2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    124名(単体)
  • 平均年齢
    38.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    6.3年(単体)
  • 平均年収
    6,575,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -6.2%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

  当社は、ソフトウエアと関連サービス提供を通じてシステム運用の安全と安定稼働の実現に貢献することを目指しており、これを実現するための最も重要な経営資源は人材であると位置付けております。当社の人材戦略は「価値創造の源はお客様にある」との経営方針を踏まえ、顧客の課題を本質から理解し、高度な技術力と業務理解力を兼ね備えた人材の育成・確保に重点を置いております。

  具体的には、VISION2030に向けたプロダクト開発、サービス提供に対応できる高度専門人材の採用・育成と、次世代を担う中核人材・リーダー人材の育成を推進しております。また、挑戦を後押しする人事制度の運用や多様な人材が能力を発揮できる職場環境の整備、働きがいと生産性の両立を図る組織づくりに継続的に取り組んでおります。

  これらの取り組みを通じて、社員一人ひとりの成長とエンゲージメントを高めることによって、持続的な企業価値向上につなげてまいります。

 

人材の採用

  当社は、自社でパッケージソフトウエアの開発・販売、製品のサポートサービス、コンサルティングを通じたソリューションサービスを提供しております。当社ではIT技術者が社員数の約6割を占めておりますが、国内のIT技術者は慢性的に不足しており、その獲得競争は年々激しさを増している状況です。特に高度な専門技術を有するキャリア人材については転職市場において賃金相場が高騰しており、獲得が実現した場合には当社の給与テーブルと乖離する懸念が生じます。そのため、採用活動は原則として新卒採用とし、不足する人材は新卒2~3年程度の経験が浅い層のポテンシャル採用によって補完し、育成することへ注力しております。

  新卒採用につきましては、広く集客できる採用イベントや、登録された学生へ直接コンタクトできるサービスを活用し、応募する学生の母集団を形成しております。同時に、特定の大学からは、情報系学部や研究室と共同研究やインターンシップを通じて連携を取り、大学・学生・当社が相互に理解を深めることで、当社への就職意欲を高めるとともに就職後のミスマッチ防止に取り組んでおります。

  新卒入社の社員に対しては、入社前・入社直後の導入研修によって、社会人としての基本行動の習得、IT全般から当社製品に関する基礎知識の習得を行っております。導入研修が終了すると配属部門ごとに実務研修が組まれており、技術部門では製品開発に必要な知識やスキルの学習のみならず、社員が主体的に時々刻々と変化し新しく生み出される一般のIT技術やセキュリティ・リスクの研究にも取り組むことで、新たな価値創造に生かしております。

 

給与等の決定方針

  当社の給与等につきましては、毎月支給する給与と年2回(夏・冬)支給する賞与で構成されております。給与の額については、人事評価制度の中で資格等級ごとに給与テーブルが設定されており、性別や年齢、職種の区別なく、当該社員の資格等級に応じて支給されております。給与テーブルのスタートとなる新入社員の初任給は、2026年3月期入社の初任給が住宅手当を含む30万円でしたが、2027年3月期の新入社員は採用環境などを考慮し住宅手当を除く30万円に設定しております。

  また、当社は社員が安心して継続的に働くことで新たな価値創造を実現できるよう、給与テーブルの見直し(賃金改定)を逐次行っております。2026年3月期は、業績や物価の上昇を踏まえて、前年度から平均6%の賃上げを行いました。さらに2027年3月期は賞与の標準支給月数を4ヶ月から5ヶ月へ増加させることで、年収の6%アップを計画しております。なお、賞与につきましては業績連動制度を採用し、計画値に対する業績(実績)により係数が増減する方式としているため、2024年3月期に一般職の賞与は標準の4ヶ月を上回る4.7ヶ月を支給しております。業績が計画を下回り減少するケースもあるため、セーフティネットとして最低支給月数を設定しております。

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

124

(79)

38.0

6.3

6,575

△6.2

 

(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、嘱託社員及び人材会社からの派遣社員を含む)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社は、パッケージソフトウエア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

4.2026年3月期は平均6%のベースアップを行っておりますが、2024年3月期賞与の支給水準が高かったことに加え、産休・育休取得者が2025年3月期にのべ2名から2026年3月期にのべ13名へ増加し、リーダー層以上の対象者が多く含まれていたことにより、平均年間給与が6.2%の減少となっております。

 

(2) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女賃金の差異

 

当事業年度

管理職に占める

女性労働者

の割合(%)

(注)1.

