2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,747名(単体) 3,123名(連結)
  • 平均年齢
    44.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.9年(単体)
  • 平均年収
    9,055,526円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    27.0%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

ア.人材戦略

当社グループの人材戦略の内容については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 2.重要なサステナビリティ項目 (1) 人的資本と多様性 イ.戦略」をご参照ください。

 

イ.従業員給与等の決定方針(提出会社)

当社は、研究開発型ファーマとして持続的な企業価値向上を実現するため、人材を最重要の経営資源と位置づけ、人事制度および報酬制度の整備を進めています。

社員の職務・役割・期待に基づき職群を区分し、職群ごとに働き方や処遇の考え方を明確化しています。また、各職群においては、経験、専門性、業務範囲および成果創出力等を踏まえてグレードを設定し、求められる役割・期待を明確にすることで、能力開発および人材育成の方向性を示すとともに、納得性の高い処遇の実現につなげています。

給与等の決定方針は、人材戦略上必要となる高度な専門性および実行力を備えた人材の確保・育成に資することを目的とし、年齢や勤続年数に依拠するのではなく、職務および役割に基づく処遇を基本としています。月例給与は、職務・役割に応じた基準賃金に住宅手当等の諸手当を加えて構成し、賞与は個人業績および会社業績を反映して支給額を決定しています。

なお、2025年には平均5%程度のベースアップを実施し、報酬水準および初任給の引き上げを行いました。

また、2026年においても平均5%程度のベースアップを予定しており、今後も製薬業界を中心とした他社動向を参照しながら、得られた利益を社員に適切に分配し、魅力ある処遇の維持・向上に努めます。

 

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。

 

 

 

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

日本

1,144

北米

1,009

アジア

4

全社(共通)

966

合計

3,123

 

(注) 1 従業員数は就業人員数です。

2 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門、研究開発部門等に所属している人員です。

3 前連結会計年度末に比べ従業員数が709人減少しています。主な理由は、住友制葯投資(中国)有限公司およびSumitomo Pharma Asia Pacific Pte. Ltd.ならびにそれらの子会社を連結の範囲から除外したことによるものです。

 

② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

1,747

44.5

18.9

9,055,526

27.0

 

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

日本

1,119

北米

4

アジア

4

全社(共通)

620

合計

1,747

 

(注) 1 従業員数は就業人員数です。

2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。

3 平均勤続年数および平均年間給与は出向受入者を除いて算出しています。

4 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門、研究開発部門等に所属している人員です。

5 従業員の平均年間給与が、2025年度は前年度と比較して大幅に増加しました。これは、単一の要因によるものではなく、業績連動により賞与の支給水準の変動、事業構造改革による人員構成の変化、処遇水準の見直しといった複合的な要因が重なった結果です。
2024年度は、前年度の業績悪化に伴い賞与の支給水準が大幅に低下したことが、年間の平均給与水準が抑えられた主な要因でした。

 

③ 労働組合の状況

当社および子会社の労働組合は、ユニオンショップ制をとっており、組合員数は当連結会計年度末現在1,149人です。

なお、会社と労働組合は、円満な関係を持続しています。

 

 

④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

(ア) 提出会社

 

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注1、2)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注3)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パートタイマー・

有期労働者

15.4

100.0

82.9

84.7

43.5

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2 当社では、女性活躍推進法に基づく行動計画において、2025年度より株式会社RACTHERAおよびS-RACMO株式会社への出向社員を含む女性管理職比率の目標を設定しているため、両社の状況を含めた実績を記載しています。

3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

(補足説明)

・管理職に占める女性労働者の割合については、2026年4月1日時点の数値としています。

・男性の育児休業取得率については、下記計算式に基づいて算出しています。

(計算式)

男性の育児休業取得率 =

2025年度中に育児休業を取得した男性従業員数

2025年度中に配偶者が出産した男性従業員数

 

・男女間の賃金差異につき、当社の賃金制度は従事する役割(職務)グレードに基づく制度としており、同一グレードの男女間の基準賃金の差はありませんが、平均年間賃金に差異が生じている要因は、以下のとおりです。なお、欠勤、休業および休職により賃金支給がない者は算出対象から除外し、当社からの出向者は算出対象としています。

<正規雇用労働者>

女性は男性と比較して一般職の割合が高いことが、男女間の賃金差異の主な要因となっています。

<パートタイマー・有期労働者>

 パートタイマー・有期労働者の大半をパートタイマーが占めていますが、パートタイマーはジョブサイズおよび勤務時間の違い等により定年退職後再雇用者や契約社員よりも賃金水準が低くなっています。このパートタイマーが女性で構成されていることが、男女間の賃金差異の要因となっています。

 

(イ) 連結子会社

 

会社名

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注3)

全労働者

正規雇用

労働者

パートタイマー・

有期労働者

SMPビジネスパートナーズ(株)

9.1

-(注4)

住友ファーマプロモ(株)

14.3

-(注4)

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3 女性活躍推進法及び育児・介護休業法に基づく情報公表を行っていない指標については「-」と記載しています。

