事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
-
セグメント別売上構成
-
セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 58,232 | 100.0 | 3,630 | 100.0 | 6.2 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社(日本空調サービス株式会社)、連結子会社12社(国内5社、海外7社)及び非連結子会社1社(海外1社)により構成され、空調を中心とした建物設備等のメンテナンス、維持管理及びリニューアル工事を主な事業としております。
なお、当社グループは、セグメント情報を記載していないため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
事業の系統図は、次のとおりであります。
(注)1 上記子会社はすべて連結子会社であり、上記のほか非連結子会社としてNACS BD Co., Ltd.があります。
2 NACS TPS ENGINEERING CO., LTD.は、2023年6月1日付でNACS KUCHO(THAILAND) CO., LTD.に商号を変更しております。
3 前連結会計年度において連結子会社でありましたNACS BD Co., Ltd.は、当連結会計年度中に重要性が低下したため、連結の範囲から除外しております。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、持ち直しの動きに足踏みもみられますが、緩やかに回復しております。供給制約の緩和を受けて回復が続いていた自動車関連は、一部自動車メーカーの生産・出荷停止の影響から生産活動が低下しておりますが、電子部品・デバイスは、在庫調整の進展を背景に持ち直しております。個人消費は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、対面型サービスが回復しましたが、物価高の影響などから全体として弱い動きとなっております。一方で設備投資は、高水準の企業収益を背景に底堅く推移しております。
このような経済環境の中、ビルメンテナンス業界においては、省エネや省コストに加え、病院での手術室の無菌化や院内感染の防止、製薬工場や再生医療研究所等でのバリデーションサポートといった高度な技術力に対し関心が高い一方で、施設の維持管理コストの見直し意識の高まりが強くなっている状況です。
当社グループにおいては、サービスを提供する現場でのお客様との接点を最重要視し、当社のノウハウを活かした「設備及び環境診断・評価」「ソリューション提案(省エネ・省コスト提案、環境改善提案)」を通じてお客様の潜在ニーズの掘り起こしに努め、お客様の事業活動におけるサステナビリティに寄与すべく、新規物件の獲得や既存契約の維持に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて5,388百万円増加し、42,949百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,881百万円増加し、18,737百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,506百万円増加し、24,212百万円となりました。
b 経営成績
当連結会計年度の売上高は58,232百万円(前連結会計年度比10.1%増)、営業利益は3,630百万円(同27.5%増)、経常利益は3,863百万円(同26.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,725百万円(同40.4%増)となりました。
なお、当社グループは、建物設備のライフサイクルに合わせて、メンテナンスサービスとリニューアル工事とを一体化した事業活動を展開しており、当該事業以外の事業について重要性が乏しいことから、報告セグメントを単一としております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は6,242百万円となり、前連結会計年度末より357百万円増加しました。
当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、2,421百万円の資金の増加となり、前連結会計年度に比べて1,500百万円の資金の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が3,858百万円と前連結会計年度に比べて885百万円増加したこと、法人税等の支払額が863百万円と前連結会計年度に比べて706百万円減少したこと、その他の流動負債の増加額が1,042百万円と前連結会計年度に比べて709百万円増加した一方で、仕入債務の増加額が379百万円と前連結会計年度に比べて789百万円減少したことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,798百万円の資金の減少となり、前連結会計年度と比べて1,100百万円の資金の減少となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が1,659百万円と前連結会計年度に比べて1,106百万円増加したことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、287百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べて728百万円の資金の増加となりました。これは主に、長期借入れにより700百万円を調達したことなどによります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
2024年3月期 |
自己資本比率(%) |
54.8 |
57.4 |
57.2 |
56.8 |
55.5 |
時価ベースの 自己資本比率(%) |
72.2 |
74.8 |
77.5 |
65.8 |
75.0 |
キャッシュ・フロー対 有利子負債比率(年) |
16.0 |
0.4 |
0.5 |
1.1 |
0.7 |
インタレスト・ カバレッジ・レシオ(倍) |
7.7 |
292.0 |
219.4 |
101.2 |
