人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数28,543名(単体) 113,639名(連結)
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平均年齢39.9歳(単体)
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平均勤続年数17.6年(単体)
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平均年収8,292,871円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社(当社及び連結子会社)の状況
(2024年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は就業人員数(連結会社から連結会社以外への出向者を除き、連結会社以外から連結会社への出向者を含む。)であり、嘱託・臨時従業員を含まない。
2 臨時従業員数は、[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載している。
(2) 提出会社の状況
(2024年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は就業人員数(他社への出向者を除き、他社からの出向者を含む。)であり、嘱託・臨時従業員を含まない。
2 臨時従業員数は、[ ]内に当事業年度の平均人員を外数で記載している。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含む。
(3) 労働組合の状況
提出会社の労働組合である日本製鉄労働組合連合会のほか、複数の連結子会社で労働組合が組織されています。2024年3月31日現在の組合員数は71,596名です。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
なお、雇用管理区分ごとの実績は次のとおりである。
マネジメントグループ 63%、アシスタントマネジメントグループ 67%、グローバルグループ 80%、ワイドエキスパートグループ 66%、エリアグループ 64%
3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号に定める育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
4 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
正規雇用労働者においては、それぞれの社員の役割とそれに伴う配置のあり方に応じて、注2に記載の5つの区分を設定し、区分別の給与制度としている。
各区分の給与制度及び評価・運用は、男女の別なく全社員同一としているが、同一区分内でも男女における平均勤続年数が異なること、男女それぞれの社員数に占める各区分の構成比が異なることから、賃金差異が発生している。
②連結子会社
[製鉄事業]
[エンジニアリング事業]
[ケミカル&マテリアル事業]
[システムソリューション事業]
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもの、又は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号に定める育児休業等の取得割合を算出したものである。
なお、次の会社においては雇用管理区分ごとの実績を公表している。
日鉄物産:正社員100%
山陽特殊製鋼㈱:総合職 100%、一般職 該当者なし、技術職 78%(いずれも正社員)
日鉄ステンレス㈱:マネジメントグループ 66%、アシスタントマネジメントグループ・総合グループ 75%、専門グループ(スタッフ系)0%、専門グループ(製造・整備系)47%
黒﨑播磨㈱:正社員 34%
日鉄建材㈱:正社員 41%
日鉄SGワイヤ㈱:正社員100%、非正規社員 該当者なし
日鉄プロセッシング㈱:正社員 33%、非正規社員 該当者なし
日鉄物産システム建築㈱:正社員 100%、非正規社員 0%
日鉄ステンレス鋼管㈱:正社員 66%、非正規社員 該当者なし
日鉄テクノロジー㈱:正社員 72%、非正規社員 該当者なし
ワコースチール㈱:正社員 0%、非正規社員 0%
日鉄精密加工㈱:正社員 0%、非正規社員 0%
㈱エムエムアイ:正規社員 100%、非正規社員 0%
日鉄ビジネスサービス東日本㈱:正社員 25%、嘱託・パート社員 該当者なし
日鉄エンジニアリング㈱:チーフ以上 47%、グローバルスタッフ(事務系) 45%、グローバルスタッフ(技術系) 100%、エキスパートスタッフ・非正規社員 該当者なし
