ストーリー・沿革
サマリ
東洋炭素は等方性黒鉛やSiC/TaCコーティング黒鉛、C/Cコンポジット、黒鉛シートなどで「どこにもないものを、あるに」を実践。素材は国内一括製造、各地域で加工する“地産地消”と直販90%超の現場密着で、Si・SiCエピ装置用黒鉛部材でグローバルトップシェアを確立。中計では半導体向けを成長軸に攻めの投資と人材育成で付加価値を徹底追求。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・2024–2028年度:設備投資累計765億円(半導体向け中心に能力増強)
・配当性向30%以上(安定還元方針)
・2030年度:環境貢献製品売上比率35%(連結)
・2030年度:GHG排出量原単位30%削減(2019年度比・単体)
・2030年度:重大クレーム件数0件(連結)
トップメッセージの要約
2. 地産地消(国内素材×現地加工)
3. タスクフォース/カテゴリーリーダー
4. 英語でのグローバル会議と“一枚岩”
5. 配当性向30%以上
用語解説
東洋炭素のコアメッセージで、既存市場にない材料・部材を自ら生み出し、産業の“当たり前”にしていくという事業姿勢を指します。
■等方性黒鉛(Isotropic Graphite)
粒子が均一で、縦横で性質差が出にくい高機能黒鉛。高温・高真空でも寸法安定性と機械特性に優れ、半導体装置部材や高精度治具に使われます。
■SiC/TaCコーティング黒鉛
黒鉛表面に炭化ケイ素(SiC)や炭化タンタル(TaC)を被覆した部材。プラズマや腐食性ガスへの耐性、発塵の低減、長寿命化を狙う半導体プロセス用の高付加価値仕様です。
■C/Cコンポジット(Carbon/Carbon)
炭素繊維で黒鉛を強化した複合材。軽量で衝撃・熱衝撃に強く、炉内治具や高温環境の構造部材などに用いられます。
■黒鉛シート
薄膜状の黒鉛材で、熱を面方向に素早く拡散できるのが特長。電子機器の放熱・断熱用途やシール材として使われます。
■Si/SiCエピ装置用黒鉛部材
シリコン/炭化ケイ素のエピタキシャル(結晶成長)装置に組み込む黒鉛部材の総称。高純度・低発塵・高耐熱が求められ、同社の主力領域です。
■サセプター(Susceptor)
エピ装置内部でウエハーを保持し、加熱を均一化する治具。黒鉛にSiC等をコートして耐食・耐摩耗性を高め、膜厚・結晶品質の均一化に寄与します。
■SiC結晶成長炉内材
SiC単結晶を育成する炉内で使う黒鉛・C/C等の部材群。高温・高雰囲気下でも形状安定と低コンタミを両立し、結晶欠陥の抑制に貢献します。
■地産地消モデル(国内素材×現地加工)
素材を日本で一括製造し、世界各地域の拠点で顧客に近い最終加工・組立を行うサプライチェーン設計。短納期対応と仕様最適化を同時に実現します。
■直販比率90%超
代理店を挟まず、顧客企業と直接やり取りする販売体制。装置ごとの仕様擦り合わせやトラブル即応を可能にし、リピートと高付加価値化につなげます。
■タスクフォース/カテゴリーリーダー
市場・用途別に編成した横断チーム(タスクフォース)と、製品群ごとの責任者(カテゴリーリーダー)で、開発~生産~品質~販売を一気通貫で管理する運営手法です。
■“英語でのグローバル会議”と“一枚岩”
全世界拠点が英語で議論し、意思決定を迅速化する運営スタイル。“One Team(一枚岩)”で投資計画や需給対応を同期させることを意味します。
■環境貢献製品(同社定義)
省エネ・省資源・長寿命化などで環境負荷低減に寄与する製品群の社内区分。売上比率拡大をKPIとして掲げ、事業成長と環境価値の両立を図ります。
■GHG排出量原単位(削減KPI)
製品1単位あたりの温室効果ガス排出量を示す指標。2019年度を基準として30%削減を目標に、工程改善やエネルギー転換を進めます。
■重大クレームゼロ(品質KPI)
顧客の操業に大きな影響を及ぼす不具合を“ゼロ”にする品質目標。ISOに基づく管理とデータ活用で、未然防止・再発防止を徹底します。
■非化石原料化(NEDO採択テーマ)
黒鉛関連の原料・工程で化石由来資源への依存を減らす取り組み。公的研究支援を活用し、将来の低炭素サプライチェーン構築と競争力強化を狙います。
■機械学習による開発高速化
材料配合・焼成条件・被覆条件などの最適化を機械学習で探索し、試作回数の削減と歩留まり向上を目指す開発プロセスの高度化手法です。
沿革
2【沿革】
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年月 |
事項 |
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1947年7月 |
近藤カーボン工業株式会社を大阪市西淀川区(登記簿上は香川県三豊郡観音寺町(現 香川県観音寺市))において資本金198千円で設立 |
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1948年9月 |
大阪市西淀川区に登記簿上の本店移転 |
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1949年11月 |
社名を東洋炭素株式会社に変更 |
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1956年5月 |
米国 ナショナルカーボン社と代理店契約を締結 |
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1957年8月 |
西ドイツ リングスドルフカーボン社と日本総代理店契約を締結 |
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1961年2月 |
香川県三豊郡柞田町(現 香川県観音寺市)に四国工場(1980年5月に東炭化工株式会社として分離)を設置 |
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1962年4月 |
