2024年6月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

(単一セグメント)
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 1,977 100.0 346 100.0 17.5

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社は、倉庫や配送センターで商品の保管・入出荷業務を支援する在庫管理機能及び店舗商品の在庫管理機能をクラウドサービス(※1)で提供しております。また、入出荷や在庫管理の作業効率を上げるハンディターミナル(※2)やバーコード関連機器のレンタル及び販売も行っております。

当社は、在庫管理システム事業を単一セグメントとしているため、セグメント別の記載は省略しておりますが、① 各システムサービスの提供、システムで利用する端末機器のレンタルやサポートの提供に対する対価を月額利用料でいただく「クラウドサービス」、② 顧客からの要望に基づくカスタマイズやクラウドサービスの導入支援からなる「開発・導入サービス」及び ③ クラウドサービスで顧客が利用する機器やサプライ品(ラベル等)の販売を行う「機器販売サービス」にサービスを区分しております。各販売区分におけるサービスの内容及び提供製品は以下のとおりであります。

※1:クラウドサービスとは、従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウエアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供することです。

※2:ハンディターミナルとは、主に業務用で使用する、片手で持てるハンディサイズのデータ収集端末装置の総称です。バーコードなどの自動認識技術を用い、人の作業を効率的に代替することができる機器です。

 

(1) サービスの内容

① クラウドサービス

当社が提供しているクラウドサービスは以下のとおりであります。

イ.倉庫在庫管理システム(「ロジザード ZERO」)

倉庫在庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)は、倉庫内に保管されている商品(在庫)の数を正確に把握するとともに、倉庫内業務の効率化を実現するためのシステムです。入荷から出荷、返品、庫内での棚移動を含め全ての在庫の動きを、バーコードとそれを読み取るハンディターミナルにより物理的に管理する事で、「入出荷処理」「棚卸」「ロケーション管理(※3)」などを行うことができるようになります。システム導入により、「正確な在庫管理」「誤出荷の防止」「倉庫内業務の効率化(標準化)」を実現することが可能になります。

当社サービスはクラウドサービスとして提供されているため、インターネットを経由して、当社サービスの全ての情報がリアルタイムで処理・共有されます。顧客の利用条件にあわせ、基本構成でお使いいただくものから、顧客独自の利用形態にあわせたカスタマイズを行ったうえでの提供など、幅広い顧客のニーズに対応したサービス提供を行っております。
 また、「ロジザード ZERO」で利用するハンディターミナルを、レンタルにて提供しております。ハンディターミナルをレンタルで提供している顧客には、バッテリーの無償交換や故障時の代替機の即日交換のサービスも提供しております。

「ロジザード ZERO」では、業種・業態に捉われず、幅広い在庫の管理が行えるように、「賞味期限管理」「ロット管理」「シリアル(製品、商材等の番号)管理」などの商材特有の機能を標準として実装しております。さらに海外での利用を想定して多言語対応(日本語・英語・中国語(繫体字及び簡体字)・タイ語・ベトナム語)を実装しております。

加えて、複数の企業の在庫管理業務を受託する3PL(※4)企業向けに、複数の企業、複数の拠点を同一システムで管理するための機能を実装しております。

当社では、物流ニーズに対応した機能追加を定期的に行い、顧客の多様化するニーズに応えております。また、顧客の課題である労働力不足に対処するため、ロボット・RFID(※5)といった省人化技術との連携や他社サービスとの自動連携を推進しております。

 

※3:ロケーション管理とは、倉庫等の保管場所を一定のルールで区画し採番されたロケーション毎に在庫を管理する手法です。入出庫作業ではロケーション毎にリアルタイムに在庫を更新し、在庫の移動の履歴を管理することで高精度の在庫管理が可能となります。

※4:3PL(third party logistics)企業とは、荷主企業に代わって最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築の提案を行い、かつ、それを包括的に受託し実行する企業のことです。

※5:RFIDとは、「Radio Frequency Identifier」の略称で、電波を用いて内蔵したメモリのタグのデータを非接触で読み書きするシステムです。バーコードでの運用では、レーザーなどでタグを1枚1枚スキャンするのに対し、RFIDの運用では、電波で複数のタグを同時にスキャンすることができます。電波が届く範囲であれば、タグが遠くにあっても読み取りが可能です。

 「ロジザード ZERO」の情報連携と現場業務支援 概念図

 


 

 (注)1.上図のロジザードは、当社のサービスの「ロジザード ZERO」に当たります。

2.図中の実線矢印は在庫管理に関する作業の流れを示しており、点線矢印は在庫管理に関する情報の流れを示しております。

 

