2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

デジタル&インダストリー エネルギーソリューション ヘルス&セーフティー アグリ&フーズ その他の事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
デジタル&インダストリー 339,336 30.9 -40,888 - -12.0
エネルギーソリューション 107,713 9.8 6,394 - 5.9
ヘルス&セーフティー 269,653 24.5 10,395 - 3.9
アグリ&フーズ 153,625 14.0 3,664 - 2.4
その他の事業 228,406 20.8 1,475 - 0.6

 

3 【事業の内容】

当「エア・ウォーター」グループは、当社、連結子会社206社、持分法適用会社53社の合計260社で構成され、デジタル&インダストリー、エネルギーソリューション、ヘルス&セーフティー、アグリ&フーズ、並びにその他の事業に関する製品・商品の製造・販売を行っております。

 

当グループが営んでいる主な事業内容と当社及び関係会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。以下の事業区分はセグメント情報における事業区分と同一であります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 5.事業セグメント」をご参照ください

 

 

セグメント名称

主な事業内容

主要な会社

デジタル&

インダストリー

酸素・窒素・アルゴン等の産業ガスの製造・販売、電子材料、機能材料等の製造・販売、北米・インドをはじめとした海外における産業ガス事業及び高出力UPS(無停電電源装置)事業等

当社、エア・ウォーター東日本㈱、

エア・ウォーター西日本㈱、

エア・ウォーター・メカトロニクス㈱

エア・ウォーター・マッハ㈱、

エア・ウォーター・パフォーマンスケミカル㈱、

エア・ウォーター・ガスプロダクツ㈱、

日本電熱㈱、エア・ウォーター産業・医療ガス㈱

AIR WATER INDIA PVT. LTD.、AIR WATER AMERICA INC.、

エア・ウォーター・エンジニアリング㈱

エネルギー

ソリューション

LPガス・灯油の販売及び、LNG関連機器の製造・販売、炭酸ガス・水素ガスの製造・販売、等

当社、エア・ウォーター東日本㈱、

エア・ウォーター西日本㈱、

エア・ウォーター・ライフソリューション㈱、

エア・ウォーター・グリーンデザイン㈱

K&Oエナジーグループ㈱

ヘルス&

セーフティー

酸素等の医療用ガス、歯科材料、衛生材料、注射針、エアゾール製品等の製造・販売並びに、病院設備工事、病院サービス、在宅医療等

当社、エア・ウォーター東日本㈱、

エア・ウォーター西日本㈱、エア・ウォーター防災㈱、

川本産業㈱、エア・ウォーター・リアライズ㈱、

㈱歯愛メディカル

アグリ&フーズ

青果物の加工・流通及び冷凍食品・食肉加工等の製造・販売並びに清涼飲料水の製造受託等

当社、ゴールドパック㈱、㈱九州屋、

エア・ウォーターアグリ&フーズ㈱、㈱プラス

その他の事業

一般貨物・食品・医療・環境等の物流サービスを展開する物流事業、

業務用塩やマグネシア等を製造・販売する海水事業、木質バイオマスによる電力事業、エレクトロニクス関連専門商社事業等

当社、㈱日本海水、エア・ウォーター物流㈱、

エア・ウォーター・マテリアル㈱、タテホ化学工業㈱

 

 

 

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 


業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度の売上収益は1兆667億9千5百万円(前期比5.3%増)、営業損失は371億5千7百万円(前期は625億3千8百万円の営業利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失は639億4千9百万円(前期は399億2千9百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。

なお、2025年10月9日付「特別調査委員会の設置に関するお知らせ」で公表した当社における在庫等に関する不適切な会計処理につきましては、特別調査委員会による調査結果等を踏まえ、必要な対応を進めております。

当該不適切会計に伴う影響については、特別調査委員会による調査結果に加え、自主点検対応(決算数値及び会計処理の再点検を含む)の結果を踏まえ、これらを併せた一時影響額を当期及び過年度の業績に反映しております。また、これらに係る調査関連費用として130億3千6百万円を計上しております。

