2026年2月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

電子書籍流通事業 戦略投資事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
電子書籍流通事業 101,107 92.1 4,919 114.7 4.9
戦略投資事業 8,716 7.9 -631 -14.7 -7.2

3【事業の内容】

 当社グループは、事業持株会社である当社(株式会社メディアドゥ)、子会社15社及び関連会社1社により構成されております。著作物を公正な利用環境のもと、できるだけ広く頒布し著作者に収益を還元するという「著作物の健全なる創造サイクルの実現」をミッション、「MORE CONTENT FOR MORE PEOPLE!」をビジョンに掲げ、日本における文化の発展及び豊かな社会づくりに貢献するため、積極的な業容の拡大と企業価値の向上に取り組んでおります。

 日本国著作権法第一章 総則の第一条に謳われる『著作物は文化の発展に寄与』、『著作物の利用と保護の調和』を第一義に、デジタル化された数多くの著作物をより多くの人に届け、その利用における適正な対価を著作者に還元し、また新たな著作物が創造されるよう“著作物の健全なる創造サイクル”の一翼を担うことを目的に事業を行っております。

 具体的には、『電子書籍流通事業』と『戦略投資事業』として事業セグメントを区分し、事業を展開しております。なお、2026年2月期を初年度とする新たな中期経営計画の策定を契機として、当連結会計年度よりSC(Sustainability Creation)事業を「戦略投資事業」の区分に含める報告セグメントの変更を行っております。そのため、前年同期比較においては、当該変更後の報告セグメントの区分に基づき作成した前年同期の数値を用いております。

 『電子書籍流通事業』は、電子書籍の流通拡大に貢献する役割を担い、当社の中核事業となっている取次事業に加え、電子書籍配信ソリューションの提供を行っております。『戦略投資事業』は、国際事業、IP・ソリューション事業及びSC(Sustainability Creation)事業の3事業によって構成され、電子書籍流通事業に比肩する第二の収益軸の確立に向けて、出版バリューチェーン及び地域社会に貢献する多様なサービス・ソリューションを提供しております。

 それぞれの事業の内容は以下の通りであります。

(1)電子書籍流通事業

 電子書籍流通事業では、国内出版社をはじめとするコンテンツホルダーから電子書籍コンテンツを預かり、システムを介して電子書店向けに取次を行うことを主業務としております。取次業務については、各出版社と各電子書店間の個別契約仲介や、デジタルデータの検証作業、自社システムへの登録、各電子書店への配信及び自社運営の電子書店での販売等、幅広く電子書籍流通を推進しております。

 システムソリューション以外の面においても、営業・サポート体制を構築し、戦略企画、電子書籍運営コンサルテーション、電子書店サイト制作・運営サポート、各出版社・電子書店のキャンペーンの管理等を行っております。

 具体的には、下記のような2つのサービス形態を中心とした事業展開をしております。

① 「電子書籍取次」

  電子書店向けに電子書籍コンテンツの取次販売を行っております。

② 「自社電子書店の運営及び電子書籍ストアシステムの提供」

株式会社クレディセゾンと自社運営電子書店“まんがセゾン”の運営を行っております。

また、アライアンスパートナー企業が運営する電子書店に対して、電子書籍ストアシステムを提供しております。

 ①及び②の事業者向けのサービスとしては、電子書籍コンテンツ、電子書籍配信システム、電子書籍ストアシステム、電子書店運営ノウハウをパッケージで提供しており、クライアントからの様々なニーズにワンストップで対応しております。

 

 

 

 

(2)戦略投資事業

 戦略投資事業では、第二の収益軸の確立に向けて、国際事業、IP・ソリューション事業及びSC(Sustainability Creation)事業の3事業を展開しています。

① 国際事業

 米国5大出版社を顧客に持つグループ会社の海外における出版社ネットワークを活かし、日本発のコンテンツを世界に流通させるほか、海外の出版DXのノウハウを国内の出版社に展開することによって、当社グループの事業ミッションを国際的に展開することを目指します。主な子会社及びサービスとしては、海外におけるホールディングス機能を担う米国のMedia Do International, Inc.と、編集、制作、マーケティング、広報から売上管理まで出版に関わるワークフロー全体を一元管理できるERPツールを提供する米国のQuality Solutions, Inc.、書籍のWebマーケティングツールを提供する米国のNetGalley, LLC及び出版社の自社ECシステム構築ツールを提供する英国のSupadü Limited、NTTドコモ等と取り組む北米向け電子コミック配信サービス「MANGA MIRAI」が含まれます。

