人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数81名(単体) 12,489名(連結)
-
平均年齢47.6歳(単体)
-
平均勤続年数31.9年(単体)
-
平均年収8,416,353円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2024年3月31日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
アルミナ・化成品、地金 |
1,453 |
板、押出製品 |
3,263 |
加工製品、関連事業 |
5,044 |
箔、粉末製品 |
2,558 |
報告セグメント計 |
12,318 |
全社(共通) |
171 |
合計 |
12,489 |
(注)1.従業員数は就業人員数であります。
2.全社(共通)は、日本軽金属㈱の総務、人事、経理等の管理部門に所属している従業員数であります。
(2)提出会社の状況
|
|
|
2024年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
81 |
47.59 |
31.93 |
8,416,353 |
(注)1.従業員数は就業人員数であります。
2.従業員数は、当社子会社との兼務者を含んでおります。また、当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含んでおります。
3.平均勤続年数は、子会社での勤続年数を含んでおります。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
5.従業員の増加の主な理由(前年度比60名増加)は、当社グループの管理・支援体制の拡充に伴うもので
あります。
(3)労働組合の状況
当社グループにおいては、「日本軽金属労働組合」を始め、グループ会社の一部が、それぞれ労働組合を組
織しております。
また当社グループは、「日本軽金属労働組合」を中心として、グループ会社の労働組合の一部と「日本軽金
属労働組合協議会」を組織しており、各労働組合間での情報交換を行っている他、「日軽グループ労組連絡
会」を開催し、グループ会社の社員会を含めての情報交換を行っております。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性従業員の割合、男性の育児休業取得率及び男女の賃金の差異
当連結会計年度の連結子会社における多様性に関する指標は、次のとおりであります。
当事業年度 |
|||||||
名称 |
管理職に占める女性従業員の割合 (%) (注)1. |
男性の育児休業取得率(%) (注)2. |
男女の賃金の差異(%) (注)3. |
||||
全従業員 |
従業員 |
臨時雇用者 |
全従業員 |
従業員 |
臨時雇用者 |
||
日本軽金属(株) |
3.7 |
67.4 |
67.4 |
* |
71.3 |
72.2 |
79.8 |
日軽北海道(株) |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
75.4 |
81.5 |
66.8 |
静岡興産(株) |
12.5 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
69.5 |
67.8 |
87.8 |
日軽エムシーアルミ(株) |
5.0 |
100.0 |
100.0 |
* |
67.4 |
70.5 |
22.0 |
(株)東陽理化学研究所 |
0.0 |
100.0 |
100.0 |
* |
74.3 |
72.8 |
75.7 |
日軽稲沢(株) |
0.0 |
33.3 |
33.3 |
0.0 |
80.1 |
79.2 |
48.9 |
日軽形材(株) |
0.0 |
100.0 |
100.0 |
* |
75.0 |
75.0 |
* |
日軽金アクト(株) |
0.0 |
100.0 |
100.0 |
* |
59.5 |
59.5 |
* |
理研軽金属工業(株) |
4.0 |
37.5 |
37.5 |
* |
79.4 |
79.4 |
* |
日軽蒲原(株) |
0.0 |
100.0 |
100.0 |
* |
82.9 |
78.6 |
88.6 |
日軽新潟(株) |
0.0 |
28.6 |
30.8 |
0.0 |
66.0 |
69.3 |
71.9 |
日軽エンジニアリング(株) |
5.3 |
100.0 |
100.0 |
* |
76.0 |
76.0 |
* |
日軽産業(株) |
3.8 |
33.3 |
33.3 |
* |
75.4 |
73.9 |
43.9 |
日軽情報システム(株) |
0.0 |
100.0 |
100.0 |
* |
79.9 |
64.8 |
82.5 |
日軽パネルシステム(株) |
0.0 |
33.3 |
33.3 |
* |
