2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

日本 北米 アジア アルミニウム事業 完成品事業 日本 北米 アジア アルミニウム事業 完成品事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
日本 73,099 41.3 2,638 70.8 3.6
北米 52,222 29.5 -428 -11.5 -0.8
アジア 37,955 21.4 828 22.2 2.2
アルミニウム事業 10,210 5.8 253 6.8 2.5
完成品事業 3,461 2.0 437 11.7 12.6

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び子会社13社により構成されており、ダイカスト事業、アルミニウム事業、完成品事業を営んでおります。

当社グループの事業内容及び各事業における当社と関係会社の位置付け等は次のとおりであります。

なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。

 

(1) ダイカスト事業

主要な製品は、自動車向けを主とするダイカスト製品、金型鋳物製品、ダイカスト用金型等であります。

ダイカストは、製品をお客様に提供するまで、製品設計(湯流れ、強度等の解析含む)、金型製作、試作、量産(ダイカスト鋳造、機械加工等)という流れとなります。当社グループ会社のほとんどがダイカスト事業に関連しており、一連のダイカスト製品の量産に至る過程、量産工程の一部を担うか、又は、その過程において使用する設備装置の提供等を行っております。

① ダイカスト製品

日本では当社がダイカスト製品を製造・販売するほか、子会社の㈱アーレスティ栃木、㈱アーレスティ熊本、㈱アーレスティ山形が製造しており、北米では、米国子会社のアーレスティウイルミントンCORP.及びメキシコ子会社のアーレスティメヒカーナS.A. de C.V.が、アジアでは、中国子会社の広州阿雷斯提汽車配件有限公司、合肥阿雷斯提汽車配件有限公司及びインド子会社のアーレスティインディアプライベートリミテッドが製造・販売しております。

 

② 金型鋳物製品

当社の東海工場が金型鋳物製品を製造し、販売をしております。

 

③ ダイカスト用金型

当社が金型設計、販売を行うほか、日本では子会社の㈱アーレスティダイモールド浜松が製造しております。北米では、メキシコ子会社のアーレスティメヒカーナS.A. de C.V.が金型を製造しており、アジアでは、タイアーレスティエンジニアリングCO., LTD.が当社の金型設計の一部を行い、タイアーレスティダイCO., LTD.、阿雷斯提精密模具(広州)有限公司が金型を製造・販売しております。なお、阿雷斯提精密模具(広州)有限公司につきましては、2025年4月18日付で当該子会社の出資持分の全部を譲渡することを決議したため、2026年3月期より連結対象から除外されます。内容の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 (企業結合等関係)」をご参照ください。

 

④ ダイカスト周辺機器

㈱アーレスティテクノサービスが金型冷却部品等を製造し、販売しております。

 

(2) アルミニウム事業

主要な製品は、ダイカスト用二次合金地金、鋳物用二次合金地金等であります。

当社が製造・販売しております。

 

(3) 完成品事業

主要な製品は、フリーアクセスフロア(建築用二重床)等であります。

㈱アーレスティ栃木、合肥阿雷斯提汽車配件有限公司がフロアパネル等を製造し、当社が施工・販売しております。

 

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 


(注) 1.< >書きのない会社は連結子会社、< >書きの会社は持分法非適用非連結子会社であります。

2.( )書きのない会社は国内会社であります。

3.図中の → は主要な製品、役務の流れを示しております。

4.2025年7月に阿雷斯提精密模具(広州)有限公司の持分の全てを譲渡しております。

 

業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、米国の通商政策や地政学的リスクの影響を受け続けながらも、インフレ圧力の沈静化や雇用環境の底堅さを背景に2025年の世界経済全体の実質GDP成長率は3.2%(推計)となりました。米国経済は、トランプ政権による関税強化を受け、インフレ再燃やサプライチェーンへの影響に対する警戒感が強まりましたが、企業景況感は底堅く推移し、労働市場の堅調さにも支えられGDP成長率はプラスを維持しています。中国経済においては、不動産市場の調整が引き続き景気の下押し要因となる一方、輸出の持ち直しや政府による景気刺激策の拡大を背景に、2026年1~3月期の成長率は5.0%となり、回復の兆しが見られました。日本経済は、訪日外国人需要や内需の底堅さに支えられ、2025年後半にかけて個人消費や設備投資が小幅に増加し緩やかな成長を維持しました。消費者物価の上昇が継続する中、春闘による賃上げ機運が維持されるなど、所得環境の改善が進み、消費の回復を支える要因となっています。一方で、2026年2月28日の米国とイスラエルによるイラン攻撃を契機としたホルムズ海峡封鎖により、世界各国におけるエネルギーや石油化学品等の価格高騰や供給制約による今後の経済活動への悪影響が強く懸念される状況となりました。