日鉄環境エネルギーソリューション㈱:正社員 45%、非正規社員 0%
3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号に定める育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
4 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
各社においては、社員の役割等によって複数の区分を設定しているが、各区分の給与体系及び評価・運用は、男女の別なく全社員同一としている。男女の賃金差異は、主に各区分の構成比、平均勤続年数、勤務形態(三交替勤務等)、管理職比率、勤務時間等の差異により生じている。
なお、次の会社においては、パート・有期労働者について、正規雇用労働者の所定労働時間で換算した人員数を元に平均年間賃金を算出している。
日鉄ステンレス㈱、王子製鉄㈱、日鉄プロセッシング㈱、日鉄ステンレス鋼管㈱、日鉄電磁㈱、テックスエンジソリューションズ㈱、日鉄エンジニアリング㈱、日鉄ソリューションズ九州㈱
5 女性社員は在籍していない。
6 「-」は、当該指標を開示していないことを示している。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
当社は、日本製鉄グループ企業理念において「常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスの提供を通じて、社会の発展に貢献」する旨を定めており、サステナビリティ課題への対応が当社グループの存立・成長を支える基盤であると認識しています。
当社は、このような認識のもと、取締役会において、安全衛生、環境(気候変動対策を含む)、防災、品質、人材育成やダイバーシティ&インクルージョン等、サステナビリティ課題におけるマテリアリティ(重要課題)を定め、それぞれの主管部門が中心となって取組みを推進しています。リスク及び機会を含めたこれらの取組み状況については、目的・分野別に副社長を委員長とする全社委員会等で審議した後、経営会議・取締役会に報告されています。また、各分野のリスク管理に関する事項等を含む内部統制全般については、内部統制担当の副社長を委員長とし、四半期毎に開催する「リスクマネジメント委員会」において、取組み状況を審議・確認し、重要事項については経営会議・取締役会に報告されています。当社の取締役会は、これらの仕組みを通じて、経営上の重要なリスク管理の監督を行っています。なお、当社のガバナンスの仕組みについては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」において記載しています。
(2)気候変動対策に関するガバナンス、リスク管理、戦略、指標及び目標
当社は、気候変動対策を経営の最重要課題と位置付け、当社独自の取組みとして「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050」を公表し、2050年カーボンニュートラルの実現に向けてチャレンジしています。当社グループのCO2排出量は当社が約9割を占めることに加え、グループ各社の事業特性により気候変動対策は異なることから、以降は当社の取組みについて記載します。
①ガバナンス及びリスク管理
当社は、気候変動対策について、全社委員会として設置したグリーン・トランスフォーメーション推進委員会及び環境政策企画委員会で報告・審議を行っています。グリーン・トランスフォーメーション推進委員会では主にカーボンニュートラル推進に係る重要な諸案件を、環境政策企画委員会では環境政策全般に係る事項を主な議題としており、リスクの認識、諸施策の進捗確認、方針決定等を行っています。各委員会は、各委員会が主管する事項を担当する副社長が委員長を務め、少なくともそれぞれ年2回以上開催されています。それぞれの委員会における審議内容のうち、重要な事項については、経営会議・取締役会に報告されています。取締役会は、定期的に報告を受けることにより経営上の重要なリスク管理の監督を行っています。
②戦略、指標及び目標
当社は、2050年カーボンニュートラル社会実現に向け、2021年3月に「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050」を公表しました。当社は、2050年カーボンニュートラルの実現にチャレンジし、「社会全体のCO2排出量削減に寄与する高機能鋼材とソリューションの提供」及び「鉄鋼製造プロセスの脱炭素化によるカーボンニュートラルスチールの提供」という2つの価値を提供することで、サプライチェーンでのCO2削減の実現を目指します。
