2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

広告 ジチタイワークス その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
広告 1,857 59.0 419 57.9 22.6
ジチタイワークス 1,085 34.5 311 42.9 28.6
その他 207 6.6 -6 -0.8 -2.7

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは「自治体を通じて人々に新たな価値を提供し、会社及び従業員の成長を追求する」を企業理念に掲げ、自治体の財源確保・経費削減に貢献することを目的に、自治体に特化したサービスを展開しております。当社グループは「広告事業」、「ジチタイワークス事業」の2区分を報告セグメントとしており、報告セグメントに含まれない一部サービスを「その他」としております。

 

 各セグメントの事業内容は次のとおりであります。

(1)広告事業

 広告事業では、主に次のサービスを行っております。

① SR(SMART RESOURCE)サービス

 SRサービスは、自治体が有するホームページ、広報紙、納税通知書、各種封筒等の配布物等、様々な媒体の広告枠を入札により仕入れ民間企業に販売するサービスであり、自治体の自主財源確保の手段の一つとして、既存の様々なスペースの有効活用を支援するという特徴があります。自治体広告市場は、自治体の財政状況が厳しさを増す中で、自治体資産に民間事業者の広告を掲載することで新たな財源を確保し、また、情報発信を通じて市民サービスの向上や地域経済の活性化など、二次的な効果を期待して立ち上がったものといわれております。2004年度に横浜市が全国に先駆けて広告事業の専門組織を立ち上げ、全市的に広告事業を展開し、また、2005年に国の「行政効率化推進計画」に、効率化のための取り組みとして「国の広報印刷物への広告掲載」が追加され、これにより自治体の広告事業への取り組みが拡がりました(注)。しかしながら、従前、自治体が自ら広告枠の販売を行っていた際には、自治体は事務作業や事務コスト等を負担しなければならず、また、自治体にノウハウが少ないために広告枠が売れ残り、想定していた財源を確保できない場合もありました。

 同サービスでは、当社が広告枠を一括で仕入れ民間企業への販売を行うため、自治体は事務作業・コスト負担の削減、安定した財源確保が可能となります。また、広告主に対しては、企業ごとのターゲットエリア、ターゲット層にマッチした媒体への広告掲載を提案することで、広告効果という付加価値を提供しております。

 第32期の主な実績は、気象庁ホームページ広告運用事業の受注のほか、京都市が2024年に初めて開始した、メタバース(仮想空間)での広告取り扱い業務の受注などがあります。

(注) 「自治体の収入増加に関する調査研究」(2010年3月 財団法人地方自治研究機構)による。

 

② SC(SMART CREATION)サービス

 SCサービスでは主に、当社と自治体との協働発行という形で、自治体が住民へ周知する必要がある各種分野に特化した住民向け情報冊子について、当社が広告主を募集し、制作した当該情報冊子を自治体に寄贈するサービスを行っており、当該情報冊子を「マチレット」と総称しております。自治体が自費制作する場合、費用の関係からページ数や色数等デザインに制限を受けてしまい、また、事務作業や事務コストの負担の関係から発行できない自治体もあります。同サービスでは、当社がデザイン・制作を基本的に無償で行うため、自治体は事務作業やコストの大幅な削減が可能となるほか、デザイン性の高い情報冊子の提供が可能となります。また、広告主に対しては、企業のサービス内容、ターゲットエリアやターゲット層にマッチした媒体への広告掲載を提案することで、広告効果という付加価値を提供しております。なお、現在の主な取扱分野は、子育てに関する情報を集約した「子育て情報冊子」、空き家対策に関する情報を集約した「空き家対策冊子」、高齢者の終活をサポートする情報を集約した「エンディングノート」、遺族のための手続など必要な情報を集約した「おくやみ冊子」、マイナンバーカードの交付業務における住民サービス情報を集約した「マイナンバーカードガイドブック」、管理組合が円滑に認定を取得できるよう、管理状況の確認や申請支援を行い、マンションの適切な管理をサポートする「マンション適正管理ガイドブック」となっており、時流・社会的課題や行政施策を背景に分野を特定し、自治体との協働発行に繋げております。

 

