2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 8,656 100.0 672 100.0 7.8

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、当社(㈱オービーシステム)及び子会社2社で構成されており、技術革新が急速に進む情報サービス産業において、システムインテグレーション(注1)サービスの提供を役務としており、既存技術の強化に取組むとともに、生成AIやクラウドコンピューティングなど新たな技術領域にも事業を展開し、社会全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)(注2)推進に貢献しております。

当社グループは、この50年の歴史の中で、㈱日立製作所及びBIPROGY㈱と40年以上、三菱電機ソフトウエア㈱と30年以上にわたりシステム開発実績を積み重ねることで、ビジネスパートナーとしての関係を築いており、売上高の大きな割合を占める大口取引先となっております。

 

当社グループ事業は、システムインテグレーションサービス事業の単一セグメントでありますが、事業戦略上、事業領域を「金融事業」、「産業流通事業」、「社会公共事業」、「ITイノベーション事業」の4つのサービスラインに区分しております。

各サービスラインの概要及び特徴と、協力会社との連携は以下のとおりであります。

 

(1)サービスラインの概要

① 金融事業

銀行、保険、証券、クレジットの各分野のシステムインテグレーション、コンサルティング、ソフトウェアの設計・開発・保守等、ソフトウェア開発の全領域に対応した総合的なサービス事業を、顧客であるエンドユーザや国内ITメーカ、元請システムインテグレーターからの受託開発、運用保守を中心に展開しております。

当サービスラインは、以下の分野で構成しております。

<銀行分野>    基幹系三大業務(預金、貸出、為替)及び付随業務、周辺業務のシステム開発、保守並びにミドルウェア(注3)の開発、保守

<保険分野>    損害保険業務(火災、自動車)及び生命保険業務(養老、終身、医療)のシステム
開発、保守

<証券関連分野>  保管振替システムの構築

<クレジット分野> 請求管理業務及び審査業務、個人ローン業務のシステム開発、保守

 

② 産業流通事業

産業流通、マイコン、医療の各分野は東京・名古屋・大阪に組織を配置し、ソフトウェアの設計・開発・保守全般における総合サービス事業を、顧客であるエンドユーザや国内ITメーカ、元請システムインテグレーターからの受託開発、運用保守を中心に展開しております。

当サービスラインは、以下の分野で構成しております。

<産業流通分野>  流通/医薬大手ユーザや自動車関連システムの開発、保守

<マイコン分野>  家電製品のマイコンソフト、モータ・車載・IoTなどの組み込みソフトの開発

<医療分野>    自社製品「臨床検査システム/CLIP」(注4)、「健診システム/MEX-Plus」(注5)の販売及び顧客ニーズに即したカスタマイズ開発、保守

 

③ 社会公共事業

社会基盤(電力ICT、社会インフラ)分野、交通分野、メディア情報分野、公共分野、文教・教育系分野のシステムインテグレーション、コンサルティング、ソフトウェアの設計・開発・保守等、ソフトウェア開発の全領域に対応した総合的なサービス事業を、顧客であるエンドユーザや国内ITメーカ、元請システムインテグレーターからの受託開発を中心に展開しております。

当サービスラインは、以下の分野で構成しております。

<電力ICT分野>   電力託送システム(注6)の開発、保守

<社会インフラ分野> 道路、河川、ダム等の監視制御システムの開発

<交通分野>     旅客案内情報システムの開発

<メディア情報分野> クラウド環境でのビッグデータ加工システム(注7)の開発、保守、運用

<公共分野>     自治体業務のパッケージ導入や稼働維持並びに官公庁のシステム再構築

<文教・教育系分野> 教学事務(入試・教務・学生生活)及び教育支援システムの開発、保守

 

④ ITイノベーション事業

自社の競争力強化に向け、先端技術をリードする人材育成及び、さまざまな事業領域のデジタルソリューションサービス事業拡大に向け、元請システムインテグレーターとの協業を推進しております。また、各分野のシステム全体を支えるフロントシステムエンジニア(注8)として、システム全体の見積り、業務支援アプリケーションパッケージの設定、オンプレミスシステム(注9)及びクラウドシステムのインフラ構築、プロジェクトマネジメントのサービス事業を、顧客であるエンドユーザや国内ITメーカ、元請システムインテグレーターからの受託開発、運用保守を中心に展開しております。

