2023年9月期有価証券報告書より
  • 社員数
    278名(単体)
  • 平均年齢
    34.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    2.5年(単体)
  • 平均年収
    15,149,000円(単体)

従業員の状況

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

2023年9月30日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

278

〔36〕

34.9

2.5

15,149

 

 

事業部門の名称

従業員数(人)

M&A仲介事業部門

253

〔25〕

その他の部門

25

〔11〕

合計

278

〔36〕

 

(注) 1.従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイト、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均雇用人員を〔 〕外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社は単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

4.その他の部門は、管理部門等に所属している従業員であります。

5.従業員数が当事業年度において58人増加しておりますが、これは主として事業の拡大に伴う期中採用の増加によるものであります。

 

(2) 労働組合の状況

当社では労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。

 

(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

補足説明

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注)

男性労働者の

育児休業取得率(%)(注)1、2

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注)1

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

5.3

0.0

31.7

36.1

157.2

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「―」は、対象となる労働者がいないことを示しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

当社は「M&Aは、人の想いでできている。」をコーポレートスローガンに、 創業以来、ご相談者様の真の希望を叶えるため、ご依頼にまっすぐに取り組んできました。また、新たに「世界を変える仲間をつくる。」をミッションと掲げ、人や人との関係を一層意識したM&Aの発展に取り組んでいます。

このような中、当社はプライム上場企業に相応しく、更に成長・発展していくために、ESG視点で経営について見直しを行うとともに、サステナビリティ課題へも積極的に取り組む必要があると考えています。また、社会の一員として、社会の共通目標であるSDGsへの貢献、環境や社会への配慮といったこともこれまで以上に期待されているものと感じています。

新たなミッションのもと、当社の成長と社会の発展、この両方を見据えた経営活動を推進してまいります。また、現状の取り組みに満足せず、更なる改善も、目指してまいります。

 

(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

当社では、サステナビリティに関する当社の課題を抽出し、組織としての対応を促進するための組織として「サステナビリティ推進委員会」を設置しています。取締役会は優先的に取り組むべき重要課題を踏まえて、サステナビリティ推進委員会に対して取組方針を指示しています。
 サステナビリティに関連するリスクを含む全社的なリスクの管理は、管理部門担当取締役が統括しており、重要な方針については経営会議、取締役会への報告を行っています。

 

(2) 気候変動に関する取組

 当社では、気候変動問題を重要な課題の一つとして認識しており、前事業年度よりTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った気候変動への対応に着手しました。気候変動に係る当社の取組については、コーポレイトサイトにおいて詳細に開示しています。(https://www.strike.co.jp/sustainability/environment.html

 

①ガバナンス

サステナビリティ推進委員会は、SDGsを意識したサステナビリティ全般の対応に加え、TCFD提言で要請されているリスクと機会の特定、シナリオ分析、温室効果ガス排出量の算定等を実施し、取締役会への報告を行う等、気候関連課題に対するモニタリングを実施しています。

取締役会は、気候変動問題への取組状況についての報告を受け、サステナビリティ推進委員会に対して取組方針を指示しています。

 

②戦略

a.気候変動に伴う重要なリスクと機会

気候変動に伴って将来生じる可能性のある当社のリスク・機会について、TCFD提言に沿ったリスク・機会を特定し、重要度の評価を行いました。リスク・機会の特定に当たっては、2030年(短期)、2050年(中期)、2100年(長期)を想定し、以下のシナリオを使用しました。

・IEA(国際エネルギー機関)1.5℃上昇(NZE2050)、2℃上昇(APS)

・IPCC(気候変動に関する政府間パネル)4℃上昇(SSP5、RCP8.5)

特定されたリスク・機会のうち、特に重要なものは次に示す表のとおりです。

 

 

重要なリスク

主なリスク

事業への影響

重要度

発現

時期

主な対応策

1.5℃/2℃

シナリオ

4℃

シナリオ

政策・

法規制

リスク

炭素税・賦課金や排出量取引制度の拡大

化石燃料由来のエネルギー使用に係る炭素税の税金や排出量取引の追加コストが発生する。

 

短中期

GHG排出量削減活動の推進

排出量目標達成のため、排出権取引や証書(クレジット)購入等のコストが増加する。また、報告に係る事務手続きのコストが増加する。

 

GHG排出量削減活動の推進

市場

リスク

気候変動に関する顧客の環境意識の高まり

環境リスクのある企業への投資が減少することで、売上が減少する。

 