 なお、当社は2026年3月にMedia Do International, Inc.を通じて、海外マンガ市場における世界最大級の翻訳出版社である米国のSeven Seas Entertainment, LLCの全持分を取得し、連結子会社化いたしました。

② IP・ソリューション事業

 出版社から消費者まで電子書籍にまつわる様々な関係者に対してサービスを展開することで、新たな事業機会を創出するとともに、国内の出版市場を活性化させることを目指します。主な子会社及びサービスとしては、実用書、コミック及び雑誌等を中心に紙・電子を問わず取扱う出版社の株式会社日本文芸社、書籍の要約コンテンツを提供するサービス“flier”を運営する株式会社フライヤー、Amazon Audibleに当社提供作品を配信するオーディオブック事業、電子図書館プラットフォーム提供で世界最大手である米国のOverDrive,Inc.との業務提携によって国内の電子図書館導入を推進している電子図書館事業が含まれます。

③ SC(Sustainability Creation)事業

 行政、金融機関、メディア、教育機関などと共に、地域社会・経済における課題に向き合い、地域活性化につながる事業を手掛けることで新たな価値を生み出すとともに、持続可能な社会づくりに貢献することを目指します。子会社としては、男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」を運営する株式会社がんばろう徳島が含まれます。また、一般社団法人徳島イノベーションベース及び一般社団法人xIB JAPANの運営を通じて地域の企業家支援活動に取り組んでおります。

 

<戦略投資事業の主な子会社及びサービス>

 

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

 なお、当社グループでは展開する事業を『電子書籍流通事業』と『戦略投資事業』の2つのセグメントに区分しております。2026年2月期を初年度とする新たな中期経営計画の策定を契機として、当連結会計年度よりSC(Sustainability Creation)事業を「戦略投資事業」の区分に含める報告セグメントの変更を行っております。そのため、前年同期比較においては、当該変更後の報告セグメントの区分に基づき作成した前年同期の数値を用いております。

 『電子書籍流通事業』は、電子書籍の流通拡大に貢献する役割を担い、当社の中核事業となっている取次事業に加え、株式会社クレディセゾンと運営する“まんがセゾン”等の事業によって構成されています。『戦略投資事業』は、国際事業、IP・ソリューション事業及びSC(Sustainability Creation)事業の3事業によって構成され、電子書籍流通事業に比肩する第二の収益軸の確立に向けて、出版バリューチェーン及び地域社会に貢献する多様なサービス・ソリューションを提供しております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループの当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下の通りとなりました。

 

 a)経営成績

 当連結会計年度における当社グループの連結業績は、2025年7月に獲得した新規商流の業績寄与並びに既存商流の売上成長により電子書籍流通事業の売上高が好調に推移し、主にIP・ソリューション事業において利益改善が進んだ戦略投資事業での営業損失が縮小したものの、電子書籍流通事業における利益率の高いサービスが終了したこと、戦略投資事業における改善が想定より遅れていることにより、営業利益は前年同期比で微減となりました。

 また、当連結会計年度においては、戦略投資事業に属する連結子会社に係るのれん等の減損損失328百万円や投資有価証券評価損528百万円を特別損失として計上した一方、関連会社であるMyAnimeListの株式売却益を特別利益として計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期を大きく上回りました。

 

 以上の結果、当連結会計年度の業績については、次の通りとなりました。

  売上高              108,537百万円(前年同期比6.5%増)

  営業利益              2,453百万円(前年同期比0.9%減)

  経常利益              2,548百万円(前年同期比8.0%増)

  親会社株主に帰属する当期純利益   1,818百万円(前年同期比33.3%増)

  EBITDA            3,667百万円(前年同期比3.2%減)

  1株当たり当期純利益          119.85円(前年同期は90.08円)

 

