事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 1,655 | 100.0 | 501 | 100.0 | 30.3 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社の事業内容は次のとおりであります。なお、当社は単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
当社では、企業の予算管理・予算編成・経費予算管理などの管理会計・経営管理を高度化・効率化するための当社独自開発のクラウド対応型経営管理システム「Sactona」の開発・販売・導入・保守・インフラストラクチャー提供を事業とし、多くの国内企業へ導入を行ってきております。
経営管理分野は、個別の企業ごとに集計数値、管理の手法、指標の設定などが異なるので、統一されたシステムの採用が出遅れていた分野と言えます。大多数の会社において担当者が、Microsoft Corporation(以下、「マイクロソフト社」という。)のExcel(注1)に代表される表計算ソフトを使って作成した表を駆使しながら、多大な時間と手間を掛けて作業に取り組まれてきた領域ですが、取扱い情報量や処理の増加に伴い、作業の長期化、ミスの多発、属人化などが問題視されてきております。当社の「Sactona」ならびにコンサルティングサービスは、そうした企業に対するソリューションとして利用が増加しております。
当社は創業以来、情報技術と知見を通して全ての企業、社会のより良い未来の実現に貢献するため、企業や社会のOutlook(見通しや展望)をより見えるようにし、それを企業活動に活かすための製品・サービスを開発・提供してきております。そして私たちは、次の価値観を持って日々の業務に取り組んでおります。
当社は自社開発製品である「Sactona」を継続的に発展・進化させつつ、経営管理の経験を積んだ当社コンサルタントが、顧客のニーズをヒアリングしながら、「Sactona」を基盤として、顧客にとって最適な形でアプリケーションを開発し、導入しております。
基盤となる「Sactona」においては個別のカスタマイズはせず、顧客ごとに異なる帳票管理や運用は「Sactona」上で個別にアプリケーションを開発するやり方を取ることにより、顧客ニーズに合致するシステムを柔軟にかつ経済的に導入、利用することが可能となっております。更に、顧客企業側の簡単な作業により、組織改編等含め修正対応が可能なため、システム運用コストの低減が図られます。
また「Sactona」利用のためのサーバ環境などのインフラストラクチャーについては、顧客企業側で手配、運用するオンプレミスでの利用の他、当社がクラウド環境でインフラストラクチャーを提供するインフラサービスも利用が増加しております。
(1)収益構造
当社の収益は以下の大きく二つの構成で成り立っております。
1.コンサルティングビジネス
①コンサルティング収入
(a) Sactona利用方法等に関する提案・サポート
(b) Sactona機能・範囲拡張に関する提案・サポート
2.ベースビジネス
①製品ライセンス収入
(a) 「Sactona」の利用対価として、利用ユーザ数※に応じて課金される「Sactona」ライセンス利用料(4月から翌3月までの年間利用料。毎年更新)
※利用ユーザ数とは、顧客に所属する個人、顧客から業務委託された個人、又は顧客から業務委託された法人に所属する個人であって、ユーザIDを用いて「Sactona」を利用する人ならびに、「Sactona」から生成されたパッケージに対してデータ入力・更新を行う人数を指します。
(b) サーバへの「Sactona」インストールに掛かる初期費用
②インフラサービス収入※
(a) 当社が外部データセンターを利用して運用・保守する「Sactona」利用のためのインフラストラクチャー利用料
(b) 前項(a)に追加して機能拡張する拡張オプション利用料
※「Sactona」を利用するために必要なOS、ソフトウエア等ならびに「Sactona」をインストールしたサーバをネットワーク上で提供するサービスをインフラストラクチャーサービスと呼称し、その年間あたりの対価として顧客に請求するものを指します。
サービス区分別売上構成の推移 (単位:千円)
(注).コンサルティングビジネス…コンサルティング収入
ベースビジネス…製品ライセンス・インフラサービス収入
(2)顧客属性
当社の顧客企業の属性は以下のとおりになっております。顧客企業の業種は幅広く分布し、製造業が4割、非製造業が6割というウエイトになり、企業規模は「大企業」が中心となっております。
当社の顧客企業数の推移は以下のとおりになっており、顧客数については毎年純増のペースで進捗しております。
なお、当社の解約社数と解約率の推移は以下のとおりになっております。
(注)期中に発生した解約社数を期末の契約社数で除した数字にて算出しております。
「Sactona」その利便性が評価され継続的に利用されるサービスとなっており、直近では一般的なSaaS型プラットフォーマーの解約率より低い水準になっております。
(3)人材
当社のコンサルタントには、高度な専門性と豊富な経営管理に関する業務知識が求められるため、IT・会計・財務分野に精通した人員を外注ではなく正社員として採用し、社内での教育と人材育成に力を入れております。人員推移は以下のとおりになっておりますが、現在コンサルタントは全従業員の約6割になっております。
(単位:人)
当社の機能・範囲拡張コンサルティング比率は以下のとおりになっております。高い利便性を背景に機能・範囲拡張ニーズは強く、直近期ではおよそ6割弱の顧客がそのコンサルティング対象になっております。
(単位:社)
*機能・範囲拡張コンサルティング売上高/コンサルティングビジネス売上高
機能・範囲拡張コンサルティングは前年度までの既存顧客に対するコンサルティング
(4)「Sactona」とは
