人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数7,206名(単体) 16,708名(連結)
-
平均年齢40.2歳(単体)
-
平均勤続年数14.3年(単体)
-
平均年収12,716,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
|
2024年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
コンサルティング |
1,573 |
[193] |
金融ITソリューション |
5,023 |
[2,361] |
産業ITソリューション |
6,491 |
[1,130] |
IT基盤サービス |
2,665 |
[1,094] |
全社(共通) |
956 |
[128] |
計 |
16,708 |
[4,906] |
(注)1. 従業員数は就業人員数であり、当社グループ外に出向中の444人は含まれていません。
2. [ ]内には、臨時雇用者の年間平均人員数を外書きで記載しています。
3. 全社(共通)として記載している従業員数は、主に管理部門に所属しているものです。
(2) 提出会社の状況
|
|
|
|
2024年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
|
7,206 |
[2,211] |
40.2 |
14.3 |
12,716 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
コンサルティング |
1,120 |
[174] |
金融ITソリューション |
2,630 |
[1,024] |
産業ITソリューション |
1,265 |
[255] |
IT基盤サービス |
1,563 |
[673] |
全社(共通) |
628 |
[85] |
計 |
7,206 |
[2,211] |
(注)1. 従業員数は就業人員数であり、他社に出向中の1,704人は含まれていません。
2. [ ]内には、臨時雇用者の年間平均人員数を外書きで記載しています。
3. 平均年間給与は、賞与及び基準外給与を含んでいます。
4. 全社(共通)として記載している従業員数は、主に管理部門に所属しているものです。
(3) 労働組合の状況
特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
|||
全労働者 |
正規雇用 労働者 |
パート・ 有期労働者 |
|||
9.5 |
84.1 |
70.8 |
70.8 |
- |
(注)3(注)4 |
(注)1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
3. (全労働者) 70.8%
(うち正規雇用労働者) 70.8%
(うち非正規雇用労働者) -
(正社員_管理職部課長級) 97.5%
(正社員_管理職掌(部課長級以外)) 94.7%
(正社員_非管理職総合職係長級) 97.8%
(正社員_非管理職総合職(係長級以外)) 97.9%
(正社員_非管理職一般職) 103.7%
(注釈・説明)
同一役職における同一等級では、男女の賃金差異はありません。しかし、女性社員の採用を積極的に行っているため、若年層ほど相対的に女性の割合が高い人員構成になっています。そのため、部長・課長といった上位の役職ほど女性の割合が低く、さらに同一役職においても上位の等級ほど女性の割合が低いことから、全労働者での賃金差異及び役職内での若干の賃金差異が生じています。
部長級・課長級含む管理職掌の女性登用の推進のため、登用につながる機会付与・ジョブアサインを計画的に実施していきます。
4. 実績値は第三者保証を取得しています。
② 連結子会社
当事業年度 |
補足説明 |
||||||||
名 称 |
管理職に占める女性労働者の割合 (%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
||||||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|||
