人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数2,107名(単体) 3,411名(連結)
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平均年齢40.8歳(単体)
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平均勤続年数15.9年(単体)
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平均年収8,707,047円(単体)
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平均年収の
対前年増減率3.0%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
人材戦略に関する基本方針については、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)人的資本に関する考え方を参照ください。
従業員給与等の決定方針については以下のとおりです。
① 給与等の決定に関する基本方針
当社は、企業理念「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」の実現に向け、「挑戦」「共創」「目利き」といった組織力の発揮を通じて、経営戦略の推進を担う人材の確保・定着・育成を人材戦略の中核と位置付けております。
従業員給与等につきましては、能力および業績貢献度を踏まえつつ、社会状況等も勘案し、経営戦略との整合を図りながら決定しております。また、同業他社および労働市場に対して競争力のある水準を維持するとともに、生み出した収益・成果を継続的かつ適切に従業員へ還元することを基本方針としております。
② 役割等級制度の概要と給与への反映
給与体系については、職務の役割・責任に基づく役割等級制度を採用しております。各従業員の等級は、原則年1回実施する人事評価の結果に基づき見直しを行い、その結果を給与等に反映しております。これにより、個人の能力開発への取り組みやスキル向上、組織目標への貢献度を適切に処遇に連動させております。
③ 給与等の決定プロセス
従業員給与等は、会社の経営状況、従業員の生産性、人事部門による市場データ分析および前年度の連結業績(営業利益・売上高等)を踏まえ、労使で真摯に協議のうえ決定しております。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員であり、臨時従業員は、年間の平均人員を(外数)で記載しております。
2.全社(共通)は、総務および経理等の管理部門の従業員であります。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員であり、臨時従業員は、年間の平均人員を(外数)で記載しております。
2. 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)は、総務および経理等の管理部門の従業員であります。
③ 労働組合の状況
当社グループの主な労働組合には、日本化学エネルギー産業労働組合連合会に加盟する日産化学労働組合があり、同組合は単一組織で関係会社を含む9支部(組合員数1,571名)から構成されております。
なお、最近の労使関係は極めて安定しております。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
ア 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、管理職に占める女性労働者の割合については、当社から社外への出向者を除いております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、当社から社外への出向者を除いております。
3.男女の賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、当社から社外への出向者を除いております。
4.全労働者は、正規雇用労働者とパート・有期労働者を含んでおります。
5.パート・有期労働者は、パートタイマー及び有期の嘱託契約の労働者を含み、派遣社員を除いております。
6.男女の賃金差異については、主に等級別人数構成と勤続年数の差によるものであります。正規雇用労働者のうち、管理職の男女の賃金差異は87.7%、管理職以外の男女の賃金差異は86.2%ですが、正規雇用労働者全体の割合は76.4%です。この理由は、管理職に占める女性労働者割合が低い(5.4%)ためです。現在は、総合職に占める女性労働者割合の向上、および管理職に占める女性労働者数の増加を念頭に、女性登用を推進しております。また、パート・有期労働者については、相対的に所定労働時間が短く、賃金が低いパートタイマーの人数割合の差等により、男女の賃金差異が生じております。
イ 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、管理職に占める女性労働者の割合については、当社から社外への出向者を除いております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、当社から社外への出向者を除いております。
