2025年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    4,372名(単体) 25,011名(連結)
  • 平均年齢
    41.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.6年(単体)
  • 平均年収
    7,794,922円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

板紙・紙加工関連事業

9,068

軟包装関連事業

2,967

重包装関連事業

800

海外関連事業

9,732

その他の事業

2,444

合計

25,011

 

(注) 従業員数は就業人員であります。

 

(2) 提出会社の状況

2025年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

4,372

41.9

16.6

7,794,922

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

板紙・紙加工関連事業

4,103

軟包装関連事業

211

その他の事業

58

合計

4,372

 

(注) 1 従業員数は就業人員であります。

2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

特記すべき事項はありません。

 

 

(4)管理職に占める女性従業員の割合、男性従業員の育児休業取得率および従業員の男女の賃金の差

  異

① 提出会社

ⅰ) 女性管理職比率(2025年3月31日現在)

管理職に占める女性の割合(%)

6.5

 

(注) 1 当社から社外への出向者、社外から当社への出向者を除いております。

   2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 

ⅱ) 男性の育児休業取得率(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

男性育児休業取得率(%)

管 理 職

140.0

総 合 職

97.4

業 務 職

98.0

定年再雇用社員

無期契約社員(フルタイム勤務)

無期契約社員(パートタイム勤務)

有期契約社員(フルタイム勤務)

有期契約社員(パートタイム勤務)

 

(注) 1 当社から社外への出向者、社外から当社への出向者を除いております。

   2 「」は育児休業取得の対象となる男性従業員がいないことを示しております。

   3 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 

ⅲ) 男女の賃金の差異(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

男性に対する女性の賃金の割合(%)

全従業員

65.9

 正規雇用従業員

71.8

 非正規雇用従業員

49.6

補足説明

賃  金:給与および賞与

対 象 者:<正規雇用従業員>

     正社員、無期契約社員(フルタイム勤務)

     <非正規雇用従業員>

     定年再雇用社員、無期契約社員(パートタイム勤務)、有期契約社員(フルタイム勤務、パートタイム

     勤務)

説 明1.当社では、初任給設定およびその後の昇給体系において、性別による差異はありません。

      正社員(管理職を除く)の平均基本給の男女比 94.2%

   2.ただし、下記を主な理由として、男女の賃金に差異が生じております。

     <正規雇用従業員>

     ・女性の勤続年数が男性に比べて短い

     ・女性の管理職が少ない

     ・製造現場の交替勤務職場には男性が多く、交替勤務手当、深夜勤務手当、時間外勤務手当が支給

      されている

     <非正規雇用従業員>

     ・女性にパートタイム勤務の契約社員が多い

     ・女性に相対的に賃金が高い定年再雇用社員が少ない

   3.女性の採用促進に注力して女性比率を高めるとともに、職域拡大と管理職登用にも積極的に取り組

     んでおります。併せて、女性が安心して長く働き続けられる環境づくりを進めております。

 

(注) 1 当社から社外への出向者、社外から当社への出向者、および役員を除いております。

   2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 

 

② 連結子会社(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

名 称

管理職に占める女性の割合(%)

男性育児休業取得率(%)

男性に対する女性の賃金の割合(%)

