2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

溶射加工(単体) 国内子会社 海外子会社 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
溶射加工(単体) 41,873 69.7 8,802 61.3 21.0
国内子会社 3,388 5.6 331 2.3 9.8
海外子会社 12,348 20.5 4,937 34.4 40.0
その他 2,500 4.2 281 2.0 11.2

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社7社、非連結子会社2社で構成され、溶射加工を中心とし、その周辺分野としてTD処理加工、ZACコーティング加工、PTA処理加工、PVD処理加工等を行っております。これらはいずれも、被加工品の表面にその基材とは異なる性質の皮膜を形成し新たな機能を付与する「表面改質加工」と呼ばれるものであります。

当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであり、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。

 

(1) 溶射加工(単体)  (主な関係会社:当社)

 

溶射加工は、半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置の部品、発電用ガスタービンや電力貯蔵用電池、各種軸受類などの産業用機械部品及び鉄鋼用ロールや製紙用ロール、化学プラント部品など設備部品等の被加工品の表面に、金属やセラミックス、サーメット等のコーティング材料をプラズマやガス炎等の高温熱源で加熱し吹き付けて皮膜を形成することで、耐摩耗性や耐熱性等の耐久性能を向上させたり、導電性や電気絶縁性等の電気的特性や、遮熱性や放熱性といった熱的特性を与えたりと、様々な機能を付与する表面改質法であります。

溶射加工の方法は多種多様でありますが、当社では主に、プラズマを熱源とする大気プラズマ溶射や減圧プラズマ溶射、及び燃焼炎を熱源とする高速フレーム溶射や溶線式フレーム溶射、粉末フレーム溶射等を用いており、被加工品の用途により使い分けを行っております。

 

(2) 国内子会社  (主な関係会社:日本コーティングセンター株式会社、株式会社寺田工作所)

 

国内連結子会社の日本コーティングセンター株式会社は、主にPVD(物理蒸着)処理加工といわれる、切削工具や刃物、金型などへの表面改質加工を行っております。PVD処理加工は、真空中でチタン、クロムなどの金属を反応性ガスとともにイオン化し、切削工具、金型など被加工品の表面に、密着力の高い緻密な硬質セラミック薄膜を形成し、耐摩耗性、耐食性などの機能を付与する表面改質法であります。

国内連結子会社の株式会社寺田工作所は、多様な素材を用いて工作機械や精密機械部品の製造、加工を行っております。

 

(3) 海外子会社  (主な関係会社:東華隆(広州)表面改質技術有限公司、東賀隆(昆山)電子有限公司、漢泰国際電子股份有限公司、TOCALO USA, Inc.、TOCALO USA-Arizona LLC)

 

在外連結子会社の東華隆(広州)表面改質技術有限公司(中国広東省広州市、2005年4月設立)は、主に中国国内において溶射と溶接肉盛を主体とする表面改質加工を行っております。

在外連結子会社の東賀隆(昆山)電子有限公司(中国江蘇省昆山市、2011年5月設立)及び漢泰国際電子股份有限公司(中華民国(台湾)台南市、2011年6月設立)は、中国・台湾市場における半導体・FPD製造装置部品のメンテナンス事業の展開に向けた拠点であり、半導体・FPD製造装置部品等への溶射・洗浄・アルマイト等の表面改質加工を行っております。

在外連結子会社のTOCALO USA, Inc.(米国カリフォルニア州、2015年11月設立)及びTOCALO USA-Arizona LLC(米国アリゾナ州、2025年9月設立)は、半導体製造装置部品のメンテナンス事業において、有力なエンドユーザーを有する米国でのサービス体制を整えるため設立されております。

 

 

(4) その他   (主な関係会社:当社)

 

TD処理加工は、自動車用金型や鉄鋼用部品、押出機部品等の被加工品を高温の溶融塩浴中にひたし、バナジウムやニオブなどを拡散浸透させ、極めて硬く薄い炭化物皮膜を形成することで、耐摩耗性や耐焼き付き性を付与する表面改質法であります。