「Sactona」を使うことで、多くの企業で予実分析管理として使用されているExcelフォーマットをそのまま利用し、入力表を作成することが可能です。使い慣れたExcelなので、利用部門の利用負荷軽減・導入時の効率化が実現できます。
また、各拠点から直接データベースへデータを送信することが可能となっており、情報取り纏め部局の担当者は多数のExcelファイルの収集・データ集計作業から解放され、分析業務などの本来の業務に集中することができます。更に、顧客社内ネットワーク環境上のWebポータルから集計用のExcelファイルを配布、そして収集ができるため、管理業務が大幅に軽減されます。ファイルの編集時や保存時に変更前の履歴が残り、変更履歴が追えるため、利便性の高いものになっております。また、実績情報は顧客の会計システムなどの利用しているシステムと連携し、情報を取り込み、集計結果について時系列対比、計画対比などの可視化により、分析の迅速化、高度化が図られます。
以下では、当社製品の「Sactona」の詳細について記載いたします。
「Sactona」は、管理会計・経営管理を高度化・効率化するためのクラウド対応型経営管理システムです。様々な経営管理業務を支えるために、マイクロソフト社のテクノロジーに準拠して設計・開発された3つの代表的モジュール(注2)により構成されております。
<「Sactona」製品構成>
(5)「Sactona」の特徴
「Sactona」は、中期計画、事業計画、経営計画、予算編成、予算実績管理、見込管理、グループ管理、経費予算管理、プロジェクト管理などの様々な管理会計・経営管理業務への適用が可能なエンタープライズソリューション(注3)であります。主な製品の特徴は以下のとおりであります。
① 予算管理などの様々な管理会計・経営管理業務への適用
当社は、これまでの経営管理業務の高度化・効率化プロジェクトを通じて、様々なノウハウを蓄積してきており、それらを具現化するための機能が「Sactona」に集約されております。「Sactona」を活用することで、次のような経営管理業務の高度化・効率化が可能であります。
・予算編成 予算管理 予実管理 見込管理 経営計画 事業計画
・連結管理 グループ会社管理
・部門別管理 支店管理 販売店管理
・グローバル製品別管理
・アクティビティ別経費予算管理 経費実績管理
・製品モデル別研究開発費管理
・プロジェクト予算管理
・PSI管理(注4)
・業績評価 業績レポーティング
・中長期計画 事業計画
・為替シミュレーション 販売単価シミュレーションなど
② クラウドによるサービス提供
「Sactona」は、顧客のネットワーク上にサーバを設置するオンプレミス形態の他、クラウドによるサービス提供の形態を選択できます。後者はインフラサービスとして提供しておりますが、自社でサーバやミドルウェアを手配して運用・保守する手間から省けます。そのため、経営管理の導入から運用までを迅速に実現できます。
③ ユーザPCでのプログラムのインストールは最低限
「Sactona」を利用した場合、予算編成・見込報告や月次実績報告での各部署・子会社からの報告においては、取り纏め部局の管理者やシステム担当者以外のユーザについては、Excelとブラウザソフト以外のソフトウエアは必要ありません。数十人以上が関与する業務の場合、ユーザPCにプログラムをインストールする必要があるかどうかで導入・運用の負荷が大きく異なります。また、各部署・子会社において利用する画面はExcelそのものであります。Excel類似の行列が配置されたExcelとは異なる独自の入力画面ではありませんので入力担当者に抵抗感はなく、Excelの柔軟性を活かした自由なレイアウトとExcelそのものの操作感が可能であります。
④ 小規模から大規模利用まで広範に利活用が可能
「Sactona」は、マイクロソフト社のテクノロジーに準拠して設計・開発しており、10ユーザの小規模利用から1,000ユーザを超えるような大規模利用まで広範に対応できます。億単位の件数のデータをメモリ上で高速で処理させる技術やサーバを分散構成するなどの技術により、エンタープライズ向け基幹業務システムとしての構成となっております。
⑤ 処理を自動化するAutomation(オートメーション)機能を標準装備
「Sactona」には、Automation機能が標準装備されております。
外貨換算、単純合算、連結消去データ作成、共通費の配賦など定型、定常化された作業は入力フォームからのデータ送信と同時に作成されます。データの取込みから最終的な分析レポート出力までのプロセスを設定、処理が自動化できることにより、作業者の負担を軽減させることが可能となり、その結果「働き方改革」に貢献することができます。
⑥ Excelをはじめとするマイクロソフト社の製品との高い親和性
「Sactona」は、マイクロソフト社の製品や技術との親和性が高いことが特徴であります。プラットフォームとしてはWindows Serverを始めとするOS、データベースエンジンとしてはSQL Server(注5)、ユーザが利用する際のインターフェースはExcelや Microsoft Edge(注6)を組み合わせます。親和性の高さにより、導入時のトラブルも少なく、迅速に展開することが可能になっております。また、マイクロソフト社が提供するクラウドサービス Azureの仮想マシン上でも稼働します。
一方で、WebブラウザはGoogle Chrome、クラウドサービスはアマゾンウェブサービスなどのマイクロソフト社の製品以外の基盤上でも利用可能な設計としており、ユーザの使用環境に応じた幅広い利用が可能となっております。
「Sactona」は、開発言語としては、サーバ機能にC#(注7)、クライアント機能にTypeScript(注8)を活用しており、Visual Studio 2019/2022(注9)、Visual Studio Code(注10)、SQL Serverなどの環境を用いて開発を行っております。また、日々のソース管理はgit-flow(注11)、設計手法にDDD(ドメイン駆動設計)(注12)を取り入れ、開発手法としてはAzure DevOps Server(注13)を使った2週間スプリント(注20)のスクラム(注19)を活用しております。これにより、機動的で柔軟な機能開発が可能となり、持続的な製品機能の向上が図られております。