61.4 |
63.1 |
51.6 |
滋賀日軽(株) |
0.0 |
40.0 |
40.0 |
0.0 |
81.8 |
80.9 |
86.3 |
日軽物流(株) |
0.0 |
50.0 |
50.0 |
* |
59.8 |
71.4 |
44.7 |
日軽松尾(株) |
0.0 |
50.0 |
50.0 |
* |
69.8 |
69.8 |
* |
日本電極(株) |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
* |
84.1 |
81.1 |
* |
日本フルハーフ(株) |
5.0 |
21.7 |
22.7 |
0.0 |
82.7 |
82.5 |
78.3 |
フルハーフ岡山(株) |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
62.8 |
59.0 |
111.5 |
東洋アルミニウム(株) |
3.9 |
100.0 |
100.0 |
* |
72.6 |
73.1 |
63.8 |
東洋アルミエコープロダクツ(株) |
0.0 |
100.0 |
100.0 |
* |
59.7 |
59.7 |
* |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出し、出向者は出向元の従業員として集計しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出し、出向者は出向先の従業員として集計しております。
3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出し、各社の賃金台帳に記載がある社員を対象として集計しており、各社より給与を支払っている他社からの出向者及び他社への出向者を含んでおります。
4.従業員は、正規雇用の従業員及びフルタイムの無期化した非正規雇用の従業員を含んでおります。
5.全従業員は、従業員と臨時雇用者を含んでおります。
6.臨時雇用者は、パートタイマー及び有期の嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
7.「*」は対象となる従業員がいないことを示しております。
8.男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。なお、賃金制度・体系において性別による差異はありません。男女の賃金の差異は主に男女間の管理職比率及び雇用形態の差異並びに特定の職種において勤務時間が短いパートタイムの女性従業員が多いことによるものであります。
9.記載の連結子会社を除く、提出会社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月25日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組み
① 戦略
当社グループは「アルミニウムを核としたビジネスの創出を続けることによって、人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献していく」ことを経営理念としており、サステナビリティを巡る課題への対応について、社会の持続可能な発展を実現すべく、サプライチェーン全体での環境負荷低減や責任ある調達・生産・供給、従業員の幸せの追求などに取り組んでおります。具体的な事業を通じた取組みとしては、アルミ二次合金(リサイクル)事業はもとより、環境対応車関連事業、半導体(5G)関連事業、インフラ関連事業、コールドチェーン関連事業などを推進してきたとともに、それらの基盤となるものとして、最優先事項である労働の安全衛生の確保や、働きがいのある職場づくりなどに取り組んできました。
当社グループがサステナビリティを巡る課題への対応に関しどのような外部環境の変化を予測し、それをどのようなリスク・機会と捉えているか、また、財務・非財務の各資本を事業活動へ投入し、ステークホルダーへの価値提供、社会的価値の創出による各資本の循環を通じて人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献していくプロセス、今後取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を、統合報告書の価値創造プロセスで開示しております。また、各事業におけるサステナビリティの取組み、価値創造の基礎となる活動についても、統合報告書で開示しております。
統合報告書2023(https://www.nikkeikinholdings.co.jp/ir/ir-data/p3.html)
