗運営コストの上昇や
ポートフォリオの多様化が求められる世界を想定しております。またこのシナリオでは、消費者のサステナブル商品やサービスへの関心、電気自動車への関心が高まり、それに応える商品を販売することが事業成長につながると見込んでおります。
●温暖化進行シナリオ
自然災害の発生増加や激甚化、気象パターンの変化が顕著に表れ、店舗などへの損害や原材料調達への影響、
また、気温上昇による店舗での冷房コストの増加が予測されるシナリオを想定しております。
<分析結果>
1. 認識した気候変動関連のリスクと機会
気候変動関連のリスクと機会及び対応策について、当社グループ共通事項と一部固有事項を認識しております。
*事業体ごとの詳細な分析結果については、当社サステナビリティデータブック2023(2023年2月期実績)内「TCFD提言への対応」を以下のURLからご参照ください。
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/sustainability/pdf/2023_10_01.pdf
|
認識した重要なリスクと機会 |
対応策 |
脱炭素 シナリオ |
<リスク> ・世界的な排出量規制や炭素税などのカーボンプライシング導入により、店舗運営にかかるCO₂排出量に対してのコスト負担や、サプライチェーンでのコスト増加による商品等への影響が発生(炭素税の財務影響予測については、後記「2.事業インパクト」をご参照ください。) ・電力小売価格上昇で電気料金支払い増加 ・(海外CVS事業)消費者の嗜好の変化、新技術の採用、燃料効率の改善により、特に脱炭素シナリオにおいて 石油系燃料の需要が減少し、石油系燃料からの収益が減少(長期) ・(海外CVS事業)製品廃棄物規制による拡大生産者責任(EPR)関連コストの増加(中期) |
・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』に基づいたCO₂排出量削減の各施策推進(2013年度比で2030年50%削減、2050年に実質ゼロを目指す) ・店舗における省エネやエネルギー効率の改善に向けて、取り組みや投資の推進 ・店舗での再生可能エネルギー比率の積極的な拡大 ・サステナブルな商品やサービスの拡充 (低炭素商品、環境配慮型容器包装、ペットボトル回収・リサイクル、認証商品など) ・店舗でのEV充電サービスの拡大(海外CVS事業:電気自動車用急速充電ネットワーク「7Charge」のEV用急速充電ポートを、今後、米国とカナダ全土で配備拡大予定) ・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』プラスチック対策に基づいた、製品パッケージにおける各施策推進 ・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』食品ロス・食品リサイクル対策に基づいた、食品廃棄物の発生量削減施策を推進(焼却処分量の削減) |
<機会> ・消費者のサステナブル商品やサービスへの関心が増加 ・規制の強化や消費者の嗜好の変化により、EV充電の需要増加 ・(海外CVS事業)エネルギー効率化対策に投資することで、エネルギー使用量を全体的に削減(中期) |
||
温暖化進行 シナリオ |
<リスク> ・深刻な自然災害の発生頻度や強度が強まり、店舗被害や商品損害、サプライチェーンの混乱、店舗へのアクセス遮断、休業による売上損失、またその復旧費の発生等で損害額が増加 ・降水、気象パターンの変化により、商品原材料の収穫量減少に伴う商品原価上昇や水ストレス、サプライチェーンの混乱などが発生 ・世界的な高温の増加に伴う冷房運転コスト上昇 |
・洪水や暴風雨などの悪天候時に取るべき危機管理計画の策定 ・災害時の情報収集と早期復旧の体制構築(「セブンVIEW」など) ・野菜工場や陸上養殖などの調達拡大による安定的な仕入の確保 ・店舗における省エネ推進、省エネ設備の導入 ・お届け事業、ECサービスの拡大 |
<機会> ・夏季の高温によりお客様の外出頻度が低下し、お届け事業・ECサービスの需要が増加 |
2. 事業インパクト
・炭素税の影響(2030年)
項目 |
事業インパクト |
国内コンビニエンスストア事業 |
126億円 |
スーパーストア事業 |
74億円 |
事業インパクトの合計金額 |
200億円 |
<前提>・炭素税額 :135ドル/トン-CO₂(IEA「World Energy Outlook2022」の最大金額)
・為替レート:131.62円/ドル(23年2月期決算時に使用したレートに合わせています)
IEA「World Energy Outlook 2022」を参考に2030年時点の炭素税額を135ドル/トン-CO₂と設定し、最大金額でインパクトを試算。環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』に掲げる目標に基づいた取り組みを進めることで2030年の炭素税額を大幅に削減でき、更に、2050年目標であるCO₂排出量実質ゼロを実現することで、最終的に炭素税の影響はなくなると見込んでおります。