また、過去の投資案件について、事業環境及び将来収益性を踏まえて事業計画を見直し、回収可能性を検討した結果、海外事業を中心としたのれん及び固定資産等に係る減損損失として1,079億8千1百万円を計上しております。

その他、新規連結に伴う段階取得差益として123億2千5百万円を認識しております。

 

 

売上収益

営業利益又は

営業損失(△)

親会社の所有者に帰属する当期利益又は

親会社の所有者に帰属する当期損失(△)

2025年3月期
(百万円)

1,013,070

62,538

39,929

2026年3月期
(百万円)

1,066,795

△37,157

△63,949

前期比(%)

105.3

 

 

セグメントの業績及び概況につきましては、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は「5.事業セグメント」の「(2)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。

 

<デジタル&インダストリー>

当セグメントの売上収益は3,299億3千8百万円(前期比4.2%減)、営業損失は408億8千8百万円前年同期は301億1千3百万円の営業利益)となりました。

インダストリアルガスユニットは、エアセパレートガスをはじめとする各種産業ガスの価格マネジメント効果が業績に寄与しました。

ガスプロダクツユニットは、鉄鋼オンサイトにおいて、一部高炉の停止等により、ガスの供給量が減少しました。

デジタルユニットは、生成AI向け半導体関連の旺盛な需要を背景に、先端半導体向けのガス供給に加え、半導体製造装置向け熱制御装置等の販売が増加しました。機能材料分野は、シール材や基礎化学品の販売回復に加え、価格マネジメントの進展により、順調に推移しました。

グローバルエンジニアリングユニットは、インド事業では、鉄鋼向けオンサイトプラントや自社液化ガスプラントの新規立ち上げ等でガス供給体制を強化した一方で、顧客高炉のメンテナンス長期化等により、プラント稼働は期を通じて不安定に推移しました。北米事業では、産業ガスは地域販売を中心に底堅く推移しましたが、低温機器は米国政策の影響を受けた水素関連需要の減少等を踏まえ、一部事業の見直しを行いました。高出力UPSでは、DRUPS(ロータリー式無停電電源装置)は幅広い地域・業種で受注が進み堅調に推移しましたが、非常用発電機は中国勢との競争激化等により低調に推移しました。

なお、当セグメントにおいては、グローバルエンジニアリングユニットにおけるのれん及び固定資産の減損損失を織り込んでおります。その他、低温機器の一部撤退費用を一時影響額として含んでおります。

これらの結果、売上収益は前期を下回り、営業損失となりました。

 

エネルギーソリューション

当セグメントの売上収益は985億2百万円(前期比6.3%増)、営業利益は63億9千4百万円(同21.4%減)となりました。

エネルギーソリューションユニットは、LPガス・灯油ともに販売単価の改定や付帯サービス料金の見直し効果が寄与したほか、主力である家庭向けの販売数量が増加しました。

グリーンイノベーションユニットは、炭酸ガスでは原料ガス不足の影響を受ける中で安定供給に努めたほか、価格マネジメント効果等も加わり、順調に推移しました。水素はデータセンター需要を背景とした電子産業向けを中心に販売数量が拡大しました。

なお、当セグメントにおいては、グリーンイノベーションユニットにおける固定資産の減損損失による一時影響額を織り込んでおります。

これらの結果、売上収益は前期を上回りましたが、営業利益は前期を下回りました。

 

 

<ヘルス&セーフティー>

当セグメントの売上収益は2,684億7千1百万円(前期比21.8%増)、営業利益は103億9千5百万円(同13.0%減)となりました。

メディカルプロダクツユニットは、医療用酸素の新規獲得など販売強化に努めたものの、全体としては供給減となりました。加えて、医療機器や消耗材も販売減となるなど、病院・医療市場における需要減の影響を受け、総じて厳しい状況で推移しました。