272.5 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により計算しております。
3 キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、セグメント情報を記載していないため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
a 生産実績
当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産実績」の記載をしておりません。
b 受注実績
当連結会計年度におきましては、主に病院の新築や改修に伴う設備工事の受注が好調であったため、受注残高が大きく増加しました。
当連結会計年度の受注実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
部門名称 |
受注高 (百万円) |
前期比 (%) |
受注残高 (百万円) |
前期比 (%) |
建物設備メンテナンス部門 |
- |
- |
- |
- |
建物設備工事部門 |
23,760 |
115.3 |
8,491 |
135.5 |
合計 |
23,760 |
115.3 |
8,491 |
135.5 |
(注)1 当社グループは、セグメント情報を記載していないため、セグメントごとの記載に代えて部門別の受注実績の記載をしております。
2 部門間の取引については、相殺消去しております。
3 当社グループでは建物設備メンテナンスは受注生産を行っていないため「受注実績」の記載をしておりません。
c 売上実績
当連結会計年度における売上実績を部門別及び地域別に示すと、次のとおりであります。
(部門別)
名称 |
売上高(百万円) |
前期比(%) |
建物設備メンテナンス部門 |
36,696 |
105.8 |
建物設備工事部門 |
21,536 |
118.3 |
合計 |
58,232 |
110.1 |
(地域別)
名称 |
売上高(百万円) |
前期比(%) |
東日本 |
21,332 |
103.3 |
中日本 |
23,399 |
114.3 |
西日本 |
11,653 |
114.1 |
小計 |
56,385 |
109.8 |
中国 |
870 |
94.4 |
シンガポール |
718 |
158.0 |
その他 |
257 |
145.2 |
小計 |
1,847 |
118.8 |
合計 |
58,232 |
110.1 |
(注)1 当社グループは、セグメント情報を記載していないため、セグメントごとの記載に代えて部門別及び地域別での売上実績の記載をしております。
2 地域別売上は、当社支店・子会社の所在地によって区分しております。
3 部門間の取引及び地域間の取引については、相殺消去しております。
4 主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がありませんので記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月24日)現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績等
Ⅰ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は26,387百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,941百万円増加しました。これは主に完成工事未収入金が1,124百万円、契約資産が474百万円、現金及び預金が407百万円、売掛金が368百万円それぞれ増加したことなどによります。固定資産は16,562百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,446百万円増加しました。これは主に建設仮勘定が1,187百万円、投資有価証券が1,042百万円それぞれ増加したことなどによります。
この結果、総資産は42,949百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,388百万円増加(14.3%増加)しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は14,492百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,255百万円増加しました。これは主に未払費用が490百万円、未払法人税等が436百万円、流動負債のその他が430百万円、電子記録債務が395百万円それぞれ増加したことなどによります。固定負債は4,244百万円となり、前連結会計年度末に比べ626百万円増加しました。これは主に長期借入金が378百万円増加したことなどによります。
この結果、負債合計は18,737百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,881百万円増加(18.2%増加)しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は24,212百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,506百万円増加(11.5%増加)しました。
Ⅱ 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、主に「病院及び研究施設」「製造工場等」において、省エネや省コスト等に関する潜在ニーズを掘り起こした結果として、建物設備工事及びスポットメンテナンスが好調に推移したことにより、前連結会計年度に比べて10.1%増加し、58,232百万円となりました。また、国内売上高は前連結会計年度に比べて9.8%増加し、56,385百万円、海外売上高は前連結会計年度に比べて18.8%増加し、1,847百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、物価上昇による仕入外注費の増加や給与水準の引き上げによる人件費の増加等があったものの、お客様への高品質サービスの提供を前提とした適正価格による受注が奏功したことなどにより、前連結会計年度に比べて27.5%増加し、3,630百万円となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べて16.4%増加し、251百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べて57.6%増加し、19百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて26.6%増加し、3,863百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、5百万円となりました。