③ リスク管理
当社グループの全社的なリスク管理体制の中に、気候変動に関するリスクも含まれています。
リスク管理の詳細は、後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 指標と目標
環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」の4分野の指標・目標及び進捗は以下のとおりです。
※1 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、旧株式会社ヨーク、株式会社シェルガーデン、アイワイフーズ株式会社、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、株式会社ロフト、7-Eleven, Inc.の10社の合計値。
※2 オリジナル商品(セブンプレミアムを含む)で使用する容器の環境配慮型素材(バイオマス・生分解性・リサイクル素材・紙など)の使用比率。算出対象はオリジナル商品を取扱う8社(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、旧株式会社ヨーク、アイワイフーズ株式会社、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、7-Eleven, Inc.)
※3 売上百万円あたりの食品廃棄物発生量。算出対象は食品関連事業会社6社(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、旧株式会社ヨーク、株式会社シェルガーデン、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ)
*7-Eleven, Inc.においては、正確な数値を算出する準備を進めています。
※4 算出対象は食品関連事業会社6社(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、旧株式会社ヨーク、株式会社シェルガーデン、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ)
*7-Eleven, Inc.においては、正確な数値を算出する準備を進めています。
※5 オリジナル商品(セブンプレミアムを含む)で使用する食品原材料のうち、持続可能性が担保された原材料の使用比率。算出対象は食品関連事業会社6社(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、旧株式会社ヨーク、アイワイフーズ株式会社、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ)
*7-Eleven, Inc.においては、正確な数値を算出する準備を進めています。
また、パリ協定における「1.5℃目標」という世界が目指す姿に向け、当社グループの店舗運営に伴うCO₂排出量を、2013年比で2030年に50%削減、2050年には実質ゼロにすることを定めており、Scope3を含めたサプライチェーン全体でのCO₂排出量についても削減を目指しております。
●店舗運営に伴うCO₂排出量(Scope1、Scope2) 実績
・2022年度 2,684千t-CO₂(前年度と比較して6.8%の削減)
*株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、旧株式会社ヨーク、株式会社シェルガーデン、アイワイフーズ株式会社、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社ロフト、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、7-Eleven, Inc. の10社の合計値
*2023年度CO₂排出量は2024年8月~9月に当社ウェブサイトで公開予定です。
●店舗運営を除いたサプライチェーン全体のCO₂排出量(Scope3) 実績
・2022年度 16,489千t-CO₂
*株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、旧株式会社ヨーク、株式会社シェルガーデン、アイワイフーズ株式会社、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社ロフト、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、株式会社セブン銀行の10社
*7-Eleven, Inc.においては、正確な数値を算出する準備を進めています。
(3) 人的資本・多様性
① ガバナンス
