2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 6,665 100.0 1,443 100.0 21.6

事業内容

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社アドバンスト・メディア)と連結子会社3社(AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)、株式会社速記センターつくば、株式会社アミサポ)により構成されており、事業セグメントは、音声事業の単一セグメントであります。

 

音声事業

 当社グループは、AI音声認識AmiVoice®を核とした下記の事業を展開しております。

Ⅰ.サービス事業    企業及び企業内のユーザーや一般消費者へAI音声認識アミボイスをサービス利用の形で提供する事業

Ⅱ.プロダクト事業   AI音声認識アミボイスを組み込んだアプリケーション商品をライセンス販売する事業

Ⅲ.ソリューション事業 AI音声認識アミボイスを組み込んだ音声認識ソリューションの企画・設計・開発を行う事業

 

 なお、音声事業の単一セグメントは、既存コアビジネスをBSR1(第一の成長エンジン)、新規ビジネスの創生、M&A、海外事業をBSR2(第二の成長エンジン)と定義し、8つのプロフィットユニットで構成されております。

 

BSR1(第一の成長エンジン)

当社のCTI事業部、VoXT事業部、医療事業部、SDX事業部の4つのプロフィットユニットで構成をしております。

 

BSR2(第二の成長エンジン)

当社のBDC本部(含む株式会社アミサポ)、海外事業部、および連結子会社のAMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)、株式会社速記センターつくばの4つのプロフィットユニットで構成をしております。

注)事業部名称の語源は次のとおりです。
CTI: Computer Telephony Integration,

VoXT: Voice Texting,
SDX: Speech DX,

BDC:Business Development Center

 

分野別の導入事例および代表的な製品は次の表のとおりです。

分野

導入事例および代表的な製品

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コールセンター

業務効率化・コンプライアンス強化・音声と文字による通話モニタリング・応対品質向上など、音声認識技術を活用した新しいコールセンター向けソリューションを提供。

導入事例

銀行、生命保険会社、メーカー、製薬会社、通信販売会社569社に導入(2025年3月末現在)

株式会社三井住友銀行

株式会社三菱UFJ銀行

大同生命保険株式会社

朝日生命保険相互会社

日本生命保険相互会社

三井住友カード株式会社

株式会社ジャルカード

東邦薬品株式会社

株式会社ジャパネットホールディングス

株式会社スカパー・カスタマーリレーションズ

株式会社日立システムズ

株式会社ベルシステム24

製品

音声認識トータルソリューション「AmiVoice® Communication Suite」

音声認識クラウドソリューション  「AmiVoice® Communication Suite Cloud」

通話録音を全文テキスト化      「AmiVoice® MediaScriber」

通話を探す・見る・聞く・活用  「AmiVoice® SpeechVisualizer」

ボイスボット(音声認識IVR)サービス   「AmiVoice® ISR Studio」

 

議事録・書き起こし

議事録支援システムを自治体および民間企業に提供。発言内容をリアルタイムにテキスト化し、議事録作成業務・書き起こしの効率化を実現。情報公開のスピード化、業務量の軽減、コスト削減を実現。

導入事例

東京都議会、北海道議会、宮城県議会、広島県議会、大阪府庁、沖縄県庁、神奈川県庁、兵庫県庁、福島県庁、伊勢市議会、笠間市役所、佐賀市議会、沼津市議会、箱根町議会等自治体、湘南信用金庫、大手民間企業、放送局等2,770施設に導入(2025年3月末現在)

製品

議事録ソリューションプラットフォーム「VoXT One」

・文字起こし支援アプリケーション 「ScribeAssist」

・クラウド型文字起こしサービス  「ProVoXT」

 

 

分野

導入事例および代表的な製品

医療

 

医療専門用語を標準搭載した音声入力システムを提供。話すだけで手軽に電子カルテや読影レポート、調剤薬歴などを入力でき、忙しい医療現場での業務効率化を実現。

導入事例

病院、診療所、放射線科、調剤薬局など全国19,150施設に導入(2025年3月末現在)