当社グループでは、2030年を目標年度とする長期経営計画である10年ビジネスプランと、2025年度より新たにスタートした25-27中期経営計画を推進しております。25-27中期経営計画では、「Reinvent Ahresty ~未来に向けてアーレスティを再発明する~」をコンセプトとして、当社のものづくりの継承と再構築を念頭としたSMARTなものづくりの追求、自動車の電動化を見据えた製品ポートフォリオの見直し、CO2削減活動の加速、製品の開発リードタイムの短縮、及び従業員エンゲージメントやダイバーシティの推進等を柱としています。加えて「資本コストや株価を意識した経営」実現のための財務運営指針となる財務戦略を運営していくことで財務体質と経営基盤の強化を図り、自己資本比率40%、配当性向35%、設備投資1,400億円、ROE9%達成を10年ビジネスプラン期間における4本柱の財務目標として掲げております。

上記経済状況と戦略の下、当社は各国・地域の自動車会社向け販売量の変動に合わせた操業体制や人員体制の適正化、昨年度大きな赤字を計上した米国工場の再建、労務費やエネルギー価格上昇影響等の価格反映について継続的に取り組み、基礎的収益力の向上に努めました。これら構造改革効果の着実な刈り取りに加え、受注量の回復も寄与したことで、当社グループ業績は前期から大きく向上し、各段階損益とも増益となり、当期損益においては7期ぶりに黒字を計上することとなりました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

当連結会計年度末の総資産は135,815百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,721百万円の増加となりました。

当連結会計年度末の負債は79,872百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,232百万円の減少となりました。

当連結会計年度末の純資産は55,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,954百万円の増加となりました。

b.経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高167,092百万円(前期比2.6%増)、営業利益3,739百万円(前期比10.9%増)、経常利益2,865百万円(前期比5.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,580百万円(前期は2,892百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

ダイカスト事業 日本は、売上高68,574百万円(前期比6.2%増)、セグメント利益2,638百万円(前期比13.7%増)となりました。ダイカスト事業 北米は、売上高52,209百万円(前期比5.0%増)、セグメント損失428百万円(前期はセグメント損失1,617百万円)となりました。ダイカスト事業 アジアは、売上高36,228百万円(前期比0.8%減)、セグメント利益828百万円(前期比54.2%減)となりました。

 

アルミニウム事業は、売上高6,622百万円(前期比8.2%減)、セグメント利益253百万円(前期比11.9%増)となりました。

完成品事業は、売上高3,457百万円(前期比29.2%減)、セグメント利益437百万円(前期比45.1%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,721百万円減少11,725百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により増加した資金は、12,275百万円(前期は15,308百万円の増加)となりました。これは主に、関係会社株式売却益1,109百万円、売上債権の増加額2,334百万円、仕入債務の減少額1,051百万円等の資金減少要因に対し、税金等調整前当期純利益3,590百万円、減価償却費11,665百万円、減損損失392百万円等の資金増加要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により減少した資金は、11,547百万円(前期は12,889百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入122百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入465百万円等の資金増加要因に対し、有形固定資産の取得による支出11,592百万円等の資金減少要因があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により減少した資金は、2,516百万円(前期は1,043百万円の減少)となりました。これは主に、短期借入れによる収入137,418百万円及び長期借入れによる収入10,160百万円の資金増加要因に対し、短期借入金の返済による支出140,023百万円及び長期借入金の返済による支出8,787百万円、配当金の支払額838百万円等の資金減少要因があったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

ダイカスト事業 日本(百万円)

62,782

104.6

ダイカスト事業 北米(百万円)

50,386

101.2

ダイカスト事業 アジア(百万円)

35,281

101.6

アルミニウム事業(百万円)