防災ユニットは、電力関連施設やデータセンター向けのガス消火設備工事が好調に推移しました。また、病院設備工事においてもメンテナンスサービスの受注強化に努めるなど、全体を通して堅調に推移しました。

在宅ヘルスケアユニットは、注射針の生産・販売増に加え、コンシューマ向け衛生用品の販売も順調に推移しました。

デンタルユニットは、歯科業界の高度デジタル化を背景に、歯科材料ならびに口腔医療向けデジタル成形機器の取り扱いが増加しました。また、当第3四半期より、歯科材料・用品の通信販売事業を新規連結しております。

なお、当セグメントにおいては、デンタルケアユニットを中心としたのれん等の減損損失による一時影響額を織り込んでおります。

これらの結果、売上収益は前期を上回りましたが、営業利益は前期を下回りました。

 

<アグリ&フーズ>

当セグメントの売上収益は1,529億8千8百万円(前期比2.2%増)、営業利益は36億6千4百万円(同26.5%減)となりました。

アグリユニットは、青果小売では店舗運営の合理化を進めた一方で、青果流通では北海道産の馬鈴薯の販売が期後半に一転して大きく減少し、期全体としては横ばいで推移しました。

フーズユニットは、大手量販店向けを中心にハム・デリカの販売強化を進めたほか、コンビニエンスストア向けスイーツの生産性改善が進展するなど、堅調に推移しました。

飲料ユニットは、主要顧客向けの清涼飲料水の生産が伸長するなど、堅調に推移しました。

なお、当セグメントにおいては、フーズユニットを中心としたのれん等の減損損失による一時影響額を織り込んでおります。

これらの結果、売上収益は前期を上回りましたが、営業利益は前期を下回りました。

 

<その他の事業>

当セグメントの売上収益は2,168億9千4百万円(前期比5.4%増)、営業利益は14億7千5百万円(同80.3%減)となりました。

海水事業は、製塩では期後半から価格マネジメントによるコスト上昇分の吸収に取り組んだほか、水処理工事では受注案件の増加などにより、堅調に推移しました。

電力事業は、小名浜バイオマス発電所の主要な発電燃料であるPKS(パーム椰子殻)調達価格が安価に推移したほか、計画外停止ゼロにより安定稼働しました。

専門商社事業は、電子部品や先端半導体向けの受注増を中心に、堅調に推移しました。

物流事業は、食品物流の主要顧客における受託料金の適正化が進展したほか、米穀物流の新規受託などにより、堅調に推移しました。

一方、インフレ及び円安の進行等の経営環境の著しい悪化等により、エア・ウォーター小名浜バイオマス電力株式会社及び株式会社日本海水TTS苅田パワーでは、減損損失を計上しました。

これらの結果、売上収益は前期を上回りましたが、営業利益は前期を下回りました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

① 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

デジタル&インダストリー

138,354

95.5

エネルギーソリューション

18,786

114.3

ヘルス&セーフティー

50,066

100.8

アグリ&フーズ

108,795

103.1

その他

54,488

69.7

合計

370,490

93.9

 

(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

 

② 受注状況

製品のほとんどが見込生産であります。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

デジタル&インダストリー

329,938

95.8

エネルギーソリューション

98,502

106.3

ヘルス&セーフティー

268,471

121.8

アグリ&フーズ

152,988

102.2

その他

216,894

105.4

合計

1,066,795

105.3

 

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

(2) 財政状態

(資産の部)

総資産は、棚卸資産の増加などにより前連結会計年度末に比べて61億7千7百万円増加し、1兆2,162億8千7百万円となりました。

 

(負債の部)

負債は、社債及び借入金の増加などにより前連結会計年度末に比べて534億3千万円増加し、8,053億1千6百万円となりました。

 

(資本の部)