特別損失は、10百万円となりました。
法人税等合計は、賃上げ促進税制の適用による税額控除が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べて10.1%増加の1,125百万円にとどまりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて27.3%減少し、7百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて40.4%増加し、2,725百万円となりました。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
c 経営戦略(中期経営計画等)の現状と見通し
当社グループは、長期ビジョンである「全てのステークホルダーの幸せ向上」達成に向け、経営戦略と数値目標を明確に示した将来展望である「2019中期5ヵ年経営計画」を策定し目標としてまいりました。
当該計画の最終年度となる当連結会計年度において、当連結会計年度の実績と当該計画の目標値を比較すると、売上高は58,232百万円(当該計画比達成率105.9%)、営業利益は3,630百万円(同121.0%)、経常利益は3,863百万円(同124.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,725百万円(同143.4%)となりました。
これは、維持管理に高度な技術力が必要とされる特殊な環境を有する施設に対する高品質サービスの提供及び当社のビジネスモデルの強みを生かしたワンストップサービスの強化に努める等の経営戦略を進めたことが主な要因であります。また、新たに策定いたしました「2024中期5ヵ年経営計画」の2029年3月期の目標数値は以下のとおりであり、その目標の達成に向け注力してまいります。
■ 2019中期5ヵ年経営計画の財務数値目標達成率及び2024中期5ヵ年経営計画目標
|
2024年3月期 (目標) |
2024年3月期 (実績) |
達成率 |
2029年3月期 (目標) |
||||
売上高 |
55,000 |
百万円 |
58,232 |
百万円 |
105.9 |
% |
74,000 |
百万円 |
営業利益 |
3,000 |
百万円 |
3,630 |
百万円 |
121.0 |
% |
4,300 |
百万円 |
経常利益 |
3,100 |
百万円 |
3,863 |
百万円 |
124.6 |
% |
4,500 |
百万円 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
1,900 |
百万円 |
2,725 |
百万円 |
143.4 |
% |
3,200 |
百万円 |
足元の事業環境につきましては、経済情勢の様々な制約を受けるものの、国内外ともに環境保全に関心が高まっている昨今におきましては、省エネや省コスト等に関する顕在及び潜在ニーズの高い状況が継続していると考えられます。また、2024年3月期に続き、2024年5月13日付「給与水準の引き上げに関するお知らせ」にて公表のとおり、当社は2024年4月に全正社員を対象として、平均6.5%の給与水準の引き上げ(ベースアップ、定期昇給及び職種手当改定、2024年3月期は平均6.8%の給与水準の引き上げ)を実施しております。給与水準の引き上げは人件費の増加に繋がりますが、当社最大の財産である従業員に対する重要な人的資本投資であると考えております。本施策を実施することで、社員のエンゲージメントが高まり、モチベーションの維持・向上による人的資本の価値向上が実現され、お客様への更なる高品質サービスの提供、ひいては社会全体の価値向上に繋がるものと考えております。
このような経営環境の中、当社グループは、「お客様に安心感を与える最適な環境を維持するために、技術力と人的資源を結集させ、高品質サービスを提供する」という経営理念に基づき、お客様との接点を最重要視し、ニーズを見極めた上での「設備及び環境診断・評価」「ソリューション提案(省エネ・省コスト提案、環境改善提案)」に注力することで、建物設備メンテナンス及び建物設備工事の受注拡大を図ってまいります。
また、当社グループの付加価値創出力を更に向上させるため、太陽光発電事業をはじめとした省エネ提案ツールの拡充による製造工場等へのアプローチ強化、バリデーションサポートによる医薬品製造施設等への深耕開拓、新たな空間除染手法による医薬・医療施設等への新規開拓、海外展開の拡大と強化を加速させることで、お客様の事業活動におけるサステナビリティに寄与し、更なる社会的価値の創造を進めてまいります。
以上の取り組みを推進することにより、2025年3月期の連結業績予想は、売上高61,000百万円(前連結会計年度比4.8%増)、営業利益3,700百万円(同1.9%増)、経常利益3,900百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,800百万円(同2.7%増)としております。
なお、今後の見通しにつきましては、本資料の発表日現在において入手可能な情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。今後の業況変化等により、業績予想の修正が必要になった場合は、速やかにお知らせいたします。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フロー、自己資金及び借入による資金調達を有効に活用し、経営基盤の強化に向けた内部留保の充実を勘案しつつ、株主の皆様に対する利益還元を行うことを基本方針としております。
なお、内部留保とした資金に関しましては、営業活動に必要な運転資金の確保と、当社グループの経営理念である「お客様に安心感を与える最適な環境を維持するために、技術力と人的資源を結集させ、高品質サービスを提供する」を実現するために不可欠な成長投資として活用することとしております。
