事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
メディア事業 | 5,878 | 62.7 | -707 | 124.4 | -12.0 |
ソリューション事業 | 3,494 | 37.3 | 138 | -24.4 | 4.0 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社及び間接保有を含む子会社5社により構成されており、「情報の価値を具現化する仕組みを提供する」という企業理念のもと、情報提供のリーチの拡大とテクノロジーを活用した情報の付加価値拡大を追求し、これらを具現化するためのメディア事業及びソリューション事業を展開しております。
当連結会計年度におきましては、グループの効率的運営を目的とした組織再編として、2023年4月1日付で、株式会社ライブドアにグループのメディア事業を、2023年7月1日付で、株式会社ミンカブソリューションサービシーズにグループのソリューション事業を、それぞれ会社分割により事業承継し、メディア事業・ソリューション事業を各事業運営会社が主体となって展開し、グループ事業戦略推進のための機動力を高め、当社は主としてこれらを統括する事業推進体制へと移行しております。
さらに、当社はスポーツ分野の専門メディアの拡充とメディア事業の収益基盤の強化を目的に、当分野においてWeb事業、出版事業、映像事業等を営む株式会社フロムワンを2023年9月1日付で完全子会社化いたしました。これらも含め、当社グループのメディア事業の月間利用者規模は、およそ1億人に達しております。なお、株式会社フロムワンにつきましては、スポーツ情報メディア事業の集約と相互シナジーによる事業成長の加速を目的とし、同じく2023年3月31日付で完全子会社化したCWS Brains株式会社による吸収合併を2023年11月1日付で行うとともに、商号を株式会社シーソーゲームに変更いたしました。
加えて、当連結会計年度より、「Kabutan(株探)」事業につきましてはソリューション事業との連携強化の観点から、同事業の資産とし、有料課金サービスである「Kabutan(株探)プレミアム」に係る収益につきましてもメディア事業からソリューション事業へセグメントを移管しております。当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づき記載しております。
なお、当社は2024年4月1日付で、グループメディア事業資産の価値向上を目的としたコンテンツ事業を推進するため、新たに100%子会社として株式会社コンテンツモンスターを設立いたしました。
当連結会計年度における当社グループの事業構造は、以下のとおりであります。
メディア事業は、前連結会計年度に新たにグループ化したライブドア事業を核に、「ライブドアブログ」を中心としたUGC(User Generated Content)メディア、「ライブドアニュース」を中心としたPGC(Professional Generated Content)メディアに加え、スポーツ情報メディア「超WORLDサッカー!」、「SOCCERKING」、「BASEBALLKING」、「BASKETBALLKING」、「totoONE」、資産形成情報メディア「MINKABU(みんかぶ)」、女性向け情報メディア「Peachy」、韓流情報メディア「Kstyle」等の各専門メディア、「MINKABU Choice」並びに「livedoor Choice」の両生活情報サイトからなる月間利用者1億人規模の総合インターネットメディア事業を展開しており、これらメディアサイトの運営を通じて得られる広告売上並びに有料サービスから得られる課金売上や、コンテンツ等企画・制作の受託売上等を収益に計上しております。
ソリューション事業は、グループで展開する金融情報・資産形成情報メディアにおける情報に付加価値を加えた証券各社を始めとする金融機関向け情報ソリューションサービス、及び金融機関全般のDX(デジタルトランスフォーメーション)ニーズに対応するSI・パッケージソリューションサービスといった、B2BないしB2B2C事業に加え、株式情報メディア「Kabutan(株探)」の運営を行っております。またブロックチェーンを基盤としたNFTソリューションなど、新たなソリューション領域へと事業を拡大しております。情報ソリューションサービスにつきましてはASPサービスとしての初期導入及び月額利用料を、SI・パッケージソリューションサービスにつきましては、コンサルティング及び初期導入、並びにその後の保守等の月額利用料による収益を、「Kabutan(株探)」につきましては有料サービスから得られる課金売上等を収益に計上しております。
当連結会計年度の各事業の概要は以下のとおりであります。なお、当該2事業は「第5 経理の状況」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)メディア事業
当社グループのメディア事業は、以下のサービスで構成されております。
①メディアサービス
ジャンル |
サービス名 |
サービス内容 |
ブログメディア |
ライブドアブログ |
様々なジャンルのブロガー・クリエイターをサポートするブログサービス |
ニュースメディア |
ライブドアニュース |
国内政治、国際情勢からサブカルチャー、グルメの話題まで幅広いニュースを伝えるニュースサイト |
ジャンル |
サービス名 |
サービス内容 |
スポーツ情報メディア |
超WORLDサッカー! |
国内外のサッカー関連ニュースを配信するサッカー情報専門メディア |
SOCCERKING |
世界のサッカー情報を配信するサッカー総合メディア |
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BASEBALLKING |
野球をもっと楽しむための野球専門メディア |
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BASKETBALLKING |
バスケットボールの魅力を伝えるバスケットボール専門メディア |
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totoONE |
サッカーくじtotoの予想サイト |
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金融・資産形成メディア |
MINKABU(みんかぶ) |
幅広い資産形成層を対象とした株式情報を始めとする資産形成情報メディア |
エンターテインメントメディア |
