事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
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利益
-
利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
音声事業 | 1,160 | 80.0 | 107 | 102.9 | 9.2 |
CRM事業 | 289 | 20.0 | -3 | -2.9 | -1.0 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、設立以来「音声合成」に特化して事業展開を続けておりましたが、2024年10月1日を効力発生日とした株式会社フュートレックとの合併に伴い、当社グループの事業を「音声事業」、「CRM事業」、「その他事業」の3区分に再編し、当連結会計年度以降は、この新たな事業区分に基づくセグメント情報を開示しております
1.音声事業
(1)音声合成
従来の「波形接続合成方式」を採用した「AITalk®5」や、最新の深層学習技術を活用した「新DNN音声合成方式」に基づく「AITalk®6」など、高品質な音声合成エンジンを取り揃えており、ご利用シーンに応じて最適な方式を選択・提供しております。外国語音声合成については、海外メーカーとの提携により、多言語ニーズにも対応可能です。さらに、音声合成技術の導入ニーズに幅広く対応できるよう、Web API、SDK、サーバー組込み型、クラウドサービス、インストール型ソフトウェアなど、さまざまな形態での提供も行っております。これらの音声技術は、研究開発から製品開発、販売、サポートに至るまで、すべて自社内で対応することで、柔軟かつ迅速なサービス提供を可能としています。また、法人向け製品をライセンス提供しているお客様に対しては、導入後も安心してご利用いただけるよう、継続的な技術サポートサービスを通じて、運用面や技術面でのフォローアップを行っております。顧客企業は、通信、防災、金融、鉄道・交通、車載、ゲーム、観光、自治体、図書館、放送局等、多岐にわたり、防災無線をはじめ、スマートフォン音声対話、コミュニケーションロボット、道路交通情報、カーナビゲーション、館内放送、駅構内放送、電話自動応答システム、ホームページ音声、ゲームやアニメの音声、オーディオブック等、多くの場面に採用されております。
①法人向け 製品・サービス
a. パッケージソフトウェア
手軽に音声ファイルが作成できるパッケージソフトを販売しております。
- AITalk® 声の職人®
テキストを入力するだけで、手軽に高品質な音声ファイルを作成できるナレーション作成ソフトです。
- AITalk® 声プラス®
PowerPoint®のスライドに簡単に音声を追加できるアドインソフトで、プレゼンテーション資料の音声対応を支援します。
- AITalk International®
英語や中国語をはじめとする多言語のナレーション音声を合成可能なソフトウェアで、グローバルなコンテンツ制作に対応します。
b. 音声合成エンジンライセンス
当社の主たるビジネスモデルです。お客様と使用許諾契約を締結し、ご利用用途に応じて、月額使用料、販売実績に応じたロイヤリティ等を個別に設定し、音声合成エンジンをご利用頂く対価として許諾料を頂いております。
- AITalk® Server
サーバー環境での音声合成処理に対応したエンジンで、大量の音声生成やリアルタイム処理に適しています。
- AITalk® SDK
アプリケーションやシステムへの組み込みを目的とした開発キットで、柔軟なカスタマイズが可能です。
- AITalk® micro
AndroidやiOSなどのモバイル環境向けに最適化された小型音声合成SDKで、組み込み用途に適しています。
c. クラウドサービス(AICloud®シリーズ)
高品質音声合成エンジン「AITalk®」をクラウドで手軽に利用できるサービスを展開しております。
- AITalk® WebAPI
Webサービスやアプリケーションから音声合成エンジンを利用できるAPIで、手軽に音声合成機能を組み込むことが可能です。
- AITalk® 声の職人® クラウド版
Webブラウザ上で簡単に音声ファイルを作成できるサービスで、インストール不要で利用できます。
- AITalk® Web読み職人®
ホームページにタグを埋め込むことで、ページ内容を自動で読み上げるサービスです。
d. その他のクラウドサービス
- コエステーション
多言語音声合成対応のクラウドサービスです。ビジネス形態に応じてWeb APIとWebブラウザ上のエディターが選択でき、一般人から有名人まで多種多様な「コエ」を利用することができます。
- A.I.VOICE Biz®
特徴あるキャラクターラインナップを取り揃えた、音声ファイル作成クラウドサービスです。ビジネス形態に応じてWeb APIとWebブラウザ上のエディターが選択でき、豊富なキャラクターラインナップのマテリアル(動画などに活用できる公式イラスト)も活用できます。
e. カスタム音声辞書の作成サービス
- AITalk® Custom Voice®
顧客独自のオリジナル音声辞書の作成を受託開発として請け負っております。
f. 音声ファイル作成サービス