本社工場内に研究所(1989年6月に大阪研究センターへ昇格、1995年2月に大野原技術開発センターへ移設)を設置 |
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1974年3月 |
香川県三豊郡大野原町(現 香川県観音寺市)に大野原工場(1994年3月 大野原技術開発センターに改組、2007年12月 東洋炭素生産技術センターに改称)を設置 |
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1975年2月 |
本社工場を廃止し、大野原工場へ集約 |
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1981年8月 |
香川県三豊郡大野原町(現 香川県観音寺市)に萩原工場を設置 |
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1985年12月 |
香川県三豊郡詫間町(現 香川県三豊市)に詫間工場(1995年2月 詫間事業所に改組)を設置 |
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1986年3月 |
米国 イリノイ州にTOYO TANSO AMERICA,INC.を設立 |
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1987年4月 |
米国 オレゴン州にTTA,INC.を設立 |
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1987年7月 |
TTA,INC.がTOYO TANSO AMERICA,INC.を合併 |
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1987年9月 |
TTA,INC.をTTAMERICA,INC.に社名変更 |
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1988年8月 |
フランス トラッピス市にGRAPHITES TECHNOLOGIE ET INDUSTRIE S.A.を設立 |
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1991年4月 |
イタリア ミラノ市にGRAPHITES TECHNOLOGY APPLICATIONS S.R.L.を設立 |
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1991年5月 |
米国 ペンシルベニア州にPENNGRAPH,INC.を設立 ドイツ リンデン市にGTD GRAPHIT TECHNOLOGIE GMBHを設立(2000年3月 ランゲンス市へ本店移転) |
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1991年11月 |
台湾台北市に株式取得により精工碳素股份有限公司を設置(2001年9月 桃園縣(現 桃園市)へ本店移転) |
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米国 オレゴン州(登記簿上はデェラウェア州)にTOYO TANSO USA, INC.を設立 |
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1992年8月 |
TTAMERICA,INC.を清算 |
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1994年8月 |
中国上海市に上海東洋炭素有限公司を設立 |
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1997年1月 |
イタリア ミラノ市に全株式取得によりTOYO TANSO EUROPE S.P.A.を設置 |
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1998年3月 |
TOYO TANSO EUROPE S.P.A.がGRAPHITES TECHNOLOGY APPLICATIONS S.R.L.を合併 |
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1998年5月 |
TOYO TANSO USA, INC.がPENNGRAPH,INC.を合併 |
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1999年4月 |
福島県いわき市にいわき工場を設置 |
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1999年9月 |
大阪府豊中市に全株式取得により大和田カーボン工業株式会社を設置 |
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2001年4月 |
詫間事業所に第二工場を設置 |
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2001年6月 |
米国 オレゴン州(登記簿上は デェラウェア州)にADVANCED GRAPHITE,INC.を、ペンシルベニア州(登記簿上は デェラウェア州)にTOYO TANSO PA GRAPHITE,INC.を設立 TOYO TANSO USA, INC.のPENNGRAPH DIVISIONを分割し、TOYO TANSO PA GRAPHITE,INC.に営業譲渡 |
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2003年9月 |
中国上海市に上海東洋炭素工業有限公司を設立 |
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2004年5月 |