3.男女の賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、当社から社外への出向者を除いております。
4.全労働者は、正規雇用労働者とパート・有期労働者を含んでおります。
5.パート・有期労働者は、パートタイマー及び有期の嘱託契約の労働者を含み、派遣社員を除いております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<ガバナンス体制図>
(1)サステナビリティ推進体制
当社グループは、「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」を企業理念としています。この企業理念に基づき、2050年のあるべき姿「人と自然の豊かさを希求し成長する未来創造企業」「強い情熱で変革に挑む共創者集団」を定めた長期経営計画『Atelier2050』を策定し、「事業領域の深耕と拡大」「サステナブル経営の深化」「経営・業務基盤の変革」を基本戦略として進めています。また、『Atelier2050』に定めたあるべき姿へ至る通過点として、2027年の姿を示し、持続的成長の道標とする中期経営計画『Vista2027』を策定し、その達成に向けた基本戦略の1つとして、サステナブル経営を推進しています。
①ガバナンス
著しい環境変化のなか、当社グループは、企業理念の実践であるサステナビリティ活動をより一層充実させるために、当社のサステナビリティへの取り組み方針を示す「行動指針」をはじめ、「日産化学グループ人権方針」「レスポンシブル・ケアに関する基本方針」「生物多様性行動指針」など関連する方針を定めています。これらの方針は、社会の変化に応じて適宜改訂し、以下に示すガバナンス体制で監督・執行状況を管理しています。
1) 監督体制
気候関連を含むサステナビリティ関連のリスク及び機会の監督の責任は取締役会が負っています。
取締役会の下に5つの委員会を設置しており、取締役会は各委員会の委員長から、当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会やその対策・モニタリング指標等を含むサステナビリティ関連業務に関する審議事項について付議・報告を受けています。取締役会において、これらの付議・報告に対して議論・決議を行うことで、サステナビリティ関連のリスク・機会に対する監視・監督・助言を行っています。
2) 執行体制
サステナビリティ活動の推進体制として、サステナビリティ委員会、気候変動対策委員会、リスク・コンプライアンス委員会、環境安全委員会、品質保証委員会を取締役会の下に設置しています。各委員会は、執行役員および関連部門長などで構成され、以下の表に示す事項について審議を行っています。各委員会での審議内容は経営会議の承認を経て取締役会に付議され、議論・決議が行われます。これにより、各委員会で審議した活動方針や目標設定、進捗に対する取締役会による監督が実施されています。
※1〔部門〕 内部監査部、各事業部、企画本部、知的財産部、購買部、経営企画部、人事部、サステナビリティ・IR部、財務部、デジタル改革推進部、生産技術部(現生産技術本部)、環境安全・品質保証部(現リスクマネジメント部)
※2〔箇所〕 工場、研究所
3) 推進体制
当社グループは、「社会動向に合致したサステナビリティ戦略の立案と社内啓蒙ならびに情報の発信」をミッションとするサステナビリティ・IR部サステナビリティグループを設置し、サステナビリティ活動を推進しています。サステナビリティ委員会、気候変動対策委員会での決定事項を含むサステナビリティに関する重要テーマは、各箇所・各部門に共有され、具体的な目標・施策として落とし込まれており、その進捗状況についてはサステナビリティ委員会・気候変動対策委員会において定期的に確認しています。
グループ重要リスクへの対応の推進については、「②リスク管理」をご参照ください。
4) 取締役のスキル開発とサステナビリティ課題への対応
当社グループの基本戦略の1つであるサステナブル経営を推進するため、ESG動向を踏まえた当社グループにとってのサステナビリティ課題について各委員会で審議した結果を取締役会に付議・報告するだけでなく、社会動向の最新情報を提供する勉強会等を定期的に開催することで、取締役のスキル開発を行っています。
また、社外取締役に対しては、経営企画部が取締役会に付議される議案等の事前説明を行うとともに、サステナビリティ関連情報を含む成長戦略やガバナンスの充実等に必要な経営情報の提供を行っています。これにより、取締役が適切な経営判断・監督を行うための知見を深め、サステナビリティ経営の実効性を高めています。
<当社の取締役会のスキル・マトリックス>
5) 役員報酬とESG指標の連動
当社では、役員報酬の業績連動部分報酬にESG連動指標を組み込むことで、サステナブル経営の推進とコーポレート・ガバナンスの向上を図っています。具体的には、以下の指標を報酬算定に反映しています。
・第三者機関によるESG評価
・GHG排出量削減(Scope1+2)
これらの指標は、定量的な評価に基づき、報酬に反映される仕組みとなっています。
