2024年9月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 9,290 100.0 443 100.0 4.8

事業内容

3【事業の内容】

当社グループは、ソフトウェア開発からインフラ設計構築、システム運用支援までトータルにサポートするITソリューションと、自社製サービスの開発によって様々な業種・業態のITニーズにダイレクトに対応していくITサービスにより、情報サービス分野において総合的なソリューションを提供しております。

当社グループの事業における位置付け及び事業部門との関連は、次のとおりであります。なお、当社グループの事業は、情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別に代えて事業部門別に記載しております。

 

(1)ITソリューション事業

① ソフトウェア開発

ユーザーの事業所内に常駐してソフトウェア開発などを行う業務、当社内でユーザーのソフトウェア開発などを行う業務であります。

② システム運用

ユーザーの事業所内に常駐して情報システムのオペレーション作業及び運用管理、サーバやネットワークの設計構築などを行う業務であります。

 

(2)ITサービス事業

各種業界のニーズに合致した自社製サービスの開発、販売及び導入支援を行う業務であります。主力サービスとして、クラウド型チケット販売サービス「チケット for LINE Hybrid」及び「らくらく入場サービスHINORI」、個別タレントマネジメントシステム「iDEP」の提供を行っております。

また、連結子会社「株式会社フィート」により、聴覚障がい者コミュニケーション支援アプリ「こえとら」及び「SpeechCanvas」の提供を行っております。

 

 企業集団についての事業系統図は次のとおりであります。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境が改善する下で、国内の人流増加やインバウンド需要の回復、各種政策の効果も相まって、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響にも十分な注意が必要な状況であり、先行き不透明かつ流動的な状況が続いております。

当社グループが属する情報サービス産業におきましては、クラウドシフトやAI、IoT、5G等の先端的技術を活用したDX推進の動きが活発化しており、企業の競争力強化や行政のデジタル化に向けたIT投資意欲が拡大すると見られています。

このような状況下、当社グループは、3か年の中期経営計画「co-creation Value 2025」の2年目となる当連結会計年度において、長期ビジョン「VISION 2031」で目指す姿の実現に向け、研究開発、人材育成等、更なる成長の基盤づくりを着実に進めてきました。

 

これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

イ.財政状態

 総資産は、前連結会計年度末に比べ65百万円減少し、8,110百万円となりました。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べ48百万円減少し、2,083百万円となりました。

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ17百万円減少し、6,026百万円となりました。

 

ロ.経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高は9,290百万円(前年同期比8.5%増)、営業利益は443百万円(前年同期比9.5%増)、経常利益は552百万円(前年同期比16.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては384百万円(前年同期比3.2%増)となりました。

 

事業部門別の業績を示すと、次のとおりであります。

 

(ITソリューション事業)

ITソリューション事業につきましては、売上高は9,040百万円(前年同期比8.5%増)となりました。内訳は次のとおりであります。

ソフトウェア開発につきましては、情報・通信メディア、製造の売上が増加したこと等により、売上高は4,440百万円(前年同期比14.4%増)となりました。

システム運用につきましては、金融・証券・保険、製造の売上が増加したこと等により、売上高は4,600百万円(前年同期比3.4%増)となりました。

 

(ITサービス事業)

ITサービス事業につきましては、株式会社フィートの多言語音声翻訳関連のアプリ・システム開発が増加したこと等により、売上高は249百万円(前年同期比8.0%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ91百万円増加し、4,068百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フローの状況)

営業活動の結果得られた資金は509百万円(前連結会計年度は489百万円の収入)となりました。

この主な要因は、税金等調整前当期純利益570百万円、保険解約返戻金の受取額157百万円となったものの、法人税等の支払額△214百万円等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フローの状況)

投資活動の結果得られた資金は12百万円(前連結会計年度は210百万円の使用)となりました。

この主な要因は、投資有価証券の売却による収入29百万円、投資有価証券の払戻による収入10百万円となったものの、無形固定資産の取得による支出△31百万円等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フローの状況)

財務活動の結果使用した資金は430百万円(前連結会計年度は243百万円の使用)となりました。

この主な要因は、配当金の支払額△253百万円及び自己株式の取得による支出△176百万円によるものです。

 

 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2023年9月期

2024年9月期

自己資本比率

73.9%

74.3%

時価ベースの自己資本比率

81.4%

88.3%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

インタレスト・カバレッジ・レシオ

 

 

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注)1 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

2 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

3 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

4 キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、算定の基礎となる期末有利子負債がないため、記載しておりません。

 

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

イ. 生産実績

事業部門別の名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

ITソリューション事業

7,154,595

+8.9

ITサービス事業

198,730

+17.3

合計

7,353,325

+9.1

 

 

ロ. 受注実績

事業部門別の名称

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高(千円)

前年同期比

(%)

ITソリューション事業

9,149,454

+9.7

210,637

+107.4

ITサービス事業

252,916

+18.6

12,527

+35.2

合計

9,402,371

+10.0

223,164

+101.4

 

 

ハ. 販売実績

事業部門別の名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

ITソリューション事業

9,040,385

+8.5

ITサービス事業

249,654

+8.0

合計

9,290,040

+8.5

 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2022年10月1日

  至 2023年9月30日)

