事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
-
セグメント別売上構成
-
セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
工業用ミシン | 9,621 | 54.8 | -69 | -6.1 | -0.7 |
オートモーティヴ | 7,922 | 45.2 | 1,200 | 106.1 | 15.1 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社企業グループ(当社及び連結子会社)は、工業用ミシンの製造販売及び自動車用部品の製造販売を主な事業として取り組んでおります。当社企業グループは当社のほか、国内では工業用ミシン部品製造子会社1社、海外では工業用ミシン販売子会社としてシンガポール、米国、ドイツに1社ずつ、工業用ミシン製造及び販売子会社として中国、ベトナムに1社ずつ、自動車用部品製造及び販売子会社として中国に2社、ベトナム、メキシコに1社ずつの合計11社で構成されております。
(1) 工業用ミシン事業
工業用ミシン事業は、縫製工場においてアパレル生産に使用される工業用ミシンのうち、主にニット衣料などの縫製に使用される「環縫いミシン」と呼ばれる種類のミシンの製造販売を行っております。「環縫いミシン」とは、糸を鎖のように編んで縫い目を構成するため伸縮性があり、ニット素材の縫製に適しているのと同時に縫い目自体に装飾性があるのでジーンズを筆頭に様々な製品の縫製で広く利用されております。当社は、この「環縫いミシン」でトップブランドとしての地位を築いております。
(2) オートモーティヴ事業
オートモーティヴ事業は、自動車用安全ベルトのリトラクター(巻き取り装置)部品を始めとする技術力の求められる自動車用部品の製造販売を行っております。
セグメント別当社企業グループの各社及び事業の系統図は、次のとおりであります。
(注) 上表の各社は、全て連結子会社であります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国及び中国など主要国の底堅い消費ならびにASEAN経済圏の内需拡大など明るい面もみられましたが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化などによる地政学リスクの高まりに加え、世界的なインフレと欧米の金融引き締めにより、不透明な状況が続きました。
このような環境のもとで、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
イ.財政状態
当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度に比べ34億41百万円増加し429億49百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度に比べ20億37百万円増加し123億45百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度に比べ14億3百万円増加し306億3百万円となりました。
ロ.経営成績
当連結会計年度における売上高は175億42百万円(前連結会計年度比30.6%減)、営業利益は38百万円(前連結会計年度比98.5%減)、経常利益は5億12百万円(前連結会計年度比82.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は72百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益22億94百万円)となりました。
工業用ミシン事業
縫製産業の設備投資は、全体として慎重な姿勢が続き、売上高は96億20百万円(前年同期比49.2%減)、セグメント損失は69百万円(前年同期はセグメント利益32億68百万円)となりました。
オートモーティヴ事業
生産現場の改善におけるコストダウンに加え、メキシコにおける自動車産業の集積等により現地子会社の売上が好調だったことから、売上高は79億21百万円(前年同期比24.4%増)、セグメント利益は11億99百万円(前年同期比114.8%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は86億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億91百万円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と増減の要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、7億65百万円(前連結会計年度比58.8%減)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益5億12百万円、減価償却費10億51百万円、売上債権の減少額8億74百万円に対し、法人税等の支払額8億32百万円、仕入債務の減少額7億47百万円などによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、33億2百万円(前連結会計年度比76.1%増)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出26億18百万円、投資有価証券の取得による支出6億15百万円などによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、12億98百万円(前連結会計年度は11億82百万円の支出)となりました。これは主として長期借入れによる収入20億54百万円、短期借入金の純増額6億97百万円に対し、長期借入金の返済による支出6億97百万円、配当金の支払額4億21百万円などによります。
③生産、受注及び販売の状況
イ. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額は、製造原価によっております。
ロ. 受注実績
当社企業グループは、受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。
ハ. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 売上高は、外部顧客に対する売上高であります。
2 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、期末日における資産・負債の金額及び報告期間における収益・費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定の設定を行っております。当社企業グループにおいて重要性の高い会計上の見積りとして棚卸資産の評価及び繰延税金資産の回収可能性を認識しています。
なお、これらの会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
(資産の部)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2億93百万円減少し、280億78百万円となりました。これは、商品及び製品が6億70百万円増加し、現金及び預金が5億2百万円、受取手形及び売掛金が4億3百万円それぞれ減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて37億35百万円増加し、148億70百万円となりました。これは、有形固定資産が28億83百万円、投資その他の資産が8億64百万円それぞれ増加したことなどによります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて34億41百万円増加し、429億49百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて7億92百万円増加し、86億56百万円となりました。これは、短期借入金が8億41百万円、リース債務が7億90百万円それぞれ増加し、未払法人税等が4億19百万円、支払手形及び買掛金が3億49百万円それぞれ減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて12億44百万円増加し、36億89百万円となりました。これは、長期借入金が14億45百万円増加し、リース債務が3億24百万円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて20億37百万円増加し、123億45百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、前連結会計年度末に比べて14億3百万円増加し、306億3百万円となりました。これは、為替換算調整勘定が16億77百万円増加し、利益剰余金が4億94百万円減少したことなどによります。また、自己資本比率68.9%について、変化の激しいグローバルマーケットでの競争に備え、一定水準の自己資本比率は必要との認識であります。成長のための投資に必要な内部留保を確保しつつ、安定的な株主還元の実施ならびに健全な財務基盤の維持に取り組んでまいります。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は175億42百万円となり、前連結会計年度に比べ77億45百万円の減収となりました。工業用ミシン事業におきましては、縫製産業の設備投資回復には時間を要しており厳しい事業環境となりました。オートモーティヴ事業におきましては、グローバルな供給体制を活かした新規製品の受注獲得に向けた取り組みを継続するとともに生産体制の強化にも努め、売上は堅調に推移いたしました。