8,283

83.5

完成品事業(百万円)

1,076

66.5

合計(百万円)

157,810

101.1

 

(注) 金額は製造原価によっており、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。

 

 

b.受注実績

当社グループの事業の大部分は、顧客からの受注内示に基づいた見込み生産を行い、納入指示日の数日前に確定する受注に基づいて出荷(売上計上)する形態であるため、受注実績の記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

ダイカスト事業 日本(百万円)

68,574

106.2

ダイカスト事業 北米(百万円)

52,209

105.0

ダイカスト事業 アジア(百万円)

36,228

99.2

アルミニウム事業(百万円)

6,622

91.8

完成品事業(百万円)

3,457

70.8

合計(百万円)

167,092

102.6

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱SUBARU

20,159

12.4

21,134

12.6

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや前提が必要となります。当社グループでは、過去の実績、又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しておりますが、見積り特有の不確実性があることから、実際の結果と異なる可能性があります。

以下、当社グループの財政状態や経営成績にとって重要であり、かつ相当程度の経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針についてご説明いたします。

なお、重要な会計上の見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

(投資有価証券及び投資)

当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する少数持分を所有しております。これらの投資有価証券には価格変動性が高い公開会社の株式と株価決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。

当社グループは、公開会社株式については市場価格などの時価をもって連結貸借対照表に計上し、評価差額は税効果会計適用後の金額を全額純資産の部に計上しております。しかし、時価が著しく下落した場合(50%以上下落した場合)に下落した額について、原則として減損を認識しております。また30%以上~50%未満下落している銘柄については、3年間の時価の推移を捉え時価が回復しないと見込まれる場合に減損を計上しております。

また、非公開会社株式については、投資先の純資産価額の当社持分と、当社グループの帳簿価額とを比較することにより減損の判断を行っております。減損の判断にあたっては、下落幅及び当該投資先会社の財政状態及び将来の業績見通し等を考慮しております。

 

(貸倒引当金)

当社グループは、将来の顧客の支払不能時に発生する損失に備えるため、債権を一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権に分類し、一般債権については過去における貸倒実績率に基づいた貸倒見積高、貸倒懸念債権及び破産更生債権については回収可能額を控除した全額を貸倒見積額として引当計上しております。

 

(固定資産の減損)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額となりますが、正味売却価額につきましては不動産鑑定評価額及び動産評価額を合理的に調整した価格とし、使用価値については見積将来キャッシュ・フローの現在価値とすることを会計方針としております。減損の兆候の識別、減損損失の認識及び測定に当たっては、事業計画や環境の変化によりその見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損金額の増加及び新たな減損損失認識の可能性があります。

 

(繰延税金資産)

当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金が、将来の課税所得の見積額及び将来加算一時差異の解消見込額と相殺され、税負担額を軽減することができると認められる範囲内で繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、将来の見積課税所得、タックス・プランニング及び将来加算一時差異の解消スケジュール等に基づき判断しております。今後、将来の課税所得の見積額の変化や、その他の要因に基づき繰延税金資産の回収可能性の評価が変更された場合、繰延税金資産の減額部分の増減変更により法人税等調整額が増減し親会社株主に帰属する当期純利益(又は親会社株主に帰属する当期純損失)が増減する可能性があります。

 

(退職給付に係る負債)

当社グループは、将来の従業員の退職金の支払に備え、確定給付型の制度として退職一時金制度及び確定給付企業年金制度、確定拠出型の制度として確定拠出年金制度を採用しております。

一部の連結子会社においては、従業員が少ないため高い信頼性をもって数理計算上の見積りを行うことが困難であるため簡便法による処理を行っております。簡便法では決算日における従業員の自己都合退職によった場合における要支給額より年金資産額を控除した額を引当計上しております。

当社及び一部の連結子会社においては、原則法により数理計算上の見積りを行っております。原則法によった場合、従業員の退職給付費用及び債務は数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されます。これらの前提条件には、割引率、将来の昇給率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれております。割引率は主に日本の国債の市場利回りを基礎に算出しております。長期期待運用収益率は年金資産が投資されている資産の種類ごとの長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響額は累積され将来にわたって規則的に認識されていくため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

 

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等

1) 財政状態

(資産合計)

