2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    200名(単体) 972名(連結)
  • 平均年齢
    40.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.5年(単体)
  • 平均年収
    5,784,002円(単体)

従業員の状況

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

日本

200

中国

542

アジア

214

アメリカ

11

ヨーロッパ

5

合計

972

 

(注) 1 従業員数は就業人員であります。

2 臨時従業員については、従業員の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

(2) 提出会社の状況

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

200

(23)

40.9

17.5

5,784,002

 

(注) 1 従業員数は就業人員であります。

2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。

3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

4 提出会社のセグメントの名称は「日本」であります。

 

 

(3) 労働組合の状況(2024年3月31日現在)

提出会社には天龍製鋸労働組合があります。また、天龍製鋸(中国)有限公司及び天龍製鋸(大連)有限公司においても労働組合が結成されております。提出会社及び連結子会社(以下「当社グループ」という。)の組合員数は693名で、提出会社の労働組合は産業別労働組合JAMに加盟しております。

なお、労使間は円満に推移しております。

その他の特記事項はありません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

  提出会社

当事業年度

男性労働者の育児休業取得率(%)(注1)

75.0

 

(注) 1 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

2 当社は、管理職に占める女性労働者の割合、労働者の男女の賃金の差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

(1)ガバナンス

 当社グループは、サステナビリティに関する取組みが重要な経営課題であると認識しており、「誠実と和」という社是のもと、「感謝の心をもって、従業員の幸せと株主の幸せを追求し、社会の幸せに結びつけます」という経営理念のほか、「企業行動規範」、「環境方針」及び「SDGs取り組み方針」を制定し、脱炭素や気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適切な取引、自然災害等への危機管理などに対する考えを含め、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献できる体制を構築しております。

 また、代表取締役社長が委員長を務め、社外を含む取締役・監査役を委員とするサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティに関わる経営の基本方針を定め、必要に応じて従業員や外部アドバイザーを招へいし、推進活動の基本計画を立案しております。これに基づき、事業活動の方針・戦略について企画・立案し、取締役会へ提言を行い、全社横断的に着実に実行する役割を担います。また、そのために必要な実行戦略・KPI・活動手順を明確にし、取締役会の承認を得る体制としております。

(2)戦略

 〈前中期経営計画(2021年度~2023年度)〉 

  当社グループは、前中期経営計画(2021年度~2023年度)において、以下を重点戦略として推進してまいりました。

   ①新製品の開発及び既存技術の向上

  鋸刃製品によるSDGs推進の一環として、取引先各社や研究機関との連携を図り、歩留まりの向上、省エネルギー及び鋸刃の長寿命化など環境に配慮した新製品及び既存技術の向上に努めてまいりました。

 ②脱炭素への対応

  政府が表明した「2030年までの温暖化ガス排出削減目標46%減(2013年度比)」に対して、当社グループの現状の課題を明確にし、目標達成に向けて新技術への投資を積極的に行い、企業収益の向上に努めてまいりました。

 

〈新中期経営計画(2024年度~2026年度)〉 

  当社グループは新中期経営計画(2024年度~2026年度)において、以下の4点を重点戦略として推進しておりま す。

  ①環境負荷の低減に寄与する新製品の開発及び既存技術の向上の追求

 a.前中期経営計画(2021年度~2023年度)の重点戦略の推進により、チップソーの刃先の厚さを薄くすることで歩留まりの向上及び切断時の電力使用量の削減に繋げられましたが、さらなる生産技術の向上を図り環境負荷低減製品の開発の継続に努めております。

 b.環境に配慮した原材料の見直しや梱包・副資材の脱プラ・エコ化の推進に努めております。

②CO2排出削減を図るため新規設備投資を実施し、脱炭素生産の確立

 a.設備の非化石エネルギーへの転換によりCO2排出量の削減に努めております。

 b.主力製品への設備投資を積極的に行い自動化・省電力化の推進に努めております。

③グローバル市場に対応する販売・技術サポート体制を強化し、環境に配慮した製品及び高付加価値製品の拡販

 a.営業業務におけるDX化を推進し業務効率の向上に努めております。

 b.販売・製造・開発の情報共有化を一層強化し市場ニーズへタイムリーな対応に努めております。

④人的資本経営、ウェルビーイング経営を実現するため、ハード・ソフト両面から就業環境の整備や健康増進策

 を実施

 a.本社事務棟の建替えや老朽化施設の躯体・設備の点検、補修、交換に努めております。

 b.階層別及び職位別研修の開催など研修体系・体制の構築に努めております。

  c.各部門にて業務フローの見直しを行い、IT化の推進により業務効率の向上に努めております。

 

 