(日本調剤株式会社、クラフト株式会社、北海道大学病院、大阪大学医学部附属病院、聖路加国際病院、熊本赤十字病院、松下記念病院、順天堂大学練馬病院、東京女子医科大学病院、東京医科大学病院、株式会社大阪先端画像センター、東京慈恵会医科大学附属病院、東海大学医学部付属病院、旭川医科大学付属病院、防衛医科大学付属病院、国立病院機構新潟病院、昭和大学藤が丘病院、国立病院機構相模原病院、岡山中央病院)

製品

診療所/病院電子カルテ向け 「AmiVoice® Ex7 Clinic/Hospital」

放射線読影診断レポート向け 「AmiVoice® Ex7 Rad」

調剤電子薬歴向け       「AmiVoice® Ex7 Pharmacy」

病理レポート        「AmiVoice® Ex7 Path」

内視鏡レポート作成向け     「AmiVoice® EX7 Endoscope」

整形外科電子カルテ向け    「AmiVoice® Ex7 Orthopaedic」

医療メール・論文作成用   「AmiVoice® Ex7 MedMail」

医療・調剤・介護向け クラウド型音声入力サービス

              「AmiVoice® CLx」

医療向け AI音声認識ワークシェアリングサービス

              「AmiVoice iNote/iNote Lite」

法医学用音声入力システム  「AmiVoice® Forensic Medicine」

医療カンファレンス向け 音声認識 議事録作成支援ソフトウエア

              「AmiVoice® Medical Conference」

医療・調剤・介護向け“声マウス”“声キーボード”

              「AmiVoice® VM-H/P/C」「AmiVoice® VK-H/P/C」

製造・物流

ハンズフリー・アイズフリーで現場作業の負担を軽減。入出庫管理・在庫管理・棚卸し・ピッキング・製品検査・検品・各種伝票作成・製造工程管理等に活用可能。

導入事例

車両監査業務で音声認識を使ったキーボード入力(岐阜車体工業株式会社)

物流現場で音声認識を使用した仕分けシステム(株式会社銀座コージーコーナー)

音声認識を活用した声によるFAXなどの受注伝票入力システム(和光堂株式会社)

製品

音声認識キーボード入力システム      「AmiVoice® Keyboard」

ボイスピッキングシステム                 「AmiVoice® iPicking」

ビジネスソリューション

商談、接客の会話を音声認識によって見える化。VOCデータ収集、コンプライアンス強化、トークスキルアップに活用可能。音声からリアルタイムに報告を作成することで、報告業務のスピードアップ、情報量と質を向上。

導入事例

「MR活動報告アプリケーション」(第一三共株式会社)

営業報告アプリケーション(三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)

製品

営業力強化ソリューション「AmiVoice® SalesBoost」

・会話解析ソリューション    「AmiVoice® SF-CMS」

・営業職向けクラウド型トレーニングプラットフォーム

                「AmiVoice® RolePlay」

iOS向け音声入力キーボードアプリ  「AmiVoice® SBx」

Windows向け音声入力ソフト         「AmiVoice® Ex7 Business」

一般企業・官公庁向け“声マウス”“声キーボード”

                 「AmiVoice® VM-G」「AmiVoice® VK-G」

営業職向け “声マウス”      「AmiVoice® VMPA」

Webサイトから商談へつなげる    「AmiVoice® UPV」

 

 

分野

導入事例および代表的な製品

建設・不動産

ゼネコンや不動産業界向けの音声認識プラットフォームサービス。検査や議事録作成などの業務効率化と品質向上を実現。

導入事例

建設・不動産会社544社に導入(2025年3月末現在)

大成建設株式会社

鉄建建設株式会社

飛島建設株式会社

日本国土開発株式会社

野村不動産株式会社

株式会社長谷工コーポレーション

製品

建築工程管理のプラットフォームサービス

      「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」

音声認識議事録作成プラットフォームサービス

      「AmiVoice® スーパーミーティングメモ」

建設向け議事録代行サービス

      「AmiVoice® スーパースクライバー」

建設・不動産向け“声マウス”“声キーボード”