※報酬制度の詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。
②リスク管理
1) リスクマネジメント体制
「3 事業等のリスク (1) 体制」をご参照ください。
2) グループ重要リスクの選定・管理
各部門の事業特性やグローバルな政治・経済・社会情勢など、ビジネスを取り巻く環境を考慮して、リスク・コンプライアンス委員会の当社グループの統合的なリスク管理の枠組みのなかで、気候変動関連リスク・自然資本関連リスクおよびその他のサステナビリティ関連リスクを含むリスクの洗い出しを実施しています。洗い出したリスクについて、各部門、各箇所および国内連結子会社のリスク・コンプライアンス責任者からの意見集約などを通じて、発生可能性(5ランク)と事業への影響度(5ランク)の観点から評価し、その後、当社取締役へのヒアリングを実施したうえで、リスクマップを作成し、「グループ重要リスク」を選定しています。なお、「グループ重要リスク」の選定にあたっては、サステナビリティ関連リスクについて、他の種類のリスクと比較して特段高い優先順位を付しているものではありません。
「グループ重要リスク」やその対策等、リスク管理に関する重要事項については、リスク・コンプライアンス委員会で審議し、取締役会で決議されます。
洗い出されるリスクの分類
発生可能性の判断基準の目安 影響度の判断基準の目安
グループ重要リスクの1つとして「環境保全への取り組み不足」を選定しており、本リスクについてより精緻に評価するために、気候変動および自然資本(生物多様性)関連のシナリオ分析を実施しています。シナリオ分析の詳細については「(2) 気候変動 ③戦略」および「(3) 自然資本(生物多様性)への対応 ③戦略」をご参照ください。
また、選定した「グループ重要リスク」については、「3 事業等のリスク (3) グループ重要リスク」をご参照ください。
「グループ重要リスク」の対策進捗については、年2回、リスク・コンプライアンス委員会にてリスク対策実施の主管部署に進捗状況を確認することにより定期的にモニタリングしており、当社グループの状況に応じて「グループ重要リスク」の見直しを適宜実施しています。
なお、前報告期間と比較して、当社グループの重要なリスクの管理プロセスに変更はありません。
③戦略
1) 概要
当社グループは、長期経営計画『Atelier2050』にて定めた、2050年のあるべき姿「人と自然の豊かさを希求し成長する未来創造企業」「強い情熱で変革に挑む共創者集団」を実現するため、2027年までに取り組むべきマテリアリティ(サステナビリティ関連のリスク・機会)を 3.リスク管理で特定したグループ重要リスクも踏まえたうえで、2022年度に見直しました。特定したマテリアリティに対して、社会と当社グループの持続的発展を目指し、中期経営計画『Vista2027』における計画として2027年度までのKPIを設定し、その進捗を毎年管理しています。マテリアリティおよびそのKPIについては「④指標及び目標」をご参照ください。
2) マテリアリティ(サステナビリティ関連のリスク・機会)の識別
<マテリアリティ特定プロセス>
④指標及び目標
1) マテリアリティへの取り組みとKPI
<マテリアリティと当社の取り組み>
<マテリアリティKPIの進捗>
*1 2025年度からの新KPIのため、データなし。
*2 2025年度の実績については2026年夏頃に当社webサイトにて掲載予定です。
(2)気候変動
①ガバナンス
「(1) サステナビリティ推進体制 ①ガバナンス」をご参照ください。
②リスク管理
「(1) サステナビリティ推進体制 ②リスク管理」をご参照ください。
③戦略
1) 気候変動関連のリスク・機会の識別
TCFD提言では、気候変動に起因するリスク・機会が企業の財務にどのような影響を及ぼすかを把握するため、シナリオ分析を行うことを求めています。
当社は2020年に、脱炭素社会への移行が実現する2℃シナリオ(移行リスクが顕著)と気候変動が進展する4℃シナリオ(物理的リスクが顕著)における事業リスク・機会の選定、重要性の検討を行い、当社への影響と戦略などについて整理しましたが、2021年に行われた国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)において、平均気温の上昇を1.5℃に抑える努力を追求することが合意されたことをうけ、2023年7月にシナリオ分析の見直しを実施しました。
●参照したシナリオ
●分析対象範囲および分析対象期間
分析対象範囲:化学品・機能性材料・農業化学品・ヘルスケア・企画本部
分析対象期間:当社では短期を単年、中期を2030年まで、長期を2050年までと定義し、
分析対象期間を2030年および2050年とした。
●リスク・機会の特定プロセス
<特定したリスク・機会および主な対応策>
気候変動関連テーマにおいて選定した当社グループの将来の見通しに影響を与えると合理的に見込み得るリスク及び機会は以下のとおりです。
<特定したリスク・機会の主な財務インパクト>
上記のうち、特に財務インパクトを算出したものについて、算出方法および財務影響の発生時期とともに下記に示します。
2) 気候レジリエンス
