事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
太陽光パネル製造事業 | 199,874 | 95.6 | 23,876 | 98.9 | 11.9 |
グリーンエネルギー事業 | 8,341 | 4.0 | 532 | 2.2 | 6.4 |
IT事業 | 590 | 0.3 | 40 | 0.2 | 6.8 |
光触媒事業 | 41 | 0.0 | 2 | 0.0 | 4.9 |
その他 | 140 | 0.1 | -300 | -1.2 | -214.3 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、太陽光パネル製造事業、太陽光発電所及び関連設備の販売ならびに売電に関するグリーンエネルギー事業、ソフトウェアライセンス販売・システム構築・その他付帯サービス提供に関するIT事業および光触媒酸化チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売に係る光触媒事業を、主要な事業として行っております。
当社グループのセグメント区分における事業内容は次のとおりです。
1.太陽光パネル製造事業
当社の連結子会社であるVietnam Sunergy Joint Stock Company(以下、「VSUN」という。)を中心とした太陽光パネル製造のグループ会社と、TOYO Company Limited(以下「TOYO」という。)のグループ会社のVietnam Sunergy Cell Company(以下、「Cell Company」という。)が連携し、太陽光パネルの製造販売の他、上流工程となるセル*1及びウエハ*2・インゴット*3の内製化などグローバル・サプライチェーンの強化に取り組んでいます。
また、Cell Companyを子会社化したTOYOは、本年7月に米国のナスダック市場に上場いたしました。
2.グリーンエネルギー事業
当社の連結子会社であるWWB株式会社及び株式会社バローズ、株式会社バローズエンジニアリング、角田電燃開発匿名組合事業を中心に、太陽光発電所および関連設備にかかる物品販売(フロー型ビジネス)の他、太陽光発電所の自社保有化(ストック型ビジネス)を展開することにより売電収入を確保し、事業基盤の強化に取り組んでいます。
3.IT事業
当社の連結子会社である株式会社デジサイン、Abit株式会社及び株式会社FORTHINKにおいて、様々な業界のビジネス課題へのコンサルティング・DX支援から、電子認証・セキュリティ技術を活かした業務系システム開発から保守まで、幅広いニーズに対応する技術ソリューションを提供しています。また、主力製品「Knowledge Market」の新規のお客様への導入、マイクロソフト関連事業におけるライセンス販売、SI、運用保守なども行っております。
4.光触媒事業
当社の連結子会社である日本光触媒センター株式会社において、チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売などを行っております。
5.その他
当社の連結子会社であるバーディフュエルセルズ合同会社では、次世代のクリーンエネルギー貯蔵システムを担う水素エネルギーを活用した貯蔵システムの研究開発を計画的に推進しております。また、WWB株式会社において、建設機械を国内及び海外に販売する建機販売事業を含めております。
(文中注釈)
*1 セルとは、太陽光パネルを構成する最小の単位で、別名「太陽電池素子」とも呼ばれ、太陽光パネルの上流工程にあたります。
*2 ウエハとは、原料であるシリコン(ケイ素)を加工したインゴットを薄く切った板状のもので、「シリコンウエハ」、「太陽電池ウエハ」などとも呼ばれ、セルの上流工程にあたります。
*3 インゴットとは、太陽電池の原料のシリコン(ケイ素)を熱して溶かし、結晶化して固めたもので、ウエハの上流工程にあたります。
〔企業集団の事業系統図〕
※1 重要性が低いものに関しては、上記の系統図から記載を省略しております。
※2 二重四角枠は連結子会社を示し、□は持分法適用会社を示しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の概況
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国を中心に緩やかな景気回復がみられたものの、中国経済の減速や世界的なエネルギー・資源価格の高止まり、更にはロシアによるウクライナ侵攻に加え、中東情勢を含む地政学的リスクなど、引き続き不透明な状況が続いています。
再生可能エネルギー市場においては、国内では、日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言の下、2030年度に温室効果ガス排出を2013年度比46%削減する目標が設定されています。国際的には、2023年に開催された国連気候変動枠組条約(COP28)及び米国のインフレ抑制法(IRA)による気候変動対応など、脱炭素化社会の実現への取り組みは一層進展し、再生可能エネルギー市場は、中長期的な成長が見込まれています。
しかしながら、当社グループの主力事業である海外の太陽光パネル製造事業において、現在全世界的な太陽光パネルの生産過剰により市況が低迷しています。また、米国市場において、東南アジア4カ国の太陽光パネル関連製品に対する免税措置が終了(2024年6月)となりました。更にアンチダンピング関税及び相殺関税についても米国政府の検討が続いていることから、同国への製品輸出が厳しい状況になっています。加えて、米国政府による産業の保護・育成を目的としたインフレ抑制法の制定により、米国製太陽光パネルメーカーへの補助金などの支援政策もあり、今後米国への輸出販売の低迷が見込まれる状況です。