NRIネットコム㈱ |
22.9 |
85.7 |
* |
* |
(注)3 |
81.0 |
81.0 |
- |
|
NRIセキュアテクノロジーズ㈱ |
5.7 |
* |
* |
* |
|
76.1 |
76.1 |
- |
|
NRIプロセスイノベーション㈱ |
28.9 |
33.3 |
* |
* |
(注)3 |
72.6 |
72.6 |
- |
|
NRIシステムテクノ㈱ |
10.5 |
71.4 |
* |
* |
(注)2 |
78.7 |
78.7 |
- |
|
㈱だいこう証券ビジネス |
11.5 |
* |
* |
* |
|
66.9 |
73.8 |
91.9 |
(注)4 |
NRIデジタル㈱ |
11.7 |
* |
* |
* |
|
84.4 |
84.4 |
- |
|
(注)1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
4. パート労働者については、正社員の所定労働時間(1日7時間20分)で換算した賃金を基に平均年間賃金を算出しています。
5. 「*」については、記載を省略していることを表しています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1) サステナビリティ共通
① ガバナンス
当社グループは、サステナビリティを重要な経営課題に位置づけています。取締役会の構成や監督においてサステナビリティを考慮し、サステナビリティに知見のある社外取締役の選任に加えて、サステナビリティ基本方針(マテリアリティを含む)を取締役会で決議しています。
また、取締役会の監督のもと、サステナビリティ経営推進担当取締役を委員長とするサステナビリティ会議を設置しています。その下部委員会としてそれぞれ執行役員を委員長とする価値共創推進委員会、サステナビリティ推進委員会があり、グループ全体のサステナビリティを推進し、活動の進捗を定期的に取締役会へ報告しています。サステナビリティ推進委員会は、ESGの観点で基盤となる活動を推進する役割を担っています。4つの検討テーマを定め、シナリオ分析をはじめとしたESG情報開示や、サプライチェーン全体での脱炭素化、人権関連調査等といった各種サステナビリティ施策に取り組み、サステナビリティ経営を支える活動を推進しています。サステナビリティ会議を含む当社のガバナンスの状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりです。
なお、取締役(社外取締役を除く。)及び執行役員その他の従業員(役員待遇)に対して支給する株式関連報酬の決定においては、温室効果ガス排出量削減、人的資本拡充を含む当社グループのサステナビリティ指標の達成に向けた取組状況を考慮する仕組みを導入しています。
② 戦略
当社グループは、サステナビリティに関連するリスクと機会を踏まえたマテリアリティを特定し、それらを事業や戦略へ反映しています。リスクと機会の概要、事業及び財務への影響、主な取組みは以下のとおりです。
マテリアリティ |
事業及び財務への影響 |
主な取組み |
||||
内容 |
リスク |
機会 |
顕在時期 |
影響度 |
||
活力ある未来社会の共創 |
社会課題が複雑化、深刻化する中で、持続可能な未来社会づくりと当社グループの成長が一体的に進み、事業及び財務に影響。 |
- |
○ |
短~長期 |
大 |
・顧客のビジネスモデル変革 ・社会・制度提言、情報発信 など |
最適社会の共創 |
・顧客のビジネスプロセス変革 ・ビジネスプラットフォームによる共同利用促進 など |
|||||
安全安心社会の共創 |
・持続可能な社会インフラ実現 ・ITインフラ変革 ・安定サービス運用 ・防災・減災政策提言・復興支援 など |
|||||
人的資本の拡充 |
人材獲得競争が激化する中、優秀なプロフェッショナル人材を獲得できるか否か、その人材を成長させる人材マネジメントシステムが機能するか否かが、事業及び財務に影響。 |
○ |
○ |
中~長期 |
大 |
