事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
-
セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
組込みソフトウェア事業 | 8,993 | 93.4 | -115 | 127.8 | -1.3 |
センシングソリューション事業 | 639 | 6.6 | 25 | -27.8 | 3.9 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社(イーソル株式会社)、連結子会社(イーソルトリニティ株式会社、eSOL Europe S.A.S.)、持分法適用関連会社(株式会社オーバス)から構成されており、「組込みソフトウェア事業」と「センシングソリューション事業」の2つを主たる事業としております。
なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)組込みソフトウェア事業
当社グループは、1975年の設立以来、組込みソフトウェア事業を主要な事業基盤としております。
組込みソフトウェア事業の具体的な内容は、国内外の顧客(自動車関連メーカー、デジタル家電メーカー、産業機器メーカー、医療機器メーカー等を含む)に対して、当社と連結子会社eSOL Europe S.A.S.が「RTOS(注)(リアルタイム・オペレーティング・システム)の開発・販売」、組込みソフトウェアの受託業務としての「組込みソフトエンジニアリングサービス」を、連結子会社イーソルトリニティ株式会社が「組込みソフトウェア開発支援のためのツールの販売」、「組込みソフトウェア開発支援にかかわるコンサルティング」、「組込みソフトウェア開発エンジニアの教育」を実施しております。これら当社グループの提供するソリューションは、今後の成長を期待しているIoT(Internet of Things)の基盤技術であり、下図のイメージのように、個別の応用市場に特化しない産業横断的な技術要素からなる組込みソフトウェア市場において、様々な顧客層を対象としております。加えて、2016年には株式会社デンソー、日本電気通信システム株式会社と3社で、当社が成長著しいと考えております自動車向けソフトウェア(車載ソフトウェア)市場に特化した、株式会社オーバスを合弁会社として設立し、日本国内外の自動車メーカーや部品メーカーへ、製品とサービスの提供を行っております。
なお、当社グループはソフトウェアエンジニアリング会社への開発委託や派遣の受入れ、開発ツールメーカー等からのソフトウェア商品の仕入れを行っております。
(注)RTOSについては後記① 組込みソフトウェア製商品(イ)RTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)」をご覧下さい。
●組込みソフトウェアとは
PCやタブレット等、汎用用途向けに多種多様な機能を果たすことを目的とした機器ではなく、特定用途向けに特化、限定した機能を果たすことを目的とした機器を組込み機器と呼びます。一方で、スマートフォン等の登場により、現在はその境界が曖昧になってきております。そして、組込み機器上で動作するソフトウェアのことを組込みソフトウェアと呼びます。一般的に、組込み機器は長時間の動作が要求され、また、自動車の自動運転等、人命にかかわる部分を担う関係上、信頼性や堅牢性、保守性、セキュリティ等、品質で高いハードルが要求されます。加えてハードウェアの制御を行う部分を含むため、知見のない企業からの参入障壁が高くなります。組込みソフトウェアは様々なモノ、コトがネットワーク化され、それらが協調動作するIoT世界実現のための必須の技術基盤であると当社では考えております。
組込みソフトウェアを理解していただく上で、当社グループの考える組込みソフトウェアの構造を以下に示します。
上図の組込みソフトウェアは、すべて組込み機器内で動作しますが、効率的に高品質な組込みソフトウェアを開発するためには、開発支援のための各種「ツール」や「コンサルティング」、より高品質な「エンジニアリングサービス」等の支援環境が必要となります。当社グループは、顧客が必要とするこれらの製品やサービスを顧客製品の企画段階から量産開始まで、下図のようにワンストップで提供しております。当社グループは、多くの国内の組込みソフトウェア企業の中でも、RTOSやツール等の自社製ソフトウェアを持っており、かつ、エンジニアリングサービスも提供できる独立系企業グループであります。
① 組込みソフトウェア製商品
イ.RTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)
組込み機器向けに特化したオペレーティング・システムで、ネットワーク等の通信機能、ハードディスクやSDカード等のストレージデバイスにデータを書き込むためのファイル機能や各種デバイスドライバー等を備えています。自社製のソフトウェア製品と仕入れの発生する他社商品の2種類があります。収益モデルとしては、顧客に対して開発に対する使用許諾を与える開発ライセンスと、組込み機器を販売する場合に組込み機器上での使用許諾を与えるロイヤリティ、保守活動のための保守ライセンスの3種類が存在します。いずれも当社グループにおける他の製商品、サービスと比較して利益率が高く、エンジニア数に直接には関連しない収益モデルであり、当社グループの成長のためには、この売上規模を大きくすることが重要と考えております。
ロ.開発支援ツール
組込みソフトウェアの設計・開発、不具合の除去、その動作を検証する際に、組込みエンジニアは様々なツール群を利用します。当社グループは自社製、他社製を併せてこれらのツールを販売しております。開発支援ツールは特に海外ベンダーに席巻されている分野で、日本のソフトウェア産業を強くするためにも、この事業を発展させていきたいと考えております。
開発支援ツールはPCやクラウド上で動作するものなので、ロイヤリティは発生せず、収益モデルは開発ライセンスと保守ライセンスの2種類となります。
② エンジニアリングサービス等