このような経営環境の下、当社グループは、「再生可能エネルギーの中核的グローバル企業」(2030年グループが目指す姿)の実現に向けて、太陽光パネル製造事業とグリーンエネルギー事業を成長ドライバーとして、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は208,972百万円(前期比2.9%減)、営業利益は23,349百万円(前期比82.4%増)、経常利益は24,894百万円(前期比77.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,530百万円(前期比91.9%増)となりました。
太陽光パネル製造事業は、ベトナム国のVSUN及びCell Companyが連携し、太陽光パネルの上流工程となるセル及びウエハ・インゴットの内製化などグローバル・サプライチェーンの強化に取り組んでいます。
グリーンエネルギー事業は、太陽光発電所及び関連設備にかかる物品販売(フロー型ビジネス)を継続するとともに、太陽光発電所の自社保有化(ストック型ビジネス)を展開することにより、事業基盤の強化に取り組んでいます。
セグメント毎の経営成績については、次の通りです。
1.太陽光パネル製造事業
売上高199,874百万円(前期比3.4%減)、セグメント利益23,876百万円(前期比88.0%増)となりました。売上高は、太陽光パネルのグローバルな需給軟化を受け、販売価格の下落が顕著になったほか、主要な販売先である米国での太陽光パネル関連製品に対する輸入関税免除措置の終了(2024年6月)もあり、受注減少から減収となりました。一方、セグメント利益は、VSUNがベトナム国のバクニン省にて、2022年10月から稼働を開始したパネル第4工場の通年での稼働、材料価格の下落及びCell Companyが手掛けるセル内製化の効果で原価改善が進み、増益となりました。
VSUNは、日本の生産・品質管理体制を採用し、米国・欧州向けの産業用及び家庭用太陽光パネル製造販売により事業基盤を拡大してまいりました。また、セル製造の上流工程であるインゴット・ウエハ製造を開始(2024年4月、4GW/年)し、主要材料の内製化による原価改善に取り組んでいます。Cell Companyは、2023年10月より高性能なN型TOPConセルの自社製造(第1フェーズ、4GW/年)を開始しています。加えて、当社グループはOCI社(韓国)との契約に基づき、ポリシリコンの安定調達も含め、競争力のあるサプライチェーンの構築に取り組んでいます。
再生可能エネルギー市場は、中長期で大きく成長が見込まれる一方、各国の政策等により、市場環境が大きく変化する傾向にあります。このため、当社グループは、今後業界や各国の政策動向を注視し、太陽光パネル製造事業における最適な販売戦略及び機動的な生産体制を構築し、更なる事業の成長に取り組んでまいります。
2.グリーンエネルギー事業
太陽光発電所および関連設備にかかる物品販売3,904百万円、売電及びO&M収入等4,423百万円を計上し、売上高8,341百万円(前期比4.2%増)、セグメント利益532百万円(前期比50.5%減)となりました。
当社グループでは、WWB株式会社、株式会社バローズを主体に、太陽光発電所の販売のほか、太陽光パネル、PCS(パワーコンディショナ)、産業用及び住宅用蓄電池等の太陽光発電設備に係る物品販売をフロー型ビジネスとして行いつつ、売電収入を原資とする安定収入体制の構築のため、完工後も発電所を継続して保有するストック型ビジネスを推進しています。
フロー型ビジネスにおいては、小売量販店をチャネルとする販売体制を構築し、販売数量の増加を目指します。ストック型ビジネスにおいては、自社の開発能力を活用した優良発電プロジェクトの拡充を図ります。また、北海道地区において、電力需要の高い時間帯や停電時などに備えて、安定的な電力供給を可能とする系統蓄電池事業に参入しました。
また、海外では、ベトナムの子会社WWB Thang Long Corporation(以下、「WWBTLC」という。)にて締結したPPA契約の許認可取得及び太陽光発電所の施工を開始しております。WWBTLCでは日系企業を中心に新規商談も進めており、事業基盤の拡充を進めております。
3.IT事業
売上高590百万円(前期比12.9%減)、セグメント利益40百万円(前期比14.5%減)となりました。当社グループでは、株式会社デジサインを主体に、様々な業界のビジネス課題へのコンサルティング・DX支援から、電子認証・セキュリティ技術などを活かした業務系システム開発から保守まで、幅広いニーズに対応する技術ソリューション提供を推進しております。また、ナレッジ共有から業務プロセス再構築を通じて生産性向上・組織力強化を実現するAbit株式会社製品「KnowledgeMarket」、インボイス制度・電子帳簿保存法等に対応して取引文書配信からライフサイクル管理を行う株式会社FORTHINK製品「e-Digi DataSharing」、契約書作成・締結・管理まで契約業務のワンストップ電子契約サービス「e-Digi Sign」、Microsoft 365など、パッケージ製品を活用したQCDバランスの高いソリューション提供もしております。
