2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,104名(単体) 2,993名(連結)
  • 平均年齢
    43.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.8年(単体)
  • 平均年収
    6,803,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    1.5%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

人材戦略に関する基本方針は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本への取り組み」に記載の 1.人材戦略に関する基本方針等に記載の通りです。

 

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

ベルト・ゴム製品事業

904

ホース・チューブ製品事業

920

化工品事業

439

その他産業用製品事業

392

不動産事業

0

経営指導事業

0

その他

108

全社(共通)

230

合計

2,993

 

(注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は少数のため省略しております。

2 不動産事業及び経営指導事業におきましては、専従者がいないためそれぞれ0名としております。

3 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員数であります。

 

② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

1,104

43.2

17.8

6,803

1.5

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

ベルト・ゴム製品事業

424

ホース・チューブ製品事業

329

その他産業用製品事業

121

不動産事業

0

経営指導事業

0

その他

0

全社(共通)

230

合計

1,104

 

(注) 1 従業員数は就業人員であります。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 不動産事業及び経営指導事業におきましては、専従者がいないためそれぞれ0名としております。

4 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員数であります。

 

 

③ 労働組合の状況

当社では、G(Generalist)職・O(Operator)職・SP(Specialist)職で構成されたニッタ職員組合とT(Technical)職で構成されたニッタ労働組合が組織されております。その他、北海道ニッタ㈱の従業員で構成されたニッタ労働組合が組織されております。

なお、組合員数は、2026年3月31日現在で合計854人であり、労使関係について特記すべき事項はありません。

 

④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容

ア 従業員株式所有制度の概要

当社は2020年8月7日の取締役会において、当社グループ従業員の当社の株価や業績に対する意識をより一層高めることで、中長期的な企業価値の向上を図るとともに、福利厚生の拡充及びグループ従業員持株会の活性化を進めることを目的とし、インセンティブ・プランとして「従業員持株会信託型ESOP」の再導入を決議致しました。

本制度では、当社が「ニッタ従業員持株会」(以下、「持株会」といいます。)に加入する従業員のうち、一定の要件を充足する者を受益者とする信託(以下、「持株会信託」といいます。)を設定し、持株会信託は、信託設定後約5年間にわたり持株会が取得すると見込まれる数の当社株式を、借入により調達した資金で予め取得します。その後、持株会信託は持株会が定期的に行う当社株式の取得に際して、当社株式を持株会に売却していきます。信託終了時に、株価の上昇等により信託収益がある場合には、受益者要件を充足する従業員に対して金銭が分配されます。株価の下落により、持株会信託が借入債務を完済できなかった場合には、損失補償契約に基づき、当社が借入先銀行に対して残存債務を弁済するため、従業員の追加負担はありません。

 

イ 従業員持株会に取得させる予定の株式の総数

459,000株

 

ウ 当該制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲

制度対象者のうち受益者要件を充足する者

 

⑤ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 ア 提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1,3)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

7.9

121.4

79.7

79.2

73.2

労働者の男女の賃金の差異に
ついては、海外出向者を除く

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.当社は、職種別に賃金を定めており、男女別の賃金制度は設けておりません。

 

 イ 連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

ニッタ化工品㈱

57.0

79.8

81.2

96.2

労働者の男女の賃金の差異については、海外出向者を除く

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(1)サステナブル経営方針

当社グループは、グループ理念である「NITTAは動かす、未来へ導く製品で。世の中を前へ、そして人々を幸せに。」を実現するためには、SDGsをはじめとする社会課題の解決が重要であり、ESG経営を積極的に推進する必要があると考えています。この考えに基づき、当社グループは以下の「サステナブル経営方針」を制定し、企業価値の向上をはかるとともに、産業・社会の持続的発展と環境の維持・保全に貢献しながら事業活動を展開することとしています。

   1.「未来へ導く製品」の開発を通じて、新たな価値を創造し、産業と社会の持続的発展に貢献します。

2.地域および地球環境への影響を考慮して、廃棄物の発生量を削減するとともに省資源・省エネルギーを推進し、環境負荷の低減に努めます。また、生物多様性および生態系や森林資源等の保護等を考慮して、環境保護と環境汚染の予防に努めます。