ZACコーティング加工は、ポンプ部品や繊維機械部品、伸線機部品等の被加工品の表面に酸化クロムを主成分とする極めて緻密な複合セラミックス皮膜を形成し、耐食性や耐摩耗性を付与する表面改質法であります。

PTA処理加工は、溶接肉盛加工の一種であり、高度の信頼性を要求されるポンプ・バルブ部品や鉄鋼用ロール等の被加工品の表面に、各種の粉末材料を高エネルギーのプラズマアークにより溶融し溶接肉盛するもので、耐摩耗性や耐食性を付与する表面改質法であります。

在外非連結子会社のPT.TOCALO Surface Technology Indonesia(インドネシア、2017年6月設立)、並びにTOCALO Surface Technology (Thailand)Co., Ltd.(タイ、2012年10月設立)は、主に現地の日系鉄鋼メーカー向けに溶射及び溶接加工等の表面改質加工を行っております。

 

 

また、事業の系統図は、次のとおりであります。

 


業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、2024年8月26日に行われた株式会社寺田工作所との企業結合について、前連結会計年度より暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は前期比42億59百万円(7.9%)増の584億90百万円、営業利益は同18億34百万円(15.0%)増の141億02百万円、経常利益は同21億86百万円(17.4%)増の147億45百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同20億09百万円(25.0%)増の100億60百万円となりました。

なお、セグメント別の状況につきましては、以下のとおりであります。

 

a. 溶射加工(単体)

半導体分野向け加工は、世界的な生成AI・データセンターの普及により需要が旺盛であったことに加え、産業機械分野における輸送機器部品や発電設備向けも好調に推移した結果、当セグメントの売上高は前期比14億96百万円(3.8%)増の407億09百万円、セグメント利益(経常利益)は同65百万円(0.7%)減の88億02百万円となりました。

 

b. 国内子会社

国内子会社は、日本コーティングセンター株式会社において自動車分野における減産が一区切りしたことに加え、産業機械分野ならびに半導体分野の加工が伸長したものの、株式会社寺田工作所の受注が低迷したことで、当セグメントの売上高は前期比2億27百万円(8.6%)増の28億83百万円、セグメント利益(経常利益)は14百万円(4.2%)減の3億31百万円となりました。

 

c. 海外子会社

海外子会社においては、半導体分野および鉄鋼分野の受注が世界的な需要拡大を背景に好調に推移した結果、当セグメントの売上高は前期比29億49百万円(31.7%)増の122億69百万円、セグメント利益(経常利益)は同16億06百万円(48.2%)増の49億37百万円となりました。

 

d. その他

溶射加工(単体)、国内子会社、海外子会社以外のセグメントについては、農業機械部品の在庫調整によるTD処理加工の減産ならびに半導体、医療分野への加工が低迷したことから、売上高の合計は前期比4億13百万円(14.3%)減の24億67百万円、セグメント利益(経常利益)の合計は同1億41百万円(33.4%)減の2億81百万円となりました。

 

② 財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は892億91百万円となり、前連結会計年度末比76億08百万円増加いたしました。これは、トーカロ株式会社の半導体関連顧客向け増産対応のために東京工場新棟の立ち上げを進めたことなどで有形固定資産が62億37百万円増加したことなどによるものであります。

一方、負債は166億34百万円と前連結会計年度末比6億81百万円増加いたしました。これは主に電子記録債務の減少の一方で長期借入金が増加したことによるものであります。

また、当連結会計年度末における純資産は726億57百万円と前連結会計年度末比69億27百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産は1,122円58銭(前連結会計年度末比102円56銭の増加)、自己資本比率は74.8%(同0.6ポイントの上昇)となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ31億29百万円減少し、144億61百万円となりました。

なお、当連結会計年度における各活動別のキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

 

a.  営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前期比13億28百万円(14.6%)減の77億49百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益147億43百万円、減価償却費37億91百万円であり、支出の主な内訳は法人税等の支払額44億50百万円、売上債権の増加額19億31百万円、仕入債務の減少額15億49百万円であります。