(2)ジチタイワークス事業

 ジチタイワークス事業では、官民連携の促進を目指し、主に当社が今まで広告事業で培った自治体とのリレーションを活用し、次のサービスを行っております。

 

① BtoGソリューション等

 BtoGソリューション等は、自治体と民間企業のニーズを繋ぐサービスです。民間企業における自治体をターゲットにした商品やサービスについて、当社の持つ自治体ネットワークや取引ノウハウを活用し、販売促進に向けたニーズ調査やマーケティング支援を行い、これらを通じて自治体の各種課題解消に繋げております。

 

② 行政マガジン『ジチタイワークス』

 『ジチタイワークス』は、全国1741自治体の市区町村・47都道府県に加え、地方議会議員へ無償提供をしている行政マガジンであり、自治体業務の現場で活用できる事例や、地域をあげて取り組んだ事業まで、様々な事例におけるノウハウを提供することで自治体運営における業務改善に繋げることを目的としております。また、自治体向けに事業を展開したい民間企業に対しては、誌面への広告掲載によって、ターゲットを限定することでリーチ力の高い広告宣伝活動をサポートしております。

 

③ ジチタイワークス民間サービス比較(旧 ジチタイワークスHA×SH(ハッシュ))

 ジチタイワークス民間サービス比較は、自治体と民間企業の情報流通プラットフォームであり、インターネットによる横断的な情報流通の場の構築・提供、さらには活用促進を目的として、第27期よりサービスを開始いたしました。自治体は抱えている課題に合わせ民間企業の有益なサービスを検索・閲覧することで、能動的かつ効率的な情報収集が可能となり、自治体職員の生産性が向上することで行政サービスの推進に繋がります。また、民間企業は自社が提供する自治体向けサービスの情報を掲載することで、物理的な訪問の困難さや提案の非効率性にとらわれることなく、より多くの自治体へ周知することが可能となります。

 

④ その他

 その他のセグメントにおいては、企業版ふるさと納税支援事業、空き家対策関連事業akisol(アキソル)及びマチイロ事業が含まれております。

 企業版ふるさと納税支援事業は、個人版の企業版ふるさと納税制度に比べて認知度が低い企業版ふるさと納税制度の活用について、自治体と企業の双方に向けて制度啓発活動を行い、活用を促進していただく支援をしております。当該事業は政府が企業版ふるさと納税の3年間(令和9年度まで)の制度延長を決定したことを踏まえ、引き続き中期的な成長拡大を目指していく方針です。

 akisolは、自治体と協働して空き家所有者からの総合相談窓口を担い、低廉な空き家の流通サポート(0円物件マッチング)をはじめとした、ソリューションの提案及び提供を行っています。

 マチイロ事業はスマートフォンで各自治体の広報紙やニュースを閲覧できるアプリの運営を行っています。

 

[事業系統図]

 事業系統図は、以下のとおりであります。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復傾向にあります。一方で、欧米の高い金利水準の継続や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気に影響を与える可能性があります。また、物価上昇、通商政策を含む欧米の政策動向、金融資本市場の変動等の影響にも十分な注意が必要な状況であり、先行きは不透明な状況が続いております。

 このような状況下において、グループ全体での事業規模の拡大を推進するとともに、事業運営におけるリスク管理体制の一層の強化を図るなどの取り組みを推進することで、グループ企業理念の実現及び企業価値の向上に努めております。

 当社は、2024年5月15日付で、当連結会計年度を初年度とする3か年の中期経営計画を策定・公表しており、適切な資源配分によるオーガニック成長の実現、堅実な投資による事業価値の創出、リスクマネジメント機能の強化、資本配分方針/財務の規律付け、攻守兼ね備えた強固なミドル層の構築に積極的に取り組んでおります。

 当連結会計年度においては上述の中期経営計画で公表した財務方針に従い、自己株式取得を実行するなど資本生産性の改善・向上と経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行に努めてまいりました。

 広告事業におきましては、連結子会社である株式会社ジチタイアドにて、当連結会計年度においても引き続き生産性を可能な限り維持しつつ、利益創出事業として計画的な事業規模の再拡大を目指し、事業全体におけるコスト効率化と受注単価の向上に向けた取り組みを行ってまいりました。また、SCサービスにおけるマチレットの新媒体や広告以外の新サービス開発にも積極的に取り組んでまいりました。