お客様がご用意された収録文章をもとに、当社の高品質音声合成技術を用いてナレーションやガイダンスを作成し、音声データとして納品するサービスです。
②コンシューマー向け製品・サービス
a. A.I.VOICE®シリーズ
テキストを入力するだけで自然で高品質な音声を合成できる、個人向け音声合成ソフトウェアです。製品ラインナップには、自社IPである「琴葉 茜®・葵®」をはじめ、各方面で活躍するサードパーティ運営キャラクターやコラボレーションキャラクターなど、多彩なボイスを取り揃えており、幅広いユーザーのニーズに応える構成となっています。
- A.I.VOICE®
入力されたテキストを自然な音声に変換し、音声ファイルとして保存できる個人向け音声合成ソフトです。
- A.I.VOICE®2
AITalk®6搭載のエンジンと多彩な編集機能で、より人間らしく表現力豊かな音声作成が可能となった次世代の音声合成ソフトです。
- A.I.VOICE® for GAMES
ゲーム開発環境上で、キャラクター音声の一括作成や編集を可能にするエディター拡張です。
b. その他のコンシューマー向け製品
- かんたん!AITalk®
テキストを入力するだけで、簡単に高品質なナレーションを作成できる個人向けパッケージソフトです。
- かんたん!アフレコ®
文字入力だけで、動画にナレーションと字幕を追加できる個人向けパッケージソフトです。
- AITalk® あなたの声®
ご自身や大切な方の声を、音声合成技術で再現したオリジナル音声辞書を作成しパッケージソフトウェアとして提供いたします。
- VOICEROID®シリーズ
株式会社AHSから販売されている、豊富なキャラクターラインナップを取り揃えた音声合成ソフトウェアシリーズです。
c. キャラクターグッズ販売・キャラクターイベントの実施
A.I.VOICE®シリーズのキャラクターを活用したイベントの実施や、関連グッズの販売も行っており、ユーザーとの交流を図っております。
(2)音声認識
最先端のAI技術を用いた「vGate®」シリーズとして、騒音下でも高精度な音声認識、話者を識別する声認証、音や振動による予兆検知・不良品検知を行う「音のAI検査」を提供しております。お客様の利用環境や、ニーズに柔軟に対応可能なカスタマイズ性を特長としており、Web API、SDK、サーバー組込み型、クラウドサービス、インストール型ソフトウェアなど、さまざまな提供形態に対応しています。顧客企業は、通信、車載、ロボット、製造、学術・開発研究機関など多岐にわたっており、コミュニケーションロボット、カーナビゲーション、スマートフォンにおける音声対話、議事録作成・文字起こし、電話自動応答システムなど、さまざまな用途で採用されています。
a. vGate ASR® 音声認識
騒音環境に強く高精度で、IoT、ロボットやAIなどの先進技術を用いた製品やサービスに適した音声認識システムです。インターネットに接続して音声認識を行う「サーバー型音声認識システム」と、機器に組み込んで音声認識を行う「ローカル型音声認識システム」を提供しております。
b. vGate Authentication® 声認証
音声の固有の特徴を分析し、個人を識別する声認証システムです。双子の声も識別できる高い認証力を持ち、速やかな登録で素早く識別が可能です。また、言語に依存せず、自由なフレーズでの識別も可能です。話者分離機能により、発言者を瞬時に区分することができ、議事録作成やセキュリティ強化に貢献します 。
c. vGate Aispect® 音のAI検査
独自の音響処理とAI技術を用いて、機械製品や生産設備の稼働音を分析し、異音を検知するシステムです。これまで熟練者の経験や勘に頼っていた音の聞き分けをAIが代替し、点検業務の自動化と省力化を支援します。正常時の稼働音や振動データを学習させることで、異常状態のデータがなくても予兆検知や不良品検知が可能です 。
2.CRM事業
CRMによる顧客中心ビジネスを推進するための統合マーケティングプラットフォームとして、Visionary®を提供しております。Visionaryは単なる顧客管理だけでなく、様々な条件でのターゲット抽出機能、メール送信機能、アンケート送信機能、ポイント管理機能、クーポン管理機能、購買分析機能などの豊富な機能を有しており、マーケティングのPDCAを1つの製品で実現可能な製品です。さらに、導入企業独自の多様なご要望にも柔軟に対応可能であり、Visionaryをベースにオーダーメイドのシステムを構築する事を得意としています。APIによって会員アプリ、ECサイト、POSシステム、BIツールなどの様々な周辺システムとの連携も可能で、Visionaryを中心としたマーケティングシステムの構築実績も豊富です。現在、より高性能で更に柔軟性が高く、超大規模会員組織でも高速に動作するVisionary Cloud®を最新のアーキテクチャを用いて開発しています。特定顧客向けの専用Visionary Cloudは既に3社の企業に導入済みです。今後はVisionary Cloudの汎用版を完成させるだけでなく、更に付加価値の高い製品、より幅広い企業に導入頂ける製品を目指した開発を行っていきます。Visionaryは完全自社製のシステムであり、純国産CRMソリューションとして15年以上の実績があります。今までに導入頂いた企業は、アパレル、ホテルチェーン、結婚式場、エンターテインメント施設、コンビニエンスストア、外食チェーン、大型ショッピングモール、ドラッグストア、旅行代理店、新聞メディア、クレジットカード会社、鉄道会社、家具・インテリアショップ、高級洋菓子ブランド、国内通信キャリア、ゴルフ場予約サイト、など非常に多岐に渡っています。