資本は、親会社の所有者に帰属する当期損失の計上などにより前連結会計年度末に比べて472億5千3百万円減少し、4,109億7千万円となりました。

以上の結果、1株当たり親会社所有者帰属持分は前連結会計年度の1,929.76円から1,702.38円に減少しております。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度の36.5%から32.1%となりました。なお、親会社所有者帰属持分当期利益率は前連結会計年度9.2%から△15.4%となっております。

 

(3)キャッシュ・フロー

① 資本政策の基本的な考え方

当社は、持続的な成長を通じた中長期的な企業価値向上のため、財務の健全性を維持しつつ、資本効率性及び収益性を重視した財務運営を行っております。ROE及びROICを重要な経営指標と位置付け、各資本政策の基本的な考え方に記載のとおり、事業の収益力及びキャッシュ・フロー創出力の向上、事業ポートフォリオの見直し、投資規律の徹底並びに運転資本の最適化を推進してまいります。 

当連結会計年度においては、既存事業の収益性改善及び運転資本の最適化に取り組むとともに、投資有価証券及び有形固定資産の売却、債権流動化等を通じ、資産効率の向上及び財務基盤の強化を図りました。今後も、資本効率性及び収益性を重視し、キャッシュ・フロー創出力の向上に取り組んでまいります。

資金配分につきましては、規律ある投資判断を前提に、成長投資を継続しつつ、財務の健全性及びキャッシュ・フローの状況を踏まえ、業績に見合った安定的な株主還元を行ってまいります。

なお、当事業年度の配当金につきましては、当期損失を計上したものの、財務状況、キャッシュ・フロー及び株主還元の継続性等を総合的に勘案し、1株当たり年間配当額を75円といたしました。

次期配当予想につきましては、現在、新経営方針、事業戦略及び事業ポートフォリオ見直し等の内容を踏まえ、株主還元方針を含めて検討を進めていることから、現時点では未定としております。合理的な算定が可能となった時点で速やかに開示する予定です。

 

② キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益及び減価償却費等から法人所得税の支払等を差し引いた結果、前連結会計年度に比べ148億4千5百万円収入が増加し、1,075億8千3百万円の収入となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ283億3千5百万円支出額が増加し、886億1千1百万円の支出となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済等による支出が増加したものの短期借入金の純増により、前連結会計年度に比べて225億5千3百万円支出額が減少し、57億8百万円の支出となりました。

 

 

(現金及び現金同等物)

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ139億1千2百万円増加し、871億3千9百万円となりました。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

中長期的に企業価値を高めていくために必要な成長投資の資金については、事業で創出されるキャッシュ・フローを充当し、不足する分は銀行借入或いは社債発行による負債調達を基本としております。

手元資金については、資金効率を重視し事業継続に必要な適正水準を維持する方針としております。なお、資金の機動的かつ安定的な調達により、財務基盤の安定化を図ることを目的として、取引銀行3行との間に総額1,130億円のシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を締結しております。

成長投資については、経済活動の停滞が長期化した局面に備えて十分な財務の安全性を維持するため、今後のM&A投資及び設備投資は、事業環境の変化を慎重に見極めながら厳選してまいります。

 

 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

翌連結会計年度の事業環境については、インフレや大幅な為替変動に加え、米国関税政策の動向を中心に経済活動における不確実性が世界的に高まるなど、不透明な経済環境が当面の間継続することを仮定しております。その前提に基づき、当連結会計年度において会計上の見積りを行った結果、当連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「3.重要性がある会計方針」に記載しておりますが、特に以下の重要性がある会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

 

① 非金融資産の減損

当社グループは決算日において、棚卸資産及び繰延税金資産を除く非金融資産が減損している可能性を示す兆候があるか否かを判定し、減損の兆候が存在する場合には当該資産の回収可能価額に基づき減損テストを実施しております。のれんは償却を行わず、減損の兆候の有無にかかわらず年に一度、又は減損の兆候がある場合はその都度、減損テストを実施しております。資産の回収可能価額は資産又は資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としており、資産又は資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、 当該資産は回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。使用価値の算定に際しては、資産の耐用年数や将来キャッシュ・フロー、成長率、割引率等について一定の仮定を用いております。