男性労働者の

育児休業取得率(%)(注)2.

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注)1.

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

13.3

100.0

90.6

90.2

108.0

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

当事業年度において育児休業制度に該当する子を有する男性社員は全員取得しております。

3.現行の賃金テーブルに男女の格差はありませんが、近年は顕著に女性社員が増加していることと創業から数年は男性社員のみであったことから、男女の平均年齢は以下の通りとなっており、賃金差異の要因となっております。

男性平均年齢 41.6歳

女性平均年齢 32.9歳

4.有期労働者は、時短勤務の男性が2名、フルタイム勤務の女性が1名であることが賃金差異の要因となっております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社は、パーパスである『すべての人々が安心してITを利用できる社会を創る』の下、ソフトウエアと関連サービスの提供を通じてシステム運用の安全と安定稼働の実現に貢献することを目指しております。

また、経営理念として以下の3点を掲げております。

1.お客様の視点で新たな価値を創造し、満足いただける製品とサービスを提供します。

2.社員と会社の目的を一致させ、物心一体の幸福を追求します。

3.国内外の法令と企業倫理を遵守し、誠実かつ公平に業務を遂行します。

当該パーパスと経営理念にもとづき、当社の事業であるソフトウエア製品の開発から販売、導入支援、保守・サポートの全てを、当社の人的リソースによって実行しております。

 

当社の事業活動は、当社社員と協力会社社員の計196名(2026年5月2日時点)が本社と本社に近接するサテライトオフィスを拠点にソフトウエアの開発、販売および保守サポートを行うことで、経営理念に掲げる付加価値を創出しております。社員が使用するパソコンやサーバー、ネットワーク機器などのIT資産の利用はあるものの、その規模は人員に見合うものであり、大規模な製造設備や通信設備、工場や土地などを必要とする製造業や通信事業者とは事業構造を異にしております。そのため、事業価値の源泉は人的資本に大きく依存しており、社員一人ひとりの専門性や経験に加え、新たな価値を生み出す創造力や発想力こそが、事業活動の成否を左右する重要な要素となっております。こうした事業特性から当社は「人材」をマテリアリティ(重点項目)と位置付けております。また、本有価証券報告書の「第2 事業の状況 1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(4) 持続的成長に向けた取組み」に人材の多様性や自律的な働き方、生産性の向上について、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (3) 人材の確保及び組織的経営について」において当社のリスクとして認識、対策への取組みを記載しております。

一方、気候変動に関する事業影響に目を向けると、当社の事業活動を行うにあたっては、各オフィスとデータセンターにおける電力の消費および通勤や出張時等の交通機関の利用によるエネルギーの消費にとどまり、当該影響も人員規模に即した限定的なものと認識しております。なお、入居するオフィスビルが推進する再生可能エネルギーへの代替には、積極的に賛同、支援しております。

 

人材に関する取組

ITの世界は国境を越えて日々めまぐるしく進歩しており、当社は、継続的に事業を成長させるため常に新技術を伴う付加価値を高めた新製品の提供を目指しております。しかし、国内のIT人材は圧倒的に不足している状況が続いており、限られた人材の才能が十分に発揮されることがソフトウエア産業の持続可能性には不可欠となります。少子高齢化が加速して労働者人口が減少する中、当社は社員が高いエンゲージメントをもって自律的に働ける職場環境を整えるとともに、仕事も生活も充実した日々を過ごせるように努めております。

 

(1) ガバナンス

当社は中期経営計画および年度予算計画立案にあたり、採用計画(人数、職種、採用時期、採用方法など)と育成計画を取締役会で報告し、承認を得ております。月々の取締役会においては、採用の実績、離職状況、組織、異動等について報告を行い、適切な運用、実施が行われていることを確認するとともに、課題の認識やその対策を協議しております。

また、社員が安全で健康的に働けるよう代表取締役社長を健康経営責任者とする衛生委員会を設置して、毎月の時間外労働の状況把握や職場環境の維持の状況を労使がともに確認しております。衛生委員会は社員の健康促進に向けた取組みも協議しております。こうしたガバナンス体制による取組みの結果、当社は前期に引き続き2026年3月期も「健康経営優良法人2026」に認定されました。

