事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 2,502 | 100.0 | 298 | 100.0 | 11.9 |
事業内容
3【事業の内容】
当社は、パッケージソフトウエア事業を行っておりますが、事業の内容は以下のとおりであります。
事業区分 |
区分 |
事業内容 |
パッケージソフトウエア事業 |
ライセンス |
セキュリティ対策や内部統制強化に対応する パッケージソフトウエア製品の開発・販売 |
保守サポート サービス |
製品の改良版の提供、使用方法に関するQ&A窓口対応や製品情報の提供 |
|
クラウドサービス |
クラウドサービスや期間限定利用に対応する製品の開発・販売 |
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コンサルティング サービス |
当社製品導入に伴うインストールやトレーニング、アドバイザリーサービスなどの提供 |
|
SIO常駐サービス |
顧客企業のシステム現場に常駐し、当社製品を使用したIT統制管理業務を行う業務受託 |
[事業系統図]
当社の主要な事業系統図は以下のとおりです。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当事業年度における我が国経済は、雇用環境の改善と一般労働者の平均賃金の伸びによる景気の緩やかな回復が見られたものの、米国の通商政策の影響や国内での物価の継続的な上昇は、今後の景気を下押しするリスクとなっております。一方で、日銀短観2025年3月調査では、全規模・全産業におけるソフトウエア投資計画が2024年12月調査から△4.2%下方修正されましたが、前年度比7.4%の増加となっており、2025年度のソフトウエア投資計画も前年度比4.3%の増加と底堅さが見えております。2024年に発生した情報セキュリティ分野のインシデントにおいても、「内部不正による情報漏えい等」が10年連続で上位の脅威とされており(独立行政法人情報処理推進機構「情報セキュリティ10大脅威 2025」2025年1月30日公開)、引き続き優先的な対策が求められております。
このような状況のもと、当社は、2030年に向けた長期ビジョン「VISION2030」を設定し、直近の3ヶ年にあたる第1次中期経営計画(投資フェーズ:2025年3月期から2027年3月期)及びゴールとなる2030年に繋がる第2次中期経営計画(成長フェーズ:2028年3月期から2030年3月期)について中長期経営計画を立案いたしました。第1次中期経営計画の初年度である2025年3月期は、「フロー売上拡大」「ストック売上強化」「役割による組織化並びにタレントスキル向上による生産性向上」を重点施策に定めて、新たな活動に取り組んでまいりました。
「フロー売上拡大」においては、代理店強化を進めた結果、代理店営業部門でのライセンス売上が前年同期比で14.7%増となりましたが、純新規取引先を50社獲得する目標に対しては32社となったことや、ライセンス売上の減少に伴い、派生するコンサルティングサービス売上が減少する結果となりました。
「ストック売上強化」においては、保守サポートサービス契約料金の10%値上げを実施し、同時に保守更新率は95%超と高止まりいたしました。クラウドサービス強化では、エンタープライズユーザー向けサブスクリプション契約が2024年6月よりスタートいたしました。また、クラウドサービスを含む製品・サービスの更なる拡充に向けて、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格であるISO/IEC27001とクラウドセキュリティの国際規格ISO/IEC27017の2つの認証を取得いたしました。
「役割による組織化並びにタレントスキル向上による生産性向上」においては、機能ごとに並立していた部門の単位を事業における役割を軸に組織化し、プロダクト(製品企画/製品開発/製品保守)に関する責務と機能を集約したプロダクト統括部、SEサービスに関する責務と機能を集約したサービス統括部、全製品・サービスの売上ならびに新規顧客獲得/既存顧客の利用拡大(横展開)の責務と機能を集約したセールス統括部を編制いたしました。同時に、それぞれの統括部ならびに配下の部門内に新たなリーダーが就任いたしました。当該リーダーは若い世代からの人材も抜擢しており、マネジメント経験を積むことによって2030年には経営の一翼を担うリーダーとして活躍しはじめております。また、多様で新しい視点を取り入れることで既存の事業活動の改善や改革によって生産性が向上することを目指しております。
以上の結果、当事業年度の売上高は、2,501,582千円(前年同期比0.1%増)となりました。フロー売上であるラ