ADVANCED GRAPHITE,INC.およびTOYO TANSO PA GRAPHITE,INC.を清算 |
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2005年4月 |
中国済寧市に嘉祥東洋炭素有限公司を設立 |
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2006年3月 |
東京証券取引所市場第一部に株式を上場 |
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2006年9月 |
韓国 ソウル市にTOYO TANSO KOREA CO.,LTD.を設立 |
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2007年12月 |
大阪市北区梅田に本社を移転 |
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2008年2月 |
GRAPHITES TECHNOLOGIE ET INDUSTRIE S.A.をTOYO TANSO FRANCE S.A.に社名変更 |
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2008年3月 |
タイ バンコク市にTOYO TANSO(THAILAND)CO.,LTD.を設立(2008年8月 バングプリー市へ本店移転) |
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2010年2月 |
詫間事業所に第三工場を設置 |
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2010年8月 |
シンガポールにTOYO TANSO SINGAPORE PTE. LTD.を設立 |
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2011年3月 |
インド ベンガルール市にTOYO TANSO INDIA PRIVATE LIMITEDを設立 |
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2013年4月 |
トルコ イスタンブール市にTOYO TANSO GRAPHITE AND CARBON PRODUCTS INDUSTRY AND COMMERCIAL A.Sを設立 |
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2013年11月 |
大阪市西淀川区に本社を移転 |
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2014年9月 |
中国平湖市に東洋炭素(浙江)有限公司を設立 |
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2015年5月 |
インドネシア 西ジャワ州にPT. TOYO TANSO INDONESIAを設立 |
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2015年12月 |
メキシコ グアナファト州にTOYO TANSO MEXICO S.A. DE C.V.を設立 |
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2017年6月 |
当社が所有する嘉祥東洋炭素有限公司の持分全部を嘉祥県正大炭素製品有限公司に譲渡(嘉祥東洋炭素有限公司は連結子会社から除外) |
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2018年12月 |
TOYO TANSO GRAPHITE AND CARBON PRODUCTS INDUSTRY AND COMMERCIAL A.Sを清算 |
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2019年6月 |
中国成都市に成都東洋炭素工業有限公司を設立 |
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2020年6月 |
ATNグラファイト・テクノロジー株式会社に資本参加 |
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2020年8月 |
TOYO TANSO INDIA PRIVATE LIMITEDを清算 |
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2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行 |
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2024年1月 |
大阪市北区梅田に本社を移転 |
関係会社
4【関係会社の状況】
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名称 |
住所 |
資本金又は出資金 |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合(%) |
関係内容 |
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役員の兼任 (人) |
資金援助等 (百万円) |
営業上の取引 |
設備の賃貸借 |
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(連結子会社) |
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東炭化工㈱ (注)4,5 |
