人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数685名(単体) 21,824名(連結)
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平均年齢42.5歳(単体)
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平均勤続年数9.9年(単体)
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平均年収8,164,000円(単体)
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平均年収の
対前年増減率2.6%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは多様な事業を基盤としつつ、経営戦略と両輪をなす人事戦略を進めております。人的資本を企業価値の中核と位置づけ、グループ横断での人材活用と成長機会の提供により、企業価値向上を図ってまいります。さらに、継続する物価高をはじめとする外部環境を踏まえた適正な賃金水準の維持・向上に努めることで、従業員の意欲向上と持続的成長の実現を目指してまいります。
(2) 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員数であり、従業員数欄の(外書)は、当連結会計年度の平均臨時雇用者数であります。
(2) 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 平均勤続年数、平均年齢及び平均年間給与は出向受入者を除いて算出しております。
4 使用人のみを対象としたストックオプション制度や株式報酬制度はございません。なお、役員を対象とした株式報酬制度については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「23.株式報酬」に記載しております。
(3) 労働組合の状況
労使関係については、特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「―」は男性の育児休業取得の対象となる従業員がいないことを示しております。
3 女性の賃金が男性より低い(男性平均年間給与比60.5%)理由は、女性の平均年齢は38.1才と男性よりも約7才若いこと及び女性管理職比率が5.9%であることが要因となっております。
女性管理職比率の向上については、様々な取り組みを継続して行っております。
②連結子会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「―」は男性の育児休業取得の対象となる従業員がいないことを示しております。
3 男性育休取得率の算出については、厚生労働省の方針に基づいており、前年度以前に配偶者が出産した社員が当該年度に育児休業等を取得した場合は取得率が100%を超える場合があります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、経営理念「創業者精神を持って空気、水、そして地球にかかわる事業の創造と発展に、英知を結集する」の下、「空気」と「水」を事業の原点とし、このかけがえのない地球の資源を活かして事業を創出し、社会や人々の暮らしに貢献しております。
当社グループは、パーパス(存在意義)である「地球の恵みを、社会の望みに。」をSDGsコミュニケーションコンセプトとして掲げ、空気や水に代表される地球資源を活用し、技術やビジネスモデル、ノウハウを掛け合わせることで、人々の暮らしや産業になくてはならない製品、サービス、ソリューションを生み出してまいりました。当社グループの事業活動を継続するためには、その源泉となる地球環境に対して持続可能な事業活動でなくてはなりません。
そのような中、2019年7月には、2050年の当社グループのあるべき姿として、サステナブルビジョン「地球、社会との共生により循環型社会を実現する」を定め、その実現のために国際社会が目指すSDGsを2030年のマイルストーンとして位置づけ、2021年10月には、「エア・ウォーターグループ環境ビジョン2050」を制定しました。これらの方針の下、気候変動やスマート社会に対応する「地球環境」と、人生100年時代や世界人口の増加に対応する「ウェルネス(健やかな暮らし)」の軸に沿って、経営資源である多様な事業、技術、人材を活かしてグループシナジーによる新事業を創出しながら、経済価値と社会価値の両面から企業価値を向上すべく、事業活動を通じてSDGsに取り組み、社会課題解決への貢献を果たしていきます。