資産は、135,815百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,721百万円の増加となりました。流動資産は65,815百万円で、前連結会計年度末に比べ1,701百万円の増加となり、その主な要因は、棚卸資産が703百万円減少した一方、売上債権が2,725百万円増加したことによるものです。固定資産は69,999百万円で、前連結会計年度末に比べ19百万円の増加となり、その主な要因は、有形固定資産が1,094百万円減少した一方、投資有価証券が648百万円、繰延税金資産が256百万円、退職給付に係る資産が92百万円増加したことによるものです。

 

(負債合計)

負債は、79,872百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,232百万円の減少となりました。流動負債は58,907百万円で、前連結会計年度末に比べ4,762百万円の減少となり、その主な要因は、仕入債務が787百万円、短期借入金が2,260百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,563百万円減少したことによるものです。固定負債は20,964百万円で、前連結会計年度末に比べ2,529百万円の増加となり、その主な要因は、繰延税金負債が409百万円、退職給付に係る負債が181百万円減少した一方、長期借入金が3,116百万円増加したことによるものです。

 

(純資産合計)

純資産は、55,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,954百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金が2,737百万円、その他有価証券評価差額金が446百万円、為替換算調整勘定が284百万円、退職給付に係る調整累計額が307百万円増加したことによるものです。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末38.7%から41.1%となりました。

 

2) 経営成績

(売上高)

売上高は、国内自動車生産の回復に伴う主要顧客向け受注量の増加や新規製品の量産開始等の影響により、前連結会計年度から4,162百万円増加167,092百万円(前期比2.6%増)となりました。

そのうち、国内売上高は78,653百万円(前期比1,963百万円増)、海外売上高は88,438百万円(前期比2,199百万円増)となりました。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費、営業損益)

売上原価は、受注量増加や新規製品の量産開始に伴う生産増加等の影響により、前連結会計年度から2,687百万円増加150,205百万円(前期比1.8%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から1,107百万円増加13,147百万円(前期比9.2%増)となりました。

以上の結果、営業利益は3,739百万円(前期比10.9%増)となりました。

 

(経常損益)

営業外収益は前連結会計年度から224百万円減少500百万円(前期比31.0%減)となりました。これは主にスクラップ売却益が133百万円、受取利息が61百万円減少したことによるものです。

営業外費用は前連結会計年度から322百万円増加1,374百万円(前期比30.7%増)となりました。これは主に支払利息が186百万円、シンジケートローン手数料が140百万円増加したことによるものです。

以上の結果、経常利益は2,865百万円(前期比5.9%減)となりました。

 

 

(特別利益)

特別利益は前連結会計年度から312百万円増加1,406百万円(前期28.5%増)となりました。これは主に固定資産売却益が769百万円減少した一方、関係会社株式売却益が1,109百万円増加したことによるものです。

 

(特別損失)

特別損失は前連結会計年度から4,034百万円減少681百万円(前期85.6%減)となりました。これは主に減損損失が2,908百万円、特別退職金が1,055百万円減少したことによるものです。

 

(親会社株主に帰属する当期純損益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は3,580百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2,892百万円)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の1株当たり当期純利益は144円16銭(前期は1株当たり当期純損失116円26銭)となりました。

 

(EBITDA)

当連結会計年度のEBITDA(営業利益+減価償却費)は15,404百万円(前期比2.0%増)となりました。

 

3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

資金需要及び財務政策

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び事業拡大のための設備投資資金、配当金の支払等であります。これらの資金需要に対して当社グループでは、主として金融機関からの借入金と自己資金(手元資金と営業活動によって獲得した資金)により事業活動に必要な運転資金や将来の設備投資等に向けた充分な資金を確保しております。

資金調達手段としては、金融機関からの短期借入金、長期借入金で行っており、短期借入金については運転資金として月次の売上高の2分の1程度を調達する方針としております。長期借入金については、設備投資のための長期資金として3年~5年の借入期間で調達を行っております。また、短期借入金については、月次の資金繰り状況に応じ当座借越限度額の範囲内で反復利用を行い、長期借入金については、新規調達を行う一方で約定計画に基づき返済を行っております。

 

なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標は下記のとおりであります。

 

 

2022年3月

2023年3月

2024年3月

2025年3月

2026年3月

自己資本比率(%)

