2024年9月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 3,653 100.0 -63 - -1.7

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社は、「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」というビジョンのもと、「世界をつなぎ、アタラシイを創る」をミッションに掲げ、世にない新しいものを提供するプロジェクト実行者(事業者)と新しいものや体験を作り手の想いや背景を知った上で応援の気持ちを込めて購入するプロジェクトサポーター(生活者)をつなぐ応援購入サービスMakuakeを運営しています。

 

(1) 当社の事業内容について

当社事業は、応援購入サービス事業の単一セグメントですが、①Makuake、②Makuake Incubation Studio及び ③その他の3つのサービスにより構成されています。

 

① Makuake

Makuakeは、アタラシイものや体験の応援購入サービスMakuakeの運営を通じて、新しいアイデアや優れた技術等を用いた新商品や新サービスの実現及び広がりを希望する事業者(プロジェクト実行者)と、そのプロジェクトを応援購入する国内外の個人等(プロジェクトサポーター)を、インターネット上でマッチングするサービスです。

本サービスは、プロジェクト実行者が量産前の新商品や新サービスをMakuake上で先行販売し、プロジェクトサポーターが応援の気持ちを込めて先行購入(応援購入)する仕組みです。当社は、プロジェクトサポーターが商品やサービスを購入することが決定(プロジェクト成立)した場合に、プロジェクト実行者から一定のサポート手数料を受領しています。また、2024年8月から掲載を開始したプロジェクトに関してはサイト環境の整備及び返金制度の運用に充当するために同時にプロジェクトサポーターから応援購入金額に対する一定の手数料を受領しています。

当該サービスにおけるプロジェクト実行者への応援購入金額提供の決定方式は、①応援購入金額の目標達成結果に関係なくプロジェクト掲載の終了期日までに売り上げた応援購入金額がプロジェクト実行者に提供されるAll-in方式及び ②応援購入金額が設定された目標額に達した場合にのみ売り上げた応援購入金額がプロジェクト実行者に提供されるAll or Nothing方式があり、プロジェクト実行者のご希望に応じて方式を決定しています。

 

Makuakeの業務の流れは以下のとおりです。

STEP1:事業者(プロジェクト実行者)が新商品や新サービスとして国内市場デビューを企画しているプロジェクトについて当社に申し込みます。

STEP2:当社は、プロジェクト実行者に対してプロジェクト掲載にかかるコンサルティングを行います。

STEP3:プロジェクトの実現可能性や法令遵守等に関する審査を実施した上でMakuakeに公開します。

STEP4:プロジェクトサポーターは、掲載されたプロジェクト情報及び応援購入金額に応じて設定されたリターンを踏まえて、先行購入(応援購入)を行います。

STEP5:プロジェクトが成立した場合、プロジェクト実行者に対して当社の手数料等を控除した応援購入金額を送金します。

STEP6:プロジェクト実行者からプロジェクトサポーターにリターンが提供されます。

 

 

<Makuake概略図>


※ 手数料は税抜き金額を基準としています。

 

 

② Makuake Incubation Studio

Makuake Incubation Studioは、企業等が有する研究開発技術及び独自技術を活かした新事業を創出するため、商品開発領域における以下の各種インキュベーションサービス(注)を提供しています。

 

・技術の用途開発-事業化プロデュース

メーカーとともに企画から世に生み出すところまで新商品や新事業を共同プロデュース

・イントレプレナープロデュース

実践を通じた事業創出の仕組み化と人材育成を一連のプログラムとして提供

・販売拡大プロデュース

Makuake実施後オンラインを中心とした一般販売時のマーケティング施策の立案・実行サポート

 

当社は、企業の研究開発テーマや成果の中に有用な技術であるにも拘らず事業化に至っていない案件が数多く存在していると考えており、Makuakeの運営を通じて蓄積した顧客ニーズのデータやノウハウ等を活用し、企業の有用な技術を活用した新しい発想の商品開発をサポートすることで、報酬を受領しています。

なお、当該サービスによる商品開発サポートを通じて、Makuakeにおけるプロジェクト導出に注力しています。

 

(注) インキュベーションサービスとは、新事業を創出するための支援業務をいいます。

 

<Makuake Incubation Studio概略図>


 

③ その他

Makuakeの運営に関連する以下のサービスを展開しています。

・広告配信代行

Makuakeにおける応援購入金額の拡大を目的に、プロジェクト実行者に対して各種SNS広告やCriteo広告等を活用した広告配信代行サービスを提供しています。

・安心システム利用制度

Makuakeのサイト環境の整備をはじめ、当社が定める品質基準に基づく審査、返金制度等を通じて、プロジェクトサポーターが安心して応援購入できる場や機会を提供しています。プロジェクトサポーターがMakuakeで応援購入する際にその対価をシステム利用料として受領しています。