4 対象者(2025年度中において、男性労働者であって、配偶者が出産したもの)がいなかったため、「-」と記載しています。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループは、事業活動を通じて持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上を図ることを重要な経営課題と認識しています。

本欄では、こうした認識を踏まえ、当社グループの経営戦略に基づくサステナビリティに関する考え方および取組の状況について記載しています。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが合理的と判断した見通しに基づくものであり、実際の結果とは異なる可能性があります。

 

1.サステナビリティ全般

(1) ガバナンス

当社グループは、サステナビリティ経営を、当社グループの理念の実践により、持続可能な社会の実現に貢献し、持続的な企業価値向上につなげることと定義しています。当社の取締役会は、当社グループの理念に基づき、サステナビリティを含む経営戦略および重要事項についての審議・意思決定を行うとともに、それらに関する執行の状況についての監督機能を担っています。意思決定においては、サステナビリティを含む当社グループの事業戦略および目標を総合的に考慮しており、意思決定された事項の実行に際しては、経営幹部への適切な権限委譲を進め、健全なリスクテイクを支援するとともに、実効的な経営の監督を行っています。

サステナビリティ経営の推進にあたっては、社長の意思決定のための諮問機関である経営会議にて、当社グループにおける重要課題である「マテリアルイシュー」や主要なサステナビリティ施策について審議を行い、取締役会がこれを承認しています。また、サステナビリティに関する個別課題については、社長の統括のもと、担当執行役員および関係部門が実行責任を担っています。重要な事項については経営会議等での審議を経て推進し、具体的な施策については各部門において企画・実行を行っています。これらの取組状況は、定期的に取締役会へ報告され、必要な議論や監督が行われています。

 

<サステナビリティに関する取締役会への主な報告内容(例)>

・マテリアルイシュー(重要課題)の見直しおよび進捗状況

・人権に関する取組状況

・環境に関する取組状況(気候変動への対応を含む)

・リスクマネジメントの状況(サステナビリティ関連リスクと機会を含む)

・人材・組織の状態に関する事項

・その他、サステナビリティに関する重要事項

 

当社のコーポレートガバナンス体制のさらなる詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 

(2) 戦略

当社グループは、持続可能な社会の実現への貢献と、持続的な企業価値向上の両立を実現するため、社会や事業環境の変化に伴うリスクおよび機会を踏まえ、当社グループの持つ資本(強み)を活用した価値創出に取り組んでいます。

こうした取組を進めるにあたり、当社グループでは、社会課題/ニーズの中から、当社グループの資本(強み)に関連するものを抽出し、社会からの期待が高く、当社グループの企業価値向上に重要な影響を与える事項を重要課題と位置づけ、「マテリアルイシュー」として特定しています。マテリアルイシューの特定にあたっては、SDGsや各種国際的なガイドライン、ESG評価項目、ステークホルダーからの意見等を参考に、社会課題/ニーズおよび当社グループの資本(強み)との関連性を整理したうえで、「社会からの期待」と「企業価値向上への影響度」の2軸から評価を行いました。

特定したマテリアルイシューについては、各課題に対応する取組を推進しています。また、各マテリアルイシューは、外部環境や事業の進展、財務的な影響も踏まえ、定期的に評価および見直しを行っています。

 

 

<マテリアルイシュー最終化のステップとマテリアルイシューマップ>

 

「マテリアルイシュー」最終化のステップ

STEP1

環境・社会・経済に対する影響が大きい課題を洗い出すため、SDGs、グローバルリスクレポート、各種フレームワーク(GRIスタンダード、SASBスタンダード、ISO26000、国連グローバル・コンパクト10原則)、ESG調査の評価項目(DJSI、FTSE、MSCI)などを参考に、社会課題/ニーズのリストアップを行いました。

また、当社グループの資本(強み)については社内ヒアリングをベースに、機関投資家から提供された情報も加味した上でリストアップを行いました。

STEP2

リストアップした社会課題/ニーズの中から、当社グループの資本(強み)に関連するものをイシューとして抽出しました。これらのイシューに対して、「社会からの期待」と「企業価値向上への影響度」の2軸を設定し、それぞれ3段階で評価することで、優先的に取り組むべきイシューをマテリアルイシューとして特定しました。

STEP3

マテリアルイシューは、社長の意思決定のための諮問機関である経営会議にて審議の上、取締役会による承認を受けました。

 

 

マテリアルイシューマップ

 


 

(3) リスク管理

当社グループでは、事業活動に影響を及ぼすリスクに対応するため、「SMP Group Risk Management Policy」および「リスクマネジメント規則」を制定し、社長が当社グループ全体のリスクマネジメントを統括する体制を構築しています。サステナビリティに関するリスクについても、本枠組みの中で管理しています。特定したサステナビリティ関連リスクについては、財務的な影響の把握や評価手法の整備を通じて、事業への影響の大きさをより精緻に把握しつつ、リスク管理の高度化を図っていきます。