(営業損益)
当連結会計年度における営業利益は38百万円となり、前連結会計年度と比べ26億18百万円の減益となりました。工業用ミシン事業における売上減少により、生産や販売に伴うコストの吸収力が低下した影響などによるものであります。
(経常損益)
当連結会計年度における経常利益は5億12百万円となり、前連結会計年度と比べ24億34百万円の減益となりました。当連結会計年度末における米ドルの為替レートが151円台となり為替差益を5億69百万円計上したことが主な要因となります。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は72百万円となり、前連結会計年度と比べ23億67百万円の減益となりました。法人税等合計4億67百万円ならびにオートモーティヴ事業の堅調な業績から非支配株主に帰属する当期純利益1億17百万円計上したことが主な要因となります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(工業用ミシン事業)
工業用ミシン事業につきましては、衣料品への消費意欲は戻りつつも、東南アジアを中心とした縫製企業には設備投資に対し依然慎重な先も多く、さらには新興国における外貨不足も重なり、縫製産業からの受注回復には、まだ時間を要する結果となり、通期の売上高は前連結会計年度と比べ49.2%減、セグメント損失69百万円(前連結会計年度は32億68百万円)となりました。
今後につきましては、新規市場開拓に向けた新機種の生産供給体制を整備するとともに、ベトナム子会社では、サプライチェーンの分断など不測の事態に備えた体制を強化すべく新規工場を建設し、本年4月新工場にて生産を開始いたしました。アパレル市場が好転するタイミングを見極めてタイムリーに、且つ、顧客ニーズを捉えた商品戦略を積極的に展開してまいります。
(オートモーティヴ事業)
オートモーティヴ事業につきましては、自動車産業全体では緩やかな回復がみられたものの、地域ごとでみますと、経済情勢及び産業政策などから自動車販売台数の立ち直りにばらつきがあり、自動車部品の供給力が試される環境となりました。グローバルな供給体制を活かした新規製品の受注獲得に向けた取り組みを継続するとともに生産体制の強化にも努め、業績は堅調に推移いたしました。
この結果、通期の売上高は前連結会計年度と比べ24.4%増、セグメント利益は前連結会計年度と比べ114.8%増となり、グローバルな製品供給体制を整えながら収益力強化にもつなげることができました。
今後につきましては、需要が高まる北米市場に対応すべくメキシコ子会社での工場拡張を実施するとともに、2021年に設立した中国南通市の子会社では量産体制に移行いたします。今後も、グローバルな受注に対応可能な技術・品質・人材の向上を図りつつ、新規顧客及び新規部品の獲得活動を継続し、付加価値の追求と事業拡大に努めてまいります。
ハ.資本の財源及び資金の流動性
当社企業グループにおける主な資金需要は、営業活動や生産活動に必要な運転資金、販売費、研究開発費などがあります。投資活動においては、新規設備投資や更新投資があります。必要な資金は主に営業活動によるキャッシュ・フローで得られる資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入金による調達を実施しております。引き続き、事業計画に基づく資金需要、金融市場の調達環境、既存借入金の返済時期などを考慮のうえ、株式市場や金融機関からの調達を適宜判断してまいります。
なお、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計71億80百万円の当座貸越契約を締結し、資金需要に備えております(借入未実行残高45億30百万円)。併せて、コミット型シンジケートローン30億円を組成し、設備投資資金として18億円の調達を行いました(借入未実行残高12億円)。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は86億34百万円を有し、資金の流動性は十分に確保しているものと認識しております。
ニ.目標とする経営指標に関する分析
当連結会計年度は、厳しいマーケット環境におかれた工業用ミシン事業の影響を主な要因として、売上高営業利益率は中長期的目標である10%以上に対しては0.2%、ROE8%以上に対しては△0.3%となりました。
当社企業グループは、2024年度を初年度とする中期経営計画のもと、2026年度には、売上高300億円、営業利益32億円、営業利益率10.5%、ROE8.6%、配当性向30%以上を目標として、中長期的な企業価値の向上と持続的成長を実現してまいります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社企業グループの報告セグメントは、当社企業グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社企業グループは、製品・サービス別の製造販売体制を置き、取り扱う製品・サービスについて全世界を対象とした包括的な戦略を立案し、事業展開しております。
従って、当社企業グループは製造販売体制を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「工業用ミシン事業」及び「オートモーティヴ事業」の2つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「工業用ミシン事業」は、主にニット衣料等の縫製に使用される環縫いミシンの製造販売をしております。「オートモーティヴ事業」は、自動車用安全ベルトなどの部品を始めとする自動車用部品の製造販売をしております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1 調整額は、次のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額は、全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(2) セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産3,302,879千円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない当社での余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係る資産であります。
(3) その他の項目の減価償却費調整額は、全社資産の償却額及びセグメント間消去であります。また有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、全社資産の増加額であります。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 調整額は、次のとおりであります。
(1) セグメント利益又は損失の調整額は、全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(2) セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産3,725,644千円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない当社での余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係る資産であります。
(3) その他の項目の減価償却費調整額は、全社資産の償却額及びセグメント間消去であります。また有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、全社資産の増加額であります。
2 セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
特定の顧客への外部売上高が連結損益計算書の売上高の10%未満であるため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(表示方法の変更)
前連結会計年度において、「米州」に含めて表示しておりました「米国」の売上高については、連結損益計算書の売上高の10%を超えたため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の表示の組替を行っております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
特定の顧客への外部売上高が連結損益計算書の売上高の10%未満であるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。