・Makuake STORE(EC(電子商取引)サイト)

Makuakeより創出された商品をMakuake STOREにて販売取次するサービスであり、プロジェクトが終了した後もプロジェクト実行者に対して商品を販売できる機会を提供しています。当社は、Makuake STOREにおける販売実績に基づく手数料を受領しています。

・Makuake Global

Makuake実施中のプロジェクトにおいて掲載期間中に国内だけでなく、海外から応援購入を受け付けることができるサービスを提供しています。Makuake Global掲載中の応援購入金額に対する手数料に加え、プロジェクト掲載にあたって必要となるグローバル版のページ作成やカスタマーサポート、物流面等の支援に対する追加の手数料を受領しています。

・Makuake SHOP

Makuakeにおいてプロジェクトが成立した後、ビジネスの広がりをサポートするため、全国各地の様々な業態のパートナー企業と連携し、Makuake発の商品をリアル店舗で展示・販売するMakuake SHOPサービスを提供しています。当社は、プロジェクト実行者から販売実績に基づく手数料を受領しています。

 

(2) 当社事業及びサービスの特徴について

① キュレーター(注)によるコンサルティングサポート

プロジェクト実行者のMakuake活用に際し、全てのプロジェクトに担当キュレーターを配置し、コンサルティングサポートを実施しています。プレゼンテーションやマーケティング、PRを得意としないプロジェクト実行者に対して、プロジェクト内容の明瞭化やプロジェクトサポーターに対する訴求力向上等をサポートすることにより、新商品や新サービスの魅力を最大限に引き出すとともにプロモーションプランニングの提案を通じて応援購入金額を拡大させる支援をしています。

同時に、キュレーターが複数のプロジェクトをコンサルティングサポートするにあたり、オペレーション管理システムを構築・運営するとともに、改善開発を継続することで、コンサルティングサポートの効率向上やクオリティ維持を図っています。

 

(注) キュレーターとは、プロジェクト実行者がプロジェクトを開始するにあたって受付からリターンの提供完了までをサポートする当社コンサルタントをいいます。

 

② プロジェクトの品質を確保する審査体制

当社は、Makuake基本方針及びMakuake品質基準を定め、プロジェクト掲載基準を明確にするとともに、社内ガイドラインを策定し、個々のプロジェクトにおける実現可能性や法令遵守、プロジェクト実行者の評価等に留意した審査・チェックを実施しています。担当キュレーターにおけるプロジェクトチェック体制に加え、プロジェクト法務局における審査専門のチームによる審査を合わせて実施することにより、プロジェクトの品質を確保し、掲載に不適切なプロジェクトの排除に努めるほか、プロジェクトの実行におけるリスク低減を図り、プロジェクトサポーターへ及び得るリスクの低減に努めています。

 

③ 応援購入金額の最大化をサポートする広告配信代行体制

当社は、プロジェクト実行者がプロジェクト掲載中に売り上げた応援購入金額の一部を使って各種SNS広告やCriteo広告等を活用し効率よく広告配信ができるよう、広告配信代行の体制を構築しています。広告配信代行サービスを通じてプロジェクト実行者が別途の費用を持ち出すことなく、応援購入金額の最大化を狙えるようサポートしています。

 

④ 各種メディアを活用した広告宣伝活動

当社は、各種メディア媒体を活用した広告宣伝活動を展開しています。WEBメディア(SNSを含む)、新聞・雑誌及びテレビ局等(その記者やライター等)に対して、各媒体が興味を示すジャンルのプロジェクト情報を提供することはもちろん、取材受付をはじめとした各種連携を積極的に実施する等、メディア向けの取り組みを継続することにより掲載プロジェクトが各媒体へ掲載される機会を拡大し、プロジェクトサポーターの集客を図る仕組みを構築しています。

また、各媒体に当社サービスを取り上げられることが魅力あるプロジェクトの獲得にもつながっており、事業成長の好循環が作られているものと認識しています。

 

⑤ 既存会員のリピート応援購入による安定した顧客基盤

当社は、魅力のあるプロジェクトの提供及び各種メディアを活用した広告宣伝活動による集客等により、自分の趣味嗜好に合った新商品や新サービスに高い関心をもつユーザー層の獲得を推進しており、プロジェクトサポーターにおけるリピート購入割合が7割を超える高い水準で推移していることが特徴です。

当該リピート率を維持しつつ、より多くの新規ユーザー層を獲得すべく、キュレーターによるコンサルティングサポート力の強化、プロジェクト審査によるプロジェクト品質確保の強化、Makuakeにおける各種機能強化、プロジェクト実行者がリターンを提供するまでにおけるサポート拡充等を通してプロジェクトサポーターの満足度を向上し、安心してリピート応援購入できる環境づくりをするとともに、プロジェクトサポーターのニーズに合わせたWEB広告やクーポン配布、各種CRM施策を駆使し、更なるリピート利用を促進しています。