リスクは、その特性に応じて、グループ横断的に取り組むリスク(グループ横断リスク)と、グループ各社・事業・部門において管理する業務活動リスク(※1)に分類しています。これらのリスクについては、国内外のグループ会社を含む全部門でリスクアセスメントを毎年度実施しています。アセスメント結果は当社に集約され、グループ全体として重要なリスクの把握および対応策の検討・実行につなげています。

サステナビリティに関するリスクおよびその対応状況については、定期的に取締役会に報告され、当社グループの中長期的な企業価値に与える影響などの観点から監督が行われています。

※1  地震、台風・豪雨、伝染病・感染症などの災害や、調達・生産・在庫管理、人材管理などグループ各社・事業・部門が自らの責任において取り組む業務活動上のリスク

 

 


 

(注)CSIRT(Computer Security Incident Response Team):サイバー攻撃による不正侵入の未然防止策の検討を行うとともに、侵入を検知した場合に迅速に対応するための体制。

 

(4) 指標および目標

当社グループでは、マテリアルイシューに対する取組の実効性を高めるため、取組ごとに目標およびKPIを設定し、進捗状況を継続的にモニタリングしています。これらの目標およびKPIについては、毎年度、経営会議において進捗状況の確認や見直しが行われ、審議等を行っています。取締役会においては、その進捗状況を監督することにより、サステナビリティ経営の実効性および企業価値の向上につなげています。

それぞれのマテリアルイシューの目標およびKPIについては、次のリンク先をご覧ください。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/management/assets/pdf/pdf-material-issues-new.pdf

 

当社は、社会および環境パフォーマンス指標について、情報の信頼性を高めるため、KPMGあずさサステナビリティ株式会社より、国際監査・保証基準審議会の国際保証業務基準(ISAE)3000「過去財務情報の監査又はレビュー以外の保証業務」及びISAE3410「温室効果ガス情報に対する保証業務」に準拠した第三者保証(限定的保証)を受け、同社より、2025年7月30日付ですべての重要な点において、会社の定める規準に従って算定され、表示されていないと認められる事項は発見されなかったとの結論を受領しています。2025年度も継続して保証を受けています。

第三者保証を受けた社会パフォーマンス指標および環境パフォーマンス指標については、次のリンク先で開示す


を付した指標をご覧ください。

 

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/csr_data.html

 

 

2.重要なサステナビリティ項目

上記のとおり、当社グループでは「社会からの期待」と「企業価値向上への影響度」の観点から「革新的な医薬品と医療ソリューションの創出」をはじめとするマテリアルイシューを特定していますが、当社グループがこれらのマテリアルイシューに取り組み、持続可能な社会実現への貢献と当社グループの持続的な企業価値向上の両立を目指すにあたって重要なサステナビリティ項目となる「人的資本と多様性」、「環境への取組」についての考え方および取組は、以下のとおりです。

 

(1) 人的資本と多様性

ア.ガバナンス

当社は、人材の多様性の確保を含む人材育成および社内環境整備の方針について、取締役会において定期的な報告を行っています。また、取締役等の経営メンバーで構成される人材戦略会議では、月1回の開催を原則として全社的な視点で人材戦略を検討・策定し、戦略の具体化について議論を行っています。

マテリアルイシューとして「人的資本の拡充と企業文化の浸透」を掲げ、従業員エンゲージメントスコア等をKPIとして毎年モニタリングを実施し、会社全体の人的資本の向上を目指しています。

 

イ.戦略

(経営戦略と連動した人材戦略の全体像)


 

当社グループは、研究開発型ファーマとして革新的な医薬品を継続的に創出し、価値創造サイクルを力強く循環させることを経営の中核として位置づけています。

2024年度に実行した抜本的構造改革により、収益構造の改善および黒字転換を達成したことを踏まえ、2026年度以降はReboot 2027からBoost 2028へと戦略フェーズを移行し、成長トレンドの加速と中長期的な企業価値向上を目指しています。

この経営戦略の実行において、人的資本は価値創造の前提であり、同時に経営戦略の達成を左右する重要な経営資源であると位置づけています。特に、がん領域および再生・細胞医薬領域の研究開発、ならびに米国を中心としたグローバル市場での事業成長においては、高度な専門性、経営判断力および実行力を備えた人材の確保が不可欠です。

また、日本においては、抜本的構造改革を進める中で顕在化した若手層の薄さや、次世代リーダーおよび女性経営人材候補の不足といった課題への取組が重要であるとともに、組織のあらゆる階層において率直な意見交換が行われ、フィードバックが機能する組織文化そのものが、意思決定の質およびスピードを左右する重要な要素であると認識しています。

当社では、日本における人材育成および組織文化の変革を推進するにあたり、「超える人材」を目指す姿勢を人材戦略上の重要な考え方の一つとして位置づけています。「超える人材」とは、期待や前例、担当領域の枠にとらわれず、自らの専門性をもって課題に向き合い、建設的な対話やフィードバックを通じて業務や組織の改善に貢献しようとする人材を指します。日本は、研究開発・技術・全社基盤を支える人材の育成および人材マネジメントの役割を担うとともに、フィードバック/コーチャブルな文化の定着に向けた取組を進めています。一方、米国(Sumitomo Pharma America, Inc.)は、現地事業のニーズに応じた人材の活用を通じて事業運営を支えています。