 

b.  投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は、前期比37億69百万円(60.8%)増の99億63百万円となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出97億57百万円であります。

 

c.  財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は、前期比39億68百万円(77.4%)減の11億55百万円となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入52億60百万円であり、支出の主な内訳は、配当金の支払額44億56百万円、長期借入金の返済による支出15億27百万円であります。

 

当連結会計年度におけるフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は22億13百万円の支出超過となりました。これは主に半導体関連の旺盛な需要に応えることを目的とした積極的な投資を行ったためでありますが、足元の受注は堅調であり、健全な状態を維持していると考えております。今後も規律を持った資金運営に努めてまいります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比

生産高(百万円)

生産高(百万円)

金額(百万円)

増減率
(%)

溶射加工(単体)

 

39,213

 

40,709

1,496

+3.8

半導体・FPD製造装置用部品への加工

24,114

 

24,813

 

698

+2.9

産業機械用部品への加工

4,872

 

5,652

 

779

+16.0

鉄鋼用設備部品への加工

3,927

 

3,963

 

35

+0.9

その他の溶射加工

6,298

 

6,280

 

△ 17

△0.3

国内子会社

 

2,656

 

2,883

227

+8.6

海外子会社

 

9,319

 

12,269

2,949

+31.7

報告セグメント  計

51,188

55,862

4,673

+9.1

その他

2,880

2,467

△ 413

△14.3

合  計

54,069

58,329

4,259

+7.9

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額は、販売価格によっております。

 

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(受注高)

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比

受注高(百万円)

受注高(百万円)

金額(百万円)

増減率
(%)

溶射加工(単体)

 

40,205

 

43,775

3,570

+8.9

半導体・FPD製造装置用部品への加工

24,850

 

28,016

 

3,165

+12.7

産業機械用部品への加工

5,301

 

5,600

 

298

+5.6

鉄鋼用設備部品への加工

3,846

 

3,922

 

76

+2.0

その他の溶射加工

6,206

 

6,236

 

30

+0.5

国内子会社

 

2,786

 

2,814

27

+1.0

海外子会社

 

10,274

 

12,726

2,451

+23.9

報告セグメント  計

53,266

59,316

6,049

+11.4

その他

2,892

2,507

△ 385

△13.3

合  計

56,159

61,823

5,664

+10.1

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額は、販売価格によっております。

 

(受注残高)

セグメントの名称

前連結会計年度

(2025年3月31日)

当連結会計年度

(2026年3月31日)

前年同期比

受注残高(百万円)

受注残高(百万円)

金額(百万円)

増減率
(%)

溶射加工(単体)

 

8,015

 

11,081

3,065

+38.3

半導体・FPD製造装置用部品への加工

5,372

 

8,575

 

3,202

+59.6

産業機械用部品への加工

808

 

756

 

△ 52

△6.5

鉄鋼用設備部品への加工

895

 

855

 

△ 40

△4.5

その他の溶射加工

938

 

894

 

△ 44

△4.7

国内子会社

 

180

 

112

△ 68

△37.9

海外子会社

 

2,805

 

3,262

456

+16.3

報告セグメント  計

11,001

14,456

3,454

+31.4

その他

348

387

39

+11.4

合  計

11,349

14,843

3,493

+30.8

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額は、販売価格によっております。

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比

販売高(百万円)

販売高(百万円)

金額(百万円)

増減率
(%)

溶射加工(単体)

 

39,213

 

40,709

1,496

+3.8

半導体・FPD製造装置用部品への加工

24,114

 

24,813

 

698

+2.9

産業機械用部品への加工

4,872

 

5,652

 

779

+16.0

鉄鋼用設備部品への加工

3,927

 

3,963

 

35

+0.9

その他の溶射加工

6,298

 

6,280

 

△ 17

△0.3

国内子会社

 

2,656

 

2,883

227

+8.6

海外子会社

 

9,319

 

12,269

2,949

+31.7

報告セグメント  計

51,188

55,862

4,673

+9.1

その他

2,880

2,467

△ 413

△14.3

事業セグメントに帰属しない売上高(受取ロイヤリティー等)