次に、当社のコンサルティング業務について記載いたします。
当社では、顧客企業の管理会計・経営管理を高度化することで、企業の見通しや展望(Outlook)をよりよく見えるようにするためのコンサルティングサービスを提供しております。
顧客の管理会計・経営管理業務の高度化・効率化のため、管理会計・経営管理分野、そしてシステム設計・開発・運用に専門知識、経験を有したコンサルタントが「Sactona」を活用した、業務設計、アプリケーション構築、システム導入支援を行います。
主なコンサルティング領域は以下となっております。
「Sactona」の販売、導入コンサルティングについては概ね当社主体で行っておりますが、提携パートナーが主体で行う場合も稀にあります。なお、需要の拡大に対応するため、提携パートナーの拡充に現在取り組んでおります。当社では、システムの開発からネットワーク構築まで開発におけるあらゆる分野に精通したエンジニアの育成に注力し、あらゆる工程に対応できる人員を揃えることで、システムの設計から開発、システム運用のためのインフラ構築、運用・保守と、システム導入に係る一連のサービスをワンストップで提供できる体制を構築しております。これにより顧客のニーズに合わせて、柔軟に対応し、高クオリティかつコストパフォーマンスの高いサービスを提供することが可能であります。特に基盤となるシステムである「Sactona」を自社で開発していることで、顧客のニーズ動向をシームレスに製品機能開発・改善に繋げていけることは当社の強みであると考えております。
(当社の事業系統図)
◆用語解説
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,131,487千円となり、前事業年度末に比べ160,009千円減少しました。これは主に自己株式を433,587千円取得したことにより、現金及び預金が130,596千円減少したことによるものであります。
固定資産は98,071千円となり、前事業年度末に比べ7,370千円増加しました。これは主にホストサーバ及び業務用PCの購入によるものであります
この結果、総資産は、1,229,559千円となり、前事業年度末に比べ152,639千円減少しました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は262,739千円となり、前事業年度末に比べ103,321千円減少しました。これは主に未払金が14,802千円減少し、未払消費税等が32,869千円減少及び未払法人税等が18,671千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、262,739千円となり、前事業年度末に比べ103,321千円減少しました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は966,819千円となり、前事業年度末に比べ49,318千円減少しました。これは主に新株予約権の行使による資本金の増加3,679千円及び資本準備金増加3,679千円、自己株式の取得により433,587千円減少、当事業年度末における当期純利益376,910千円を計上したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は78.6%(前事業年度末は73.5%)となりました。
② 経営成績の状況
日本経済は、内需主導による成長が持続されデフレ脱却も想定されていますが、個人消費においては、労働者の賃金は上向き傾向にあるものの、物価高による消費者心理への悪影響も懸念されています。そうしたなか、米国政府による関税引き上げ政策、それに対する各国の対抗措置を受けた株式市場の大幅下落、外国為替の変動、サプライチェーンの見直しの必要性、世界的な景気後退懸念など今後の先行きに対する不透明感が増しています。
このような状況下、事業の立ち位置、動向、見通しを把握、分析する企業の経営管理の重要性は益々高まっていくと想定され、当社では「ベースビジネス」及び「コンサルティングビジネス」という2つの領域を軸に経営管理領域におけるビジネスを展開しております。
なお、当社はSactona事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(売上高)
当事業年度における売上高は、1,654,860千円(前事業年度比0.8%減)となりました。内訳としてベースビジネス売上高は720,337千円(前事業年度610,042千円、前事業年度比18.1%増)、コンサルティングビジネス売上高は934,523千円(前事業年度1,057,808千円、前事業年度比11.7%減)を計上したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、534,260千円(前事業年度比0.5%減)となりました。主な内容としてはコンサルティングビジネス売上の減少に伴う外注費の減少によるものであります。
この結果、当事業年度における売上総利益は1,120,600千円(前事業年度比0.9%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、619,755千円(前事業年度比9.6%増)となりました。主な内容としては営業部門、管理部門の人員の増加及び研究開発費の増加、海外進出に向けたホームページ制作及び海外代理店コンタクトのための外注費ならびに広告宣伝費の増加によるものであります。
この結果、営業利益は500,845千円(前事業年度比11.4%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度における営業外収益は、1,780千円(前年同期比161.0%増)となりました。当事業年度における営業外費用は、TOBに関連する費用及び自己株式の取得における支払手数料により3,427千円となりました。
