事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
| セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| (単一セグメント) | 2,991 | 100.0 | 154 | 100.0 | 5.2 |
3 【事業の内容】
(1) 開発システムの特徴
当社は、独立系(資本依存、ベンダー依存がない)システム開発会社として、創業以来、官公庁に向けシステム開発を行う「公共系事業」を展開してまいりました。2007年より、銀行、生命保険会社、証券会社に向けシステム開発を行う「金融・法人系事業」を新たに開始し、現在はこの2事業が当社の主力事業となっております。
「公共系事業」、「金融・法人系事業」のいずれにおいても、国家機構や社会インフラを支える重要システムであることから、安定したシステム稼働が必須であり、システム開発後も継続的な保守、サポート及びシステム改修、アップデートが必要となります。
また、ITシステムとしても個々に固有なシステムであることから、その開発はスクラッチ開発が基本となります。そのため、1プロジェクト案件ごとに、開発だけでなく、その後の保守やアップデートも含めて、長期の継続的な案件となることが当社事業の特徴の1つとして挙げられます。
(2) システム受注の特徴
当社の主たる事業である「公共系事業」、「金融・法人系事業」の案件受注は、当社が直接クライアントより受注するのではなく、発注者である官公庁や金融機関から、資本力や実績を有するメーカーやシステムインテグレーターに発注されます。
メーカーやシステムインテグレーターが案件を受注するにあたっては、単体(1社)で受注するケースはほとんどなく、システム開発や運用、保守、サポートを行う複数のパートナー企業と共同で提案内容を構築し、受注している状況です。
当社などのパートナー企業は、メーカーやシステムインテグレーターが官公庁や金融機関より案件を一括受注後、担当領域について個別発注する形となります。
官公庁、金融機関からの発注は、基本的には入札制度に基づき決定されております。入札にあたって提案内容のうち、参画するパートナー企業(履行体制)も評価の対象となることから、パートナー企業においても過去の開発実績や信用力が重要となります。
また、メーカーやシステムインテグレーターに選ばれる技術力を有していることが必須となります。当社は、創業以来、40年近くの官公庁システムの開発実績を有しており、当社自らが官公庁の入札に直接に参加するための入札資格を有していることから、システムインテグレーターやメーカーからも実績等含め厚い信頼(※)を得ております。
加えて、首都圏に取引実績のある78社(2025年12月期実績:39社)を持ち、当社では対応できない特殊案件、スポット開発など短期の契約への対応を図っております。
案件選定については、システムインテグレーター各社によって、プロジェクトのマネジメント手法が多岐にわたり、またその中でも事業部門別によっても特徴があります。そのため、不採算案件になるリスクが高い業態でもあります。しかしながら当社では、案件選定の段階からシステムインテグレーターから要求されるQCD(品質・コスト・納期)と当社の強みやエンジニアの強みを総合的に判断し選定しているため、不採算案件に繋がるリスクを低減することが出来ております。
※当社は、2025年に株式会社NTTデータのビジネスパートナーに認定されております。また、株式会社NSD及び株式会社CIJのコアパートナーに認定されております。
(3) 「公共系事業」の特徴
「公共系事業」の特徴といたしましては、当社が創業当時より注力している分野であり、大きく分けて「システム開発業務」と「官公庁業務」の2つの業務があります。
「システム開発業務」では、官公庁、自治体、教育分野におけるシステムの開発をシステムインテグレーターと共に行っており、官公庁向け基幹業務の大規模なシステム更改を着実に受注し、システムのライフサイクル全般にわたり、継続的に事業を展開することを事業の柱としております。
主なシステムの関与実績は以下のとおりです。
① 国税電子申告・納税システム(e-Tax)
国税庁が運営する、国税に係る申告・申請・納税に係るオンラインサービスで、所得税、消費税、贈与税、印紙税、酒税などの申告や法定調書の提出、届出や申請などの各種手続を、インターネットを通じて行うことができるものです。
また、税金の納付も、ダイレクト納付やインターネットバンキング、ペイジー(Pay-easy)対応のATMを利用して行うことができます。
e-Taxを利用することで、自宅や事務所などから申告や納税などの手続を行うことが可能です。また、e-Taxに対応した税務・会計ソフトを利用すれば、会計処理や申告などのデータ作成から提出までの一連の作業を電子的に行うことができ、事務の省力化やペーパーレス化につながります。
(e-Tax連携イメージ)
② 輸出入・港湾関連情報処理システム(NACCS)
NACCS(Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System)は、入出港する船舶・航空機及び輸出入される貨物について、税関その他の関係行政機関に対する手続及び関連する民間業務をオンラインで処理するシステムであります。
システムでは、船舶・航空機の入港、輸入貨物の到着から国内引取するまで、輸出貨物の運送引受けから船舶・航空機搭載までの一連の税関手続及び関連民間業務を一元的に処理しております。