3.全ての人の尊厳が守られる社会の実現に向け、企業活動において人権侵害を未然に防止するように努めます。

4.新たな価値創造の源泉である人材の多様性を尊重するとともに、人材育成・活用を推進することにより、一人ひとりが感性や創造性を発揮できる職場環境の実現に努めます。

5.法令や社会規範を自ら遵守することはもとより、取引先とも連携し、社会に対して責任ある調達活動に取り組むなど、バリューチェーン全体において公正な事業活動を行うように努めます。

 

①ガバナンス

当社グループは、サステナビリティに関する社会課題の解決に向けた取り組みを経営上の重要な課題の一つとして位置付けており、その取り組みを推進するために「サステナビリティ推進委員会」を設置しております。

当委員会は代表取締役社長が委員長を務め、年4回開催し「NITTAグループ理念」、「NITTAグループ行動憲章」及び「サステナブル経営方針」に基づき、中長期且つESGの観点から、気候変動問題や人的資本などのサステナビリティに関するリスクと機会を分析・評価するとともにその活動の方向性などを審議しております。その結果は年4回取締役会へ報告することとしており、取締役会ではその内容を考慮した上で、重要な事項について審議し、決定しています。

 

サステナビリティ推進委員会の構成

委員長

代表取締役社長

副委員長

取締役兼常務執行役員コーポレートセンター長

委員

取締役、監査役、事業部長等

事務局

経営管理グループ、安全環境品質グループ

 

 


 

 ・サステナビリティ推進委員会主要議題一覧

開催期

主要議題

毎四半期

・環境配慮型製品の開発進捗状況

 

・カーボンニュートラルへの取り組み

 

・健康経営の推進

 

・サプライヤーへのCSR支援活動

 

・インターナルカーボンプライシングを活用した環境投資の進捗

 

・労務費価格転嫁の方針、交渉状況の報告

第1四半期

・当社の障害者雇用および今後の活動計画

 

・統合報告書の制作方針

 

一般事業主行動計画(次世代育成支援対策推進法・女性活躍推進法 一体型)の更新

第2四半期

・CDP回答書の改善

 

・非財務指標KPIの結果報告・次年度計画

第3四半期

・人的資本情報の開示内容

 

・くるみん認定と今後の方針

第4四半期

・サステナビリティ活動報告・次年度計画

 

・CDP回答書のスコア結果報告

 

 

②戦略

当社グループを取り巻く環境は、技術革新や社会の価値観の変化等により急速に変化していきます。そこで想定されるリスクの低減や、事業機会の創出を図り、レジリエンスを強化するために、ESG経営への取り組みが一層重要になっています。

当社グループでは、ESG経営を推進するために当社グループが取り組むべきマテリアリティを特定し、中長期経営計画「SHIFT2030」における重点課題と位置付けて課題解決に向けて取り組んでいます。

 


 

③リスク管理

当社グループは、前述のガバナンス体制の下、リスクの低減と事業機会の創出を着実に進めていくためにリスク管理及び機会の特定の取り組みを強化しています。

リスク管理については、リスクの特定、分析、評価を定期的に実施し、リスク低減のためにリスクアセスメントを実施しています。このリスクアセスメントに基づいて、リスクの「回避」、「低減」或いは「移転」等の措置を事前に講じることによりリスクの発生の可能性を小さくしたり、発生した場合の影響度を最小限にするなどのリスクコントロールを行っています。

事業機会の特定については、特定されたマテリアリティの達成度合いをはじめ、社会の趨勢や変化を踏まえてサステナビリティ推進委員会で見直しを行うとともに、必要に応じて再設定しています。

 

④指標

 

 

マテリアリティ項目

関連するSDGs

主な活動

あるべき姿

温室効果ガス削減による低炭素社会の実現

 

環境負荷の低減と循環型社会の実現

 

地球温暖化対策・生物多様性保全に貢献する山林経営


環境に配慮した製品の開発・拡販

・CO2削減製品/省エネ貢献製品の開発

 

温室効果ガスの排出量について2030年度までに2013年度対比46%削減、2050年までにカーボンニュートラル実現

 

持続可能な地球環境の維持

製造効率化によるエネルギー及び材料使用量削減

・省エネルギー対応設備への改良、切替

・3R、廃棄物削減活動の推進

 

グリーン調達の推進

健全な山林経営による山林の維持・拡大

・保有森林面積、蓄材積の維持、拡大

・生物多様性に配慮した環境づくり

 