当連結会計年度

(自 2023年10月1日

  至 2024年9月30日)

販売高

(千円)

割合(%)

販売高

(千円)

割合(%)

株式会社日立システムズ

1,421,041

16.6

1,634,463

17.6

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。又、この連結財務諸表の作成にあたって当社グループは、いくつかの重要な判断や見積りを行って連結財務諸表を作成しており、その性質上、一定の想定をもとに行われます。したがって、想定する諸条件が変化した場合には、実際の結果が見積りと異なることがあり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与える場合があります。重要な会計方針については、後述の注記事項に記載しておりますが、特に重要と考える項目は、次の項目です。

 

イ. 退職給付に係る負債

 退職給付費用及び退職給付に係る負債は、割引率・退職率・死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などの前提条件に基づいて算出されております。割引率は、安全性の高い長期の債券の利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の運用利回りに基づいて決定しております。実際の結果が前提条件と異なる場合及び変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

 

ロ. 繰延税金資産

 繰延税金資産は、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の見積りなどを踏まえ、回収可能性に問題がないと判断した金額を計上しております。今後、将来の経営成績などが著しく変化し、繰延税金資産の全部又は一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ. 経営成績等

a. 財政状態

(資産)

総資産は、前連結会計年度末に比べ65百万円減少し、8,110百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べ144百万円増加し、5,824百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金91百万円の増加、及び契約資産78百万円の増加によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ210百万円減少し、2,285百万円となりました。この主な要因は、保険積立金141百万円の減少、投資有価証券40百万円の減少、及びのれん31百万円の減少によるものであります。

 

(負債)

負債合計は、前連結会計年度末に比べ48百万円減少し、2,083百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べ297百万円増加し、2,041百万円となりました。この主な要因は、退職給付に係る負債231百万円の増加、買掛金69百万円の増加、賞与引当金52百万円の増加、及び預り金39百万円の減少によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ345百万円減少し、42百万円となりました。この主な要因は、退職給付に係る負債294百万円の減少、及び役員退職慰労引当金53百万円の減少によるものであります。

 

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ17百万円減少し、6,026百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金126百万円の増加、自己株式133百万円の増加、及びその他有価証券評価差額金14百万円の減少によるものであります。

 

 

b. 経営成績

(売上高及び売上原価)

当連結会計年度における売上高は、製造、情報・通信・メディア、金融・証券・保険を中心とした売上が増加したことなどにより、前連結会計年度と比べ727百万円増加(前年同期比8.5%増)の9,290百万円となりました。また、売上原価は前連結会計年度に比べ620百万円増加(前年同期比9.2%増)の7,367百万円となりました。

その結果、当連結会計年度における売上総利益は前連結会計年度に比べ107百万円増加(前年同期比5.9%増)の1,922百万円となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ68百万円増加(前年同期比4.9%増)の1,479百万円となりました。この主な要因は、人件費70百万円の増加及び試験研究費14百万円の増加によるものであります。

その結果、当連結会計年度における営業利益は前連結会計年度に比べ38百万円増加(前年同期比9.5%増)の443百万円となりました。

 

(営業外損益)

当連結会計年度における営業外損益は、前連結会計年度に比べ37百万円増加(前年同期比52.7%増)の、109百万円の利益となりました。この主な要因は、保険解約返戻金34百万円の増加によるものであります。

その結果、当連結会計年度における経常利益は前連結会計年度に比べ76百万円増加(前年同期比16.0%増)の552百万円となりました。

 

(特別損益)

当連結会計年度における特別損益は、前連結会計年度に比べ71百万円減少(前年同期比79.4%減)の、18百万円の利益となりました。この主な要因は、投資有価証券売却益71百万円の減少によるものであります。

その結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ4百万円増加(前年同期比0.9%増)の570百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等合計が186百万円となったことにより前連結会計年度に比べ11百万円増加(前年同期比3.2%増)の384百万円となりました。

 

c. キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

ロ. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

ハ. 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、人件費や外注費をはじめとする売上原価のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、運転資金は自己資金の運用を基本としており、金融機関等外部からの借入れは行っておりません。

 

ニ. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための指標を売上高経常利益率としており、その目標数値を8.0%にしております。当連結会計年度における売上高経常利益率は5.9%となりました。

目標である売上高経常利益率8.0%を達成していくためには、収益性の高いITサービス事業の拡大が急務であると認識しております。自社保有技術の活用に加え、M&Aを含む社外リソースの活用等を積極的に行い、早期での事業拡大を目指します。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループの事業は、情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:千円)

 

 

ITソリューション

ITサービス

合計

外部顧客への売上高

8,331,137

231,187

8,562,325

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦以外の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

日立グループ

4,246,423

情報サービス事業並びにこれらの付帯業務

 

 

当連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:千円)

 

 

ITソリューション

ITサービス

合計

外部顧客への売上高

9,040,385

249,654

9,290,040

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦以外の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

日立グループ

4,541,509

情報サービス事業並びにこれらの付帯業務

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

当社グループの事業は、情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当社グループの事業は、情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

当社グループの事業は、情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、記載を省略しております。