2024年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項として以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

また、ここに記載するリスクは将来発生しうる全てのリスクを必ずしも網羅したものではありません。

(1) 天候リスク

当社グループの販売商品のうち灯油・A重油は、暖冬となった場合に販売数量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、環境関連事業は、豪雨・豪雪等の天候不良により発電量が減少する可能性があり、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

(2) 公共投資リスク

当社グループの販売商品のうちアスファルトは、主として道路舗装用であるため、道路工事に対する公共投資が減少すると販売数量が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループのレンタル事業は、主として道路工事用機械のレンタルを行っているため、同様に、道路工事に対する公共投資が減少すると取引が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 得意先信用リスク

売上債権は回収する前に得意先が信用不安に陥り、貸倒れもしくは貸倒引当金計上の必要が生じる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。その対策として、与信管理制度に基づき、取引先の経営状況に応じた与信枠の設定、預り保証金の受け入れや製品の納入と代金の決済を同時に行うキャッシュ・オン・デリバリー取引を行うなど貸倒損失の発生防止に努めております。

また、各事業所に設置された「債権管理委員会」にて毎月取引先の債権管理の状況の確認を行い、取引先の債権回収に懸念が生じた時は、「債権管理委員会」の統括組織として本社に設置された「信用取引委員会」を開催し、債権保全に関する事項を審議する体制を構築しております。

(4) 石油製品市況リスク

当社グループは、主として石油製品を仕入れておりますが、原油価格高騰等により仕入価格が高騰した際、販売価格に十分転嫁できない可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 仕入先依存度リスク

当社グループの石油製品の主要仕入先はENEOS㈱であり、当連結会計年度の総仕入高に占める同社からの仕入高の割合は約8割であります。現行は同社との取引基本契約に基づき安定供給を受けているものの、取引関係が継続困難となった場合には受注に対する仕入ができなくなる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢は先行きに不透明感を増しておりますが、当該国・地域において、当社グループは直接の仕入取引及び販売取引はありません。

(6) 環境規制リスク

当社グループは、様々な環境規制の適用を受けており、法規制を遵守し、将来の環境対策に関して合理的な見積額に基づき引当計上をしていますが、規制強化等により環境対策に必要な費用が増加する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため次世代液体エネルギーの取り扱いを前提として、サプライチェーンの拡充と強化に努めてまいります。

(7) 自然災害等リスク

当社グループは、火災・地震・台風・津波等の自然災害により所有資産及び営業活動に被害を受ける可能性があり、これらにより業績に影響を及ぼす可能性があります。その対策として、重要な所有資産に損害保険を付保し、自然災害の影響を低減させるよう努めております。

(8) 固定資産の減損リスク

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、回収可能価額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 新規事業投資リスク

当社グループは、新規事業及び既存成長事業の収益拡大に向けた積極投資を行っております。

しかしながら、適正価格ではない投資、期待した業績やシナジーが得られないこと、人材や顧客の流出等があった場合に、業績に影響を及ぼす可能性があります。

その対策として、綿密なデューデリジェンスを実施することにより、事業投資リスクを低減させるよう努めております。

(10) 感染症拡大リスク

 新型コロナウィルス感染症のような大規模な感染症拡大による社会的混乱が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は従来より、複数の金融機関に十分な借入枠を有するとともに、総額20億円のコミットメントライン契約を主要取引金融機関と締結し、資金の流動性を補完しております。

配当政策

3【配当政策】

 当社は、株主の皆様への利益還元を経営上の重要課題であるとの認識のもと、中長期的な視野に立った投資により企業価値を増大させ、積極的な利益還元を行うことを基本方針としています。また、安定した配当を継続するため9月末日を基準日とした中間配当と、業績や市場環境、資本の状況を総合的に勘案し、期末配当と自己株式取得を実施していく方針であります。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

 この基本方針に基づき、前中期経営計画期間(2021年度から2023年度)の株主還元については、市場環境や資本の状況を勘案し、利益配当と自己株式取得を合わせて、総還元性向100%を目安として実施してまいりました。

 

 当事業年度の配当につきましては、1株当たり普通配当65円(中間配当28円と合わせ年間配当93円)といたします。

 次期中期経営計画の株主還元方針(2025年3月期から2027年3月期)につきましては、成長投資による収益力強化

を図りつつ、引き続き、高水準の総還元性向を維持していくことを方針とし、総還元性向は3年平均で80%以上、な

らびにDOE5.0%以上を目指してまいります。

 次期の配当につきましては、1株当たり中間配当30円、期末配当56円の年間86円とする予定であります。

 当社は「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(中間配当)をすることができる。」旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能とすることを目的とするものであります。

 

当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2023年10月31日

184

28

取締役会決議

2024年6月27日

427

65

定時株主総会決議