161

160

0

△0.4

合  計

54,231

58,490

4,259

+7.9

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

東京エレクトロン株式会社グループ

14,727

27.2

15,554

26.6

アプライド・マテリアルズグループ

5,494

10.1

4,258

7.3

 

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 経営成績に関する分析等

当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、所得環境の改善による個人消費の持ち直しやデジタル化・脱炭素対応の需要に支えられた設備投資の継続などから、内需を中心に緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界経済においては、米国の追加関税を巡る不確実性や地政学リスクの高まり、年度末の原油価格高騰など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況のもと、当社グループの売上高は、石油化学分野やフィルム・繊維分野が減収となったものの、生成AI・データセンター需要の拡大を背景に半導体分野が好調に推移したほか、産業機械やエネルギー、環境などの各分野も堅調に推移した結果、前期比で増収となりました。利益面については、成長基盤強化に向けた設備投資による減価償却費の増加や、原材料・エネルギー価格高騰の影響を受けたものの、半導体分野を中心とした高付加価値製品の販売拡大に加え、生産効率の向上に努めたことにより、前期比で増益となりました。

 

(売上高)

最大セグメントの溶射加工(単体)が、売上高を牽引するほか、海外子会社も好調であったことから、当連結会計年度の売上高は584億90百万円(前期比7.9%増)となりました。

セグメント別の内訳は、溶射加工(単体)が407億09百万円(前期比3.8%増、構成比69.6%)、国内子会社が28億83百万円(前期比8.6%増、構成比4.9%)、海外子会社が122億69百万円(前期比31.7%増、構成比21.0%)、その他が24億67百万円(前期比14.3%減、構成比4.2%)、受取ロイヤリティー等が1億60百万円(前期比0.4%減、構成比0.3%)となっております。

 

(営業利益)

利益率の高い海外子会社の売上増加や退職給付会計における数理計算上の差異一括償却の影響による退職給付費用の戻入があった一方で、賃上げの実施・人員増、積極的な設備投資による減価償却費の増加や研究開発費の増加などの結果、売上原価は359億13百万円、販売費及び一般管理費が84億74百万円となり、当連結会計年度の営業利益は141億02百万円(前連結会計年度の営業利益122億68百万円に比べ18億34百万円(15.0%)増)となりました。なお、売上高営業利益率は、前期比1.5ポイント増の24.1%であります。

また、当連結会計年度における研究開発費の総額は17億51百万円(連結売上高比率は3.0%)であり、目標とする連結売上高比3%程度の水準を維持しております。

 

(経常利益)

当連結会計年度における営業外損益は、補助金収入もあり、純額で6億42百万円の益となりました。この結果、経常利益は147億45百万円(前連結会計年度の経常利益125億58百万円に比べ21億86百万円(17.4%)増)となりました。なお、売上高経常利益率は、前期比2.1ポイント増の25.2%であり、前期に引き続き目標とする20%を維持しています。セグメント別の内訳は、溶射加工(単体)が88億02百万円(前期比0.7%減、売上高経常利益率21.6%)、国内子会社が3億31百万円(前期比4.2%減、売上高経常利益率11.5%)、海外子会社が49億37百万円(前期比48.2%増、売上高経常利益率40.2%)、その他が2億81百万円(前期比33.4%減、売上高経常利益率11.4%)となりました。

 

(税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度においては、特別利益として保険解約返戻金16百万円、固定資産売却益13百万円、特別損失として固定資産除売却損32百万円を計上いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は147億43百万円(前連結会計年度の税金等調整前当期純利益121億94百万円に比べ25億48百万円(20.9%)増)となりました。

 

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における実効税率(税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率)は26.4%で、当期純利益は108億52百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純利益が7億92百万円となったため、親会社株主に帰属する当期純利益は100億60百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益80億51百万円に比べ20億09百万円(25.0%)増)となりました。また、1株当たり当期純利益は169円19銭(前年度135円44銭)となりました。また、自己資本純利益率(ROE)は15.8%と前年度(13.9%)に比べ改善し、目標とする15%を達成しました。株主資本価値を更に高めるため、引き続き3つの施策(収益力の向上、現預金水準の最適化、株主還元の強化)を通じてROE15%の安定的な達成を目指します。