全従業員

正規雇用

非正規雇用

従業員

従業員

大和紙器㈱

6.4

正社員事務職

50.0

75.0

75.9

70.3

正社員現業職

33.3

セッツカートン㈱

4.5

正社員事務

50.0

78.3

77.9

74.2

正社員営業

正社員製造

27.3

準社員事務

準社員営業

準社員製造

東海紙器㈱

7.7

営業

0.0

71.4

75.9

84.1

事務

製造

0.0

日之出紙器工業㈱

5.1

正社員

90.9

63.8

70.1

54.9

契約社員

パート

準社員

RGコンテナー㈱

0.0

正社員

0.0

58.6

64.6

64.2

非正規社員

アサヒ紙工㈱

37.5

正社員

50.0

81.6

94.5

92.8

準社員

パート

㈱朝日段ボール

0.0

事務職

0.0

63.9

73.1

102.7

製造職

0.0

加藤段ボール㈱

25.0

正社員

72.6

77.9

66.1

嘱託

パート

㈱金羊社

14.5

正社員

80.5

84.0

68.4

その他

㈱甲府大一実業

11.1

正規雇用

100.0

88.5

89.1

91.8

非正規雇用

武田紙器㈱

8.3

正社員

40.4

83.5

82.6

パート社員

富士丸福㈱

14.6

正規雇用

0.0

63.3

70.1

51.9

非正規雇用

北陸紙器㈱

0.0

正社員

50.0

64.1

71.9

129.7

その他

吉川紙業㈱

0.0

正社員

0.0

81.3

90.1

66.7

契約社員

パート社員

 

 

名 称

管理職に占める女性の割合(%)

男性育児休業取得率(%)

男性に対する女性の賃金の割合(%)

全従業員

正規雇用

非正規雇用

従業員

従業員

マタイ紙工㈱

20.0

正社員

100.0

86.8

77.4

82.9

契約社員・パート

丸三製紙㈱

12.5

正社員

83.3

98.4

96.4

契約社員

大興製紙㈱

2.9

正規社員

0.0

68.5

68.8

64.0

非正規社員

朋和産業㈱

2.5

正社員

10.0

58.9

62.2

60.2

その他

㈱日商グラビア

12.0

正社員

70.3

72.0

55.6

契約社員

0.0

パート社員

アールエム東セロ㈱

5.6

総合職

77.0

74.6

56.6

地域職

0.0

管理社員

一般社員

33.3

四国トーセロ㈱

5.3

正社員製造職

100.0

85.3

88.7

69.0

正社員営業職

正社員事務職

嘱託社員製造職

契約社員製造職

㈱タキガワ・コーポレーション・ジャパン

2.9

総合職

14.3

65.9

74.9

80.5

日本マタイ㈱

6.7

正社員

46.2

71.6

72.9

75.2

その他

樽谷包装産業㈱

9.1

全労働者

62.4

77.1

64.4

正社員

契約社員

パート

レンゴーロジスティクス㈱

4.3

正社員

29.2

76.9

81.7

56.7

嘱託社員

契約社員

パート社員

山陽自動車運送㈱

2.0

正社員

0.0

56.7

72.2

48.7

契約社員

山田機械工業㈱

8.8

正社員

50.0

84.1

82.0

契約社員

 

(注) 1 「―」は対象となる従業員がいないことを示しております。

   2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティについてのガバナンス

当社グループは、気候変動などの地球環境問題、人権の尊重、従業員の健康・安全、公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、サステナビリティを巡る課題への対応は、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であると認識しており、これらの課題に積極的に取り組んでおります

あわせて、経営品質の向上と将来のリスクの低減あるいは回避などを目的に、代表取締役会長を委員長とするCSR委員会を設置し、コンプライアンス、環境、災害、品質、情報等に係るリスク管理については、各担当部門およびCSR委員会の下部組織である倫理、環境、安全衛生、CS(顧客満足)、広報、情報セキュリティの6つの委員会が協力して、社内規程の制定、マニュアルの作成等を行うとともに、グループ全体の状況の監視を行っております

取締役会は、これらの取組み状況について、各部門を管掌または担当する取締役および各委員会の委員長から報告を受けるとともに、必要に応じて改善策等を審議、決定しております

 

  コーポレートガバナンス体制図(2025年6月26日)


  ※上記の図表は、有価証券報告書提出日現在の状況を表示しております。

当社は、2025年6月27日開催予定の第157回定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役10名選任の件」および「監査役1名選任の件」を提案しておりますが、当該議案が承認可決された場合の状況は上記と同様であります。

 

(2) マテリアリティ(重要課題)とそ取組

当社は、当社グループが取り組む重要課題をマテリアリティとして特定し、ステークホルダーに対して当社の戦略とその重要性を明確に伝えるため、2023年6月にその内容を開示しました。

さらに、変化する経営環境や社会的要請に対応するため、2025年3月にマテリアリティの改定を実施しました。

改定版では、当社グループのマテリアリティを「パッケージプロバイダー」としての新たな価値創出、地球環境との共生、人を中心におく経営、持続的成長に向けた経営基盤の強化の4つとし、これらの実現に向けた14項目の取組みテーマと中期目標を設定しました。