エンジニアリングサービス、エンジニア向けの教育/トレーニング、コンサルティングはすべてプロジェクトベースで顧客に提供(役務提供)しております。また、当社グループで最も売上貢献度の高いものがエンジニアリングサービスです。当社グループのエンジニアリングサービスの特徴としては、大企業との直接取引が多いこと、また、顧客との取引期間が非常に長く、長期間継続して取引している企業を多く抱えているということが挙げられます。RTOSとのシナジー効果も高く、RTOSの売上増はエンジニアリングサービスの売上増にも結びつきます。
●車載ソフトウェア向けソリューション
上記において説明した当社グループが提供する組込みソフトウェア製商品やエンジニアリングサービス等は、産業横断的に様々な産業で利用される技術基盤ですが、近年、電子化が急速に進展する自動車関連向けの事業として特化したビジネスを展開しております。これは主として持分法適用関連会社である株式会社オーバスで実施しており、当社がライセンスしたソフトウェア製品をベースに、欧州発の車載ソフトウェア規格であるAUTOSAR(オートザー:Automotive Open System Architecture)をカスタマイズし、自動車メーカーや自動車部品メーカーへ販売しております。同時に車載ソフトウェアのエンジニアリングサービスも実施しております。
[事業系統図]
組込みソフトウェア事業の系統図は次のとおりです。
(2)センシングソリューション事業
センシングソリューション事業は大きく2つのビジネスから構成され、そのすべてを当社で行っております。
1つ目のビジネスは、組込み技術の応用製品として、ニッチ市場向けのハードウェアを開発・販売する物流関連ビジネスです。こちらは主にハム・食品メーカー、冷食/アイスメーカー・卸小売り、倉庫・運送業、フォークリフトメーカー等を顧客としております。当ビジネスの主たる製商品は、指定伝票発行用車載プリンタ(以下、車載プリンタという。)、常温ハンディターミナル、耐環境ハンディターミナル、フォークリフト専用端末ホルダ及び販売支援用ソフトウェア(業務用端末用開発支援ツール)であり、食肉等の不定貫商品(荷姿ごとによって重量が違う商品)や冷菓等、事前発注されない市場に対してルートセールスマンが使用する複写伝票に印字可能な車載プリンタを中心としたビジネスです。車載プリンタや耐環境ハンディターミナルの開発に関しては、その試作・製造を外部に委託し、当社では製品企画・製造指導と販売のみを行っております。
2つ目のビジネスは、今後、大きな成長を見込むことが難しいと考えられる車載プリンタのビジネスに替わるものとしてセンサネットワーク関連ビジネスであります。主に自動販売機ベンダーや地方自治体等に直接または仲介会社を通じて営業活動を行っております。自動販売機や移動販売、防災や減災等、ICT(情報通信技術)が採用されていない市場に対して、当社が培ってきた耐環境技術、センサデータをサーバ上に置いたIoTクラウドシステムを組み合わせることで、効率化、省力化を実現するセンサネットワークシステム(eSOL AGRInk等)を構築するものです。システムがより大規模化、複雑化する際には、組込みソフトウェア事業と協調し、より大きなシナジーを発揮できると考えております。
なお、当社グループはハードウェアを販売しておりますが、ファブレスであり、製品の企画設計と販売を行うのみで、製造はすべて外部に委託しております。また、ソフトウェアエンジニアリング会社への開発委託や派遣の受入れ、各種センサメーカー等からの商品の仕入れを行っております。
[事業系統図]
センシングソリューション事業の系統図は次のとおりです。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は5,905百万円となり、前連結会計年度末に比べて4百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が479百万円減少した一方、売掛金が435百万円、商品が26百万円、受取手形が25百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は1,730百万円となり、前連結会計年度末に比べて417百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が476百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、7,635百万円となり、前連結会計年度末に比べて422百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,545百万円となり、前連結会計年度末に比べて232百万円増加いたしました。これは主に契約負債が171百万円、未払消費税等が30百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は428百万円となり、前連結会計年度末に比べて63百万円減少いたしました。これは主に繰延税金負債が54百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、1,974百万円となり、前連結会計年度末に比べて169百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は5,661百万円となり、前連結会計年度末に比べて252百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が212百万円増加したことによるものであります。
ロ.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が収束に向かう中で経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに持ち直しているものの、ウクライナ情勢や急激な為替の変動、原材料等の価格の上昇等により、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