Kstyle |
韓国エンタテインメントに関する記事・動画等、多様なコンテンツを提供する国内最大級の韓国エンタテインメント専門ニュースサイト |
女性向け情報メディア |
Peachy |
女性向けライフスタイル、恋愛、カルチャー、グルメ、ファッション・美容に関するニュースサイト |
生活情報メディア |
MINKABU Choice |
ライフスタイルを豊かにするための生活全般にわたる情報サービス |
livedoor Choice |
②Web3型SNSアプリ
ジャンル |
サービス名 |
サービス内容 |
グルメアプリ |
ライブドアグルメ |
自らのレビュー投稿による情報提供や店舗への来店の価値がデジタル資産化されるEat to earn型プラットフォームサービス |
③有料サービス
ジャンル |
サービス名 |
サービス内容 |
資産形成情報サービス |
みんかぶプレミアム |
資産形成管理ツール(MINKABU ASSET PLANER)の他、資産形成トレンドニュース(みんかぶマガジン)等、資産形成向けワンストップサービス |
④生活サービス
ジャンル |
サービス名 |
サービス内容 |
会員向けサービス |
推しパス |
様々な推し活の形である「応援する」「会いに行く」「集める」「広める」などをより手軽に、身近にするための「推し活」を支援する会員向けサービス |
モバイルサービス |
ライブドアモバイル |
「推しパス」への加入を含む、格安料金で利用可能な通信SIM、Wi-Fiサービス。 |
ショッピングサービス |
ライブドアショッピング |
「社会貢献×生活密着×趣味」をテーマにお得な商品での生活支援、また趣味や推し活といった多様化する「欲しい」を発見できるショッピングサイト |
ジャンル |
サービス名 |
サービス内容 |
デジタル金融サービス |
ライブドアバンク |
グループメディアコンテンツとのシナジーを活かした新たなデジタル金融サービス |
スポーツ施設運営 |
多目的スポーツ施設「Sportivo」 |
多様な競技・幅広い世代・多彩な交流をキーワードにスポーツサービスを提供する多目的スポーツコート運営 |
メディア事業の収益は大きく広告収入と課金収入、手数料収入及び受託収入等に区分されます。広告収入はネットワーク広告における期間やクリック数、表示回数等の保証型広告収入、及び口座開設等に係る成果報酬型広告収入、純広告を対象としております。一方課金収入は、ユーザーから月額利用料を受領するサブスクリプション型売上を対象としております。また手数料収入はユーザーが、モバイル、ショッピング、金融サービスを利用することによって得られる一定の手数料収入を、さらに受託収入等につきましては、映像やウェブメディア、イベント等の企画・制作・運営及び施設運営等を対象としております。加えてイベント運営に関連するチケット販売収入及び協賛金等を対象としております。これらの概要は、それぞれ以下のとおりであります。
・純広告及びネットワーク広告における保証型広告収入は、当社グループが運営する各サイトのページ上に広告主の広告を掲載することで得られる収益であり、掲載期間を定める期間保証型や当該広告の表示回数(インプレッション数)を保証するインプレッション保証型、又はクリック数を保証するクリック保証型等が存在します。また、広告主を特定する純広告のほか、枠のみを設定し、掲載される広告はシステムが自動で行うアドネットワークも活用しております。
・成果報酬型広告は、主に当社グループが運営する各サイトやパートナーサイトに設置された比較ページから各証券会社等の口座取扱事業者のページや各商品の取扱事業者のページへ遷移し、ユーザーが口座開設申し込みや商人購入等を行い、承認された場合、その1件当たりの成果に対し、報酬を得るものであります。1件当たりの報酬額は、商品ごとに異なります。
・課金収入は、ユーザーから利用料を受領するもので、月額課金モデルを採用しております。本書提出日現在の対象サービスは、資産形成情報メディア「MINKABU(みんかぶ)」の有料版で、資産形成管理ツール「MINKABU ASSET PLANNER」の全機能や資産形成トレンド情報の「みんかぶマガジン」の全閲覧、投資信託組入銘柄比較等を提供する「みんかぶプレミアム」、会員向けサービス「推しパス」であります。
・手数料収入は、主にライブドアモバイル、ライブドアショッピング、ライブドアバンクの生活サービスについて、ユーザーが当該サービスを利用したことにより、当社がプラットフォーム事業者より一定の割合に応じて受領する手数料であります。
・受託収入は、主にプロモーション等を目的に各種企業や団体から契約に応じて受託する映像やウェブメディア制作等の業務に関する収入、並びにスポーツ施設の運営によって得られる利用料収入であります。
・また、当連結会計年度より、イベントの企画・運営によって得られるチケット販売収入や協賛金収入を計上しております。
[ メディア事業系統図 ]
(2)ソリューション事業
ソリューション事業では、主にメディア事業向けに開発した情報コンテンツやアプリケーションを多様な金融機関等向けにコンバートし、さらにその差別化ニーズに則してカスタマイズし、B2B及びB2B2Cユース用に展開する情報ソリューションを展開しております。加えて、金融機関向けソリューション分野における顧客基盤拡大やソリューションノウハウの拡大を目的に、当社グループ独自に開発したアプリケーションやAPI(Application Programming Interface)を活用し、主に金融機関の内部システムの高度化、効率化に資するためのSI・パッケージソリューションの展開を加速しております。当社グループは、当社グループアセットを最大限に活用して付加価値を高めることで他社との差別化を実現した各種ソリューションを主に金融機関を中心に提供しております。
情報ソリューションでは、金融機関の顧客向けサービスとして提供するB2B2Cサービスを中心に、金融機関や事業法人における社内ユースを想定したB2Bサービスにも注力しております。具体的には、B2B2Cでは、AIによる自動生成記事の配信のほか、個別銘柄をテーマ毎にバスケット化して各テーマのパフォーマンスを表現する「MINKABU テーマ別銘柄ソリューション」、音声を活用した個別銘柄株価の検索サービスである「MINKABU IVRソリューション」、投資信託分析ツール「MINKABU FUND ANALYTICS」等を展開しております。なお、当連結会計年度におきましては、外資系オンライン証券会社の国内進出も進み、米国株情報ソリューションサービスの更なる拡大を図りました。