同時に、サステナブルビジョン実現に向けて、地球、社会とともに将来にわたり持続的に存続、発展するための重要課題として、7つの「マテリアリティ」である「気候変動への挑戦」「環境保全と資源循環の推進」「地域社会の持続可能な発展への貢献」「ウェルネス(健やかな暮らし)の創出」「人が育つ風土の醸成と働く人々のWell-beingの向上」「強靭な事業基盤への変革」「ガバナンスのさらなる向上」を2025年度に再特定しました。これまでのマテリアリティは制定から4年以上経過しており、社会課題の変化や事業環境の認識をふまえ、また、外部評価機関による評価などを考慮して、取締役会での議論を経て見直しを行いました。その結果、7つのマテリアリティを特定し、それぞれにKPIを設定して、具体的な取り組みを進めております。マテリアリティの特定プロセス、KPIおよび取り組みは、当社ウェブサイトにおいて開示しております。
https://www.awi.co.jp/ja/sustainability/materiality.html
当社グループは、この中で特に「気候変動への挑戦」「環境保全と資源循環の推進」と「人が育つ風土の醸成と働く人々のWell-beingの向上」を企業価値に大きな影響をもたらす要因として捉えております。
(1)ガバナンス
当社グループは、気候変動や資源不足などの環境問題、人と自然との共存、人材の多様性や人的資本への投資、地域社会への貢献、健康寿命の延伸、食料の安定供給等、サステナビリティに関わる重要課題について事業横断的な取り組みを統括するため、2025年度からサステナビリティ推進委員会を設置しました。サステナビリティ推進委員会は、方針の策定や各担当部門における取組状況の把握および管理、また、サステナビリティに関する情報開示等を行います。中長期的な経営課題への対応方針や取組計画等については、最高経営委員会で審議し、その中で重要な事項は取締役会に報告され、取締役会は報告された内容に対し適切に監督する体制を構築しております。取締役会は3か月に1回以上開催しており、サステナビリティに関する知識・経験を有する取締役も含まれております。取締役会ではサステナビリティに関わる重要課題への取り組みだけでなく、サステナビリティに関するリスク及び機会への対応の観点からも監督を行っております。
その中で気候変動と自然資本に関しては、カーボンニュートラルに向けた先進的かつ戦略的な取り組みにより、エア・ウォーターグループ全体の脱炭素を推進するためにカーボンニュートラル推進部を設置し、当社グループの気候変動と自然資本対応活動推進のための諸施策を立案・実施しているほか、当社グループ内に気候変動と自然資本対応の取り組みの浸透を図るとともに、方針の周知と進捗の確認を行っております。また、気候変動および自然資本に関わる課題解決の取り組みの具体的な内容については事業グループ・ユニットにカーボンニュートラル推進責任者を選任し、全社的な推進を行っております。
(2)リスク管理
当社グループでは、経営の健全性・安定性を確保しつつ企業価値を高めていくために、業務やリスクの特性に応じてリスクを適切に管理し、コントロールしていくことを経営上の重要課題の一つとして認識し、リスクマネジメント体制を整備しております。
サステナビリティ重要課題におけるリスクと機会については、2025年度にサステナビリティ推進委員会においてその抽出・検討を行い、事業への影響度の大きい重要リスク及び機会を特定し、その対応策の策定と実行管理を行いました。サステナビリティ推進委員会で審議したリスクと機会を最高経営委員会及び取締役会に付議・報告する体制としております。
また、気候変動並びに自然関連のリスクと機会については、「カーボンニュートラル推進部」が金融安定理事会(FSB)「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」並びに「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」の推奨する分析手法に基づいて、事業グループのカーボンニュートラル推進責任者と共に評価・分析する体制としております。
(3)戦略、指標及び目標
1.気候変動に関する取り組み
1-1.戦略
気候変動問題は当社グループが取り組むべき社会課題であると同時に大きな事業機会と捉え、マテリアリティの一つとして事業戦略との統合を進めております。具体的には自らのGHG排出量削減という<責務>と製品・事業を通じた社会のGHG排出削減という<貢献>の両面からサプライチェーン全体でカーボンニュートラルに取り組んでおります。
また、脱炭素化を加速し、持続可能なビジネスモデルへの転換を促すための効果的な手段として、目に見えないCO2の価値を金銭的指標で評価し、事業や投資に潜在的に含まれるCO2排出コストを可視化するインターナルカーボンプライシング(ICP)制度の運用を2024年度から開始しました。
なお、当社グループは、2021年8月、TCFDの提言に賛同を表明、提言に沿った気候変動関連の重要情報を当社ウェブサイトにおいて開示しております。本項目は、その抜粋を掲載しております。