詳細については当社ウェブサイト等に開示しております。

 

 

 

レンゴーグループのマテリアリティ(重要課題)

「パッケージプロバイダー」としての新たな価値創出

●取組みテーマ

 持続可能な包装の提供

●説明

 社会的課題の解決に資する包装製品の開発と普及を通 じ、持続可能な社会の形成に貢献します。

●主な施策

 1.環境配慮型紙製品の開発と普及

 2.環境配慮型プラスチック製品の普及と推進

 3.低炭素型パッケージの推進

●取組みテーマ

 社会的課題を解決する

 新たな事業や製品の創出

●説明

 長年にわたり培ってきた技術の応用や、事業の垣根を超えたグループ間の連携を加速させ、旧来の枠組みにとらわれない新たな価値を創出します。

●主な施策

 1.セルロース製品の生産拡大

 2.新規セルロース製品の開発と普及

 3.バイオエタノールの開発と普及

 4.多様化する社会的ニーズへの対応

●取組みテーマ

 持続可能な物流の構築

 

●説明

 物流に不可欠なパッケージづくりを担う企業として、調達から出荷、使用および回収に至るバリューチェーン全体の課題解決に取り組みます。

●主な施策

 物流従事者の安全確保と負担の軽減

地球環境との共生

●取組みテーマ

 気候変動への対応

●説明

 温室効果ガスの削減など、事業活動による気候変動への影響を抑える「気候変動の緩和」と、自然災害によるサプライチェーンの寸断リスクに備える「気候変動への適応」に取り組みます。

●主な施策

 1.温室効果ガス排出量の削減

 2.リスクへの適応

●取組みテーマ

 循環経済の拡大

●説明

 すでに確立されている段ボールの古紙リサイクルシステムをより堅固なものにするとともに、プラスチックの資源循環など、新たなシステムの実現に取り組みます。

●主な施策

 1.段ボール資源循環システムの強化

 2.プラスチック資源循環システムの構築

 3.水資源の効率的利用

●取組みテーマ

 自然資本の保全

●説明

 生産活動に不可欠な自然資本を持続可能なものとするため、製造工程における環境負荷の低減やビオトープなどの自然環境の保全に取り組みます。

●主な施策

 1.自然共生サイトの管理と活用

 2.環境事故と汚染の防止

 

 

 

人を中心におく経営

●取組みテーマ

 人権の尊重

●説明

 従業員をはじめ、取引先や顧客など事業に関わる全てのステークホルダーの人権尊重を念頭に、事業活動を通じ企業の社会的責任を果たします。

●主な施策

 人権デュー・ディリジェンスの実施

●取組みテーマ

 安全で働きやすい環境の整備

●説明

 業務に携わる全ての人の安全衛生を確保するとともに、労働災害の撲滅に取り組みます。

●主な施策

 労働安全衛生の確保

●取組みテーマ

 ゆとりと豊かさの実現

●説明

 従業員が個々の状況に応じたキャリア形成を目指せる柔軟な制度と環境を整備し、心にゆとりと豊かさをもって働くことがエンゲージメント意識の醸成と全要素生産性(TFP)の向上につながる組織風土を実現します。

●主な施策

 1.従業員エンゲージメントの向上

 2.キャリア形成支援

●取組みテーマ

 DEIの推進

●説明

 性別や年齢などにとらわれず多様な人材が互いを尊重かつ受容しあうことで、一人ひとりの個性や強みが引き出され、シナジーが生み出される組織を目指します。

●主な施策

 1.多様な人材の活躍推進

 2.生涯現役を見据えた制度設計

持続的成長に向けた経営基盤の強化

●取組みテーマ

 グループガバナンスの強化

●説明

 レンゴーグループのガバナンス強化に取り組み、コンプライアンスと経営管理水準の維持および向上を図ります。

●主な施策

 1.レンゴーグループの一体感の醸成

 2.コンプライアンスに関する従業員の理解増進

 3.腐敗行為の発生防止

●取組みテーマ

 DXの基盤構築

●説明

 デジタル技術とそれを扱う人間の調和を実現させ、データの収集と活用によりさまざまなビジネス課題の解決と社会への貢献を目指します。

●主な施策

 1.DXの推進

 2.情報セキュリティの強化

●取組みテーマ

 取引先とのパートナーシップの強化

●説明

 環境と社会に配慮した健全な原料調達とパートナーシップ構築宣言に基づく適正な取引の徹底とともに、強靭なパートナーシップの構築により、レンゴーグループと取引先相互の発展を目指します。