・成長ストーリーを実現するケイパビリティの増強 ・ダイバーシティ&インクルージョンの推進 ・一人ひとりの成長機会の拡大 など |
知的資本の創出・蓄積 |
社会や事業環境の不確実性が高まる中、未来予測や社会提言の発信とともに、事業活動を通じて得られたノウハウを実践的な知的資産として活用し競争優位性を発揮できるか否かが、事業及び財務に影響。 |
○ |
○ |
中~長期 |
大 |
・ビジネスモデルの進化(AIを活用した生産革新、ソフトウエア資産の拡充等) ・進化し続けるブランドの形成(情報発信のコンテンツ充実等) ・事業展開を支える組織ケイパビリティの強化(品質監理、生産革新等) など |
地球環境への貢献 |
Scope3を含む温室効果ガス排出量削減に取り組まなければ、社会や顧客からの信頼を得られず、事業及び財務に影響。 |
○ |
- |
中~長期 |
中 |
・温室効果ガス排出量削減・再生可能エネルギー利用の促進(Scope1+2) ・Scope3における温室効果ガス排出量削減に向けた対応 など |
社会的責任の遂行 |
社会的責任を遂行しなければ、顧客、従業員、パートナー会社の信頼を失い、事業及び財務に影響。 |
○ |
- |
短~長期 |
中 |
・従業員のウェルビーイング ・人権・労働慣行に関する取組み(AI倫理等含む) ・パートナー会社との協力関係強化、ステークホルダーやコミュニティとの関係形成 など |
ガバナンスの高度化 |
適切なガバナンスが機能しなければ、顧客や投資家の信頼を失い、事業及び財務に影響。 |
○ |
- |
短~長期 |
大 |
・グループ全体でのガバナンスと内部統制システムの整備・運用 ・統合リスク管理(ERM) ・品質監理、情報セキュリティ管理の強化 ・情報開示促進と透明性向上 ・コンプライアンスの徹底 など |
(注) 影響度は影響額、発現の蓋然性等を加味して総合的に判定。
③ リスク管理
当社グループにおけるサステナビリティに関連するリスクは、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループ全般のリスク管理体制、管理方法の中で識別、評価、管理しています。加えて、サステナビリティ会議及びサステナビリティ推進委員会において重要指標のモニタリング及び進捗管理、取締役会への報告を行っています。また、サステナビリティ推進部を設置し、サステナビリティに関する動向や規制の把握、当社グループへの影響を確認しています。
マテリアリティ |
主な機会とリスク |
「3 事業等のリスク」に記載の関連リスク |
活力ある未来社会の共創 |
様々なパートナーとの共創を通じた社会課題解決と、それに付随した売上増加と企業価値向上(機会) |
(3)特に重要と認識するリスク ①品質に関するリスク、②情報セキュリティに関するリスク、⑦新たな法令・規制や技術環境変化に関するリスク (4)重要と認識するリスク ①経営戦略に関するリスク |
最適社会の共創 |
||
安全安心社会の共創 |
||
人的資本の拡充 |
人材獲得、人的資本拡充の成否が競争力に直接影響(機会/リスク) |
(3)特に重要と認識するリスク ⑤人材確保・育成に関するリスク |
知的資本の創出・蓄積 |
知的資本の創出・蓄積、組織ケイパビリティ強化の成否が競争力に直接影響(機会/リスク) |
(3)特に重要と認識するリスク ①品質に関するリスク、③プロジェクトに関するリスク、⑦新たな法令・規制や技術環境変化に関するリスク (4)重要と認識するリスク ②コンプライアンスに関するリスク a. 知的財産権について |
地球環境への貢献 |
気候変動の物理的影響や規制リスクによる収益性低下、レピュテーション低下(リスク) |
(3)特に重要と認識するリスク ⑥事業継続に関するリスク (4)重要と認識するリスク ④サステナビリティに関するリスク(気候変動・人権等) |
社会的責任の遂行 |
人材流出、人的資本毀損による競争力低下、パートナー会社を失うことによる事業継続困難、訴訟等の発生、レピュテーション低下(リスク) |
(3)特に重要と認識するリスク ⑤人材確保・育成に関するリスク、⑦新たな法令・規制や技術環境変化に関するリスク (4)重要と認識するリスク ③パートナー会社に関するリスク、④サステナビリティに関するリスク(気候変動・人権等) |