4.光触媒事業
売上高41百万円(前期比0.6%増)、セグメント利益2百万円(前年同期はセグメント損失40百万円)となりました。大手食品スーパーや病院への除カビ・防カビ施工の提案に継続して取り組んだほか、海外需要が増加したことから、増収となり、損失が縮小しました。なお、当事業における業容拡大のため、下期は「空間改善ソリューション企業」としての進展を図り、防曇(曇り止め)、防滑(滑り止め)、ガラス遮熱(省エネ化)、高級ガラス修繕などの取組みも開始いたしました。当事業は、今後も様々なニーズに幅広く応える営業戦略を核とし、収益基盤の改善、安定化に取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、17,546百万円増加し、37,053百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの分析は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は44,757百万円(前連結会計年度は18,526百万円の獲得)となりました。主な増減要因は、税金等調整前当期純利益24,278百万円、売上債権の増加による1,441百万円の減少、棚卸資産の減少による33,161百万円の増加、前受金の減少による19,113百万円の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は21,191百万円(前連結会計年度は20,670百万円の支出)となりました。主な増減要因は、有形固定資産の取得による9,656百万円の支出、及び預け金の預入による10,914百万円の支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は5,446百万円(前連結会計年度は17,235百万円の収入)となりました。主な増減要因は、短期借入れによる65,378百万円の収入、及び短期借入金の返済による72,327百万円の支出であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
IT事業は開発を終了し製品化したソフトウェアの販売を行っており、受注から売上までの期間が短いため、生産実績は販売実績とほぼ一致しております。したがいまして、生産実績に関しては販売実績の欄をご参照ください。
太陽光パネル製造事業、グリーンエネルギー事業及び光触媒事業につきましては、商品仕入実績の欄をご参照ください。
(b) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(c) 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(d) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フロー分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの資本の財源は、第三者割当増資、金融機関からの借入やリース会社からの割賦バック契約等により資金調達を行った一方で、資金の返済を行った結果、財務活動によるキャッシュ・フローは5,446百万円の支出)となっております。また、国内外既存事業及び新規有望事業に対し積極的に支出(投資活動によるキャッシュ・フロー21,191百万円)しております。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(のれんの減損)
当社グループは、のれんについて、その効果の発現する期間にわたって均等償却しております。また、その資産
性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定していた収益が見込めなくなっ
た場合は、のれんの帳簿価格を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、経営環境の変化に伴う収益性の悪化等により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、経営環境の悪化等によりその見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来の課税所得の見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
③ 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
太陽光パネル製造事業は、VSUN及びCell Companyが連携し、太陽光パネルの上流工程となるセルおよびウエハ・インゴットの内製化などグローバル・サプライチェーンの強化に取り組んでいます。主要な販売先である米国での太陽光パネル関連製品に対する輸入関税免除措置の終了(2024年6月)もあり、受注減少から減収となりましたが、2022年10月から稼働開始したVSUNのパネル第4工場(ベトナム国パクニン省)の通年での稼働及びCell Companyが手掛けるセル内製化の効果で原価改善が進み、増益となりました。
グリーンエネルギー事業は、太陽光発電所の販売のほか、太陽光パネル、PCS (パワーコンディショナ)、産業用及び住宅用蓄電池などの太陽光発電設備に係る物品販売をフロー型ビジネスとして行うとともに、売電収入を原資とする安定収入体制の構築のため、完工後も発電所を継続して保有するストック型ビジネスを推進しています。