 

 (参考)実力ベースの経常利益

2026年3月期は、2021年11月に公表しました中期経営計画「TOCALO2025」(2022年3月期~2026年3月期)の最終年度にあたります。対象5カ年における実力ベースの経常利益は以下の推移となります。なお、2025年3月期に係る連結経常利益については、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。

(単位:百万円)

 

2022年3月期

2023年3月期

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

連結経常利益

10,571

11,003

9,662

12,558

14,745

 数理計算上の差異

35

64

556

301

662

 補助金収入

33

10

19

17

419

実力ベースの経常利益

10,502

10,928

9,086

12,239

13,663

 

「実力ベースの経常利益」とは、連結経常利益から発生期に一括償却した退職給付による数理計算上の差異、営業外収益に計上した補助金収入を控除した経常利益額になります。当社の実力値を示す経営指標として参考開示いたします。

 

② 財政状態に関する分析等

財政状態に関する認識及び分析・検討内容は下記となります。なお、資産については、事業セグメントに配分していないため、財政状態についてのセグメント別内訳は記載しておりません。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は408億75百万円で、前連結会計年度末に比べ9億15百万円増加いたしました。主な要因は、有価証券の減少35億00百万円、受取手形及び売掛金の増加20億82百万円、建築中の東京工場新棟に係る仮払消費税などによる流動資産その他の増加9億49百万円、仕掛品の増加6億56百万円であります。

なお、当連結会計年度末における流動比率(流動資産の流動負債に対する割合)は398.4%(前連結会計年度末は295.9%)であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は484億15百万円で、前連結会計年度末に比べ66億92百万円増加いたしました。主な要因は、積極的な設備投資により有形固定資産が62億37百万円増加したことや、退職給付に係る資産が6億84百万円増加した事などによるものであります。なお、当連結会計年度の設備投資総額は90億42百万円であります。

また、当連結会計年度末における固定比率(固定資産の純資産に対する割合)は66.6%(前連結会計年度末は63.5%)、固定長期適合率(固定資産の長期資本(純資産と固定負債の合計)に対する割合)は61.3%(前連結会計年度末は61.2%)であり、当社グループの設備投資の現状に関して、問題のない水準であると判断しております。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は102億60百万円で、前連結会計年度末に比べ32億46百万円減少となりました。主な要因は、当社支払条件の見直しにより電子記録債務が25億10百万円減少したことや、未払法人税等が10億10百万円減少したことなどによります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は63億73百万円で、前連結会計年度末に比べ39億27百万円増加いたしました。主な要因は、長期借入金の増加33億82百万円であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は726億57百万円で、前連結会計年度末に比べ69億27百万円増加いたしました。これは主に、株主資本の増加56億27百万円、非支配株主持分の増加8億14百万円、為替換算調整勘定の増加4億75百万円などによるものであります。

この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産は1,122円58銭(前連結会計年度末比102円56銭の増加)、自己資本比率は74.8%(前連結会計年度末比0.6ポイントの増)となりました。

なお、当連結会計年度の剰余金の配当につきましては、中間配当は1株当たり37円を実施し、期末配当は1株当たり48円を2026年6月25日開催予定の定時株主総会で決議して実施する予定であります。この結果、連結配当性向は50.2%、純資産配当率(DOE)は7.9%となります。

 

③ キャッシュ・フローに関する分析等

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は31億29百万円減少し、期末残高は144億61百万円となりました。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。

 

 

2022年
3月期

2023年
3月期

2024年
3月期

2025年
3月期

2026年
3月期

自己資本比率(%)

70.6

72.5

71.2

74.2

74.8

時価ベースの自己資本比率(%)

119.0

106.2

136.5

120.8

166.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

43.0

28.3

63.5

41.8

95.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

1,190.6

1,693.1

860.6

247.0

171.7

 

(注)  自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い

 