      「AmiVoice® VM-B」「AmiVoice® VK-B」

AI対話

ヒトの代わりにAIが24時間自動応答。キャラクター対話、チャットボット、IVRなど、AI技術を活用した次世代の音声対話システム。

導入事例

AIコンシェルジュ(株式会社TACT)

AI音声対話アプリ「バーチャルアシスタント」(株式会社三菱UFJ銀行)

バーチャルデスク(株式会社レオパレス21)

製品

AI音声対話アバター   「AI Avatar AOI」

開発キット・API

音声文字化や音声対話、音声制御、音声翻訳等、アプリケーション、Webサイト等の各種サービスにAmiVoice®が利用可能。

導入事例

文字起こしエディタ「もじこ」(株式会社TBSテレビ)

AI音声翻訳機「Langogo」(Langogo Technology Co.,LTD.)

AI音声認識文字起こしアプリ「Notta」(Langogo Technology Co.,LTD.)

通話録音システム「YouWire」(株式会社ギークフィード)

コンタクトセンターのコミュニケーター教育「AIセルフトレーニング」(株式会社東京システムリサーチ)

会議記録サービス「toruno」(株式会社リコー)

オンライン営業システム「bellFace」(ベルフェイス株式会社)

AI音声認識字幕システム「JTAC-ACP」(株式会社テレビ朝日クリエイト)

製品

音声認識API開発プラットフォーム 「AmiVoice® Cloud Platform」

・音声認識API           「AmiVoice® API」

・音声認識開発キット       「AmiVoice® SDK」

マイクデバイス

音声認識・音声対話に特化したマイクデバイス。

過酷な騒音環境下でも利用でき、高い認識率を実現。

製品

バッジ型ウェアラブルマイクデバイス    「AmiVoice® Front WT01」

オリジナルハンドマイク         「AmiVoice® Front SP02」

2ch出力機能搭載マイク集約デバイス    「AmiVoice® Front HUB01」

 

 

事業の系統図は、次のとおりであります。

 

 

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績の好調を背景とした雇用環境の改善等により景気は緩やかに回復しているものの、米国政権交代に伴う政策動向や、物価上昇による国内景気の懸念等、先行きは不透明な状況が続いています。

当社グループは、2024年3月期から2027年3月期をBSR拡大期とし、BSR拡大期の最終年度では売上高100億円、営業利益25億円を目指しております。これを、音声認識とAI技術を融合させた当社独自のパーソナライズAIの市場導入を行い、それを利用することでの業務の効率化と快適化により達成することを計画しております。ここで、パーソナライズAIとは利用企業や利用者の個別の利用目的に合わせたカスタマイズにより汎用型のAIを正確さや処理速度で凌ぐことが可能なAIのことをいいます。また、カスタマイズとはAIが自らの判断のごとくに動くための知識やデータを集めた知識ベースやデータベースを利用者の側で正確さの向上に向けて調整することをいいます。

そのような計画のもと、当連結会計年度につきましては、BSR導入期・展開期で伸長させた製品やサービスをプラットフォーム化するとともに、販売パートナー・開発パートナーとの連携を強化し、あわせて、生成AI等のAI技術を各種製品やサービスへ連携強化させることで、ユーザー数の格段の増大とさらなるストックビジネスの拡大を進めてまいりました。

当連結会計年度においては、各企業で生産性向上にAI技術を活用するニーズの高まりを背景にAI音声認識AmiVoice® の各種製品やサービスの導入・利用の継続が堅調に推移しました。よって、売上高、営業利益、経常利益において4期連続で増収増益し過去最高を実現することができました。

売上高に関しましては、BSR1(第一の成長エンジン)において、全ての事業部が増収し前年同期比11.0%の増収、BSR2(第二の成長エンジン)においては海外事業部が増収し前年同期比13.8%の増収となりました。その結果、当社グループ全体では、前年同期比11.1%の増収となりました。

損益に関しましては、営業利益につきまして、BSR1(第一の成長エンジン)において、主力事業であるCTI事業部、VoXT事業部、医療事業部が増益し、前年同期比で3.1%の増益となりました。BSR2(第二の成長エンジン)においては、前年同期比で赤字幅の縮小となりました。その結果、当社グループ全体では、前年同期比5.5%の増益となりました。営業利益の増益により経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益も増益となりました。