1.5℃シナリオを用いたシナリオ分析・財務影響の定量化を行った結果、カーボンプライシング導入による経費の増加、低炭素製品を提供できないことによる売上減少などを重要なリスクとして特定しました。カーボンプライシング導入やライフサイクルCO2排出量の多い製品の需要減少に対しては、これまで取り組んできた工場の原燃料転換や再生可能エネルギーの導入を一層推進するとともに、GHG排出削減を考慮した脱炭素投資をさらに推進し、リスクの低減を図ります。
また、環境配慮要請の高まりに伴うマーケットの変化については、環境への影響が小さい農薬や生物農薬、および二次電池材料などの低炭素製品の需要が拡大すると考えています。生物農薬については、2022年4月に生物科学研究所農薬研究部にバイオロジカルグループを立ち上げ、事業化に向けて研究開発を進めています。また、環境エネルギー分野において、2025年4月に組織改編を実施、注力テーマを明確に設定することでリチウムイオン電池向け材料やエネルギー材料、CCS・CCUS材料などの新製品の創出ができる体制を構築しました。
一方、4℃シナリオにおけるリスクとして認識している水害リスクについては、主要な生産・物流拠点の浸水の可能性を重要リスクとして特定しました。本リスクに対しては、工場および主要製品のBCPの策定および随時見直し、工場設備の高基礎化/高フロア化や、製品在庫の確保、重要原料の複数購買などを引き続き行っていきます。
また、気温上昇・異常気象に伴うマーケット変化において、害虫・雑草などの増加、水不足や感染症の拡大に向け、農業化学品や、飲料水などの殺菌消毒剤などの需要が増大すると考えています。市場成長の見通しを踏まえ、当社の機会の拡大を目指します。さらに、気候変動の影響を受けにくい事業ポートフォリオを構築することで事業活動のレジリエンスを高め、リスクの最小化・機会の最大化に努めます。
④指標及び目標
1) 温室効果ガス排出
温室効果ガス排出の算定方法等
当社グループでは、当社グループの主要な国内拠点が「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づく「温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度」(以下「温対法」という。)の対象となっています。このため、本サステナビリティ関連財務開示では、当社グループ国内拠点のスコープ1温室効果ガス排出およびスコープ2温室効果ガス排出について、温対法に基づき算定した温室効果ガス排出量を用いています。
一方、温対法の対象となっていない当社グループ海外拠点のスコープ1温室効果ガス排出およびスコープ2温室効果ガス排出および、当社グループ全体のスコープ3温室効果ガス排出については、「ISO14064」に従って算定しています。
当社グループの気候関連の指標及び目標に関する数値を開示する際にも、当該算定方法の合計値を用いることとしています。
(温室効果ガス排出の測定アプローチ)
当社グループは、温対法および「ISO14064」に基づき温室効果ガス排出を算定するにあたり、事業方針の導入・実施権限を有する事業・施設に対する環境影響を総合的に管理するため、測定アプローチとして「温室効果ガスプロトコルの企業算定および報告基準(2004年)」の経営支配力アプローチを用いています。当社グループの気候関連の指標及び目標に関する数値を開示する際に、当該アプローチを用いることとしています。
なお、現在、当社の温室効果ガス排出削減目標は、日産化学単体で設定しています。
(温室効果ガス排出の算定方法)
当社グループは、次の方法により温室効果ガス排出を算定しています。
(a) スコープ1温室効果ガス排出
当社グループ国内拠点は、すべての排ガスの濃度・流量を測定して排出量を算出するなど、温室効果ガス排出を直接測定していないため、以下の見積りの方法に基づきScope1温室効果ガス排出を算定しています。
当社グループにおけるスコープ1温室効果ガス排出の発生要因は、主として燃料の燃焼により発生する二酸化炭素(CO2)・メタン(CH4)・一酸化二窒素(N2O)、硝酸製造設備から発生するN2O、アンモニア製造プロセスで発生するCO2です。
当社グループ国内拠点は温対法に基づき、連結会計年度における燃料の使用量等に、連結会計年度末において入手可能な環境省の「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」における排出係数を乗じることにより、スコープ1温室効果ガス排出を算定しています。また、硝酸製造設備から発生するN2Oについては硝酸一定量製造時のN2O排出量の実測値と硝酸全製造量の比率から、アンモニア製造プロセスで発生するCO2については原料として使用する天然ガスの量から算出することによりスコープ1温室効果ガス排出を算定しています。
当社グループ海外拠点は、「ISO14064」に基づき、連結会計年度における燃料の使用量等に、原則として連結会計年度末において入手可能な各国法規等の固有の排出係数を乗じ、固有の排出係数を把握できない場合は、連結会計年度末において入手可能な国際エネルギー機関(IEA)の国別排出係数を乗じることにより、スコープ1温室効果ガス排出を算定しています。
(b) スコープ2温室効果ガス排出 (マーケット基準)