https://www.awi.co.jp/ja/sustainability/environment/tcfd_and_tnfd_recommendations.html
1) 責務
当社グループは自らが排出するGHGの削減として、2030年の30%削減目標達成までの道筋や課題、期日などを明確化するためにロードマップを策定しております。このロードマップに基づき、以下の削減方針によりGHG排出量を削減いたします。2025年12月より山口県防府市の防府工場でオンサイトPPAスキームを活用した太陽光由来電力の調達を開始しております。これにより、当社グループとして年間約4,000t-CO2のGHG排出量削減となる見込みです。さらに、当社グループの㈱日本海水讃岐工場(香川県坂出市)の石炭火力発電所を木質バイオマス発電所へと転換する計画を進めており、2026年度着工・2028年度運転開始を予定しています。当バイオマス発電所の稼働により、坂出市全体のCO2排出量の約17%に相当する削減効果を見込んでいます。
また、当社グループは2025年3月にScope3(自社の事業活動を通じた他社のGHG排出量)の削減方針を定め、サプライチェーン全体でのGHG削減に取り組んでいきます。
<GHG排出量の削減方針>
2) 貢献
製品・事業を通じた社会のGHG排出削減は社会課題の解決に通じる取り組みと考えており、この社会課題解決力を示す指標としてGHG削減貢献量を設定し、2030年度に700千t-CO2/年以上の達成を目指しております。
当該目標の達成に向け、地域ごとに特色あるエネルギー資源の活用を推進しています。垂直ソーラー発電システム「VERPA」の拡販や、家畜ふん尿由来のバイオメタンを都市ガス導管へ混入・供給する地産地消型モデルの構築、未利用天然ガスを活用したCO2フリー水素サプライチェーンの構築に取り組んでおります。
3) インターナルカーボンプライシング(ICP)
カーボンニュートラルに向けた投資を促進するため、当社グループでは2024年度よりICPを反映した内部収益率を算出し、投資判断の一つの指標としております。2025年度からは先進国では18,000円/t-CO2、途上国では5,000円/t-CO2として、国際的な炭素価格高騰と地域格差を反映することで事業活動の脱炭素に関する行動変容を促進いたします。
4) シナリオ分析によるリスクと機会の検証
気候変動という予測困難で不確実な事象に関するリスクと機会を特定し、それらのリスクと機会がどのように事業の戦略に影響を与えるのかを確認するためにシナリオ分析を行いました。2024年度に実施した、全ての事業ユニットとその他主要事業を対象とする、世界の気温が今世紀末に産業革命前と比較して1.5℃上昇するシナリオ「1.5℃シナリオ」、4℃上昇するシナリオ「4℃シナリオ」を用いた分析結果について、2025年度は見直しを行い、事業への影響について再分析しました。また報告対象は短期(2025~2027年)、中期(2028~2030年)、長期(2031~2050年)を想定しております。
シナリオ分析の結果、リスク・機会ともに「1.5℃シナリオ」の方が影響は大きいが、「1.5℃シナリオ」、「4℃シナリオ」のいずれも十分な対応策や機会獲得・拡大を見込んでおり、不確実な長期的な将来に対し、当社の基本戦略は十分なレジリエンスを有していることを再確認しました。なお、リスクは機会とトレードオフの関係にあると認識しており、例えば炭素税の影響を全社共通のリスクとしておりますがGHG削減ロードマップに基づくGHG排出量の削減をコストの低減につなげることで当社の市場での競争力を強化してまいります。事業部門ごとのシナリオ分析の詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.awi.co.jp/ja/sustainability/environment/tcfd_and_tnfd_recommendations/tcfd_tnfd_01.html
気候変動に関するリスクと機会一覧(抜粋)
(注) 1 長期:2031年~2050年(サステナブルビジョン2050)
中期:2028年~2030年(経営計画terrAWell30)
2 大:売上収益/コスト 100億円以上 中:売上収益/コスト 10億円以上100億円未満
1-2.指標及び目標
1) 気候変動の指標(GHG排出量)
当社グループでは、気候変動に係るリスクと機会を測定・管理するための指標として温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1,2,3)を選定しております。算定は2020年度からGHGプロトコルを参考にして行っております。
2) GHG排出量の削減目標
① Scope1,2の削減目標
当社グループは2030年度における削減目標を2020年度比で30%削減することを定め、2021年度より自社のGHG排出量の削減に取り組んでおります。※国内連結会社のエネルギー起源CO2が対象。
