人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数894名(単体) 5,035名(連結)
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平均年齢44.6歳(単体)
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平均勤続年数18.5年(単体)
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平均年収7,045,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
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2023年12月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(名) |
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印刷インキ・機材(日本) |
661 |
(88) |
印刷インキ(アジア) |
2,026 |
(555) |
印刷インキ(米州) |
1,488 |
(66) |
印刷インキ(欧州) |
447 |
(24) |
機能性材料 |
313 |
(75) |
その他 |
100 |
(21) |
合計 |
5,035 |
(829) |
(注)1.従業員数は就業人員であります。
2.「従業員数」欄の(外書)は、臨時従業員の当連結会計年度の平均雇用人員であります。
3.臨時従業員には、パートタイマー、契約社員及び派遣社員を含んでおります。
(2)提出会社の状況
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2023年12月31日現在 |
従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
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894 |
(170) |
44.6 |
18.5 |
7,045 |
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
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印刷インキ・機材(日本) |
661 |
(88) |
上記以外 |
233 |
(82) |
合計 |
894 |
(170) |
(注)1.従業員数は就業人員であります。
2.「従業員数」欄の(外書)は、臨時従業員の当事業年度の平均雇用人員であります。
3.臨時従業員には、パートタイマー、契約社員及び派遣社員を含んでおります。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
当社グループの主要な労働組合は、サカタインクス労働組合であり、上部団体には加盟しておりません。
なお、サカタインクス労働組合の組合員数は546名(うち関連会社への出向者5名)であり、労使関係は良好であります。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
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全労働者 |
正規雇用 労働者 |
非正規雇用 労働者 |
|||
3.2 |
69.6 |
56.5 |
64.5 |
53.9 |
(注3)(注4) |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3.以下の前提に基づき算出しています。
対象期間:2023年1月1日~2023年12月31日
賃金:基本給、超過労働に対する報酬、賞与、各種手当(但し、退職手当、通勤手当、旅費及び旅費関連手当は除く)
正規雇用労働者:正社員(短時間労働者含む)、理事、出向者(当社から他社への出向)、フルタイム勤務(週37.5時間)の無期パートタイマー・契約社員・嘱託社員
非正規雇用労働者:フルタイム勤務時間未満のパートタイマー、契約社員、嘱託社員、及び有期社員
4.「労働者の男女の賃金の差異」について、当社では賃金体系及び制度上、性別による差異はありません。平均年齢、平均勤続年数、役職・資格等級毎の人員構成、短時間勤務取得状況、及び手当等の支給実績の差により、平均賃金に差異が生じております。女性管理職比率の向上は、当社としても重要な課題と認識しており、女性の積極的な採用、女性管理職候補者の育成及び積極的な登用、女性のキャリア形成支援、女性が働きやすい環境整備等、多様な女性活躍推進施策に取り組んでまいります。
主な取り組みについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本経営について」をご参照ください。
②連結子会社
連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異の公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループが信頼され、期待される企業として持続的な発展をしていくために、気候変動をはじめとした環境問題の解決、人権保護や安全で働き甲斐のある労働環境の整備、コンプライアンス遵守と統制のとれたガバナンスなど、サステナブルな取り組みを事業活動の中心に据え実践することが、最重要課題のひとつです。さまざまなステークホルダーからの要請を敏感に察知し、また、社会の変化に適切に対応することで、当社グループの社会的価値を高めてまいります。
