2025.10.21更新

コーポレートストーリー

価値創造に関する情報ソースがAIによって要約されています。 情報ソース: 統合報告書 2024

サマリ

東洋炭素は等方性黒鉛やSiC/TaCコーティング黒鉛、C/Cコンポジット、黒鉛シートなどで「どこにもないものを、あるに」を実践。素材は国内一括製造、各地域で加工する“地産地消”と直販90%超の現場密着で、Si・SiCエピ装置用黒鉛部材でグローバルトップシェアを確立。中計では半導体向けを成長軸に攻めの投資と人材育成で付加価値を徹底追求。

目指す経営指標

・2028年度:売上高880億円、営業利益220億円、営業利益率25%、ROE12%、EBITDA約310億円(マージン約35%)
・2024–2028年度:設備投資累計765億円(半導体向け中心に能力増強)
・配当性向30%以上(安定還元方針)
・2030年度:環境貢献製品売上比率35%(連結)
・2030年度:GHG排出量原単位30%削減(2019年度比・単体)
・2030年度:重大クレーム件数0件(連結)

専門用語

■「どこにもないものを、あるに」
東洋炭素のコアメッセージで、既存市場にない材料・部材を自ら生み出し、産業の“当たり前”にしていくという事業姿勢を指します。

■等方性黒鉛(Isotropic Graphite)
粒子が均一で、縦横で性質差が出にくい高機能黒鉛。高温・高真空でも寸法安定性と機械特性に優れ、半導体装置部材や高精度治具に使われます。

■SiC/TaCコーティング黒鉛
黒鉛表面に炭化ケイ素(SiC)や炭化タンタル(TaC)を被覆した部材。プラズマや腐食性ガスへの耐性、発塵の低減、長寿命化を狙う半導体プロセス用の高付加価値仕様です。

■C/Cコンポジット(Carbon/Carbon)
炭素繊維で黒鉛を強化した複合材。軽量で衝撃・熱衝撃に強く、炉内治具や高温環境の構造部材などに用いられます。

■黒鉛シート
薄膜状の黒鉛材で、熱を面方向に素早く拡散できるのが特長。電子機器の放熱・断熱用途やシール材として使われます。

■Si/SiCエピ装置用黒鉛部材
シリコン/炭化ケイ素のエピタキシャル(結晶成長)装置に組み込む黒鉛部材の総称。高純度・低発塵・高耐熱が求められ、同社の主力領域です。

■サセプター(Susceptor)
エピ装置内部でウエハーを保持し、加熱を均一化する治具。黒鉛にSiC等をコートして耐食・耐摩耗性を高め、膜厚・結晶品質の均一化に寄与します。

■SiC結晶成長炉内材
SiC単結晶を育成する炉内で使う黒鉛・C/C等の部材群。高温・高雰囲気下でも形状安定と低コンタミを両立し、結晶欠陥の抑制に貢献します。

■地産地消モデル(国内素材×現地加工)
素材を日本で一括製造し、世界各地域の拠点で顧客に近い最終加工・組立を行うサプライチェーン設計。短納期対応と仕様最適化を同時に実現します。

■直販比率90%超
代理店を挟まず、顧客企業と直接やり取りする販売体制。装置ごとの仕様擦り合わせやトラブル即応を可能にし、リピートと高付加価値化につなげます。

■タスクフォース/カテゴリーリーダー
市場・用途別に編成した横断チーム(タスクフォース)と、製品群ごとの責任者(カテゴリーリーダー)で、開発~生産~品質~販売を一気通貫で管理する運営手法です。

■“英語でのグローバル会議”と“一枚岩”
全世界拠点が英語で議論し、意思決定を迅速化する運営スタイル。“One Team(一枚岩)”で投資計画や需給対応を同期させることを意味します。

■環境貢献製品(同社定義)
省エネ・省資源・長寿命化などで環境負荷低減に寄与する製品群の社内区分。売上比率拡大をKPIとして掲げ、事業成長と環境価値の両立を図ります。

■GHG排出量原単位(削減KPI)
製品1単位あたりの温室効果ガス排出量を示す指標。2019年度を基準として30%削減を目標に、工程改善やエネルギー転換を進めます。

■重大クレームゼロ(品質KPI)
顧客の操業に大きな影響を及ぼす不具合を“ゼロ”にする品質目標。ISOに基づく管理とデータ活用で、未然防止・再発防止を徹底します。

■非化石原料化(NEDO採択テーマ)
黒鉛関連の原料・工程で化石由来資源への依存を減らす取り組み。公的研究支援を活用し、将来の低炭素サプライチェーン構築と競争力強化を狙います。

■機械学習による開発高速化
材料配合・焼成条件・被覆条件などの最適化を機械学習で探索し、試作回数の削減と歩留まり向上を目指す開発プロセスの高度化手法です。