香川県 三豊市 |
百万円 65 |
炭素製品の製造 |
100.0 |
- |
短期借入金 800 |
当社へ製品を販売 |
あり |
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大和田カーボン工業㈱ (注)4 |
大阪府 豊中市 |
百万円 18 |
炭素製品の製造 |
100.0 |
- |
短期借入金 300 |
当社へ製品を販売 |
なし |
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TOYO TANSO USA, INC. (注)4,6 |
米国 オレゴン州トラウトデール市 |
千米ドル 107 |
炭素製品の製造販売 |
100.0 |
- |
短期貸付金 369 長期貸付金 3,583 |
当社より半製品を購入 |
なし |
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TOYO TANSO EUROPE S.P.A. (注)4 |
イタリア ミラノ市 |
千ユーロ 500 |
炭素製品の製造販売 |
100.0 |
1 |
短期貸付金 431 長期貸付金 491 |
当社より半製品を購入 |
なし |
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TOYO TANSO FRANCE S.A. (注)4 |
フランス トラッピス市 |
千ユーロ 200 |
炭素製品の製造販売 |
100.0 |
1 |
短期貸付金 21 長期貸付金 52 |
当社より半製品を購入 |
なし |
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GTD GRAPHIT TECHNOLOGIE GMBH (注)4 |
ドイツ ランゲンス市 |
千ユーロ 3,100 |
炭素製品の製造販売 |
100.0 |
- |
短期貸付金 207 長期貸付金 2,209 |
当社より半製品を購入 |
なし |
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上海東洋炭素有限公司 (注)1,3,7 |
中国 上海市 |
千人民元 122,754 |
炭素製品の製造販売 |
100.0 (30.0) |
- |
- |
当社より半製品を購入 |
なし |
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上海東洋炭素工業有限公司 |
中国 上海市 |
千人民元 49,660 |
炭素製品の製造販売 |
100.0 |
- |
- |
当社より半製品を購入 |
なし |
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東洋炭素(浙江)有限公司 |
中国 浙江省 平湖市 |
千人民元 36,760 |
炭素製品の製造 |
100.0 |
- |
- |
当社より半製品を購入 |
なし |
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成都東洋炭素工業有限公司 (注)3 |
中国 四川省 成都市 |
千人民元 13,733 |
炭素製品の製造販売 |
100.0 (75.0) |
- |
- |
- |
なし |
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精工碳素股份有限公司 (注)3 |
台湾 桃園市 |
千NT$ 18,750 |
炭素製品の製造販売 |
97.2 (2.8) |
- |
- |
当社より半製品を購入 |
なし |
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(持分法適用関連会社) |
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上海永信東洋炭素有限公司 |
中国 上海市 |
千人民元 8,942 |
炭素製品の製造販売 |
45.0 |
- |
- |
- |
なし |
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ATNグラファイト・テクノロジー㈱(注)4 |
和歌山県 和歌山市 |
百万円 490 |
炭素製品の製造販売 |
34.5 |
- |
債務保証 102 |
当社へ原材料を販売 |
なし |
(注)1.特定子会社であります。
2.上記子会社には有価証券届出書または有価証券報告書を提出している会社はありません。
3.議決権の所有割合の( )内は間接所有割合で内数であります。
上海東洋炭素有限公司と精工碳素股份有限公司に対するものは東炭化工株式会社が所有しております。
成都東洋炭素工業有限公司に対するものは上海東洋炭素工業有限公司が所有しております。
4.資金援助等の金額は2024年12月31日現在であります。
5.東炭化工㈱の登記簿上の所在地は大阪市西淀川区であります。
6.TOYO TANSO USA, INC.の登記簿上の所在地はデラウェア州であります。
7.上海東洋炭素有限公司については、売上高(連結会社相互間の内部売上を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
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名称 |
主要な損益情報等 |
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売上高 (百万円) |
経常利益 (百万円) |
当期純利益 (百万円) |
純資産額 (百万円) |
総資産額 (百万円) |
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上海東洋炭素有限公司 |
9,251 |
731 |
560 |
13,902 |
16,742 |