ここでは、(1)当社グループのサステナビリティの考え方及び取組、(2)気候変動対応、(3)人的資本経営について記載します。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループのサステナビリティの考え方及び取組
①ガバナンス
サステナビリティ、ESGに関するガバナンスは、代表取締役社長執行役員を委員長とし、全取締役をメンバーとするサステナビリティ委員会が統括しています。また、サステナビリティ委員会の下位組織にあたる各種委員会において、当社グループにおける、気候変動への対応を含むサステナビリティの各種リスクの把握、対応策の審議等を行っています。サステナビリティ委員会は、半期ごと(年2回)に開催され、サステナビリティに関わる重要な方針や目標を承認、進捗を管理するとともに社会課題や環境問題の解決に向けた事業活動を通じての貢献、持続可能な社会構築への寄与、新たな価値の創造を推進しています。そのほか、長期ビジョンを達成するために取り組んでいる社内の変革プロジェクトなどにも関与しながら、全社一丸となってサステナブルな社会実現に向けてESG活動に取り組んでいます。また、当社グループのESG活動を強化するために、ESG推進部を設置しています。
②戦略
当社グループは、長期ビジョン『SAKATA INX VISION 2030』における戦略の方向性として、「地球環境と地域社会を重視したESG・サステナビリティの取り組み強化」を掲げております。2030年のSDGsの目標達成に向け、取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を定めており、マテリアリティに対する機会、リスクを分析し、これらを対処するための取組を進めております。
<重要課題(マテリアリティ)、機会・リスク、取組>
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重要課題 (マテリアリティ) |
機会 |
リスク |
対処するための取組 |
* |
持続可能な地球環境を 維持するための活動 |
・サーキュラーエコノミーなどの環境関連市場の拡大 ・ブランドイメージの向上 ・長期的なコスト削減 ・環境課題起点のオープンイノベーション |
・市場シェア喪失 ・ブランドイメージの低下 |
・気候変動・自然環境保全 に関わる活動(TCFD・TNFDへの対応) ・廃棄物削減の目指した事業活動 ・責任あるサプライチェーンの構築 |
*
|
安心・安全な製品の供給 |
お客様からの信頼の獲得 |
環境汚染や品質事故、健康に伴う事業継続リスク |
・グローバルな化学物質管理体制の構築 ・品質保証体制、製品管理体制の強化 ・労働安全衛生の向上と健康経営の推進 |
*
|
研究開発・技術力の強化
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・競争力の強化 ・ブランドイメージの向上 ・社会課題起点のオープンイノベーションの実現 |
市場シェアの喪失 |
・CSV(共通価値の創造)製品の開発 ・新規事業の創出 |
* |
コーポレートガバナンス、コンプライアンスの強化 |
・ステークホルダーダイアログの充実 ・リスクマネジメントの強化 |
・企業イメージの低下 ・各種法令違反 |
・グローバル経営体制の強化 ・リスクマネジメント、ガバナンスの強化 ・ステークホルダーダイアログの充実 |
*
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人権の尊重、 DEIBの推進 |
・事業の安定化 ・多様な人財の登用による成果向上への期待 ・組織風土の改革 ・企業価値の向上 |
・ステークホルダーからの信頼と信用の低下 ・人財不足による競争力の低下 |
・人権重視とDEIBの推進 ・働き甲斐のある職場、組織風土の実現 ・グローバル人財などの育成のためのキャリアパス、人事政策 |
また、当社グループは、人財育成・社内環境整備方針に基づく人的資本経営に取り組んでおります。人財育成・社内環境整備方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 2 サステナビリティに関する考え及び取組 (3)人的資本経営について」に記載しています。
③リスク管理
重大な財務上または戦略的な影響を及ぼす可能性があるサステナビリティ関連のリスク・機会を特定、評価、対応するプロセスは、代表取締役社長執行役員を委員長とし、全取締役をメンバーとするサステナビリティ委員会が統括しています。サステナビリティ委員会の下位組織にあたる各種委員会においても、それぞれが当社グループにおける各種リスクの把握や対応策の審議等を行っており、全社的なリスクとして統合して管理を行っています。また、リスクについては「リスク管理規程」に基づき、リスク・コンプライアンス委員会にて把握し、リスクへの対応策の検討、モニタリング、定期的な評価、状況に応じた見直し等についてサステナビリティ委員会で審議する体制としています。
④指標と目標
サステナビリティに関する指標及び目標は、気候変動への対応、人的資本に関する取組について定めております。