 

⑥ プロジェクト成立後納品までをモニタリング

当社は、プロジェクトが成立した後、プロジェクトサポーターにリターンが提供されるまでの間、Makuakeプロジェクトページの「活動レポート」にてプロジェクト実行者における納品までの進捗状況を定期的に掲載しています。また、カスタマーサクセス局にて、全てのプロジェクトに対し定期的な報告状況を確認し、プロジェクトサポーターとのコミュニケーションを促すとともにリターンの納品までを見える化しています。

 

⑦ マーケティングへ活用可能なユーザー分析データの提供

Makuakeに掲載されるプロジェクトは、テストマーケティング(新商品や新サービスの顧客ニーズ・評価等の調査、ブランディング等)やPR及び新規顧客獲得等を目的に実施されるケースが多く、当社は、当該ニーズに対応すべく、キュレーターによるコンサルティングサポートに加えて特許を取得しているマーケティング分析ツールから得たユーザー分析データをプロジェクト実行者に提供しています。

 

⑧ 良質なプロジェクトの継続的獲得への取組み

当社は、Makuakeにおいて、魅力的なプロジェクトを継続的に獲得していくため、金融機関や地方自治体、その他事業者とのビジネスマッチング等の連携により、各地域の取引先企業の紹介を受ける取り組みを行っています。特に、金融機関の場合、事業性評価融資(注)の拡大が求められており、その一環として当社サービスを活用するケースも多数あります。

また、Makuake Incubation Studioにおける企業保有技術等の活用による技術の用途開発-事業化プロデュースを通じ、注目度の高いプロジェクトの能動的な創出に努め、Makuakeに大企業の良質なプロジェクトが継続的に掲載される取組みを続けています。

 

(注) 事業性評価融資とは決算書の内容や保証・担保だけで判断するのではなく、事業内容や成長可能性等も評価して行う融資のことをいいます。

 

 

⑨ 自律的成長モデル

当社は、Makuakeの運営を通じ、良質なプロジェクトを獲得・創出し、メディア掲載等による認知度向上や集客等を通してより多くのプロジェクト実行者とプロジェクトサポーターを結びつけ、Makuakeにおけるプロジェクトの実行実績及びその成功事例を積み上げてきています。

事業開始からこれらの取り組みを継続してきた結果、プロジェクト実行者からのプロジェクト掲載希望の問い合わせ数やプロジェクト掲載数が安定的に確保できています。また、魅力的なプロジェクトの増加に伴い各種メディアに継続的に取り上げられ、当社サービスの認知度が向上しているほか、当社サービスにおける訪問者数や会員数、プロジェクト応援購入件数が取扱高及び事業拡大に結びついています。これらのことから、自律的な事業成長のサイクルが構築されているものと認識しており、成長サイクルの強化による更なる事業拡大を推進しています。

 

当社の事業系統図は以下のとおりです。

 


 

※ 手数料は決済額に一定の割合を乗じたものとなり、当該手数料が当社の売上として計上されます。

 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度(2023年10月1日~2024年9月30日)におけるわが国経済は、雇用や所得環境に対する各種政策効果もあり、個人消費の緩やかな回復が続いていました。しかしながら、円安や国際情勢による原材料価格の上昇、供給面での制約等に起因する物価上昇が続いていることが影響し、個人消費に足踏みがみられています。また、日米金利差の拡大や世界的なインフレの継続及び日銀の金融政策による金利上昇等によって経済の回復ペースが鈍化していることから中小企業にとっては厳しい状況が続いており、依然として先行きは不透明な状況となっています。なお、2024年1月の能登半島地震が経済に与える影響についても十分留意が必要です。

当社を取り巻く市場環境としては、新型コロナウイルス感染症に関する各種制限が解除されてからはじまったオフラインを中心とするリ・オープニング(経済再開)が体験への消費、中でも旅行、イベント参加、飲食等に強くみられ、この流れは当事業年度において継続していました。

このような状況のもと、当事業年度は第2四半期累計期間までリピート実行者及びリピートサポーター向けの各種施策を、第3四半期から優良な新規及びリピート実行者の獲得を中心とした各施策を展開し、プロジェクト掲載開始数の拡大よりも1プロジェクト当たりの単価の向上に注力してきました。

プロジェクト実行者向けには、良質なプロジェクトの創出を促すため、優良新規顧客の獲得及び優良リピート実行者との継続的な接点づくりを進めるとともに、目標の応援購入金額が大きいプロジェクトを中心に広告配信を通じた応援購入金額の拡大やクーポンを活用した応援購入の促進のような各種付随サービスを活用した単価向上のサポートを強化しました。また、全てのプロジェクトにおいて応援購入金額を伸ばす上で非常に重要な初日の応援購入金額を最大化するためにキュレーターサポートの精度向上に注力しました。