イセンス売上は、代理店営業部門で伸長した一方で直販営業部門における金融向け大型案件がグループ再編に伴う導入時期の延期やクラウドサービスの選択などの影響により前年同期比で減少いたしました。また、ライセンス売上に派生するコンサルティング売上も減少しております。ストック売上である保守サポートサービス売上は契約料金の10%値上げや更新率が高止まりしたことにより増加しております。また、クラウドサービス売上もエンタープライズユーザー向けサブスクリプション契約開始などにより、大きく伸長しております。
一方、「ESS AdminONE」「ESS REC6」の新バージョンのリリースに伴い、減価償却負担(ソフトウエア償却費からソフトウエアに計上される機能拡張費用を控除)が、前年同期比35百万円増加、給与手当を年率約6%の昇給等をしたことにより、売上原価並びに販売費及び一般管理費の合計額は2,203,592千円(前年同期比1.1%増)となりました。
この結果、営業利益は297,990千円(前年同期比6.6%減)、経常利益は303,146千円(同5.7%減)、当期純利益は220,239千円(同0.6%増)となりました。
(財政状態)
(資産)
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ222,901千円減少し、4,659,554千円(前事業年度末比4.6% 減)となりました。主として売掛金及び契約資産の減少110,796千円、ソフトウエアの減価償却費計上等による固 定資産の減少70,654千円、現金及び預金の減少50,228千円によるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ310,099千円減少し、1,146,542千円(前事業年度末比21.3% 減)となりました。主として前事業年度の確定申告納付による未払法人税等の減少165,968千円、賞与支給による 賞与引当金及び役員賞与引当金の減少106,983千円、その他に含まれる未払消費税等の減少45,525千円、保守売上 の伸長に伴う保守サポートサービス売上に係る前受金(契約負債)の増加40,454千円によるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ87,197千円増加し、3,513,011千円(前事業年度末比2.5% 増)となりました。主として当期純利益220,239千円、剰余金の配当134,295千円によるものであります。
②生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、パッケージソフトウエア事業を主たる事業としており、生産の概念を有しないため生産実績の記載を省略しております。
b.受注実績
当社は、受注確定から売上日までの期間は1ヶ月程度であります。よって、期末日現在の受注残高は、年間売上高に比して僅かであるため、その記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
製品・サービスの名称 |
前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
||
|
|
うちESS REC |
398,008 |
286,124 |
△28.1% |
|
うちESS AdminONE |
214,300 |
221,173 |
3.2% |
|
|
うちその他ライセンス |
82,464 |
71,286 |
△13.6% |
|
ライセンス |
694,772 |
578,584 |
△16.7% |
||
保守サポートサービス |
1,347,075 |
1,434,437 |
6.5% |
||
クラウドサービス |
103,404 |
171,487 |
65.8% |
||
コンサルティングサービス |
317,894 |
282,392 |
△11.2% |
||
SIO常駐サービス |
26,734 |
17,235 |
△35.5% |
||
その他 |
8,263 |
17,444 |
111.1% |
||
パッケージソフトウエア 事業合計 |
2,498,144 |
2,501,582 |
0.1% |
(注)1.当社の報告セグメントは「パッケージソフトウエア事業」の単一セグメントであります。
2.その他の主なものはレンタル売上、販売奨励金等であります。
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
|
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
株式会社NTTデータ |
483,069 |
19.3 |
555,538 |
22.2 |
※2023年7月より株式会社エヌ・ティ・ティ・データから株式会社NTTデータに社名変更しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。財務諸表の作成に当たっては決算日における財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積りおよび予測を必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