このように、それぞれの役割を果たしながら必要な連携を行うことで、経営戦略の実行を人材面から支える体制の構築に取り組んでいます。

 

(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)

当社グループでは、上記の人材戦略に基づき、日本において「超える人材」を目指す姿勢を育成の方向性として、人材育成施策を展開しています。

将来の経営人材および次世代リーダーを育成するため、選抜型研修プログラム(旧:SMP Academy 新:エグゼクティブフォーラム)を継続的に実施するとともに、海外子会社や研究機関への派遣等を通じたグローバル人材の育成、語学教育および異文化マネジメント力の向上に取り組んでいます。

さらに、社員一人ひとりが自らの考えや違和感を率直に共有し、相互にフィードバックを行える環境が、人材の成長および組織の学習力を高める基盤であると認識しています。そのため、フィードバック/コーチャブルな文化の醸成を重要課題と位置づけ、役員・管理職が率先してフィードバックを実践するとともに、評価制度や1on1ミーティング等の仕組みと連動した形で定着を進めています。

また、DXによる新たな価値創造や業務改革を担う人材の育成にも注力し、データ活用およびデジタルスキルを備えた人材の育成を進めています。これらの取組に加え、タレントマネジメントシステムを活用して人材のスキルや経験を可視化し、経営戦略に基づく計画的な育成および戦略的配置を行うことで、多様な人材の価値を最大限に引き出す仕組みの高度化を図っています。

 

社内環境整備の面では、性別、国籍、年齢、働き方等にとらわれることなく、多様な人材が安心して挑戦し、成長できる環境の整備を進めています。自己申告制度や公募異動等を通じ、社員のキャリア志向を尊重した配置・育成を行うことで、主体的なキャリア形成の促進および組織の活性化を図っています。

多様性の観点では、女性活躍推進を重要な経営課題の一つと位置づけ、女性リーダー育成や育児と仕事の両立支援を継続的に実施しています。2027年度までに女性管理職比率20%以上を目標に掲げ、着実な改善に取り組んでいます。また、男性の育児休業取得の促進や、無意識の偏見を解消するための啓発活動を通じて、性別を問わず活躍できる職場環境の整備を進めています。

加えて、LGBTQ等の性の多様性への理解促進、障がいのある社員の活躍推進、病気や不妊治療と仕事の両立を支援する制度整備など、多様な背景を持つ社員が安心して働き続けられる環境整備に取り組んでいます。

健康経営については、社員一人ひとりの心身の健康を重要な経営基盤と捉え、「健康経営優良法人(ホワイト500)」への継続的な認定を通じて、働きがいと生産性の向上を図っています。

当社グループは今後も、経営戦略、人材育成、社内環境整備および組織文化に関する取組を推進し、人的資本への投資を通じて持続的な企業価値向上の実現を目指していきます。

 

 

 

各施策の詳細については、以下のとおりです。

 

(人材育成)

(ア)選抜型教育研修プログラム

未来のリーダーおよび経営人材の育成を目的として、当社は2016年7月に選抜型教育研修プログラムSMP Academyを設立し、累計644名を育成してきました。
 この取組を基盤としつつ、経営環境の急速な変化に対応し、業務上の課題やリスクを的確にとらえ、迅速かつ質の高い意思決定を担う経営人材の育成を加速するため、2025年度からは経営人材育成研修を刷新しエグゼクティブフォーラムを設立し、2025年度は41名が受講しました。

本プログラムはベーシックおよびアドバンスの2階層で構成し、2年間で80名の幹部候補・リーダー候補人材の選抜・育成を目指し、経営視点での意思決定力および戦略的思考に加え、組織を牽引するリーダーシップおよび実行力の向上を図っています。

 

(イ)グローバル人材の育成

当社では、海外子会社や海外アカデミア・研究機関に人材を派遣するなど、経験を通じたグローバル人材の育成に取り組んでいます。

さらに、グローバル人材の拡充に向けて、グローバルで通用するリーダーシップおよび異文化コミュニケーション力並びにマネジメント力の強化を図っています。

 

(ウ)新たな価値創造とオペレーション改革をDXで実践する人材の育成

当社は、2021年8月から新たな価値創造とオペレーション改革をDXで実践する人材の育成を目的としてDX研修を実施しています。全社員および管理職向けのe-learningに加え、デジタルツールやデータを活用した課題解決力を高める実践的な教育プログラムを展開し、デジタル人材の育成を推進しています。

現在は、シチズン・デベロッパー(※2)を2027年度までに150名育成することを目標として取組を進めており、2025年度末までの実績として、108名を育成しています。

      ※2 デジタルツールを用いて職場での業務効率化を自律的に推進できる人材

 