この結果、当事業年度における経常利益は499,198千円(前事業年度比8.1%減)となりました。
(特別利益、特別損失、法人税等合計、当期純利益)
当事業年度における法人税等合計122,288千円を計上した結果、当事業年度における当期純利益は376,910千円(前事業年度比16.8%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて130,596千円減少し、873,737千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、320,384千円の収入(前事業年度は409,865千円の収入)となりました。これは主に税引前当期純利益の計上499,198千円、売上債権及び契約資産の減少額31,355千円、契約負債の減少額25,144千円、法人税等の支払額142,277千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、24,752千円の支出(前事業年度は214,405千円の収入)となりました。これは有形固定資産の取得による支出24,239千円、敷金の差入による支出513千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、426,228千円の支出(前事業年度は59,614千円の収入)となりました。これは主に新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入7,359千円及び自己株式の取得による支出433,587千円によるものであります
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社が行う事業では、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載は省略しております。
b 受注実績
当社が行う事業では、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載は省略しております。
c 販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はSactona事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(注)1.前事業年度及び当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
なお、当事業年度の株式会社カネカに対する販売実績は当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度末の経営成績等につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の事業活動における運転資金需要のうち主なものは、サービス提供のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費などの営業費用であり、投資を目的とした資金需要はソフトウエアの開発費であります。当社は、これらの資金需要に対して、事業上必要な資金の流動性と財源を安定的に確保することを基本方針とし、資金使途や金額に応じて自己資金又は金融機関からの借入といった資金調達を柔軟に検討し、確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、当事業年度における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
また、財務諸表の作成のための基本となる重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針) 」に記載しております。財務諸表の作成に当たり会計上の見積りに用いた仮定のうち重要なものはないため、重要な会計上の見積りを要する項目はないと判断しております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は、企業価値を継続的に拡大することが重要であると考え、成長投資やリスク許容が可能な株主資本水準の維持を基本といたします。その実現のため、売上高、営業利益を重要な経営指標といたします。高収益事業の開発及びビジネスモデルの確立により、これらの指標の向上を図ってまいります。
当社の主たる収益源は、Sactona事業においては、ライセンス販売売上と「Sactona」導入コンサルティングによる売上であり、コンサルティング売上については、そのコンサルティング単価及びコンサルティング人数が増加することで収益拡大が見込まれます。また、ライセンス販売売上については、その顧客数及びユーザ数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。
当該指標の推移については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標等」を参照してください。
Sactona事業におけるコンサルティング部門については、企業のデジタル変革の加速、システムへの投資拡大の流れが追い風になり、安定的な成長を維持しております。R&D部門においては「Sactona」の継続的な追加機能開発を行い利便性の向上を図ることで、「Sactona」の導入実績の増加に貢献してまいりました。また、ソリューション・セールス部門では、マーケティング強化による新規顧客開拓、既存顧客からのユーザ数拡大による追加受注、販売パートナー網の拡充などの施策を行い、顧客数及びユーザ数を増加させることで収益拡大に取り組んでまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。