 

ロ.店舗在庫管理システム「ロジザードZERO-STORE」
「ロジザードZERO-STORE」は、店舗における在庫管理に主眼を置き、複数の店舗に点在する在庫や売上データを本部にて一元管理することができるシステムです。

従来のPOSシステム(※6)は、高価な専用POSレジ端末と本部管理システムをつないでネットワークを構築する必要があり、一定の初期費用がかかるシステムでした。そのため、数店舗から数十店舗規模の小売業では、導入しにくいという課題がありました。「ロジザードZERO-STORE」では、専用機器ではなくスマートフォンやタブレットなど既存のモバイル端末などを活用することができ、インターネット経由で利用するクラウドサービスのため、導入コストを下げる事ができます。また、他店舗の在庫も一元管理することにより、個別店舗での欠品による販売機会損失を少なくできます。加えて、商品の入出荷時や顧客の購入時にバーコードを読み取ることで、リアルタイムに情報を処理することができるため、本部では販売戦略立案に必要な、正確でタイムリーな売上・在庫情報を一元管理することが可能です。

更に、「ロジザード ZERO」と「ロジザードZERO-STORE」の商品情報や在庫情報を連携させることで、物理的に別々の場所にある店舗と倉庫の在庫情報を一元管理することが可能です。現在、自社の持つ顧客情報や在庫情報を一元管理し、あらゆるチャネルを連携させながら商品を販売する「OMO(※7)」という考え方が注目を集めております。当社サービスを連携させた在庫情報の一元管理は、OMO戦略をとる顧客のニーズにも対応しております。

 

※6:POSとは、「Point of sale」の略称で、POSシステムとは、小売業の販売・在庫管理を行うためのシステムのことです。

※7:OMOとは、「Online Merges with Offline」の略称で、オンラインとオフラインを区別することなく、オンライン上に統合された状態を構築することで、これまでにない新しい購買体験を提供する概念、取り組みのことです。

 

ハ.OMO支援システム「ロジザード OCE」

「ロジザード OCE」は、当社の「ロジザード ZERO」や「ロジザードZERO-STORE」を連動させることで一元化された在庫情報を活用し、商品を欲しいお客様にお届けするための最適な答えを導き出すための在庫マッチングエンジンです。当社サービスを導入していない顧客においても、他社が展開する在庫関連の管理サービス及びシステム(倉庫在庫管理システムやPOSシステム、基幹システムなど)と接続することにより、「ロジザード OCE」単体でもその機能を活用することができます。他社のOMO関連サービスは、顧客情報の共有や販売面での支援ツールが多い中、当社の「ロジザード OCE」では、購入者の望む受取方法に対し、場所別在庫の最適な情報に基づく在庫の確保及び出荷作業指示情報を提供することが可能な実作業支援型OMO支援ツールとなっております。

 

ニ.クラウドサービスの対象顧客及び主要な機能

倉庫在庫管理システム

対象顧客

小売業(店舗及びEC通販)、流通業、3PL企業

主要機能

入出荷作業・棚卸支援機能、棚卸機能

店舗在庫管理システム

対象顧客

実店舗を保有するメーカー、流通業

主要機能

入出荷作業・棚卸支援機能、販売登録機能

OMO支援システム

対象顧客

複数店舗を保有する流通業

主要機能

販売在庫情報提供機能、商品引当機能、出荷指示機能

 

 

② 開発・導入サービス

クラウドサービスの顧客に対して、ニーズに合わせた画面、帳票、インターフェイスなどのカスタマイズ開発及びクラウドサービスの利用開始時における各種設定作業のお客様へのサポートを提供しております。

 

 ③  機器販売サービス

クラウドサービスに付随し、倉庫などで利用されるプリンターやアクセスポイント等の機器、帳票及びプリンターラベル等のサプライ品を販売しております。

 

 

 (2) 販売チャネル

当社は、直接販売に加え、代理店を活用した販売も行っております。代理店の一形態であるアプリケーションパートナー(※8)は、当社のAPI(※9)を活用し、「ロジザード ZERO」のオプション機能を提供する企業であり、自社の製品と連携させたサービスを提供する取り組みを行っております。

当社のサービスは、インターネットを介し海外でも利用ができますが、顧客サポートでの言語・時差を考慮し、海外市場においては現地代理店を経由してのサービス提供を行っております。また日本との通信環境に制限がある一部の国においては、現地企業へライセンスをOEM提供し、現地企業の独自ブランドとしてサービスを提供しております。