③ 社会保険関連システム
厚生労働省及び日本年金機構では、「提供するサービスの質の向上」、「業務運営の効率化」、「業務運営における公正性の確保」を基本理念として、公的年金に係る業務・システムの抜本的な見直しによる最適化の取り組みを進めており、当社では、この取り組みにおいて、株式会社NTTデータのパートナー企業として、当該システム構築に関与しております。
公的年金業務として、国民年金及び厚生年金保険等の被保険者の適用、各種保険料の徴収、年金給付等の各種給付及びこれに関する相談対応を行っており、この業務に使用する社会保険オンラインシステムとして、記録管理システム、基礎年金番号管理システム、年金給付システムが存在します。今回の取り組みでは、年金記録問題や社会保障・税番号制度などを踏まえながら、3つのシステムのうち、記録管理システム及び基礎年金番号管理システムを刷新し「年金業務システム」として再構築を図っております。
出典:日本年金機構HP 業務・システムの刷新の概要より「システム刷新イメージ」
④ 航空交通管制情報処理システム
航空交通管制情報処理システムは、航空機の安全運航及び定時運航を図り、かつ管制業務等の円滑な実施を支援するためのシステムであり、各空港・航空交通管制部に設置されているもので、当社では、空路設計システム、航空交通管理システムに携わるほか、シミュレータ開発などにも関与しております。
(航空交通管理業務)
ア)飛行計画経路の管理
秩序ある交通流を形成するための飛行計画経路を設定し、混雑や悪天を回避するための経路変更等の調整を実施。
イ)管制承認の発出
管制区管制所の空域(セクター)や空港の管制能力(管制処理容量)と交通量を監視して、航空機の計器と管制の指示を頼りに飛行すること(IFR)の承認(管制承認)を管制機関を経由して発出する。
ウ)交通流制御の実施
管制処理容量を超える交通量が予測される場合には、次の方法により交通流制御を実施し、空港や空域に航空機が集中しすぎないように、最大かつ適正な飛行機の流れ(交通流)を維持する。
ⅰ.出発予定の航空機に対し適切な出発時刻(出発制御時刻/EDCT)、出発間隔等を指定する。
ⅱ.飛行中の航空機について、混雑空域へ入域させる間隔や時期等の管制上の取扱を指定する。
出典:国土交通省ホームページ 航空交通流管理
(https://www.mlit.go.jp/koku/content/001358783.pdf)より
その他、下表表-1のシステムの関与実績を有しております。
表-1
「官公庁業務」では、一般競争落札に付された業務に対し積極的に取り組み、官公庁業務のスペシャリストによるサービスを提供しております。具体的な実績といたしましては、2010年より国土交通省航空局の事業である、「航空管制官訓練教官派遣業務」を受託し、羽田、成田、仙台、新潟、函館の各空港、航空保安大学校等数多くの拠点に教官派遣事業を行っておりました。また、2013年カナダのモントリオールで開催された第38回ICAO総会に関して、国土交通省航空局より開催支援業務を受託した実績もあります。
(4) 「金融・法人系事業」の特徴
「金融・法人系事業」の特徴といたしましては、金融系のシステム開発に必要な深い業務知識・理解をもつ経験豊富な技術者が主に業務を担当しており、メガバンク、地銀、信託などの銀行業務、生命保険、損害保険などの保険業務、証券会社の基幹システム及び周辺システムの開発を行っております。Fintech分野における個人財務管理システムの開発実績を保有し、時代変化に合わせた市場深耕を実施しております。代表的な開発事例といたしましては、下表表-2の実績を有しております。また、国内地域開発にも対応しており、国内地域の協力会社のコントロール等を実施しております。
① 銀行
勘定系システムでは、流動性預金、固定性預金、内国・外国為替など銀行業務の基幹となる機能についての開発実績があります。情報系システムでは、データウェアハウス、データマート、与信審査、顧客管理、収益管理、不動産、リテール分析についての開発実績があります。その他、合併対応、外接系では全銀システム・日銀ネット、SWIFTなど、店頭取引デリバティブの分析・評価、インターネットバンキング、営業店端末などチャネル系システム等の実績もあります。メガバンクをはじめとした業態変更に合わせ、オムニチャネルやバックオフィス系業務のRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)についての開発及び導入支援を実施しております。
また、昨今では、マネーロンダリングといった銀行の不正利用を防ぐためのシステムや、インターネットバンキングにおいて、SoE(System of Engagement)とSoR(System of Records)とを組み合わせて成り立つSoI(System of Insight)の概念の元、利用者の取引状況に合わせたキャンペーン告知を行う仕組みの構築など、時代の潮流に合わせた開発を行っています。
② クレジットカード会社
世界的にキャッシュレス化が進む中、キャッシュレス化は世界の潮流であります。経済産業省が提唱するキャッシュレスビジョンなどの政策的な後押しもあり、今後より一層拡大していく流れであります。一次元バーコード、QRコード含めた複数のコード決済事業者との共同接続サービスなど決済業務のペイメントサービス、BCP(ビジネス・コンティニュイティ・プラン)、営業支援、関連請求、与信管理、顧客管理システム、カードブランドの統合等の開発実績があります。
③ 生命/損害保険会社