気候変動への対応については、2021年に発表した長期ビジョンにおいて、2030年の国内における温室効果ガス排出量(Scope1,2)を2013年度比で50%の削減と掲げております。さらにグループ目標として、昨年、SBTiにコミットメントレターを提出し、2034年の当社グループにおける温室効果ガス排出量(Scope1,2)を2022年度比で58.8%の削減の目標を設定しました。Scope3の削減についても、2029年までにサプライヤーとのエンゲージメント目標とし、購入数量の80%のサプライヤーにSBT目標設定を要請する予定です。
人的資本に関する取組については、2030年度に女性管理職15%以上、女性の国内採用比率30%以上、育児休業取得率(女性・男性社員)100%、サステナビリティ関連研修受講率100%と定めております。
(2)気候変動への対応
①ガバナンス
「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)当社グループのサステナビリティの考え方及び取組 ①ガバナンス」に記載しております。
②戦略
近年、気候変動など地球環境問題が深刻さを増し、脱炭素を巡る議論が世界的に加速しており、自然災害等への危機管理、サステナビリティを巡る課題への対応の重要性が増しております。当社グループでも、気候変動を経営上の最重要課題と捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識し、国際的な研究機関である国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)の第6次評価報告書、及び国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)のWorld Energy Outlookなどの情報を参照し、当社の1.5℃シナリオにおける移行リスク・機会、4℃シナリオにおける物理リスク・機会を分析しました。
産業革命以前に比べて世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑えるシナリオにおいては、低炭素、脱炭素社会への移行に伴い、各種法規制の強化や市場の変化によるコスト増、売上減少が事業に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対して、当社は2021年に発表した長期ビジョンにおいて、2030年の国内における温室効果ガス排出量(Scope1,2)を2013年度比で50%の削減と掲げ、生産効率化の推進、エネルギーの見える化、省エネルギー活動の推進、再生可能エネルギーの導入など継続して実施しております。またグループ目標として、昨年、SBTiにコミットメントレターを提出し、2034年の当社グループにおける温室効果ガス排出量(Scope1,2)を2022年度比で58.8%の削減の目標を設定しました。Scope3の削減についても、2029年までにサプライヤーとのエンゲージメント目標とし、購入数量の80%のサプライヤーにSBT目標設定を要請する予定です。さらに、インターナルカーボンプライシング制度を導入し、投資判断基準の一つとして活用することで低炭素投資を推進しております。また、低炭素、循環型社会に貢献するボタニカルインキや、パッケージ用ガスバリア剤などの機能性コーティング剤の製品の需要拡大は当社グループにとって事業拡大の機会であると捉えております。
産業革命以前に比べて世界の平均気温の上昇が4℃となるシナリオにおいては、異常気象による台風や豪雨、洪水などによる自然災害により工場の停止や損傷、サプライチェーンの分断など物理リスクによるコスト増が事業に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対して、当社はグローバルなBCPの強化を進めております。また、熱中症の拡大による飲料水需要の増加に伴うパッケージ用インキの需要拡大や感染症の増加に伴う抗菌、抗ウィルス製品の需要拡大は、当社グループにとって事業拡大の機会であると捉えております。
このように、当社グループは、気候変動をリスクだけでなく機会と捉え、事業活動を通じて社会課題を解決することを目指しております。今後も財務影響の定量的な分析・開示を充実していくために、継続的にシナリオ分析を実施するとともに、経営戦略への統合を進めてまいります。
③リスク管理
「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)当社グループのサステナビリティの考え方及び取組 ③リスク管理」に記載しております。
④指標と目標
「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え及び取組 (1)当社グループのサステナビリティの考え方及び取組 ④指標と目標」に記載しております。
(3)人的資本経営について
当社は長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」の目標を達成するため、サステナビリティと資本コスト(利益確保)を意識した経営の実践が求められております。
その背景として、少子高齢化やデジタルメディアへの移行、環境問題、価値観の変遷、グローバルな競争激化などにより、目まぐるしく変化する環境が当社を取り巻いております。そのような状況の中、今後持続的な成長を続けていくために変化をポジティブに捉え、変革し続けることでサステナビリティと資本コスト経営の実践に取り組んでまいります。
変革を起こすためには、グローバル視点を持ち、周囲と共に挑戦を楽しめる人財が必要です。当社はそのような人財を育てていくため、人的資本投資を行っていきます。