IT事業は、様々な業界のビジネス課題へのコンサルティング・DX支援から、電子認証・セキュリティ技術などを活かした業務系システム開発から保守まで、幅広いニーズに対応する技術ソリューションの提供を推進しております。
光触媒事業は、大手食品スーパーや病院への除カビ・防カビ施工の提案に継続して取り組んだほか、「空間改善ソリューション企業」としての進展を図り、防曇(曇り止め)、防滑(滑り止め)、ガラス遮熱(省エネ化)、高級ガラス修繕などの取組みも開始いたしました。
④ 財政状態に関する分析
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計期間末における流動資産は89,197百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,851百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が17,120百万円増加、商品及び製品が35,594百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は60,975百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,375百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が16,361百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は、150,173百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,482百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計期間末における流動負債は83,261百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,094百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が6,277百万円減少、契約負債が19,207百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は24,479百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,915百万円増加いたしました。これは主に長期割賦未払金が3,877百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、107,741百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,179百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計期間末における純資産合計は42,432百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,661百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を9,530百万円計上、及び非支配株主に帰属する当期純利益を10,673百万円計上したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は15.8%(前連結会計年度末は8.8%)となりました。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの事業展開において、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載の内容をご参照ください。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「再生可能エネルギーの中核的なグローバル企業」を目指し、2030年までに国内と海外を合わせた保有発電容量1GW及び(年間)製造目標をインゴット・ウエハ8GW、セル16GW、太陽光パネル12GWと定め、長期の事業目標としております。本目標を達成するため、下記事項をアクション・プランと捉えており、グループ全体の持続的成長に基づく企業価値の向上を図ってまいります。
1.VSUN及びCell Companyの収益力向上と販売先の多角化
ベトナム国に生産拠点を置くVSUNでは、太陽光パネルの生産能力4GW/年に加え、上流工程のウエハ・インゴット4GW/年の生産体制構築ならびに同国内のCell Companyでのセル4GW/年の生産体制構築を受け、収益力の向上に取り組んでいます。一方、2024年に入り、太陽光パネル及び原材料の需給バランスが軟化し、これに伴い製品価格下落のトレンドが形成されています。また。米国政府による東南アジア製太陽光パネル及びセルに対する免税措置の終了(2024年6月)は、当社グループの太陽光パネル製造の事業運営に影響を与えるものと想定しています。当社グループは、VSUN及びCell Companyの製品販売先として、これまでの米国市場中心から、欧州及びインドを始めとするアジア市場など販売先の多角化に取り組みます。なお、米国市場において、東南アジア4カ国の太陽光パネル関連製品に対する免税措置が終了となり、更にアンチダンピング関税及び相殺関税についても米国政府の検討が続いております。