当サービスラインは、以下の分野で構成しております。

<システム基盤ソリューション分野> オンプレミス環境におけるシステム開発、保守

<クラウドソリューション分野>   パブリッククラウド環境への移行・同環境におけるシステム開発、保守、データ利活用ソリューションの開発、保守

<金融ソリューション分野>     クレジットカードシステム、投資信託システム等の開発、保守

 

(2)サービスラインの特徴

① 金融事業

都銀・地銀のほか、流通系銀行の勘定系システムに加え、ネットバンキングシステムなどのサブシステムの開発・保守を基盤事業としておりますが、オープンイノベーション(注10)に関わるDX化へと基軸を移行しつつあります。

これらDX化への取組みとしまして、次世代オープン勘定系システム(注11)開発への参画、保険分野での現行システムをサーバ環境で動作させるためのマイグレーション(注12)事業及び、ビッグデータ活用に向けたシステムのオープン化事業への参画等のDX化事業にも注力しております。

 

② 産業流通事業

産業流通分野では、ビッグデータを活用した受注予測システムの構築やクラウドコンピューティング需要が増加しており、DX関連事業は伸長しております。これまで培った要素技術に加え、分野間での技術融合による新しいソリューション事業の構築を目指し、量販店向けの販売管理、物流管理システム開発等に参画しております。

また、マイコン分野では、これまで培った開発技術によって、モータ制御(FOC制御など)や車載、IoT関連などの組み込みソリューション事業の拡大に注力しております。

さらに、医療分野では、AIを活用したシステム操作をサポートする機能を実装した臨床検査システム「CLIP-Version5.1 AI」を2025年4月に発表し、販売を開始しております。高齢化等による来院患者数の増加により臨床検査も増加の一途をたどっており、「CLIP-Version5.1 AI」は検査業務に対する効率化のニーズに寄与するシステムとなっております。

新健診システム「MEX-Plus」含め、ご利用いただいております全国の病院・施設システムの更改や新しい顧客へのさらなる導入を目指しております。

 

③ 社会公共事業

メディア情報分野では、クラウド環境でのビッグデータ加工システム開発を中心とした、DX化に力を入れ顧客ニーズに対応しております。この一環として、電力ICT分野のシステム開発にも積極的に取組んでおり、大きな成長分野となっております。

また、公共分野では自治体のガバメントクラウド(注13)(Gov-Cloud)活用の本格化を見据えて、自治体情報システムの標準化対応へ参画する等、DX化事業にも注力しております。

 

④ ITイノベーション事業

当サービスラインの主な特徴は、顧客ファーストの観点で、一人ひとりがお客様目線で考え、お客様の事業継続、発展に貢献し、お客様に近いところでシステム全体を支えるフロントシステムエンジニアとして活動している集団であります。

顧客のDX化事業を含めた業務改革の取組みを支援するシステム開発や、元請システムインテグレーターとの協業によるデジタルソリューション事業の拡大に注力しております。

 

(3)協力会社との連携

顧客ニーズの高度化、オープン化(注14)の進展によるシステムの複雑化が進み、開発の難易度がますます増加しております。各サービスラインにおいては、システムインテグレーションサービスの提供に当たって、システムの構築にかかる顧客ニーズに柔軟に応えられるよう当社グループの社員のみならず、当社グループと協力会社(外注先)が技術を共有し連携して一体となってプロジェクトに参画しております。

当社グループでは協力会社のシステムエンジニアが当社グループと一体になれるよう安定的、継続的な発注、定期的な情報交換を実施し、長期的な協力関係を構築できるよう推進しており、大型プロジェクトへの参画可能な環境を整えております。

 

(注)1.システムインテグレーションとは、利用目的に合わせて、多種多様のハードウェア・ソフトウェア・メディア・通信ネットワークなどのなかから最適のものを選択し、組み合わせて、コンピュータシステムを構築することであります。

2.DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術の活用によって企業のビジネスモデルを変革し、新たなデジタル時代にも十分に勝ち残れるように自社の競争力を高めていくことであります。

3.ミドルウェアとは、OS(基本機能を提供するオペレーティングシステム)と、アプリケーション(各種業務処理の遂行に特化したソフトウェア)との間に位置付けられ、OSが提供する基本機能を用いてアプリケーションの開発負担を軽減することに重点を置いたソフトウェアのことをいいます。