ガバナンスの高度化 |
重大な障害等の発生による実害、訴訟等の発生、法令・コンプライアンス違反、のれんの減損、レピュテーション低下(リスク) |
(3)特に重要と認識するリスク ①品質に関するリスク、②情報セキュリティに関するリスク、③プロジェクトに関するリスク、④グループガバナンスに関するリスク、⑦新たな法令・規制や技術環境変化に関するリスク |
④ 指標及び目標
当社グループは、サステナビリティに関連するリスクと機会を評価、管理するため、中計2025において、重要指標(マテリアリティ指標)と目標値を定めています。
マテリアリティ |
重要指標 |
2026年3月期目標 |
(参考)2024年3月期実績 |
活力ある未来社会の共創 |
業界・社会変革を実現するDX2.0/3.0※1 総投資額・施策額 |
630億円※2 |
151億円 |
最適社会の共創 |
最適社会に貢献するビジネスプラットフォーム売上高 |
1,410億円 |
1,374億円 |
安全安心社会の共創 |
強くてしなやかな社会を支える安全安心関連売上高※3 |
2,160億円 |
1,855億円 |
価値共創共感度※4(当社国内グループ) |
70% |
67% |
|
人的資本の拡充 |
従業員エンゲージメント(当社)の総合スコア |
総合スコア:70以上継続 |
総合スコア:71 |
女性への機会付与率※5(当社) |
機会付与率:17% |
機会付与率:15% |
|
知的資本の創出・蓄積 |
知的資本創出・蓄積のための投資額 |
410億円※2 |
141億円 |
地球環境への貢献 |
温室効果ガス排出量削減率・再生可能エネルギー利用率 (基準年:2020年3月期) |
2031年3月期目標 Scope1+2:97%削減、 残余排出量を中和化※6 Scope3:30%削減 再生可能エネルギー 利用率:100% |
Scope1+2:86%減 Scope3:21%増※7 再生可能エネルギー 利用率:95% |
社会的責任の遂行 |
「NRIグループビジネスパートナー行動規範」※8への同意または同等規範の保有率※9 |
当社国内グループ 90% (参考:当社グループ80%) |
当社国内グループ 80% (参考:当社グループ70%) |
ガバナンスの高度化 |
重大なリスクの発現件数(規制当局への報告またはそれに準ずる当社グループ責の事案) |
0件 |
5件 |
外部評価指標 DJSI World (Dow Jones Sustainability Indices) |
選定継続 |
選定 |
(注)※1 デジタル技術で新しいビジネスモデルそのものを生み出すDXを「DX2.0」、社会課題を解決し、パラダイム変革を実現するDXを「DX3.0」と定義。
※2 中計2025期間の累計値。
※3 IT基盤サービスセグメント売上高(内部取引を含む)。
※4 「価値共創」や「3つの社会価値」の概念に強く共感する社員の割合。
※5 プロジェクトや事業における責任者の女性比率。
※6 残余排出量とは目標年度の時点で当社グループのバリューチェーン内で削減できない排出量、中和化とはバリューチェーンの外で炭素除去技術等を活用し残余排出量を相殺すること。
※7 Scope3は環境省のガイドラインに定める簡易な算定方法に基づいて算定しており、実際の削減効果が数値に反映されていません。算定方法の見直しを現在検討中です。
※8 環境・人権等を含む行動規範。
※9 システム開発委託先など、当社グループの調達先企業における同意または同等規範保有率。
(2) 気候変動
① ガバナンス
気候変動に関連するガバナンスについては、「(1) サステナビリティ共通 ① ガバナンス」に記載の事項に加えて、サステナビリティ推進委員会において、気候変動に関する検討・対策を推進し、これらの検討結果は取締役会へ報告されます。取締役会は、気候変動による影響について経営・事業戦略への反映等に向けた議論・方針の決定に加え、監督を行っています。なお、サステナビリティ推進委員会では、TCFDシナリオ分析を実施し、気候関連のリスク・機会について検討と対策を進めています。また、当社グループにおいて多くの電力を消費しているデータセンターのカーボンニュートラル、Scope3排出量削減、再生可能エネルギー調達などの各種サステナビリティ施策の検討と対策も進めています。