バリューチェーン全体を通じての社会的責任の発揮

 

働きがいのある魅力的な職場環境の実現

 

顧客満足の追求


ニッタのCSR調達方針の明確化と展開

安心して働ける職場環境の実現

 

ステークホルダーとのコミュニケーションを円滑にし、良き企業市民として社会に貢献

ダイバーシティと機会の均等

・女性の活躍推進

・外国人材の活用推進

・グローバル人材の育成

働き方改革の推進

品質の向上

・部門横断的品質保証体制の強化

コンプライアンス推進とリスクマネジメント強化


コンプライアンスの徹底

・NITTAグループ理念、行動憲章等の教育機会の設定

公正な事業活動を通じた持続的な成長と中長期的な企業価値の向上

リスク管理委員会体制による適切なリスク管理

・調達先のBCP活動の調査

・海外環境規制問題への対応

・リスクの把握と対応策の実施

海外拠点を含めたグループガバナンスの強化

・拠点における内部統制マニュアルの作成、提供

・海外拠点配置人材を含めた経営管理、監査関係人材の育成

公正かつ適正な情報開示とステークホルダーとのコミュニケーション充実への取り組み

 

 

 

 

(2)気候変動への取り組みとTCFDへの対応

当社グループにとって、気候変動は事業継続に影響を及ぼす重要課題の一つであると認識し、2022年5月、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同しました。気候変動が当社グループの事業に与えるリスク・機会を分析して経営戦略及びリスク管理に反映するとともに、情報開示を充実させてまいります。

 

①ガバナンス

気候変動に関するガバナンスは、サステナブル経営方針に係るガバナンスに組込まれています。詳細については「(1)サステナブル経営方針 ①ガバナンス」を参照ください。

 

②戦略

当社グループは、事業において気候変動が及ぼすリスクと機会について検討を行いました。リスクと機会については、政策や規制など社会的要求の変化等によって生じる“移行”リスク・機会と、異常気象の激甚化などによって生じる“物理”リスク・機会を特定しています。

シナリオ分析では、IEA(国際エネルギー機関)等が公表している「科学的根拠を有するシナリオ」を用いて、事業にどのような影響を及ぼすかを検討しました。今回実施したシナリオ分析は、当社ベルト・ゴム製品事業、ホース・チューブ製品事業、空調製品事業及びその他事業における原材料・部品の調達、製品開発、製造、販売までのサプライチェーン全体を対象とし、「4℃シナリオ」、「1.5℃シナリオ」の2つのシナリオを用いて、2030年時点における影響を考察・検討しています。

 

4℃シナリオ

気候変動対策が現状から進展せず、地球平均気温が産業革命期以前と比較して今世紀末ごろに約4℃上昇するとされるシナリオ。異常気象の激甚化や海面上昇など、物理的なリスクが大きくなる一方、企業活動や消費活動に対する締め付けは現行より強化しないとされています。

1.5℃シナリオ

カーボンニュートラル実現を目指した取り組みが活発化し、地球平均気温が産業革命期以前と比較して、今世紀末ごろに約1.5℃の上昇に抑えられるとするシナリオ。物理的なリスクの高まりは抑制される一方で、税制や法規制という形で企業活動や消費活動に対する締め付けが強まるとされています。

 

 

 

 

項目

売上総利益への影響(注)

事業インパクト

4℃

1.5℃

リスク

機会

移行

政策及び規制

炭素価格(炭素税)

(1.5℃)生産活動でCO2を排出しているため、炭素税が導入されることでCO2排出に伴うコストが増加

排出権取引
GHG排出規制への対応

1.5℃)排出権取引制度の強化や対象地域の拡大により、GHG排出枠を超えた場合クレジット購入などの追加コストが発生

化石燃料使用に関する規制

(1.5℃)当社メープルシロップは、環境負荷の少ないバイオマス燃料である自社社有林の間伐材を製造時の燃料として使用するため、規制による業績への影響を受けづらい

プラスチック規制

(1.5℃)プラスチックに関する規制の進行に伴い、代替材料の置き換えやリサイクルの高度化に対応するための費用が増加

森林保護に関する政策

(1.5℃)森林吸収・炭素除去系クレジットの創出に現在取り組んでいる。クレジット創出に向けた植林活動推進により、CO2吸収機会の拡大、植林地域における雇用や産業を創出
 