4.自社製品「臨床検査システム/CLIP®」とは、血液、血清、細菌、病理、生理といった各検査部門ごとにデータ管理する分散型処理機構と検査室の依頼、検査データを一元管理する臨床検査システムです。

5.自社製品「健診システム/MEX-Plus®」とは、病院及び健診センターにおける、人間ドックや企業健診などをサポートする健康診断支援システムです。

6.電力託送システムとは、電力会社が所有する送配電網を利用して需要家に電気を供給する電力小売事業者に対して、請求する託送料金を送電線の使用量に応じて計算するシステムです。

7.当社開発のビッグデータ加工システムには、テレビメーカ視聴ログを活用する各種システムがあります。

8.フロントシステムエンジニアとは、ユーザの要望を的確に把握し、ITの技術をどう活かせば要望を満たせるかユーザと一緒に考え、システム導入に向けユーザと一緒にプロジェクトを推進していくエンジニアをいいます。

9.オンプレミスシステムとは、サーバやソフトウェアなどの情報システムを、使用者が管理している施設の構内に機器を設置して運用することです。

10.オープンイノベーションとは、メーカやベンダに拘らず、異業種、異分野が持つ技術やアイデア、サービス、ノウハウを組み合わせ、革新的なビジネスモデルにつなげる方法論です。

11.次世代オープン勘定系システムとは、㈱静岡銀行と㈱日立製作所が共同開発したオープン基盤上で稼働する勘定系システムです。㈱日立製作所は本システムを製品化し、他の金融機関への導入を進めています。

12.マイグレーションとは、サーバを移行することです。最近では、クラウド環境への移行が主流となってきております。

13.ガバメントクラウドとは、政府の情報システムについて、共通的な基盤・機能を提供する複数のクラウドサービス(IaaS、PaaS、SaaS)の利用環境のことです。

14.オープン化とは、従来、大規模な情報システムで採用されていた、メーカごとに非公開の固有の仕様を持つメインフレーム(大型汎用機)を中核とするシステム構成から、標準規格や公開仕様に基づく汎用製品を主体としたシステム構成に置き換えることです。

 

 

[事業系統図]

当社グループの主要なサービスライン別に、当社グループと顧客等との関連を事業系統図で示すと以下のとおりであります。

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は3,834,416千円となり、前連結会計年度末に比べ102,605千円減少いたしました。これは主に、売掛金が244,744千円増加した一方、現金及び預金が346,946千円減少したことによるものであります。固定資産は3,785,722千円となり、前連結会計年度末に比べ1,251,510千円増加いたしました。これは主に、投資有価証券が493,973千円、のれんが426,557千円、顧客関連資産が267,944千円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は7,620,138千円となり、前連結会計年度末に比べ1,148,905千円増加いたしました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は1,238,714千円となり、前連結会計年度末に比べ186,721千円増加いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が98,052千円、賞与引当金が44,201千円、支払手形及び買掛金が42,793千円増加したことによるものであります。固定負債は682,843千円となり、前連結会計年度末に比べ377,415千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が173,627千円、繰延税金負債が87,422千円、退職給付に係る負債が69,109千円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は1,921,558千円となり、前連結会計年度末に比べ564,136千円増加いたしました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は5,698,580千円となり、前連結会計年度末に比べ584,769千円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が391,193千円、その他有価証券評価差額金が141,432千円増加、自己株式が53,171千円減少したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は74.8%(前連結会計年度末は79.0%)となりました。

 

b.経営成績の状況

当連結会計年度における国内経済は、中東地域をめぐる情勢や米国の通商政策の動向、原材料や食料品をはじめとした物価上昇など経済の回復基調を下押しするリスクはあったものの、雇用環境の改善や賃上げの進展、設備投資の増加に加え、生成AI・クラウドサービス・DX(デジタルトランスフォーメーション)関連投資が下支えし、景気は緩やかな持ち直し基調で推移しました。

当社グループが属する情報サービス業界におきましては、レガシーシステムの刷新、クラウド活用を軸としたDX投資が継続し、特に生成AIを活用した業務効率化・新サービス開発が一段と進展しました。IT関連企業に対する需要は底堅い一方、システムエンジニア等のIT関連人材の不足は続いており、人材の確保・育成が業界共通の課題となっています。