当社グループの組込みソフトウェア事業がターゲットとして注力している自動車市場では、CASE(Connected つながる車、Autonomous 自動運転、Shared & Service シェアリングサービス、Electric 電動化)をはじめ、「MaaS(マース)、Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)」という言葉も現れており、自動車が単なる移動手段ではなく、社会インフラの一部に変わりつつある中で、同市場は大きな変革期にあります。また、自動車や医療分野を中心に、安全技術への需要が高まっており、機能安全規格の認証取得が求められる傾向にあります。
このような環境の中、当社グループは自動車関連業界をメインターゲットと位置づけ、ワンストップソリューションの提供に注力するとともに、研究開発への投資を引き続き行ってまいりました。また、センシングソリューション事業がメインターゲットの1つとしている食肉市場並びに倉庫・物流業界に対しては、車載プリンタ並びにハンディターミナルの拡販を進めました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高9,628百万円(前年同期比8.5%増)、研究開発への投資や連結調整における未実現利益の消去などにより、営業損失82百万円(前年同期は営業損失353百万円)、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)等からの助成金収入103百万円を計上したことにより、経常利益62百万円(前年同期は経常損失250百万円)、繰延税金資産の増加により法人税等調整額が△150百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益136百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失357百万円)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
(組込みソフトウェア事業)
当事業は、幅広い分野における電子機器向けの自社製ソフトウェア製品RTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)の開発・販売、受託開発を主に行っております。その結果、売上高8,993百万円(前年同期比6.5%増)及び研究開発への投資により、セグメント損失114百万円(前年同期はセグメント損失220百万円)となりました。
また、当セグメントの売上高の内訳としては、ソフトウェア製商品は1,594百万円(前年同期比16.4%減)、エンジニアリングサービス等は7,399百万円(同13.2%増)となっております。
(センシングソリューション事業)
当事業は、冷菓・冷凍食品市場、食肉市場及び物流市場において、車載プリンタやハンディターミナルの販売や、新たなセンサネットワーク関連ビジネスを推進いたしました。その結果、売上高638百万円(前年同期比14.6%増)及びセグメント利益24百万円(前年同期はセグメント損失19百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ479百万円減少し、3,387百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において営業活動の結果使用した資金は140百万円となりました。これは主に売上債権及び契約資産の増加額459百万円等の資金減少要因が、減価償却費102百万円、その他の負債の増加額200百万円等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において投資活動の結果使用した資金は232百万円となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出200百万円、有形固定資産の取得による支出16百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において財務活動の結果使用した資金は112百万円となりました。これは配当金の支払額112百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産及び仕入実績
当連結会計年度における生産及び仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
|
生産高及び仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
組込みソフトウェア事業 |
8,397,727 |
106.4 |
センシングソリューション事業 |
561,354 |
124.5 |
合計 |
8,959,082 |
107.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2.上記の金額には、保守売上高に係る生産及び仕入実績は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
|||
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
組込みソフトウェア事業 |
9,072,821 |
114.2 |
1,479,691 |
183.7 |
センシングソリューション事業 |
364,976 |
63.6 |
48,746 |
24.3 |
合計 |
9,437,797 |
110.8 |
1,528,437 |
152.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、保守売上高に係る受注高及び受注残高は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
組込みソフトウェア事業 |
8,981,920 |
106.6 |
センシングソリューション事業 |
638,537 |
114.6 |
未実現利益の調整額 |
7,647 |
- |
合計 |