当社グループにおけるスコープ2温室効果ガス排出の発生要因は、主に電力の使用です。
温対法の対象となっている当社グループ国内拠点は、温対法に基づき、連結会計年度における電力契約ごとの電力使用量に、連結会計年度末において入手可能な環境省の「電気事業者別排出係数」における電力契約ごとの排出係数を乗じることにより、見積りの方法に基づきマーケット基準によるスコープ2温室効果ガス排出を算定しています。
また、温対法の対象となっていない当社グループ海外拠点は、「ISO14064」に基づき、連結会計年度における電力契約ごとの電力使用量に、原則として連結会計年度の電力契約ごとの排出係数を乗じ、電力契約ごとの排出係数を把握できない場合は、連結会計年度末において入手可能な国際エネルギー機関(IEA)の国別排出係数を乗じることにより、見積りの方法に基づきマーケット基準によるスコープ2温室効果ガス排出を算定しています。
再生可能エネルギー電力(証書活用によるみなしを含む)は、排出係数をゼロとして算定しています。当社グループは、非化石証書を活用して再生可能エネルギーを調達しております。
(c) スコープ3温室効果ガス排出
当社は、スコープ3温室効果ガス排出について、「温室効果ガスプロトコルのコーポレート・バリュー・チェーン(スコープ3)基準(2011年)」に定めるスコープ3カテゴリーごとに分類し、「ISO14064」に基づき、次の活動量および排出係数を用いて見積りの方法に基づき測定しています。
測定に用いた活動量、排出係数の出典は以下の通りです。
カテゴリー4の一部については1次データを使用して算出しています。
※1 SC-DB:サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver.3.4)
※2 IDEAv2:Inventory Database for Environmental Analysis(Ver2.3)
(温室効果ガス排出の算定期間)
当社グループは、連結会計年度(各年4月1日から翌年3月31日まで)を算定期間として温室効果ガス排出を測定しています。
2) 気候移行計画
当社は、「気候変動の緩和」をマテリアリティ要素のひとつと位置づけており、2024年度に排出量削減計画を策定、脱炭素に向けた取り組みを加速するため、スコープ1、スコープ2の温室効果ガス排出量の合計値に対して削減目標を設定しています。
当社の温室効果ガス排出量削減目標は、日産化学株式会社単体を対象とした純量(ネット)ベースの絶対量目標であり、パリ協定を踏まえた我が国の気候変動への取り組みに沿って、2027年度の中間目標として、温室効果ガス排出を2018年度比30%以上削減するとともに、長期的目標として2050年度までにネット・ゼロを達成するため、CO2、CH4、N2O、HFCs、NF3、PFCsおよびSF6の温室効果ガスに関するスコープ1温室効果ガス排出量およびスコープ2温室効果ガス排出量(マーケット基準)の合計値に対して設定したものです。なお、セクター別脱炭素アプローチは用いておりません。
2027年度目標である「2018年度比GHG排出量30%以上削減」に向けては、既に完了している小野田工場ボイラー燃料転換やメラミン製造停止に伴う削減に加え、製造プロセスの改善(硝酸プラントN2O排出削減)や再エネ電力の拡大などの取り組みを進めています。
また2027年度以降は、再エネ電力の拡大、燃料転換(低炭素燃料・脱炭素燃料)、製造プロセスの改善、カーボンネガティブ技術の導入などにより、2050年カーボンニュートラルの実現を目指します。
<GHG排出削減施策>
●中期目標および長期目標
●温室効果ガスに関する情報
上記指標のうち、※を付けたものについては、SGSジャパン株式会社による第三者保証を受審しています。
当社グループは、毎年、連結会計年度の期末に社内状況および社会の動向を考慮して目標の変更要否について検討を行っています。また、当社グループは、目標に対する進捗を把握するため、2018年度比の削減率を用いてモニタリングしています。2024年度における当該削減率は純量ベースで24%であり、その推移について着実に排出量削減が進んでいると分析しています。
2025年度の実績については2026年夏頃に当社webサイトにて掲載予定です。
●スコープ3温室効果ガス排出に関する情報(2024年度) (単位:t-CO2e)
カテゴリー1、カテゴリー10については、SGSジャパン株式会社による第三者保証を受審しています。
2025年度の実績については2026年夏頃に当社webサイトにて掲載予定です。
3) 報酬
「(1) サステナビリティ推進体制 ①ガバナンス 5) 役員報酬とESG指標の連動」をご参照ください。
気候関連の評価項目は、当該ESG関連の評価項目の一部に含まれておりますが、これを区分して識別することはできません。
4) エネルギーに関する指標及び目標
当社グループは、脱炭素に向けた取り組みを加速するため、再生可能電力導入目標を設定しています。
当該目標は、日産化学株式会社単体を対象とした比率目標であり、2030年度の中間目標として、再生可能電力を使用電力の45%以上にするとともに、長期的目標として2050年度までに再生可能電力導入率100%と設定しています。
2025年度の実績については2026年夏頃に当社webサイトにて掲載予定です。
