事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
電子書籍流通事業 | 93,818 | 91.3 | 4,971 | 125.0 | 5.3 |
戦略投資事業 | 8,953 | 8.7 | -994 | -25.0 | -11.1 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、事業持株会社である当社(株式会社メディアドゥ)、子会社15社及び関連会社3社により構成されております。著作物を公正な利用環境のもと、できるだけ広く頒布し著作者に収益を還元するという「著作物の健全なる創造サイクルの実現」をミッション、「ひとつでも多くのコンテンツを、ひとりでも多くの人へ」をビジョンに掲げ、日本における文化の発展及び豊かな社会づくりに貢献するため、積極的な業容の拡大と企業価値の向上に取り組んでおります。
日本国著作権法第一章 総則の第一条に謳われる『著作物は文化の発展に寄与』、『著作物の利用と保護の調和』を第一義に、デジタル化された数多くの著作物をより多くの人に届け、その利用における適正な対価を著作者に還元し、また新たな著作物が創造されるよう“著作物の健全なる創造サイクル”の一翼を担うことを目的に事業を行っております。
具体的には、『電子書籍流通事業』と『戦略投資事業』としてセグメントを区分し、事業を展開しております。
『電子書籍流通事業』は、電子書籍の流通拡大に貢献する役割を担い、当社の中核事業となっている取次事業に加え、自社運営電子書店“コミなび”を株式会社クレディセゾンとの業務提携によりリニューアルした“まんがセゾン”等の事業によって構成されています。『戦略投資事業』は、インプリント事業/IP・ソリューション事業/国際事業/FanTop事業の4事業によって構成され、電子書籍流通事業に比肩する第二の収益軸の確立に向けて、出版バリューチェーンの上流・下流の双方で多様なサービス・ソリューションを提供しております。
それぞれの事業の内容は以下の通りであります。
(1)電子書籍流通事業
電子書籍流通事業では、国内出版社をはじめとするコンテンツホルダーから電子書籍コンテンツを預かり、システムを介して電子書店向けに取次を行うことを主業務としております。取次業務については、各出版社と各電子書店間の個別契約仲介や、デジタルデータの検証作業、自社システムへの登録、各電子書店への配信及び自社運営の電子書店での販売等、幅広く電子書籍流通を推進しております。
システムソリューション以外の面においても、営業・サポート体制を構築し、戦略企画、電子書籍運営コンサルテーション、電子書店サイト制作・運営サポート、各出版社・電子書店のキャンペーンの管理等を行っております。
具体的には、下記のような2つのサービス形態を中心とした事業展開をしております。
① 「電子書籍取次」
電子書店向けに電子書籍コンテンツの取次販売を行っております。
② 「自社電子書店の運営/電子書籍ストアシステムの提供」
資本業務提携契約を締結している株式会社クレディセゾンと自社運営電子書店“まんがセゾン”の運営を行っております。
また、アライアンスパートナー企業が運営する電子書店に対して、電子書籍ストアシステムを提供しております。
①及び②の事業者向けのサービスとしては、電子書籍コンテンツ、電子書籍配信システム、電子書籍ストアシステム、電子書店運営ノウハウをパッケージで提供しており、クライアントからの様々なニーズにワンストップで対応しております。
(2)戦略投資事業
戦略投資事業では、第二の収益軸の確立に向けて、インプリント事業/IP・ソリューション事業/国際事業/FanTop事業の4事業を展開しています。
① インプリント事業
グループ内連携によるコンテンツ制作や原作創出によって、出版プラットフォーム機能の強化・拡大を目指します。主要子会社としては、実用書/コミック/雑誌等を中心に紙・電子を問わず取扱う出版社の株式会社日本文芸社、マンガのカラーリングや作画支援を行うアルトラエンタテインメント株式会社が含まれます。
② IP・ソリューション事業
出版社から消費者まで電子書籍にまつわる様々な関係者に対してサービスを展開することで、新たな事業機会を創出するとともに、国内の出版市場を活性化させることを目指します。主な子会社/サービスとしては、書籍の要約コンテンツを提供するサービス“flier”を運営する株式会社フライヤー、電子図書館プラットフォーム提供で世界最大手である米国のOverDrive,Inc.との業務提携によって国内の電子図書館導入を推進している電子図書館事業、株式会社インプレスホールディングスとの合弁会社でPODサービスを提供する“PUBFUN”等が含まれます。
③ 国際事業
米国5大出版社を顧客に持つグループ会社の海外における出版社ネットワークを活かし、日本発のコンテンツを世界に流通させるほか、海外の出版DXのノウハウを国内の出版社に展開することによって、当社グループの事業ミッションを国際的に展開することを目指します。主要子会社としては、海外におけるホールディングス機能を担う米国のMedia Do International, Inc.と、編集、制作、マーケティング、広報から売上管理まで出版に関わるワークフロー全体を一元管理できるERPツールを提供する米国のQuality Solutions, Inc.、書籍のWebマーケティングツールを提供する米国のNetGalley, LLC.及び出版社の自社ECシステム構築ツールを提供する英国のSupadü Limitedが含まれます。
④ FanTop事業
当社が自社開発・運営するNFTマーケットプレイスである「FanTop」を通じ、リアル書店・紙書籍出版をはじめとした出版業界の活性化とコンテンツ業界のさらなる発展を目指します。
具体的には、紙書籍にデジタルアイテム・音声・映像・電子書籍等のNFTデジタルコンテンツを付帯する「NFTデジタル特典付き出版物」の取組みに注力しています。この「NFTデジタル特典付き出版物」の累計発行部数は240万冊を超えており、累計発行部数の増加に伴い「FanTop」上で流通するコンテンツ数と「FanTop」の会員数は着実に増加しています。また、コンビニエンスストア等の全国約60,000店舗で設置されるマルチコピー機でNFTデジタルコンテンツ付き商品を販売する初の試みを2024年12月から進めるなど、非出版物向けの取組みも行うことでさらなる会員獲得を図っております。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