② 戦略
当社グループでは、リスク・機会の特定や当社グループへの財務的影響についてシナリオ分析を実施しています。2020年3月期から2022年3月期にかけては個別の事業におけるシナリオ分析を行い、当社グループのウェブサイト等を通じてその結果を開示しています。当年度においては、それらの結果も踏まえながら、改めて当社グループ事業の全体におけるリスク・機会及び財務的影響を整理しました。下表はその結果を示したものです。
なお、シナリオとして、規制・対策強化シナリオの「1.5℃シナリオ」と、現行シナリオの「4℃シナリオ」の2つを設定し、下表のカテゴリ欄において「移行」と記したものは主に「1.5℃シナリオ」の状況下、「物理」と記したものは主に「4℃シナリオ」の状況下におけるリスク・機会を想定しています。
カテゴリ |
気候関連の一般事象 |
当社グループのリスク・機会及び財務的影響 |
|||||||
分類 |
影響 |
発生度 ※1 |
影響度 ※2 |
対応策 (リスクの場合) |
|||||
短期 |
中期 |
長期 |
|||||||
移行 |
政策・法規制 |
炭素税の導入 |
リスク |
炭素税導入による費用負担増 |
大 |
1 |
2 |
2 |
再生可能エネルギーの導入拡大 |
排出権取引の進展 |
機会 |
排出権取引のビジネス化によるコンサルティング・ITソリューションの売上増 |
中 |
1 |
1 |
2 |
- |
||
AI利用拡大に伴うエネルギー消費への規制強化 |
リスク |
規制強化に伴うデータセンターの費用負担増 |
中 |
1 |
1 |
2 |
再生可能エネルギーの安定調達、省エネルギーの推進 |
||
移行 |
技術 |
エネルギー効率・省エネ関連技術の進歩 |
機会 |
エネルギー効率化による費用負担減 |
大 |
1 |
1 |
1 |
- |
再生可能エネルギーの普及 |
リスク |
さらなる再生可能エネルギーの導入・高度化による費用負担増 |
大 |
1 |
1 |
2 |
省エネルギーの推進 |
||
水素・蓄電池・炭素回収貯留など新技術の進歩 |
機会 |
気候変動関連コンサルティングの売上増 |
中 |
1 |
1 |
1 |
- |
||
移行 |
市場 |
企業における気候変動への対応強化 |
機会 |
顧客の脱炭素化への移行によるコンサルティング・ITソリューションの売上増 |
中 |
2 |
2 |
3 |
- |
機会 |
顧客のScope3削減ニーズ拡大に伴う共同利用型サービスの競争力向上 |
中 |
1 |
1 |
1 |
- |
|||
リスク |
顧客の脱炭素化の失敗による業績悪化に伴うコンサルティング・ITソリューションの売上減 |
小 |
1 |
2 |
2 |
顧客の脱炭素化支援の拡大 |
|||
生活者における気候変動への関心向上 |
機会 |
生活者のサステナブル関連金融商品のニーズ増に伴う従量課金型ソリューションの売上増 |
大 |
1 |
1 |
1 |
- |
||
原燃料価格の上昇 |
リスク |
電気代等の費用負担増 |
中 |
1 |
2 |
2 |
省エネルギーの推進 |
||
移行 |
評判 |
企業の取引条件における気候変動への対応重視 |
リスク |
顧客からの脱炭素化要請による対応コスト増、未対応時の競争力低下 |
大 |
1 |
1 |
1 |
再生可能エネルギーの導入拡大 |
投資家の意思決定におけるESG観点の重視 |
機会 |
投資家からの投資増加、評判向上 |
中 |
1 |
1 |
1 |
- |
||
採用市場におけるESG観点の重視 |
機会 |
優秀な人材を確保できる機会の増加、評判向上 |
中 |
1 |
1 |
1 |
- |
||
物理 |
急性 |
異常気象の激甚化、洪水 |
リスク |
自社の被災による対応コスト増、資産の復旧、事業活動の中断 |
小 |
2 |
2 |
2 |
BCPの訓練・実行 |
リスク |