(1.5℃)メープルシロップ事業では、収穫量の増加を目的として裸地やカラマツ林へのカエデ類の植樹を推進。森林保護に貢献しながら収穫量の増加を目指している
 
(1.5℃)当社北海道に保有の社有林「十弗の森」が環境省の自然共生サイト30by30の認定を受けた。

この活動により森林保護だけでなく生物多様性の損失リスクに歯止めをかけ、反転させることを目標の一つとしている。

再エネ政策

(1.5℃)排出規制強化(炭素税等)に伴い再エネ需要が高まり、再エネ価格が上昇しエネルギーコストが増加

(1.5℃)再エネ政策が進み、木質バイオマス発電の需要が伸びるため、間伐材等燃料提供の機会が増加

省エネ政策

(1.5℃)省エネ政策の強化による、設備什器の高効率機への更新が迫られた場合の支出が増加

(1.5℃)省エネ空調の需要が拡大し、通風時のエネルギーロス低減により消費電力削減が実現できる省エネフィルタの売上が増加

評判

顧客の評判変化

(1.5℃)社会の環境への意識の高まりから、広大な自社林を保有し、カエデの木を継続的に植林している当社メープルシロップ事業が評価され、SDGsの理念を具現化する製品及び会社としての評判が高まる。それに伴い、当社の認知が高まり製品需要が増加
 
(1.5℃)自然共生サイトに認定されるなど、生物多様性を重視する企業姿勢が社会に認知されることで、ブランド価値が向上

 

 

項目

売上総利益への影響(注)

事業インパクト

4℃

1.5℃

リスク

機会

 

移行

技術

再エネ・省エネ技術の普及

1.5℃)省エネ政策の規制強化に伴い、省エネ製品の需要が拡大する。そのため、「ゼロシーム」をはじめとする省電力製品の売上が増加


(1.5℃)省エネ需要の拡大に伴い、消費電力量を軽減できる「伝動用ベルト」の売上が増加

 
(1.5℃)電源仕様ACからDCへ移行することで、送風機消費電力の省エネ需要が高まり、省エネフィルタの売上が増加

低炭素技術の進展

(1.5℃)EVの進展に伴いエンジン部品(内燃機関)の需要が減少に伴い、自動車向け燃料チューブの売上が減少する

(1.5℃)軽量かつ高強度を要する材料として期待されている「Namd」が技術開発により航空機や自動車に応用できた場合、軽量化が課題となっているEVや電動航空機での需要拡大により売上が増加


(1.5℃)大規模データセンターの増加に伴い、サーバーの冷却需要が増加し、冷却配管用のニーズが高まり、樹脂チューブの需要が高まる


(1.5℃)低炭素化社会への移行に伴い、スマートシティー化が行われる。そのため、半導体ニーズの拡大により「半導体関連部品」の売上が拡大する


(1.5℃)部品の軽量化やバッテリーの冷却需要があるEV・FCVの進展に伴い、冷却配管用樹脂チューブの売上が増加

市場

次世代技術の進展

(1.5℃)植物由来のナノセルロースフィルタが再生可能な脱炭素製品として需要が拡大する

 
(1.5℃)蓄電技術の拡大により省エネ対策フィルタを含む空調機買い替えが増加

 

 

 

項目

売上総利益への影響(注)

事業インパクト

4℃

1.5℃

リスク

機会

物理

急性

異常気象の激甚化
(台風、豪雨、土砂、高潮等)

(4℃)生産拠点やサプライチェーンへ甚大な影響を及ぼし、操業停止や物流機能の停止、対応コストが増加


(4℃)調達資材の納期遅延や調達(運搬)コストが増加

慢性

平均気温の上昇

(4℃)空調負荷が増加し、エネルギーコストが増加

(4℃)気温上昇に伴い、外出機会が減少し宅配サービスの需要が拡大する。そのため、荷物搬送に使用するベルト類の売上が増加


(4℃)平均気温の上昇に伴い、定温・冷蔵・冷凍状態の維持が困難になる。そのため、コールドチェーン輸送の需要拡大により「低温特性が高いベルト」の売上が増加


(4℃)異常気象をはじめとする自然災害の影響により、施設や道路などの破損頻度が増加する。そのため、建設機械の需要が増加し、「ホース製品」の売上が増加する

平均気温の上昇による原材料生育影響

(4℃)メープルシロップの原材料であるカエデの樹液量は生育温度の影響を受けるため平均気温が上昇すると、高品位な樹液の収穫が難しくなり、収穫量が減少

 