対象:日産化学株式会社単体
※相対目標であり、第三者によって保証されておりません。
情報源:当社独自
定義 :全電力使用量に占める再生可能電力の割合(非化石証書の購入を含む)
(3) 自然資本(生物多様性)への対応
①ガバナンス
自然関連のステークホルダーエンゲージメントの取り組みとしては、ステークホルダーの人権について人権方針に定めており、リスク評価(デューデリジェンス)も行っています。リスク評価においては、健康と安全、天然資源の利用(水資源含む)といった自然関連の指標を含んでおり、「地域社会の健康と安全」を対策優先リスクに挙げて対策を強化しています。対策としては、安心安全な工場であることをご理解いただくため、地域住民・近隣学校を対象とした工場見学会や説明会を継続的に実施するといった地域住民との交流を行っています。
詳細については、「(1) サステナビリティ推進体制 ①ガバナンス」をご参照ください。
②リスク管理
「(1) サステナビリティ推進体制 ②リスク管理」をご参照ください。
③戦略
1) 自然資本(生物多様性)関連のリスク・機会の識別
当社は2023年4月に自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:TNFD)フォーラムへ参画、2024年にTNFD Adopterに登録しました。
TNFDでは、自然資本関連の評価のための統合的な分析手法としてLEAPアプローチが提言されており、当社では本アプローチを採用しています。LEAPアプローチは、Locate(自然との接点の発見)、Evaluate(自然への依存と影響の評価)、Assess(自然に関するリスクと機会の評価)、Prepare(対応と報告の準備)の4つのプロセスから構成されます。
●分析対象範囲および分析対象期間
分析対象範囲:農業化学品事業における農薬(リスク・機会の一部では他の事業も対象)
分析対象期間:当社では短期を単年、中期を2030年まで、長期を2050年までと定義し、
分析対象期間を2030年および2050年とした。
<LEAPアプローチに基づく分析プロセス>
●Locate:優先地域の特定
当社と自然との接点を発見し、当社として優先すべき地域を特定するため、WWF Biodiversity Risk Filter等を使用して、自社と関連する拠点での分析、評価を行いました。
農薬は、石油、天然ガス、各種鉱物を原材料としており、これらの採取・加工、中間製品の製造を経て、当社にて最終製品の製造を行っています。バリューチェーン上流(石油、天然ガス、各種鉱物の採取・加工)は、日本の貿易状況や世界での埋蔵量から、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、オーストラリア、中国、カナダ、ペルー等の海外でほぼ行われていると推定しました。油田・ガス田・鉱山や加工場の場所の特定は困難ですが、場所によっては優先地域に該当すると考えています。
当社での製造においては、小野田工場、埼玉工場、NCアグロ函館、Nissan Bharat Rasayan PVT. LTD.(インド)で農業化学品の製造を行っており、これらの拠点は、事業活動による依存・影響を考慮したうえで、TNFDが示す以下の「影響を受けやすい場所」の要件について重要度が高いことから、優先地域に特定しています。
●Evaluate:自然関連への依存・影響の特定・評価
農業化学品のバリューチェーンとして、原材料の採取・加工、中間製品の製造、自社での最終製品の製造、農業における製品の使用の各工程について、ENCORE*1を用いて自然関連への依存・影響の特定・評価を行い、ヒートマップを作成しました。
*1 ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risk and Exposure)
金融機関のネットワーク「自然資本金融同盟」と国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)が共同で開発したツール。セクター、サブインダストリー、プロセス(GICS:世界産業分類基準)ごとに、自然にどのように依存し、自然に影響を与えるかを調べることができる。
使用ツール:ENCORE
※2 換気:良好な室内空気環境にとって不可欠である自然または植栽による換気
※3 ろ過:動植物や藻類による汚染物質のろ過、隔離、貯蔵、蓄積
※4 気候調節:土壌や海洋などにおける二酸化炭素の長期貯蔵や、植生による気温・湿度・風速などの調整
使用ツール:ENCORE
●Assess:リスク・機会の特定・評価
Locateで特定した優先地域、Evaluateで特定・評価した依存・影響を踏まえ、自社への影響が想定される自然関連リスク・機会の特定・評価を行いました。
<シナリオ分析>
分析に際しては、TNFDのガイダンスを参照し、下図のとおり、「生態系サービス(環境)の劣化(気候変動の1.5℃シナリオと4℃シナリオ(物理リスク・機会))」と「環境保全に向けた規制強化や市場ニーズの高まり(移行リスク・機会)」の2軸を設定し、①~④のシナリオを自然関連のシナリオとして設定しました。
●参照したシナリオ
シナリオ①:人と自然の豊かさが両立する持続可能な社会