そのために当社人事部は2023年に総務部門と人事部門を統合し、人財創夢部へと組織再編を実施しました。
社員は会社にとって重要な資本、つまり「人財」と捉え、社員が身体的・精神的のみならず、社会的にも健全な状態が維持できるよう、社内制度や仕組みを整備します。一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境づくりなどを実施し、当社の人的資本経営を推進していきます。
※人財創夢部の発足に伴い、当社は「人材」を「人財」として、表記を変更しています。
長期ビジョンの目標達成のために当社が求める人物像として、以下のように定義いたしました。
「グローバルな視点を持ったうえで、自ら変革を起こし、周囲とともに挑戦を楽しめる人財」
当社は、上記のような人物像へと育成し、成長を促すために以下の[人財育成・社内環境整備方針]を制定し、人的資本経営に取り組んでいます。
人財育成および社内環境整備に取り組むために、6つの指針を定めます。
1.多様な個性と能力を尊重し、チャレンジ精神ある人財が活躍できる組織風土の実現 社員一人ひとりがもつ多様なスキル・経験・価値観・ライフステージ・属性など、「個性」と「能力」を互いに理解・尊重します。そして、性別・年齢・人種や国籍・様々な価値観などの特性を生かしチャレンジできる組織風土を実現します。
2.多様な働き方の実現 ワークとライフ双方を充実するために、社員の多様な生き方を尊重し、場所や時間にとらわれない多様な働き方を実現します。
3.教育研修の提供 社員の成長がサカタインクスグループの持続的な成長を支える礎として、自らのキャリアを描き、自律的に自身の能力や技術を磨いて、成長へとつなげられるよう能力を向上するための公平かつ平等な教育研修の機会を提供します。
4.キャリア形成と能力開発の支援 社員が新しいスキルを身に付け、新たな価値を創出し、成長へと結び付け、さらには社員自身の市場価値の向上のために、キャリア形成と能力開発を支援します。
5.自主性・チャレンジ精神の重視と実行者への評価 社員の自主性とチャレンジ精神を大切にし、組織とともに成長していくことを目指します。チャレンジ精神のある社員を評価するため、処遇面における公正性、透明性を確保し、成果を出した社員がさらに挑戦できるように適切かつ公平な仕組みを提供していきます。
6.社員の安全と心身の健康 社員の安全と心身の健康を重視します。 |
<リスク管理>
長期ビジョン達成に向けて人的資本経営を実践する中、社員がより生き生きと働くことができ、成長する機会を手にすることが出来るよう取り組んでいきますが、その一方で機会損失の可能性となるリスクを以下のような内容を挙げ、それらを回避するための取り組みを実施していきます。
<戦略>
当社は社員一人ひとりがお互いを尊重し合い個の能力を最大限発揮できる風土の醸成、挑戦した者へ報いる人事制度の整備、社員の自主性を促すキャリア開発等、チャレンジングな人財を生み出すために、3つの戦略を展開しています。
1.意識[多様性の受容]、2.環境[挑戦を促す環境]、3.制度[教育・育成制度の拡充]という観点から以下の戦略を以て人的資本経営を実践してまいります。
1.意識[多様性の受容] ~あらゆる人が活躍できる組織への改革推進~
長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」達成のため社員一人ひとりの活躍や成長が最も大事な基盤となります。
そのため当社は、社員が個々の能力を発揮でき、個人と会社が成長できる環境整備と意識変革が必要と考えています。2022年に専任の推進担当部長を設置し、DE&I基本方針を定めました。社員に対しては、人権に関する研修やDE&I研修を実施し、DE&Iを推進しております。
さらに2024年からは、新組織として、コーポレートリレーション本部を発足し、本部長がカルチャー&DEIB推進担当に就任しました。また、本部内にコーポレーションコミュニケーション部を置き、DEIB、カルチャー、ブランディングの専門組織として活動しています。
DEIB(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン・ビロンギング)とは、従来までのダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(社員の多様な文化や、規範、スキル・経験・価値観などを認め合い、活かし、どんな状況に置かれていても活躍できる環境)が重要であるという基本的な考えの下、ビロンギング(社員の力を最大限に活かし、新たな発想や価値を生み出すため組織に関わる心地よさ)を感じる環境を新たに付け加えております。
また、当社は現在、組織風土改革も推進しております。社員間のコミュニケーション活性化や価値観理解という観点から役職、部門、事業所、年齢など関係なく社員が対話を行う機会を設けています。2023年においては、社員同士の所属部署を超えて繋がりを持つ情報交換の場として、社員ネットワークを立ち上げました。具体的には女性間の情報交換などを目的とした「Woman’sネットワーク」、育児に関心のある社員や育児に関する情報交換などを行う「ワーキングペアレンツネットワーク」、管理職が部下育成に関して相互に学び合う場である「イクボスネットワーク」があります。
加えて社長と社員が直接対話を行う場として「タウンホールミーティング」を開催しました。今後も定期的に開催し、社員が自由に意見を言え、前向きにチャレンジできる組織風土を醸成していきます。
さらにあらゆるバックボーンを持つ人財が活躍できるよう、経営戦略に沿った採用(新卒・キャリア)や人財配置の推進もあわせて実施していきます。
