リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガラスびんの需要について
ガラスびん事業は、消費者ニーズの変化や他素材容器との競合等により業界全体として需要が減少し出荷量は漸減傾向にあり、業界の2023年出荷重量は前年対比96.2%と減少しました。今後想定を大幅に上回る需要変化が起きた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 原材料価格及びエネルギー価格の変動について
当社グループが製造工程で使用しているLNG及び電力などのエネルギーコストやPETボトル用プリフォーム等の主要原料は、原油価格又は為替相場の変動による影響を受けます。原材料につきましては、為替予約等により相場変動によるリスクヘッジを行っていますが、想定を超える価格変動等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 製品の品質について
当社グループは厳格な品質管理のもと製品の出荷を行っております。個々の取引先との規格に従い、全数検査を実施しております。万一賠償問題につながるクレームが発生した場合の対応策として、製品製造物責任による損害賠償に備えるPL保険に加入しておりますが、同保険が賠償額をすべてカバーできる保証はなく、また、当社グループへの信用問題へと発展する可能性もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 取引先の信用リスクについて
当社グループは多数の取引先と掛売り取引を行っております。当社グループは信用情報の収集、与信限度額の定期的な見直し等を行い、信用リスクの回避に努めておりますが、経営環境が著しく悪化した場合等、倒産のような予期せぬ事態により債権回収に問題が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 災害による影響について
当社グループは、生産活動が中断しないようすべての生産設備に対して定期的な防災点検及び設備保守を行っておりますが、当社グループの生産拠点である岩倉・東京・姫路・福崎工場等に大規模な地震等の災害が発生し、生産設備に大きな損害が出るなど操業停止した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが調達を行う企業が大規模な地震等に被災し、生産設備に大きな損害が出るなど操業が停止し、調達が不可能となった場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(6) 天候の影響について
当社グループは主に国内において飲料容器を製造販売しておりますが、需要期の天候が業績に影響を及ぼします。特に冷夏や長梅雨などの天候不順に陥った場合には清涼飲料水等の需要が減少するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 退職給付債務について
当社グループは、主に確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けております。退職給付債務の将来予測に基づき定期的に年金資産の運用方針等の見直しを行っておりますが、退職給付債務を計算する上での割引率等の計算基礎の変更や年金資産の時価が下落した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 投資有価証券の評価について
当社グループは、お客様や取引先の株式を保有することで中長期的な関係維持、取引拡大が可能となり、結果として当社グループの企業価値を高め、株主・投資家の皆様の利益につながると考える場合においてその株式を長期保有目的で所有しております。個別の保有株式の合理性については、毎年、取締役会において、取引関係の維持発展、当社企業価値向上への寄与度、投資効率等を勘案して判断しておりますが、証券市場における市況の悪化や投資先の業績不振により時価等が著しく下落した場合には、減損損失の計上により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 環境問題への対応について
世界共通の長期目標として温室効果ガス排出量削減の取り組みが求められています。ISHIZUKA GROUP 2030の重点ポイントの一つとして、2030年度CO2排出量をScope1+2において50%削減・Scope3において25%削減(ともに2020年度対比)を掲げ、2024年度中期経営計画ではロードマップ作りとその実践を進めてまいります。具体的な取り組み内容については、2「サステナビリティに関する考え方及び取組」(4) 戦略をご参照ください。
配当政策
3 【配当政策】
当社は、利益配分につきましては、収益状況に対応した配当を行うことを基本としておりますが、何よりも先ず安定的な配当の継続を重要な方針といたしております。内部留保につきましては、財務体質の強化を進めるとともにその充実を図り堅実な経営基盤の確保に努めてまいります。
当社は、期末配当による年1回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。
また、「会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる。」旨を定款に定めております。
当事業年度の剰余金の配当につきましては2024年5月31を効力発生日として、期末配当を1株当たり60円とさせていただくことを2024年4月25日開催の取締役会で決定いたしました。