※  各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※  株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※  有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

④ 資産の財源及び資金の流動性に関する認識等

当社グループの運転資本や設備投資に係る財源としましては、営業活動により得られる資金以外に、資金需要に応じた金融機関からの借入を基本としております。

手許資金の流動性につきましては、適正な水準の現預金残高を維持するよう財務部門での資金計画に基づいた管理を行なっておりますが、運転資金の効率的な調達のため、取引銀行と30億円の貸出コミットメント契約を締結しております。

 

⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 における(重要な会計上の見積り)に記載しております。

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1 報告セグメントの概要

報告セグメントの決定方法、並びに各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

溶射加工を中心に表面改質加工事業を展開している当社グループは、加工・販売拠点を基礎としたセグメントから構成されており、連結子会社はそれぞれが独立した経営単位であります。その中で重要性の高い「溶射加工(単体)」、「国内子会社」及び「海外子会社」の3つを報告セグメントとしております。

「溶射加工(単体)」は、当社にて行っている、半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置用部品、発電用ガスタービンや各種軸受類などの産業機械用部品、鉄鋼用ロールや製紙用ロール、化学プラント部品などの設備部品等への溶射加工であります。

「国内子会社」は、国内連結子会社の日本コーティングセンター株式会社(JCC)にて行っている、切削工具や刃物、自動車用金型等へのPVD処理加工、株式会社寺田工作所にて行っている、工作機械・精密機械部品の製造であります。

「海外子会社」は、東華隆(広州)表面改質技術有限公司(東華隆(中国))、東賀隆(昆山)電子有限公司(東賀隆(中国))、漢泰国際電子股份有限公司(漢泰国際電子(台湾))、TOCALO USA, Inc.(TOCALO USA(米国))、TOCALO USA-Arizona LLC(TOCALO USA-Arizona(米国))にて行っている溶射加工であります。

 

2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。

報告セグメントの利益は、経常利益ベースの数値であります。セグメント間の取引における取引価格及び振替高は第三者間取引価格に基づいております。

なお、資産については、事業セグメントに配分しておりません。

 

3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
(注)1

合計

調整額
(注)2,3

連結財務
諸表計上額
(注)4

溶射加工
(単体)

国内
子会社

海外
子会社

計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

  外部顧客への売上高

39,213

2,656

9,319

51,188

2,880

54,069

161

54,231

  セグメント間の内部
  売上高又は振替高

1,233

462

90

1,786

36

1,823

△ 1,823

―

計

40,447

3,118

9,410

52,975

2,917

55,893

△ 1,662

54,231

セグメント利益

8,868

346

3,330

12,545

422

12,967

△ 409

12,558

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

  減価償却費

2,073

339

435

2,848

124

2,973

316

3,289

  のれんの償却額

―

13

―

13

―

13

―

13

  受取利息

0

0

21

22

0

22

1

23

  支払利息

17

0

―

17

1

18

―

18

  有形固定資産及び
  無形固定資産の増加額

2,712

637

754

4,104

592

4,697

480

5,177

 

(注) 1  「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、TD処理加工、ZACコーティング加工、PTA処理加工を含んでおります。

2  外部顧客への売上高の調整額161百万円は、事業セグメントに属しない全社収益(受取ロイヤリティー等)であります。

3  調整額は、以下のとおりであります。

(1) セグメント利益の調整額△409百万円には、各事業セグメントに配分していない全社損益(全社収益と全社費用の純額)△418百万円、その他の調整額9百万円が含まれております。全社損益は、主に事業セグメントに帰属しない営業外収益、一般管理費及び研究開発費であります。

(2) 減価償却費の調整額316百万円は、主に事業セグメントに帰属しない本社及び溶射技術開発研究所の減価償却費であります。

(3) 受取利息の調整額1百万円は、事業セグメントに帰属しない本社の受取利息であります。

(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額480百万円は、事業セグメントに帰属しない本社及び溶射技術開発研究所の設備投資額であります。

4  セグメント利益は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。

5  2026年3月期連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度のセグメント情報については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額を記載しております。