●主な施策

 持続可能な調達の推進

●取組みテーマ

 製品の品質と安全性の保証

●説明

 徹底した品質と安全性の確保により顧客のニーズを満たす製品を安定的に供給し、顧客満足度の向上を図ります。

●主な施策

 ZD(Zero Defects)の達成

 

 

(3) 環境への取組

 ① 2050年に向けての環境の取組

当社グループは2021年、優先的に取組むべき環境に関わる6つのマテリアリティを特定し、取組みを推進してきました。その後、環境課題の多様化やステークホルダーの期待など外部環境の変化と、当社グループの事業領域拡大を踏まえて、2025年3月にマテリアリティの見直しを行い、あわせて2025年4月、課題解決に向けた長期・中期の環境目標を改定しました。当社グループは、地球環境とともに生きる社会の実現に向けて、「気候変動」、「循環経済」、「自然資本」への対応を取組みの柱とし、新たな目標達成に向けて取組みを進めてまいります。

詳細については当社ウェブサイト等に開示しております。

 

[長期目標] レンゴーグループ環境アクション2050(2025年4月改定)

 

 レンゴーグループは、パッケージング・イノベーションを通じて環境課題を解決し、

 地球環境とともに生きる社会を実現します。

 

 ・ バリューチェーン全体における温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指します。

 ・ 資源を効率的に循環させ非化石資源や再生材の使用割合の最大化を目指します。

 ・ 自然資本に対する負の影響の最小化を目指します。

 

 

 

[中期目標] エコチャレンジ2030(2025年4月改定)

 

 ●「パッケージプロバイダー」としての新たな価値創出

 取組みテーマ:持続可能な包装の提供

      <主な施策>

     1. 環境配慮型紙製品の開発と普及

     2. 環境配慮型プラスチック製品の普及と推進

     3. 低炭素型パッケージの推進

 

 ● 地球環境との共生

   取組みテーマ:気候変動への対応

     <主な施策>

     1. 温室効果ガス排出量の削減

     2. リスクへの適応

 

   取組みテーマ:循環経済の拡大

     <主な施策>

     1. 段ボール資源循環システムの強化

     2. プラスチック資源循環システムの構築

     3. 水資源の効率的利用

 

   取組みテーマ:自然資本の保全

     <主な施策>

     1. 自然共生サイトの管理と活用

     2. 環境事故と汚染の防止

 

 

 

温室効果ガス排出量の削減

最も優先すべき課題である気候変動への対応については、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを掲げ、2030年度までに国内における温室効果ガス排出量(*)を2013年度比で46%削減することを目指して取組みを進めております。2024年度は2013年度比で14.0%の削減となりました。2025年度には、当社金津工場で石炭からLNGへの燃料転換を実施するなど、2030年度の目標達成に向けて、徹底した省エネルギー化とともに、石炭・重油ボイラの燃料転換、バイオマスボイラの新設、太陽光発電設備などの再生可能エネルギーの導入促進に取り組んでまいります。

(*)「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づく調整後温室効果ガス排出量

 


 

TCFD提言への取組(気候変動への対応)

当社グループは、気候変動によるリスクおよび機会に関連する影響評価、対応策の立案と推進に向け、2021年12月、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同を表明しております。これまでに開示してきた板紙・紙加工関連事業および軟包装・重包装関連事業におけるリスクおよび機会の評価結果に加え、環境委員会の下で行っている温室効果ガス排出削減に向けた活動実績を追加することで開示の充実を図りました。その詳細な結果を含む直近の情報を当社ウェブサイト等に開示しております。

 

[ガバナンス]