(エ)タレントマネジメントによる戦略的人員配置と採用

当社は、タレントマネジメントシステムを導入・運用し、人材(タレント)が、どのようなスキルや能力を持っているのかを一元的に把握しています。将来の事業を見据え、求められる能力を特定し、タレントマネジメントシステムのデータを利用することで、計画的な人材育成と最適な人材配置を行い、経営目標の達成を図っています。

また、蓄積した情報を基にピープルアナリティクスを実践し、人事領域における施策の意思決定を加速化するとともに、社員の成長を促す因子やエンゲージメントに寄与する因子の探索を行っています。

今後は、解析したデータを活用することで社員の持つ才能を迅速に開花させ成長の加速を図るとともに、組織成果の最大化に資する人事施策の実現に向けた取組を進めています。

 

(オ)研究プロジェクト制導入による人材育成

当社は、革新的新薬の創出を加速するために研究プロジェクト制を採用しています。これは研究テーマを発案した研究者を研究プロジェクトリーダーとして任命し、研究プロジェクトリーダーがチームメンバーとともに研究の初期から後期まで一貫して研究プロジェクトを推進する仕組みです。研究プロジェクトリーダーには年齢や経験を問わず、予算執行や人事評価の権限を与え、裁量権を持って研究プロジェクトをマネジメントすることで成果創出および人材育成につなげています。これまでに研究プロジェクト制のもとで創出された11剤の臨床移行を実現しており、現在も15以上の研究プロジェクトが進行中です。2017年10月以降、46名の研究プロジェクトリーダーを輩出しています。

 

 

(社内環境整備)
(ア)挑戦する風土づくり

当社では、社員の主体性に基づいた仕事への挑戦を促すため、自己申告制度の導入と社内公募による異動を実施しています。自己申告制度では、自己申告書に基づき、上司は部下一人ひとりとキャリア面談を実施し、社員の個別の状況やキャリア志向を把握することにより、長期的な育成計画を立案し、能力の向上を図っています。また、公募による異動については、自らの希望による異動の実現により、仕事への高いモチベーションの維持および意欲ある社員の異動による組織の活性化等の効果が確認されています。

 

(イ)多様な人材の活躍の推進
 (女性活躍推進)

当社では、性別に関わらず活躍できる環境の整備を推進しています。女性のキャリアアップのための研修等を実施するとともに、女性の就労継続や育児休業からの早期復職を目的に育児短時間制度や認可外保育所利用補助、MR地域選択制度などを導入し、育児と仕事の両立支援を行っています。また、性別に関わらず育児と仕事を両立できる環境を整備するとともに、互いに助け合う風土醸成を目的に、男性の育児休業の取得および育児への参画を推進しています。育児休業の10日間有給化や男性社員向けの育児休業説明会の開催等の取組を実施し、2025年度の男性の育児休業取得率は100%と2022年度以降、継続的に100%を達成しています。

また、2027年度までに女性管理職比率(※3)を20%以上(2026年4月1日時点:女性管理職比率15.4%)にすることを目標とし、2026年度からは女性リーダー研修(※4)を再開し育成の強化を図ります。

将来的には、社員構成に占める男女割合と管理職に占める男女割合が同程度となることを目標の一つとしています。

※3 当社では、女性活躍推進法に基づく行動計画において、株式会社RACTHERAおよびS-RACMO株式会社への出向社員を含む女性管理職比率の目標を設定しているため、両社の状況を含めた実績を記載しています。

     ※4 構造改革(再建フェーズ)により、当該研修は一時的に実施を見送っていました。

 

 (性の多様性に関連する理解促進)

当社は、性的指向、性自認に関する差別的言動を行わないことをコンプライアンス行動基準に明記し、LGBTQ等の性の多様性に関する理解促進に取り組んでいます。全社員を対象とした研修やセミナーを開催するとともに、多様なセクシュアリティに関する相談窓口の設置および2020年4月からは社宅や慶弔等の各種制度において同性パートナーを配偶者と同等に取り扱う同性パートナーシップ制度を導入しています。

 

 (障がい者の活躍推進)

当社では、障がいの特性に配慮しつつ、個人の能力を活かす人員配置を行うことを基本としており、様々な部門において障がいのある社員が活躍しています。また、精神障がい者の自立支援を目的として設立した特例子会社ココワークでは、葉物野菜の太陽光型水耕栽培に取り組んでいます。

 

 

 (治療と仕事の両立支援制度の拡充)

当社では、社員が病気やけがなどで就業が困難な際には病気休職制度を利用し、安心して治療に専念できるよう支援してきました。一方で、医療の進歩や在宅勤務制度の充実等により、病気やけがとうまく付き合いながら治療と仕事を両立させていくことが可能なケースも増加しています。

こうした背景を踏まえ、2024年4月から、病気やけがと向き合いながらも意欲および能力のある社員が適切な治療を受けつつ働き続けられるよう、新たに下記の制度を導入し、治療と仕事の両立支援制度の拡充をおこないました。

 