SI・パッケージソリューションでは、現在金融各社において更なるデジタルトランスフォーメーション(DX)化推進の一環として非対面チャネルの強化や更なる業務効率化に加え、ブロックチェーンを活用したセキュリティ強化や顧客向けの新たなサービス展開等、新たな取り組みがなされている状況下、複数の金融機関に跨って保有している口座等の一括管理を可能とするアカウントアグリゲーションやブロックチェーン技術を活用した各系統別システムのAPI連携の加速等、インフラシステム系ソリューションの提供が求められています。当社グループは、これまで培ってきた独自のソフトウエア、パッケージアプリケーションやAPIを活用し、このような金融機関各社のニーズに対応するためのコンサルテーション、ソリューション提供を行っております。
また、2022年5月に子会社化いたしました株式会社ミンカブWeb3ウォレットにつきましては、NFT関連システム資産を活用し、コアファン向けのNFTマーケットプレイス「LimiteT」、及びNFTによる個人のアクティビティ証明(Activity Based Certificates)を通じたWeb3サービス等を展開しております。
さらに、株式会社ミンカブアセットパートナーズにつきましては、2022年12月の金融商品仲介業の登録(関東財務局長(金仲)第969号)に加え、2023年12月には投資助言・代理業の登録(関東財務局長(金商)第3402号)の登録が完了いたしました。今後、オンライン専業の投資助言者(オンラインアドバイザ―)として、株式、投資信託、金融派生商品の独自取引プログラムを各金融機関とのパートナー戦略を軸に展開してまいります。
ソリューション事業の収益は、情報ソリューションでは主にクラウド型のASPの提供に係る一時売上としての初期導入費及び月額固定やID従量に基づくサブスクリプション収益であります。SI・パッケージソリューションでは、システムの企画・コンサルティングをはじめ、顧客先の要件にあわせたシステムの受託開発によるスポット収入及びその保守・運営業務によるストック収入を計上しております。また「Kabutan(株探)」につきましては有料サービスから得られる課金売上等を収益に計上しております。これらの概要は以下のとおりであります。
<情報ソリューション>
・ASPの提供は、当社が保有するアプリケーションプログラムをカスタマイズして提供し、初期導入費を一時売上として計上するとともに、導入後の情報提供業務につきましては、月額固定を中心に、一部、ID等による従量課金となっております。
・その他、コンテンツの販売又は配信は、AIによる自動生成記事やレポート、クラウドデータ、金融・経済・企業データ等の販売又は配信による収入であり、月額固定を中心に、一部ダウンロード数等に応じた従量課金となっております。また、ソフトウエア等開発受託は、顧客の仕様に基づきプログラム開発を請け負い、当該プログラムの納品・検収により売上を計上しております。
<SI・パッケージソリューション>
・システムの企画・コンサルティングは、顧客先のシステム調査やシステム効率化のための改善提案等にあたり発生する役務提供に応じた売上を、システム受託開発は顧客の仕様に基づくプログラム開発の納品・検収により売上を計上しております。また、システムの保守・運用業務につきましては、月額固定を中心とした定額課金を行っております。
<Kabutan(株探)>
・「Kabutan(株探)」は、よりプロ化した個別株投資家層のニーズに則したカバレッジや機能を有する株式情報専門メディアで、株式情報メディア「Kabutan(株探)」の有料版である日本株版プレミアムプラン「Kabutan(株探)プレミアム」、米国株版プレミアムプラン「Kabutan(株探)プレミアム米国株」並びに日本株・米国株のバンドリングプランの3種類の有料サービスからの月額課金売上等を収益として計上しております。
[ ソリューション事業系統図 ]
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、売上高が9,920,106千円(前年同期比45.1%増)、営業損失は699,745千円(前連結会計年度は111,683千円の営業利益)、経常損失は790,919千円(前連結会計年度は207,709千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,180,874千円(前連結会計年度は726,380千円の親会社株主に帰属する当期純利益)、また当社グループにおいて継続的な成長の指標の一つとして重視しているEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は492,857千円(前年同期比51.7%減)となりました。
売上高につきましては、2022年12月28日付で子会社化(みなし取得日は2022年12月31日)した株式会社ライブドアと当社既存事業資産との相乗効果に加え、2023年9月1日付で完全子会社化した株式会社フロムワン(2023年3月31日付で完全子会社化したCWS Brains株式会社による吸収合併を2023年11月1日付で行い、商号を株式会社シーソーゲームに変更)の連結貢献、前期に課題となっていた当社運営アフィリエイトサイト間のカニバリゼーションの解消による成果型広告収入の上振れ等により、過去最高売上を達成いたしました。利益面では、メディア事業においてライブドア事業の買収後のPMI(Post Merger Integration:M&A効果最大化に向けた統合プロセス)を通じた費用削減が当初計画以上に進む一方、広告市況の底打ちは確認できているものの、ネットワーク広告単価の回復が想定以上に緩やかであることや、情報ソリューションの一部で獲得の期ずれが発生する状況下、中期計画の軸としていた広告収入への依存度を下げる収益多様化策を前倒しで実行すべく積極的な先行投資を行ったことを主因に、期間利益を圧迫する結果となりました。
なお、2022年5月に子会社化いたしました株式会社ミンカブWeb3ウォレット、及び当社事業との将来的なシナジーの獲得を目的としたマイノリティ出資先の一部について、「金融商品に関する会計基準」に基づき評価を行った結果、評価減を実施することとなり、減損損失及び投資有価証券評価損をそれぞれ計上いたしました。
また、当社はグループの効率的運営を目的とした組織再編として、2023年4月1日付で、株式会社ライブドアにグループのメディア事業を、2023年7月1日付で、株式会社ミンカブソリューションサービシーズにグループのソリューション事業を、それぞれ会社分割により事業承継し、メディア事業・ソリューション事業を各事業運営会社が主体となって展開し、グループ事業戦略推進のための機動力を高め、当社は主としてこれらを統括する事業推進体制へと移行しております。