 

 

(2) 戦略~人材に関する機会~

① 人事制度

当社では2022年3月期より、「働き方改革」の推進と評価制度の改訂を目的とした新しい人事制度「Encourage Smart life Style(ESS)」を導入しております。当該人事制度によって、社員は月単位で勤務形態を決めることで柔軟に「いつ働くか」を決めることが可能となり、勤務形態が変わったことによって処遇や評価に影響を受けることがなくなりました。同時に、ジョブディスクリプション(職務記述書)によって会社が期待する役割と成果、その評価を明確に示し、社員と会社の認識の齟齬をなくし、在宅勤務などのリモートワークによって仕事のプロセスが見えなくても公平な評価を実現しております。

 

② 採用方針

当社は全社員の約6割が技術系社員で構成されております。また、営業職であっても当社製品を正しく理解し、お客様企業のエンジニアに訴求することが必要となるため、ITに関する知識が欠かせません。そのため、新卒採用では情報系学部を中心に採用活動を行い、キャリア採用においてもプログラミングをはじめネットワーク構築などの経験を有するエンジニアを募集しております。営業職も、IT企業での営業経験がある人材をターゲットにしております。ただし、昨今のIT系人材の不足は深刻な状況にあるため、新卒採用、キャリア採用とも間口を広げ、特に新卒及び若年層のポテンシャル採用においては、入社後の技術教育や配属後の技術研修などに注力し、早期育成に取り組んでおります。

近年は2週間のインターンシップや約5か月にわたる就業体験で情報系学部の学生を受け入れ、実践を通じて当社事業や職場環境を知る機会を設けております。当該施策は、早期選考の側面も持ち、参加した学生が入社した際に就職後のミスマッチが発生する可能性を下げる効果も見られており、入社後3年の間に退職する社員ゼロが続いております。

報酬面につきましては、新しい人事制度導入時に賃金テーブルを引き上げる見直しを行ったことに加え、2025年3月期に続き2026年3月期においても、社員は平均6%の賃上げ、初任給は住宅手当を含めて300千円とし、IT人材の確保に注力しております。なお2027年3月期は、賞与の標準月数を従来の4ヶ月から5ヶ月へ改善し、年収の6%増加を計画しております。また、初任給は住宅手当を除いて300千円に引き上げております。

 

 

③ ダイバーシティとインクルージョン

当社事業におけるそれぞれの業務は、性別、年齢、国籍等で制約されるものではなく、現行の人事制度においては個人の能力によってのみ評価される仕組みとしております。性別等に関わらず、等級が高い上位職者は実績を重視し、新入社員など経験が浅い社員はプロセスやコンピテンシーに重点を置いて評価を行っております。

また、現行等級のまま上位等級の業務を行う「チャレンジ制度」を設け、マネジメント職としてのスキルやスペシャリストとしての働き方など自らハイレベルの業務に挑戦し、1年を通じて成果が認められた場合には通常のステップを経ずに昇格することも可能となっております。2026年3月期も2名がチャレンジに成功し、昇格を果たしております。さらに、VISION2030を見据えて次世代のリーダー層の育成を継続して推進し、若手層のグループ長やリーダーを対象に組織運営、マネジメントスキルの研修を実施しております。本書提出日現在は全社で7名の女性が次期管理職として就業し、活躍しております。

 

入社実績

 

 

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

2027年3月期
 (提出日現在)

 

新卒入社

男性

1名

0名

4名

4名

 

 

女性

2名

2名

2名

5名

 

キャリア入社

男性

1名

11名

2名

1名

 

 

女性

5名

6名

2名

1名

 

 

期末在籍者数

 

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期
実績/計画

2027年3月期
計画

 

男性

72名

74名

73名/80名

80名

 

女性

50名

53名

51名/57名

59名

 

122名

127名

124名/137名

139名

 

うち 外国人

1名

1名

1名/1名

1名

 

障碍者

1名

1名

1名/0名

1名

管理職(注)

男性

15名

13名

13名/13名

13名

 

女性

2名

2名

2名/2名

2名

 