ビジネスパートナーの被災によるサプライチェーンの寸断 |
小 |
2 |
2 |
2 |
ビジネスパートナーも含めたBCPの訓練・実行 |
|||
リスク |
顧客の被災(社会の経済活動の停滞)によるコンサルティング・ITソリューションの売上減 |
小 |
2 |
2 |
2 |
防災・減災に関する社会提言・情報発信等 |
|||
物理 |
慢性 |
気象パターンの変化 |
機会 |
気象パターン変化への対応に向けたコンサルティングの売上増 |
中 |
1 |
1 |
1 |
- |
リスク |
データセンターの冷却コスト増 |
中 |
1 |
1 |
1 |
省エネルギーの推進 |
(注)※1 2031年3月期までの発生可能性。大:高いと想定(概ね50%以上)、中:低いと想定(概ね50%未満)、小:極めて低いと想定(概ね5%未満)。
※2 現状のままリスク対応等をしなかった場合の財務への年間最大影響額。3:100億円以上、2:10~100億円、1:10億円未満。また、政策動向や事業規模等に応じ、時間軸によって影響度は変動するものと想定。短期:2026年3月期まで、中期:2031年3月期まで、長期:それ以降。
当社グループでは、このような分析結果を踏まえ、再生可能エネルギー導入等の温室効果ガス排出量削減の取組みがカーボンプライス(炭素税等)の導入や環境配慮行動への要請拡大等によるリスクを緩和する施策となるとの認識のもと、対応を進めています。具体的には、当社グループの温室効果ガス排出の多くが電力に起因していたことから、事業で使用する電力を再生可能エネルギーに切り替えることが、脱炭素に向けた重要な取組みであると考えています。これらの認識のもと、当社グループが国内に保有する全てのデータセンターの電力は、全て再生可能エネルギー化しています。また、オフィスにおいても、主要なオフィス電力の再生可能エネルギーへの切り替えを進めています。
なお、当社グループは2023年2月に温室効果ガス排出量の削減目標を改定し、「④ 指標及び目標」に記載の目標を掲げています。さらに現在、2030年及び2050年を見据えた長期的かつ安定的な再生可能エネルギーの調達について検討を進めています。
③ リスク管理
「(1) サステナビリティ共通 ③ リスク管理」及び「3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループ全般のリスク管理体制、管理方法の中で識別、評価、管理しています。
また、気候関連リスク及び機会の特定、評価、対応に関しては、2019年3月期よりサステナビリティ推進委員会において、気候関連リスク(自然災害の激甚化などによる事業継続リスクも含む)について、外部環境やイニシアティブの状況、サービス提供部門からの情報等を勘案し、各気候関連リスクに対する施策の検討及び決定を行っています。
④ 指標及び目標
当社グループでは、グループのバリューチェーン全体の脱炭素化を目指すために、SBTイニシアティブの「企業ネットゼロ基準」に則り、2023年2月に、以下のとおり環境目標を改定し、2024年2月にSBTイニシアティブのネットゼロ目標の認定を取得しました。また、当社は2019年2月にRE100に参加しています。
指標 |
目標 |
(参考) 当年度実績 |
(参考) 当年度排出量実績 |
温室効果ガス排出量削減率 (基準年:2020年3月期) |
[2031年3月期]Scope1+2:97%削減、残余排出量を中和化 |
86%減 |
8千t※2 |
[2031年3月期]Scope3:30%削減 |
21%増※3 |
218千t※3※4 |
|
[2051年3月期]Scope1+2+3:ネットゼロ※1 |
6%減※3 |
226千t※3 |
|
再生可能エネルギー利用率 |
[2031年3月期]再生可能エネルギー利用率:100% |
95%※2 |
- |
(注)※1:Scope1+2+3の排出量を92%削減、残余排出量を中和化。
※2:実績値は第三者保証を取得しています。
※3:Scope3は環境省のガイドラインに定める簡易な算定方法に基づいて算定しており、実際の削減効果が数値に反映されていません。算定方法の見直しを現在検討中です。