経営品質の向上と将来のリスクの低減あるいは回避等を目的に、代表取締役会長を委員長とするCSR委員会の下部組織として環境経営推進部の責任者を委員長とする環境委員会を設置しております。環境委員会の開催頻度は年4回で、CSR委員会は議事の報告を受けております。CSR委員会に報告される内容は、案件の重要性や緊急度に応じ、適宜取締役会にも連携されており、環境経営に対する監視と指導が有効に働く体制としております。

環境委員会の下部組織である「脱炭素ワーキンググループ(以下、「脱炭素WG」という。)」「グループ環境活動会議」では、温室効果ガス排出削減に関する情報収集や当社各部門およびグループ全体の活動計画・進捗状況を管理しております。

 

 活動実績

 

構成メンバー

主な活動

概要

脱炭素WG

・代表取締役社長兼

 COO

・環境委員会委員

・各部門の代表者

・GHG排出量削減に関する動向、技術

 に関する情報収集

・GHG排出量削減に関する中長期活動

 計画の立案、進捗の管理と達成状況の

 検証

・適宜、進捗や実績を環境委員会へ報告

<議題>

・Scope1・2・3削減取組みの検討

・GXリーグについての情報共有

グループ環境活動会議

・レンゴー単体

・国内グループ各社

・環境委員会で検討されたGHG排出量

 削減方針の周知

・設定された目標の達成に向けて自社で

 可能な対策の検討・実行を推進

・適宜、進捗や実績を環境委員会へ報告

<実施内容>

・再生可能エネルギーの導入

・燃料転換の実施

 

 

 [リスク管理]

当社は重要な環境側面ならびに環境法規制等を考慮の上、環境委員会での審議を経て、環境経営の推進にかかる事業計画上のリスク・機会を特定しております。

環境委員会およびCSR委員会では、リスク・機会を特定の上、その発生可能性と影響度を評価するとともに、即時ないし中長期といった対応の時間軸を念頭に取組みの優先順位付けを行い、リスク・機会に対応した事業計画を検討しております。また、社内規程の制定、マニュアルの作成等を指揮するほか、グループ全体の状況を監視しております。

取締役会では、特定されたリスク・機会の認識を踏まえ、環境経営にかかる事業計画の遂行を監督するとともに、グループ全体の状況を踏まえ、必要に応じて改善策等を審議・決定しております。

環境経営推進部は、これらのリスク・機会の認識に則した対応の戦略的枠組みを具体化し、当社各部門およびグループ全体で運用するため、現場人材の育成支援やモニタリング等の運用全般を調整・指導しております。当社グループでは、これらのパフォーマンスにおいて改善の機会を特定し、その後のパフォーマンス改善につながる施策を遂行するとともに、その効果をモニタリングするサイクルを継続することで、気候変動に対するレジリエンスの向上に努めております。これらのマネジメントシステムにおいては、その全体にトップマネジメントが関与し、環境パフォーマンスの継続的な改善を指揮することで、当社グループ全体のマネジメントシステムの一つとしての実効性確保を図っております。

 

 

 [戦略]

 (シナリオ分析に基づくリスク・機会の特定)

当社は2022年度に主要事業である板紙・紙加工関連事業を対象に、2030年時点における外部環境の予測に基づいたシナリオ分析を実施したことに続き、2023年度は軟包装関連事業および重包装関連事業にシナリオ分析の範囲を拡大しております。シナリオについては、パリ協定を踏まえて低炭素経済に移行する1.5℃シナリオと、現状の想定以上の気候変動対策は実施されない4℃シナリオを設定しております。

部門横断型ワークショップ等で議論を重ね、気候変動によるリスク・機会の絞り込み、予想される財務影響の把握、対応策の検討を行った結果、4℃シナリオでも、リスク・機会の両面で影響が生じる可能性が確認されましたが、低炭素社会への移行が進む1.5℃シナリオでは、移行リスクと機会における影響がより大きくなる可能性が高いとの認識に至っております。当社グループでは、各シナリオにおけるリスクおよび機会を考慮し、環境経営を推進しております。

 

 (リスク・機会の認識と対応策)