当社グループにおける成長投資は、最大の財産である人的資源の更なる充実と、お客様の事業価値の向上に貢献するための技術開発を目的としており、安全で働きやすい環境を目指した従業員待遇の改善、従業員の資格取得の推進や実践的な教育訓練の実施による熟練技術者の養成、高度な技術により成立している特殊な環境を有する施設等の維持管理、診断技術の高度化と効率化を実現するための技術開発に投資することとしております。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に、社員のエンゲージメントを高め、モチベーションの維持・向上による人的資本の価値向上を目的とした給与水準の引き上げによる人件費の増加等があったものの、お客様への高品質サービスの提供を前提とした適正価格による受注が奏功したことによる税金等調整前当期純利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ1,500百万円増加し、2,421百万円の資金の増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、“人的資本”の価値向上を目的としたプロジェクトの1つである「新人財育成」プロジェクトにおいて、人材教育の効率化と質の向上、新人の早期戦力化のための技術研修センター建設に着手したことなどにより有形固定資産の取得による支出が増加し、1,798百万円の資金の減少となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、設備投資資金として、長期借入れによる資金調達を行った一方で、株主の皆様に対する配当金の支払額が増加したことなどにより、287百万円の資金の減少となりました。この結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は6,242百万円となり、当面の資金繰りのための資金は十分に確保していると判断しております。なお、突発的な資金需要に対しては、シンジケートローン方式による合計3,000百万円のコミットメントライン契約(借入未実行残高3,000百万円)を締結しており、機動的に対応することで流動性リスクに備えております。
株主の皆様に対する利益還元に関しましては、2019年に策定いたしました「2019中期5ヵ年経営計画」において、目標とする経営指標を連結配当性向50%の維持としております。
この方針に基づき、当連結会計年度につきましては、期末配当を1株当たり普通配当24円とすることで、年間配当金は39円、連結配当性向は49.1%となりました。
今後につきましては、新たに策定した「2024中期5ヵ年経営計画」を着実に遂行し、本業の持続的な成長による利益拡大を前提とした安定的な利益還元の実現を目的として設定した1株当たりの年間配当金の下限40円、及び連結配当性向の目途50%程度を目指してまいります。
(契約債務)
2024年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
年度別要支払額(百万円) |
||||
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
短期借入金 |
870 |
870 |
- |
- |
- |
長期借入金(注) |
838 |
259 |
359 |
218 |
- |
リース債務 |
25 |
7 |
13 |
4 |
- |
(注) 1年内返済予定の長期借入金を含んでおります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択や適用、また、資産、負債、収益、費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りや仮定設定を必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じ、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方について、事態収束を正確に見通すことは依然として困難ではあるものの、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更され、感染症対策と社会経済活動の両立が進みつつあることにより、長期的な影響は従来以上に限定的であると捉えております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
報告セグメントの概要
当社グループは、国内各拠点及び海外において、建物設備のメンテナンス・維持管理、設備及び環境診断・評価、ソリューション提案(省エネ・省コスト提案、環境改善提案)を行うメンテナンスサービスとそれらサービスを提供する現場から派生するリニューアル工事を手がけ、建物設備のライフサイクルに合わせて、メンテナンスサービスとリニューアル工事とを一体化した事業活動を展開しております。また、太陽光発電による売電事業を展開しております。
なお、売電事業については重要性が乏しいことから、メンテナンスサービスとリニューアル工事とを一体化した事業を単一の報告セグメントとし、記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
(単位:百万円) |
|
建物設備メンテナンス |
建物設備工事 |
合計 |
外部顧客への売上高 |
34,682 |
18,203 |
52,886 |
(注) 売電事業に係る金額は重要性が乏しいため、「建物設備メンテナンス」の金額に含んでおります。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
(単位:百万円) |
|
建物設備メンテナンス |
建物設備工事 |
合計 |
外部顧客への売上高 |
36,696 |
21,536 |
58,232 |
(注) 売電事業に係る金額は重要性が乏しいため、「建物設備メンテナンス」の金額に含んでおります。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループは報告セグメントを一つとしておりますので、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社グループは報告セグメントを一つとしておりますので、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。