当社が目指すべき社会であり、環境を保全しながら事業存続ができるよう、サステナビリティ経営を追求していきます。当社では、長期経営計画「Atelier2050」に基づき、農業化学品事業においては「食料の安定供給」「持続可能な農業」への貢献を掲げます。
シナリオ②:深刻な環境変化への対応に追われる社会
将来的な自然資本の変化は不確実であり、生態系サービスの劣化に歯止めがきかず、急激な規制強化や政策変更にさらされる社会となる可能性があります。
シナリオ③:環境破壊が進むが環境配慮が優先されない社会
生態系サービスの劣化が進行しつつも、規制強化は進まず、市場の変化もなく、生態系サービスの劣化が深刻化していく社会となる可能性があります。この結果、経済活動にも大きな損害が出てくることとなります。
シナリオ④:環境リスクは顕在化せずこれまでどおりの社会
自然資本の変化の不確実性から、2030年までは想定ほど生態系サービスの劣化は進まず、社会情勢の変化が生じない社会となる可能性があります。しかし、生物多様性の損失や、気候変動等の環境変化は確実に進んでおり、長期的(2050年)には、環境リスクが顕在化してくると想定しています。その場合は、シナリオ②または③の社会への転換の可能性があり、このような将来像に対しては、シナリオ②と③の対応策を講じていきます。
<影響度の高いリスク・機会と対応策>
自然資本(生物多様性)テーマにおいて選定した当社グループの将来の見通しに影響を与えると合理的に見込み得るリスク及び機会は以下のとおりです。
④指標及び目標
農業化学品に関しては、グローバルの目標として2022年12月に昆明・モントリオール生物多様性枠組において「農薬及び有害性の高い化学物質による全体的なリスクの半減」が掲げられたほか、みどりの食料システム戦略において「使用量低減(リスク換算)」に向けた技術革新が掲げられています。
農業化学品は環境へのリスクがある一方で、適切に農業化学品を用いることで収穫効率を高めて過剰な農地拡大に伴う森林破壊を防止することに寄与できます。さらに、耕作放棄地を適切に管理し活性化することで、生物多様性保全に貢献していきます。そのため、当社グループでは、農業化学品による自然への環境リスクの低減を図りつつ、高効率な食料生産に貢献していくことが重要と考えており、長期経営計画『Atelier2050』、および中期経営計画『Vista2027』において、農業化学品事業の方向性として「食料の安定供給」と「持続可能な農業」を掲げています。
これらを実現するためには、「環境リスクの低減」「収穫量の向上」「農地・緑地管理」といったテーマに対応していく必要があると認識しています。
自然資本関連の中期目標については、(1) サステナビリティ推進体制 ④指標及び目標(生物多様性への取り組み、産業廃棄物・汚染物質の排出削減)をご参照ください。
その他の指標については、TNFDフレームワークにて開示が推奨される依存・影響、およびリスク・機会に関するコア開示指標を参考に、今後、開示を行っていくとともに、環境負荷の低減を図っていきます。
(4)人的資本に関する考え方
当社グループは、企業理念「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」のもと、社会課題の解決に貢献する独自性の高い製品・サービスを継続的に創出することを成長の根幹と位置づけています。その担い手となる人材の育成・確保もまた、経営上の重要課題であると捉えています。
経営戦略は「事業領域の深耕と拡大」「サステナブル経営の深化」「経営・業務基盤の変革」の三軸で構成されており、いずれの軸においても、既存の延長線上にない新たな価値を継続的に創出できる組織力の強化が不可欠であると認識しています。
当社グループは、目の前のミッションに対して自ら努力を積み重ねる従業員の誠実な姿勢を強みとしてきました。一方で、目的達成に向けて既存のやり方や前提を問い直し、新たな可能性を探る挑戦、組織の枠を超えた共創、技術シーズと市場ニーズを結びつける目利きといった行動が十分に引き出されていないという構造的課題を認識しています。これを踏まえて、長期経営計画「Atelier2050」では、「誠実を力に」「志で踏み出す」「協働を超えた共創へ」を基本姿勢に掲げ、人材戦略においても、これらを新製品・新事業の創出につながる組織力として具体化することを重視しています。
具体的には、「挑戦する力」「共創する力」「目利きする力」の三つを重点的に強化します。これらは独立したものではなく、挑戦と共創が活発な組織の中で目利きする力が育まれ、それがさらに新たな挑戦を後押しするという好循環が生まれ、新製品・新事業創出が加速されるものと考えています。
これらの力を持続的に発揮する土台として、多様な個人の意志が尊重され、異なる視点が率直に交わされる組織風土の醸成に取り組んでいます。また、企業成長を支える基盤は従業員の心身の健康であると捉え、健康経営を継続的に推進しています。
「新製品・新事業創出に向けた組織力の強化」
1)「挑戦する力」の強化
当社グループは、多様な挑戦の積み重ねが既存の枠を超えた価値創出につながるとの考えのもと、挑戦することを全従業員の日常に根付かせる人事制度・職場文化の整備を進めています。