環境に配慮した事業活動の推進

急性

リスク

台風・豪雨・洪水等の気候変動による災害の頻発化、激甚化

当社や顧客(買収先、譲渡先)のオフィスが被災、あるいは、それらを繋ぐ交通インフラや情報インフラが影響を受けた場合、事業が停止する。

 

中~高

中長期

拠点の防災・減災対策の推進、テレワーク・シェアオフィスの活用

慢性

リスク

海面上昇

拠点が高潮の被害に遭うリスクが増加し、オフィス移転の追加コストが発生する。

 

拠点の移転、防災・減災対策の推進、テレワーク・シェアオフィスの活用

 

 

重要な機会

主な機会

事業への影響

重要度

発現

時期

主な対応策

1.5℃/2℃

シナリオ

4℃

シナリオ

製品/

サービス

気候変動に伴う低炭素商品・サービス開発企業のM&Aニーズの増加

低炭素商品・サービスの開発を手掛ける企業の増加により、M&Aを検討する企業が増えることにより、M&Aニーズが増加する。

中~高

 

短中期

低炭素商品・サービス開発企業のM&Aニーズの把握

市場

気候変動に伴う企業のM&Aニーズの増加

脱炭素化が進行し、脱炭素・低炭素に貢献する事業分野の事業拡大や事業創出を図る企業(ベンチャー企業を含む)が増え、M&Aニーズが増加する。

 

脱炭素・低炭素事業に係るM&Aニーズの把握

脱炭素化が進行し、顧客の事業においてCO2排出量を低減する必要性が高まり、M&Aニーズが増加する。

中~高

 

脱炭素のためのM&Aニーズの把握

気候変動に対する顧客の意識が高まり、気候変動に関連した事業への投資に係る需要が増え、M&Aニーズが増加する。

中~高

 

気候変動に関連したM&Aニーズの把握

環境意識の高まりにより、企業へのESG関連の対応が更に求められ、事業の廃業を検討する企業が増え、M&Aニーズが増加する。

 

気候変動に関連したM&Aニーズの把握

市場における気候変動を加味した取引条件が設定されることにより、資本力が大きな企業との提携を希望する会社が増え、M&Aニーズが増加する。

 

気候変動に関連したM&Aニーズの把握

 

 

 

b.事業インパクト評価

特定されたリスクのうち、重要度が高く、試算可能なリスクについて、移行リスクとして炭素税導入による追加コスト、物理的リスクとして洪水・高潮発生時の拠点の浸水による追加コスト(オフィス代替費用)を試算しました。試算に当たっては、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と国際エネルギー機関(IEA)の情報に基づき、1.5℃/2℃上昇、4℃上昇を想定したシナリオを使用しました。

 

ア.税制度(炭素税等)導入による追加コスト [移行リスク]

国際エネルギー機関(IEA)の情報に基づき、当社の拠点において、エネルギー消費に伴い排出される温室効果ガス排出量に応じて課税される追加コストを算定しました。

1.5℃上昇シナリオで追加コストが大きくなり、2050年の影響は約6.3百万円となりましたが、2023年9月期の経常利益に対して1%未満であり、気候変動の影響は小さいことがわかりました。

 

イ.高潮発生時の拠点の浸水による追加コスト(オフィス代替費用) [物理的リスク]

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が提供する将来予測データを用いて、当社の拠点が、洪水又は高潮で浸水被害を受けた場合、事業継続に必要な代替オフィスの借り上げ費(追加コスト)を算定しました。

当社の全拠点について、現況の洪水・高潮のハザードマップを重ねた結果、洪水のみの影響による浸水被害の試算対象となる拠点はなかったため、高潮を対象に試算しました。

4℃上昇シナリオで追加コストが大きくなり、2100年の影響は約24百万円となりましたが、2023年9月期の経常利益に対して1%未満であり、気候変動の影響は小さいことがわかりました。

 

③リスク管理

気候変動関連のリスクについては、「サステナビリティ推進委員会」において、TCFD提言に沿って気候関連リスクとリスクに対応する機会の洗い出しを行い、取締役会への報告を行う等、気候関連課題に対するモニタリングを実施しています。また、特定したリスクと機会は、確からしさと影響の大きさから重要度を評価し、重要と評価されたリスクと機会については、取締役会に報告し、全社的なリスク管理の対象に組み込み、対応しています。

 

④指標及び目標

当社では、2022年9月期における当社事業(単体)に伴う温室効果ガス排出量を、国際基準であるGHGプロトコルに準拠して算定しました。2022年9月期におけるScope1、Scope2、Scope3の排出量は以下のとおりです。