 

(注)評価基準(影響額の目安)

1千万円以下

1千万円超5千万円以下

5千万円超1億円以下

1億円超5億円以下

5億円超

 

これらの分析・評価及び対応策の検討は、社外のコンサルティング会社と連携しながら、サステナビリティ推進委員会での議論を踏まえて実施したものです。

今後も外部環境の動向や変化を踏まえ、定期的にリスクと機会の分析・評価の見直しを行っていく方針です。

 

 

  <対応策>

列挙したリスク・機会に対するレジリエンスを強化するために以下のような取り組みを推進しています。

分類

対応の方策

大分類

中分類

小分類

移行

政策・規制

炭素価格(炭素税)

[省エネの取り組み]

コージェネレーションシステム(※)の高効率運用実現

(※)都市ガス等を燃料として発電し、発電時に発生する排熱を有効活用するエネルギーシステム

(進捗)

・2025年度、既存コージェネレーションシステムの小型化により稼働率が向上し、運用効率が改善。災害時においては、冷却水が断水した場合も空冷による発電により、敷地内の主要施設への電力供給を継続できるため、社員の安全確保に加え、周辺住民の避難場所としての活用を検討中

 

インターナルカーボンプライシング(以下、ICP)の導入

二酸化炭素の排出量削減に貢献する投資の加速を目的に、2023年度より自社基準でICP制度を導入し運用を開始。

(進捗)

・社内炭素価格を18,000円/t-CO2と設定

・2025年度ICPに基づき評価した設備導入件数:25件

再エネ政策

[再生可能エネルギーの導入]

オンサイトPPA導入

(進捗)

・2022年度:名張工場にて当社初のオンサイトPPA導入

・2025年度:千葉物流加工センターへ導入

[GHGフリーエネルギーの導入]

再エネ由来電力への切り替え

2022年度以降、当社および子会社の各拠点における再エネ由来電力への切替えを計画的に推進中

(進捗)

・2022年度:本社、工場数拠点にて再エネ由来電力へ切替え

・2023年度:海外子会社5社 にてI-REC非化石証書による無効化を開始

・2024年度:国内子会社2社にてFIT非化石証書による無効化を開始

・2026年度:海外子会社1社にて再エネ由来電力へ切替え計画

省エネ政策

照明のLED化

エネルギー効率の高い機器への変更

(進捗)

・全拠点の蛍光灯のLED化計画を策定・推進

・コージェネレーションシステムの効率的な運用

技術

低炭素技術の進展

EV向け自動車部品、環境負荷低減ベルトなどの「環境配慮型製品」の開発、販売促進

(進捗)

・「低温環境に対応可能なベルト」の開発、販売開始
コールドチェーン輸送の工程において、マイナス30℃の環境下でもモーターに負担をかけず常温と同等の使用が可能

・化石由来原材料から天然由来原材料へ移行したチューブ製品開発
植物由来のポリアミド樹脂を主原料とした製品
植物由来のポリウレタン樹脂を主原料とした製品等

物理

急性

異常気象の激甚化
 (台風、豪雨、土砂、高潮等)

・BCP対策

 

 

 

③リスク管理

気候変動に関する主なリスクは、サステナブル経営方針に係るリスクに含めて管理しています。詳細については「(1)サステナブル経営方針 ③リスク管理」を参照ください。

 

④指標と目標

当社グループは、生産段階における温室効果ガス(以下、「GHG」とします。)排出量の削減に関する基本方針として、2030年度までに2013年度対比46%削減、2050年度までに「カーボンニュートラル実現」を目指すと定め、その実現に向けて取り組んでいます。GHG排出量削減のために、①エネルギー使用量自体を削減する省エネの徹底、②再生可能エネルギーの活用拡大、③GHGフリーエネルギーの購入の3つの視点での取り組みを進めて参ります。

 

<GHG排出量の削減に向けた当社ロードマップ>


 

<GHG排出量(Scope1,2)の推移>


 

 

(3)人的資本への取り組み

①ガバナンス

人的資本に関するガバナンスは、サステナブル経営方針に係るガバナンスに組込まれています。詳細については「(1)サステナブル経営方針 ①ガバナンス」を参照ください。

 