さらに、当社はスポーツ分野の専門メディアの拡充とメディア事業の収益基盤の強化を目的に、当分野においてWeb事業、出版事業、映像事業等を営む株式会社フロムワンを2023年9月1日付で完全子会社化いたしました。これらも含め、当社グループのメディア事業の月間利用者規模は、およそ1億人に達しております。なお、株式会社フロムワンにつきましては、スポーツ情報メディア事業の集約と相互シナジーによる事業成長の加速を目的とし、同じく2023年3月31日付で完全子会社化したCWS Brains株式会社による吸収合併を2023年11月1日付で行うとともに、商号を株式会社シーソーゲームに変更いたしました。
加えて、当連結会計年度より、「Kabutan(株探)」事業につきましてはソリューション事業との連携強化の観点から、同事業の資産とし、有料課金サービスである「Kabutan(株探)プレミアム」に係る収益につきましてもメディア事業からソリューション事業へセグメントを移管しております。当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づき記載しております。
なお、当社は2024年4月1日付で、グループメディア事業資産の価値向上を目的としたコンテンツ事業を推進するため、新たに100%子会社として株式会社コンテンツモンスターを設立いたしました。
(メディア事業)
当連結会計年度におきましては、前期に課題となっていた当社運営アフィリエイトサイト間のカニバリゼーションの解消による成果型広告収入の上振れと課金収入の順調な成長に加え、ライブドア事業並びにシーソーゲーム事業の連結貢献等により大幅な増収となりました。ネットワーク広告の単価下落につきましては回復基調にあるものの、その回復ペースは当社の期待値を下回り、当期の利益回復の妨げになりましたが、第2四半期を底とした継続的な改善傾向は確認されております。成果報酬型広告に関連する当社運営アフィリエイトサイト間のカニバリゼーションの影響につきましては、競合状態となっていたアフィリエイトサイトの一部を「livedoor Choice」に移管したほか、「Kabutan(株探)」を始めとする当社グループメディアを活用する等の諸対策を実施し、前述の通り計画を上回る水準までの回復に成功しているほか、新NISAの開始等、資産形成層の投資情報に対する関心の高まりを背景に「MINKABU(みんかぶ)」のトラフィックが好調に推移する等、事業環境は引き続き回復基調にあります。また、顧客接点の更なる収益化策である「推しパス」の今後の普及拡大策の一環として、K-popイベント「Kstyle PARTY」を開催いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は5,877,941千円(前年同期比132.7%増)、セグメント損失は706,814千円(前連結会計年度は160,818千円のセグメント利益)となりました。なお、当社グループは、2023年7月1日より、グループ事業戦略推進のための機動力を高める目的で、メディア事業・ソリューション事業を各事業運営会社が主体となって展開し、当社は主としてこれらを統括する事業推進体制へと移行いたしましたので、上記売上高5,877,941千円及びセグメント損失の706,814千円には当社に対するマネジメントフィー等の支払額470,799千円を含んでおります。従いまして、当該マネジメントフィー控除前の売上高は6,348,741千円(前年同期比151.4%増)、セグメント損失は236,014千円となりました。
(ソリューション事業)
当連結会計年度におきましては、個人向けの課金サービスである「Kabutan(株探)プレミアム」は順調な有料会員数の増加を背景に課金収入が大きく伸長いたしました。情報ソリューションにおきましては、前連結会計年度からのメインベンダー化の進展に伴う月額利用料の増収や値上げの効果等が貢献したものの、顧客証券各社が新NISA等の制度変更への対応を優先した結果、情報ソリューションサービスの新規受注見込み案件について一部で獲得に時期ずれ等が発生いたしました。また、2023年3月30日付で実施したProp Tech plus株式会社の連結除外に伴う反動減もあり、前年同期比で減収となっております。SI・パッケージソリューションサービスにつきましては顧客ニーズへの即時対応のため、一定量の人的リソースを常に確保しておく必要があること等からリソース管理上の課題が発生いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は3,493,846千円(前年同期比19.7%減)、セグメント利益は138,462千円(前年同期比83.3%減)となりました。また、当社グループは、2023年7月1日より、グループ事業戦略推進のための機動力を高める目的で、メディア事業・ソリューション事業を各事業運営会社が主体となって展開し、当社は主としてこれらを統括する事業推進体制へと移行いたしましたので、上記売上高の3,493,846千円及びセグメント利益の138,462千円には当社に対するマネジメントフィー等の支払額289,539千円を含んでおります。従いまして、当該マネジメントフィー控除前の売上高は3,783,385千円(前年同期比13.1%減)、セグメント利益は428,002千円(前年同期比48,4%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は4,132,034千円となり、前連結会計年度末に比べ2,435,637千円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が2,416,208千円減少したこと、事務所移転等を目的とした前渡金が616,501千円減少したこと等を要因としたものであります。
固定資産は10,706,829千円となり、前連結会計年度末に比べ739,615千円の増加となりました。有形固定資産につきましては事務所移転や増床等に伴い727,187千円増加いたしました。無形固定資資産につきましては株式会社ミンカブWeb3ウォレットに関連するソフトウエア資産の減損を計上したこと等により235,403千円減少しております。また、投資その他の資産につきましては、マイノリティ出資に関する投資有価証券評価損の計上により投資有価証券が減少した一方で、事務所移転や増床に関連した敷金等の支出及び繰延税金資産の増加等により、247,831千円増加いたしました。