これらの結果、当連結会計年度は、売上高6,665百万円(前年同期は売上高6,001百万円)、営業利益1,442百万円(前年同期は営業利益1,367百万円)、経常利益1,539百万円(前年同期は経常利益1,414百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益1,408百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1,005百万円)となりました。

 

音声事業の各分野別の状況は、以下のとおりであります。

 

BSR1の状況(連結調整前)

売上高(前年同期比)

営業利益(前年同期比)

5,945百万円(11.0%増)

1,520百万円(3.1%増)

 

ストック売上高(前年同期比)

ストック比率(前年同期比)

4,433百万円(15.9%増)

74.6%(+3.2%)

 

CTI事業部(コンタクトセンター業界向け事業)

 大手SIerを中心とした販売パートナーと連携しコンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice® Communication Suite」の導入が堅調に推移しました。

 「AmiVoice® Communication Suite」に外部生成AI連携機能を追加し、通話内容の要約やCRM(顧客管理システム)との連携など製品の性能の強化を進めました。また、セキュアなローカル環境で利用企業の所有データなどにより正確性を高めた大規模言語モデルを利用できる「AOI LLM for AmiVoice® Communication Suite」の先進的な企業の採用などにより、コンタクトセンター業界におけるAI活用のニーズの喚起と増大化を進めました。

 ライセンス数の増大及びストック比率を向上させたことで、増収増益となりました。

 ストック比率:前期末71.3%→今期末77.1%

 ライセンス数(累計):前期末74,314→今期末82,779

VoXT事業部(議会・会議ソリューション事業)

 AI音声認識AmiVoice®を活用した議事録作成・文字起こし支援アプリケーションやサービスの需要が増大し、ユーザー数が増加いたしました。また、議事録ソリューションのプラットフォーム「VoXT One」の各種サービスをバージョンアップし、発言者識別機能を向上させたほか、LGWAN(総合行政ネットワーク)環境でAI要約機能を利用できるようにしました。

 自治体向け及び民間企業向け両方のライセンス数が増大したことで、増収増益となりました。

 ストック比率:前期末95.2%→今期末91.2%

 主力2製品のライセンス数:前期末4,446→今期末20,396注1)

 

注1)顧客1社からの15,000ライセンスの受注による増加です。

 

医療事業部(医療業界向け事業)

 2024年4月から開始された「医師の働き方改革」で、医師の勤務時間の適正化に向けた取り組みが必要となっております。それにともない、病院における医師や看護師、医療従事者の生産性向上へのニーズが高まっており、主力製品であるAI音声入力ソフト「AmiVoice® Ex7」シリーズや医療向けAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice iNote」の販売が好調に推移し、増収増益となりました。

 ストック比率:前期末33.5%→今期末39.6%

 ライセンス数(累計):前期末52,251→今期末64,775

 

SDX事業部(API・SDK/接客・商談ソリューション/製造・物流業界向け事業)

 医療、製薬、保険、金融などの分野に特化したAI音声認識AmiVoice® APIをクラウド型で提供する「AmiVoice® Cloud Platform(ACP)」の利用企業数と利用時間数が増加しました。

 従来のハイブリッド型の音声認識を認識精度で上回るEnd-to-End型の音声認識を利用できるAI音声認識API「AmiVoice® API」をリリースしました。

 接客・商談の会話を見える化・分析するサービス「AmiVoice® SF-CMS」と、AIを活用して効率的な営業トレーニングを可能にするサービス「AmiVoice® RolePlay」を集合化した営業支援プラットフォーム「AmiVoice® Sales Boost(ASB) Platform」の提案活動を進めました。

 ストック比率:前期末79.6%→今期末71.9%

 領域特化型エンジンのユーザー数(累計):前期末3,804→今期末6,187

 

BSR2の状況(連結調整前)

売上高(前年同期比)

営業利益(前年同期比)

762百万円(13.8%増)

△98百万円(-)

 

BDC本部(建設・不動産業界向け事業)・海外事業部(海外企業向け事業)