②経営成績の分析
当社は、第1次中期経営計画のもとで2025年3月期より ① フロー売上拡大、② ストック売上拡大、③ 役割による組織化ならびにタレントスキル向上による生産性向上 の3点を重点施策として取り組みました。当該施策の分析と結果は以下の通りです。
重点施策 |
活動結果と分析 |
|
①フロー売上拡大 |
||
当事業年度の取組み |
当社の事業におきましては、製品(ソフトウエア)のライセンス販売とこれに伴うコンサルテーションや導入作業などは販売時および検収時に収益認識を行い、フロー売上として管理しております。 ア)ライセンス売上拡大 当社の収益は全てがライセンスの販売が起点となるため、営業面で最も重要な施策となります。 ・主要代理店の活性化、代理店の契約条件最適化、ならびに主要代理店以外 のアライアンス強化 ・顧客深耕によるエンタープライズユーザーの獲得 ・マーケティング活動による純新規の顧客企業拡大 イ)コンサルティングサービス売上拡大 ・ESS AdminONE/ESS REC6への移行提案の推進による案件増加 ・問題解決型の提案による新規導入案件増加 ・サービス部門統合によるサービス品質の強化 |
|
当事業年度の成果 |
フロー売上拡大の取組みは以下の成果となりました。 ア)ライセンス売上拡大 ・金融機関向け大型案件がグループ再編に伴う導入時期の延期となり、予定 していた主力製品ESS RECの売上1億円超が実現しなかったことと、顧客 がストック売上となるクラウドサービスを選択した影響により、ライセン ス売上は前年度比16.7%の減少となりました。 ・代理店については、主要代理店と準主要代理店のいずれも活性化が進み、 前年度に比べて売上高は14.7%の増加となりました。 イ)コンサルティングサービス売上拡大 ・ライセンス売上が減少したことに伴い、これに派生するコンサルティング サービスの売上も減少いたしました。 |
②ストック売上拡大 |
|
当事業年度の取組み |
当社の事業におきましては、製品の導入後にライセンスを使用する間は毎年更新する保守契約や、ライセンスの一括購入ではなく一定期間を定めてサービスとしてご利用いただくクラウドサービスのように期間で収益認識を行い、ストック売上として管理しております。 ア)保守サービスの強化 ・2024年4月より更新契約の保守料10%値上げ ・保守更新率96%を目指す ・品質保証部による製品製造へ牽制を強化することにより品質の強化 イ)クラウドサービスの強化 ・ISO27001/27017取得による信頼性向上 ・エンタープライズユーザー向けサブスク契約の創設 ・主要製品のクラウド(SaaS)化によるサービス提供の検討を開始 |
当事業年度の成果 |
ストック売上拡大の取組みは以下の成果となりました。 ア)保守サービスの強化 ・保守サービスはお客様に契約料金の10%値上げをご理解いただき、計画通 り実施いたしました。 ・保守更新率は僅かに目標を下回ったものの95%超と高い水準となり、前年度と比べて6.5%の増加となりました。 イ)クラウドサービスの強化 ・予定通り2025年1月に、情報セキュリティマネジメントシステム (Information Security Management System:ISMS)の国際規格である ISO/IEC 27001認証とクラウドセキュリティを対象としたISO/IEC 27017認 証を取得しております。 ・エンタープライズユーザー向けサブスク契約も予定通りお客様に提供を開 始しております。 ・主要製品(ESS REC、ESS AdminONE)のクラウド化も具体的な検討を始 め、第2次中期経営計画(2028年3月期~2030年3月期)の収益化に向けた 取組みを開始しております。 |
③役割による組織化ならびにタレントスキル向上による生産性向上 |
|
当事業年度の取組み |
ア)役割による組織化 ・プロダクト統括部 プロダクト(製品企画/製品開発/製品保守)に関する全責任と機能の集 約 ・サービス統括部 SEサービス(Pre&PostSales/Consulting&SI(企画含む))に関する全 責任と機能の集約 ・セールス統括部 全品目の売上(受注契約請求含む)ならびに新規顧客獲得/既存顧客拡大 の全責任と機能の集約 イ)タレントスキル向上による生産性向上 ・新人、ポテンシャル採用の早期戦力化と入社後3年間の新しい教育計画の 検討・決定 ・リーダー層(若手・中堅層)の基本研修の実施およびPDCAによる経験学習 の実践、次世代リーダーの抜擢・育成 |
当事業年度の成果 |