40.7

41.2

39.1

38.7

41.1

時価ベースの自己資本比率(%)

7.4

9.8

16.3

12.0

14.4

キャッシュ・フロー対
有利子負債比率(%)

519.6

405.7

221.2

262.2

321.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

15.7

15.3

24.1

27.2

16.9

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注) 1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうちリース債務を除く利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 

 

資金の流動性

当社及び国内連結子会社はCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、国内のグループ内資金を当社が一元管理しております。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、金融負債の極小化を図っており、余剰資金が生じた場合には有利子負債の返済に充てる方針であります。

 

d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(ダイカスト事業 日本)

日本自動車市場では、国内自動車生産の回復等に伴い受注量が増加した結果、売上高は68,574百万円(前期比6.2%増)となりました。収益面においては、受注量の増加に加えて前期に実施した人員規模適正化による固定費の圧縮等も奏功し、セグメント利益2,638百万円(前期比13.7%増)となりました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ10,507百万円増加64,201百万円となりました。

(ダイカスト事業 北米)

北米自動車市場では、新規製品の量産が開始したこと等による受注量の増加により、売上高は52,209百万円(前期比5.0%増)となりました。収益面においては、米国工場での人件費等の製造コストの上昇が継続していることにより、セグメント損失428百万円(前期はセグメント損失1,617百万円)となりました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2,815百万円増加34,680百万円となりました。

(ダイカスト事業 アジア)

アジア自動車市場では、中国工場の第2四半期以降(4月~12月)において、一部主要顧客の販売減少に伴い受注量が減少しましたが、インド工場の受注量が堅調に推移した結果、売上高は36,228百万円(前期比0.8%減)となりました。収益面においては、中国工場における生産体制の合理化や固定費の削減があったもののインド工場での一部製品の生産が安定しないことに伴う生産コストの増加影響があったことにより、セグメント利益828百万円(前期比54.2%減)となりました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ349百万円減少43,974百万円となりました。

(アルミニウム事業)

アルミニウム事業においては、販売重量が前年比10.4%減となったことにより、売上高は6,622百万円(前期比8.2%減)となりました。収益面においては、仕入単価増に対して売上単価も増加傾向にあったことで、セグメント利益は253百万円(前期比11.9%増)となりました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ281百万円増加4,330百万円となりました。

(完成品事業)

完成品事業においては、主要販売先である半導体関連企業の大型クリーンルーム物件の受注が前年同期比で減少したことにより、売上高は3,457百万円(前期比29.2%減)となりました。収益面においては、売上高の減少影響により、セグメント利益は437百万円(前期比45.1%減)となりました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1,292百万円減少1,193百万円となりました。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社ではダイカスト事業、アルミニウム事業、完成品事業を営んでおります。

また、ダイカスト事業においては日本、北米、アジアの地域別に包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

従って、当社は、「ダイカスト事業 日本」、「ダイカスト事業 北米」、「ダイカスト事業 アジア」、「アルミニウム事業」、「完成品事業」の5つを報告セグメントとしております。

「ダイカスト事業」については、日本、北米、アジアともに車両部品、汎用エンジン部品、産業機械部品、金型等の製造・販売を行っております。「アルミニウム事業」については、アルミニウム合金地金の製造・販売を行っております。「完成品事業」については、建築用二重床の製造・機械加工・施工・販売を行っております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。

報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

合計

ダイカスト事業

アルミニウム事業

完成品事業

日本

北米

アジア

売上高

 

 

 

 

 

 

顧客との契約から
生じる収益

64,591

49,704

36,534

7,212

4,886

162,929

外部顧客への売上高

64,591

49,704

36,534

7,212

4,886

162,929

セグメント間の内部
売上高又は振替高

5,187

2

2,156

4,210

22

11,581

69,779

49,707

38,691

11,422

4,909

174,510

セグメント利益又は損失(△)

2,320

△1,617

1,810

226

796

3,536

セグメント資産

53,694

31,865

44,323

4,049

2,486

136,419

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

3,856

4,546

3,311

72

13

11,801

減損損失

69

3,056

189

3,314

有形固定資産及び
無形固定資産の増加額

4,302

5,960

4,932

123

29

15,349

 

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

合計

ダイカスト事業

アルミニウム事業

完成品事業

日本

北米

アジア

売上高

 