生命保険各社向けには新契約管理・保全、収納・請求、代理店管理、成績/業績管理、データウェアハウス・分析などのシステムや営業職員向けの顧客管理、営業支援、設計書・申込書作成などのシステム、定額年金・変額年金、保険数理(保険料計算・責任準備金)についての実績を有しております。損害保険各社向けには契約管理、請求、満期管理など、また、保険商品や業務解析力を活かした損害調査についての開発実績があります。
④ 証券会社
証券会社のフロントシステムにおける顧客情報やファンド情報等各種照会、コンプライアンス関連、口座開設、注文約定管理、銘柄管理などの営業店販売支援などの開発実績を保有しております。バックオフィスシステムにおいては、各種属性管理、残高管理、注文や約定計算、決算処理、帳票管理などの開発実績を保有しております。外部接続系では証券保管振替機構や日本銀行との照合や決済機能、また、デリバティブ取引におけるリスク管理や外国為替証拠金取引におけるレート生成、カバーロジックなどついても開発支援を行っております。証券業務に長けたエンジニアが豊富な経験とノウハウを駆使し、お客様のニーズに的確にお応えしております。
表-2
以上の説明を事業系統図によって示すと次のようになります。
(5) エンジニアの特徴
当社のエンジニアの特徴として、永年IT開発の現場に携わってきた熟練エンジニアと、高いポテンシャルを持つ若手のエンジニアの両方が多く在籍していることが挙げられます。
熟練エンジニアは、ITに関する専門的な知識だけでなく、公共系、金融系のシステム開発に必要な深い業務知識も有しており、専門領域において豊富な実績を積み重ねています。彼らはOJTを通じて、若い世代に技術や業務知識を継承しております。
若手エンジニアは、熟練エンジニアから従来の技術や業務知識を継承しながら、ポテンシャルを十分に活かし、クラウドやDX、生成AIなど、新しい技術領域の関連知識についても積極的にキャッチアップをしています。
熟練エンジニアの持つ経験知と若手エンジニアの持つ新技術を互いに掛け合わせることで、時代の潮流の変化に対応可能なエンジニアが多数在籍していることが特徴です。
また、生産性向上、品質向上を実現しております。顧客提唱の開発用特殊ツールセットを使用できる人員を増やす社内施策を実施するほか、若手エンジニアと熟練エンジニアでの相互補完体制でコストを抑え、生産性向上を実現し、さらに熟練エンジニアが経験に基づいたPDCAサイクルを回していくことで、顧客満足度の向上と品質向上を図っております。
① 人事評価制度について
当社ではエンジニアの成長を支援し、長く活躍してもらうべく、採用・配置、能力開発、評価、報酬が連動した人事制度の充実に力を入れております。
評価では、年に複数回上長との面談を行い常に会社や部門と社員ひとりひとりの目指すベクトルをあわせ「やる気」を高めております。
報酬は、職能等級をベースに自己研鑽には資格報奨制度、プロジェクト業績には優秀システム褒賞制度などを設け多角的な観点で決定しております。
② 人材育成について
能力開発では、高いビジネスマインドを基本にヒューマンスキルと、テクニカルスキルを兼ね備えた人材の育成を目指しております。社員ひとりひとりに長期的なキャリアプランを作成し、「最終目標のために何が必要か」という発想で、段階的なスキルアップを養成し、理想的なキャリアパス形成を支援しております。
具体的には、階層別教育の一環として、全社員を対象に外部研修を実施し、必要に応じ目的別教育や選抜教育を積極的に実施しております。
新卒採用においては、入社前のトレーニングとして、入社後の実践的な集合研修の前に、コンピュータの基礎、プログラミングの基礎、データベース、ネットワーク等のIT技術者としての基礎的な知識をe-ラーニングにより行っております。入社後は、3ヶ月間新入社員研修として、開発に多く用いられるJavaのフレームワークを利用した実践的な開発トレーニングを行っております。同時に、社会人としてのマナー研修や、挨拶、名刺交換等の基本動作研修も行います。
中途未経験者採用においては、採用時に独自方法で能力を数値化することにより採用ミスマッチを防いでおります。また、3ヶ月間の入社後研修においても、プログラミングだけでなく開発工程全般の基礎知識を教育しています。また、理解度についても独自方法で数値化し、現場配属後にも負担とならないレベルに引き上げる工夫を施しています。
加えて、ユニークな「資格報奨制度」として、資格認定取得者への受験費用負担、手当支給制度を設けております。手当支給については、恒久的ではなく、給付期間を設けることで、エンジニアが資格を取得したことに満足せず、より上位の資格を目指すよう促すものとなっております。
業績状況
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末と比較して61,983千円減少し、1,105,849千円になりました。その主な変動要因は売上高の増加により売掛金が14,303千円増加した一方、借入金の返済等により現金及び預金が70,509千円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末と比較して16,613千円減少し、151,855千円になりました。その主な変動要因は、有形固定資産のうち建物の減価償却1,289千円、工具、器具及び備品の減価償却2,257千円、投資有価証券の売却により3,774千円及び保険契約の解約により保険積立金が6,836千円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末と比較して80,281千円減少し、376,605千円になりました。