人的資本に関するガバナンスは、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」をご参照ください。
② 戦略
当社グループは「お客様、お取引先、株主、地域社会、社員に信頼される、誠実な企業でありたい」という社是を掲げ、「常にお客様の立場に立って、新たな体験価値を提供することで、国内外の地域社会に貢献する」という基本姿勢をグループ全体で共有するとともに、2030年の目指すグループ像「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、『食』を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」に向けて、経営戦略と連動した人財政策を進めております。
当社グループにとって社是に掲げる精神は、将来、社会環境がどれほど大きく変化しても、ゆるぐことのない理念であり、この精神を企業活動の礎としながら、絶えず変化する社会・お客様のニーズを新たな流通サービス創造の機会ととらえ、「変化への対応と基本の徹底」をスローガンに、時代の変化に対応した流通サービスの創造に邁進しています。
そしてこの創造の主体となるのが、「人財」です。商売の基本となる、品揃え、商品の品質、清潔な売場、感じの良い接客を徹底し、一人ひとりのお客様に謙虚に、感謝の気持ちを忘れずに寄り添う人財、お客様の変化や事業を取り巻く環境の変化を捉えて果敢に挑戦して革新をもたらし、様々なステークホルダーの皆様と新しい価値を共創できる人財の育成に取り組んでおります。当社グループにとって、成長力の源泉は人財であり、多様な従業員が「働きがい」と「働きやすさ」を感じられる職場と企業文化(カルチャー)を醸成し、一人ひとりが活躍できる環境をつくることで、企業としての成長を目指しています。
人財育成に関する取り組み
従業員エンゲージメント
当社グループは、多様な人財にとって、働きやすく、働きがいのある職場づくり・カルチャー醸成を進めるとともに、エンゲージメントの向上に取り組んでいます。組織の状態を可視化するものとして毎年1回「従業員エンゲージメント・カルチャーサーベイ」をグループにて実施し、企業と従業員が抱えている課題を把握し、改善活動を行っています。2023年度は国内26社67,000人を対象に実施しました。個々の人財のエンゲージメントや貢献意欲を高めることが、組織の活性化を促進し、企業としての競争力強化につながると考えており、この取り組みの実効性を高めるべく、グループ各社には「エンゲージメント向上委員会」を設置しています。委員長は主に各社の人事部門責任者が務め、メンバーには多様な人財を選出しています。同委員会が中心となって、当社及びグループ各社の経営会議などへの調査結果の報告や分析・課題整理を行うとともに、エンゲージメント向上に向けた行動施策を策定し、その実行状況を定期的にモニタリングしています。エンゲージメントの向上施策として、経営陣と従業員との対話を積極的に推進するなど、各社の状況に応じて様々な施策を実施しており、優良な活動事例を共有し、グループ内の相互理解を進めることで、さらなる活動の推進に活かしています。
多様な人々の活躍機会拡大
当社グループは、さまざまな背景・経験や能力を持つ多様な人財一人ひとりが、働きがいを感じながらイキイキと活躍できるよう、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(以下、DEI)を推進しています。DEIの推進は、生産性の向上や優秀な人財の確保、更にはお客様満足度の向上やイノベーションの創出につながります。 取り組みを着実に進めるため、2012年にダイバーシティ推進プロジェクト(現在DEI推進プロジェクトに名称変更)を設置しグループ横断の施策方針を示して各社の活動のサポートを継続しています。また、グループ主要会社で構成するDEI推進連絡会を定期的に開催し、DEIに関する方針や各社の活動の進捗・課題を共有しており、好事例のスピーディーな水平展開を図っています。これら活動内容は、企業行動部会やCSR統括委員会にて定期的に報告しています。
現在、DEIの取り組みにおいて特に重点に置いているのが、女性の活躍推進です。2026年2月末までに女性執行役員比率、女性管理職比率(課長級・係長級)を30%とするグループ目標を設定しており、取り組みを促進するために、グループ各社では、女性管理職比率や女性従業員の採用・離職・登用などに関する数値目標とアクションプランを策定。グループ各社と、グループ全体でPDCAサイクルを回すことで、目標の達成を目指しています。また、2021年から女性管理職候補者の育成を目的としたグループ横断研修「女性エンカレッジメントセミナー」を開催しています。社長をはじめとした経営陣から、経営方針・理念や応援メッセージなどを聞き、参加者同士でディスカッションする機会を提供することで、参加者の管理職への挑戦意欲が向上する効果も見られています。2022年からは女性執行役員の登用を促進するため、「女性リーダーエンパワーメントセッション」も開始しました。 このほかにも、世代間ギャップやアンコンシャスバイアスの解消を図る啓発活動も継続して実施するなど、さまざまな活動を通じて、多様な人財が活躍できる環境づくりに取り組んでいます。