② Scope3の削減目標
当社グループは2030年度における削減目標を2024年度比で売上原単位30%削減することを定め、2025年度よりサプライチェーン排出量の削減に取り組んでいきます。※国内連結会社のカテゴリ1(購入した製品・サービス)とカテゴリ11(販売した製品の使用)の合計が対象。
3) GHG排出量の実績
GHG排出量の詳細については、当社WEBサイトをご参照ください。
https://www.awi.co.jp/ja/sustainability/esg_data.html
(注) 1 Scope1,2(エネルギー起源CO2)の算定対象は2025年12月末時点における連結対象会社としております。一部の連結会社においては、データの収集基盤が整備途上にあり、全連結会社を対象とした網羅的な集計が困難であるため、対象範囲を固定して算定しています。今後は対象範囲を拡大し、全連結会社による算定を進めてまいります。
2 2022年度以降、旧エア・ウォーター&エネルギア・パワー山口㈱は連結対象外のため算定対象に含めておりません。
3 Scope2の国内は各拠点の契約電力会社の事業者別排出係数で算定しております。海外はIEA公表の国別排出係数で算定しております。
4 Scope3の算定対象は2025年12月末時点における国内の連結対象会社としております。確定値はウェブサイトにて公表予定です。今後は対象範囲を拡大し、国内の全連結会社による算定を進めてまいります。
Scope1,2排出量のエネルギー種別について、当社グループは産業ガスを製造する工場において原料空気から酸素・窒素・アルゴンを分離・精製するために、多くの電力を使用しており、電力使用が排出量の8割以上を占めております。またScope3については、各カテゴリの中で購入した製品・サービスに伴い排出されるGHG(カテゴリ1)が約5割と最も多く、次いで、販売した製品・サービスの使用に伴い排出されるGHG(カテゴリ11)が多くなっております。Scope別ではScope3が最も多く、サプライチェーン排出量の約7割を占めております
4) GHG排出量の削減状況
① Scope1,2の削減状況
2025年度のScope1,2排出量は、省エネ設備への更新及び再エネの導入などの削減施策、エネルギー使用量の低下により国内のエネルギー起源CO2において、基準年度比で11.9%削減、前年度比で9.3%削減となっております。
② Scope3の削減状況
2025年度の売上原単位は、基準年度比で約8.9%増加となっています。今後はサプライヤーとの連携や低・脱炭素製品の販売により、削減を推進してまいります。
2.自然資本に関する取り組み
2-1.戦略
当社グループは「地球の恵みを、社会の望みに。」というパーパスのもとで事業を行っており、事業活動において直接的・間接的に自然資本に依存しております。また、生物多様性の保全と自然資源の持続可能な利用は気候変動対策とともにグローバルでの重要な課題であると考えております。そこで2021年には生物多様性に関する基本方針を定め、自らの生産活動に伴う環境への悪影響の低減という<責務>と製品・事業を通じた環境課題の解決という<貢献>の両面から取り組んでおります。今後、この生物多様性についての取り組みを加速させるために、2025年5月、TNFD提言への賛同を表明し、TNFDの提言に沿った自然関連の重要情報を当社ウェブサイトにおいて開示しております。
本項目は、その抜粋を掲載しております。
https://www.awi.co.jp/ja/sustainability/environment/tcfd_and_tnfd_recommendations.html
1) 責務
責務として水資源の保全、廃棄物量の削減など環境負荷の低減を行っております。特に全社的な管理指標である水使用量原単位および廃棄物排出量原単位が大きい事業については、原単位削減の具体施策を明確化したロードマップに基づいた取り組みを行い、削減目標達成を実現します。ロードマップ詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.awi.co.jp/ja/sustainability/environment/tcfd_and_tnfd_recommendations.html
2) 貢献
貢献としては、工場の有毒な排気ガスを無害化する排ガス処理装置、汚濁水を処理するREADシリーズ、半導体工場から排出される溶剤・リン酸の再生品としての提供により環境課題の解決に努めております。
3) LEAPアプローチによるリスクと機会の検証
TNFDが2023年9月に開示枠組みの正式版である最終提言書を開示したことから、TNFDの推奨するLEAPアプローチに従って、事業活動における自然資本への影響と生態系サービスへの依存に対するリスクと機会の分析を実施しました。