②戦略

1.人材戦略に関する基本方針

当社グループは、「人材こそ最大の資本」との考えのもと、経営計画の遂行を支える経営基盤として、人材戦略を位置付けています。中長期経営計画「SHIFT2030」に掲げる新規事業の創出、既存事業の深化及びグローバル展開の加速を実現するためには、変化に適応し、革新に挑戦し続ける「シフトイノベーター」を担う人材の育成が重要であると考えています。

こうした方針のもと、経営戦略と連動して必要人材を明確化し、計画的な育成を推進するとともに、社員が能力と個性を最大限に発揮できる環境整備を進めています。

また、当社グループは、多様性をイノベーションの源泉と捉え、性別・国籍・職歴等にとらわれない登用と活躍機会の拡大を推進しています。あわせて、健康経営や柔軟な働き方の推進、育児・介護支援等により、安心して働ける環境を整備し、社員のエンゲージメント向上と組織の持続的成長の実現につなげています。さらに、企業理念の浸透に向けたMy Mission運動を通じて、価値観・行動指針に基づく主体的な行動を促し、組織の一体感と実行力を高めています。今後も、事業戦略、組織環境及び社員の意識・エンゲージメントの動向等を継続的に把握し、人材戦略と施策の高度化を図ることで、企業価値の持続的向上に取り組んでまいります。

 

<人的資本への取り組み体系図>


 

2.従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針

当社は、上記のような人材戦略に関する基本方針の下、人的資本への投資と還元を一体的に推進しています。従業員給与・報酬の決定にあたっては、企業業績および社会全体の賃金水準を踏まえつつ、持続的な成長と生産性向上により創出した付加価値を基盤として、安定的かつ継続的な賃金水準の向上を図ることを基本方針としています。

また、報酬体系については、企業理念及び経営戦略と連動した人事制度として、資格等級・評価・報酬を一体的に設計し、社員の役割や成果、行動に応じた処遇を行っています。特に、企業理念に基づく行動や戦略実行への貢献を評価に反映することで、個人の行動と企業価値向上の連動性を高めています。

さらに、給与・報酬による金銭的処遇にとどまらず、能力開発やキャリア形成支援、働きやすい職場環境の整備等を含めた総合的な処遇向上を図っており、具体的には、人材育成制度の再構築によるスキル向上支援や教育投資の拡充、健康経営の推進、育児・介護支援等を行っています。

これらの取り組みにより、従業員への適切な還元と企業の持続的成長の両立を図ってまいります。

 

3.人的資本への具体的な取り組み内容

当社は、中長期経営計画「SHIFT2030」において掲げる成長戦略(新規事業の創出、既存事業の深化、グローバル展開の拡大)の実現に向け、人的資本への投資を重要な経営施策と位置付けています。 経営戦略の実現に必要な人材の確保・育成及び組織基盤の強化を目的として、以下の取り組みを推進するとともに、関連する指標を設定し、進捗を継続的にモニタリングしています。

 

1)経営戦略と連動した人材育成

当社は、中長期経営計画「SHIFT2030」の遂行に不可欠な人材として、イノベーション人材、デジタル人材、グローバル人材および次世代経営人材を特定し、各人材を育成するための育成施策を体系的に構築・実施しています。この取り組みは、新規事業探索組織の設置やDX推進体制の整備などと併せて、経営戦略に直結した施策として位置付けています。これにより、事業構造の変革と競争力の強化に資する人材基盤の確立を図っています。

 

2)多様性の確保(ダイバーシティ推進)

当社は、多様な人材の活躍がイノベーション創出の源泉であるとの認識のもと、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。 特に、女性活躍推進と、職種や採用形態に依らない人材活用を通して、組織の意思決定力および競争力の向上を図っています。また、障がい者についても、健常者と同一の人事制度のもと、様々な部署で活躍しています。

 

3)人事制度の改定

当社は、企業理念及び経営戦略の実現を支える仕組みとして、2024年度に人事制度の見直しを実施しました。 具体的には、資格等級制度・評価制度・賃金制度の一体的な再設計により、社員の行動と成果が企業理念及び経営戦略に連動する仕組みを目指して整備しております。また、高度専門人材や地域限定社員制度の新設等により、多様な人材が活躍できる環境を整備しています。

 