役割による組織化ならびにタレントスキル向上による生産性向上の取組みにより以下の成果となりました。 ア)役割による組織化 ・プロダクト統括部、サービス統括部、セールス統括部の役割を明確にした ことにより、顧客要望やインシデント等の情報の共有や切り分け、対応な どが的確に行われるようになりました。また、各統括部の管理者による意 思統一が容易に行われるようになり、配下への指示命令も迅速かつ確かな ものになりました。 イ)タレントスキル向上による生産性向上 ・新卒入社の導入研修は改良を重ね、初期の導入研修を終えたのちに当社の 製品、サービスに適したエンジニアを育成するための実践教育や、配属先 の業務に応じたOJTを充実させており、早期戦力化を実現する教育に取り 組んでおります。この研修体系は、実務経験が少ないポテンシャル採用の 社員にも適用しております。 ・VISION2030に向けて最も重要な次期リーダー層の育成は、座学による知識 の習得だけでなく、それぞれの業務や組織における計画の立案から目標の 設定、実績の評価までを実践しております。マネジメントスキルの獲得を 目指して取り組み、それぞれに新たな気付きを得ることで、業務の改善や 組織の運営に反映されております。 |
(注)Pre&PostSales;
PreSales :商談確定/受注前にお客様の利用条件等を鑑みて技術的提案を行う
PostSales :製品稼働後、お客様に対して能動的に利用状況の把握や利用環境の変化等を確認し、利用の促進、新たな課題への提案を行う
今後の取組みとしましては、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)中長期経営計画」に記載の通り、2031年3月期に向けて中長期にわたる経営計画を立案し、2026年3月期は以下の通り重点施策を定め、新たな活動に取り組んでおります。
2026年3月期 重点施策
重点施策 |
新たな取組み |
①ライセンス売上の計画達成 |
2025年3月期の売上高計画未達は、ライセンス売上が計画値を約23%下回ったことが最大の原因となりました。この結果を受けて、2026年3月期はライセンス売上の計画達成を最重要事項と位置付けております。 ア)新規・純新規案件数の増加および受注率向上 ・顧客深耕型営業に注力 ・営業SEの増員による案件対応強化 ・代理店の顧客担当部門へのアプローチ強化 イ)案件発掘のためのマーケティング強化 ・自社カンファレンスの開催規模拡大により集客倍増 ・主要イベントへの出展規模拡大による認知度向上 ・インバウンドリードのナーチャリングによる案件化推進 |
②新機能開発/製品・サービス 品質強化 |
当社は製品・サービスを通じて顧客へ新たな価値を創造して、提供しております。 ア)新機能開発 ・ESS AdminONE、ESS REC6の新機能開発・リリース ・AdminONEクラウドサービスリリースに向けた開発 ・新製品(AIによるESS RECデータ分析による統制強化)の研究 イ)製品・サービス品質の強化 ・品質点検による開発プロセスの改善 ・開発フェーズでのテスト自動化による品質、生産性向上 ・コンサルティングサービスの実施プロセス改善 |
③人材強化 |
当社は「人材」をマテリアリティ(重点項目)と位置付けております。 ア)パフォーマンス向上へ体制強化 ・営業活動活性化のための支援体制強化 ・ローテーションによる業務知識習得、/スキルアップ及びリスキリ ング ・業務時間を最大限有効活用(コスト効率化)するマネジメント強化 イ)人材育成 ・組織、業務をリードする次世代リーダーの育成 ・育成体系の充実・拡充による早期戦力化 ・協働意識とエンゲージメントを高める一体感の醸成 |
以下は、前年度実績対比及び2024年5月10日に公表の業績予想対比の分析を記載しています。
(売上高の状況)
当事業年度の実績値 |
比較年度 |
増減金額 |
増減率 |
2,501百万円 |
前事業年度実績対比 |
3百万円 |
0.1%の増加 |
業績予想対比 |
△248百万円 |
9.1%の減少 |
前事業年度の実績対比につきましては、ライセンス売上が大型案件の導入時期延期やクラウドサービスの選択などの影響により116百万円(16.7%)減少し、ライセンス売上に付随するコンサルティングサービス売上も35百万円(11.2%)減少するも、保守料金の改定等により、保守サポートサービス売上が87百万円(6.5%)の増加、クラウドサービス売上が68百万円(65.8%)の増加と伸長し、3百万円(0.1%)の増加となりました。
業績予想対比におきましては、保守サポートサービス売上及びクラウド売上がほぼ計画どおりの売上となるも、ライセンス売上が上記理由を要因に計画比171百万円の減少、ライセンスに付随するコンサルティングサービス売上も計画比52百万円減少となり、248百万円(9.1%)の減少となりました。
(営業利益の状況)
当事業年度の実績値 |
比較年度 |
増減金額 |
増減率 |
297百万円 |
前事業年度実績対比 |
△20百万円 |
6.6%の減少 |
業績予想対比 |
△52百万円 |
15.1%の減少 |