当社ではシナリオ分析に基づき、2030年度において事業継続または利益への影響が懸念される要因として、炭素税の導入をはじめとする政策・法規制の変更や、電力小売価格等の上昇を含む移行リスクのほか、災害の激甚化と頻繁化に伴い施設への影響等が懸念される物理リスクを認識しております。

当社グループではこれらへの対応策として、移行リスクについては、エネルギー転換のための設備投資や財務影響を最小化する適正な製品価格の実現を基本としつつ、工場の稼働や調達の平準化による原燃料価格変動リスクの制御等を図るとともに、物理リスクについては、BCPの策定とその実効性確保、生産拠点における水害対策(嵩上げ、止水板、非常用電源等の設置)を行うほか、有事の際の分散調達も可能とするサプライチェーンマネジメントの強化等を図っております。

また、これらのリスク回避の一方、物流効率化に資する包装設計やグリーンロジスティクス、ライフサイクルアセスメント(LCA)に基づく低炭素化を戦略的に推進するとともに、一連の取組みに関する情報開示の拡張と深化を図ることで、新たな機会の獲得に努めております。

なお、これらのリスク・機会の認識と対応策の詳細につきましては、直近の情報を当社ウェブサイト等に開示しております。

 

 [指標と目標]

当社グループは、2025年4月に環境に関する中長期目標の見直しを実施しております。2050年を目途とする長期目標「レンゴーグループ環境アクション2050」を掲げ、温室効果ガス排出量実質ゼロの達成を目指しております。また、2030年度を目途とする中期目標「エコチャレンジ2030」では、国内グループ各社を対象に削減目標を設定するとともに、最終的にはSBT(Science Based Targets)を達成すべく着実に取組みを進めております。

 

 

(4) 人的資本・多様性に関する取組

 [戦略]

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は次のとおりであります

 

レンゴーグループ 人材育成方針・社内環境整備方針

 

レンゴーグループは、人本主義(人間中心主義)を会社経営の柱に据えて、働く者一人ひとりの成長こそが

企業を成長させるとの考えのもと、以下の人材育成、社内環境整備を行っています。

 

1.人材育成に関する方針

  自立と自律の気概を持ち、自ら学び、考え、やり抜く人材を育成するため、さまざまな成長の機会を

  提供します。

   生産性とは人間の心の持ちようであるとの基本に立ち返り、全要素生産性(TFP)向上に邁進する

    人づくりに取り組みます。
    そして、全要素生産性の向上を図ることにより生み出される付加価値を従業員に適切に分配し次の

  長につなげる「成長と分配の好循環」を中長期的に実現するための取組みを、労使一致協力して推し

  進めてまいります。

 

2.社内環境整備に関する方針

  多様な人材が互いに尊重かつ受容し、持てる能力を最大限に発揮して活躍できるよう、DEIに積極

  的に取り組みます。

  生涯現役の考えに基づき、心身ともに健康で、安全かつ安心して、いきいきと働くことができる職場

  環境を築くとともに、仕事と生活の調和のとれた働き方を推進します。

 

 

 

当社グループは、人本主義を会社経営の柱に据えて、人への投資、人づくりを通して、持続的な成長と生産性向上に取り組んでおります。

 

人材育成に関しては、優秀な人材を確保し適正に配置したうえ、「現場にこそ真理がある」をモットーに、それぞれの持ち場におけるニーズに対応した職種別や階層別教育を計画的に実施するとともに、グローバル人材の育成、自己啓発の支援といった教育制度を整備・拡充し、自己の成長を実感できる取組みを進めております。

生産性についてあらゆる要素を分析し、技術革新とともに人の働き方、心のありようも意識しながら全要素生産性を高めることに労使一致協力して取り組んでおり、2022年度からは、「生産性とは人間の心の持ちようである」という基本に立ち返り、「心をみがこう」をスローガンとする人づくりの研修を3事業年度にわたり全社展開しました。第一弾は製造現場の係長・主任を対象とした全国研修、その後は全国事業所や事業所・部門ごと、また階層別・職種別に順次開催し、特に、職場におけるコミュニケーションは、働く人と人を結びつけ、組織力・現場力の源になる重要なものと考えており、メインテーマとしました。そして、研修を通して浮かび上がった課題について、実行委員会および労使の議論を経て人事諸施策へ反映させました。2025年3月までに約4,500名の全従業員が受講を完了しました(研修回数305回、延べ6,609名が参加)が、さらなる現場力の強化、生産性の向上を図るため、人への投資、人づくりに今後も継続して取り組み、グループ全体にも展開させてまいります。