2.環境[挑戦を促す環境] ~より挑戦した者を評価する制度設計や社員の自主性を重んじる環境整備~
社員一人ひとりが、積極的に新しいことに挑戦することが組織をより良い方向へと変革させていくことに繋がると考えています。そのために、チャレンジする人財が活躍できるよう様々な制度設計や環境整備を実施し、個人のキャリア形成を支援していきます。
具体的には、①手挙げ制度の導入と②人事制度改革です。
①手挙げ制度について
キャリアプランを社員自らが描くことができる環境として、いわゆる手挙げ制度の導入を開始しました。
2023年は、キャリア公募制度(公募部署に自ら希望して異動することができる制度)や、社内インターン制度(自身の所属部署に籍を置きながら、他部署の業務に携わることができる制度)の運用を開始しました。今後は、社員が自らのキャリアを考え、主体的かつ前向きにキャリアを切り拓いていけるような制度の拡充やタレントマネジメントの導入を予定しています。また、上司と部下が定期的に主にキャリアについて話し合う1on1ミーティングの実践を広め、社員のキャリアパス支援の充実を図っていきます。
②人事制度改革について
社員が今まで以上に挑戦できる制度として人事制度改革を予定しています。
現行の人事制度は制定から年数経過しており、今の経営戦略に沿った人財登用・育成などの方針に合わせた制度にするため、人事制度改革に向けて準備が進んでいます。積極的にチャレンジした者を評価し、それに見合った報酬を支給する制度へと変更していきます。
3.制度[教育・育成制度の拡充] ~自律的なキャリア形成支援のための成長・教育機会の提供~
教育研修体系図
従来までの社員に対する教育・研修に加え、キャリア自律を促進させるため学習支援を2023年より運用を開始しました。社員の自己啓発として自ら学びたい外部の講座などを選択し、受講できる自己選択型の学習コンテンツやリスキリングにつながるeラーニングのコンテンツを提供しています。
さらにグローバルな視野・感覚を持った人財の育成・創出のため、海外との人的ネットワーク構築を目的とした海外研修や海外現地法人からの海外研修生受入制度による研修も継続的に実施しています。今後は、次世代リーダーとなる後継者育成計画についても検討していきます。
4.[その他]
●健康経営
当社の健康経営宣言において、企業活動の全てにおいて、働く人の安全と心身の健康を守ることは重要な経営課題の一つであるという方針の下、社員が心身ともに生き生きと働ける健康づくりへの取り組みを積極的に推進することを通じ、持続可能な社会の構築と企業価値の向上を目指しています。
健康経営優良法人取得に関して、戦略的に実践する「健康経営」への取り組みが評価され、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人 2024(大規模法人部門)」に認定されました。
なお、2021年以降4年連続の認定となります。また、当社は最終目標として、2030年までに健康経営優良法人ホワイト500の取得を目指しています。
<指標及び目標>
当社が今後、2030年までの目標値と直近の指標は以下の通りです。
※1 配偶者の出産時における育児目的を理由とした保存有給休暇(最大50日)を合わせた取得者含む
※2 DEIB研修や人権研修を総称してサステナビリティ関連研修と記載。2023年は人権研修の受講率を記載
(参考データ)
サカタインクスグループ 女性管理職比率(海外拠点等連結子会社を含む)
●国内女性管理職比率及び採用における女性の割合について
当社は、女性活躍推進という言葉をジェンダーイクオリティに言い換えております。冒頭で記載した通り当社は、様々な社会変化の局面に対応していく必要があり、そのための変革が求められております。それゆえ当社のDEIBの考えの下、価値観や経験などが異なる人がともに働き、その相乗効果によりこれまでにないアイデアの創出がされると考えております。新たな価値創造のため、女性管理職の登用は然り、採用における女性の割合を目標に掲げています。
そのための活動として、女性管理職比率の向上に関しては、以下の取り組みを予定しています。
・前述の女性社員のネットワーク「Woman’sネットワーク」活動により、女性の働きがい・働きやすさの向上
・女性キャリア研修の実施
・タレントマネジメントシステムを導入し、女性管理職候補がキャリアを築くための上司からのサポート強化
・昇進を希望する社員を増やすためのロールモデルの構築、提示
女性の採用に関しては、以下のような取り組み内容を予定しています。
・女性が働きやすい環境の整備や制度の拡充
・採用計画において「ジェンダーイクオリティ」の観点を含み、女性の採用を広く実施
・多様な人財を採用するため女性向け採用セミナーの継続実施
●両立支援について
仕事と子育ての両立を支援するため、当社は2030年までに男女の育児休業取得率100%を掲げております。
育児をしている社員ネットワーク(ワーキングペアレンツネットワーク)による活動や父親学級の開催、上司への啓発などの育児をサポートする活動を行っています。2023年には、社員向けの「仕事と育児の両立支援のガイドブック」を発行し、両立支援に対する意識の醸成を図っています。
また、意識面だけではなく、制度面として、テレワークやフレックスタイムなどの多様な働き方の推進や休暇制度の利用を促進する施策を継続的に実施していきます。2020年の時点では男性育児休業取得率は5%ほどでしたが、現在は70%弱にまで向上しております。これらの活動を推進することで、2030年には男女ともに育児休業取得率100%を目指していきます。