※4:※3の簡易な算定方法を前提とした上で、記載の値は第三者保証を取得しています。
(3) 人的資本・多様性
① ガバナンス
人的資本・多様性の拡充に関連するガバナンスについては、「(1) サステナビリティ共通 ① ガバナンス」に記載の事項に加えて、取締役会の監督のもとで、コーポレート部門管掌取締役を委員長とする人材開発会議において検討・議論を行っています。各施策を主管部で推進し、重要な事項については、定期的に経営会議、取締役会でその実施結果を報告・審議しています。
② 戦略(人材の育成及び社内環境整備に関する方針)
当社グループでは、人的資本・多様性を拡充するための仕組みを「人材の成長サイクル」として定義しています。人材の成長サイクルは、「多様な優秀人材の採用」「チャレンジングなアサインメント」「仕事に対する誇りの醸成」「個々人・組織の成長」の4つの要素が連動して機能することで、当社の人的資本の強みである「プロフェッショナリズム」「変化対応力」「自律的成長力」「異才(彩)融合」がより強固なものになるという考え方です。人的資本・多様性の拡充には、成長サイクルを支えるための制度の拡充、改善をしていくことが重要であり、V2030に向けては、成長サイクルを更に加速させるための取組みとして「成長ストーリーを実現するためのケイパビリティ増強」「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」「一人ひとりの成長機会の拡大」の3つの分野で施策を検討・推進しています。
また、当社グループでは、従業員の健康と安全を経営の視点で考え、戦略的に実践することを目的に、社長をCHO(Chief Health Officer)とした上で「健康経営」を表明しています。安全衛生に関連する各種法令(労働基準法、労働安全衛生法等)への準拠は当然のこととして、健診後対応への支援、禁煙支援、運動促進の活動など、安全衛生を守るための様々な取組みを実施しています。
③ リスク管理
当社グループでは、人的資本が価値を生み出す源泉と考えており、人的資本・多様性の拡充の取組みが停滞することが重大なリスクにつながります。そのため、人的資本・多様性拡充に関する取組みについて、「3 事業等のリスク (3) 特に重要と認識するリスク ⑤ 人材確保・育成に関するリスク」に記載の事項に加えて、独自のKPIを定め各事業本部単位に進捗状況を可視化、連携した上で、施策の浸透と推進を実施しています。その実施状況については、人材開発会議に報告し、リスクへの対応を管理・検討しています。
④ 指標及び目標
「(1) サステナビリティ共通 ④ 指標及び目標」及び「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載のとおりです。
(4) 知的資本
① ガバナンス
知的資本の創出・蓄積に関連するガバナンスについては、「(1) サステナビリティ共通 ① ガバナンス」に記載の事項に加えて、取締役会の監督のもとで、執行役員を委員長とする事業開発会議、システム開発会議等を開催し、定期的に経営会議、取締役会にその実施結果を報告し、重要な事項の審議を行っています。
② 戦略
当社グループでは、知的資本を「卓越したビジネスモデル」「進化し続けるブランド」「事業展開を支えるケイパビリティ」の3つと定義しています。
当社グループは、創業以来培われてきた洞察力と緻密な実装力を活かした高付加価値サービスを提供しています。知的資本は、当社グループの競争力の源であり、独自の重要な要素です。知的資本の創出と蓄積によって個の力を組織力に昇華するとともに、時代を超えて知識・ノウハウを継承しています。こうした知的資本のマネジメントを通じて、当社グループは顧客との長期的な関係を続け、事業の成長を実現しています。
③ リスク管理
「(1) サステナビリティ共通 ③ リスク管理」及び「3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループ全般のリスク管理体制、管理方法の中で識別、評価、管理しています。
④ 指標及び目標
「(1) サステナビリティ共通 ④ 指標及び目標」に記載のとおりです。