 BDC本部は、建設業界向け建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)」の導入が進み、堅調にライセンス数を増加させました。また、同サービスを活用した人材サービスを拡大するために、連結子会社株式会社アミサポとの連携を進めました。

 主力製品・サービスは堅調に伸びたものの人材サービスの上半期の停滞により売上高はほぼ前年並みとなりましたが、損益に関しましては、黒字化いたしました。

 ライセンス数(累計):前期末55,530→今期末69,344

 海外事業部は、大口顧客の利用が増大したため、大幅に増収し赤字幅の縮小となりました。

 

連結子会社等

 AMIVOICE THAI CO., LTD.(タイ王国)は、主要顧客に対する案件獲得と収益改善に向けた事業構造の改革を進めました。その結果、減収するとともに事業構造の改革関連コストの計上のため赤字幅が拡大いたしました。

 株式会社速記センターつくばは、自治体、裁判所及び民間向け案件の受注獲得等を進め、増収増益となりました。

 株式会社アミサポは、BDC本部における人材ビジネスの運用を請け負いましたが、採用経費等先行投資を回収するに至らず赤字となりました。

 

(財政状態の状況)

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は9,341百万円となり、前連結会計年度末に比べ255百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が848百万円減少したものの、金銭の信託が979百万円増加したことによるものであります。固定資産は6,628百万円となり、前連結会計年度末に比べ110百万円減少いたしました。これは主に繰延税金資産が236百万円、ソフトウエアが211百万円、有形固定資産が181百万円増加したものの、金銭の信託が979百万円減少したことによるものであります。

 この結果、総資産は15,970百万円となり、前連結会計年度末に比べ145百万円増加いたしました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は2,509百万円となり、前連結会計年度末に比べ16百万円減少いたしました。これは主に未払金が135百万円増加したものの、売上に関する前受金が52百万円、1年内返済予定長期借入金が58百万円減少したことによるものであります。固定負債は1,154百万円となり、前連結会計年度末に比べ888百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が850百万円減少したことによるものであります。

 この結果、負債合計は3,663百万円となり、前連結会計年度末に比べ904百万円減少いたしました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は12,307百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,049百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益1,408百万円及び剰余金の配当303百万円によるものであります。

 この結果、自己資本比率は77.1%(前連結会計年度末は71.0%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

営業活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)

1,494

1,432

投資活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)

△1,270

△1,069

財務活動により増加(△は減少)したキャッシュ(純額)

△978

△1,209

現金及び現金同等物に係る換算差額

4

△2

現金及び現金同等物増減額(△は減少)

△750

△848

 

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ848百万円減少し、4,105百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。

 

〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉

 営業活動の結果、獲得した資金は1,432百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,606百万円を計上したことによるものであります。

 

〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉

 投資活動の結果、使用した資金は1,069百万円となりました。これは定期預金の預入による支出4,600百万円、定期預金の払戻による収入4,600百万円、無形固定資産取得による支出561百万円、投資有価証券の取得による支出559百万円等によるものであります。

 

〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉

 財務活動の結果、使用した資金は1,209百万円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出908百万円、配当金の支払額301百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

音声事業(百万円)

1,618

111.3

合計(百万円)

1,618

111.3

 (注) 生産実績は当期総製造費用で表示しております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

音声事業

6,796

101.3

2,343

105.9

合計

6,796

101.3

2,343

105.9

 (注) 上記の金額は販売価格によっております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

音声事業(百万円)

6,665

111.1

合計(百万円)

6,665

111.1

 

(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮説

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りによって作成されております。具体的には、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ848百万円減少し、4,105百万円となりました。

当連結会計年度においても、安定的に利益を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す財務体質への改善が進みました。今後も営業利益率を向上させることで、さらなる財務体質の改善を進めてまいります。

 当社グループは流動性かつ安全性の高い現金及び預金を有しており、事業活動を推進する上で当面の必要な資金は既に確保しています。

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)及び当連結会計年度(自 2024年4月

1日 至 2025年3月31日)

当社グループは、音声事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

1. 製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2. 地域ごとの情報

 (1)売上高

  本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1. 製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2. 地域ごとの情報

 (1)売上高

  本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。