 

多様な人材が互いに尊重かつ受容し、個々の能力を最大限に発揮することによってイノベーションが生まれる企業を目指しております。2014年4月に女性活躍推進室を設置して女性が能力をさらに発揮できる企業風土づくりや環境整備に取り組み、2022年4月にはD&I推進室への改称を経て2025年1月にDEI推進部に改組し、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョンを推進・強化しております。

中でも女性の活躍推進については、「女性の活躍推進に関する行動計画」に掲げる目標の達成はもとより、採用促進と職域拡大に注力し女性比率を高めるとともに、教育・キャリア形成の強化・充実を図っております。さらに、管理職登用についても積極的に取り組み、女性の役員登用につなげてまいります。

また、生涯現役の考えのもと、2019年4月に導入した65歳定年にあわせて「レンゴーはつらつ健康宣言」を策定し、誰もが健やかで心豊かなはつらつとした生活を実現するために、日々の健康づくりと安全・安心な職場づくりに取り組み、健康経営を実践しております。

少子化対策と次世代育成支援の一環として、2006年4月より第3子以降の出産には100万円の祝い金を贈呈し、子育てを制度面と経済面の両方からサポートしております。制度実施以降は毎年30名前後の受給者が発生し、2024年9月には延べ500名に達しました。

さらに、2025年4月には改正育児・介護休業法への対応に加え、当社独自に法令以上としていた両立支援制度をより一層充実させて改定し、安全かつ安心して働くことができる職場環境を整備しております。

 

 [指標および目標]

当社グループにおける、上記[戦略]において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針について、提出会社においては次の指標を用いております。当該指標に関する目標および実績は、次のとおりであります。なお、当社グループにおいては事業特性や企業規模が多様であるため、各社の課題に応じた取組みを行っております。

 

① 女性の活躍推進に関しては行動計画(期間:2021年4月1日から5年間)を策定し、次の目標を掲げております。

 1.総合職女性採用比率を3割以上とする

 2.業務職女性採用比率を2割以上とする

 3.女性管理職数を1.5倍以上とする(2020年度40名 → 60名以上)

 4.男性の育児休業取得率を8割以上とする

 

2023年度

2024年度

目標

(2026年3月末)

総合職女性採用比率

30.1%

34.5

30%以上 

業務職女性採用比率

24.6%

21.7

20%以上 

女性管理職数

49名

56

60名以上 

男性育児休業取得率

106.3%

100.0

80%以上 

 

 

② 誰もが働きやすい職場環境を整える中で、障がい者の雇用促進や職域拡大に積極的に取り組んでおります。2025年3月時点の障がい者雇用率は2.6%と法定雇用率を満たしております。また、障がいに関する正しい理解のもと当事者意識をもって行動できる従業員を増やすため、2018年度より「ユニバーサルマナー検定研修」を行っており、2024年度は管理職や新入社員が順次受講し、同研修の修了者は約800名となりました。

 

③ 2015年より「全要素生産性(TFP)向上による総労働時間削減」に取り組んでおります。年次有給休暇取得促進については、2024年度の取得率は目標とする65%を超えました。引き続き取得率の向上に向けて取組みを着実に進めてまいります。

 

④ 社内研修の実施や社内外の相談窓口の設置などを通じて、メンタルヘルス対策を推進しており、ストレスチェックの受検率100%を目指すとともに、職場環境改善を通じて従業員エンゲージメントの向上を図っております。

調査年

2021

2022

2023

2024

ワークエンゲージメント(偏差値)

47.9

48.3

48.4

48.5

 

   ※第三者(株式会社アドバンテッジリスクマネジメント)が提供するストレスチェックで測定し、偏差値で算出。