 

2022年9月期温室効果ガス排出量

対象:当社単体(2022年9月期)

算定基準:GHGプロトコルに基づく算定

算定範囲:Scope1(燃料の燃焼)、Scope2(電気・熱の使用)、
Scope3(サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量)

 

 

区分

排出量(tCO2)

Scope1(燃料の燃焼)(注1)

18

Scope2(電気の使用)(注2)

ロケーション基準(注3)

71

マーケット基準(注4)

128

Scope2(熱の使用)

39

Scope3

1,991

計(Scope1+2+3)

(ロケーション基準)

2,119

(マーケット基準)

2,176

 

 

(注)1.ガソリンの年間使用量×ガソリンの単位発熱量×ガソリンのCO2排出係数×44/12
ガソリンの単位発熱量、各燃料のCO2排出係数は、「地球温暖化対策の推進に関する法律」の「温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度」に基づく値を採用しております。

2.本社については、2022年7~9月の期間、トラッキング付き非化石証書で購入した電力割当量を電気使用量から相殺しております。

3.平均的な排出係数(令和2年度全国平均係数)に基づき算定しております。

4.「地球温暖化対策の推進に関する法律で定められた」電気事業者別の調整後排出係数(令和4年度報告用)に基づき算定しております。

 

Scope3 カテゴリ

排出量(tCO2)(注1)

割合(%)

1.購入した製品・サービス

1,106

55.6

2.資本財

3.Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動(注2)

33

1.7

4.輸送、配送(上流)

5.事業から出る廃棄物

0

0.0

6.出張

806

40.5

7.雇用者の通勤

43

2.2

8.リース資産(上流)(注3)

0

0.0

9.輸送、配送(下流)

10.販売した製品の加工

11.販売した製品の使用

12.販売した製品の廃棄

13.リース資産(下流)

14.フランチャイズ

15.投資

Scope3総排出量

1,991

100

 

(注)1.「―」は算定対象外

2.ガソリン使用由来の排出量を含んでいない(全体の0.2%相当)。

3.レンタルオフィス使用による排出量を算定しております。

 

当社では、気候関連のリスクと機会をマネジメントするため、2050年カーボンニュートラルに向けて、当社事業に伴う温室効果ガス排出量の削減に努めています。

2022年9月期の温室効果ガス排出量の算定結果を踏まえ、中期的な目標を以下のとおり設定しました。

 

対象:温室効果ガス排出量(Scope1+Scope2の総量)

目標:2030年9月期に基準年比50%削減 ※基準年:2022年9月期

 

 

 

(3) 人的資本に関する取組

①戦略

当社では、M&A仲介事業を持続的に成長させるために最重要となる経営資源は人的資源であると考えており、優秀なM&Aコンサルタントを継続的に獲得し、育成し、維持していくことが課題であると認識しております。
 獲得に関しては、専門的な知識を有する人材、多様な分野に精通している人材、営業力・交渉力に長けた人材等の有能な人材を獲得することに注力していく方針としております。また、新卒採用も積極的に行っており、インターンシップの機会の増加や、会社説明会の開催回数の増加、大学での講演の実施等により業界理解を深めることに取り組んでおります。
 従業員の育成に関しては、研修メニューの見直しや開発に取り組み、新卒社員向け研修期間の伸長や、コンプライアンス、リーダー・管理職向け、個人資質向上等の階層別、テーマ別研修の開催回数を増やすとともに、eラーニングによる研修機会の提供や専門書籍の配布等を行っており、今後も専門的知識や専門的スキルの向上のための社内研修の充実、M&A情報の共有等の施策に取り組んでまいります。

また、チーム制を導入しており、チームとして多様な案件に対応することを通じて、個人の経験を高める施策を推進しております。当事業年度に入社したM&Aコンサルタントが早期に収益貢献できるよう育成に努めてまいります。当社は、優秀なM&Aコンサルタントの定着率を向上させるため、成果主義に基づく給与制度や人事考課制度を採用しておりますが、社会環境や組織構造の変化に対応して随時見直しを行ってまいります。

さらに、出産・育児・介護などに対する制度整備を進めるほか、年齢や性別、国籍に関わらず、従業員が積極的に仕事に取り組める環境を整備してまいります。

 

②指標及び目標

 当社の人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(当事業年度末時点)

女性管理職比率

2026年9月までに10%

5.3%

女性正規雇用者数

2026年9月までに70名

49名