制度面では、各々が担う役割の中で挑戦的な目標を設定し、その達成プロセスを通じて成長を促す目標管理制度を導入しています。さらに、2023年度より導入した「10%Challenge」制度では、通常業務や部門の枠を越え、各自の「志」に基づきテーマを設定し、年間労働時間の10%を充てて取り組むことができます。成果の大小にとらわれず、挑戦そのものを奨励するこの制度を通じ、従業員一人ひとりの自律性と可能性の拡張を図っています。
各工場においては、1978年から継続する当社独自の小集団活動「Ai運動」を推進しており、現場起点での継続的な改善姿勢と前例にとらわれない提案力の向上を通じ、組織全体の挑戦する力を底上げしています。
2) 「共創する力」の強化
個々の専門性を足し合わせるだけでは解決できない複雑な課題に対応するために、異なる技術・経験・視点が交わることによる創発を意図的に生み出す組織力は、当社グループにとって必要不可欠です。この力を全従業員に根付かせるため、組織風土の醸成と共創の場を設計する仕組みの両面から取り組んでいます。
組織風土の面では、後述する「4)個人の意志が尊重される多様性ある風土づくり」に示す多様性と自律性が組織に備わることで、従業員が自律的に互いの志をぶつけ合う中から自発的な共創が生まれます。
仕組みの面では、多様なバックグラウンドを持つメンバーによるチーム編成のもと、数ヶ月にわたる仮説検証と経営への提言を行う研修プログラムを通じて、共創の本質的な体験を組織内に意図的に創出しています。10%ChallengeやAi運動においてもチーム活動による共創的な提案を推進するとともに、他社との共同研究や共同特許出願を通じて、社外との技術連携を推進しています。
3) 「目利きする力」の強化
目利きする力とは、顧客・社会・現場・技術における未来価値の兆しを捉え、本質と可能性を見極め、何に取り組み、どう実現するかを見定める判断力であり、全従業員に求められる能力と位置づけています。特に新製品・新事業創出の領域においては、代替困難な製品需要を発掘し、ビジネスポテンシャルを実需化する専門的な判断力を組織として備えることが重要です。この力は、挑戦と共創が活発な組織の中から顧客視点と事業感覚を持つ人材を重点的に育成することで強化されるものであり、新製品・新事業の創出を直接牽引する組織力の中核を成しています。
この力の強化に向けて、当社グループでは社内起業家(イントラプレナー)の発掘・育成を志向したイントラプレナーシッププログラムを実施しています。本プログラムでは起業家的行動スキルの実践を通じて、情報収集から仮説設定・検証までを短いサイクルで反復することにより、有望テーマの精緻化とイノベーターとしての行動様式の定着を図っています。
加えて、研究・製造・営業等の職域を横断する人事ローテーションを積極的に推進しています。これにより、研究職・技術者が顧客と直接対話する機会を意図的に創出し、技術起点の視点に加え、顧客課題・市場動向・社会課題を起点としてビジネスの可能性を見定める能力の開発を図っています。
「3つの力が循環する環境整備」
4) 個人の意志が尊重される『多様性』ある風土づくり
挑戦・共創・目利きという三つの力を持続的に発揮するためには、ともに働くすべての人の多様性が尊重・受容されると同時に、多様な個人がそれぞれの意志や異なる見解を率直に表明・交換できる組織風土が不可欠です。
女性リーダーシッププログラムでは、部門・拠点を越えた対話を通じて日常の小さな違和感を言語化し、自分らしいリーダーシップを実践するプロセスを通じて周囲に働きかけるチェンジリーダーの育成を図っています。また、経営トップ自らが多様な意見が率直に交わされる組織風土の変革を主導しています。加えて、全従業員を対象に年1回以上のキャリア対話を実施し、個々の意志とキャリアプランの構築を組織的に支援しています。
5) 企業理念への理解・共感を生む風土づくり
挑戦・共創・目利きという三つの力の根底には、従業員一人ひとりが企業理念と自らの「生きがい」を重ね合わせて働くことのできる文化的基盤が不可欠です。この基盤を築くため、新入社員が企業理念を自らの言葉で言語化するワークショップを実施するとともに、企業理念の浸透施策を通じて会社への理解と愛着の醸成を図っています。さらに、経営トップ自らが毎年各拠点を訪問し直接対話の機会を設けることで、企業理念と自らの志を重ね合わせる機会を継続的に提供しています。
6) 従業員の心身の健康推進
当社グループは、従業員の心身の健康を「健全な企業成長を支える基盤」と捉え、挑戦・共創・目利きという三つの力は、従業員一人ひとりの心身が健康であってこそ継続的に発揮されるものと考えています。具体的には、高ストレス者割合の低下、適正体重者(BMI(肥満度)指数が18.5以上25.0未満)70%以上、年次有給休暇取得率80%以上を目指し、定期健康診断の受診促進、ストレスチェックの実施、全従業員対象の健康管理能力向上セミナーの実施などに取り組んでいます。
また、レスポンシブル・ケア・マネジメントの活動を通じて、労働災害の防止、労働者の健康増進、快適な職場環境の形成に努め、各事業所の安全衛生レベルの向上を図っています。
これらを含む取り組みを通じて、プレゼンティーイズムによる生産性損失低減を図るとともに、「健康経営優良法人(ホワイト500)」等の外部評価も活用しながら、健康経営のさらなる高度化を推進していきます。