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
(注)1

合計

調整額
(注)2,3

連結財務
諸表計上額
(注)4

溶射加工
(単体)

国内
子会社

海外
子会社

計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

  外部顧客への売上高

40,709

2,883

12,269

55,862

2,467

58,329

160

58,490

  セグメント間の内部
  売上高又は振替高

1,164

505

78

1,748

33

1,781

△ 1,781

―

計

41,873

3,388

12,348

57,610

2,500

60,111

△ 1,620

58,490

セグメント利益

8,802

331

4,937

14,072

281

14,353

391

14,745

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

  減価償却費

2,230

353

546

3,130

188

3,319

471

3,791

  のれんの償却額

―

26

―

26

―

26

―

26

  受取利息

0

3

15

18

0

18

3

22

  支払利息

32

1

7

42

1

44

0

44

  有形固定資産及び
  無形固定資産の増加額

6,808

525

695

8,028

846

8,875

320

9,196

 

(注) 1  「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、TD処理加工、ZACコーティング加工、PTA処理加工を含んでおります。

2  外部顧客への売上高の調整額160百万円は、事業セグメントに属しない全社収益(受取ロイヤリティー等)であります。

3  調整額は、以下のとおりであります。

(1) セグメント利益の調整額391百万円には、各事業セグメントに配分していない全社損益(全社収益と全社費用の純額)395百万円、その他の調整額△3百万円が含まれております。全社損益は、主に事業セグメントに帰属しない営業外収益、一般管理費及び研究開発費であります。

(2) 減価償却費の調整額471百万円は、主に事業セグメントに帰属しない本社及び溶射技術開発研究所の減価償却費であります。

(3) 受取利息の調整額3百万円は、事業セグメントに帰属しない本社の受取利息であります。

(4) 支払利息の調整額0百万円は、事業セグメントに帰属しない本社の支払利息であります。

(5) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額320百万円は、事業セグメントに帰属しない本社及び溶射技術開発研究所の設備投資額であります。

4  セグメント利益は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。

 

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

1  製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2  地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

(単位:百万円)

日本

中国

その他

合計

37,914

6,182

10,134

54,231

 

(注)  売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

(単位:百万円)

日本

台湾

その他

合計

29,407

6,951

1,090

37,449

 

 

3  主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

東京エレクトロン株式会社グループ

14,727

溶射加工(単体)

アプライド・マテリアルズグループ

5,494

溶射加工(単体)

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

1  製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2  地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

(単位:百万円)

日本

中国

その他

合計

40,725

8,673

9,091

58,490

 

(注)  売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

(単位:百万円)

日本

台湾

その他

合計

34,601

7,164

1,920

43,686

 

 

3  主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

東京エレクトロン株式会社グループ

15,554

溶射加工(単体)

アプライド・マテリアルズグループ

4,258

溶射加工(単体)

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
 

合計

調整額
 

連結財務
諸表計上額
 

溶射加工
(単体)

国内
子会社

海外
子会社

計

  減損損失

―

―

88

88

69

157

―

157

 

(注)「海外子会社」の金額は、台湾子会社漢泰国際電子股份有限公司における処分予定の生産設備に係るものであります。「その他」の金額は、TD処理業務の集約化に伴い発生した当社東京工場での処分予定資産等に係るものであります。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

該当事項はありません。

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
 

合計

調整額
 

連結財務
諸表計上額
 

溶射加工
(単体)

国内
子会社

海外
子会社

計

 当期償却額

―

13

―

13

―

13

―

13

 当期末残高

―

254

―

254

―

254

―

254

 

(注)「国内子会社」の金額は、株式会社寺田工作所の買収に伴い発生したのれんに係るものであります。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
 

合計

調整額
 

連結財務
諸表計上額
 

溶射加工
(単体)

国内
子会社

海外
子会社

計

 当期償却額

―

26

―

26

―

26

―

26

 当期末残高

―

227

―

227

―

227

―

227

 

(注)「国内子会社」の金額は、株式会社寺田工作所の買収に伴い発生したのれんに係るものであります。

 

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。