2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

生活産業資材 機能材 資源環境ビジネス 印刷情報メディア その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
生活産業資材 943,263 43.3 19,694 59.7 2.1
機能材 235,988 10.8 10,756 32.6 4.6
資源環境ビジネス 389,749 17.9 6,726 20.4 1.7
印刷情報メディア 272,053 12.5 7,511 22.8 2.8
その他 337,051 15.5 -11,676 -35.4 -3.5

3 【事業の内容】

当社の企業集団は、当社、子会社312社及び関連会社58社で構成され、その主な事業内容と、主要な会社の当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

生活産業資材

 

段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業、ホームケア事業、ウエルネスケア事業 

王子マテリア㈱は、段ボール原紙、白板紙・包装用紙等の製造・販売を行っています。王子コンテナー㈱、森紙業㈱、王子インターパック㈱は、段ボール等の製造・販売を行っています。王子パッケージング㈱は紙器の、王子製袋㈱、中越パッケージ㈱、王子アドバ㈱は、紙袋製品等の製造・販売を行っています。GS Paperboard & Packaging Sdn. Bhd.、Harta Packaging Industries Sdn. Bhd.、Ojitex(Vietnam)Co., Ltd.、Ojitex Haiphong Co., Ltd.、S.Pack & Print Public Co., Ltd.は、東南アジア市場を中心に段ボール等の製造・販売を行っています。Oji India Packaging Pvt. Ltd.は、インド市場を中心に段ボール等の製造・販売を行っています。Oji Asia Packaging Sdn. Bhd.は、産業資材事業に関わる東南アジア地域の統括会社です。蘇州王子包装有限公司、王子包装(上海)有限公司は、中国市場を中心に包装用紙、紙袋製品等の製造・販売を行っています。Oji Fibre Solutions (NZ) Ltd.は、オセアニア市場を中心に段ボール、紙袋製品等の製造・販売を行っています。Walki Oyは、サステナブルパッケージング等の製造・販売を行っています。IPI S.r.l.は、液体紙容器等の製造・販売を行っています。王子ネピア㈱は、家庭紙・紙おむつの製造・販売を行っています。Oji Asia Household Product Sdn. Bhd.は、東南アジア市場を中心に紙おむつの製造・販売を行っています。江蘇王子製紙有限公司は、中国市場を中心に家庭紙の製造・販売を行っています。Paperbox Holdings Ltd.は、GSPP Holdings Sdn. Bhd.の全株式を、GSPP Holdings Sdn. Bhd.は、GS Paperboard & Packaging Sdn. Bhd. の全株式を保有する持株会社です。HPI Resources Bhd.は、Harta Packaging Industries Sdn. Bhd.の全株式を保有する持株会社です。

 

機能材

 

特殊紙事業、感熱事業、粘着事業、フィルム事業

王子エフテックス㈱は、特殊紙、フィルム等の製造・販売を行っています。王子イメージングメディア㈱は、感熱紙、感熱フィルム、情報用紙等の製造・販売を行っています。王子タック㈱、新タック化成㈱は、粘着紙、粘着フィルム等の製造・販売を行っています。王子キノクロス㈱は、不織布等の製造・販売を行っています。Oji Papéis Especiais Ltda.は中南米市場を中心に、Kanzaki Specialty Papers Inc.は北米市場を中心に、KANZAN Spezialpapiere GmbHは欧州市場を中心に、Oji Paper (Thailand) Ltd.及びTele-Paper (M) Sdn. Bhd.は東南アジア市場を中心に、それぞれ感熱紙等の製造・販売を行っています。Adampak Pte. Ltd.、Oji Paper (Thailand) Ltd.は、東南アジア市場を中心に粘着紙、粘着フィルム等の製造・販売を行っています。王子奇能紙業(上海)有限公司は、中国市場を中心に不織布等の製造・販売を行っています。

 

資源環境ビジネス

 