自律的な学びの支援と能力開発
当社グループは、中期経営計画に基づき、会社と従業員がともに成長できる組織づくり、誰もが働きやすい職場づくりを目指しています。多様な従業員が能力を発揮し、働きがいを感じながら働いていただくため、一人ひとりの従業員の能力開発と、自律的な学びの支援を推進しています。
創業理念である「信頼と誠実」の精神の理解を深め、次世代を担う人財を育成するグループの教育施設として活用しているのが2012年に開設した「伊藤研修センター」です。同研修センターには史料室を併設しており、グループの理念や挑戦・革新の歴史を学ぶ場として活用しています。
また、当社グループ各社においては、管理職層へのリーダーシップ・マネジメント力の向上を図る各種階層別の研修のほか、職務に応じたスキル・技能研修や自己啓発など、事業特性に応じて研修体系を整備し、パートタイマーを含めた一人ひとりの能力開発とキャリア形成に努めています。
社内環境整備に関する取り組み
選択肢を増やす人事制度・支援
当社グループは多様な従業員が安心して勤務できるよう、法定水準を超えるさまざまな支援制度を運用しています。在宅/本社/その他拠点などの勤務場所に関わらず、コミュニケーションを図れるシステムの整備の推進や、従業員の働きやすさ向上のために、長時間労働の是正や休暇の取得促進に取り組んでいます。
また、未就学児がいる従業員を対象に、年に5日間、1日単位で有給として取得できる特別休暇を付与する育児休暇制度の導入や、男性の育児休業の取得促進、子どもが生まれる従業員へのアカチャンホンポ割引チケットの提供など、家事・育児への男性の参加促進及び子育て中の従業員のサポートとなるような取り組みを、グループ横断・各社で継続的に展開しています。
従業員の健康増進に関する取組み
当社グループでは、従業員の健康は生活の質を上げるだけでなく、企業が活力を増して経営の効率を高めていくものと捉え、様々な取り組みを行っています。
健康維持・未病、健康増進に向けて、健康保険組合との共同による、定期的なウォーキングイベントの開催や、外部専門家を講師とした定期的なオンライン健康セミナーの開催、「自宅でできる子宮頸がんリスク検査」の実施等を行っています。
また、心身ともに健康で、働きやすい職場づくりを実現するため、メンタルヘルス研修(ラインケア・セルフケア)の実施によるメンタル疾患の未然防止等に取り組んでいます。
DXの活用による生産性向上
グループ各社では、店舗の生産性向上のため、デジタル技術を活かした取り組みを始めています。その一つが、AI発注による販売の予測です。AIが需要を予測し発注数を提示することで、バックルームの在庫削減や従業員の作業時間短縮を実現し、現場での働きやすさ向上につなげています。
③ リスク管理
当社グループの全社的なリスク管理体制の中に、人的資本に関するリスクも含まれています。
リスク管理の詳細は、後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 指標及び目標
当社グループでは上記に記載した、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難です。このため、次の指標に関する実績及び目標は、提出会社と一部の連結子会社を含むものを記載しています。
(a) 女性執行役員比率・女性管理職比率
指標 |
実績 |
目標 |
女性執行役員比率※1 |
20.0% |
30% |
課長級※2 |
27.3% |
30% |
係長級※2 |
35.3% |
30% |
※1 2024年3月現在、グループ4社(株式会社セブン&アイ・ホールディングス、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル)合計
※2 2023年度末現在、グループ8社(株式会社セブン&アイ・ホールディングス、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社ロフト、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、株式会社セブン銀行)合計
(b) 育児休業取得率
指標 |
実績 |
男性育児休業取得率 |
47.5% |
※ 2023年度実績、グループ8社(株式会社セブン&アイ・ホールディングス、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社ロフト、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、株式会社セブン銀行)合計