3.その他事業
(1)子会社 株式会社スーパーワン
デジタル教科書及び教材に関連するアプリ等の受託開発を行っております。
[事業系統図]
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、観光需要の回復やイベント開催の再開を背景に、経済活動は持ち直しの動きを見せております。特にインバウンド需要が堅調に推移し、宿泊・飲食・運輸を中心としたサービス業において個人消費の回復が見られるとともに、企業では人手不足や業務効率化への対応として、省人化・自動化を目的とした設備投資が活発化しております。一方で、急激な為替変動やエネルギー・原材料価格の高止まりを背景とした物価上昇が継続しており、ウクライナや中東地域における地政学的リスクの高まりや米国による関税政策の動向や中国経済の減速などの外的要因が先行きに対する不透明感を強める要因となっております。慢性的な人手不足やサイバー攻撃の増加などの課題も引き続き経済活動に影響を及ぼしており、内外の動向を注視しつつ、慎重な対応が求められる状況であります。
当社グループを取り巻く環境においては、株式会社フュートレックとの合併が2024年10月1日付で効力を発し、音声合成に加え、音声認識、CRMの事業領域を取り込んだ企業として新たな体制での事業運営を開始いたしました。これに伴い、音声合成技術と音声認識技術を統合したSDK「SLFramework(仮)」評価版の提供を開始し、法人顧客に向けたより高度な音声ソリューションの展開に取り組んでおります。
音声事業においては、AI音声合成における法人向け分野においては、「AITalk6 Server」、「AITalk6 声の職人」、「AITalk6 Custom Voice」など、音声合成エンジンAITalk6を用いた製品ラインナップの拡充を進めるとともに、防災・消防分野を中心としたライセンス販売やオーディオブック分野の売上、クラウドサービス「コエステーション」の売上が堅調に推移しました。加えて、AI音声認識技術を応用した「vGate Aispect®(音のAI検査)」の最新版をリリースし、実証実験も進めております。また、コンシューマー向け分野においては、「琴葉姉妹10周年記念ライブKotonoHarmony2024」の開催や新規キャラクターの展開に加えてA.I.VOICE2の売上が堅調に推移しました。
CRM事業においては、合併により取得したCRMソリューション「Visionary」について、当社として新たにその提供を開始するなど、法人顧客の多様なニーズに対応する体制を強化しております。
今後も、事業ポートフォリオの拡大を進め、音声合成技術のみならず、音声認識やCRM、各事業領域の相互補完的な活用を図り、総合的なサービス提供体制の構築を進めてまいります。また、これらの取り組みを通じて、法人・個人それぞれの市場動向に応じた製品・サービスの提供を実現し、持続的な成長を目指してまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
なお、2024年10月1日以降の当社グループの事業内容を前提に開示すべきセグメント情報について検討を行い、当社グループの事業セグメントを「音声事業」、「CRM事業」、「その他事業」の3区分とすることといたしました。詳細は「第5 経理の状況 注記事項 (セグメント情報等)」をご覧ください。
ⅰ.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、2,960,214千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、442,165千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、2,518,048千円となりました。
なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。
ⅱ.経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は1,486,037千円、営業利益は109,035千円、経常利益は130,185千円、親会社株主に帰属する当期純損失は15,689千円となりました。
セグメントごとの当連結会計年度の売上高と営業利益につきましては、次のとおりであります。
(音声事業)
売上高は1,160,434千円、営業利益は106,818千円となりました。
(CRM事業)
売上高は288,933千円、営業損失は2,983千円となりました。
(その他事業)
売上高は36,669千円、営業利益は5,201千円となりました。
なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、1,588,951千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、101,734千円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は245,079千円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は382,066千円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ⅱ.受注実績