植林・木材加工事業、パルプ事業、エネルギー事業

王子グリーンリソース㈱は、グループ原燃料資材、パルプの調達・販売等を行っています。エム・ピー・エム・王子エコエネルギー㈱、王子グリーンエナジー徳島㈱は、バイオマス発電事業を行っています。王子木材緑化㈱は、植林・営林、原木・チップ等の調達・加工・販売を行っています。王子コーンスターチ㈱は、糖化製品等の製造・販売を行っています。Celulose Nipo-Brasileira S.A.はブラジルに、Oji Fibre Solutions (NZ) Ltd.、Pan Pac Forest Products Ltd.は、ニュージーランドに植林地を有し、原木・チップの調達・加工・販売、パルプの製造・販売を行っています。江蘇王子製紙有限公司は、中国市場を中心にパルプの製造・販売を行っています。PT. Korintiga Hutaniは、インドネシアに植林地を有し、原木・木材・チップの調達・加工・販売を行っています。Oji Uruguay Forest Company S.A.Sは、ウルグアイに植林地を有し、原木・木材の加工・販売を行っています。Mogno das Alterosas Investimentos Florestais S.A.は、ブラジルに植林地を有し、原木の販売を行っています。日伯紙パルプ資源開発㈱は、Celulose Nipo-Brasileira S.A.の全株式を保有する持株会社です。王子オセアニアマネジメント㈱は、Oji Oceania Management (NZ) Ltd.の全株式を、Oji Oceania Management (NZ) Ltd.は、Oji Fibre Solutions (NZ) Ltd.の全株式を保有する持株会社です。Panindo Investment Pte. Ltd.は、PT. Korintiga Hutaniの株式を保有する持株会社です。

 

印刷情報メディア

 

新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業

 

王子製紙㈱は、新聞用紙、印刷・出版・情報用紙等の製造・販売を行っています。江蘇王子製紙有限公司は、中国市場を中心に印刷・出版用紙等の製造・販売を行っています。

 

 

 

その他

報告セグメントに含まれない事業セグメント等に属する子会社及び関連会社です。旭洋㈱は、紙・パルプ・合成樹脂の原料・製品等の販売を行っています。王子物流㈱は、輸送・倉庫業を行っています。王子エンジニアリング㈱は、プラント・機械類の設計製作及びエンジニアリング事業を行っています。王子不動産㈱は、土木建築工事、不動産販売・仲介・賃貸・管理を行っています。㈱ギンポーパックは、プラスチック容器の製造・販売を行っています。㈱ホテルニュー王子は、北海道苫小牧市にてホテル業を行っています。王子マネジメントオフィス㈱は、ホールディングス機能子会社として、人事、経理、企画、財務等のグループ本社機能を担っています。AustroCel Hallein GmbHは、木質原料から溶解パルプやバイオ燃料(次世代バイオエタノール)等を製造するバイオリファイナリー事業を行っています。Oji Asia Management Sdn. Bhd.は、産業資材事業以外に関わる東南アジア地域の統括会社です。

 

 

 

なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 

 

 

事業の系統図は次のとおりです。


業績状況

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況及び経営者の視点による分析・検討内容

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものですが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について当社が保証するものではありません。

 

① 経営成績に関する説明

当社グループは、2035年までの長期ビジョン「長期ビジョン2035」において、「資本効率向上」「ポートフォリオ転換」「サステナビリティ促進」を基本方針に、企業価値の最大化と社会課題解決に向けた取り組みを通じてスローガンである「サステナビリティへの貢献」を実現する企業グループを目指します。

2025年度から2027年度を対象とする「中期経営計画2027」は「長期ビジョン2035」の実現に向けた基盤を固める準備期と位置づけ、資本効率の改善に重点を置いた取り組みを進めます。事業戦略としては、外部環境の変化によるコスト高の着実な価格転嫁、製造拠点の安定操業及び競争力強化、グループ営業体制の強化、高付加価値品へのシフトを通じて既存事業の収益力を強化します。また、低収益性事業については撤退を含めた構造改革を断行していきます。王子ネピアでは、2025年8月に同社江戸川工場を閉鎖し、2026年3月には同社苫小牧工場を停止・閉鎖しました。また、王子製紙においても新聞用紙生産設備1台を2026年3月に停止しました。さらに海外事業では、2025年6月にOji Fibre Solutionsが段ボール原紙事業から撤退したことに加え、11月には同社豪州パッケージング事業、12月には同社古紙事業を売却したほか、同社板紙加工工場を2026年6月に閉鎖することを決定しました。こうした最適生産体制の構築等を通じて、既存事業の収益力強化を図っていきます。