・通院休暇

病気やけが、不妊の治療計画にそって、あらかじめ計画された入院や検査、治療に伴う副作用に対応するために5日/月(50日/年を上限)まで10分単位で取得可能な休暇制度を導入しています。

・短時間勤務・業務量軽減措置

病気やけがの治療状況や体調に合わせて、1日につき2時間を限度とした労働時間短縮、または業務量を10%または20%軽減できる制度を導入しています。

・在宅勤務制度の柔軟な対応

病気や治療等により、出社は難しくても在宅勤務であれば働くことができる場合に、在宅勤務の上限日数(12日/月)を超える在宅勤務を一時的に認める制度を導入しています。

 

(ウ)健康経営

当社では、理念の実現に向けて、社員一人ひとりが心身ともに健康で、いきいきと仕事に取り組める職場環境の整備が重要であると認識しています。また、社員自らが、自身およびその家族の健康維持・増進に努めることを通じて、仕事および生活の両面の充実を図ることが重要であると考えています。

当社は、2017年10月に健康宣言“Health Innovation”を策定し、2021年から健康経営施策の内容と取組状況およびその成果を掲載した「健康白書」を毎年作成し、2022年から公表しています。当社は、すべての社員とその家族の健康で豊かな生活の実現に組織一丸となって取り組んでおり、2026年3月には10年連続となる「健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))」の認定を受けています。

詳細は、次のリンク先をご覧ください。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/social/workplace_environment.html

 

ウ.リスク管理

当社は人的資本に関連するリスクとして、主に人材の確保および定着に関するリスクを認識しています。

競合との人材獲得競争により、事業を継続する上で必要な人材の確保ができない場合、当社の業績に影響を及ぼすリスクがあります。

また、社内で人材の成長を後押しできない場合、社員のモチベーション低下や離職に繋がり、当社の持続的な成長が実現できないリスクもあります。当社ではこれらのリスクを認識し、従業員エンゲージメントスコア等の指標を用いてモニタリングを実施しています。

 

エ.指標と目標

当社グループは、経営戦略と連動した人材戦略の実行状況および成果を継続的に把握・改善していくため、人的資本に関する指標および目標を設定しています。

これらの指標は、単なる人事施策の進捗管理にとどまることなく、経営戦略の実行を支える人材の育成状況や、組織の状態の変化を把握し、今後の施策の改善および意思決定に活用することを目的としています。

人的資本に関する指標については、①人材戦略の実行状況を確認するためのプロセス指標、②社員の意識や組織の状態を把握するための組織状態指標、③多様性や人材基盤に関する指標の三層構造として整理しています。

 

 

<①プロセス指標(人材戦略の実行状況)>

指標区分

指標の定義・算定方法

対象

2024年度実績

2025年度実績

目標

選抜型研修受講人数

経営人材・次世代リーダー育成を目的とした選抜型研修の年間受講人数

住友ファーマ㈱

(※5)

41名

2025~2026年度
:80名

女性リーダー研修受講人数

女性管理職・幹部候補を対象とした育成研修の年間受講人数

住友ファーマ㈱

(※5)

(※5)

毎年度

10以上

デジタル人材数

シチズン・デベロッパー数

住友ファーマ㈱

76名

108名

2027年度までに
150名

社内公募異動者数

社内公募制度を通じた異動者数

住友ファーマ㈱

5名

6名

継続的に実施

 

(※5)構造改革(再建フェーズ)により、当該研修は一時的に実施を見送りしていました。

 

<②組織状態指標>

指標区分

指標の定義・算定方法

対象

2024年度実績

2025年度実績

目標

エンゲージメントスコア

従業員意識調査におけるエンゲージメント関連設問のスコア(※6)

住友ファーマ㈱

44%

58%

中長期的
な向上

 

※6)達成感、貢献意欲等の項目から算出

 

<③多様性・人材基盤に関する指標>

指標区分

指標の定義・算定方法

対象

2024年度実績

2025年度実績

目標

女性管理職比率

管理職に占める女性の割合

住友ファーマ㈱

15.0%

15.4%

※7

2027年度までに
20%以上

SMPビジネス
パートナーズ㈱

0.0%

9.1%

2028年度までに
20%以上

男性育児休業取得率

男性社員の育児休業取得率

住友ファーマ㈱

100%

100

100

SMPビジネス
パートナーズ㈱

※8

※8

100%

 

※7当社では、女性活躍推進法に基づく行動計画において、株式会社RACTHERAおよびS-RACMO株式会社への出向社員を含む女性管理職比率の目標を設定しているため、両社の状況を含めた実績を記載しています。

※8)対象者(2025年度中において、男性労働者であって、配偶者が出産したもの)がいなかったため、「-」と記載しています。

 

 

当社グループは、これらの指標および目標について、定期的に進捗をモニタリングし、経営環境や事業戦略の変化に応じて、その内容の見直しおよび高度化を進めています。

人的資本に関する指標を経営の意思決定と結び付けることで、組織文化の変革を含め、人材戦略の実効性の向上を図るとともに、人的資本への投資を通じて中長期的な企業価値の向上を目指していきます。