9,628,105 |
108.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.未実現利益の調整額は、持分法適用関連会社との間で生じた内部取引に係る調整額であります。
3.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
株式会社オーバス |
2,375,652 |
26.8 |
2,459,691 |
25.5 |
ソニー株式会社 |
1,222,600 |
13.8 |
1,525,000 |
15.8 |
株式会社デンソー |
565,235 |
6.4 |
551,679 |
5.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 イ.財政状態の状況」をご参照下さい。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ755百万円増加し、9,628百万円(前年同期比8.5%増)となりました。これは主に、組込みソフトウェア事業において、コンシューマ機器、工業制御/FA/産業機器向けが増加したことによるものであります。なお、セグメント別の売上高につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 ロ.経営成績の状況」をご参照下さい。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度に比べ388百万円増加し、6,328百万円(前年同期比6.5%増)となりました。これは主に、コンシューマ機器、工業制御/FA/産業機器売上の増加に伴う外注費等の原価の増加等によるものであります。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は、3,300百万円(同12.5%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ95百万円増加し、3,382百万円(前年同期比2.9%増)となりました。これは主に、人材配置の見直しを行ったことにより人件費を売上原価から販管費へ変更したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度の営業損失は、82百万円(前年同期は営業損失353百万円)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、149百万円(前年同期比30.5%増)となりました。
当連結会計年度における営業外費用は、前連結会計年度に比べ7百万円減少し、4百万円(前年同期比63.2%減)となりました。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、62百万円(前年同期は経常損失250百万円)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、32百万円(前年同期は税金等調整前当期純損失250百万円)となりました。
(法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における法人税等は、繰延税金資産の増加等により、△104百万円(前年同期は107百万円)となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、136百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失357百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
当社グループの属する組込みソフトウェア業界は、事業の特性から常に新しい技術が創出され技術革新が早い事業環境にあります。
このような環境の中で、常に環境の変化に適応した革新的な技術やサービスの提供が求められております。従いまして、研究開発投資について継続的に実施していくことが求められ、かつ、投下した研究開発投資等は比較的短期間のうちに成果に結実しなければならないものと認識しており、必然的に資金の循環は早くなるものと考えております。
今後につきましては、引き続き積極的に先行投資的な事業資金を投じていく方針であることから、現状の事業資金は、手元流動性の高い現金及び現金同等物として保持していく方針であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおり、該当事項はありません。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、製品・サービス別に事業部を置いておりますが、取り扱う製商品・サービスについては、事業部を超えて顧客市場別に国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
このように、当社は、「組込みソフトウェア事業」、「センシングソリューション事業」の2つを報告セグメントとしております。
「組込みソフトウェア事業」は、主としてRTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)や開発支援ツールの開発・販売と、エンジニアリングサービスを提供しております。「センシングソリューション事業」は、主に車載プリンタ、耐環境ハンディターミナル及び販売支援用ソフトウェアの開発・販売と、ICT(情報通信技術)が採用されていない市場に対してセンサネットワークシステムの提案をしております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は一般の取引条件と同様の価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
|
|
|
(単位:千円) |
|
報告セグメント |
||
|
組込みソフトウェア 事業 |
センシング ソリューション事業 |
合計 |
売上高 |
|
|
|
顧客との契約から生じる収益 |
8,429,061 |