一方で、高い経済成長が見込まれるインド・東南アジアなどのエリアや、サステナブルパッケージ、木質バイオマスビジネスなどの戦略事業には成長投資を集中させていきます。成長投資として、ベトナムにおける液体紙容器新工場の建設を決定し、建設に向けて新会社を設立したほか、王子エフテックス中津工場では変圧器用セルロース系プレスボードの需要拡大に対応し、生産能力を約3倍に増強する増設工事を実施します。木質バイオマス関連では、2026年1月に欧州で最も先進的なバイオリファイナリー企業であり、溶解パルプ及びバイオエタノール製造販売事業を展開するオーストリアのAustroCel社の買収が完了したほか、2025年11月にはセルロースの高度活用技術を有するNordic Bioproducts Group Oyへの出資契約を締結し、段階的に出資を実行しています。医薬・ヘルスケア領域においては、2025年9月に豪州で動物用医薬品原薬の製造・輸出に関する承認を取得したほか、2026年2月には医療用医薬品の製造・販売事業会社であるLTLファーマ株式会社に出資するなど、事業化に向けた取り組みを着実に進めています。幅広くバイオマス技術を取り入れ、イノベーションと事業ポートフォリオ転換を加速させ、木質バイオマスビジネスの中核化を図っていきます。

これらの取り組みを通じ、2027年度に連結営業利益1,200億円、親会社株主に帰属する当期純利益800億円、ROE8%を達成します。

 

当連結会計年度の売上高は、海外でのパルプ市況の悪化等もありましたが、Walki社の買収・連結子会社化等もあり、前期を124億円(0.7%)上回る18,617億円となりました。

営業利益は、国内で販売数量が減少した影響や、海外でのパルプ市況悪化等により、前期を331億円(△48.9%)下回る346億円となりました。

経常利益は、外貨建債権債務の評価替えによる為替差益の増加があったものの、営業利益の減益に加え、金利上昇による支払利息の増加等により、前期を280億円(△40.9%)下回る405億円となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減益に加え、特別損失にOji Fibre Solutions及び王子ネピアで事業構造改善費用を計上したものの、特別利益に賃貸不動産の売却に伴う固定資産売却益を計上したこと等により、前期を94億円(20.4%)上回る556億円となりました。

 

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、経済的特徴、製品の製造方法又は製造過程、製品を販売する市場又は顧客の種類等において類似性が認められるものについて集約を実施し、「生活産業資材」「機能材」「資源環境ビジネス」「印刷情報メディア」の4つとしています。報告セグメントに含まれない事業セグメント等は、「その他」としています。

なお、報告セグメントの業績をより適切に評価するため、当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業につきましては、「生活産業資材」に区分を変更しています。また、従来各報告セグメントに配賦していたグループ本社費用は、コーポレート関連業務として各セグメントには配賦せず、「その他」に含めて表示する方法に変更しています。前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。

 

各セグメントの主要な事業内容は以下のとおりです。

生活産業資材・・・・・段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業、

           サステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業、

           ホームケア事業、ウェルネスケア事業

機能材・・・・・・・・特殊紙事業、感熱事業、粘着事業、フィルム事業

資源環境ビジネス・・・植林・木材加工事業、パルプ事業、エネルギー事業

印刷情報メディア・・・新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業

その他・・・・・・・・商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務 他

 