当社は、2050年カーボンニュートラルの達成に向けて、2030年にCO2排出量を2013年比30%削減する目標を掲げています。これについては、大型電炉での高級鋼製造、高炉水素還元(COURSE50)、既存プロセスの低CO2化、効率生産体制構築等により実現を目指しています。
2050年に向けては、大型電炉による高級鋼の量産製造、Super COURSE50等の高炉水素還元法の開発を通じたCO2排出の抜本的削減、水素による還元鉄製造等の超革新的技術にチャレンジし、CCUS等によるカーボンオフセット対策等も含めた複線的なアプローチでカーボンニュートラルを目指します。
なお、CO2排出量の前期の確定値及び当期の暫定値については、2024年9月頃発行予定の統合報告書で開示する予定としています(https://www.nipponsteel.com/ir/library/annual_report.html)。
これらの取組みを通じて、当社が提供する「社会全体のCO2排出量削減に貢献する製品・ソリューション技術」を総称するブランドとしてNSCarbolex®を立ち上げました。NSCarbolex®は、当社が提供する2つの価値を表すNSCarbolex® Neutral と NSCarbolex® Solutionの2つのブランドにより構成されます。
「NSCarbolex® Neutral」は、当社が実際に削減したCO2排出量をプロジェクト毎に把握し、マスバランス方式を活用して任意の製品に割り当てた鉄鋼製品で、この排出削減量、任意の製品への割当量は、ともに第三者機関の保証を受けたものです。社会における脱炭素ニーズが急速に高まるなか、いち早く脱炭素化に取り組むことは、お客様の競争力を高めることに繋がるものと考えています。当社は、NSCarbolex® Neutralの安定的な供給体制を早期に構築することで、お客様の脱炭素化に貢献していきます。
また、「NSCarbolex® Solution」は、社会におけるCO2排出量削減に寄与する高機能製品・ソリューション技術です。自動車の製造時・走行時のCO2排出量削減に寄与する「NSafe®-AutoConcept」、モーターの高効率化や送配電網におけるエネルギーロス削減に寄与する「高効率電磁鋼板」、建設現場の生産性向上等に寄与する建材ソリューションブランド「ProStruct®」、水素社会の実現に寄与する高圧水素用ステンレス鋼「HRX19®」などの高機能製品・ソリューション技術を通して、社会の様々な場面においてCO2排出量の削減に貢献していきます。
(3)人的資本に関する戦略、指標及び目標
①戦略
a.人的資本経営方針
当社グループは「常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスの提供を通じて社会の発展に貢献する」ことを基本理念に掲げています。また、経営理念において「人を育て活かし、活力あるグループを築きます。」と掲げ、従来から重要なテーマとして人材育成に取り組んでいます。
当社グループでは、事業戦略を共有しグループ一体となった経営を行いつつも、人材育成及び社内環境整備については、グループ各社の事業特性を踏まえた取組みを各々で実施しているため、以降は当社の取組みについて記載します。
当社は「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を目指して成長し続けることを念頭に、中長期経営計画の4つの柱の諸施策に加え、外部環境に左右されない厚みを持った事業構造への転換にも取り組んでいます。これらを着実に実行するため、人への投資を行い、社員が持つ力を最大限に引き出し、生産性・実力をさらに向上させるべく各種施策を推進しています。
b.人材育成方針
1) 経営人材育成
当社の将来を担う経営人材の育成として、「経営・組織マネジメント」、「財務・経営戦略等の事業管理スキル」、「グローバルマネジメント」等を習得するための以下4つの研修を役職の段階に応じて設けています。
2) スタッフ系人材育成
スタッフ系社員の人材育成についても、企業理念や経営方針に基づく組織戦略をもとに、人材育成を効果的に実行し、定着していくために「人材育成PDCA」を定めています。個人別の育成計画を策定し、1年間の具体的な計画に基づき上司・部下間のアサイン・コミットメント(アサコミ)シートによる対話を基軸としたOJTを行っています。年度末に上司・部下間で育成状況を振り返り、次年度の育成計画につなげる仕組みとしており、成果を確かめながら、各組織の戦略を遂行できる人材を計画的に育成しています。
<スタッフ系人材育成PDCA>
OFF-JTについては、各役割・役職に求められる知識やスキルを各人が習得し、社員全体の能力向上を図る階層別教育、各人の育成ニーズに応じた選択型研修に加え、経営戦略の実現を支える育成施策を織り込み、人材育成を進めています。