当社グループは、提供する主要なサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。
サービスの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%)
|
法人向け製品 (千円) |
885,621 |
- |
法人向けサービス (千円) |
411,413 |
- |
コンシューマー向け製品 (千円) |
189,003 |
- |
合 計 (千円) |
1,486,037 |
- |
(注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
|
金額(千円) |
割合(%) |
|
国立研究開発法人情報通信研究機構 |
221,923 |
14.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
ⅰ.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、2,121,682千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が1,588,951千円、売掛金が308,044千円であります。
当連結会計年度末における固定資産は、836,167千円となりました。その主な内訳は、のれんが509,671千円、前払金が203,634千円であります。
当連結会計年度末における繰延資産は、2,364千円となりました。その内訳は、社債発行費が2,364千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、356,158千円となりました。その主な内訳は、買掛金が148,718千円、契約負債が36,110千円であります。
当連結会計年度末における固定負債は、86,007千円となりました。その主な内訳は、社債が75,000千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、2,518,048千円となりました。その主な内訳は、資本剰余金が1,405,303千円、利益剰余金が1,214,545千円であります。
この結果、自己資本比率は79.6%となりました。
なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。
ⅱ.経営成績
(売上高)及び(営業利益)
当連結会計年度の売上高は1,486,037千円、営業利益は109,035千円となりました。これは主に、株式会社フュートレックとの合併が2024年10月1日付で効力を発し、音声合成に加え、音声認識、CRMの事業領域を取り込んだことによります。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は130,185千円となりました。これは主に、海外との取引に伴う為替予約の時価評価により発生した為替差益10,473千円と顧客都合による開発中止に伴う違約金収入14,617千円の発生等によります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純損失は15,689千円となりました。これは主に、合併効力発生日(2024年10月1日)において、既存投資分を公正価値で再評価を実施し、その際に発生した差額143,980千円を段階取得に係る差損として計上したことによります。
なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、101,734千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が19,663千円、減価償却費が22,949千円、仕入債務の増加額116,187千円、売上債権の増加額113,255千円、段階取得に係る差損143,980千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は245,079千円となりました。これは主に、関係会社株式取得のための前払金の支出203,634千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は382,066千円となりました。これは主に、自己株式の取得のための預け金の増加額174,550千円等によるものであります。
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、多言語のライセンス使用によるロイヤリティ支払や翻訳等のカスタマイズ開発の仕入、スタジオ収録費用の支払、業務委託費の支払のほか、販売費及び一般管理費等に含まれる営業費用、研究活動における機能拡充・強化等に係る費用であります。
(財務政策)