前事業年度の実績対比につきましては、減価償却負担(ソフトウエア償却費からソフトウエアに計上される機能拡張費用を控除)が、前年同期比35百万円増加、給与手当を年率約6%の昇給等をしたことにより、売上原価及び販管費が24百万円増加し、営業利益は20百万円(6.6%)の減少となりました。
業績予想対比におきましては、業績連動賞与等が計画比減少するも、売上計画の未達により、営業利益は52百万円(15.1%)の減少となりました。
(経常利益の状況)
当事業年度の実績値 |
比較年度 |
増減金額 |
増減率 |
303百万円 |
前事業年度実績対比 |
△18百万円 |
5.7%の減少 |
業績予想対比 |
△46百万円 |
13.4%の減少 |
前事業年度の実績対比につきましては、営業利益の減少により18百万円(5.7%)の減少となりました。また、業績予想対比につきましても、営業利益の計画比減少により46百万円(13.4%)の減少となりました。
(当期純利益の状況)
当事業年度の実績値 |
比較年度 |
増減金額 |
増減率 |
220百万円 |
前事業年度実績対比 |
1百万円 |
0.6%の増加 |
業績予想対比 |
△20百万円 |
8.3%の減少 |
前事業年度の実績対比につきましては、法人税等の税金費用が19百万円減少し、当期純利益は1百万円(0.6%)の増加となりました。
業績予想対比におきましては、税金費用の減少がありましたが、経常利益の減少により当期純利益は20百万円(8.3%)の減少となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社を取り巻く事業環境は、主として企業のIT投資の動向によって影響を受け、とりわけ、金融業界への依存度が比較的高いため、規制当局の監査や指針による影響は無視できないものがあります。また、クラウド化の進展に伴ってデータセンター事業者の顧客情報保護のためのセキュリティ投資などが当社の経営成績に影響を及ぼす一因となります。その他当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、投資活動および財務活動に必要な資金を、営業活動によるキャッシュ・フローにて賄っており、銀行など外部からの資金調達は行っておりません。その結果、自己資本比率は75%となっております。
事業展開に伴う資金については、機動的な対応を可能とする十分な現金及び現金同等物として保有しております。当該資金を用いてIT人材の確保に投資を行うとともに日々変化し続ける情報技術の進歩に対するIT投資及び研究開発投資、ならびにM&Aなどに充当し、事業基盤の安定と企業価値の向上に努めてまいります。
株主還元に関しましては、株主配当においては配当性向33.3%以上かつ純資産配当率(DOE)5%程度を目安とし、自己資金で対応する予定です。
なお、配当政策につきましては「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。また、自己株式の取得については、キャッシュ・フローの状況を総合的に勘案し、機動的な資本政策の遂行を目的に、適切な時期に実施いたします。
・当事業年度における各キャッシュ・フローの分析・検討内容
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,506,709千円(前事業年度末比 50,228千円減)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、345,945千円(前事業年度は862,636千円の資金増)となりました。主な収入要因は、税引前当期純利益303,146千円、減価償却費283,897千円、売上債権の減少110,796千円、保守サポートサービス売上に係る前受金(契約負債)の増加40,454千円によるものであります。主な支出要因は、法人税等の支払208,070千円、賞与引当金および役員賞与引当金の支給に伴う減少106,983千円、未払消費税等の減少45,525千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果支出した資金は、261,878千円(前事業年度は364,188千円の資金減)となりました。主な支出要因は、製品の拡張・改良の推進に伴う市場販売目的ソフトウエア等の無形固定資産の取得による支出219,325千円、有形固定資産の取得による支出32,974千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果支出した資金は、134,295千円(前事業年度は134,295千円の資金減)となりました。配当金の支払額によるものであります。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリーキャッシュ・フローは84,067千円の資金増となりました(前事業年度は498,447千円の資金増)。