人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数5,315名(単体) 18,452名(連結)
-
平均年齢43.2歳(単体)
-
平均勤続年数18.5年(単体)
-
平均年収7,141,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2025年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
金属事業 |
2,090 |
(147) |
高機能製品 |
6,325 |
(672) |
加工事業 |
7,269 |
(745) |
再生可能エネルギー事業 |
113 |
(3) |
その他の事業 |
1,737 |
(264) |
全社 |
918 |
(119) |
合計 |
18,452 |
(1,950) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
なお、臨時従業員には、パート、人材派遣等を含んでおります。
2.金属事業の従業員数が、前連結会計年度末と比較して325名減少しておりますが、主として2024年6月30日
付で、インドネシア・カパー・スメルティング社が第三者割当増資を実施したことにより、当社の持分比率
が低下したため、連結の範囲から除外し持分法適用の範囲に含めたことによるものです。
3.加工事業の従業員数が、前連結会計年度末と比較して634名増加しておりますが、主としてエイチ・シー・
スタルク・ホールディング社他12社の株式を取得し連結の範囲に含めたことによるものです。
(2)提出会社の状況
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|
|
|
2025年3月31日現在 |
従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
|
5,315 |
(556) |
43.2 |
18.5 |
7,141 |
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
金属事業 |
738 |
(47) |
高機能製品 |
1,790 |
(98) |
加工事業 |
1,806 |
(292) |
再生可能エネルギー事業 |
56 |
(0) |
その他の事業 |
7 |
(0) |
全社 |
918 |
(119) |
合計 |
5,315 |
(556) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
なお、臨時従業員には、パート、人材派遣等を含んでおります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
当社グループでは、主要な労働組合として三菱マテリアル労働組合総連合会(略称、三菱マテリアル総連)が結成されており、組合員数は、2025年3月末現在、6,184人(関係会社等への出向者、一部関係会社等の社員を含む)であります。また、日本基幹産業労働組合連合会(略称、基幹労連)に加盟しております。なお、労使関係については円満な関係性を継続しております。
この他連結子会社において、22の労働組合が結成されております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
当事業年度 |
||||
管理職に占める女性 労働者の割合(%) (注)1.3. |
男性労働者の育児 休業取得率(%) (注)2.3. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1.3.4. |
||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
||
3.9 |
79.5 |
63.8 |
66.3 |
57.2 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.人員数は管理職に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の差異については他社への出向者を含め、他社からの出向者は含んでおりません。男性労働者の育児休業取得率については、他社への出向者及び他社からの出向者は含んでおりません。
4.男女間の賃金の差異は、女性の平均年間賃金÷男性の平均年間賃金×100%として算出しております。平均年間賃金は総賃金÷人員数で算出しており、総賃金には基準外賃金及び賞与を含んでおります。
なお、管理職比率等に男女間の差異があることで男女間の賃金に差が出ておりますが、賃金制度、体系において性別による処遇差は一切ありません。また、正規雇用労働者のうち管理職及び組合員に分けて比較した場合の男女間の賃金の差異は管理職:86.5%、組合員:83.8%となります。
② 連結子会社
当事業年度 |
|||||
名称 |
管理職に占める 女性労働者の割合(%) (注)1.3. |
男性労働者の 育児休業取得率 (%) (注)2.4. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1.5. |
||
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
|||
MMCリョウテック株式会社 |
- |
46.7 |
72.1 |
84.5 |
92.4 |
小名浜製錬株式会社 |
0.0 |
50.0 |
79.9 |
83.9 |
83.3 |
株式会社後藤製作所 |
9.5 |
- |
84.9 |
84.9 |
- |
株式会社玉川製作所 |
12.5 |
0.0 |
75.7 |
82.2 |
95.6 |
三菱電線工業株式会社 |
1.9 |
33.3 |
47.4 |
76.7 |
75.8 |
三菱マテリアルITソリューションズ株式会社 |
6.1 |
50.0 |
67.2 |
72.8 |
33.1 |
三菱マテリアルテクノ株式会社 |
3.6 |
42.9 |
64.8 |
65.2 |
53.8 |
三菱マテリアル電子化成株式会社 |
3.8 |
23.1 |
71.0 |
72.5 |
48.8 |
三菱マテリアルトレーディング株式会社 |
1.6 |
28.6 |
62.1 |
62.8 |
48.7 |
株式会社MOLDINO |
0.0 |
36.4 |
62.6 |
73.7 |
53.7 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.「-」は管理職が出向者のみで構成されていることを示しております。
4.「-」は取得の対象となる従業員がいないことを示しております。
5.「-」は対象となる男性従業員がいないため、賃金の差異が求められないことを示しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は以下のとおりであります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2025年6月24日)現在において判断したものであります。
(1)ガバナンス及びリスク管理に関する事項
①ガバナンス
当社は、コーポレート・ガバナンス基本方針において、当社グループの中長期的な企業価値の向上を実現するためには、サステナビリティを巡る課題への対応が必要不可欠と認識し、グローバルな事業活動のなかで廃棄物や資源のリサイクル及び省エネルギーの推進を行うなど、社会的課題の解決に積極的に取組むことにより、持続可能な社会の構築への貢献と中長期的な企業価値の向上の両立を目指すこと、及び「サステナビリティ基本方針」に基づき、サステナビリティを巡る課題に対し、適切に対応していくことを定めています。
2021年12月1日付で策定したサステナビリティ基本方針は、当社グループのサステナビリティに関連する規定・方針類を束ねる上位方針として位置付けており、関連する方針として、人権方針、環境方針、調達方針等を定めています。これらの方針等に基づき、取組を進めてまいります。当社グループのサステナビリティ基本方針及び関連する方針等の詳細は、当社ウェブサイトに掲載しております。
URL:https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/sustainability/
取締役会がサステナビリティに関する取組のモニタリングに留まらず、異なる視点からサステナビリティへ取組む方向性を能動的に検討し、社内に示していくべく、取締役会の下に「サステナビリティ委員会」を設置しております。また、執行役社長(本部長)、コーポレート部門の担当執行役(副本部長)、関係部署の部長等によって構成される「SCQ推進本部」を設置し、サステナビリティを巡る経営課題のうち企業活動を継続していく上での根幹としているSCQ(安全・環境・コンプライアンス・品質等)に関する一元的な対応を推進しております。加えて、サステナビリティ審議会及びサステナビリティレビューを実施しております。これらの会議は執行役及び関係部署の部長等によって構成されており、地球環境問題対応と人的資本経営の経営課題も含めたサステナビリティ関係事項を取り扱うテーマとしております。なお、当社グループのサステナビリティ課題のうち、「資源循環の推進」、「地球環境問題対応の強化」、「人的資本の強化」については、サステナビリティ委員会でも取り扱い、テーマを共有して対応を図ることとしています。
これらを含めた当社のコーポレート・ガバナンスの概要は、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照下さい。
②リスク管理
当社グループは、サステナビリティ課題に適切に対応していくことが当社グループにおける様々なリスクの低減につながると考えております。また、当社グループでは、重大リスクをグループ全体のリスク、事業固有のリスク(事業全体の運営に重大な影響を及ぼすリスク)、及び事業拠点固有のリスク(拠点運営に重大な影響を及ぼすリスク)として、各階層が担うべき役割(計画の策定、実行、支援、モニタリング/レビュー)を明確にしています。特に本社の管理部門/事業部門は、事業拠点で確実に対策が実行されるよう、半期毎に事業拠点とリスクコミュニケーションを図り、実施状況や課題を共有し必要な支援を協議のうえ実施しています。
リスクマネジメントに関する活動状況については半期毎にモニタリング/レビューし、結果はSCQ推進本部、戦略経営会議、及び取締役会等に報告され、リスクの状況を経営層でモニタリング/レビューしています。
当社グループのリスクマネジメント体制及び運用状況、重大リスクの選定プロセス、サステナビリティ課題及びそれに関連するリスク等の詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。
(2)戦略及び指標・目標に関する事項
当社は、2023年度から2030年度までを対象とする中期経営戦略(以下「中経2030」)において、2050年度の再生可能エネルギー電力自給率100%に向けて、再生可能エネルギー事業を全社的な取組として戦略本社(※)に集約し、長期的な視野で事業の拡大を推進することとしております。加えて、当社グループの温室効果ガス(以下「GHG」)排出量について2030年度までの削減目標を定め、2045年度までのカーボンニュートラル実現を目指すこととしております。また、人事戦略については、「人こそが新しい価値を創造し、当社グループの持続的成長の源泉である」という考えのもと、人材の価値最大化と「勝ち」にこだわる組織づくり、及び共創と成長を生み出す基盤の構築に取組むこととしております。
GHG排出削減目標等については後掲「(3)気候変動への対応」を、人事戦略や指標・目標等については後掲「(4)人的資本に対する取組(人材の多様性確保を含む)」をご参照下さい。また、中経2030の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。
※2024年4月1日付で、戦略本社とプロフェッショナルCoEを統合する等のコーポレート部門の再編を行いました。
(3)気候変動への対応
1)ガバナンス及びリスク管理に関する事項
①ガバナンス
当社は、サステナビリティ推進を分掌するCSuOのもとで気候変動への対応を含むサステナビリティ課題への対応を行っています。また、コーポレート部門に専門部署である「安全環境品質室」を設置し、気候変動に関連するリスクと機会への戦略的取組を含め、当社グループにおける気候変動対応を企画・推進しています。また、安全環境品質室が事務局を務める地球環境委員会では、気候関連財務情報開示タスクフォース提言に基づいたシナリオ分析、気候関連リスク及び機会の評価・管理、GHG削減のための実行計画の策定・管理、及びその他気候変動に関する協議及び情報共有を推進しています。同委員会の取組については、戦略経営会議、取締役会に報告され、適切にモニタリングされています。
②リスク管理
当社グループでは、気候変動に関するリスクを当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がある主要なリスクの1つとして認識しており、当社グループのリスクマネジメント活動の中で取組を進めています。当社グループのリスクマネジメント体制及び運用状況、重大リスクの選定プロセス等の詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。
2)戦略に関する事項
気候変動に関する機会については、気候変動に関する政策等の強化により、省エネ・GHG排出削減に貢献する技術や製品・サービスの需要が拡大すると想定しています。当社グループは、脱炭素化に貢献する素材・製品の製造、非鉄金属資源リサイクル、地熱発電等の再生可能エネルギーの開発・利用促進、CO2回収・有効利用に関する技術開発、保有する山林の保全活動等に取組むことで、経済的価値と社会的価値の両立を目指していきます。
①シナリオ分析
当社グループは、2021年3月、気候変動が当社グループの事業に与える影響(リスクと機会)について把握し、リスクの低減及び機会の獲得に向けた対策を検討するため、シナリオを設定し、その分析を実施しました。移行リスクと機会については、2023年2月に中経2030との整合性を取りながら、シナリオ分析の更新、指標・目標の設定を行いました(全事業共通で1テーマ、3つの大テーマについて事業毎に計9テーマを設定、それぞれ1.5℃シナリオと4℃シナリオを設定し分析を実施)。これらの指標・目標に基づいたモニタリングを実施しています。
②物理的リスク(水)
当社グループにおける水使用量の大部分(約87%)は冷却水としての海水であり、淡水(工業用水や地下水等)の使用量は相対的に少ないものとなっています。しかし、淡水の不足は事業活動に影響を及ぼすおそれがあるため、当社グループの事業運営では、必要な水量及び水質を確保することが不可欠です。また、気候変動に関連すると考えられる激甚化した豪雨・洪水や高潮・渇水等の急性及び慢性リスクによる被害等の水リスクを含めて全社リスクマネジメント活動において管理しています。
事業所では水リスクの低減策をそれぞれ進めており、水資源確保への対策については水の循環利用や水使用量の少ない設備の導入・更新等による節水に取組み、洪水対策については建屋・ポンプ・電気設備等の嵩上げや排水ポンプの設置、増水を想定した訓練等に取組んでいます。また、事業所からの排水水質異常や水質事故の防止のため、法規制を上回る独自の排水基準の設定による管理、水質異常時に検知できるセンサー・自動排水停止システムの導入等に取組んでいます。
3)指標・目標に関する事項
当社は、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーの転換等に関する法律」ならびに「地球温暖化対策の推進に関する法律」(以下、「温対法」)の運用変更に基づく定期報告が2024年度から適用されたことに伴い、2024年7月に当社の温室効果ガス(以下「GHG」)排出量及び目標を見直しました。
具体的には、これまで算定・報告の対象外であったE-Scrapに含まれるプラスチックの燃焼に伴い生じるCO2や、銅の製錬工程で使用する石灰石の化学反応に伴い生じるCO2などのGHG排出量を法令報告の対象として追加しました。
この変更に併せ、当社グループのGHG排出量の削減目標について見直し、資源循環の取組により排出されるGHGを除くGHG排出量を2030年度までに2020年度比で47%削減することを目標としました。また、引き続き2045年度までにGHG排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルの実現を目指します。なお、このたびの見直しに伴って、従来設定していたSBT(Science Based Targets)は指標から外し、認定を取り下げております。
中長期目標の達成に向け、2030年度までに主に製造拠点の省エネ、設備改善等へ105億円の投資を行い、GHG排出量削減に取組みます。また、2045年度のカーボンニュートラル実現のため、当社が強みを持つ地熱発電等の再生可能エネルギーの開発、利用拡大を進め、目標値として2035年度に自社使用電力の再生可能エネルギー利用率を100%とすることを定めています。これに伴い、2030年度までに再生可能エネルギー事業へ300億円の投資を行います。
また、当社の事業活動に伴うサプライチェーン等のGHG排出量であるScope3の削減目標として、2030年までに22%削減(Scope3全体の約90%を占めるカテゴリ1、3及び15について2020年度比)と設定しました。目標達成に向け、サプライヤー等とのエンゲージメントを進め、当社Scope3排出量の長期的な削減を目指して参ります。
2023年度におけるScope1・2排出量内訳[千t-CO2e]
(実績については、2024年3月31日現在における、当社及び連結子会社84社のデータを反映しています。)
分類 |
単体 |
国内グループ |
海外グループ |
計 |
|
Scope1 |
エネルギー起源(燃料等) |
108 |
181 |
117 |
406 |
非エネルギー起源 |
47 |
66 |
21 |
134 |
|
資源循環の取り組みにより排出されるGHG |
170 |
252 |
0 |
422 |
|
小計 |
324 |
499 |
138 |
962 |
|
Scope2 |
エネルギー起源(電力等) |
221 |
176 |
312 |
709 |
合計 |
545 |
675 |
450 |
1,671 |
2023年度におけるScope3排出量内訳[千t-CO2e]
(実績については、2024年3月31日現在における、当社及び連結子会社46社のデータを反映しています。)
項目 |
単体 |
グループ |
計 |
|
カテゴリ1 |
購入した製品・サービス |
921 |
2,402 |
3,323 |
カテゴリ2 |
資本財 |
102 |
204 |
305 |
カテゴリ3 |
Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 |
54 |
108 |
162 |
カテゴリ4 |
輸送、配送(上流) |
231 |
512 |
743 |
カテゴリ5 |
事業から出る廃棄物 |
4 |
18 |
22 |
カテゴリ6 |
出張 |
0 |
2 |
2 |
カテゴリ7 |
雇用者の通勤 |
2 |
5 |
7 |
カテゴリ8 |
リース資産(上流) |
- |
- |
- |
カテゴリ9 |
輸送、配送(下流) |
42 |
134 |
176 |
カテゴリ10 |
販売した製品の加工 |
107 |
415 |
522 |
カテゴリ11 |
販売した製品の使用 |
- |
- |
- |
カテゴリ12 |
販売した製品の廃棄 |
2 |
5 |
8 |
カテゴリ13 |
リース資産(下流) |
- |
- |
- |
カテゴリ14 |
フランチャイズ |
- |
- |
- |
カテゴリ15 |
投資 |
5,465 |
0 |
5,465 |
合計 |
6,931 |
3,803 |
10,734 |
(4)人的資本に関する取組(人材の多様性確保を含む)
当社グループは、「人と社会と地球のために、循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」ことを「私たちの目指す姿」として掲げています。事業活動を通じてこの目指す姿を推進していくのは人であり、「人こそが新しい価値を創造し、当社グループの持続的成長の源泉である」と考えています。
人材を資源やコストではなく「資本」として捉え、Human Resources Transformation、略してHRXを通じて、人材育成の加速、キャリア自律の促進、タレントマネジメントシステムによる人材情報の見える化と各種人事施策への活用など、投資を通じて人材の成長に取組んでいます。今後もHRXの取組を更に深化させながら、人事戦略「人材の価値最大化と『勝ち』にこだわる組織づくり」、「共創と成長を生み出す基盤の構築」を通じて、個人と会社がともに成長し、企業価値の向上を実現させていくための人的資本への投資を進めてまいります。
①ガバナンス
当社は、当社グループの人事戦略を分掌する執行役(CHRO、Chief Human Resources Officer)を置き、また人事戦略(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを含む)担当部署を設置し、当社グループの人的資本に関する取組を推進しております。また、執行役をメンバーとする「人材委員会」での人事課題の審議・共有、次世代経営人材育成プログラムへの執行役の関与等により、当社グループの人的資本への取組、経営戦略・事業戦略と人事戦略とを連動させる取組を推進するとともに、定期的に取締役への報告も行っております。
②戦略
当社グループでは、これまで取組んできたHRXを発展させ、中経2030を実現するための人事戦略を以下のとおり定めています。
<2024年度までの取組事例>
・執行役とHRBP(Human Resources Business Partner)で構成される「人材委員会」を設置。人材の採用、育成、異動・配置、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンをはじめとする各種主要人事施策に関する審議、実効性の検証及び改良に向けた検討を実施
・管理職層に対する「職務型人事制度」の適用による役割・責任に応じた評価・処遇・配置の実現
・非管理職層に対して従来の職能資格から役割を基準とした仕組みを導入するための人事制度改定を検討
・1-on-1の実施、社内公募によるキャリアチャレンジ、オンライン学習サポートを通じたリスキリング環境の提供、1年間のトライアル期間を経て本格導入した副業・兼業制度による自律的キャリア形成の支援
・在宅勤務制度、遠隔地リモート勤務制度による多様な働き方の実現
・タレントマネジメントシステムを通じた人材情報の見える化とスキル管理等への活用
・執行役社長をトップとする推進体制のもと、従業員の健康を最優先にすることを目的とした、健康経営の推進(「健康経営銘柄2025」の初選定、「健康経営優良法人2025(大規模法人部門(ホワイト500))」の認定を継続取得、グループ全体で健康経営優良法人2025:9社認定)
・執行役と従業員との対話機会の設定(執行役とのコミュニケーションワークやタウンホールミーティング、リバースメンタリング等を実施)
③指標と目標
経営戦略達成のための重要な人的資本に係る指標と目標として、以下3点を設定しています。
a)経営リーダー候補の継続的確保育成
当社グループが中長期的に成長していくためには、それを牽引する経営リーダーを育成する必要があることから、次世代経営人材育成プログラムに沿い、将来の経営リーダーになり得る人材を選抜し、育成を進めています。このプログラムを通じて育成される経営リーダー候補者を順次増加させていき、執行役後継候補者に占める次世代経営人材育成プログラム選抜者比2022年度実績51%を、2030年度までに80%とする目標を設定しています(2024年度実績は69.7%)。
b)意思決定層における多様性の確保
当社グループの持続的な成長のためには、既存の枠組みにとらわれないイノベーションの創出が必要であると考えています。そのためには、多様な人材を確保・育成し、多様な個性を認め合い、異なる意見から新たな価値を創出する意識・風土醸成が欠かせません。このことから、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンに関する方針の下、当社の管理職層における多様な属性(女性、外国人、経験者採用、障がい者)の割合2020年度実績16%を、2030年度までに30%(※1)とする目標を設定しています(2024年度実績は27.0%)。
c)エンゲージメントの継続的向上
当社グループの経営戦略・事業戦略を実行するのは人です。一人ひとりが持つ個性を受け入れ、尊重し、最大の組織パフォーマンスを発揮しながら、働きがいを感じることのできる企業を目指し、働きがい向上に向けた各種施策を進めています。2022年度より、年に1度、当社の全従業員を対象としたエンゲージメントサーベイを開始し、施策の効果を測ることとしております。今後も各施策をさらに推進していくことにより、エンゲージメントサーベイ全設問における肯定的回答率2022年度実績71%を、2030年度までに80%(※2)とする目標を設定しています(2024年度実績は74.9%)。
とりわけ、会社の持続的成長に影響を及ぼす「意思決定層における多様性の確保」に向けた取組については、その属性別にも以下の指標と目標(※1)を設定しています。
〇女性
2020年度末時点における当社の全管理職に占める女性管理職の割合は2.1%でした。当社では、近年における総合職の新卒採用に占める女性比率は従来の目標である「25%以上」を概ね達成していますが、今後はこの水準を更に向上させるとともに、経験者採用の強化、キャリア加速や人脈形成の支援、多様な経験蓄積による実力の養成等により、2025年度末までに、女性管理職の人数を2020年度末比約2.5倍、全管理職に占める割合を5%以上にすることを目指しています(2024年度末時点における女性管理職の人数は68名で、全管理職に占める割合は3.9%)。
〇外国人
2020年度末時点における当社の全管理職に占める外国人管理職の割合は約1%でした。今後も積極的な新卒・経験者採用を継続するとともに、キャリア支援や職場環境の整備等により、2025年度末までに、全管理職における外国人の人数を2020年度末比約2.5倍にすることを目指しています(2024年度末時点における外国人管理職数は2020年度末比約1.5倍)。
〇経験者採用
2020年度末時点における当社の全管理職に占める経験者採用の割合は約12%でした。近年、当社では経験者採用に注力しており、最近3年間の管理職層及び総合職の新規採用においては、年間採用者に占める経験者採用比率は約44%です。今後も研修や社内人脈形成等の入社後サポート体制強化やキャリア支援等により、2025年度末までに、全管理職における経験者採用の人数を2020年度末比約1.5倍にすることを目指しています(2024年度末時点における経験者採用管理職数は2020年度末比約1.6倍)。
※1:対象は当社正社員(当社からの出向者を含み、当社への出向者は含みません)
※2:対象は当社正社員(当社への出向者を含み、当社からの出向者は含みません)