(注) 当社では職制(等級)上、管理職にリーダーを含んでおりません。リーダーをマネジメント職とした場合、2026年3月期は男性20名、女性9名となります。

 

 

(3) リスク管理

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (3) 人材の確保及び組織的経営について」に記載の通り、当社が必要とする人材が十分に確保できなかった場合、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクについては、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会で作成するリスクマップにおいて、日常的に発生し、当社事業にとって最も影響が大きいリスクとして認識しております。また、取締役会においても定期的に採用と離職状況を報告して、事業に負の影響が出ないように継続的に対策の検討を行っております。

さらに、IT環境は常に新しい技術や製品が生み出されており、新しい技術の情報収集や技術の習得を行うため、OJTの他に研修および有志のエンジニアによる自主的な勉強会を開催しております。

 

研修等の参加状況

 

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

 

入社後導入研修(技術研修含む)

3名/12研修

2名/15研修

6名/22研修

 

外部個別・専門研修(のべ人数)

182名/33研修

257名/30研修

262名/35研修

 

 

人材の確保にあたっては、優秀な人材の離職防止も重要となります。現行の人事制度は、働く時間と働く場所を柔軟に設定できるため、従来の勤務形態では育児や介護との両立が難しく、退職や時短勤務を選択する代償として報酬を犠牲にしていた社員も、こうした犠牲を払うことなくバランスを取った日常生活を送ることが可能となっております。

 

離職率

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

 

9.4%

11.6%

11.5%

 

 

柔軟な働き方

 

 

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

 

産休取得者数

 

(対象無し)

1名

5名

 

育休取得者数

 

(対象無し)

1名

8名

 

うち男性の取得

 

(対象無し)

(対象無し)

2名

 

介護休職取得者数(注)

 

0名

0名

0名

 

時短勤務(注)

育児

4名

3名

2名

 

(注) 介護を目的とした休職および時短勤務の実績はありませんが、在宅勤務や勤務時間のシフトなどの柔軟な働き方を常時5名前後が選択しております。

 

 

(4) 指標及び目標

当社のマテリアリティ(重点項目)である「人材」の安定確保と継続的な能力の発揮や成長を実現するため、以下の目標を設定しております。

 

① 採用者数、離職者数(2026年3月期)

 

 

2025年3月期 実績/計画

2026年3月期 実績/計画

2027年3月期 計画

新卒採用

6/6名

9/8名

10名

キャリア採用

17/21名

4/16名

14名

離職

14/10名

15/10名

10名

 

 

② 残業時間

当社は柔軟な働き方を推進しておりますが、新製品の開発に多大な工数を投入する場合もあり、2023年3月期に複数のプロジェクトによる新製品開発を行ったため月平均残業時間が32時間を記録いたしました。2024年3月期からは残業時間の月次コントロールを徹底し、週次で発生状況を把握しながら、増加が懸念される部署に対しては人事部門から注意喚起を行っております。各部門長も現在使用している勤怠管理ツールを利用することで、個人別の就業状況を把握することができ、業務の適切な配分と残業の指示命令を適切に行うことが可能となっております。その結果、2025年3月期まで残業時間を圧縮しておりましたが、2026年3月期には「ESS REC」「ESS AdminONE」のバージョンアップや「ESS AdminONE Cloud」の新規開発が重なったため、前年実績を上回る残業時間となりました。

なお、当社では業務が過度に集中したり、長期間残業が継続することにより、身体面、メンタル面の不調が生じる可能性があるため、適切な水準となるように目標時間を25時間と定めて取り組んでおります。

月平均残業時間実績(目標時間 25時間00分)

 

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

28時間21分

25時間55分

27時間43分

 

 

③ 一般事業主行動計画

当社は2027年3月31日までの期間における一般事業主行動計画として、以下の目標を定めております。

目標1:残業時間削減のための措置の実施

目標2:子どもの看護や家族等の介護のための柔軟な働き方への強化

それぞれの目標内容につきましては、下記URLからご覧ください。

https://www.et-x.jp/company/actionplan/

 

④ 女性の職業生活における活躍の推進に関する行動計画

当社は2028年3月31日時点の女性管理職を、2025年4月1日時点の2倍以上に増やすことを目標としております。

目標内容につきましては、下記URLからご覧ください。

https://www.et-x.jp/company/actionplan/