これらの結果、資産合計は14,838,864千円となり、前連結会計年度末の16,534,886千円から1,696,021千円の減少となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,734,164千円となり、前連結会計年度末に比べ807,689千円の増加となりました。これは主に、短期借入金が408,000千円及び1年以内返済予定の長期借入金が367,572千円増加したこと等を要因としたものであります。
固定負債は5,919,846千円となり、前連結会計年度末に比べ832,653千円の減少となりました。これは長期借入金が約定弁済及び流動資産への振替等により1,112,500千円減少したこと、資産除去債務が114,409千円増加したこと、また繰延税金負債が165,437千円増加したことを要因としたものであります。
これらの結果、負債合計は8,654,011千円となり、前連結会計年度末の8,678,974千円から24,963千円の減少となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は6,184,853千円となり、前連結会計年度末の7,855,911千円から1,671,058千円の減少となりました。これは主に、資本剰余金を原資とする普通配当支払等により資本剰余金が387,525千円減少したこと、並びに利益剰余金が1,180,874千円減少したこと等を要因としたものであります。
これらの結果、自己資本比率は41.6%(前連結会計年度末は47.0%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,416,208千円減少し、2,047,745千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、91,018千円の収入(前期は772,229千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が1,189,259千円となり、成長投資に伴うソフトウエアの減価償却を中心とした減価償却費合計が910,375千円、のれん償却額が282,227千円、減損損失が243,965千円、有価証券評価損が168,852千円、その他の流動資産の減少額が150,246千円となった一方で、売上債権の増加額が226,147千円となったこと、利息の支払額が60,779千円、法人税等の支払額が148,002千円となったことを要因としたものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,684,902千円の支出(前期は5,370,270千円の支出)となりました。これは主に、ソフトウエア開発投資を中心とした無形固定資産の取得による支出が759,242千円、事務所移転や増床等に伴う有形固定資産購入による支出が482,974千円、株式会社シンクロライフ及び株式会社フロムワンの連結子会社化により連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が458,172千円となったことを要因としたものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、822,324千円の支出(前期は5,535,830千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が744,928千円、配当金の支払額が389,024千円となった一方で、短期借入金のネット増加額が308,000千円となったことを要因としたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは受託開発を行っておりますが、受注から開発・納品までの期間が短いため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
販売高(千円) |
前年比(%) |
|
メディア事業 |
6,299,396 |
249.4 |
ソリューション事業 |
3,620,709 |
84.0 |
合計 |
9,920,106 |
145.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上の相手先が無いため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
メディア事業におきましては、PGC・UGCメディア間の相乗効果に加え、生成AIの本格活用や、ウェブとの比較で高いARPU(Average Revenue Per User:利用者一人当たり平均売上高)が期待できる新統合アプリの普及施策等を通じた既存事業の持続的成長に加え、当連結会計年度に前倒しで具体化した1億人規模のユーザー接点のマネタイズ化による事業スコープの拡大と収益源の多様化を目的とした新規事業展開を積極的に推進しております。当社グループの専門メディアにおきましてはジャンル毎に様々なユーザーニーズがすでに顕在化しており、これらニーズを新たにマネタイズするための各種サービス展開を図ってまいりました。2023年11月にはMVNO(Mobile Virtual Network Operator)スキームのモバイルサービス「ライブドアモバイル」がスタートし、2024年3月にはOEMスキームでECサービス「ライブドアショッピング」及び、銀行代理業スキームのデジタル金融サービス「ライブドアバンク」をそれぞれ開始いたしました。これらは当社が定めた中期計画の軸である金融市況及び広告市況に依存しない強固な事業モデルの構築に向けた収益多様化策の具体案の一部であり、これら一連の施策が当初計画に対して前倒しで具体化したことから当連結会計年度は計画外で先行投資費用が発生し、広告市況の回復遅延とともに当期の利益の圧迫要因となっております。しかしながら、これらの収益多様化策は、PMIの進展を通じた運営の効率化等による一層のコスト削減や広告収益増加に向けた施策と共に、中期計画で掲げる高い成長の実現に向けて、早期に貢献が期待できる状況に至っていると認識しております。
ソリューション事業におきましては、情報ソリューションサービスの新規受注見込み案件の獲得時期ずれにつきましては、手数料無料化等を背景とした証券各社の収益多様化や効率性追求、コスト削減と言ったニーズは引き続き堅調でありことから、2025年3月期において獲得可能な見通しであること、またSI・パッケージソリューションサービスで発生しておりましたリソース管理上の課題につきましては、すでに当連結会計年度においてリソース管理の適正化とともに、コスト管理が比較的容易な自社主導のパッケージ型ソリューションサービスへのモデルチェンジを進めてまいりました。また、受託開発案件についても自社パッケージ開発との比較による優先度合いかを円滑に判断できるよう、ハードルレートを再設定したことを受け、既存の受託案件についても、受託単価の値上げを実施し、既存顧客にも受け入れていただけたことで収益性の改善を既に実現しております。