今後、特定したマテリアリティを基に長期的視野で描いた目指すべき姿に照らして現在の事業や各種取組みを評価し、評価結果に基づくサステナビリティ課題への短期・中期の取組み方針を中期経営計画・サステナビリティ推進計画に盛り込み、評価、改善、計画、実行のプロセスを回して、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を推進していきます。また、これと併せて、サステナビリティ経営の視点を踏まえた長期的な取組み方針を、経営方針に織り込んでいきます。
2022年度には、サステナビリティ経営の視点を踏まえたマテリアリティを盛り込んだ経営方針(日軽金グループ経営方針)の改定を行い、その後、2023年度を初年度とする中期経営計画・同推進計画を策定しました。この計画では、上記経営方針に基づくサステナビリティ経営の実現に向けた中期・短期の取組みとともに、ステークホルダーから信頼される企業グループとなるべく経営改革を推進していくことが盛り込まれております。
また、カーボンニュートラル実現に向けた取組みとしては、脱炭素社会の実現に向け期待が高まるアルミニウムへのニーズにお応えするため、2030年度に2013年度比30%のCO₂削減(スコープ1・2、3)を当社グループのカーボンニュートラル戦略に掲げ、2023年4月に発足した「カーボンニュートラル推進室」が中心となり、循環型サプライチェーン構築に向けた当社グループの方針・戦略の策定を進めました。
② ガバナンス
当社グループの持続的な成長及び企業価値創造のためには様々な経営課題があります。その中で特に重要な21の課題を重要課題(マテリアリティ)として特定し、それらを「地球環境保護」「持続可能な価値提供」「従業員の幸せ」「責任ある調達・生産・供給」「企業倫理・企業統治」の5つの重要課題テーマに再分類し、グループCSR委員会、グループ経営会議の審議を経て、取締役会で承認しております。重要課題(マテリアリティ)についてはそれぞれのKPI(評価指標)及び目標値を設定し、その達成に向けて、取締役会やグループ経営会議での議論だけでなく、グループ経営会議の下部組織である各種委員会等において、具体的なアクションプランの立案・審議を行っております。
例えば、「地球環境保護」や「持続可能な価値提供」というテーマに対しては、社長を委員長とする「グループ環境委員会」や「グループCSR委員会」を設置しており、当社取締役(社外取締役を除く)、執行役員及び当社グループ内より広く選出されたメンバーなどで構成されたこれらの委員会のもとで、気候変動への対応を含むサステナビリティ推進計画を策定しております。
また、「従業員の幸せ」というテーマに対しては、「グループ安全衛生委員会」や主要グループ各社の人事担当部長が参集する定例会議などを設置し、労働の安全衛生、働きがいのある職場づくり、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)、人財の確保・育成といった重要課題についての対応方針を協議し、その達成に向けての取組みを進めております。
なお、コーポレート・ガバナンス体制については、「第4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 2.企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 ①企業統治の体制の概要」に記載しております。
③ リスク管理
当社グループでは重要課題(マテリアリティ)を管理するために、各重要課題におけるリスクと機会の分析を進め、分析の内容については上記の各種委員会等に報告し、リスク管理計画の策定を進めると同時に、取締役会への定期的な報告も行うことでリスクへの対応を強化していきます。
④ 指標及び目標
当社グループの重要課題(マテリアリティ)に設定したKPI(評価指標)、目標値及び2022年度の実績は次の通りであります。なお、2023年度の実績については、統合報告書2024及び当社ホームページにて開示いたします。
5つの 重要課題 テーマ |
重要課題 |
主なKPI(評価指標)及び 2022年度実績 |
当社評価 |
目標(*1) |
地球環境 保護 |
●自社での温室効果ガス削減 (スコープ1、2) ●サプライチェーンでの温室効果ガス削減(スコープ3) ●気候変動への対応(TCFD) ●水ストレスへの対応 ●環境汚染の防止 |
●スコープ1、2総排出量 (売上高原単位、国内のみ) 2022年度:1.38㌧‐CO2/百万円 |
〇 |
●2013年度比△30% ●2050年度:実質ゼロ |
●スコープ3総排出量 (売上高原単位、国内のみ) 2022年度:4.67㌧‐CO2/百万円 |
〇 |
●2013年度比△30% ●2050年度:実質ゼロ |
||
●環境事故・苦情件数 2022年度:環境事故6件、環境苦情7件 |
× |
●0件 ●2050年度:0件の継続 |
||
持続可能な 価値提供 |
●再生可能エネルギーの 利用拡大への取組み ●低炭素商品・サービスの 開発、提供 ●循環型経済・社会の推進 ●強靭なインフラ整備、提供 ●食料の安定供給への貢献 ●イノベーションによる 未来づくり |
●環境対応車向け売上高伸長率(国内) 2022年度:30%増 |