 ジチタイワークス事業におきましては、官民連携に対する需要が大きく、市場の開拓余地は十分に存在することから、連結子会社である株式会社ジチタイワークスにおいて、自治体ビジネスのニーズの顕在化に対応していくことで、サービス提供機会を増やすことを目指しております。併せて、行政マガジン『ジチタイワークス』のブランド力を強化することで、BtoGソリューション等の拡大による収益の追求、また多面的展開の促進による高付加価値なサービスの拡大に繋げてまいりました。

 その中において、当社は、株式会社地方創生テクノロジーラボ(以下「地方創生テクノロジーラボ」)を連結子会社化しました。

 なお、地方創生テクノロジーラボのみなし取得日を当連結会計年度末日としていることから、当連結会計年度においては貸借対照表のみを連結しており、連結損益計算書においては、地方創生テクノロジーラボの業績を含んでおりません。

 

 以上の結果、当社の当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(財政状態)

 当連結会計年度末における資産合計は、2,145,594千円となりました。

 当連結会計年度末における負債合計は、995,271千円となりました。

 当連結会計年度末における純資産合計は、1,150,323千円となりました。

 詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ロ.財政状態の分析」をご参照ください。

 

(経営成績)

 売上高は3,140,691千円、営業利益は291,628千円、経常利益は295,468千円、親会社株主に帰属する当期純利益は358,008千円となりました。

 詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ.経営成績の分析・評価」をご参照ください。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

 

 a.広告事業

 広告事業におきましては、自治体から様々な媒体の広告枠を入札により仕入れ民間企業に販売するSR(SMART RESOURCE)サービス、また、自治体から市民へ専門性が高い情報をよりわかりやすく確実に伝える情報冊子マチレットを自治体と協働発行(無料)し、自治体の経費削減を支援するSC(SMART CREATION)サービス等を提供しており、前連結会計年度までの収益性改善を目的とした事業規模の適正化を踏まえて、計画的な再拡大を推進してまいりました。

 当連結会計年度においては、計画的な再拡大に伴う施策の結果、各サービスによる売上が好調に推移しております。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,856,767千円(前年同期比11.8%増)、セグメント利益は419,075千円(前年同期比20.8%増)となりました。

 

 b.ジチタイワークス事業

 ジチタイワークスは、当社グループの官民連携を推進する様々なサービスを総称するブランドの名称とし、「自治体で働く“コトとヒト”を元気に。」をコンセプトに「BtoGソリューション」、「行政マガジン『ジチタイワークス』」及びジチタイワークス民間サービス比較(旧 ジチタイワークスHA×SH(ハッシュ))など複数のサービスを展開しております。

 行政マガジン『ジチタイワークス』は、全国1741自治体の市区町村・47都道府県に加え、地方議会議員への無償提供を行うことで、行政マガジン『ジチタイワークス』を通じて事業全体の持続的なブランディングの向上を実現しており、その結果、事業全体として前年同期を上回る実績となりました。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,079,294千円(前年同期比42.8%増)、セグメント利益は310,563千円(前年同期比28.9%増)となりました。

 

 c.その他

 その他には、企業版ふるさと納税支援事業や空き家対策関連事業akisol(アキソル)及びマチイロなど他の報告セグメントに含まれないサービスが含まれております。

 当連結会計年度における売上高は204,629千円(前年同期比48.6%増)、セグメント損失は5,538千円(前年同期はセグメント利益5,206千円)となりました。

 なお、セグメント損失の主な要因は、中長期的な事業規模の拡大に向けた人的投資やマーケティング費用等の営業費用の増加であります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ45,593千円減少し、966,592千円となりました。

 当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、229,867千円(前年同期は得られた資金143,931千円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益409,246千円の計上、棚卸資産の減少73,038千円があったものの、投資有価証券売却益113,778千円の計上、売上債権の増加147,574千円があったことによるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果得られた資金は、29,621千円(前年同期は使用した資金31,672千円)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入113,778千円があったものの、有形固定資産の取得による支出29,899千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出45,251千円があったことによるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、305,081千円(前年同期は使用した資金598,221千円)となりました。これは主に、社債の償還による支出100,000千円、自己株式の取得による支出205,313千円があったことによるものであります。