 

 

(2) 環境への取組

当社は、TCFD提言に沿った取組を進めており、情報開示以降、継続的に取組の深化を図り、気候変動への備えを確かなものとすべく、開示情報に基づくステークホルダーとの対話を推進しています。今後もステークホルダーとの対話を大切にし、様々な視点から気候変動によるリスクと機会を見つめなおし、「緩和」と「適応」の両面から考えることで、より一層のリスク低減を図るとともに、的確に機会を捉えていきます。当社のマテリアルイシューの一つである「環境への取組の推進」には、気候変動対応の推進も含みます。当社は気候変動が当社事業に与える財務インパクトを意識し、リスク・機会への対応を経営戦略に反映します。

 

ア.ガバナンス

上記、「1.サステナビリティ全般」に記載した内容に加え、GHG(温室効果ガス)排出量削減のような当社グループまたは部門横断的な取組が必要な気候変動に関連する課題については、環境管理体制(※9)のもと、環境安全委員会において議論を行い、中長期環境目標(※10)に落とし込んでいます。また、GHG排出量削減に資する設備投資(カーボンニュートラル投資)等を計画的に実施しています。環境管理体制における気候変動への取組は、サステナビリティに関する取組の一つとして取締役会に報告され(年1回以上)、必要な場合、専門家から助言を受ける機会を設けます。

※9 次のリンク先をご覧ください。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/environment/environment.html

※10 次のリンク先をご覧ください。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/environment/goals_performance.html

 

図1 気候変動リスク/機会の「ガバナンス」体制図


 

 

イ.戦略

当社は、気候変動によるリスクと機会について一次評価として影響度(※11)と可能性(※12)の2つの側面から評価し、その組み合わせによって、重要度のランクをⅠからⅤの5段階に分類しています(図2)。その際、「影響度」については対策の進捗度合いを考慮して評価しています。一次評価によってランクが「Ⅲ」以上となったリスクと機会については、1.5℃シナリオ(※13)および4℃シナリオ(※13)を参考に作成した当社の評価用シナリオ(1.5℃および4℃)(※14)を用いて、より詳細な二次評価を行い、二次評価によって特定された重要なリスクと機会については、できるだけ具体的な内容を想定して財務インパクトを推定し、対策を推進しています

※11 影響度は、経済的影響、人身への影響、風評信用等、事業への影響のいずれかの観点で評価。

※12 可能性は、1年(短期)、3年(中期)、10年(長期)を時間軸として発生頻度で評価。

※13 IPCCIntergovernmental Panel on Climate ChangeAR6<RCP1.9およびRCP8.5>
IEAInternational Energy Agency) World Energy Outlook 2024<NZEおよびSTEPS>、
環境省等による各種予測値および周辺情報

※14 1.5℃シナリオは、「サステナビリティが重視され、脱化石燃料化に向けた法規制や技術開発が進んだ世界」を、4℃シナリオは、「利便性や効率性が重視され、水害などの気候関連リスクがより高まった世界」を想定。

 

図2 リスクマップ


 

 

表 <気候変動によるリスクと機会>

シナリオ

リスクの分類

リスクの内容

財務

インパクト

対策

1.5℃/
4℃

共通

物理的

リスク

急性

台風や豪雨に起因する洪水、浸水、土砂災害等によって、原材料や購入品の供給および当社製品の販売や供給が途絶する。

―(※15

適応

BCPを策定し、安定供給体制を強化する。

・製品在庫の適正化により、供給途絶を回避する。

・調達先の複数化により、安定調達に貢献する。

1.5℃

移行

リスク

政策・

法規制

炭素税の導入により、
CO2排出量に応じた税負担が生じる。

約10億円/年
(※16)

緩和

2050年度目標(※10)の達成に向けた諸施策の実施

・長期目標の達成に向けて強化した2030年度目標(※10)を達成する。

・計画的な非化石エネルギーへの転換を継続する。

・計画的なカーボンニュートラル設備投資を継続する。

・省エネ対策を継続する。

市場

炭素税の導入により、調達や配送等の費用およびエネルギー関連費用が上昇する。

約48億円/年
(※17)

緩和

GHG削減に向けて、サプライヤーを含むビジネスパートナーに働きかける。

・技術開発や業務効率化による省資源や省エネに継続的に取り組む。

 

 

シナリオ

機会の分類

機会の内容

財務
インパクト

対策

1.5℃/
4℃

共通

機会

資源
効率

水使用量の削減によってコスト削減できる。また、上水の供給過程や排水の処理過程で発生するGHGの削減や、取水源の保護による生態系維持等に間接的に寄与できる。

小(※18)

緩和

2030年度目標(※10)の達成に向けた諸施策の実施

・一部設備の蛇口への節水ノズル設置などを実施済み。今後も積極的に取組を進める。

 