△ |
●2021年度比:300%増 |
●外部スクラップ購入比率 2022年度:30% |
△ |
●グループ全体:30%超 |
||
従業員の 幸せ |
●労働の安全衛生 ●働きがいのある職場づくり ●ダイバーシティ&インクルージョン ●人財の確保、育成 |
●休業災害件数 2022年度:国内16件 |
× |
●0件 ●2050年度:0件の継続 |
●男性の育児休暇取得率 2022年度:40.6%(国内) |
〇 |
●2024年度:30%以上(国内) ●2030年度:100%(国内) |
||
●女性管理職比率 2022年度:5.7%(連結) |
△ |
●2024年度:7%以上(連結) ●2030年度:10%以上(連結) |
||
●次期経営者層研修受講者 2022年度:16名(国内) ●管理職層研修受講率 2022年度:100%(国内) |
〇 |
●次期経営者層:毎年10名以上の継続 ●管理職層:管理職登用者の100% |
5つの 重要課題 テーマ |
重要課題 |
主なKPI(評価指標)及び 2022年度実績 |
当社評価 |
目標(*1) |
責任ある 調達・生産・供給 |
●安全、安心な商品・サービスの提供 ●人権の保護、尊重 ●安定したサプライチェーンの構築 ●変化に柔軟で強靭なバリューチェーン |
●CSR調達方針の理解と賛同を確認するアンケートに回答した主要サプライヤー(*2)の回答回収率 2022年度:78% |
△ |
●100% |
●重大品質問題発生件数 2022年度:21件 |
× |
●0件 ●2050年度:0件の継続 |
||
企業倫理・ 企業統治 |
●ガバナンスの強化 ●コンプライアンス体制の強化 |
●取締役会の自己評価実施回数 2022年度:1回 ●社外役員への事業所視察等の機会提供の回数 2022年度:3回 |
〇 |
●年間1回以上実施の継続 ●年間2回以上の実施 |
●内部通報制度への信頼度 2022年度:管理職50%、一般35% |
△ |
●従業員匿名サーベイでのポジティブ回答率:管理職60%、一般50% |
||
●コンプライアンス教育実施率 2022年度:15% |
× |
●役員・従業員の教育実施率:年間80%以上 |
(注)*1.特に言及のないものは2030年度目標
*2.グループ総購買金額カバー率80%を満たすサプライヤー
(2)気候変動への対応(TCFDに基づく開示)
① 戦略
当社グループはTCFDの提言に基づいた開示を行うにあたり、シナリオによる影響の違いが分かりやすいように、成り行きで想定される4.0℃と最も強い規制が整備された場合である1.5℃の、2つのシナリオに基づいた分析を進めております。対象年度については、分析結果に一定程度以上の確からしさを担保するため、2030年度としております。
また、当社グループはさまざまな事業領域を抱えるため、全ての部門を分析の対象にするまでには至っていませんが、リスクと機会の影響度については、2022年度に対象とした日本軽金属㈱化成品事業部と板事業部に加え、日軽エムシーアルミ㈱、日軽金アクト㈱、日本フルハーフ㈱、日軽パネルシステム㈱といった当社グループの主要各社に範囲を拡げ、算定を進めています。
そして、それぞれの項目について想定されるシナリオごとの影響度を、発生可能性と実際に発生した場合の影響の大きさの2つの観点から評価し、マッピングしました。その主な項目は次の通りとなっております。
区分 |
リスク・機会のシナリオ内容 |
影響度 4.0℃ シナリオ |
影響度 1.5℃ シナリオ |
||
リスク |
移行 |
政策・法規制 リスク |
炭素税の導入や炭素価格の上昇が、自社商品に関わる原材料や部品の調達、製造コストを増加させ、収益を圧迫するリスクがある。 |
低 |
高 |
移行 |
政策・法規制 リスク |
CO2排出権取引に係る直接的なコストが発生するほか、排出削減目標の国ごとの相違によるサプライチェーンの地域バランスの変化により、原材料や部品の調達コストが上昇する可能性がある。 |
低 |
中~高 |
|
移行 |
技術リスク |
脱炭素やリサイクル推進のための新技術の開発などに向けた投資コストが増加するほか、新技術の開発遅延により市場での競争力が低下する可能性がある。 |
中 |
中~高 |
|
移行 |
市場リスク |
気候変動への対応が遅れた場合、お客様の要求水準を充たせずにビジネス上の悪影響が発生する可能性があるほか、金融機関の脱炭素方針により資金調達コストが増加する恐れがある。 |
低 |
中~高 |
|
物理 |
急性 |
大規模な台風や豪雨が高頻度で発生すると、浸水・洪水による生産活動の停止やグループ内サプライチェーン寸断リスクのほか、設備等の損傷および補修コスト、損害保険料の上昇リスクがある。 |
中 |
中 |
|
機会 |
移行 |
商品・ サービス |
環境対応車をはじめとする低炭素製品へのアルミニウム関連商品の採用が増加し、拡販による増収および商品ライフサイクルを通じた低炭素社会への貢献が期待できる。 |
高 |
高 |
