ストーリー・沿革
サマリ
森林を起点に「紙の知見×素材化学×グローバル展開」で価値を再設計。サステナブルパッケージの拡張、木質由来の糖液・エタノール等の“バイオものづくり”、難処理古紙を資源化する「Renewa」で循環を強化し、資本効率重視(ROE起点)へ舵を切る総合森林素材グループ。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・2027年度営業利益1,200億円
・2027年度親会社株主に帰属する当期純利益800億円
・ネットD/Eレシオ1.0倍以内(2025年度以降の目安)
・2025–2027年度 自己株式取得累計1,200億円(同期間株主還元強化)
・配当性向50%(2025年度以降)
・研究開発投資500億円、成長投資2,700億円(2025–2027年度)
トップメッセージの要約
ポートフォリオ転換
ROE8%→10%
ネイチャーポジティブ
サステナブルパッケージ・木質バイオマス
用語解説
再生可能資源や再生紙を使い、使用後も回収・再資源化しやすい設計にした包装の総称です。プラスチック代替や、単一素材化・分別しやすい構造などで循環を前提に作られている点が特徴です。
■木質バイオマス
森林資源(木や枝、製材時の残材、黒液など)をエネルギーや材料として活用する考え方です。化石資源の代替を狙い、紙の製造副産物も含めて無駄なく使い切る発想に基づきます。
■木質由来の糖液
木材中のセルロース等を分解して得る糖分を含む液です。後工程でバイオエタノールや乳酸などの化学品原料に変換でき、紙パルプ工程と親和性の高い“バイオものづくり”の起点になります。
■バイオエタノール
植物由来の糖を発酵して作るエタノールです。燃料や化学品の原料として用いられ、化石由来原料の使用量削減につながります。
■SAF(持続可能な航空燃料)
従来の原油由来ジェット燃料に替わる低炭素・再生可能資源由来の航空燃料です。バイオエタノール等を経由して製造され、航空分野の排出削減に寄与します。
■自然資本会計
森林、土壌、水、生物多様性といった“自然資本”の変化を、事業上の資産・コスト・リスクとして把握し、意思決定に反映する手法です。森林を多く保有・管理する企業にとって重要な管理枠組みです。
■ネイチャーポジティブ
生物多様性の損失を食い止め、回復に向かう状態を目指す考え方です。植林や適切な森林管理、回収・再資源化の仕組みなどを通じて、自然の働きを増やすことを狙います。
■森林ファンド
投資家から資金を集め、森林の取得・育成・管理を行う仕組みです。木材収益や炭素吸収、環境価値の創出を長期視点で追求し、事業と自然資本の両立を図ります。
■グループ横断営業
グループ内の事業会社や機能を縦割りではなく束ね、製品・素材・技術を組み合わせて一体で提案する営業のやり方です。顧客課題に対して最適な“面”の解決策を提供できます。
■ポートフォリオ転換
収益性や成長性の観点から、既存事業の比重を見直し、包装・機能材・バイオ化学など将来性の高い領域へ資源配分を移す取り組みです。選択と集中で体質を変えます。
■感熱紙
熱で発色する特殊層を持つ紙で、レシートやラベルなどに使われます。インク不要で印字でき、物流や小売の現場で広く利用されています。
■nepia(ネピア)
家庭紙のブランド名です。ティシュ、トイレットロール、紙おむつなどを展開し、生活者向け製品の中核を担います。
■段ボール・紙器
段ボール箱や板紙を使ったパッケージの総称です。輸送・保管時の保護や販売時の見栄えを両立し、再生紙の活用でリサイクル循環にも適合します。
■バイオマスレジスト
木質などのバイオ由来成分を取り入れたレジスト(樹脂・コーティング材料)です。化石原料の比率を下げつつ、機能性を付与する材料として期待されています。
沿革
2 【沿革】
旧王子製紙株式会社は1873年2月抄紙会社として創立され、1933年5月には富士製紙株式会社及び樺太工業株式会社と合併し、わが国洋紙生産の80%以上を占めるに至りましたが、1949年8月過度経済力集中排除法に基づき3社に分割されました。当社はその3社のひとつである苫小牧製紙株式会社として発足し、その後1952年6月王子製紙工業株式会社、1960年12月王子製紙株式会社、1993年10月新王子製紙株式会社、1996年10月王子製紙株式会社と商号を変更しました。
その後、当社は、各事業群の経営責任をより明確にし、グループ全体の企業価値の極大化を目的に、2012年10月1日付で、当社の白板紙・包装用紙事業、新聞用紙事業、洋紙事業、イメージングメディア事業、パルプ事業、資源環境ビジネス・原燃料資材調達に係る事業及び間接部門等を会社分割により、それぞれ当社の100%子会社に承継させ、商号を「王子ホールディングス株式会社」に変更し、持株会社へ移行し、今日に至っています。その概要は次のとおりです。
関係会社
4 【関係会社の状況】
(注) 1.特定子会社です。
2.有価証券報告書の提出会社です。
3.議決権の所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)です。
4.王子製紙㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 (1) 売上高 289,820百万円
(2) 経常利益 10,880百万円
(3) 当期純利益 8,827百万円
(4) 純資産額 185,610百万円
(5) 総資産額 327,796百万円