2024年度に当社グループの各事業の生産活動(直接操業)について自然への依存関係と影響のスクリーニングをTNFDの推奨するENCOREを用いて分析し、重要度をVH(とても高い)からVL(とても低い)までの5段階で評価して一覧表(ヒートマップ)にまとめました。また、重要度がVH(とても高い)またはH(高い)と評価された項目がある事業の生産工場について、TNFDが推奨するIBATで法的保護地域など自然保護のため重要な地域(要注意地域)との近接度合いを調査しました。2025年度は、重要度が高く、要注意地域と近接する工場のある、肉の加工・保存業、清涼飲料製造業、バイオマス発電事業に対して、リスクと機会の特定と評価、財務影響評価、対応策の再検討を行いました。
リスクと機会の再分析の結果、当社の自然資本に対するリスクと機会について、リスクの方が機会より財務影響が大きいものの、リスクへの十分な対応策や機会獲得が見込まれていることを確認しました。
事業部門ごとのリスクと機会分析の詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.awi.co.jp/ja/sustainability/environment/tcfd_and_tnfd_recommendations/tcfd_tnfd_03.html
自然資本に関するリスクと機会一覧(抜粋)
(注) 1 長期:2031年~2050年(サステナブルビジョン2050)、中期:2028年~2030年(経営計画terrAWell30)
短期:2025年~2027年(中期経営計画terrAWell30 2nd stage)
2 大:売上収益/コスト 100 億円以上 中:売上収益/コスト 10 億円以上 100 億円未満 小:売上収益/コスト 10 億円未満
2-2.指標及び目標
1) 自然資本の指標と目標の設定
当社グループの自然への依存と影響を調査した結果、重要度が高い項目は、自然が浄化し供給する水への依存、自然の行う地下水位の調整、自然が供給するバイオマス燃料への依存、工場が排出する廃棄物による自然への影響、バイオマス燃料燃焼で発生する大気汚染物質による自然への影響でした。このうち全社的に幅広く関連するものは自然から供給される水と工場から排出する廃棄物に関わるものです。
このことを踏まえ、当社グループは2025年度より自然関連リスクに関する全社的な管理指標を水使用量原単位と廃棄物排出量原単位としました。また、目標をそれぞれ2021年度比で2030年度に10%削減することとしております。
2) 自然資本の指標の実績
自然資本に関するデータの詳細については、当社WEBサイトをご参照ください。
https://www.awi.co.jp/ja/sustainability/esg_data.html
<自然資本のリスクの指標と目標達成状況(2025年度)>
(注) 算定対象は国内の主要連結会社としております。
当社グループの産業廃棄物は、バイオマス発電に伴うばいじんと燃え殻が全体の半分以上を占めており、続いて製塩やマグネシウム化合物工場から排出される汚泥、食品や飲料製造工場から排出される動植物性残渣が多くなっております。
また、水(淡水)使用量は工業用水が約半数を占め、続いて飲料事業で使用される地下水、上水の順になっております。
3) 従来の廃棄物に関する管理指標達成状況
廃棄物排出量に関する目標は従来、2030年度においてリサイクル率80%を掲げており、2025年のリサイクル率は78%となっております。
<廃棄物に関する従来目標の達成状況>
3.人的資本に関する取り組み
3-1.戦略
当社グループは「多様な事業・人材・技術」を創造的に掛け合わせることで生み出されるシナジーによって、『社会課題の解決を通じた新たな企業価値の創造』を目指しております。そのなかでも重要となるのが「人材」であります。「人を活かす経営」が当社グループの人的資本経営の基軸にあります。とりわけ「次世代経営人材の育成」「多様性の尊重(DE&I)」「リカレント教育」「健康経営の推進」の4つの取り組みを重視し、「自主自立」「個の尊重」「人が育つ風土の醸成」を人事基本方針に掲げながら、人事戦略を推進しております。
複雑化する社会課題に向き合い、答えを出していくためには、多様な人材が自らを高め、磨き続ける必要があります。3年前から社内公募制度を導入し、グループ規模の人材流動化の推進、チャレンジを促す人事制度への刷新などを進めて参りました。2024年度にはグローバル人材育成に向けた取り組みとして、新入社員の海外研修導入や、グループ一体での人的資本経営の推進を目的として、主要グループ会社合同で初めてのエンゲージメントサーベイを実施しております。2026年は、不適切会計処理事案を受けて、当社グループにおいては、「コンプライアンス最重視」を大前提とし、再発防止に向けた抜本的な改革を最優先としております。具体的な再発防止施策として、全グループ従業員を対象に企業倫理および会計リテラシーの研修を実施しており、今後も階層別教育の刷新によりグループ一体となり将来の成長を牽引する経営人材の育成はもとより、倫理観の醸成やコンプライアンスリテラシーの向上を急務として推進して参ります。