当社グループの運転資金につきましては、手持資金(利益等の内部留保資金)で賄っております。自己資金で手当できない場合、借入による調達となりますが、借入先・借入金額・条件等は、所定の手続きにより承認後、資金調達を行うことになります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び経営成績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
「音声事業」は、音声関連製品のライセンス供与、受託業務、クラウドサービスの提供並びにコンシューマー向け製品の販売を行っております。
「CRM事業」は、デジタルマーケティング市場における当社CRM製品Visionary及びVisionary Cloudを販売する事業を行っております。
「その他事業」は、連結子会社である株式会社スーパーワンの主力事業である、デジタル教科書及び教材に関連するアプリ等受託開発を行う事業を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 (注2) |
連結財務諸表計上額 (注1) |
|||
|
音声事業 |
CRM事業 |
その他事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
1,160,434 |
288,933 |
36,669 |
1,486,037 |
- |
1,486,037 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
375 |
- |
375 |
△375 |
- |
計 |
1,160,434 |
289,308 |
36,669 |
1,486,412 |
△375 |
1,486,037 |
セグメント利益又は損失(△) |
106,818 |
△2,983 |
5,201 |
109,035 |
- |
109,035 |
セグメント資産 |
758,916 |
255,032 |
70,549 |
1,084,498 |
1,875,715 |
2,960,214 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
27,475 |
13,420 |
412 |
41,308 |
8,466 |
49,774 |
有形固定資産及び 無形固定資産の増加額 |
280,637 |
268,453 |
- |
549,090 |
29,290 |
578,380 |
(注1)セグメント利益又は損失の合計額は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
(注2)調整額は、セグメント間の内部取引の消去額及び各報告セグメントに配分していない全社費用であります。
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(単位:千円) |
売上高 |
当連結会計年度 |
報告セグメント計 |
1,486,412 |
セグメント間取引消去 |
△375 |
連結財務諸表の売上高 |
1,486,037 |
(単位:千円) |
資産 |
当連結会計年度 |
報告セグメント計 |
1,084,498 |
全社資産(注) |
1,875,715 |
連結財務諸表の資産合計 |
2,960,214 |
(注)全社資産は、各報告セグメントに帰属しない現金及び預金等であります。
(単位:千円) |
その他の項目 |
報告セグメント計 |
調整額 |
連結財務諸表計上額 |
当連結会計年度 |
当連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
減価償却費 |
41,308 |
8,466 |
49,774 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
549,090 |
29,290 |
578,380 |
(注)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、本社部門の設備であります。
【関連情報】
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:千円) |
|
法人向け製品 |
法人向けサービス |
コンシューマー向け製品 |
合計 |
外部顧客への売上高 |
885,621 |
411,413 |
189,003 |
1,486,037 |
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
国立研究開発法人情報通信研究機構 |
221,923 |
音声事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
|
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|
|
|
|
(単位:千円) |
|
音声事業 |
CRM事業 |
その他 |
計 |
調整額 |
連結財務諸表 計上額 |
当期償却額 |
13,412 |
13,412 |
- |
26,824 |
- |
26,824 |
当期末残高 |
254,835 |
254,835 |
- |
509,671 |
- |
509,671 |
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。