  〈ウェルビーイング経営、社内環境整備に関する方針〉

当社グループは、ウェルビーイング経営を掲げて、以下の3点を重点戦略として推進しております。

   ①社内環境の改善

 従業員が安心して仕事に従事できることを念頭に、健康経営優良法人認定の取得(2019年から6年連続)や育児・介護休業等の休業制度の充実を図っております。さらに、人事評価制度や再雇用制度の見直しを継続することにより、多様な人材が働きやすい環境整備に努めております。前述のとおり、新中期経営計画(2024年度~2026年度)において、築後40年を経過した本社事務棟の建替えを予定し、職場環境の飛躍的な改善を図ってまいります。

  ②多様化への対応

 2023年2月に発足した「女性活躍推進プロジェクト」は、所属部署や年齢のバランスを考えた男女7名ずつの総勢14名にて、健康で働きがいのある職場環境や制度づくりについて毎月会議を開催し、随時、会社側への上申等を行っております。昨年の実績として、女性のみが行っていた湯茶接待、電話、受付等の業務の見直しを図り、改善しております。

 ③エンゲージメントの強化

  2023年3月に従業員へのエンゲージメントサーベイを開始し、半期に1回、定期的に実施しております。エンゲージメントサーベイの結果から特に問題と思われる事項については、さらにアディショナルサーベイ(追加調査)を実施し、従業員の声を吸収しております。2種類のサーベイにより抽出された問題点に優先順位をつけ、可及的速やかに解決することで、従業員のエンゲージメントと満足度向上に努めております。

 

  〈人的資本経営、リスキリング、人材育成に関する方針〉

①当社グループは、企業発展の原動力は優秀な従業員であるとの認識にたち、次の目的に沿って各種人材育成施策を行っております。

a.当社の社是、経営理念等に則り、社業発展に貢献できるとともに、仕事に生きがいをもった創造的な従業員の育成。

  b.経営及びそれを取り巻く社会情勢や技術革新の変化に対応できる応用力のある従業員の育成。

②従業員教育は、長期的な視野に立って、計画的かつ継続的に行われる必要があり、当社グループは、時代や環境の変化に応じて必要な教育研修の把握に努め、次の方針に基づいて実施しております。

a.従業員教育は、従業員各自が向上意欲に燃え、自ら学ぼうとする姿勢によってその成果が期待されるもので、当社グループはこれを促進するため必要な施策を行う。

 ・2023年度より、管理職のリスキリングの一環として、文章作成・コミュニケーション能力向上のための通信講座「思考力文章講座」を導入し、2024年度には係長・主任に対象を広げて継続しております。

b.従業員教育の基本は、管理監督者が職場における日常業務の遂行を通じて、継続的に個人及び集団指導することがその基本である。また、当社グループはこの職場教育訓練(OJT)を推進するため必要な施策を行う。

    ・新入社員教育を担当するOJTリーダー・チューター制度の充実を図っております。

c.当社グループは従業員の自己啓発及びOJTを促進するため、必要に応じて、全社的又は各部門別の集合研修あるいは、社外研修などの職場外研修(Off-JT)を行う。

 

(3)リスク管理

当社グループのリスク管理は取締役会及びサステナビリティ委員会が主体となって行っております。

同委員会は次の事項をサステナビリティを巡る重要な課題として取り組んでおります。

①主に脱炭素、気候変動、SDGs、ESG、社会貢献策について議論し、当社グループの事業活動をいかに持続可能なものとするか、現状を把握するとともに課題を抽出する。

②抽出した課題の解決のために策定した目標を全社横断的に着実に実行する役割を担い、そのために必要な戦略・KPI・活動手順を明確にする。

③SDGs、脱炭素の社内活動の進捗状況や活動方針の報告・提案を受ける。

④上記①~③により、サステナビリティ並びにESGに関わる推進活動の基本方針を立案する。これに基づき、事業活動の方針・戦略について企画・立案し、取締役会へ提言する。

(4)指標及び目標

指標

目標

①コーティング製品(※1)の販売促進

2020年実績の23%増(2020年を基準年とする)

②環境負荷低減製品(※2)の新規採用アイテム数

年間30件(2023年実績17件)

③ペーパーレス化の推進(紙の使用量)

2023年使用実績の3%減(▲13,155枚 A4換算)

④CO2排出量削減

2023年排出量の1%減(▲35t)

⑤採用した労働者に占める女性割合

25%以上(2023年度実績50% 男性1名・女性1名)

⑥社員に対するアンケート調査の職場環境に対する満足度

70%以上(2023年度実績63.7%)

 

 ※1 コーティングとは、真空環境でプラズマを利用して硬質素材の薄膜を生成する技術。

    刃先にコーティング加工を施すことによって、刃先超硬チップの耐摩耗性を向上させて、鋸刃の長寿命化を実現。

 ※2 環境負荷低減製品とは、従来製品より刃先を薄く設計し、被削材料の歩留まりの向上及び切断時電気使用量を削減。