○生活産業資材

当連結会計年度の売上高は前期比2.8%増収の9,433億円、営業利益は同7.5%増益の197億円となりました。

国内事業では、段ボール・大人用おむつ・家庭紙等での価格修正効果はあるものの、物価上昇に伴う消費抑制による減販のほか、子供用おむつが2024年9月に国内事業から撤退したことにより、売上高は前年に対し減収となりました。王子ネピアでの生産体制再構築により、営業利益は増益となりました。

海外事業では、サステナブルパッケージング事業におけるWalki社の買収・連結子会社化により、売上高は前年に対し増収となりました。Oji Fibre Solutionsの段ボール原紙事業撤退等により、営業利益も増益となりました。

 

連結売上高:

9,433

億円(前期比

2.8%増収

)

連結営業利益:

197

億円(前期比

7.5%増益

)

 

 

○機能材

当連結会計年度の売上高は前期比0.2%減収の2,360億円、営業利益は同12.6%減益の108億円となりました。

国内事業では、特殊紙は戦略商品である通販向けヒートシール紙・非フッ素耐油紙等の拡販や価格修正により増収となりましたが、2024年8月にチューエツを売却した影響のほか、感熱フィルムにおける一部需要の減少により売上高は前年に対し減収となりました。営業利益は物流費や人件費の上昇等があったものの、価格修正やコストダウンへの取り組み等により増益となりました。

海外事業では、感熱事業で円貨換算差により、売上高は前年に対し増収となりましたが、南米での価格競争の激化や米国の関税政策による減販等があり、営業利益は減益となりました。

 

連結売上高:

2,360

億円(前期比

0.2%減収

)

連結営業利益:

108

億円(前期比

12.6%減益

)

 

 

○資源環境ビジネス

当連結会計年度の売上高は前期比0.7%減収の3,897億円、営業利益は同78.5%減益の67億円となりました。

国内事業では、エネルギー事業での販売電力増加などにより売上高は前年に対し増収、営業利益も増益となりました。

海外事業では、PanPac社でサイクロンによる被災からの復旧による増収はありましたが、パルプ市況の悪化などにより、売上高は前年に対し減収、営業利益も減益となりました。

 

連結売上高:

3,897

億円(前期比

0.7%減収

)

連結営業利益:

67

億円(前期比

78.5%減益

)

 

 

○印刷情報メディア

当連結会計年度の売上高は前期比7.2%減収の2,721億円、営業利益は同43.5%減益の75億円となりました。

国内事業では、価格修正を進めてまいりましたが、新聞用紙及び印刷・情報用紙は需要の減少傾向が継続していることにより、売上高は前年に対し減収となりました。古紙等の原材料価格の上昇により、営業利益も減益となりました。

海外事業では、江蘇王子製紙において市況悪化に伴う価格の下落により、売上高は前年に対し減収となりましたが、営業利益はコストダウンへの取り組み及び石炭等の原燃料価格の下落により増益となりました。

 

連結売上高:

2,721

億円(前期比

7.2%減収

)

連結営業利益:

75

億円(前期比

43.5%減益

)

 

 

○その他

当連結会計年度の売上高は前期比0.2%減収の3,371億円、営業利益は29億円減益の117億円の損失となりました。

売上高は前年並みとなりました。コーポレート関連業務に係る費用の増加により、営業利益は減益となりました。

 

連結売上高:

3,371

億円(前期比

0.2%減収

)

連結営業損失:

117

億円(前期比

29億円減益

)

 

 

② 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

生活産業資材

975,652

1.5

機能材

219,978

△0.8

資源環境ビジネス

313,954

△2.8

印刷情報メディア

269,176

△8.1

報告セグメント計

1,778,762

△1.1

その他

11,567

1.4

計

1,790,329

△1.1

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去前の数値によっています。

2.金額は、販売価格によっており、自家使用分を含んでいます。

3.当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業について「生活産業資材」に区分を変更しています。前期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しています。

 

(b) 受注実績

当社グループは、エンジニアリング等一部の事業で受注生産を行っていますが、その割合が僅少であるため、記載を省略しています。

 

 