2.米国ナスダックに上場したTOYOの米国内における太陽光パネル製造事業の展開
Cell Companyの親会社であるTOYOは2024年7月に米国ナスダックに上場しました。米国ではインフレ抑制法などにより、国内での投資が活発化し、“Made in USA”の動きが進展しています。今後、TOYOは米国市場動向及び税制などの政策動向を注視しながら、同国内での太陽光パネル及びセルのサプライチェーン体制確立へ向けた検討を行ってまいります。
3.太陽光発電所の自社保有化による安定収益の確保
当社グループは太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売を行うストック型ビジネスを強化しています。売電収入に基づく安定収益、キャッシュ・フローの創出を目的として、財務戦略の多様化を図り、再生可能エネルギー関連企業に対するM&Aの検討を継続的に行ってまいります。
4.財務体質強化へ向けた自己資本比率の改善
当社グループは国内外で太陽光発電所等の開発プロジェクトに積極的に取り組んできています。その結果として、自己資本利益率(ROE)は高水準を維持する一方で、借入金の増加を主因として自己資本比率が低下傾向にありました。2024年6月期は太陽光パネル製造事業の成長により、借入金の返済も進みました、また、利益剰余金が積み上がったにより、自己資本比率が15.8%に回復しております。財務健全性の確保のため、今後も太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業の成長による利益剰余金の積み上げなどにより自己資本の増強に努めます。
5.ガバナンス体制、及び内部統制の充実・強化
当社グループでは、監査等委員会設置会社として、過半となる社外取締役である監査等委員会が、取締役の職務執行の組織的監査を担っています。コーポレートガバナンスを強化することで、環境変化の激しい再生エネルギー市場に対し、機動的に対応したした事業活動を展開し、当社グループの事業成長と収益力の向上を図ってまいります。また当社グループは、引き続き内部統制機能を強化し、企業としての信頼回復と企業価値の向上に取り組んでまいります。
当社グループは、2023年9月22日に2026年6月期を最終年度とする中期経営計画(2024-26)を公表させていただきました。しかしながら、当社グループを取り巻く事業環境が大きく変化していることを受け、本年8月14日に中期経営計画の数値目標取り下げを発表しています。当社グループは、持続的な成長が見込まれる太陽光パネルのグローバル市場において、市況及び政策などの市場環境変化に機動的に対応することにより、太陽光パネル製造事業の競争力あるサプライチェーン構築及び販売エリアの多角化などを推進し、事業成長を図ってまいります。中期経営計画の新たな数値目標につきましては、合理的に算定可能となった段階で、速やかに開示いたします。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社グループは、事業種類別のセグメントから構成されており、「太陽光パネル製造事業」「グリーンエネルギー事業」「IT事業」「光触媒事業」を報告セグメントとしております。
「太陽光パネル製造事業」は、太陽光パネルの製造販売を行っております。
「グリーンエネルギー事業」は、太陽光発電システム及び関連製品を販売並びに売電事業を行っております。
「IT事業」は、ソフトウェアライセンス販売、システム構築、その他付帯サービスの提供を行っております。
「光触媒事業」は、チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、建設機械の国内及び国外への販売・レンタル事業を含んでおります。
2.セグメント利益又は損失は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、建設機械の国内及び国外への販売・レンタル事業を含んでおります。
2.セグメント利益又は損失は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(※) 全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(※) 全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない本社資産であります。
(※) 全社負債は、主に報告セグメントに帰属しない借入金であります。
(※) 全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
(注) 「その他」の金額は、建設機械の国内及び国外への販売・レンタル事業に係るものであります。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
(注) 「その他」の金額は、建設機械の国内及び国外への販売・レンタル事業に係るものであります。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
「グリーンエネルギー事業」セグメントにおいて、WWB Thang Long Corporationを子会社化したことに伴い、負ののれん発生益を特別利益に計上しております。当該事象による負ののれん発生益の計上額は6百万円であります。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。