他方、プロジェクトサポーター向けには、当社が定める基準に基づき認定した推奨実行者に付与する独自のマークやプロジェクトサポーターによる実行者評価をプロジェクトページに表示することでプロジェクトサポーターがより安心して応援購入を楽しめる環境を強化したことに加え、いち早く応援購入したいプロジェクトの開始通知を受け取れる機能をはじめ、Makuakeサイトのトップページのリニューアルやランキング専用ページの作成、プロジェクトサポーターの動きを分析し、おすすめのプロジェクトを表示する等、応援購入体験をより豊かにする新機能のリリースを継続しています。更に、プロジェクトサポーターのニーズに合わせたクーポンの配布やメールマガジンの配信等各種CRM施策を進めることでリピート応援購入を促しました。

これらの施策により1プロジェクト当たりの単価は予想を上振れて伸びましたが、円安、物価高等の外部要因及びプロジェクト獲得体制に関する課題が続いた内部要因によりプロジェクト掲載開始数が予想より伸びず、応援購入総額は前年同期比5.8%減少の16,588,533千円となりました。また、応援購入総額に8月から適用している安心システム利用料を合算した取扱高は16,637,373千円となりました。

販管費については、広告宣伝費を中心に社内ROI基準に基づくコントロールを徹底し、不要なコストを積極的に精査すると同時に、費用対効果の向上を図ってきました。

その結果、当社の当事業年度における売上高は3,652,808千円(前年同期比4.1%減)、営業損失は62,640千円(前事業年度は営業損失489,032千円)、経常損失は60,223千円(前事業年度は経常損失482,471千円)、当期純損失は103,603千円(前事業年度は当期純損失491,076千円)となりました。

なお、当社は応援購入サービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしていません。

 

当事業年度末の総資産は、前事業年度末と比べ1,309,335千円減少し、6,645,875千円となりました。

流動資産は1,415,774千円減少し、5,645,513千円となりました。主たる要因は、プロジェクト預り用預金が1,162,223千円減少したことによるものです。

固定資産は108,363千円増加し、1,000,362千円となりました。主たる要因は、ソフトウエアが297,795千円増加したことによるものです。

 

当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べ1,218,038千円減少し、1,631,356千円となりました。

流動負債は1,208,992千円減少し、1,581,841千円となりました。主たる要因は、預り金が1,190,593千円減少したことによるものです。

固定負債は9,045千円減少し、49,515千円となりました。主たる要因は、勤続インセンティブ引当金が9,600千円減少したことによるものです。

当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ91,297千円減少し、5,014,519千円となりました。主たる要因は、当期純損失の計上に伴い利益剰余金が103,603千円減少したことによるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は5,061,552千円となり、前期と比べ1,352,917千円の減少となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、減少した資金は1,094,710千円(前年同期は減少した資金339,218千円)となりました。これは主に、税引前当期純損失132,152千円、預り金の減少額1,190,593千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は276,713千円(前年同期は減少した資金582,118千円)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出383,834千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、増加した資金は18,506千円(前年同期は増加した資金14,008千円)となりました。これは主に、株式の発行による収入18,540千円によるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしていません。

 

b.受注実績

提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しています。

 

c.販売実績

当社は、応援購入サービス事業の単一セグメントのため、当事業年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりです。

サービス区分の名称

当事業年度

(自 2023年10月1日

至 2024年9月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

Makuake

2,905,261

92.9

Makuake Incubation Studio

106,773

66.5

その他

640,773

122.4

合計

3,652,808

95.9

 

(注) 主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しています。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としています。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しています。

当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しています。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高・営業利益)

当事業年度における売上高及び営業利益は、プロジェクト開始初日における応援購入金額の最大化を含むプロジェクト単価の向上施策が功を奏したことやMakuakeの手数料改定や安心システム利用制度の導入による収益構造の変化が売上高の成長に寄与したものの、優良な新規及びリピート実行者獲得に関する課題により掲載開始数が伸びず、売上高は3,652,808千円(前年同期比4.1%減)となりました。

一方、広告宣伝費を中心に販管費のマネジメントを徹底したことでコスト向上の最適化が実現し、営業損失は62,640千円(前年同期は営業損失489,032千円)となりました。

(経常利益)

当事業年度における経常損失は60,223千円(前年同期は経常損失482,471千円)となりました。

(当期純利益)

当事業年度における当期純損失は103,603千円(前年同期は当期純損失491,076千円)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。運転資金は自己資金のほか、金融機関からの借入、新株の発行等により、最適な方法による資金調達にて対応する予定です。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、5,061,552千円となっています。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因

当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。