(c) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

生活産業資材

874,117

3.2

機能材

220,941

△0.2

資源環境ビジネス

346,317

0.3

印刷情報メディア

213,194

△6.9

報告セグメント計

1,654,572

0.7

その他

207,137

0.2

計

1,861,709

0.7

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しています。

2. 当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業について「生活産業資材」に区分を変更しています。前期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しています。

 

③ 財政状態

「中期経営計画2027」における財務戦略としては、非コア資産の売却によるコア事業への経営資源の集中や資本コストを意識したハードルレートの適用による投資の厳選により、資産管理を厳格化します。2026年3月には王子不動産が所有する賃貸不動産を売却しました。また、配当性向の50%への引き上げ、自己株式取得の機動的な実施により自己資本をコントロールし、借入も活用することで資本構成の見直しを進めます。2024年12月から2025年12月までに第一弾として約500億円の自己株式取得が終了し、第二弾としてさらに500億円を取得することを決定し、2026年5月に終了いたしました。また、2026年5月には取得済み自己株式の消却を実施しました。これらの取り組みを通じて、継続的な資金確保と株主還元強化を両立しつつ、強固な財務基盤を構築します。

 なお、「中期経営計画2027」の3年間では次の数値を計画しています。

  ・政策保有株式の売却 450億円

  ・退職給付信託拠出株式の見直しによる縮減 210億円

  ・自己株式取得 1,200億円(2024年度から2027年度では1,500億円)

   ・ネットD/Eレシオ 1.0倍以内

 

当連結会計年度末の総資産は、保有株式の売却を進めた一方、AustroCel社の買収や円安の影響による円貨換算差等により、前連結会計年度末に対し519億円増加し、26,869億円となりました。負債は、有利子負債の増加等により、前連結会計年度末に対し478億円増加し、15,501億円となりました。純有利子負債残高(有利子負債-現金及び現金同等物等)は前連結会計年度末に対し434億円増加し、8,809億円となりネットD/Eレシオ(純有利子負債残高/純資産残高)は0.8倍となりました。経営目標である1.0倍以内を維持しています。純資産は、自己株式の取得(2025年度自己株式取得額477億円)の一方、利益剰余金や円安の影響による為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に対し41億円増加し、11,369億円となりました。

 

④ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、742億円(前連結会計年度末は655億円)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に対して190億円収入が増加し、1,134億円(前連結会計年度は944億円の収入)となりました。主なキャッシュの内訳は、税金等調整前当期純利益に減価償却費を加えた金額1,844億円(前連結会計年度は1,735億円)、固定資産売却益399億円(前連結会計年度は9億円)、法人税等の支払額313億円(前連結会計年度は374億円の支払い)です。

投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却や有形及び無形固定資産の売却による収入等がある一方で、有形及び無形固定資産の取得による支出等により、125億円の支出(前連結会計年度は1,549億円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出や配当金の支払等により、936億円の支出(前連結会計年度は610億円の収入)となりました。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの営業活動に関する資金需要は、生産・販売活動のために必要な運転資金や研究開発費等です。投資活動に関する資金需要は、経営戦略の遂行に必要な投資、品質改善・省力化・生産性向上・安全・環境のために必要な設備投資等です。今後も海外事業や有望な事業等の成長分野に対しては、M&Aや設備投資等を積極的に行っていく予定であり、また、「環境行動目標2040」の達成に向けた取り組みも進めていきます。

資本効率性の改善と株主還元に関しては、配当性向を2025年度より50%に引き上げるとともに、長期的な企業価値向上に向けた成長投資に備えるための資金需要を勘案しつつ、財務の健全性が維持できる範囲において自己株式の取得を実施することとしています。

資金の外部調達は、営業活動によるキャッシュ・フローと資金需要の見通し、金利動向等の調達環境、既存の借入金や社債償還時期等を総合的に勘案の上、調達規模、調達手段等を適宜判断し実施しています。