 

 また、資本の財源及び資金の流動性については次のとおりです。

a.資金需要

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、仕入費用及び外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

 

b.財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、主に内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、短期借入金、長期借入金(1年内返済含む)、当座貸越契約で調達しております。当連結会計年度末における有利子負債の残高は、短期借入金及び長期借入金(1年内返済含む)の139,720千円となっております。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社は生産実績を定義することが困難であるため、記載を省略しております。

 

b.仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前期比(%)

広告

(千円)

614,735

17.1

ジチタイワークス

(千円)

小計

(千円)

614,735

17.1

その他

(千円)

合計

(千円)

614,735

17.1

 (注)広告事業及びジチタイワークス事業に係る外注費については、記載を省略しております。

 

c.受注実績

 当社は受注生産が僅少であるため、記載を省略しております。

 

d.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前期比(%)

広告

(千円)

1,856,767

11.8

ジチタイワークス

(千円)

1,079,294

42.8

小計

(千円)

2,936,061

21.5

その他

(千円)

204,629

48.6

合計

(千円)

3,140,691

23.0

 (注)1.主要な販売先については、相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

 また、この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な見積りは、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.経営成績の分析・評価

 広告事業における計画的な再拡大に伴う施策、ジチタイワークス事業における幅広いマーケティング支援の提案及びBtoGソリューション等のサービス拡大等もあり、売上高は3,140,691千円(前年同期比23.0%増)、売上総利益は1,885,376千円(前年同期比31.1%増)となり、また、販売費及び一般管理費は1,593,748千円(前年同期比31.7%増)となりました。その結果、営業利益は291,628千円(前年同期比27.9%増)と、黒字の段階利益となりました。

 営業外損益(純額)は3,840千円の利益(前連結会計年度は135千円の利益)となりました。これは、主に違約金収入が2,017千円増加したものの、支払利息が1,330千円減少したことによるものであります。

 以上の結果、経常利益は295,468千円(前年同期比29.5%増)となりました。

 特別損益は113,778千円の利益となりました。これは、投資有価証券売却益が発生したためであります。

 法人税等は、主に税金等調整前当期純利益及び法人税等調整額の計上により、51,238千円(前連結会計年度は△33,677千円)となりました。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は358,008千円(前年同期比36.7%増)となりました。これにより、1株当たり当期純利益は22.36円(前年同期比40.3%増)となりました。

 

ロ.財政状態の分析

a.資産

 当連結会計年度末の総資産合計は2,145,594千円となり、前連結会計年度末に比べて161,118千円増加しました。流動資産は1,804,876千円となり、前連結会計年度末に比べて29,105千円増加しました。これは主として売掛金及び契約資産が148,828千円増加したものの、現金及び預金が45,592千円減少、商品及び製品が73,235千円減少したことによるものであります。固定資産は340,718千円となり、前連結会計年度末に比べて132,013千円増加しました。これは主として建物が9,282千円、ソフトウエアが13,258千円、のれんが80,292千円、繰延税金資産が20,448千円増加したことによるものであります。

b.負債

 当連結会計年度末の負債合計は995,271千円となり、前連結会計年度末に比べて13,960千円増加しました。流動負債は965,159千円となり、前連結会計年度末に比べて16,151千円減少しました。これは主として未払費用が74,303千円増加したものの、1年内返済予定の長期借入金が89,985千円減少したことによるものであります。固定負債は30,112千円となり、前連結会計年度末に比べて30,112千円増加しました。これは長期借入金が30,112千円増加したことによるものであります。

c.純資産

 当連結会計年度末における純資産合計は1,150,323千円となり、前連結会計年度末から147,158千円増加しました。これは主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が358,008千円増加したものの、自己株式の取得により自己株式が205,313千円増加したことによるものであります。

 以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の50.4%から53.8%となりました。

 

ハ.経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社グループは「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した経営課題への対応、及び内部管理体制の強化を通して、リスクの低減に努めてまいります。