 なお、営業利益の主な増減要因は下記の通りであります。

  売上高の増加             6,623百万円

  著作料等の売上原価の増加      △7,052百万円

  販売費及び一般管理費の減少       407百万円

 

(電子書籍流通事業)

 電子書籍流通事業については、国内最大の電子書籍取次事業者として引き続き「コミックシーモア」「Amazon Kindle」等の電子書店への電子書籍の取次や電子書籍配信ソリューションの提供を行いました。2026年2月末時点で、取引先としての出版社は2,200社以上、電子書店は150店以上、取扱コンテンツ数は326万点以上、出版社や電子書店とのキャンペーン管理数は年間2.0万件以上にのぼっております。近年、電子書籍市場が拡大するなかで出版社と電子書店が取り扱うコンテンツ数とキャンペーン数は増大し続けており、電子書籍の流通にかかる運用コストは年々増加しております。電子書籍取次の存在意義が高まるなか、当社は取引先各社との基幹システムの連携に加え、話配信管理システム等、取引先のニーズに合わせた新規システムの開発を行うほか、取次に関して蓄積されたノウハウに基づくきめ細やかなサポートを通じて、電子書籍の円滑な流通及び出版社と電子書店の業務の効率化、配信事故率の低減に貢献することで、電子書籍市場の拡大と、流通シェアの拡大を目指しております。

 当連結会計年度においては、大手書店を中心とした既存商流の好調、及び2025年7月より取引を開始した「めちゃコミック」の貢献により、増収となりました。一方で、利益率の高いサービスの終了による影響を受け減益となりましたが、増収効果により減益幅は期初想定より小幅となりました。

 その結果、売上高は101,107百万円(前年同期比7.8%増)、セグメント利益は4,919百万円(前年同期比1.2%減)となりました。

 

(戦略投資事業)

 戦略投資事業においては、中長期における注力事業として国際事業、IP・ソリューション事業、SC(Sustainability Creation)事業の3事業を展開しております。

 国際事業については、主に海外子会社によるSaaS型ビジネスモデルによる出版社向けDXサービスの提供が堅調に推移したことにより増収となった一方で、国際事業全体の体制強化に係る販管費の増加により減益となりました。

 IP・ソリューション事業については、日本文芸社におけるコンテンツ創出とそのマルチメディア化推進、フライヤーにおける本の要約サービス提供、そのほかオーディオブックの制作や電子図書館サービスの運営を通じて、出版コンテンツ市場拡大への貢献を目指しております。日本文芸社においては、実用書の改善が売上利益に貢献する一方で、コミックスにおける改善に注力しております。前年同期比で損益は改善しているものの、引き続き筋肉質な収益構造化に向けた取り組みを進めてまいります。書籍の要約サービスを提供するフライヤーは、法人契約数が着実に増加したことで前年同期比では増収、引き続き営業黒字となりました。2025年9月に株式会社AIStepを、2026年2月に株式会社Zealoxをそれぞれ子会社化し、グループ収益力の強化に取り組んでおります。

 SC事業については、行政や金融機関等との連携を通じて、地域活性化に繋がる事業を手掛けることで新たな価値を生み出し、持続可能な社会づくりに貢献することを目指しております。がんばろう徳島が運営する男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」は、B3リーグ参入2年目の2024-2025シーズンにおいて営業黒字を達成しております。2025年9月から始まった2025-2026シーズンにおいても増収増益となり、着実な成長を続けております。

 その他、小説投稿サイトを運営するエブリスタについて、2025年2月の株式譲渡に伴い連結対象外となったことが売上高の減少要因となったものの、特にIP・ソリューション事業における改善施策の進捗等が損益改善に寄与し、前年同期比で営業損失が縮小しました。

 その結果、売上高は8,716百万円(前年同期比7.4%減)、セグメント損失は631百万円(前年同期はセグメント損失953百万円)となりました。

 

 b)財政状態

(資産の部)

 当連結会計年度末における資産合計は、56,926百万円(前年同期比7.1%増)となり、前連結会計年度末に比べ3,765百万円増加しました。

 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ4,041百万円増加し、44,001百万円(前年同期比10.1%増)となりました。