財務の健全性は、主にネットD/Eレシオを用いて管理しています。

総資産効率向上と財務ガバナンス強化を目的として、国内主要子会社においてはキャッシュ・マネジメント・システムを導入することで資金の一元管理を行っています。また海外子会社においては中国とマレーシアでキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、その他の地域においても資金管理体制の整備を進めており、各国・地域の制度および事業特性等を踏まえつつ、同一地域内のグループ各社間で資金融通を行った上で、余剰となった資金は随時当社に集約し、現金及び現金同等物の保有は必要最小限に留めています。

不測の事態への備えとしては、主要取引行とコミットメントライン契約等を締結しています。

 

⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、経済的特徴、製品の製造方法又は製造過程、製品を販売する市場又は顧客の種類等において類似性が認められるものについて集約し、「生活産業資材」、「機能材」、「資源環境ビジネス」、「印刷情報メディア」の4つとしています。報告セグメントに含まれない事業セグメント等は、「その他」としています。

なお、報告セグメントの業績をより適切に評価するために、当連結会計年度より、従来「その他」に区分していたサステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業について「生活産業資材」に区分を変更しています。また、従来各報告セグメントに配賦していたグループ本社費用は、コーポレート関連業務として各セグメントには配賦せず「その他」に含めて表示する方法に変更しています。

なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分により作成したものを記載しています。

 

各セグメントの主要な事業内容は以下のとおりです。

生活産業資材・・・・・段ボール原紙・段ボール加工事業、白板紙・紙器事業、包装用紙・製袋事業、

          サステナブルパッケージング事業、液体紙容器事業、

                   ホームケア事業、ウェルネスケア事業

機能材・・・・・・・・特殊紙事業、感熱事業、粘着事業、フィルム事業

資源環境ビジネス・・・植林・木材加工事業、パルプ事業、エネルギー事業

印刷情報メディア・・・新聞用紙事業、印刷・出版・情報用紙事業

その他・・・・・・・・商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務 他

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」における会計処理の方法と概ね同一です。

報告セグメントの利益は、営業利益の数値です。セグメント間の内部売上高又は振替高は、市場価格等に基づいています。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注1)

合計

調整額

(注2)

連結財務

諸表計上額

(注3)

生活産業

資材

機能材

資源環境

ビジネス

印刷情報

メディア

計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

846,723

221,405

345,452

228,922

1,642,504

206,760

1,849,264

-

1,849,264

セグメント間の内部
売上高又は振替高

71,116

14,970

46,893

64,273

197,253

130,929

328,182

△328,182

-

計

917,839

236,376

392,346

293,195

1,839,757

337,689

2,177,447

△328,182

1,849,264

セグメント利益

又は損失(△)

18,317

12,301

31,276

13,283

75,178

△8,782

66,396

1,289

67,686

セグメント資産

962,013

245,705

856,784

261,692

2,326,196

452,092

2,778,289

△143,258

2,635,030

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費(注4)

41,136

9,183

27,186

7,151

84,657

4,519

89,176

-

89,176

有形固定資産及び無形
固定資産の増加額

(注4、5)

36,095

10,806

88,594

7,811

143,308

10,136

153,445

-

153,445

 

(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務他を含んでいます。

2.調整額は以下のとおりです。

(1) セグメント利益又は損失(△)の調整額1,289百万円は、主として内部取引に係る調整額です。

(2) セグメント資産の調整額△143,258百万円には、セグメント間債権債務消去等△171,382百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産28,123百万円が含まれています。

全社資産は、報告セグメントに配分していない投資有価証券です。

3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。

4.減価償却費並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用とその償却額が含まれています。

5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、企業結合による資産の増加は含めていません。

 

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注1)

合計

調整額

(注2)

連結財務

諸表計上額

(注3)

生活産業

資材

機能材

資源環境

ビジネス

印刷情報

メディア

計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

874,117

220,941

346,317

213,194

1,654,572

207,137

1,861,709

-

1,861,709

セグメント間の内部
売上高又は振替高

69,146

15,047

43,431

58,858

186,483

129,914

316,398

△316,398

-

計

943,263

235,988

389,749

272,053

1,841,055

337,051

2,178,107

△316,398

1,861,709

セグメント利益

又は損失(△)