移行 |
資源の効率性 |
リサイクル率の向上や水平リサイクルの推進により、資源効率のよい素材として見直され、アルミニウム関連商品の需要や認知が高まる。 |
低~中 |
中~高 |
② ガバナンス
気候変動への対応に関する体制として、社長を委員長とする「グループ環境委員会」や「グループCSR委員会」を設置しており、これらの委員会のもとで、気候変動への対応を含むサステナビリティ推進活動計画を策定しています。また、世界的な脱炭素の潮流の中で、当社グループとして最適な脱炭素戦略の立案と実行により、当社グループの成長戦略をより確固とするため、統合的な権限と責任を持つ「カーボンニュートラル推進室」を設置しました。これにより、これまでの省エネ活動やリサイクル活動に加え、お客様からの要望が高まっているグリーンアルミの確保や、使用したアルミニウムを素材として再利用する循環型のサプライチェーン構築等、当社グループとしてのカーボンニュートラル実現に向けた取組みを統合的に推進しています。
③ リスク管理
当社グループは、気候変動リスクを経営上の重要なリスクのひとつとしてとらえ、管理するために、2030年までのリスクと機会のシナリオ分析を行っています。重要性が高いと判断した項目については、今後、定量分析を行った上で開示内容を拡充し、目標達成に向けた取組みを推進していきます。2022年度は日本軽金属㈱のみを対象にしていましたが、2023年度は当社グループの主要部門を含む影響度の分析へと徐々に範囲を広げています。今後はさらに長期的な視点に立ち、2050年のシナリオ分析も行っていくことを予定しています。分析内容については「グループ環境委員会」や「グループCSR委員会」に報告し、「カーボンニュートラル推進室」との連携を図りながらリスク管理計画の策定を進めると同時に、取締役会への定期的な報告も行うことで、気候変動リスクへの対応を強化していきます。
④ 指標及び目標
当社グループは、スコープ1、2にスコープ3を加えて、2050年のカーボンニュートラルを目指し、2030年の温室効果ガス排出量(売上高原単位)を2013年度(スコープ1+2:2.07㌧-CO2/百万円、スコープ3:5.60㌧-CO2/百万円)比で30%削減する目標に向けて取組みを推進しています。
2022年度の実績は、スコープ1+2およびスコープ3とも、前年度比で総排出量およびCO2排出量売上高原単位が減少しました。なお、2023年度の実績については、統合報告書2024及び当社ホームページにて開示いたします。
(算定基準)
※ 集計範囲 : 国内連結子会社(製造)31社/海外連結子会社(製造)12社
※ 温室効果ガス排出量(スコープ1、2)は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」および「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」に基づいて計算しており、次のCO2排出係数を使用しています。/国内電力:電気事業低炭素社会協議会公表の前年度使用端CO2排出係数/海外電力:2021年度以前はIEA「CO2FCOMB 2017」、2022年度はIEA「CO2FCOMB 2020」の各国別排出係数/燃料:環境省令の各燃料の単位当りのCO2排出係数(日本軽金属㈱蒲原製造所の水力発電由来の電気は、国内電力CO2排出係数を使用)
※ 実績値はエネルギー起源CO2排出量のみです。
(3)人的資本
(ア)人財戦略
当社グループは、社会的価値の創出および企業価値向上の基盤は人財であるとし、「働きがい」と「働きやすさ」が両立する職場づくりを通じて従業員エンゲージメントの向上を図っています。それぞれの職場で多様性に富む個人が能力を発揮することで、個人の成長が独自性・自律性を有する組織の成長につながり、個人と組織の成長サイクルを構築することにより、グループ力の持続的向上を図ります。また、グループの連携体制を強化することでグループエンゲージメントを高め、「チーム日軽金」による社会的価値の創出を通じて企業価値の向上を目指します。
「働きやすさ」の基盤となる職場環境整備については、2021年度に「『従業員は人財』の理念の下に計画的に職場環境の整備を進め、会社・従業員の一体感向上につなげる」をグループの福利厚生の基本方針に定めています。
また、従業員一人ひとりの安全と健康が保たれていることは「働きがい」と「働きやすさ」の前提です。「健康で安全な職場をつくり、『ゼロ災害』を達成する」というグループ基本方針に基づき、従業員の「安全」とその一歩先を見据えた従業員の「健康」保持・増進に向けた取組みを計画しています。
エンゲージメントの強化にはさまざまな次元でのコミュニケーションの深化が欠かせません。2019年のグループ本社の移転集約によるグループ力向上への取組みは、長期化したコロナ禍の影響により停滞していたものの、徐々に再始動をしています。今後は、テレワークを活用した「新しい働き方」による生産性のさらなる向上とコミュニケーション深化の両立が課題であると認識しています。
(イ)人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針
当社グループでは「多様な価値観を尊重し、長期的かつグローバルな視点で人財を育成する」を経営の基本方針として掲げています。総合職合同採用においては求める人財像として「多様な価値観を理解して自分のことばにできる人」「幅広いフィールドに関心をもってチャレンジできる人」「人と人、知識と知識をつないで新しいものを生み出せる人」の3点を掲げ、採用活動を行っています。そして育成面では、当社グループは人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針(人財育成方針)を定めています。また、日軽金グループ行動理念の一つに「進化する自分を描く」を掲げ、従業員の自律的成長や学びの促進を図っています。
〇人財育成方針
◆人財が全ての基盤との認識の下、以下の三要件を兼ね備えたグループ中核人財を計画的に育成します。
・グループ内外との連携を通じて新たな価値を創出する人財
・強い達成志向と高い倫理観を同時に持ち合わせた人財
・周囲の人財に健全な関心を持ちその成長を支援する人財
◆計画的な人財育成に向けて多様な教育プログラムを整備、提供します。
◆従業員の自主性を尊重し本人意向を踏まえたキャリアパスにより個の力の強化を図ります。
◆永続的な人財輩出のために後進育成への注力を成果創出と同等に評価します
〇体制
当社グループは、2014年度から総合職に関して日本軽金属㈱の単独採用から主要グループ会社との合同採用に移行し、現在は日本軽金属㈱、日軽金アクト㈱、日軽エムシーアルミ㈱の3社で合同採用を実施しています。入社後の3ヵ月間の配属前集合研修では、日軽情報システム㈱の新入社員も加わり4社合同で実施しており、長期間生活を共にすることで会社の垣根を超えた一体感を育みます。ここでの一体感が「チーム日軽金」を支えるひとつの柱になっています。従業員育成の体制としては、グループ各社で実施している研修・教育に合わせて、近年は特にグループ全体で実施する研修・教育に注力してきました。現在では多種多様な研修に延べ約30社のグループ会社が参加するに至っています。従来は日本軽金属㈱の研修体系にグループ各社が任意で参加する形を採っていましたが、総合職に関しては2025年度をめどに国内グループ全社を対象とした必須受講の統一研修に移行する計画です。統一研修への移行によりグループ全体の育成体制のレベルアップを図り、同時に経営方針の共有・理解、教育機会を通じた人的つながりの促進により「チーム日軽金」のさらなる強化を目指しています。
(ウ)社内環境整備に関する方針
当社グループは「働きやすさ」と「働きがい」の向上を目指し、社内環境整備に関する方針(社内環境整備方針)を定めています。また、日軽金グループ行動理念に「ご安全に!」「やってみよう、やってみなよ」という標語(キャッチコピー)を掲げることで、従業員が日々の仕事の中で「安全」や「チャレンジできる職場づくり」を意識、実践する機会の促進を図っています。
〇社内環境整備方針
◆全ての人財が健康で安全に働ける職場をつくります。
◆コミュニケーション豊かな安心と働きがいにあふれた職場をつくります。
◆多様な価値観を尊重し全員が生き生きと働ける職場をつくります。
〇体制
「働きがい」のある職場づくりは、グループ各社の職場単位での取組みが大きい一方、当社グループとしてはグループ全体の視点から「従業員の幸せ」につながる取組みも展開しています。職場環境改善や健康経営については、定期的に開催する主要グループ各社の人事担当部長が参集する定例会議で検討を行い、さらに年1回開催するグループ人事担当者会議で計画や成果を共有する体制を採っています。特に従業員の「働きやすさ」に資する部分の大きい福利厚生投資については、主要グループ会社の投資計画・実績および中期計画について年次で調査・共有をおこなっており、好事例のグループ内展開などを通じてより効果的な福利厚生投資を追求しています。
また、「日軽金プライド」や「社会貢献プロジェクト」活動は、グループ各社に対する積極的な呼びかけと社内報やイントラを活用した活動報告を継続することで、自発的な参加の促進を図っています。本活動にはグループ従業員と経営層が参画しており、会社や役職の垣根を超えたフランクな交流を通じ、グループでともに働く人たちの絆を広げる、深める体制づくりに注力しています。
(エ)指標及び目標
当社グループは5つの重要課題(マテリアリティ)のテーマの一つである「従業員の幸せ」に関して、指標及び目標を設定し、具体的なアクションプランに基づいてその達成に取り組んでおります。KPI(評価指標)、目標値及び2022年度の実績は「(1)当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組み ④ 指標及び目標」に記載しております。なお、2023年度の実績については、統合報告書2024及び当社ホームページにて開示いたします。