当社グループは当連結会計年度におきまして、株式会社ライブドアと当社既存事業資産との相乗効果に加え、株式会社フロムワン(2023年3月31日付で完全子会社化したCWS Brains株式会社による吸収合併を2023年11月1日付で行い、商号を株式会社シーソーゲームに変更)の連結貢献等により、過去最高売上を達成いたしましたが、一方で広告市況の影響やソリューション事業における一部獲得の時期ずれ等が発生する状況下、中期計画の軸としていた広告収入への依存度を下げる収益多様化策を前倒しで実行すべく積極的な先行投資を行ったことを主因に、上場来初の連結営業損失並びに親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。しかしながら、中期計画に掲げたNext Stageに向けた大きな成長機会獲得のための積極投資により、収益多様化の前倒し実現等、すでにその成果を上げているとともに、2025年3月期におきましては中期計画を上回る、過去最大幅の増収計画となっております。利益面におきましても、広告市況の回復が不透明な状況下、メディア事業・ソリューション事業ともにインキュベーションを図ってまいりました収益多様化施策の貢献開始が見込まれ、中期計画へのキャッチアップに向け、必要な施策を講じております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。このため、当社では、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として売上高の他、簡易的なキャッシュ・フロー指標であるEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を重視しております。EBITDAは、ソフトウエアを中心とした成長投資に係る減価償却費やM&A等によるのれん償却額を除いた収益力を示すものであり、当社の事業形態や経営戦略に則した実質的な収益力を測る有効な指標と考えております。
当社グループにおきまして、定常的に発生するメディア事業並びにソリューション事業の自社利用ソフトウエアへの開発投資に対しては、基本的には営業キャッシュ・フローで対応し、一部金融機関からの借入等を行う方針であります。2024年3月期におきましては、継続的なソフトウエア投資に加え、本社移転に関連する設備投資、グルメ・スポーツといった専門メディア事業の買収等、引き続き積極的な成長投資を実施いたしました。一方で、税金等調整前当期純利益がマイナスであったことから、当該成長投資につきましては手元資金を充当いたしましたが、これら成長投資に伴う収益多様化策が2025年3月期後半より貢献開始する見通しであることからEBITDAの拡大が見込まれることに加え、本社移転や事業スコープ拡大のためのM&A等が一巡したこともあり、継続的な成長投資を実行できる状況にあると認識しております。
その他キャッシュ・フローの状況につきましては「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性のある見積りや予測を行っており、見積りの不確実性による実績との差異が生じる場合があります。
当連結会計年度における当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載をしておりますが、連結財務諸表作成の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(株式会社ライブドアに係るのれん及び顧客関連の評価)
(株式会社ライブドアに係る繰延税金資産の回収可能性)
これらの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループの報告セグメントは「メディア事業」「ソリューション事業」から構成されており、各セグメントに属する事業の種類は以下の通りであります。
(2)各報告セグメントに属するサービスの種類
① メディア事業
メディア事業は、ライブドア事業を核に、主として「ライブドアブログ」を中心としたUGC(User Generated Content)メディア、「ライブドアニュース」を中心としたPGC(Professional Generated Content)メディアに加え、スポーツ情報メディア「超WORLDサッカー!」、「SOCCERKING」、「BASEBALLKING」、「BASKETBALLKING)」資産形成情報メディア「MINKABU(みんかぶ)」、株式情報専門メディア「Kabutan(株探)」、女性向け情報メディア「Peachy」、韓流情報メディア「Kstyle」等の専門メディア、「MINKABU Choice」並びに「livedoor Choice」のアフィリエイトサイトからなる総合メディアを展開し、これらメディアサイトの運営を通じて得られる広告売上並びに有料サービスから得られる課金売上、コンテンツ受託制作やイベント運営等のビジネス売上等を収益に計上しております。
② ソリューション事業
ソリューション事業は、主に金融情報メディア向けに開発した情報コンテンツやアプリケーションを金融機関等向けにコンバートし、さらにその差別化ニーズに則してカスタマイズし、B2B及びB2B2Cユース用に展開する「情報ソリューション」、加えて、金融機関向けソリューション分野における顧客基盤やノウハウの拡大を目的に当社グループ独自に開発したアプリケーションおよびAPI(Application Programming Interface)を活用し、主に金融機関の内部システムの高度化、効率化に資するための「SI・パッケージソリューション」を、金融機関を中心に提供しております。
「情報ソリューション」につきましては、ASPサービスとしての初期導入収益及び月額利用料を、「SI・パッケージソリューション」につきましては、システムの企画・コンサルティング及びシステムの受託開発、並びにその後の保守・運営業務等から得られる収益をそれぞれ計上しております。
また、当連結会計年度より、「Kabutan(株探)」事業につきましてはソリューション事業との連携強化の観点から、同事業の資産とし、有料課金サービスである「Kabutan(株探)プレミアム」に係る収益につきましてもメディア事業からソリューション事業へセグメントを移管しております。