こうした環境のもと、当社グループはクラウド、生成AI、ビッグデータなどのDX関連事業を成長の柱とした2027年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進してきました。中期経営計画の2年目となる当連結会計年度におきましても、不足するIT人材を確保するため、経験者採用への積極的な取組みを継続しつつ、新人を含め、生成AIをはじめとしたDX人材の教育・育成に注力し、早期の戦力化を図るとともに、技術力向上を目的とした各種資格取得の推進にも力を入れてまいりました。また、資本業務提携(M&A)による事業拡大を推進するとともに、M&A後の統合プロセスにも注力することでシナジーの最大化を図ってまいりました。

 

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高8,655,781千円(前年同期比12.6%増)となりました。なお、売上高の前年同期比較につきましては、下記当社グループのサービスライン別の業績をご覧ください。利益面につきましては、積極的な採用に伴う人件費や社内人材教育費の増加、M&Aによるのれん償却額の増加等がありましたが、売上総利益率の改善などもあり、営業利益672,439千円(同19.5%増)、経常利益727,055千円(同18.9%増)となりました。また、政策保有株式の縮減等による投資有価証券売却益118,598千円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益599,736千円(同23.6%増)となりました。

 

なお、当社グループは、システムインテグレーションサービス事業の単一セグメントであるため、事業戦略上の事業領域である「金融事業」、「産業流通事業」、「社会公共事業」及び「ITイノベーション事業」の4つのサービスライン別に業績の概要を記載しております。

 

当社グループのサービスライン別の業績を示すと、次のとおりであります。

 

前連結会計年度

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

売上高

 

(千円)

7,684,716

8,655,781

112.6

 

金融事業

(千円)

3,052,608

3,482,390

114.1

産業流通事業

(千円)

2,308,605

2,510,119

108.7

社会公共事業

(千円)

1,722,130

1,991,821

115.7

 

ITイノベーション事業

(千円)

601,373

671,449

111.7

営業利益

(千円)

562,699

672,439

119.5

経常利益

(千円)

611,333

727,055

118.9

親会社株主に帰属する当期純利益

(千円)

485,246

599,736

123.6

 

(a)金融事業

金融事業は、銀行、保険、証券、クレジットの各分野におけるソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開しております。

主力である銀行分野におきましては、大型案件の終了により受注が一時的に減少し、厳しい事業環境となりましたが、第2四半期から参画したATM関連ソフトウェア開発案件に加え、新規案件の受注も確保でき、来期以降の業績回復に向けた事業基盤の強化を進める一年となりました。また、保険及びその他の分野では、積極的な営業活動により既存案件の拡大や新規案件の獲得が進み、事業は安定的かつ堅調に推移いたしました。

この結果、売上高は3,482,390千円(前年同期比14.1%増)となっております。

(b)産業流通事業

産業流通事業は、産業流通、マイコン、医療の各分野におけるソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開しております。

主力である産業流通分野におきましては、自動車関連システムや大手家電量販店向けシステム案件を中心に、堅調に推移いたしました。一方、マイコン分野におきましては、米国の関税政策の影響もあり、車載系案件の受注が減少いたしました。また、医療分野におきましては、医療機関を取り巻く経営環境の厳しさを背景に検査システムパッケージの販売は減少いたしましたが、新規導入に向けた営業強化により、来期の販売拡大を目指して取組みを進めてまいりました。

この結果、売上高は2,510,119千円(前年同期比8.7%増)となっております。

(c)社会公共事業

社会公共事業は、電力ICT分野、社会インフラ分野、メディア情報分野、公共分野、文教・教育系分野におけるソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開しております。

主力である電力ICT分野、メディア情報分野につきましては、堅調に推移いたしました。社会インフラ分野におきましては、開発体制の強化も順調に進み、受注拡大につなげることができました。一方、公共分野は、自治体向けの地方税管理システム案件が端境期に入ったことで厳しい状況が続きましたが、自治体標準化やガバメントクラウド関連の案件は堅調に推移いたしました。また、今後の需要拡大を見据えて開発体制の強化も継続してまいりました。

この結果、売上高は1,991,821千円(前年同期比15.7%増)となっております。

 

 