 

ニ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、営業利益、売上高営業利益率及び従業員一人当たりの売上総利益を経営指標としております。

 当連結会計年度においては、広告事業による収益性の改善とジチタイワークス事業における業容の拡大等により売上高営業利益率は9.3%、従業員一人当たりの売上総利益は8,951千円となりました。引き続きこれらの指標について、改善・向上されるよう取り組んでまいります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

(1)報告セグメントの決定方法

 当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは、広告事業及びジチタイワークス事業を主要事業と位置づけており、これらを基礎としたサービス別のセグメントである「広告事業」及び「ジチタイワークス事業」を報告セグメントとしております。

 

(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類

 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類は、次のとおりであります。

報告セグメント

サービス名称及び内容等

広告事業

(SMART RESOURCE サービス)

広報紙広告・バナー広告等

(SMART CREATION サービス)

マチレット

ジチタイワークス事業

ジチタイワークス、BtoGソリューション

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部売上高及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

合計

調整額

連結財務諸表計上額

 

広告

ジチタイワークス

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

1,660,185

755,787

2,415,972

137,727

2,553,699

2,553,699

セグメント間の内部売上高又は振替高

8,777

8,777

1,396

10,173

△10,173

1,660,185

764,565

2,424,750

139,123

2,563,873

△10,173

2,553,699

セグメント利益又は損失(△)

346,981

241,015

587,997

5,206

593,203

△365,151

228,052

セグメント資産

718,319

278,432

996,752

57,397

1,054,149

930,326

1,984,476

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

7,524

1,419

8,944

8,944

9,393

18,337

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

1,296

1,296

1,296

18,382

19,679

(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主に企業版ふるさと納税支援事業やakisol及びマチイロなどのサービスを含んでおります。

2.セグメント間の内部売上高又は振替高の調整額△10,173千円はセグメント間取引消去であります。また、セグメント利益の調整額△365,151千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用365,151千円であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

4.セグメント負債は、経営資源の配分の決定及び業績の評価に使用していないため、記載しておりません。

 

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

合計

調整額

連結財務諸表計上額

 

広告

ジチタイ

ワークス

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

1,856,767

1,079,294

2,936,061

204,629

3,140,691

3,140,691

セグメント間の内部売上高又は振替高

5,900

5,900

2,758

8,658

△8,658

1,856,767

1,085,194

2,941,961

207,388

3,149,349

△8,658

3,140,691

セグメント利益又は損失(△)

419,075

310,563

729,639

△5,538

724,100

△432,472

291,628

セグメント資産

888,660

458,058

1,346,719

55,880

1,402,599

742,995

2,145,594

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

4,614

2,037

6,652

26

6,679

14,708

21,387

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

102,785

102,785

807

103,592

25,787

129,380

(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主に企業版ふるさと納税支援事業やakisol及びマチイロなどのサービスを含んでおります。

2.セグメント間の内部売上高又は振替高の調整額△8,658千円はセグメント間取引消去であります。また、セグメント利益の調整額△432,472千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用432,472千円であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

3.セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

4.セグメント負債は、経営資源の配分の決定及び業績の評価に使用していないため、記載しておりません。

 

【関連情報】

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 1. 製品及びサービスごとの情報

   セグメント情報へ同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

 2. 地域ごとの情報

  (1)売上高

    本邦以外の外部顧客への売上高が存在しないため、記載事項はありません。

  (2)有形固定資産

    本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載事項はありません。

 

 3. 主要な顧客ごとの情報

    外部顧客への売上高のうち、損益計算書上の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 1. 製品及びサービスごとの情報

   セグメント情報へ同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

 2. 地域ごとの情報

  (1)売上高

    本邦以外の外部顧客への売上高が存在しないため、記載事項はありません。

  (2)有形固定資産

    本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載事項はありません。

 

 3. 主要な顧客ごとの情報

    外部顧客への売上高のうち、損益計算書上の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 該当事項はありません。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:千円)

 

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ジチタイワークス

その他

合計

当期償却額

当期末残高

80,292

80,292

(注)「その他」の金額は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等に係る金額です。