556,994 |
8,986,056 |
ソフトウェア製商品 |
1,906,440 |
- |
1,906,440 |
ハードウェア製商品 |
- |
556,994 |
556,994 |
エンジニアリングサービス |
6,522,621 |
- |
6,522,621 |
その他の収益 |
- |
- |
- |
外部顧客への売上高 |
8,429,061 |
556,994 |
8,986,056 |
セグメント間の内部売上高 又は振替高 |
13,580 |
- |
13,580 |
計 |
8,442,642 |
556,994 |
8,999,637 |
セグメント損失(△) |
△220,439 |
△19,722 |
△240,161 |
セグメント資産 |
2,870,432 |
386,478 |
3,256,910 |
その他の項目 |
|
|
|
減価償却費 |
72,115 |
8,330 |
80,446 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
77,578 |
7,351 |
84,930 |
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
|
|
|
(単位:千円) |
|
報告セグメント |
||
|
組込みソフトウェア 事業 |
センシング ソリューション事業 |
合計 |
売上高 |
|
|
|
顧客との契約から生じる収益 |
8,981,920 |
638,537 |
9,620,458 |
ソフトウェア製商品 |
1,594,305 |
- |
1,594,305 |
ハードウェア製商品 |
- |
638,537 |
638,537 |
エンジニアリングサービス |
7,387,615 |
- |
7,387,615 |
その他の収益 |
- |
- |
- |
外部顧客への売上高 |
8,981,920 |
638,537 |
9,620,458 |
セグメント間の内部売上高 又は振替高 |
11,448 |
- |
11,448 |
計 |
8,993,369 |
638,537 |
9,631,906 |
セグメント利益又は セグメント損失(△) |
△114,736 |
24,927 |
△89,809 |
セグメント資産 |
3,715,651 |
443,175 |
4,158,827 |
その他の項目 |
|
|
|
減価償却費 |
94,031 |
8,692 |
102,724 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
28,959 |
861 |
29,821 |
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(単位:千円) |
売上高 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
報告セグメント計 |
8,999,637 |
9,631,906 |
セグメント間取引消去 |
△13,580 |
△11,448 |
未実現利益の調整額 |
△113,648 |
7,647 |
連結財務諸表の売上高 |
8,872,408 |
9,628,105 |
(単位:千円) |
利益 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
報告セグメント計 |
△240,161 |
△89,809 |
セグメント間取引消去 |
- |
- |
未実現利益の調整額 |
△113,648 |
7,647 |
連結財務諸表の営業損失 |
△353,809 |
△82,162 |
(単位:千円) |
資産 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
報告セグメント計 |
3,256,910 |
4,158,827 |
投資と資本の相殺消去 |
△23,170 |
△23,170 |
全社資産(注) |
3,979,994 |
3,500,193 |
連結財務諸表の資産合計 |
7,213,735 |
7,635,850 |
(注)全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない現金及び預金であります。
(単位:千円) |
その他の項目 |
報告セグメント計 |
調整額 |
連結財務諸表計上額 |
|||
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
|
減価償却費 |
80,446 |
102,724 |
- |
- |
80,446 |
102,724 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
84,930 |
29,821 |
- |
- |
84,930 |
29,821 |
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一のため記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
株式会社オーバス |
2,375,652 |
組込みソフトウェア事業 |
ソニー株式会社 |
1,222,600 |
組込みソフトウェア事業 |
株式会社デンソー |
565,235 |
組込みソフトウェア事業 |
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
報告セグメントと同一のため記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
株式会社オーバス |
2,459,691 |
組込みソフトウェア事業 |
ソニー株式会社 |
1,525,000 |
組込みソフトウェア事業 |
株式会社デンソー |
551,679 |
組込みソフトウェア事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。