(d)ITイノベーション事業

ITイノベーション事業は、システム全体を支えるフロントシステムエンジニアとして、受託開発及び運用保守を中心に事業を展開しております。

クラウドソリューション分野におきましては、Microsoft社が提供する「Azure」を活用したアプリケーション開発案件を拡大することができました。また、生成AIを活用した提案活動を強化し、受注拡大に努めてまいりました。

システム基盤ソリューション分野では銀行系システムの基盤構築案件を、金融ソリューション分野では投資信託案件をそれぞれ計画通りに受注することができ堅調に推移いたしました。また、来期に向けた開発体制強化を図り、クラウドソリューション分野及び金融ソリューション分野の受注拡大に努めてまいりました。

この結果、売上高は671,449千円(前年同期比11.7%増)となっております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ203,745千円増加し、2,242,260千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は329,436千円(前連結会計年度は461,992千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が845,653千円、法人税等の支払額が332,101千円、投資有価証券売却益が118,598千円、売上債権の増加額が87,281千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は146,115千円(前連結会計年度は444,892千円の支出)となりました。これは主に、定期預金の預入及び払戻による収入(純額)が598,369千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が247,031千円、投資有価証券の取得及び売却による支出(純額)が168,993千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は271,806千円(前連結会計年度は184,130千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額が208,367千円、長期借入金の返済による支出が63,179千円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をサービスラインごとに示すと、次のとおりであります。

サービスライン名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

金融事業

(千円)

2,858,668

114.9

産業流通事業

(千円)

2,006,350

106.4

社会公共事業

(千円)

1,561,705

115.6

ITイノベーション事業

(千円)

525,085

105.0

合計

(千円)

6,951,810

111.7

(注)金額は製造費用によっております。なお、サービスラインに共通して発生する品質管理等費用(36,519千円)は上記には含めておりません。

 

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をサービスラインごとに示すと、次のとおりであります。

サービスライン名称

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

金融事業

3,441,062

114.7

769,125

128.5

産業流通事業

2,547,287

108.1

488,149

115.7

社会公共事業

2,034,901

115.8

416,464

124.1

ITイノベーション事業

698,964

114.6

163,978

120.2

合計

8,722,215

112.9

1,837,718

123.1

(注)1.金額は販売価格で表示しております。

2.当連結会計年度において、受注残高が著しく増加いたしました。これは主に、連結子会社が増加したことによるものであります。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をサービスラインごとに示すと、次のとおりであります。

サービスライン名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

金融事業

(千円)

3,482,390

114.1

産業流通事業

(千円)

2,510,119

108.7

社会公共事業

(千円)

1,991,821

115.7

ITイノベーション事業

(千円)

671,449

111.7

合計

(千円)

8,655,781

112.6

(注)1.金額は販売価格で表示しております。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱日立製作所

3,300,176

42.9

2,865,620

33.1

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は7,620,138千円となり、前連結会計年度末に比べ1,148,905千円増加いたしました。また、当連結会計年度末における自己資本は5,698,580千円となり、前連結会計年度末に比べ584,769千円増加いたしました。

以上の結果から、当連結会計年度末における自己資本比率は74.8%(前連結会計年度末は79.0%)となり、前年同期比で4.2ポイント減少いたしました。

 

 

b.経営成績の状況

(売上高、売上原価及び売上総利益)

当連結会計年度の売上高は8,655,781千円となり、前連結会計年度に比べ971,064千円増加(前年同期比12.6%増)いたしました。主な要因としては、企業の旺盛なIT投資による需要拡大及び㈱グリーンキャットを連結の範囲に含めたことによるものであります。

また、売上原価は6,979,818千円となり、前連結会計年度に比べ743,806千円増加(同11.9%増)いたしました。これにより、売上総利益につきましては、前連結会計年度より227,258千円増加(同15.7%増)の1,675,963千円となっております。

当連結会計年度におけるサービスライン別の経営成績(売上高)の状況に関する認識及び分析は、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績の状況 の項目をご参照ください。

 

(販売費及び一般管理費並びに営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,003,523千円となり、前連結会計年度に比べ117,517千円増加(同13.3%増)いたしました。これは主に、昇給や人員増加に伴い給料及び手当が68,113千円、子会社取得に伴いのれん償却額が36,642千円増加したことによるものであります。

その結果、営業利益は672,439千円となり、前連結会計年度に比べ109,740千円増加(同19.5%増)いたしました。

 