(3)報告セグメントの変更等に関する事項
当社は、グループ事業戦略推進のための機動力を高める目的で、第1四半期連結会計期間において、株式会社ライブドアにメディア事業を、第2四半期連結会計期間において、株式会社ミンカブソリューションサービシーズにソリューション事業を、それぞれ会社分割により事業承継いたしました。その中で、当社グループの事業展開、経営資源の配分、経営管理体制等の観点から経営管理手法を見直し、報告セグメントの変更を実施いたしました。その結果、販売管理費の一部について、セグメント人員数等により按分する方法から全社費用として調整する方法に変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報につきましては、変更後の区分方法により作成しております。
また、第2四半期連結会計期間においてメディア事業・ソリューション事業の各事業運営会社への移行を完了し、当社が主にこれらの事業を統括する事業推進体制へ移行したことに伴い、グループ各社よりマネジメントフィーの徴収を開始し、各報告セグメントに配賦しない全社収益として、各セグメント利益より調整しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益(のれん償却後)ベースの数値であります。
セグメント間の内部売上高は、第三者間取引価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
調整項目 (注)1、3、4、5 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
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メディア事業 |
ソリューション事業 |
計 |
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売上高 広告 |
2,420,850 |
- |
2,420,850 |
- |
2,420,850 |
課金 |
65,919 |
- |
65,919 |
- |
65,919 |
メディア・その他 |
38,662 |
- |
38,662 |
- |
38,662 |
ストック収入 |
- |
3,084,396 |
3,084,396 |
- |
3,084,396 |
初期・一時売上 |
- |
1,226,445 |
1,226,445 |
- |
1,226,445 |
顧客との契約から生じる収益 |
2,525,432 |
4,310,841 |
6,836,274 |
- |
6,836,274 |
その他の収益 |
- |
- |
- |
- |
- |
外部顧客への売上高 |
2,525,432 |
4,310,841 |
6,836,274 |
- |
6,836,274 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
41,284 |
41,284 |
△41,284 |
- |
計 |
2,525,432 |
4,352,126 |
6,877,559 |
△41,284 |
6,836,274 |
セグメント利益 |
160,818 |
829,567 |
990,386 |
△878,702 |
111,683 |
セグメント資産 |
9,704,720 |
2,423,269 |
12,127,989 |
4,406,896 |
16,534,886 |
セグメント負債 |
536,875 |
639,737 |
1,176,612 |
7,502,362 |
8,678,974 |
その他の項目 |
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減価償却費 |
240,663 |
484,172 |
724,836 |
35,465 |
760,302 |
のれん償却額 |
48,316 |
99,118 |
147,434 |
- |
147,434 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
318,629 |
763,047 |
1,081,677 |
33,971 |
1,115,648 |
(注)1.セグメント利益の調整額△878,702千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益(のれん償却後)と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額4,406,896千円は、主に全社及び管理部門等に係る資産であります。
4.減価償却費の調整額は、主に全社資産及び管理部門に係るものであります。
5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、主に全社資産及び管理部門に係る資産の増加であります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
調整項目 (注)1、3、4、5 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
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メディア事業 |
ソリューション事業 |
計 |
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売上高 広告 |
5,189,966 |
- |
5,189,966 |
- |
5,189,966 |
課金 |
129,300 |
- |
129,300 |
- |
129,300 |
メディア・その他 |
980,129 |
- |
980,129 |
- |
980,129 |
ストック収入 |
- |
2,471,974 |
2,471,974 |
- |
2,471,974 |
初期・一時売上 |
- |
1,148,735 |
1,148,735 |
- |
1,148,735 |
顧客との契約から生じる収益 |
6,299,396 |
3,620,709 |
9,920,106 |
- |
9,920,106 |
その他の収益 |
- |
- |
- |
- |
- |
外部顧客への売上高 |
6,299,396 |
3,620,709 |
9,920,106 |
- |
9,920,106 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