これらの仮定は過去の実績や当社経営陣により承認された事業計画等に基づく最善の見積りと判断により決定しておりますが、事業戦略の変更や市場環境の変化等により影響を受ける可能性があり、仮定の変更が必要となった場合、認識される減損損失の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金、繰越税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来の課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しております。繰延税金資産は毎決算日に見直し、税務便益の実現が見込めないと判断される部分について減額しております。

当社グループは、将来の課税所得及び慎重かつ実現性の高い継続的なタックス・プランニングの検討に基づき繰延税金資産を計上しており、回収可能性の評価に当たり行っている見積りは合理的であると判断しておりますが、見積りは予測不能な事象の発生や状況の変化等により影響を受ける可能性があり、実際の結果が見積りと異なる場合、認識される費用及び計上される資産に重要な影響を及ぼす可能性があります。

セグメント情報

 

5.事業セグメント

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、製品・サービス別に包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

従って、当社グループは製品・サービス別の事業セグメントから構成されており、報告セグメントを「デジタル&インダストリー」「エネルギーソリューション」「ヘルス&セーフティー」「アグリ&フーズ」「その他の事業」の5区分としております。

「デジタル&インダストリー」は、主に酸素・窒素・アルゴン等の産業ガスの製造・販売及び、機能材料等の製造・販売並びに、北米やインドをはじめとした海外における産業ガスの製造・販売、高出力UPS(無停電電源装置)事業を展開しております。
「エネルギーソリューション」は、主にLPガス・灯油の販売及び、LNG関連機器の製造・販売事業並びに炭酸ガス・水素ガスの製造・販売等の事業を展開しております。
「ヘルス&セーフティー」は、主に酸素等の医療用ガス、歯科材料、衛生材料、注射針、エアゾール製品等の製造・販売並びに、病院設備工事、病院サービス、在宅医療等の事業を展開しております。
「アグリ&フーズ」は、主に青果物の加工・流通及び冷凍食品・食肉加工等の製造・販売並びに清涼飲料水の製造受託を展開しております。
「その他の事業」は、一般貨物・食品・医療・環境等の物流サービスを展開する物流事業、業務用塩やマグネシア等を製造・販売する海水事業、木質バイオマスによる電力事業、エレクトロニクス関連専門商社事業等から構成しております。

 

(2) 報告セグメントの変更等に関する事項

当連結会計年度より、従来「その他の事業」に区分していた海外産業ガス(インド・北米)、高出力UPS事業及び国内のエンジニアリング事業を「デジタル&インダストリー」に、「デジタル&インダストリー」に区分していた炭酸・水素事業を「エネルギーソリューション」に、「デジタル&インダストリー」に区分していたマグネシア事業及びエレクトロニクス関連向け専門商社事業を「その他の事業」に移管しました。

なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。

 

 

(3) 報告セグメントに関する情報

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法と同一であります。

報告セグメントの利益は営業利益であります。セグメント間の内部売上収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額
(注)

連結
財務諸表
計上額

デジタル&
インダストリー

エネルギー
ソリューション

ヘルス&
セーフティー

アグリ&
フーズ

その他の
事業

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上収益

344,462

92,677

220,468

149,716

205,746

1,013,070

1,013,070

セグメント間の
内部売上収益又は
振替高

12,667

10,119

588

801

12,682

36,859

△36,859

357,129

102,796

221,056

150,518

218,428

1,049,929

△36,859

1,013,070

セグメント利益

30,113

8,131

11,942

4,987

7,469

62,644

△106

62,538

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

4,109

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

△5,778

税引前当期利益

 

 

 

 

 

 

 