(営業外損益及び経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は58,883千円となり、前連結会計年度に比べ10,040千円増加(同20.6%増)いたしました。これは主に、受取利息が8,271千円増加したことによるものであります。また、当連結会計年度の営業外費用は4,268千円となり、前連結会計年度に比べ4,059千円増加(同1,943.6%増)いたしました。これは主に、支払利息が2,413千円増加したことによるものであります。

その結果、経常利益は727,055千円となり、前連結会計年度に比べ115,722千円増加(同18.9%増)いたしました。

 

(特別損益及び税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度の特別利益は118,598千円となり、前連結会計年度に比べ34,510千円増加(同41.0%増)いたしました。これは投資有価証券売却益が34,510千円増加したことによるものであります。

その結果、税金等調整前当期純利益は845,653千円となり、前連結会計年度に比べ150,232千円増加(同21.6%増)いたしました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

以上の結果より、親会社株主に帰属する当期純利益は599,736千円となり、前連結会計年度に比べ114,490千円増加(同23.6%増)いたしました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フローの状況の分析・検討)

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況の項目をご参照ください。

当連結会計年度においては、営業活動の結果得られた資金329,436千円により、財務活動の結果使用した資金271,806千円を賄えており、財務健全性を維持できているものと判断しております。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの主な資金需要は、労務費、外注費、事務所の賃借料並びに経費等の支払いを目的とした運転資金となります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金で賄うことを基本としております。また、業務資本提携等に関連する必要な資金需要に対しては、財務健全性を勘案しながら金融機関からの借入等も含め、柔軟な資金調達を行ってまいります。

なお、当連結会計年度末現在、当社グループは通常の営業上の運転資金に対して十分な規模の現金及び現金同等物を保有しており、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3.会計方針に関する事項」に記載されているとおりであります。この連結財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

 

(のれん及び顧客関連資産)

当社グループは、連結子会社の取得に際し発生したのれん及び顧客関連資産を計上しており、いずれもその効果の及ぶ期間にわたって、定額法により規則的に償却しております。

のれん及び顧客関連資産の評価にあたり用いた将来の事業計画は、将来の不確実な経済状況の変動などによって影響を受ける可能性があり、結果として将来の連結財務諸表において、のれん及び顧客関連資産の減損損失を認識する可能性があります。

 

(受託開発のソフトウェアに係る収益及び費用の計上基準)

当社グループは、受託開発のソフトウェアに係る収益について、原則として、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合に、その進捗を、発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)により見積って収益を認識しております。

収益総額、見積原価総額及び決算日における進捗度について、最新の情報を使用しておりますが、作業内容及び工数等に不確実性を伴う要素が含まれるため、認識された損益に影響を及ぼす可能性があります。

 

(受注損失引当金)

当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末において損失の発生可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる開発案件について、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失を引当計上しております。損失見込額は最新の情報を使用して算定しておりますが、予見不能な事象の発生や作業内容及び工数等に不確実性を伴う要素が含まれるため、見積りと実績に差異が生じる可能性があります。なお、当連結会計年度末におきましては、計上はありません。

 

(プログラム保証引当金)

当社グループは、販売済ソフトウェアの保証期間中における補修費に備えるため、過去の実績に基づく補修見込額及び個別案件に対する補修見込額を引当計上しております。補修見込額は最新の情報を使用して算定しておりますが、予見不能な事象の発生や作業内容及び工数等に不確実性を伴う要素が含まれるため、見積りと実績に差異が生じる可能性があります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループは、システムインテグレーションサービス事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:千円)

 

金融事業

産業流通事業

社会公共事業

ITイノベー

ション事業

合計

外部顧客への売上高

3,052,608

2,308,605

1,722,130

601,373

7,684,716

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

 

(2)有形固定資産

連結貸借対照表の有形固定資産は、全て本邦に所在しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

㈱日立製作所

3,300,176

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:千円)

 

金融事業

産業流通事業

社会公共事業

ITイノベー

ション事業

合計

外部顧客への売上高

3,482,390

2,510,119

1,991,821

671,449

8,655,781

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

 

(2)有形固定資産

連結貸借対照表の有形固定資産は、全て本邦に所在しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

㈱日立製作所

2,865,620

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当社グループは、システムインテグレーションサービス事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。