なお、当社グループでは展開する事業を『電子書籍流通事業』と『戦略投資事業』の2つのセグメントに区分しております。
『電子書籍流通事業』は、電子書籍の流通拡大に貢献する役割を担い、当社の中核事業となっている取次事業に加え、自社運営電子書店“コミなび”を株式会社クレディセゾンとの業務提携によりリニューアルした“まんがセゾン”等の事業によって構成されています。『戦略投資事業』は、インプリント事業/IP・ソリューション事業/国際事業/FanTop事業の4事業によって構成され、電子書籍流通事業に比肩する第二の収益軸の確立に向けて、出版バリューチェーンの上流・下流の双方で多様なサービス・ソリューションを提供しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下の通りとなりました。
a)経営成績
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、2024年2月に獲得した新規商流の業績寄与並びに既存商流の売上成長により電子書籍流通事業の売上高が好調に推移したことに加え、主にIP・ソリューション事業において利益改善が進んだ戦略投資事業での営業赤字が縮小したことにより、前年同期比で増収増益となりました。
また、当連結会計年度においては、戦略投資事業に属する連結子会社に係るのれん等の減損損失482百万円を特別損失として計上した一方、過年度に減損処理の対象となった投資有価証券の整理を進めたことが税金費用の圧縮につながりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績については、次の通りとなりました。
売上高 101,914百万円(前年同期比8.4%増)
営業利益 2,475百万円(前年同期比19.8%増)
経常利益 2,360百万円(前年同期比18.6%増)
親会社株主に帰属する当期純利益 1,363百万円(前年同期は当期純損失319百万円)
EBITDA 3,790百万円(前年同期比11.7%増)
1株当たり当期純利益 90.08円(前年同期は1株当たり当期純損失21.08円)
なお、営業利益の主な増減要因は下記の通りであります。
売上高の増加 7,877百万円
著作料等の売上原価の増加 △7,645百万円
販売費及び一般管理費の減少 176百万円
(電子書籍流通事業)
電子書籍流通事業については、「コミックシーモア」「Amazon Kindle」等の電子書店への電子書籍の取次や電子書籍配信ソリューションの提供を引き続き行いました。2025年2月末時点で、お取引先としての出版社は2,200社以上、電子書店は150店以上、取扱コンテンツ数は約260万ファイル、出版社や電子書店とのキャンペーン管理数は年間1.8万件以上にのぼっており、当社グループは国内最大の電子書籍取次事業者として出版業界の発展に貢献しております。電子書籍市場の拡大が続くなか、近年では話単位での配信等、多様な配信形態が浸透したことも加わり、出版社と電子書店が取り扱うコンテンツ数とキャンペーン管理数は増加の一途を辿っております。これに伴い電子書籍の流通プロセスにおける運用コストは年々上昇し、電子書籍取次が果たす役割の重要性はますます高まっております。当社はお取引先各社との基幹システムの連携に加え、話配信管理システム等、時流に合わせた新規システム開発を行うほか、取次に関して蓄積されたノウハウに基づくきめ細やかなサポートを通じて、電子書籍の円滑な流通及び出版社と電子書店の業務効率化、配信事故率の低減に引き続き貢献することで、電子書籍市場そのものの拡大と、当社流通シェアの拡大を目指しております。
当連結会計年度においては、2024年2月に獲得した新規商流及び既存商流の売上高が好調に推移する等、再び成長基調に回帰しております。一方、セグメント利益についてはエンジニア人件費の資産振替額が減少した影響等により売上高に比べて増加率が低くなっております。
その結果、売上高は93,767百万円(前年同期比8.5%増)、セグメント利益は4,971百万円(前年同期比1.2%増)となりました。
(戦略投資事業)
戦略投資事業は、FanTop事業、インプリント事業、IP・ソリューション事業、国際事業の4事業で構成されており、各事業において利益改善を着実に推進しています。
FanTop事業については、紙書籍に資産性のあるNFTデジタルコンテンツを付帯し、自社開発・運営を行うNFTマーケットプレイス上にNFTデジタルコンテンツを流通させることで、出版業界及びコンテンツ業界の活性化を目指しており、2025年2月末時点の累計発行部数は285万部となりました。また、コンビニエンスストア等の全国約60,000店舗で設置されるマルチコピー機でNFTデジタルコンテンツ付き商品を販売する初の試みを2024年12月から進める等、非出版物向けの取組みも行うことでさらなる会員獲得を図っております。
インプリント事業については、出版社の日本文芸社等における魅力ある作品づくりに加え、作品のドラマ化や映画化等のマルチメディア展開を推進することで、コンテンツ市場のさらなる拡大に貢献することを目指しております。日本文芸社は、電子書籍のキャンペーン強化による注力コンテンツの売り伸ばし、紙書籍の出版における納品部数の適正化を通じた収益構造の改善の取組みが進捗し、業績は第1四半期に底打ちし第2四半期から改善基調となっております。2025年3月に公開した新Webサイト等今後の成長基盤を整えることで2026年2月期以降の通期黒字化を目指し、引き続き各種取組みを推進してまいります。小説投稿サイトを運営するエブリスタは、発掘した作品のノベライズやコミカライズを通じた出版事業が順調に進捗しておりましたが、当社グループ傘下よりもエブリスタの一層の事業成長が見込めるものと判断し、2025年2月に「めちゃコミック」を運営する株式会社アムタスへ全株式を譲渡しました。これに伴い、当連結会計年度末をもってエブリスタは連結の範囲から除外されております。詳細は2025年2月14日開示の「連結子会社(株式会社エブリスタ)の異動に関するお知らせ」及び「電子書籍取次の取引拡大に向けた株式会社アムタスとの業務提携に関する基本合意書締結に関するお知らせ」をご参照ください。