その主な変動要因は1年内返済予定の長期借入金が50,000千円、外注費の減少により買掛金が13,444千円、未払法人税等が7,716千円及び未払費用が3,369千円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末と比較して90,000千円減少し、104,000千円になりました。その変動要因は借入金の返済により長期借入金が90,000千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して91,683千円増加し、777,100千円になりました。その主な変動要因は、配当金支払により14,472千円減少したものの、当期純利益の計上により、108,108千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調を維持したものの、不透明な状況が継続しました。賃上げの進展により個人消費は持ち直しましたが、物価上昇の影響から実質購買力の改善は限定的でありました。また、企業においては、設備投資が内需を下支えした一方、海外経済の減速や地政学リスクを背景に輸出や製造業の回復は鈍化しました。加えて、金融緩和策からの転換に伴う金利の動向にも注意が必要な状況であります。
当社が事業を展開する情報サービス産業におきましては、生成AI、クラウド及びデータ分析を軸に持続的な成長を遂げており、また、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)は実証段階から本格導入へ移行し、基幹業務へのAI組み込みや業務自動化、データ利活用サービスの需要が拡大しております。加えて、サイバー攻撃の高度化を背景にセキュリティ分野への投資も増加傾向にあります。一方でIT人材不足は依然として深刻であり、これに伴う人材獲得競争の激化や人件費の増加により、収益環境が悪化する可能性もあり、内製化支援、IT人材が豊富な海外拠点や海外企業への委託、省力化技術の導入が業界全体の重要な課題となっております。
このような当社を取り巻く環境の中、主力の官公庁に向けた「公共系事業」は、前事業年度において、国税関連システム及び関税関連システムの次世代システム開発が佳境を迎え大きく売上を伸ばしましたが、当事業年度はこれらの開発が一巡し、売上の確保が厳しいと予想されましたが、国税関連システムでは、次世代システム開発において継続して受注を確保しました。また、関税関連システムにおいては、次世代システム開発後の体制縮小を余儀なくされましたが、他の公共系システム開発については堅調に受注したことにより、「公共系事業」の売上の落ち込みを最小限にとどめることができました。一方、「金融・法人系事業」は、前事業年度において、前述の次世代システム開発により「公共系事業」に人材を供給したことにより、売上の確保に苦戦いたしましたが、当事業年度は次世代システム開発後の体制縮小により人材を確保し、「法人系事業」を中心に前事業年度と比較して大きく売上を伸ばしました。この結果、当事業年度の売上高は、前事業年度をやや上回る結果となりました。
売上原価については、継続的に経験者採用及び未経験者採用を積極的に行ったことにより、未経験者を中心に計画通りの採用をいたしましたが、なお慢性的な人員不足が継続しております。そのような状況のもと、当事業年度は営業本部の組織変更を実施し、「公共系事業」及び「金融・法人系事業」共に開発要員の配置転換を行った結果、外注加工費の抑制が可能となり、売上原価は減少いたしました。また、販売費及び一般管理費については、必要以上の経費の支出を抑制した一方、開発人員の採用、育成につながる採用募集費・教育研修費、上場維持費用及び事業税負担が増加した結果、販売費及び一般管理費は前事業年度を僅かに上回る結果となりました。
この結果、当事業年度の売上高は2,990,619千円(前年同期比1.4%増)、営業利益は154,499千円(同31.2%増)、経常利益は158,898千円(同40.9%増)、当期純利益は108,108千円(同47.1%増)となりました。
当社はシステム開発事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ70,509千円減少し、587,721千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の増加は66,377千円となりました。その主な要因は、税引前当期純利益163,811千円を計上した一方、投資有価証券売却益4,913千円、保険解約返戻金6,262千円、売上債権の増加額14,303千円、仕入債務の減少額13,444千円及び法人税等の支払額54,822千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の増加は17,584千円となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,513千円、保険積立金の積立による支出4,519千円等があった一方、保険積立金の解約による収入17,618千円及び投資有価証券の売却による収入6,000千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の減少は154,472千円となりました。その主な要因は、長期借入金の返済による支出140,000千円、及び配当金の支払額14,472千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績を事業区分別に示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