 

 

 

 

 

顧客との契約から
生じる収益

68,574

52,209

36,228

6,622

3,457

167,092

外部顧客への売上高

68,574

52,209

36,228

6,622

3,457

167,092

セグメント間の内部
売上高又は振替高

4,525

12

1,726

3,588

3

9,857

73,099

52,222

37,955

10,210

3,461

176,949

セグメント利益又は損失(△)

2,638

△428

828

253

437

3,728

セグメント資産

64,201

34,680

43,974

4,330

1,193

148,380

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

3,986

4,120

3,559

70

13

11,750

減損損失

44

194

157

396

有形固定資産及び
無形固定資産の増加額

4,187

4,527

2,898

155

0

11,768

 

(注) 「ダイカスト事業 アジア」セグメントに分類しておりました阿雷斯提精密模具(広州)有限公司については、第3四半期連結累計期間において出資持分の全部を譲渡したため、連結の範囲から除外しております。同社の売上高並びにセグメント利益又はセグメント損失の金額については、連結除外日までの実績を含んでおります。

 

4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)

 

 

(単位:百万円)

売上高

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

174,510

176,949

セグメント間取引消去

△11,581

△9,857

連結財務諸表の売上高

162,929

167,092

 

 

 

 

(単位:百万円)

利益

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

3,536

3,728

セグメント間取引消去

△164

10

連結財務諸表の営業利益

3,371

3,739

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

資産

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

136,419

148,380

セグメント間取引消去

△10,311

△18,924

全社資産

7,987

6,359

連結財務諸表の資産合計

134,094

135,815

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

その他の項目

報告セグメント計

調整額

連結財務諸表計上額

前連結
会計年度

当連結
会計年度

前連結
会計年度

当連結
会計年度

前連結
会計年度

当連結
会計年度

減価償却費

11,801

11,750

△69

△85

11,731

11,665

減損損失

3,314

396

△14

△4

3,300

392

有形固定資産及び
無形固定資産の増加額

15,349

11,768

△144

△90

15,205

11,678

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

北米

アジア

その他

合計

76,370

49,760

36,645

153

162,929

 

(注) 1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

2.北米及びアジア地域への売上高には、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるアメリカの売上高25,259百万円、メキシコの売上高24,501百万円、中国の売上高25,472百万円が含まれております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

(単位:百万円)

日本

北米

アジア

合計

24,600

18,628

21,903

65,132

 

(注) 北米及びアジア地域の有形固定資産には、連結貸借対照表の有形固定資産の10%以上を占めるメキシコ12,994百万円、中国12,334百万円、インド9,307百万円が含まれております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

㈱SUBARU

20,159

ダイカスト事業 日本 等

 

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

北米

アジア

その他

合計

78,394

52,288

36,297

111

167,092

 

(注) 1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

2.北米及びアジア地域への売上高には、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるアメリカの売上高27,400百万円、メキシコの売上高24,888百万円、中国の売上高23,526百万円が含まれております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

(単位:百万円)

日本

北米

アジア

合計

24,612

18,697

20,728

64,038

 

(注) 北米及びアジア地域の有形固定資産には、連結貸借対照表の有形固定資産の10%以上を占めるメキシコ12,562百万円、中国10,748百万円、インド9,695百万円が含まれております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

㈱SUBARU

21,134

ダイカスト事業 日本 等

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

北米

アジア

アルミニウム事業

完成品事業

全社・消去

合計

減損損失

69

3,056

189

△14

3,300

 

(注) 1.「全社・消去」の金額は、セグメント間取引に係る未実現利益の消去額等によるものです。

2.「ダイカスト事業 日本」、「ダイカスト事業 北米」及び「ダイカスト事業 アジア」において、当初想定していた収益が見込めなくなった一部の事業用資産について、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

北米

アジア

アルミニウム事業

完成品事業

全社・消去

合計

減損損失

44

194

157

△4

392

 

(注) 1.「全社・消去」の金額は、セグメント間取引に係る未実現利益の消去額等によるものです。

2.「ダイカスト事業 日本」、「ダイカスト事業 北米」及び「ダイカスト事業 アジア」において、当初想定していた収益が見込めなくなった一部の事業用資産について、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。