IP・ソリューション事業については、出版社から消費者まで幅広く電子書籍に関するサービスを展開することで、主に国内出版市場の拡大を図り、相乗的な収益機会の獲得を目指しております。書籍の要約サービスを提供するフライヤーは、SaaS型のビジネスモデルを展開しており、累計の法人契約数が1,100社を超える等、顧客基盤が拡大した結果、当連結会計年度においては営業黒字となりました。また、フライヤーは2025年2月20日に東京証券取引所グロース市場に上場いたしました。当面の間はフライヤーを連結子会社とする株式保有比率を当社が維持しますが、フライヤーの独立性を尊重し、自律的な経営を支持する中で、株式保有割合を段階的に減少させていくことを検討してまいります。詳細は2025年1月17日開示の「連結子会社(株式会社フライヤー)の上場承認及び当社所有株式の一部売出しについてのお知らせ」をご参照ください。そのほか、株式会社NTTドコモとの北米向け電子コミック配信サービス「MANGA MIRAI」のリリースに向けた業務受託売上、オーディオブック事業におけるAmazon Audibleへの提供作品の複数ヒットによる売上増、第2四半期における縦スクロールコミック事業でのオリジナル作品制作からの撤退による一時的な効果等もあった結果、営業赤字が縮小しました。
国際事業については、米国の5大出版社を含む欧米の出版社に対して、DXサービスをSaaS型のビジネスモデルで提供しており、欧米の出版社とのネットワークを構築するほか、海外の出版DXのノウハウを将来的に日本の出版社にも展開することを目指しております。既存顧客のサービス解約率が0~3%と低く、法人契約数の積み上がりとともに売上高が増加しております。北米においてはマンガをはじめとした日本コンテンツ需要の高まりを背景に国内出版社・電子書店の海外進出ニーズが拡大しており、当社のネットワークとノウハウを活用したコンテンツの海外展開支援を引き続き積極的に行い、人員の適正化を図りながら収益成長を目指します。
以上のとおり、当連結会計年度の戦略投資事業においては、IP・ソリューション事業をはじめ、FanTop事業、国際事業が赤字幅縮小に貢献しました。一方、インプリント事業については、日本文芸社において着実に経営体制及び業績の改善が進捗しているものの、第1四半期の業績悪化の影響を上回る改善には至っていないことから、前期比で減益となりました。
その結果、売上高は7,697百万円(前年同期比3.5%増)、セグメント損失は994百万円(前年同期はセグメント損失1,291百万円)となりました。
b)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、53,160百万円(前年同期比3.0%増)となり、前連結会計年度末に比べ1,548百万円増加しました。
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ3,563百万円増加し、39,960百万円(前年同期比9.8%増)となりました。
主な要因は、現金及び預金が2,587百万円、売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産)が739百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ2,015百万円減少し、13,199百万円(前年同期比13.2%減)となりました。
これは主に、無形固定資産に含まれるのれんが1,567百万円、投資その他の資産に含まれる投資有価証券が200百万円、それぞれ減少したことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は、35,451百万円(前年同期比0.1%増)となり、前連結会計年度末に比べ48百万円増加しました。
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ833百万円増加し、32,220百万円(前年同期比2.7%増)となりました。
これは主に、支払手形及び買掛金が2,108百万円増加した一方、短期借入金が850百万円、未払法人税等が729百万円、それぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ785百万円減少し、3,231百万円(前年同期比19.6%減)となりました。
これは主に、長期借入金が769百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は、17,708百万円(前年同期比9.3%増)となり、前連結会計年度末に比べ1,499百万円増加しました。
これは主に、利益剰余金が1,030百万円、その他の包括利益累計額が191百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、13,591百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は3,931百万円(前年同期比23.9%増)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益1,882百万円、減価償却費657百万円、減損損失482百万円、のれん償却額657百万円、仕入債務の増加額2,098百万円が資金の増加要因となった一方、売上債権の増加額794百万円、法人税等の支払額1,222百万円が減少要因となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は137百万円(前年同期は688百万円の支出)となりました。
これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入683百万円が資金の増加要因となった一方、無形固定資産の取得による支出475百万円が減少要因となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は1,534百万円(前年同期は1,645百万円の支出)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入798百万円、非支配株主からの払込みによる収入172百万円が資金の増加要因となった一方、短期借入金の純減額851百万円、長期借入金の返済による支出1,426百万円、配当金の支払額332百万円が減少要因となったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a)生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b)受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する該当事項はありません。
c)販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) |
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
電子書籍流通事業 |
93,767 |
108.5 |
戦略投資事業 |
7,697 |
103.5 |
調整額 |
450 |
226.3 |
合計 |
101,914 |
108.4 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) |
当連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ㈱ |
24,196 |
25.7 |
26,825 |
26.3 |
Amazon Services International LLC |
14,880 |
15.8 |
16,031 |
15.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a)経営成績等に関する分析
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
b)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
c)資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループでは、中長期にわたり持続的な成長を図るべく、運転資金においてコンテンツ制作費のほか、優秀な人材確保のための採用費用及び人件費等の販売費及び一般管理費等への資金需要があります。加えて、M&Aや資本業務提携、新規事業開発といった戦略投資に係る資金需要があります。
また、設備資金需要といたしましては、基幹システムの追加機能開発及び新規サービスのためのソフトウエアへの投資等があります。
(財務政策)
当社グループの事業活動の中長期的な拡大と高度化に必要な資金を安定的に確保するとともに、財務・財政状態の健全性及び機動性に配慮しながら資本コストの最適化を図るべく、運転資金については内部資金の活用及び金融機関からの借入を中心として賄い、戦略投資に係る資金については、内部資金に加えて、金融機関からの借入やエクイティファイナンスといった多様な資金調達手段から調達時の状況に応じた最適な手段を選択し、資金調達を行ってまいります。
d)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度においては、電子書籍市場の年間成長率の好調な推移と、当社グループの電子書籍流通事業における新規商流の獲得や既存商流の売上成長が業績に寄与し、連結売上高について期初予想を上回ったほか、全社での適切なコストコントロールと戦略投資事業における赤字幅の縮小や黒字化に向けた事業進捗がみられたため、連結営業利益、経常利益についても期初予想を上回る着地となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、戦略投資事業に関連する特別損失として減損損失482百万円、投資有価証券評価損45百万円、事業整理損23百万円を計上したものの、同様に期初予想を上回る着地となりました。
当社が定める経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等、及び各々の指標等に関する業績予想の達成状況については下表の通りであります。
|
2025年2月期 計画 |
2025年2月期 実績 |
計画比 |
売上高 |
980億円 |
1,019億円 |
104.0% |
営業利益 |
23.0億円 |
24.7億円 |
107.6% |
EBITDA |
35.6億円 |
37.9億円 |
106.5% |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
13.3億円 |
13.6億円 |
102.5% |
ROE |
8.0% |
8.1% |
+0.1pt |
e)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(電子書籍流通事業)
「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載した要因により、売上高は93,767百万円(前年同期比8.5%増)、セグメント利益は4,971百万円(前年同期比1.2%増)となりました。
(戦略投資事業)
「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載した要因により、売上高は7,697百万円(前年同期比3.5%増)、セグメント損失は994百万円(前年同期はセグメント損失1,291百万円)となりました。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により、会計基準の範囲内で一定の見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの会計上の見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が経営資源の配分の決定及び業績の評価のために定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループにおいては、配信システムを介して電子書店各社に電子書籍コンテンツを提供する取次事業やアライアンスパートナーとの電子書店の共同運営などを通じて電子書籍の流通拡大を担う「電子書籍流通事業」と、取次事業のなかで培ってきた出版業界における強固なネットワークを活用することにより第二の収益軸の創出を目指す事業群である「戦略投資事業」の2つを報告セグメントとしております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額(注)2 |