※15 災害規模および影響を受ける品目により異なる。

※16 IEAによる2030年の先進国炭素価格仮定値140USD/t-CO2(以下「炭素価格仮定値」)を採用し、2024年度のCO2排出量約46,000t(連結ベースのScope1+2の排出量)(*1)に乗じて算出。なお、為替レートを150円/USDと仮定。

*1 集計対象は、次のリンク先をご覧ください。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/environment/global_warming.html
(「カーボンニュートラル」)

※17 炭素価格仮定値を採用し、2024年度のScope3カテゴリ1「購入した製品・サービス」およびカテゴリ4「輸送、配送(上流)」のCO2排出量約230,000t(*2)に乗じて算出。

*2 集計対象は、次のリンク先をご覧ください。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/environment/global_warming.html
(「カーボンニュートラル」)

※18 間接的な寄与についての試算が困難なため、定性的に記載。

 

 

ウ.リスクと機会の管理

(ア)気候変動リスクと機会を識別、評価するプロセスおよび総合的リスク管理への統合

当社は、気候変動によるリスクと機会を識別・評価するプロセスをリスクマネジメント推進体制に統合しています。リスクマネジメント推進体制では、年度ごとに国内外のグループ会社を含めた全部門にリスクアセスメントを実施し、その結果を集約したうえで、事業への影響の大きさ等に基づき優先順位付けを行い、重要なリスクを特定しています。気候変動についても、このアセスメントでリスクと機会の抽出および評価を行い、中長期的に当社に影響を与え得るリスクとして認識しています。

 

(イ)気候変動リスクと機会を管理するプロセス

気候変動リスクと機会については、リスクマネジメント推進体制と環境管理体制が連携して対策を立案、年度計画を立てて取り組み、進捗を毎年評価しています。例えば、物理的リスク「急性」に該当する自然災害(台風・豪雨・洪水)についてはリスクマネジメント推進体制が中心となってBCP(事業継続計画)の策定などを推進し、移行リスク「政策・法規制」に該当する炭素税の導入に備えたGHG排出量削減については環境管理体制が中心となって中長期環境目標を立案、目標管理を行っています。

 

エ.指標と目標

当社は、個々のリスクと機会について、上記の表<気候変動によるリスクと機会>に示したとおり、「緩和」と「適応」の両面から考え、適切に対策を講じています。移行リスク「政策・法規制」に該当する炭素税のリスクについては「緩和」の面から、定量目標を設定してGHG排出量の削減に取り組んでいます。Scope1+2については「2030年度までにGHG排出量(Scope1+2)を、2020年度比で42%削減する」、また、当社のGHG排出量の約85%を占めるScope3についても「2030年度までにGHG排出量(Scope3カテゴリ1(購入した製品・サービス))を、2020年度比で25%削減する」目標を設定しました(※19)。これらのGHG排出削減目標はSBTi(Science Based Targets initiative)の認定を受けており、パリ協定の求める水準と整合する科学的根拠に基づく目標です。

 

重点課題

目標

指標

実績

(2024年度)

カーボンニュートラル

温室効果ガス(GHG)排出量を削減し、カーボンニュートラルを目指す。

2050年度までにGHG排出量(Scope1+2)をゼロにすることを目指す。

46,257 t-CO2

(2020年度比 約36%削減)

2030年度までにGHG排出量(Scope1+2)を2020年度比で42%削減する。

2030年度までにGHG排出量(Scope3カテゴリ1)を2020年度比で25%削減する。

2020年度比 約44%増加

(※20)

 

 

 

一方、物理的リスク「急性」に該当する自然災害(台風・豪雨・洪水)については「適応」の側面から、BCPの策定(※21)、製品在庫の適正化、調達先の複数化を推進し、一部は完了しています。また、BCPについては年1回の訓練を通じて課題抽出・改善を行って、実効性を高める取組を実施しています。機会については、中長期目標に沿った水使用量の削減(※22)に継続して取り組むとともに、当社でも研究開発を行っている感染症領域への気候変動による影響を引き続き注視していきます。

※19 GHG削減目標の進捗およびScope3排出量については、次のリンク先をご覧ください。

削減目標および進捗管理の対象としているScope3排出量は、当社事業における排出量への寄与が大きいと判断したカテゴリ1(購入した製品・サービス)です。

Scope3排出量については、GHGプロトコルの枠組みを参照し、現時点で把握可能な活動量データおよび公開されている排出原単位を用いて算定した推計値を含んでおります。また、算定にあたっては推計に基づく要素が多く、使用する排出原単位や前提条件の変更等により、将来、数値が変動する可能性があります。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/environment/global_warming.html
(「カーボンニュートラル」)

※20 販売する製品の構成が大きく変化したため増加(算出方法:二次データに基づく)。

※21 BCPの策定等については、次のリンク先をご覧ください。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/profile/compliance_risk-management/risk_management/
(「リスクマネジメント」)

※22 水使用量削減目標の進捗については、次のリンク先をご覧ください。

https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sustainability/environment/resource_saving.html(「水・資源循環」)
 

 

図3 GHG削減のロードマップ