△421,454 |
△126,863 |
△548,318 |
548,318 |
- |
計 |
5,877,941 |
3,493,846 |
9,371,787 |
548,318 |
9,920,106 |
セグメント利益又は損失(△) |
△706,814 |
138,462 |
△568,351 |
△131,393 |
△699,745 |
セグメント資産 |
10,685,444 |
3,484,261 |
14,169,705 |
669,158 |
14,838,864 |
セグメント負債 |
1,885,971 |
449,752 |
2,335,723 |
6,318,287 |
8,654,011 |
その他の項目 |
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減価償却費 |
448,724 |
368,308 |
817,032 |
93,342 |
910,375 |
のれん償却額 |
236,073 |
46,153 |
282,227 |
- |
282,227 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
375,571 |
557,412 |
932,983 |
409,623 |
1,342,607 |
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△131,393千円は、各報告セグメントに配分していない全社収益及び全社費用であり、全社収益は主に各事業セグメントからのマネジメントフィー、全社費用は主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。なお、当社は第2四半期連結会計期間より、グループ各社からマネジメントフィーを徴収しており、各事業セグメントのセグメント利益又は損失(△)は、本マネジメントフィーを控除した金額であります。上記メディア事業のセグメント損失706,814千円に含まれるマネジメントフィーは470,799千円であり、本費用控除前のセグメント損失は236,014千円、上記ソリューション事業セグメントのセグメント利益138,462千円に含まれるマネジメントフィーは289,539千円であり、本費用控除前のセグメント利益は428,002千円であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失(のれん償却後)と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額669,158千円は、主に全社及び管理部門等に係る資産であります。
4.減価償却費の調整額は、主に全社資産及び管理部門に係るものであります。
5.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、主に全社資産及び管理部門に係る資産の増加であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を記載しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%に満たないため、主要な顧客ごとの情報の記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を記載しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%に満たないため、主要な顧客ごとの情報の記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
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(単位:千円) |
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メディア事業 |
ソリューション事業 |
全社・消去 |
連結財務諸表 計上額 |
減損損失 |
46,699 |
203,686 |
- |
250,385 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
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(単位:千円) |
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メディア事業 |
ソリューション事業 |
全社・消去 |
連結財務諸表 計上額 |
減損損失 |
21,904 |
222,061 |
- |
243,965 |
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
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(単位:千円) |
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メディア事業 |
ソリューション事業 |
全社・消去 |
連結財務諸表 計上額 |
当期償却額 |
48,316 |
99,118 |
- |
147,434 |
当期末残高 |
3,270,114 |
294,253 |
- |
3,564,368 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
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|
(単位:千円) |
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メディア事業 |
ソリューション事業 |
全社・消去 |
連結財務諸表 計上額 |
当期償却額 |
236,073 |
46,153 |
- |
282,227 |
当期末残高 |
3,324,610 |
172,871 |
- |
3,497,481 |
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
メディア事業において、2023年9月1日にて当社が株式会社フロムワン(2023年11月1日付にて当社100%子会社であるCWS Brains株式会社と合併後、株式会社シーソーゲームに商号変更)の発行済株式の全株式を取得したことにより、16,197千円の負ののれん発生益を計上しております。