 主な要因は、現金及び預金が422百万円、売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産)が3,730百万円、それぞれ増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ275百万円減少し、12,924百万円(前年同期比2.1%減)となりました。

 これは主に、無形固定資産に含まれるのれんが168百万円減少したことによるものであります。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末における負債合計は、37,704百万円(前年同期比6.4%増)となり、前連結会計年度末に比べ2,252百万円増加しました。

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,466百万円増加し、35,686百万円(前年同期比10.8%増)となりました。

 これは主に、支払手形及び買掛金が2,749百万円、未払法人税等が669百万円、それぞれ増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,213百万円減少し、2,017百万円(前年同期比37.6%減)となりました。

 これは主に、長期借入金が1,129百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産の部)

 当連結会計年度末における純資産合計は、19,221百万円(前年同期比8.5%増)となり、前連結会計年度末に比べ1,513百万円増加しました。

 これは主に、利益剰余金が1,271百万円増加したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、14,014百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は2,454百万円(前年同期比37.6%減)となりました。

 これは主に、税金等調整前当期純利益2,502百万円、減価償却費749百万円、減損損失328百万円、のれん償却額464百万円、仕入債務の増加額2,730百万円が資金の増加要因となった一方、売上債権の増加額3,832百万円が減少要因となったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は426百万円(前年同期は137百万円の収入)となりました。

 これは主に、投資有価証券の売却による収入640百万円、関係会社株式の売却による収入774百万円が増加要因となった一方、無形固定資産の取得による支出513百万円、投資有価証券の取得による支出1,053百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出368百万円が減少要因となったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は1,596百万円(前年同期は1,534百万円の支出)となりました。

 これは主に、長期借入れによる収入350百万円が資金の増加要因となった一方、長期借入金の返済による支出 1,542百万円、配当金の支払額546百万円が減少要因となったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 a)生産実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。

 

 b)受注実績

 当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する該当事項はありません。

 

 c)販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年3月1日

至 2026年2月28日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

電子書籍流通事業

101,107

107.8%

戦略投資事業

8,716

92.6%

調整額

△1,286

合計

108,537

106.5%

(注)1.セグメント間取引については「調整額」にて相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

当連結会計年度

(自 2025年3月1日

至 2026年2月28日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

NTTソルマーレ㈱ (注)

26,825

26.3

29,907

27.6

Amazon Services International LLC

16,031

15.7

17,483

16.1

(注)2025年7月1日付でエヌ・ティ・ティ・ソルマーレから社名変更がなされております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a)経営成績等に関する分析

 当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。

 

 b)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

 c)資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

 当社グループでは、中長期にわたり持続的な成長を図るべく、運転資金においてコンテンツ制作費のほか、優秀な人材確保のための採用費用及び人件費等の販売費及び一般管理費等への資金需要があります。加えて、M&Aや資本業務提携、新規事業開発といった戦略投資に係る資金需要があります。

 また、設備資金需要といたしましては、基幹システムの追加機能開発及び新規サービスのためのソフトウエアへの投資等があります。

 

(財務政策)

 当社グループの事業活動の中長期的な拡大と高度化に必要な資金を安定的に確保するとともに、財務・財政状態の健全性及び機動性に配慮しながら資本コストの最適化を図るべく、運転資金については内部資金の活用及び金融機関からの借入を中心として賄い、戦略投資に係る資金については、内部資金に加えて、金融機関からの借入やエクイティファイナンスといった多様な資金調達手段から調達時の状況に応じた最適な手段を選択し、資金調達を行ってまいります。

 

 d)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当連結会計年度においては、電子書籍市場の年間成長率の堅調な推移と、当社グループの電子書籍流通事業における新規商流の獲得や既存商流の売上成長が業績に寄与し、連結売上高について期初予想を上回った一方、戦略投資事業における赤字幅の縮小や黒字化に向けた改善に遅れが生じたことなどから、連結営業利益については期初予想を下回る着地となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、関連会社であるMyAnimeListの株式売却益を計上したものの、戦略投資事業に関連する特別損失として減損損失328百万円、投資有価証券評価損528百万円を計上したことなどから、期初予想を下回る着地となりました。