19,694

10,756

6,726

7,511

44,687

△11,676

33,011

1,571

34,582

セグメント資産

925,094

235,398

880,806

250,776

2,292,076

544,250

2,836,327

△149,383

2,686,944

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費(注4)

41,185

9,824

28,796

7,915

87,721

5,084

92,805

-

92,805

有形固定資産及び無形
固定資産の増加額

(注4、5)

33,641

7,825

50,168

9,758

101,394

3,375

104,770

-

104,770

 

(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、商事、物流、エンジニアリング、不動産事業、コーポレート関連業務他を含んでいます。

2.調整額は以下のとおりです。

(1) セグメント利益又は損失(△)の調整額1,571百万円は、主として内部取引に係る調整額です。

(2) セグメント資産の調整額△149,383百万円には、セグメント間債権債務消去等△155,929百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産6,545百万円が含まれています。

全社資産は、報告セグメントに配分していない投資有価証券です。

3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。

4.減価償却費並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用とその償却額が含まれています。

5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、企業結合による資産の増加は含めていません。

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

報告セグメントと同一区分のため、記載を省略しています。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:百万円)

日本

中国

アジア

北米

南米

欧州

オセアニア

その他

合計

1,094,768

177,717

261,527

57,545

30,456

137,884

79,834

9,529

1,849,264

 

(注) 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。

 

(2) 有形固定資産

(単位:百万円)

日本

アジア

北米

ブラジル

南米

欧州

オセアニア

合計

549,682

303,428

2,076

300,601

45,956

33,302

146,350

1,381,399

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がないため、記載を省略しています。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

報告セグメントと同一区分のため、記載を省略しています。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:百万円)

日本

中国

アジア

北米

南米

欧州

オセアニア

その他

合計

1,082,370

190,881

256,495

45,387

32,961

165,449

75,603

12,561

1,861,709

 

(注) 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。

 

(2) 有形固定資産

(単位:百万円)

日本

アジア

北米

ブラジル

南米

欧州

オセアニア

合計

538,823

294,180

2,157

319,282

45,282

68,017

137,092

1,404,836

 

 

(表示方法の変更)

 前連結会計年度において独立掲記していた「中国」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「アジア」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の「2.地域ごとの情報 (2)有形固定資産」の組替えを行っています。

 この結果、前連結会計年度の「中国」137,817百万円、「アジア」165,611百万円は、「アジア」303,428百万円として組み替えています。

 

 前連結会計年度において独立掲記していた「ニュージーランド」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「オセアニア」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の「2.地域ごとの情報 (2)有形固定資産」の組替えを行っています。

 この結果、前連結会計年度の「ニュージーランド」141,218百万円、「オセアニア」5,132百万円は、「オセアニア」146,350百万円として組み替えています。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がないため、記載を省略しています。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

生活産業

資材

機能材

資源環境

ビジネス

印刷情報

メディア

その他

(注1)

合計

(注2)

減損損失

6,329

1,937

3,003

151

449

11,871

 

(注) 1.「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。

2.減損損失11,871百万円のうち、8,884百万円については特別損失の事業構造改善費用に計上しています。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

生活産業

資材

機能材

資源環境

ビジネス

印刷情報

メディア

その他

(注1)

合計

(注2)

減損損失

16,942

151

1,715

150

0

18,959

 

(注) 1.「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。

2.減損損失18,959百万円のうち、8,764百万円については特別損失の事業構造改善費用に計上しています。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

生活産業

資材

機能材

資源環境

ビジネス

印刷情報

メディア

その他

(注)

合計

のれんの償却額

3,358

1,707

16

-

-

5,082

のれんの未償却残高

49,439

8,785

78

-

-

58,303

 

(注)「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

生活産業

資材

機能材

資源環境

ビジネス

印刷情報

メディア

その他

(注)

合計

のれんの償却額

4,634

1,514

31

-

0

6,182

のれんの未償却残高

50,127

7,258

509

-

39,208

97,103

 

(注)「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

該当事項はありません。