※8:アプリケーションパートナーとは、当社からAPIの提供を受け、当社製品と連携する外部アプリケーションを提供するパートナーのことです。アプリケーションパートナーは、自社が開発したアプリケーションを当社製品と一緒に販売することで、当社サービスの代理店としての機能を果たしております。

※9:APIとは、「Application Programming Interface」の略称で、アプリケーションをプログラムするにあたって、プログラミングの手間を省くため、共通して使える機能(関数)をパッケージングして公開・提供することです。具体的には、外部のシステムから当社の倉庫在庫管理システムの機能を、標準化したインターフェイス経由で利用できるようになります。

 

 (3) 収益構造

当社の提供するサービスからの収益は、各システムサービスの利用料、システムに係るサポート料、並びにシステムで利用する端末機器のレンタル料からなる「クラウドサービス」、顧客からの要望に基づくカスタマイズやクラウドサービスの導入支援からなる「開発・導入サービス」及びクラウドサービスで顧客が利用する機器やサプライ品(ラベル等)の販売を行う「機器販売サービス」に区分しております。

各サービス区分に応じた収益の獲得内容及び提供製品は以下のとおりであります。

サービス区分

収益獲得内容

提供製品等

クラウドサービス

倉庫在庫管理
システム

1.荷主が利用する場合

月額固定利用料

2.3PL企業が利用の場合

・月額利用料が荷主毎に発生

・月額利用料は出荷量従量制又は固定利用料(選択制)

ロジザード ZERO

3.ハンディターミナルレンタル料金

利用するハンディの本数による従量課金

機器レンタル

店舗在庫管理
システム

・月額固定利用料

・店舗数に応じた課金

ロジザード

ZERO-STORE

OMO支援システム

・月額固定利用料

・外部接続システム課金

ロジザード OCE

他社の製品と連携した機能オプション

・月額API接続固定利用料又は月額従量に合わせた利用料 

製品連携オプション

開発・導入サービス

1.開発サービス

標準機能以外で顧客ニーズに基づくソフトウエアの開発業務、受託帳票開発及びデータ連携開発などの受託開発

2.導入コンサルティングサービス

SEを派遣し、顧客の利用開始を支援するサービス

クラウドサービスの設計・開発サービス及び導入支援オプション

機器販売サービス

バーコード管理をするため商品に貼付するバーコードラベルを発行する専用プリンターなどの仕入販売

システム機器

上記ラベルなどのサプライ品販売

サプライ品

 

 

(4) 事業の系統図

 

 


 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①  財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における我が国経済は、物価高への対応に終始する一年でした。為替の円安進行による輸入品価格の高騰に加え、本格化する労働力の供給不足などを背景に、インフレが進行しております。これによって国民の実質賃金は、前年を下回る状況が続き、呼応するように実質消費支出も低下が続きました。次年度には賃上げの効果も見込まれるものの、一段と不安定化する世界情勢により経済の先行きに懸念を残す状況で推移しました。

また、物流業界においては、物価上昇により貨物量が見通しづらい環境の中にありながらも、慢性的な人手不足の解消に向け、人材の確保は勿論のこと、作業生産性の向上に向け技術導入を図り、2024年問題への対応の取組みを進めています。

このような環境下、当社は、①BtoBに広がるWMSニーズ、②人手不足を解消する自動化トレンド、③店舗のスマート化とオンラインとの融合等の動向に基づき取り組みを行ってまいりました。

この結果、当事業年度の業績は、売上高1,977,475千円(前年同期比6.7%増)、営業利益346,453千円(前年同期比32.8%増)、経常利益346,362千円(前年同期比32.9%増)、当期純利益252,534千円(前年同期比36.7%増)となりました。

なお、当社は、在庫管理システムを単一セグメントとしているため、セグメント別の記載を行っておりません。サービス別の業績については、以下のとおりであります。

(クラウドサービス)

当サービスにおいては、新規取引先の増加などにより順調に推移し、当事業年度における売上高は1,564,047千円(前期比7.0%増)及び売上総利益933,632千円(前期比7.8%増)となりました。

(開発・導入サービス)

当サービスにおいては、大型案件及び既存取引先からの継続案件の受注があったことにより、当事業年度における売上高は317,271千円(前期比0.1%増)となりました。また、開発案件の粗利率の向上により売上総利益103,147千円(前期比85.8%増)となりました。

(機器販売サービス)

当サービスにおいて、専用プリンター及び帳票などのサプライ品の販売は順調に推移し、当事業年度における売上高は96,156千円(前期比28.7%増)及び売上総利益40,741千円(前期比23.3%増)となりました。

 