主力の官公庁に向けた「公共系事業」は、前事業年度において、国税関連システム及び関税関連システムの次世代システム開発が佳境を迎え大きく売上を伸ばしましたが、当事業年度はこれらの開発が一巡し、売上の確保が厳しいと予想されましたが、国税関連システムでは、次世代システム開発において継続して受注を確保しました。また、関税関連システムにおいては、次世代システム開発後の体制縮小を余儀なくされましたが、他の公共系システム開発については堅調に受注したことにより、「公共系事業」の売上の落ち込みを最小限にとどめ、前期比4.3%減の2,331,071千円となりました。一方、「金融・法人系事業」は、前事業年度において、前述の次世代システム開発により「公共系事業」に人材を供給したことにより、売上の確保に苦戦いたしましたが、当事業年度は次世代システム開発後の体制縮小により人材を確保し、「法人系事業」を中心に前事業年度と比較して大きく売上を伸ばし、前期比28.3%増の659,547千円となりました。この結果、当事業年度の売上高は、前事業年度を1.4%上回る2,990,619千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価については、継続的に経験者採用及び未経験者採用を積極的に行ったことにより、未経験者を中心に計画通りの採用をいたしましたが、なお慢性的な人員不足が継続しております。そのような状況のもと、当事業年度は営業本部の組織変更を実施し、「公共系事業」及び「金融・法人系事業」共に開発要員の配置転換を行った結果、外注加工費を抑制することができ、更には旅費交通費の削減もあり、売上原価は前期比0.4%減の2,431,449千円となりました。この結果、当事業年度の売上総利益は、前事業年度を9.7%上回る559,169千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費については、必要以上の経費の支出を抑制した一方、開発人員の採用、育成につながる採用募集費・教育研修費、上場維持費用及び事業税負担が増加した結果、販売費及び一般管理費は前期比3.3%増の404,669千円となりました。この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度を31.2%上回る154,499千円となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
営業外収益においては、預金金利の上昇による受取利息の増加、及び役員退任に伴う保険の解約返戻金を計上したことから、営業外収益は前期比172.0%増の10,328千円となりました。一方、営業外費用は支払利息を5,929千円計上いたしました。この結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度を40.9%上回る158,898千円となりました。
(特別利益、特別損失及び当期純利益)
特別利益に関しましては、政策保有株式であった㈱NTTデータの株式を、日本電信電話株式会社(NTT)による㈱NTTデータに対する公開買い付けに応じた結果、投資有価証券売却益4,913千円計上いたしました。その結果、当事業年度の税引前当期純利益は、前事業年度を45.3%上回る163,811千円となりました。
また、税引前当期純利益が大きく増加した結果、法人税等合計は前期比41.8%増の55,702千円となり、前事業年度に比べ16,419千円増加いたしました。
以上の結果、当期純利益は前事業年度を47.1%上回る108,108千円となり、前事業年度に比べ34,630千円増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況・検討内容
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金需要のうち主なものは、受注拡大のための人件費及びビジネスパートナーに支払う外注費や、人員獲得のための採用募集費であります。
当社は、この資金需要を満たすための資金は、原則、営業活動によるキャッシュ・フローを財源としておりますが、円滑な事業運営上必要な運転資金を安定的に確保するため、また、財務の健全性・安定性を維持するため、金融機関からの借入により資金調達を行っております。資金調達を行う際には、期間、国内外の金利動向等、また、自己資本比率やROEといった財務指標への影響など財務健全性の維持を図りながら、安定した資金調達を実施して参ります。
なお、当事業年度末における有利子負債の残高は194,000千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は587,721千円となっております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたりましては、経営者による会計上の見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、個々の項目については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりです。