2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    7名(単体) 2,988名(連結)
  • 平均年齢
    41.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.6年(単体)
  • 平均年収
    8,177,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社における従業員数

2024年3月31日現在

セグメントの名称

銀行業

リース業

証券業

その他

合計

従業員数(人)

2,762

44

88

94

2,988

〔1,644〕

〔12〕

〔12〕

〔13〕

〔1,681〕

 

(注) 1 従業員数は、嘱託及び臨時従業員1,672人を含んでおりません。

2 嘱託及び臨時従業員数は、〔 〕内に年間の平均人員を外書きで記載しております。

3 海外の現地採用者17名は、嘱託及び臨時従業員であり従業員数には含めておりません。

 

(2) 当社の従業員数

2024年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

7

41.0

17.6

8,177

〔1〕

 

(注) 1 当社の従業員は株式会社中国銀行からの出向者を含んでおり、各子会社からの兼務出向者は含んでおりません。

2 嘱託及び臨時従業員数は、〔 〕内に年間の平均人員を外書きで記載しております。

3 平均勤続年数は、出向元での勤続年数を通算しております。

4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

5 当社の従業員はすべて「その他」のセグメントに属しております。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループにおいて、労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円滑に推移しております。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

「管理職に占める女性労働者の割合」及び「男性労働者の育児休業取得率」の集計を実施していないため、記載を省略しております。

 

②連結子会社

当事業年度

名称

管理・監督職に占める

女性労働者の割合(%)(※1)

男性労働者の

育児休業取得率

(%)(※3)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(※2)

 

うち管理職に占める

女性労働者の

割合(%)(※2)

全労働者

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

株式会社中国銀行

17.7

6.6

131.9

46.9

51.3

62.4

中銀証券株式会社

76.6

71.6

72.0

中銀事務センター株式会社

75.9

84.7

54.5

株式会社CBS

79.8

84.1

64.9

 

(※1)管理・監督職に占める女性労働者の割合における管理職とは、労働基準法上の「管理監督者」及び同等の権限を有する役職とし、監督職とは、管理職の一つ手前の職位者及び同等の権限を有する役職としております。

(※2)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、管理職に占める女性労働者の割合における管理職とは、労働基準法上の「管理監督者」及び同等の権限を有する役職としております。

(※3)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

ちゅうぎんグループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在においてちゅうぎんグループが判断したものであります。

 

(1)ちゅうぎんグループサステナビリティ基本方針

ちゅうぎんグループは、ミッション(グループ経営理念)、ビジョン(経営ビジョン)、バリュー(ちゅうぎんバリュー)、コードオブコンダクト(企業行動規範・行動指針)の実践を、サステナビリティへの取組みの基本方針とします。

ちゅうぎんグループは、さまざまなステークホルダーとの対話にもとづき、環境や社会の課題に長期的視点で向き合い、企業活動を通じて、「地域社会の発展への貢献」と「企業価値の向上」の永続的な好循環を創り出します。

また、グループ役職員一人ひとりが、これらの取組みの意義を理解し、自律的に行動することで、未来世代にとって安心・安全、そして豊かな地域づくりへ貢献します。

ちゅうぎんグループでは、気候変動への対応を重要課題と捉え、地域のリーディングバンクとして気候変動問題に対して先導的に取組みを行い、地域・お客さまの持続的な成長を支援するため、2021年5月に中国銀行として、2022年10月にちゅうぎんフィナンシャルグループとしてTCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しました。

 

(2)ガバナンス

ちゅうぎんグループでは、経営理念や経営ビジョンのもと、「地域経済・社会の活性化」「少子高齢化社会への対応」「DXの推進」「多様な人財の活躍推進」「環境経営の促進」「ガバナンスの高度化」の6つの重点課題(マテリアリティ)を定めています。「環境経営の促進」では、脱炭素や気候変動を特に重要性の高い課題と認識し、これまでの気候変動に関する取組みをより一層推進するとともに、TCFD提言に沿った情報開示の充実を図っています。

(監督体制)

ちゅうぎんグループは、サステナビリティ経営の取組み強化を目的として、取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を取締役会およびグループ経営会議の下部に設置しています。サステナビリティ委員会では、「マテリアリティの特定・見直し」「環境課題や社会課題に係る施策・方針・取組状況」および「地方創生・SDGsの施策・方針・取組状況」等の審議を年4回の頻度でおこなっています。

気候変動・生物多様性を含むサステナビリティに関する重要事項等については、同委員会およびグループ経営会議での審議・議論を経て、定期的に(年1回以上)取締役会へ付議・報告をおこなっており、取締役会が取組みを監督・指示し、審議結果を経営戦略やリスク管理・評価に反映させる体制としています。また、上記の取組みをグループ全体で推進するにあたり、サステナビリティ推進部を設置し、適切に管理する体制を整えており、施策推進の実効性を確保しています。

 


 

(3)戦略

①気候変動に関する事項

(経営戦略)

社会課題・環境課題を経営上のサステナビリティ課題として認識し、「地域社会の発展への貢献」と「企業価値の向上」の永続的な好循環を創り出すことを目指し、2022年4月に「ちゅうぎんグループサステナビリティ基本方針」を制定しました。中でも、気候変動はちゅうぎんグループおよびステークホルダーにおける重要課題であり、経営理念や経営ビジョンにもとづきサステナビリティ経営の戦略の一つとして取組みを強化していきます。

 

(リスクと機会)

気候変動に関する経営戦略策定やリスク管理強化には、気候変動関連のリスクと機会を評価し、お取引先ならびにちゅうぎんグループへの影響を把握することが重要な視点と考えます。

気候変動対応をビジネス機会として捉え、中長期的な目線でお取引先や地域のお客さまの課題やニーズを理解し、気候変動対応や脱炭素社会への移行の支援をおこなうことで、投融資をはじめとしたソリューションの提供などのビジネス機会の創出・拡大に取組んでいます。

 


 

(シナリオ分析)

気候変動リスクがちゅうぎんグループの財務に及ぼす影響を把握・分析することで、脱炭素経営を高度化させ、お取引先との対話(エンゲージメント)を強化していくことを目的として、「移行リスク」「物理的リスク」についてシナリオ分析をおこなっています。

● 移行リスク

脱炭素対応の必要性と中国銀行のエクスポージャーの2つの観点から分析をおこなうセクターを選定し、IEA(国際エネルギー機関)のシナリオにもとづき、脱炭素社会への移行に伴うお取引先ならびに中国銀行への影響を分析しました。

脱炭素社会への移行に向け、改めてお取引先の事業構造転換を支援することの重要性を認識しました。

 


 

● 物理的リスク

中国銀行の主要営業基盤である岡山県などにおいては、「平成30年7月豪雨(西日本豪雨)」などによる大規模な洪水被害を経験しており、2050年までに水災等発生に伴い想定される被害の影響額を分析しました。

物理的リスクに関する分析結果は、2050年までの与信コスト増加額合計が最大60億円となりました。単年度では相応の影響が生じる可能性はありますが、1年あたりでは2億円程度となり、影響は限定的であると評価しています。


 

 

(炭素関連資産)

2024年3月末の中国銀行の貸出金等に占める炭素関連資産の割合は、「35.9%」となっています。


(※)日銀業種分類をベースにお取引先の主たる事業に該当する業種を対象セクターと見做し集計。再生可能エネルギー発電事業者は除く。

 

(脱炭素に関するエンゲージメント)

(1)脱炭素に関するエンゲージメント戦略の概観

ちゅうぎんグループは、投融資ポートフォリオのカーボンニュートラルの実現に向けて地域・お客さま支援の体制整備を進めてきました。

現在の中期経営計画で掲げる『地方創生SDGsの「深化」』では脱炭素化支援を重点領域に位置付けて各種の取組みを推進しています。

 サービスの提供体制においては、グループの中核である中国銀行に加え、Cキューブ・コンサルティング(コンサルティング)、ちゅうぎんエナジー(太陽光PPA事業等)、中銀リース(リース業)などグループ一体となった支援体制を構築しています。

金融・非金融支援の体制のもと地域・お客さまにはファイナンス・コンサルティングの両面でお客さまの事業規模やフェーズに沿った価値提供を行います。

これらの体制整備やお客さま支援、ソリューションの実施事項についてPDCAを回していく構図を「エンゲージメント戦略の概観」として体系的に表しています。

このPDCAを回していくことでちゅうぎんグループとしての中期経営計画の達成や開示の充実を図りつつ、地域・お客さまに対しては地域の脱炭素化およびサステナビリティ向上に貢献していく方針です。

 


 

 (2)エンゲージメント活動のアプローチ

ちゅうぎんグループは、ファイナンスド・エミッションの対応に向けたエンゲージメント活動の実施が持続可能な地域発展の実現につながると考えています。

お客さまのCO2排出量削減を支援するにあたり、エンゲージメント活動のアプロ―チについて検討を行いました。

 


 

(3)お客さまのサステナビリティ向上を支援するソリューション

「お客さまとの積極的なエンゲージメント活動」および「コンサルティング・ファイナンス両面の支援」により地域全体のサステナビリティ向上をグループ一体となって推進することを中期経営計画で掲げています。

お客さまの取り組みフェーズに沿ったソリューションのラインアップは次のとおりです。

 


 

 

(取組み事例)ちゅうぎんポジティブ・インパクト・ファイナンス

・中国銀行は、2023年4月に「ちゅうぎんポジティブ・インパクト・ファイナンス」の取扱いを開始しました。

・本ファイナンスは、同社が「国連環境計画金融イニシアティブ」「ポジティブ・インパクト金融原則」にもとづき、お取引き先のSDGsに関する取組みや本業との関連性など分析・評価いたします。なお、ポジティブ・インパクト金融原則への適合性についての透明性を確保するため、外部評価機関である株式会社日本格付研究所より第三者意見を取得しております。

・ちゅうぎんグループでは、環境・社会課題の解決に向けたサステナビリティ経営の取組みをより一層推進するため、「2030年度末までにCO2排出量削減目標およびサステナブルファイナンス目標」を設定しております。

・今後も、幅広い金融サービスの提供とコンサルティング機能を通じ、持続性のある地域社会の実現に取組んでまいります。

 


 

 

②人的資本に関する事項

ちゅうぎんグループにおける人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次のとおりであります。

(人財の育成に関する方針)

ちゅうぎんグループは、「地域・お客さま・従業員と分かち合える豊かな未来を共創する」というグループ経営理念を掲げており、「従業員」も重要なステークホルダーと位置付けています。

人事戦略のコンセプトは「性別や年齢を問わず、個性的でやる気のある従業員が育ち、活躍する」ことです。多様で自由な発想による組織の活性化のため、ダイバーシティ&インクルージョンを更に推し進めるとともに、業務軸の拡大を実現するため、従業員に対して多種多様なキャリアパスを提供し、専門性を持った人財を育成することを目指します。

従業員一人ひとりの自律的な「挑戦」をサポートし、ちゅうぎんグループの従業員として、さらには地域・社会の一員として自己実現できるよう人的資本へ積極的に投資することで、経営戦略を推し進め、グループ経営理念を実現できる人財の育成を進めます。

 

<~自律的な『挑戦』をサポート~ 公的資格の取得状況>        2024年3月31日現在

公的資格取得者数

 

中小企業診断士

58人

宅地建物取引士

328人

FP1級

242人

行政書士

21人

証券アナリスト

70人

キャリアコンサルタント

26人

弁護士

5人

情報セキュリティマネジメント

121人

公認会計士

2人

ITストラテジスト

7人

社会保険労務士

11人

プロジェクトマネージャ

10人

 

お客さまの多様なニーズに臨機応変に対応するためには、様々なジャンルに精通した人財がいることが重要です。ちゅうぎんグループでは、資格取得に対する『勉学奨励制度』や認定資格の資格継続の補助等、従業員のスキルアップ支援にも注力しています。

また、DX分野に関する注目度の高まりを踏まえ、デジタル分野に対する教育アプリケーションとして『Udemy Business』を斡旋し、3年間で800名を超える受講者がいる状況です。このように、従来型の金融知識に加え、デジタル分野の育成にも注力していく方針です。

 

<~自律的な『挑戦』をサポート~ キャリアチャレンジの応募状況>

 

内容

2023年度応募者数

キャリアチャレンジ

スキルチャレンジ

既存業務のレベルアップを目的とした、グループ内トレーニーへの応募制度

607人

ジョブチャレンジ

新しい事業領域等、グループ内での育成が難しい分野に対するノウハウの習得を目的とした、グループ外トレーニーへの応募制度

15人

本部公募制

本部の特定ポスト(業務)に対する異動への応募制度

79人

 

従業員に高いモチベーションを持って業務に取組んでもらうためには、従業員が自律的にキャリアを描き、それが実現できる仕組みが重要です。ちゅうぎんグループでは、従業員が自ら手を挙げて、自身が描いたキャリアにチャレンジしていくことを後押しするため、『キャリアチャレンジ制度』を設けています。

 

<多様性への取組実績>                        2024年3月31日現在

全従業員(ちゅうぎんグループ連結ベース)に占める割合

 

 

女性従業員比率

51.5%

障がい者比率

2.2%

 

 

 

(社内環境整備に関する方針)

ちゅうぎんグループでは従業員がより良く働ける環境整備のため、転居を伴う転勤の選択制、スーパーフレックスタイム制度、テレワーク勤務、時間単位の年次有給制度等、ワークライフバランスがとれた「働きがいと成長の場」を提供します。

育児や介護などのライフイベントの際にも、安心して働き続けることができるよう、育児・介護休業制度等の整備を行っており、制度を必要なタイミングで取得できるように研修等を通して、周知を行っています。

その他にも、配偶者の転勤への同行や妊活(不妊治療)の際に利用できる「キャリアデザイン休職制度」の整備、D&I勉強会による病気や女性特有の健康課題の啓発活動を通して、両立支援および少子化対策に取組んでいます。

イノベーション創出の土台形成として、従業員一人ひとりが個性や強みを発揮し、活躍できる環境整備を進めています。「フラットミーティング(自部署の「ありたい姿」の実現のために、これまでの当たり前を問い直し、仲間と一緒に解決していくための「場」)」の実施や、役員から直接現場従業員へグループ方針などを伝え、意見交換する「場」として「『今』と『これから』を語る会」の開催などに取組んでいます。

また、従業員の資産形成支援として、従業員持株会制度(※)、選択型の確定拠出年金制度等、ファイナンシャル・ウェルネスの実現に向け取組んでいます。

一人ひとりが輝き、力を発揮するための各種の取組みを継続的に行い、地域社会の発展への貢献、従業員のエンゲージメント向上、企業成長につなげていきます。

※2024年4月より、従業員持株会制度の奨励金を5%から10%に引上げています。

 

<~ワークライフバランスの充実~ 有給休暇、超過勤務の状況>

ちゅうぎんグループでは、多様な人財が働きがいを持ち、いきいきと働けることが、お客さまへの付加価値の高いサービスにつながると考え、働き方改革に取り組んでいます。その一環として「テレワーク制度」やコアタイムなしの「スーパーフレックス制度勤務」などを活用し、グループ全体で時間外労働抑制や有給休暇の取得促進にも取り組んでいます。

            2023年度

平均年次有給休暇取得日数・取得率

13.1日(72.3%)

平均月間法定外労働時間

4時間23分

 

 

<~従業員エンゲージメント向上~ エンゲージメントサーベイ結果>

項目

直近実績

従業員エンゲージメント

スコア(5段階)

推奨意識

3.13

やりがい実感(働きがい)

3.57

組織環境

3.36

総合満足度(7段階)

4.86

 

2年に一度実施をしてきたESアンケートを改め、より深く従業員エンゲージメントの状況把握を目的として、2023年度より「エンゲージメントサーベイ」を年に一度実施しています。

初回調査における設問は全69問、回答率は93.3%、788件のフリーコメントが寄せられました。これらの回答を分析し、組織の課題解決のため議論を行い、早期に具体的なアクションに結び付け、継続的なエンゲージメントスコアの向上を目指します。

 

 

(4)リスク管理

ちゅうぎんグループでは、気候変動に起因する移行リスクや物理的リスクが地域経済に重大な影響を及ぼしうるリスクであると認識し、サステナビリティ委員会にて定期的にリスクの識別・評価をおこない、管理する体制としています。

また、気候変動に伴うリスクについては、「信用リスク」「市場リスク」「流動性リスク」「オペレーショナル・リスク」などちゅうぎんグループが定める各リスクカテゴリーにわたることから、統合的なリスク管理など既存のリスク管理プロセスへの反映に取り組んでいます。

2021年4月に「責任ある投融資に向けた取組方針」を定め、環境や社会に対し負の影響を与える可能性がある投融資については慎重に判断し、その影響を低減・回避するよう努めるものとしており、加えて特定の業種・セクター(兵器製造、石炭火力発電所の新設、違法伐採や人権侵害の恐れのあるパーム油農園開発・森林伐採事業)に対する投融資は十分に留意した対応をおこなっています。

 

(5)指標と目標

①気候変動に関する事項

(CO2排出量)

Scope1、2の算出に加え、昨年度よりScope3のCO2排出量の算出を開始しました。実績は下記のとおりです。

今後もScope3の算出対象範囲の拡大や排出量数値の精緻化に努めてまいります。

(単位:t-CO2)

計測項目

2023年度

Scope1

直接的エネルギー消費(ガス、ガソリン、軽油など)

1,204

Scope2

間接的エネルギー消費(電気、熱などの使用)

8,209

Scope3※

その他の間接的なエネルギー消費の合計(Scope1、2以外)

10,788,288

 

カテゴリー1

購入した製品・サービス

22,638

 

カテゴリー2

資本財

6,610

 

カテゴリー3

電気(Scope1、2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動)

1,226

 

カテゴリー4

郵送・配達(上流)

596

 

カテゴリー5

事業からでる廃棄物

1,389

 

カテゴリー6

出張

420

 

カテゴリー7

雇用者の通勤

1,195

 

カテゴリー15

投融資

10,754,214

合計

10,797,701

 

※Scope3の算出方法、排出係数等は、「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン ver.2.6(環境省・経済産業省 2024年3月)」 および「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベースVer.3.4(環境省・経済産業省 2024年3月)」を使用。

 

 

(Scope3カテゴリー15について)

Scope3のうち、特にカテゴリー15の投融資によるCO2排出量は、金融機関において重要なCO2排出量削減の対象であり、PCAFスタンダード(※1)の手法に基づき、投融資先の排出量を試算しました。試算結果については、下記のとおりです(基準日:2024年3月末、対象:中国銀行の事業性融資)。

引続き、お取引先の脱炭素化の促進に向けたエンゲージメント活動への更なる活用や試算対象範囲の拡大を検討していきます。

(単位:t-CO2)

セクター

業種*2

炭素強度*3

排出量*4

エネルギー

石油・ガス

3.88

392,493

石炭

電力・ユーティリティ

22.82

1,061,750

運輸

航空貨物

旅客空輸

5.52

8,905

海上輸送

5.60

216,964

鉄道輸送

4.03

19,567

トラックサービス

3.82

535,957

自動車及び部品

5.09

767,357

素材・建築物

金属・鉱業

15.37

700,947

化学

6.28

670,412

建設資材

8.59

495,647

資本財

3.72

2,525,949

不動産管理・開発

1.15

74,087

農業・食料・林産物

飲料

2.59

13,881

農業

7.77

79,558

加工食品・加工肉

4.98

460,702

製紙・林業製品

3.95

372,734

その他

2.22

2,357,306

合計

3.22

10,754,214

 

 

※1 PCAF(Partnership for Carbon Accounting Financials)

       :投融資に関連するCO2排出量を測定・開示するための国際的な取組み

※2 業種  :TCFD提言での炭素関連資産(4セクター18業種)とその他

※3 炭素強度:投融資先の売上高1百万円当たりのCO2排出量

        業種別の炭素強度=Σ(融資先毎の炭素強度)/融資先数

※4 排出量 :業種別の排出量=Σ{(炭素強度×売上高)×投融資シェア}

 

 

(CO2排出量の削減目標)

カーボンニュートラルの達成を目指し、ちゅうぎんグループのエネルギー使用に伴うCO2排出量に関する新たな削減目標を設定しました。引き続き使用エネルギー量の削減をおこなうとともに、今後はクリーンエネルギーへの切替えなどによる対応を進めていくことで目標達成に向けて意欲的に取組んでいきます。

 

目標内容

2030年度末までにScope1,2のネットゼロを達成

 

 

中間目標として中期経営計画最終年度である2026年度は、2013年度比▲72%を目指します。

ちゅうぎんグループのScope1、2のCO2排出量推移は次のグラフのとおりです。

 


 

(単位:t-CO2)

年度

2013

2017

2018

2019

2020

2021

2022

2023

2013比

Scope1

1,319

 

1,238

1,178

 1,105

 993

 1,089

 998

 1,204

▲8.7%

Scope2

16,209

 

14,452

13,073

 11,782

 11,135

 10,497

 10,351

 8,209

▲49.4%

 17,528

 

15,690

14,251

 12,887

 12,128

 11,586

 11,349

 9,413

▲46.3%

 

 

 

(サステナブルファイナンス目標)

ちゅうぎんグループは、地域金融機関として地域のお客さまの気候変動に対する理解を深めていただき、脱炭素社会に向けた取組みを支援するため、新たに「サステナブルファイナンス目標」を設定しました。

 

目標内容

2030年度末までに1.5兆円(うち、環境系目標 1兆円)

 

 

中期経営計画の最終年度である2026年度までの中間目標として1兆円を掲げ、社会関連や環境関連の課題解決に向けた投融資等を通じてお客さまの取組みを積極的に推進しています。

なお、対象のサステナブルファイナンス目標は、次の分野のファイナンスに加え、地方創生やSDGs/ESGの取組支援を含む2020年度から2030年度までの実行額としています。

 

社会分野

環境分野

医療・介護・保育、教育 ほか

太陽光、風力、バイオマス、EV ほか

 

 

サステナブルファイナンス実績(2023年度)*1

(単位:億円)

年度

2020

2021

2022

2023

累計

サステナブルファイナンス

3,035

1,411

1,972

3,004

9,422

 

社会分野

2,374

1,016

875

969

5,234

 

環境分野

661

395

1,097

2,035

4,188

 

※1 サステナブルファイナンス実績値は銀行単体

 

(イニシアチブへの賛同)

ちゅうぎんグループは、持続可能な社会づくりに向けて、国内外のイニシアチブへの参画を積極的に進めております。

また外部からの評価、ステークホルダーとのパートナーシップをSDGs・ESGの取り組みの向上に活かしております。



持続可能な開発目標(SDGs)

 

国連が提唱する、人権・労働・環境・腐敗防止に係る10原則「国連持続可能な開発サミット」において、人間、地球および繁栄のための行動計画として、採択されたSDGsは17の目標と169のターゲットを掲げています。

ちゅうぎんグループはSDGsの趣旨に賛同し、SDGs達成に向けた取り組みを継続してまいります。

21世紀金融行動原則

 

日本における環境金融の裾野の拡大と質の向上を目的として、2011年10月に採択された国内金融機関の野心的な行動原則。

ちゅうぎんグループは2011年12月に署名、参画。

 

 



気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)

 

2015年4月の金融安定理事会(FSB)によって設立されたタスクフォース。気候変動の影響を個々の企業が財務報告において公表することを求めるもの。

ちゅうぎんグループは、気候変動問題を経営上の重点課題と捉え、地域・お客さまの持続的な成長を支援するため、2021年5月TCFDに対する賛同を表明。

GXリーグ

 

GX(グリーントランスフォーメーション)リーグは、GXに積極的に取り組む「企業群」が、官・学・金と協働し、経済社会システム全体の変革のための議論と新たな市場の創造のための実践を行う場。

ちゅうぎんグループは2024年に参画。

 

 



自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)

 

2021年6月に、企業が自然資本等に関連するリスク管理と開示枠組みを構築するために設立された国際的な組織。2019年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で着想され、企業が自然に関連した情報開示を行うことにより、「ネイチャーポジティブ」の実現を目指すもの。

ちゅうぎんグループは2023年12月にTNFDの取組みに賛同し、TNFDフォーラムへ参画。

ポセイドン原則

 

海運業界の脱炭素化に向け、各行独自の与信判断に気候変動リスクを統合し、その取組みを金融面から支援していくことを目的とした民間金融機関主導の原則。

ちゅうぎんグループは2023年10月に署名、参画。

 

 

 


B評価(上位から3番)

 


※環境問題への取組みを8段階で評価「A,A-,B,B-,C,C-,D,D-」

CDP

 

気候変動に関する機関投資家と企業経営者との継続的な対話を促すことで気候変動の影響を測定、管理、削減する取組み。

グリーンパートナー2023

 

脱炭素社会の実現に貢献するため森林づくり活動に取り組んでいる企業等の活動を、林野庁が「脱炭素」の視点から顕彰することで、更なる森林づくり活動の推進を図ることを目的とした制度。今回ちゅうぎんグループは「森林づくり部門」で認定。

 

 

人的資本に関する事項

ちゅうぎんグループにおける人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針、社内環境整備に関する指標及び目標は次のとおりであります。

 

(人的資本投資の拡大)

人的資本投資を「企業価値の向上に資する、従業員への金銭的・時間的な投資」と定義し、事業戦略に沿った人財開発とエンゲージメント向上に関する投資を中心に、人的資本投資を大幅に拡大していきます。

 


 

(事業面と人財面の連携)

経営戦略の実現に必要な人財の質と量を充足させ、中長期的に維持することを目的として人的資本投資を実施します。

外部環境の変化へ柔軟に対応するため、業務の徹底的な効率化を通じて業務を事務から営業や成長・戦略領域へシフトします。最適な事業・人財ポートフォリオの実現に向けて、「強化領域」と「スリム化領域」を明確化することで、人的資本の重点領域を明確化します。

 


 

 

人財ポートフォリオを構築し、現状と「ありたい姿」とのギャップを把握します。経営戦略上の「強化領域」には、次の人財戦略により、人財の質と量を充足させます。


 

(リスキリングの強化)

変革するビジネス環境に対応するため、新たな領域のスキル獲得や職務変更を組織的に推進しています。

DX戦略に沿ったリスキリングをはじめ、従業員が新たなスキルを習得できるように組織的・継続的にサポートしていきます。


 

(女性活躍推進)

人的資本の効果的活用、多様化するお客さまニーズを満たすイノベーション創出の観点から女性の活躍を推進します。



 

(キャリア採用・専門コース)

ちゅうぎんグループでは、事業軸の拡大に合わせて多様なスキルやキャリアを有する人財を積極的に採用することも、ダイバーシティ&インクルージョンの促進に繋がると考えています。そのため、近年は新しい事業領域を中心に、金融業界未経験者についても採用を行っています。

また、このような人財を、年齢・性別等を問わず柔軟に受け入れるため、2021年10月より『専門コース制度』を策定し、受け入れ態勢を整えています。

 


(外部評価)

両立支援、女性活躍推進、健康経営に関連して、次の外部評価の認定を受けています。


2018年に子育て企業の中でもより高い水準の取組みを行う企業として「プラチナくるみん認定」を取得しました。

さらに不妊治療と仕事の両立支援の取組みが評価され、2024年4月に岡山県で初めて「プラチナくるみんプラス認定」を取得しました。


女性活躍推進法にもとづく認定制度「えるぼし」において、採用、継続就労、労働時間、多様なキャリアコースの基準を満たし、女性活躍推進に関する取組みの実施状況が優良であるとされ、2024年1月に2段階目の認定を受けました。


従業員およびその家族の心身の健康保持・増進がちゅうぎんグループの成長に不可欠であるとの認識のもと、健康経営を実践しています。