連結財務 諸表計上額 (注)3 |
||
|
電子書籍 流通事業 |
戦略投資 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
86,402 |
7,435 |
93,838 |
198 |
94,036 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
46 |
1,178 |
1,224 |
△1,224 |
- |
計 |
86,448 |
8,613 |
95,062 |
△1,025 |
94,036 |
セグメント利益又は損失(△) |
4,910 |
△1,291 |
3,619 |
△1,553 |
2,066 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
のれん償却額 |
253 |
448 |
702 |
- |
702 |
減価償却費 |
306 |
291 |
597 |
28 |
625 |
(注)1.当社においては、内部管理上、資産(又は負債)を報告セグメントごとに配分していないため、報告セグメント別の資産(又は負債)を記載しておりません。
2.セグメント利益又は損失(△)の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額(注)2 |
連結財務 諸表計上額 (注)3 |
||
|
電子書籍 流通事業 |
戦略投資 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
93,767 |
7,697 |
101,464 |
450 |
101,914 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
51 |
1,256 |
1,307 |
△1,307 |
- |
計 |
93,818 |
8,953 |
102,771 |
△857 |
101,914 |
セグメント利益又は損失(△) |
4,971 |
△994 |
3,977 |
△1,502 |
2,475 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
のれん償却額 |
253 |
403 |
657 |
- |
657 |
減価償却費 |
295 |
330 |
625 |
31 |
657 |
(注)1.当社においては、内部管理上、資産(又は負債)を報告セグメントごとに配分していないため、報告セグメント別の資産(又は負債)を記載しておりません。
2.セグメント利益又は損失(△)の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
なお、売上高はエンドユーザーの所在地を基礎として、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ㈱ |
24,196 |
電子書籍流通事業 |
Amazon Services International LLC |
14,880 |
電子書籍流通事業 |
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
なお、売上高はエンドユーザーの所在地を基礎として、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ㈱ |
26,825 |
電子書籍流通事業 |
Amazon Services International LLC |
16,031 |
電子書籍流通事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
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(単位:百万円) |
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報告セグメント |
全社・消去 |
合計 |
||
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電子書籍 流通事業 |
戦略投資事業 |
計 |
||
減損損失 |
- |
1,015 |
1,015 |
- |
1,015 |
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
全社・消去 |
合計 |
||
|
電子書籍 流通事業 |
戦略投資事業 |
計 |
||
減損損失 |
- |
482 |
482 |
- |
482 |
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
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|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
全社・消去 |
合計 |
||
|
電子書籍 流通事業 |
戦略投資事業 |
計 |
||
当期償却額 |
253 |
448 |
702 |
- |
702 |
当期末残高 |
3,321 |
2,443 |
5,765 |
- |
5,765 |
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
全社・消去 |
合計 |
||
|
電子書籍 流通事業 |
戦略投資事業 |
計 |
||
当期償却額 |
253 |
403 |
657 |
- |
657 |
当期末残高 |
3,068 |
1,130 |
4,198 |
- |
4,198 |
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
該当事項はありません。