②  キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度に比べ83,875千円増加し、1,537,575千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は351,279千円(前年同期比11.9%増)となりました。これは主に税引前当期純利益339,713千円及び減価償却費87,711千円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は232,085千円(前年同期比294.5%増)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出169,137千円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は35,318千円(前年同期比22.8%減)となりました。これは主に配当金の支払による支出38,198千円があったことによるものであります。

 

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

 イ.  生産実績

当社は、生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載は行っておりません。

 

 ロ. 商品仕入実績

当事業年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。なお、当社は在庫管理システム事業を単一セグメントとしているため、サービス別に記載をしております。

サービス区分

仕入高(千円)

前年同期比(%)

機器販売サービス

55,785

38.3

合計

55,785

38.3

 

(注) 1.金額は、商品仕入高によっております。

2.主な商品仕入は、ハンディターミナル及びラベルプリンターなどであります。

 

 ハ. 受注実績

当事業年度の受注状況は、次のとおりであります。なお、当社は在庫管理システム事業を単一セグメントとしているため、サービス別に記載をしております。

サービス区分

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

開発・導入サービス

370,854

88.9

152,704

54.1

合計

370,854

88.9

152,704

54.1

 

 

ニ. 販売実績

当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は在庫管理システム事業を単一セグメントとしているため、サービス別に記載をしております。

サービス区分

販売高(千円)

前年同期比(%)

クラウドサービス

1,564,047

7.0

開発・導入サービス

317,271

0.1

機器販売サービス

96,156

28.7

合計

1,977,475

6.7

 

(注) 1.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。

 

 

 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ. 経営成績等

a.財政状態

(資産の部)

当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べて291,381千円増加し、2,256,678千円となりました。

当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末に比べて139,775千円増加し、1,860,141千円となりました。この主な要因は、売上増加による売掛金の増加及び資金を回収したことにより現金及び預金が増加したことによるものであります。

当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末に比べて151,605千円増加し、396,536千円となりました。この主な要因は、「ロジザードZERO」の基本機能及びバージョンアップ機能追加によるソフトウエアが増加したことによるものであります。

(負債の部)

当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べて60,540千円増加し、331,839千円となりました。この主な要因は、前期の確定法人税に基づく中間納付額が少なかったため未払法人税等が増加したことによるものであります。

(純資産の部)

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べて230,840千円増加し、1,924,838千円となりました。この主な要因は、当期純利益の計上により利益剰余金の増加があった一方、配当金の支払いがあったことによるものであります。

 

b.経営成績

(売上高)

当事業年度における売上高は、前事業年度より123,668千円増加(前年同期比6.7%増)し、1,977,475千円となりました。主な要因は、クラウドサービスの取引先の新規獲得による増加及び機器販売サービスの増加があったことによるものであります。

(営業利益)

当事業年度における売上原価は、機器販売サービスの増加による商品仕入高が増加しました。この結果、前事業年度より833千円増加(前年同期比0.1%増)し、899,954千円となりました。

当事業年度における販売費及び一般管理費は、DX(デジタルトランスフォーメーション)によるソフトウエアの導入に伴い支払手数料が増加しました。この結果、前事業年度より37,181千円増加(前年同期比5.4%増)し、731,068千円となりました。

当事業年度における営業利益は、粗利率の高いクラウドサービスの増加により前事業年度より85,653千円増加(前年同期比32.8%増)し、346,453千円となりました。

(経常利益)

当事業年度における営業外収益は、前事業年度の法人税の還付加算金50千円などとなり、営業外費用は、外貨建取引による為替差損162千円となりました。この結果、経常利益は、営業利益の増加も含め、前事業年度より85,680千円増加(前年同期比32.9%増)し、346,362千円となりました。

(当期純利益)

法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額は87,178千円となり、当期純利益は、前事業年度より67,818千円増加(前年同期比36.7%増)し、252,534千円となりました。

 

 

c.キャッシュ・フローの状況の分析

当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度末のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、「ロジザード ZERO」等のクラウドサービスに係るソフトウエア開発の強化などのための資金及びサーバー等の設備投資であります。

資本の財源及び流動性については、事業活動に必要な資金を安定的に確保することを基本としております。

短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金を基本としているものの、金融機関からの長期借入等についても柔軟に対応することとしております。

なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、1,537,575千円となっております。

 

 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載されているとおりであります。財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

 

(受注損失引当金)

当事業年度末において、損失の発生が見込まれる受注契約について将来の損失に備えるため、その損失見込額を計上しております。しかしながら、システム開発作業の不具合や遅延により、当初の予定費用を著しく超過した場合、受注損失又は追加の引当金計上が必要となる可能性があります。