 当社が定める経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等、及び各々の指標等に関する業績予想の達成状況については下表の通りであります。

 

2026年2月期

計画

2026年2月期

実績

計画比

売上高

1,060億円

1,085億円

102.4%

営業利益

27.2億円

24.5億円

90.2%

EBITDA

39.3億円

36.6億円

93.3%

親会社株主に帰属する当期純利益

20.0億円

18.1億円

90.9%

ROE

10.9%

9.9%

-1.0pt

 

 e)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(電子書籍流通事業)

 「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載した要因により、売上高は101,107百万円(前年同期比7.8%増)、セグメント利益は4,919百万円(前年同期比1.2%減)となりました。

 

(戦略投資事業)

 「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載した要因により、売上高は8,716百万円(前年同期比7.4%減)、セグメント損失は631百万円(前年同期はセグメント損失953百万円)となりました。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により、会計基準の範囲内で一定の見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの会計上の見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が経営資源の配分の決定及び業績の評価のために定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループにおいては、国内電子書店向け取次事業を主とする「電子書籍流通事業」と、取次事業のなかで培ってきた各種ネットワークの活用により第二の収益軸の創出を目指す事業群である「戦略投資事業」の2つを報告セグメントとしております。

 そのなかにおいて、株式会社がんばろう徳島でのプロバスケットボール運営に係る収益については、従来、事業セグメントの定義に該当しないものとして「調整額」にて集計しておりましたが、2026年2月期を初年度とする新たな中期経営計画においてSC(Sustainability Creation)事業が定義されたことを機に、当連結会計年度より「戦略投資事業」の区分に含めております。

 なお、前連結会計年度のセグメント情報については、当該変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額(注)2

連結財務

諸表計上額

(注)3

 

電子書籍

流通事業

戦略投資
事業

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

93,767

8,131

101,899

15

101,914

セグメント間の内部売上高又は振替高

51

1,285

1,336

△1,336

93,818

9,417

103,236

△1,321

101,914

セグメント利益又は損失(△)

4,980

△953

4,026

△1,551

2,475

その他の項目

 

 

 

 

 

のれん償却額

253

403

657

657

減価償却費

294

340

634

23

657

(注)1.当社においては、内部管理上、資産(又は負債)を報告セグメントごとに配分していないため、報告セグメント別の資産(又は負債)を記載しておりません。

2.セグメント利益又は損失(△)の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。

 

当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額(注)2

連結財務

諸表計上額

(注)3

 

電子書籍

流通事業

戦略投資
事業

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

101,063

7,454

108,518

19

108,537

セグメント間の内部売上高又は振替高

44

1,261

1,305

△1,305

101,107

8,716

109,823

△1,286

108,537

セグメント利益又は損失(△)

4,919

△631

4,287

△1,833

2,453

その他の項目

 

 

 

 

 

のれん償却額

253

210

464

464

減価償却費

240

485

725

24

749

(注)1.当社においては、内部管理上、資産(又は負債)を報告セグメントごとに配分していないため、報告セグメント別の資産(又は負債)を記載しておりません。

2.セグメント利益又は損失(△)の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

なお、売上高はエンドユーザーの所在地を基礎として、国又は地域に分類しております。

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:百万円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ㈱

26,825

電子書籍流通事業

Amazon Services International LLC

16,031

電子書籍流通事業

 

当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

なお、売上高はエンドユーザーの所在地を基礎として、国又は地域に分類しております。

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:百万円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

NTTソルマーレ㈱ (注)

29,907

電子書籍流通事業

Amazon Services International LLC

17,483

電子書籍流通事業

(注)2025年7月1日付でエヌ・ティ・ティ・ソルマーレ㈱から社名変更がなされております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

 

電子書籍

流通事業

戦略投資事業

減損損失

482

482

482

 

当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

 

電子書籍

流通事業

戦略投資事業

減損損失

328

328

328

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

 

電子書籍

流通事業

戦略投資事業

当期償却額

253

403

657

657

当期末残高

3,068

1,130

4,198

4,198

 

当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

 

電子書籍

流通事業

戦略投資事業

当期償却額

253

210

464

464

当期末残高

2,814

1,215

4,029

4,029

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)

 該当事項はありません。