4)人材育成体系の再構築

当社は、中長期経営計画「SHIFT2030」の実現に向け、2025年度に、人材育成体系を企業理念・経営戦略・新人事制度と連動した体系として再構築しました。本体系においては、私たちのあるべき姿である「ものづくりを核としたシフトイノベーター」に加え、「求める人物像」として、「自ら考え、行動・挑戦し、仲間とともに未来を切り拓く人」を掲げています。このような人材を育成するため、人材育成を単なる教育施策にとどめず、新人事制度、キャリアパス等と一体化した「人材開発の仕組み」として再設計し、社員と組織がともに成長する仕組みの構築を図っています。これにより、社員一人ひとりに必要な教育機会を適切な時期に提供し、経営戦略を担う人材の育成を進めています。

<人材育成体系の概要>

人材基盤教育

役割発揮教育 

階層別各種研修、次世代経営人材

キャリア形成支援

年代別キャリアデザイン研修

目的別教育

グローバル人材、イノベーション人材、キャリア採用者、指導員/エルダー、自己啓発 等

専門教育

デジタル人材、知的財産、生産性、役割階層別の安全/環境/品質 等

必須教育

コンプライアンス、情報セキュリティ、労働安全衛生 等

 

 

5)社員が能力を最大限発揮できる環境の整備

当社は、社員のパフォーマンスの最大化に向け、健康経営および働き方改革を推進し、安心して働ける職場環境の整備に取り組んでいます。 健康経営については、2019年以降、8年連続で「健康経営優良法人(大企業部門・ホワイト500)」に認定され、さらに2023年・2024年・2026年には「健康経営銘柄」に選定されました。また、育児と就業の両立支援の強化を目的として、2026年4月に、育休取得者の業務を代替・支援する社員を対象とする「育休フォロー手当」を導入し、あわせて、多様な働き方の実現に向け、在宅勤務制度を拡充しております。このような取り組みにより、エンゲージメントの向上および持続的な企業価値の向上を図っています。

 

6)組織風土・エンゲージメントの向上

当社は、挑戦を促す組織風土の醸成を重要な経営課題と位置付け、指標を設定して継続的な改善に取り組んでいます。チャレンジ風土スコア、風通し風土スコア、ワーク・エンゲージメントスコア及び離職率を継続的にモニタリングし、組織の健全性の維持・向上と持続的成長の実現を図っています。

 

<人的資本の取り組み一覧>

項目

主な取り組み実績

体系図の①
 企業理念と経営戦略

◆ミッション、ビジョン、バリューの浸透

・My Mission運動で、企業理念の意識化・行動化を推進

・毎年サーベイを実施し、結果をグループ全社で共有 →●指標:理念行動の実践者率

 

体系図の②
人事戦略と人材育成

 

※人材育成方針

◆必要な人材の特定と育成

(1)イノベーション人材

・新事業の探索を職務とする組織を設置

・NI(NITTA Innovation)フォーラムで新規事業探索・新製品開発の成果を発表

・NI研修の実施(新入社員向け、中堅社員向け等) →●指標:研修受講者数

・NIサークル活動(部署や職種を横断したチームでの活動)

・知的財産教育体系の構築と研修の実施 →●指標:研修受講者数

 

(2)デジタル人材

・DXを推進する専門組織を設置

・デジタル階層別育成体系の構築と、育成計画の実行 →●指標:研修受講者数

 

(3)グローバル人材

・海外トレーニー派遣制度(語学研修と海外での業務経験) →●指標:派遣者数

・語学研修(新入社員向け、グローバル人材向け)

・海外駐在前研修、グローバル人材向けe-ラーニング

 

(4)次世代経営人材

・サクセッションプランの運用、ビジネスリーダー育成研修、経営人材アセスメント研修

 

◆ダイバーシティの推進

・女性活躍推進:人事制度の改定と研修実施 →●指標:女性管理職比率

・多様な職種からの管理職登用:多様な職種を対象とした次世代管理職向け研修の実施

・入社形態による格差解消:キャリア採用者向けの育成研修の充実、人事制度改定

・障がい者の活躍推進:障がい者雇用の推進、障害に関わらず同じ人事制度を適用

 