1) 人材育成方針
当社グループは、「人を活かす経営」の実現に向け、新たな成長を牽引できる経営人材を育成・輩出するとともに、当社では従業員に挑戦の機会を提供し、従業員個人も会社もともに発展できる好循環を創出するため、採用から育成、人材配置までの一貫した体制の整備を進めています。2025年度は88名の新入社員を迎え、約4ヶ月間に渡る国内研修(現場実習を含む)を実施しました。また、前年度からの継続開催となる新入社員向け海外研修には45名が参加し、アメリカ・インドでの2ヶ月間の現地研修を通じてグローバル事業の理解とキャリア検討を行う機会を設けました。中堅層~マネジメント層に対しては、グループ横断での階層別研修の実施や年代別キャリア研修を実施し、エア・ウォーターグループでの幅広い活躍の可能性について考える機会を提供しました。社内公募制度を用いた自立的な異動ローテーションも継続実施しており、多様な経験を有する従業員によるグループを横断した活躍の場が広がっています。これらに加え、評価者・被評価者研修の実施により評価の納得性を高め、効果的なフィードバックにつなげる取り組みも継続実施しています。このような従業員の自立的なキャリア形成の支援を通して人材の多様性の促進を図ると共に、積極的な挑戦による登用・ 抜擢が行われる風土を醸成していきます。
2) 社内環境整備方針
さまざまなライフイベントを迎える従業員が、それぞれの能力を最大限に発揮するためには、「安心して働ける職場環境づくり」が求められます。当社はこれまで、育児中の従業員を支援する育児休業制度、短時間勤務制度、子の看護休暇制度に加え、配偶者転勤時の休職を認める配偶者休職制度、ジョブリターン制度を整備してきました。2023年より当社のワークライフバランス推進に関する取り組みが評価され、プラチナくるみんマークを取得・維持しております。一方で、急速な高齢化により、介護保険制度上の要支援・要介護認定者数が急速に増加しているわが国では、介護をしながら働く従業員の就業をいかにサポートしていくかが大きな社会課題となっております。そこで2024年よりグループの全従業員を対象とした介護支援に関する相談窓口や介護セミナー、介護について意見交換できる座談会を定期開催しており、グループ全体で取り組みを進めるとともに、福利厚生制度を見直し、介護により就業が制限される従業員にも多様な就業支援を行い、継続してキャリアを形成できる環境を整備していきます。このほか、柔軟な働き方を通じた生産性の向上を図るため、フレックスタイム制度や在宅勤務制度を導入しております。
3-2.指標及び目標
◇女性活躍の推進
多様性ある組織の構築によって企業が一層の成長をしていくために、女性活躍推進法に基づく行動計画では、重点取り組みとして、女性管理職比率を10%以上とする目標を掲げております(2025年度実績:5.9%)。2025年度のメンター制度においては、係長層の女性社員のみならず新任女性管理職もメンティーに加えることで、新任女性管理職が抱えやすいロールモデルの不在によるキャリア不安の払しょくや、マネジメント上の課題へのフォローとなる場を設けました。その他、社外の女性リーダー育成プログラムへの継続派遣を通し、マネジメント層候補となる人材の育成強化を図っています。今後もこれらの取り組みを継続した上で、新たな取り組みとして候補者の上司への研修を通して周囲の意識変化にも取り組んでいきます。また、将来的な女性管理職登用を見据えた取り組みとして、女性社員の積極的な採用と女性主任・係長層の登用も進めております。新卒採用者に占める女性比率目標40%以上に対し、25年度は50%と目標を上回る結果となっております。女性主任・係長層は2025年度末で30.6%と3割を超え、着実に育成が進んでおります。
(注)人的資本に関する連結数値目標は、現在検討中のため、単体数値として記載。
◇男性育児休業・休暇の取得推進
2025年度の男性社員の育児休業・休暇取得率は83.3%であり、2024年度から11.9%の上昇となりました。また、育児休業・休暇の平均取得日数は、6ヶ月以上の取得者が複数名いたことから50.1日と大きく伸長し、過去最長の結果となりました。グループ各社への出向者の取得率および取得日数も伸長しており、エア・ウォーターグループとして男性育児休業・休暇の取得を着実に推進しています。今後はさらに取得のしやすい環境を作るため、グループを横断して各社人事部門と連携し、課題共有および施策展開を検討してまいります。
(注) 1 上記「育休」には、育児休業(育児・介護休業法第2条に基づく休業)および育児休暇
(年休特別積立規則に基づく育児を目的として取得する5日以上の休暇)を含みます。
2 人的資本に関する連結数値目標は、現在検討中のため、単体数値として記載。