<経営戦略の実現を支える人材育成>
3) 操業整備系人材育成
操業整備系社員の人材育成については、長期雇用を前提とした技術・技能の蓄積をたゆみなく実践するために、習得すべき技能の一覧を「技能マップ」として明確にしたうえで、OJTによる育成PDCAを回しています。
また、OJTを補完するOFF-JTについては、基礎技能習得を行うとともに、現場発の知恵(=現場技術)の創出力を引き上げるための職場リーダー教育や技能伝承を狙ったベテラン層教育も行っています。
<操業整備系人材育成・研修体系>
c.社内環境整備方針
近年の人口減少による採用競争の激化や個人のキャリア観の多様化・労働市場の流動化等の大きな環境変化のなかにおいて、当社経営戦略の実現に向けては、人材の確保と従業員のさらなる活躍推進が極めて重要です。
当社では経営の最重要課題の一つとして、基盤となるダイバーシティ&インクルージョンの推進に加え、様々な人事・広報施策を実施しています。
・人材の確保
これまで実施している安定的な新卒採用や、高い専門性を有する博士人材を活用するポスドク研究員の採用等に加えて、アルムナイ採用を含む積極的な経験者採用の実施や、学生等の求職者のみならず、幅広い世代での当社認知度向上に向けた広報施策も展開しています。また、初任給を含む、従業員の処遇条件の引上げも実施しました。
・配置・育成施策
社内対話・コミュニケーションの促進や、中堅・若手社員の海外派遣等の挑戦・成長の機会付与を通して、従業員のエンゲージメント向上施策を強化しています。直近では配置・育成施策の一環として、社内公募・社内起業制度を開始しています。
・ダイバーシティ&インクルージョン
1) 女性活躍の推進
従来から法定水準を上回る制度の導入や24時間対応可能な保育所等、女性従業員が働きやすい労働環境を整備するとともに、採用の拡大に取り組んできました。より一層の活躍推進に向けて、女性管理職数の中長期目標を設定し、キャリア研修の新設等、ライフイベントを見越した育成施策の充実、社内の風土醸成のためのダイバーシティマネジメント及びアンコンシャスバイアスに関わる教育等を進めています。
2) 多様な事情を抱える人材が活躍できる働き方・休み方の実現
多様な属性・事情を抱えるすべての人材が、有限である時間を最大限有効に活用し、個々人の能力を最大限発揮するという観点から、より柔軟で多様な働き方を追求すべく、テレワークの活用はもとより、勤務制度の拡充を進めています。足元では、単身赴任者に関わる制度の拡充や、育児・介護等のため短時間勤務を利用する社員について、フレックス勤務の適用を可能とする制度改定等を行っており、社員がさらに活き活きと生産性高く持てる力を最大限発揮する働き方を追求することで、生産性の向上及びワークライフバランスの実現を目指しています。
また、個々の事情に合わせた柔軟な休み方の実現に向けた環境整備も進めています。年次有給休暇の取得促進に加え、育児期の子を持つ男性社員の積極的な育児参画を促す観点から、配偶者が出産した男性社員全員に、育児休業・関連休暇の取得を推奨する取組みを進めています。さらに、高齢化が進展するなかでの仕事と介護の両立支援制度や様々な用途で利用できる失効年休積立て制度等を設けるとともに、社員が制度を利用し易い風土の醸成にも努めています。
3) 65歳までの能力最大発揮を目指した健康マネジメントの展開
「安全と健康はすべてに優先する最も大切な価値であり、事業発展を支える基盤である」という当社グループの安全衛生基本方針のもと、当社では、65歳に引き上げた定年退職まで、社員一人ひとりが心身ともに健康で最大限のパフォーマンスを発揮しながら働き、活力溢れる会社になることを目指し、疾病の未然予防及び早期発見・早期治療を確実に実行する健康推進施策に取り組んでいます。具体的には、「こころとからだの健康づくり」推進として、健康診断メニューの充実、検診受診の促進・受診後のフォロー強化及び脳心疾患対策としての生活習慣改善保健指導等の取組みを行っています。
また、グローバル事業展開を支えるため海外で勤務する社員が安心して働けるよう、帯同家族も含めた定期的なフォロー、当社産業医の海外事務所巡回、現地の医療機関や生活環境の調査及び海外勤務者との面談等により必要なアドバイス等を実施し、施策の充実を図っています。
② 指標及び目標
上記戦略を着実に推進するため、女性活躍、働き方・休み方、人材育成等に関するKPIを設定し、取組みを加速していきます。当社グループではグループ各社の事業特性を踏まえた各々の取組みを実施しており、連結グループとしての目標設定は実施していないため、当社の指標及び目標を記載します。
*1 各年度の昇格実施日現在の数値である。
*2 鉄鋼需要の大幅減に伴う減産への対応として実施した臨時休業の影響があった。
*3 定量目標を設定していない。
*4 2021年度は減産下で実施した教育訓練を含む。