60,869

セグメント資産

527,090

77,133

160,955

105,187

165,745

1,036,111

173,998

1,210,110

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費
及び償却費

23,582

5,308

4,730

5,616

8,968

48,205

5

48,210

減損損失

3,020

29

1,423

1,427

3,613

9,515

3

9,518

持分法による
投資利益

913

10

590

3

1,050

2,568

1,762

4,331

持分法で会計処理
されている投資

3,727

16,679

15,308

37

4,231

39,984

39,984

資本的支出

41,043

6,597

7,330

10,461

16,803

82,235

3,085

85,320

 

(注) 1 セグメント間の内部売上収益又は振替高の調整額△36,859百万円はセグメント間取引消去であります。

2 セグメント利益の調整額△106百万円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない当社本社部門の損益に係るものであります。

3 セグメント資産の調整額173,998百万円の内容はセグメント間資産の消去及び各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。全社資産の主なものは、報告セグメントに帰属しない現預金、金融資産、全社共有設備等であります。

4 減損損失の調整額3百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。

5 持分法による投資利益の調整額1,762百万円は、各報告セグメントに配分していない全社利益であります。

6 資本的支出の調整額3,085百万円は主に報告セグメントに帰属しない全社資産等であります。

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額
(注)

連結
財務諸表
計上額

デジタル&
インダストリー

エネルギー
ソリューション

ヘルス&
セーフティー

アグリ&
フーズ

その他の
事業

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上収益

329,938

98,502

268,471

152,988

216,894

1,066,795

1,066,795

セグメント間の
内部売上収益又は
振替高

9,398

9,211

1,181

637

11,511

31,939

△31,939

339,336

107,713

269,653

153,625

228,406

1,098,734

△31,939

1,066,795

セグメント利益又は損失(△)

△40,888

6,394

10,395

3,664

1,475

△18,959

△18,197

△37,157

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

4,200

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

△18,490

税引前当期利益

 

 

 

 

 

 

 

△51,447

セグメント資産

437,979

80,285

235,762

108,670

158,939

1,021,637

194,649

1,216,287

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費
及び償却費

28,912

5,605

6,211

6,375

9,933

57,038

18

57,056

減損損失

70,645

4,036

17,896

3,484

11,414

107,476

504

107,981

持分法による
投資利益

202

11

1,240

19

2,548

4,023

△21

4,001

持分法で会計処理
されている投資

3,838

18,332

5,614

21

4,877

32,684

32,684

資本的支出

39,116

6,910

5,978

8,086

8,392

68,484

5,122

73,606

 

(注) 1 セグメント間の内部売上収益又は振替高の調整額△31,939百万円はセグメント間取引消去であります。

2 セグメント利益又は損失(△)の調整額△18,197百万円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない当社本社部門の損益に係るものであります。

3 セグメント資産の調整額194,649百万円の内容はセグメント間資産の消去及び各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。全社資産の主なものは、報告セグメントに帰属しない現預金、金融資産、全社共有設備等であります。

4 減損損失の調整額504百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。

5 持分法による投資利益の調整額△21百万円は、各報告セグメントに配分していない全社利益であります。

6 資本的支出の調整額5,122百万円は主に報告セグメントに帰属しない全社資産等であります。

 

(4) 製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

 

(5) 地域ごとの情報

① 売上収益

外部顧客からの売上収益の地域別内訳は、以下のとおりであります。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

日本

890,310

945,227

海外

122,760

121,567

合計

1,013,070

1,066,795

 

(注) 売上収益は顧客の所在地を基礎としております。

 

② 非流動資産

非流動資産の地域別内訳は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

日本

595,435

631,454

米国

90,392

74,152

インド

55,502

29,079

その他

26,244

14,973

合計

767,574

749,659

 

 

(6) 主要な顧客ごとの情報

売上収益の10%以上を占める単一の外部顧客が存在しないため、記載を省略しております。