◆人材制度の改訂(2024年度):企業理念や経営戦略の実現に向けたサブシステム

 資格制度・評価制度・賃金制度の再設計、管理職の役職定年後の働き方を複線化、若手の早期登用、シニアの活躍推進(働き方や役割の複線化、役割と成果に基づく適切な処遇)、高度専門人材を処遇する職種の新設、地域限定職の新設、アルムナイ制度の導入

 

◆人事育成体系の再構築(2025年度):企業理念、経営戦略、新人事制度と連動した体系

・人材基盤教育:階層別の役割発揮教育、年代別のキャリア形成支援

・目的別教育:グローバル人材、イノベーション人材、キャリア採用者等

・専門教育:デジタル人材、知的財産、生産性、役割階層別の安全/環境/品質等

・必須教育:コンプライアンス、情報セキュリティ、安全等

 

 

 

項目

主な取り組み実績

体系図の③
社員が活躍するための基盤整備

 

※社内環境整備方針

◆健康経営

・2018年に「健康経営宣言」を行い、3つの健康(からだ・こころ・職場)を推進

2023年、2024年、2026年と3回「健康経営銘柄」に選定 →●指標:3つの健康項目

・2019年以降8年連続で「健康経営優良法人 大企業部門(ホワイト500)」に認定

 

◆働き方改革

・年次有給休暇取得率の向上、時間年休の導入、長時間労働の防止、ハラスメントの防止、在宅勤務制度の拡充、特別休暇の充実(バースデー休暇、リフレッシュ休暇、ファミリーケア休暇、骨髄ドナー休暇、裁判員休暇、定年旅行休暇等)
→●指標:年次有給休暇取得率

 

◆育児・介護支援

・男性育児休業取得率の向上 →●指標:男性育児休業取得率

 2025年度の取得率は121.4%に到達、2026年4月に「育休フォロー手当」を導入

・くるみん認定:2025年7月に取得 ※子育て支援に積極的な企業を国が認定する制度

・法定基準を上回る育児・介護支援の制度

 育児時短勤務:子供が小学校6年生まで適用、育児時差勤務:子供が小学校6年生まで適用、介護休業:183日まで取得可能、介護時差勤務:期限なく取得可能

 

◆組織風土とエンゲージメント

4つのスコアをモニタリングし、職場環境の維持・改善の取り組みに繋げている

 

4つのスコア

2022
年度

2023
年度

2024
年度

2025
年度

基準

①チャレンジ風土スコア

自己

87%

88%

90%

90%

ポジティブ

回答率

職場

83%

84%

83%

85%

②風通し風土スコア

・心理的安全性が保たれているか

・年齢、性別、職種、勤続年数、経験年数などに関係なく自分の考えや意見を言える職場か

 

81%

81%

80%

80%

③ワーク・エンゲージメントスコア

・新職業性ストレスチェックによる
ワーク・エンゲージメント値

 

2.41

2.40

2.42

2.43

平均点

 

④離職率

・定年退職、再雇用定年、関係会社転籍、自己都合など、全ての退職理由による

 

2021
年度

2022
年度

2023
年度

2024
年度

2025
年度

4.0%

3.8%

4.3%

4.1%

6.5%

 

 

 

 

③リスク管理

人的資本に関する主なリスクは、サステナブル経営方針に係るリスクに含めて管理しています。詳細については「(1)サステナブル経営方針 ③リスク管理」を参照ください。

 

④指標及び目標

 

<指標・目標・実績>

取り組み

指標

2025年度

2027年度

実績

目標

企業理念行動の浸透

理念行動の実践者率

86.9%

モニタリング
指標

イノベーション人材育成

NI研修受講者数(累計)

127人

知財研修受講者数

74人

デジタル人材育成(DX推進)

デジタル研修受講者

400人

グローバル人材育成

海外トレーニー派遣者数(累計)

23人

ダイバーシティ推進

女性管理職比率

7.9%

10.5%

育児・介護への支援

男性育児休業取得率

121.4%

75.0%

働き方改革

年次有給休暇取得率

78.7%

78.0%

健康経営

生活習慣改善に関心のある人の割合

78.2%

80.0%

歩行習慣適性者率

40.6%

42.0%

食事習慣適正者率

62.2%

66.0%

 

 

 

実績の推移グラフ

・女性管理職比率推移

・男性育児休業取得率推移

 


 


 

(参考)女性は上記年度においていずれも100%取得

 

 

・年次有給休暇取得率推移

・健康経営に関する数値の推移