2024年3月期有価証券報告書より

リスク

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をする所存であります。ただし、将来の業績や財政状態に影響を与えるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(新聞輪転機市場について)

当社グループが主として事業を展開している新聞業界は、インターネットの普及に伴い、新聞購読者数の減少及び広告収入が減少しており、新聞社の設備投資に対する慎重な姿勢が続いていることから、新聞用オフセット輪転機の市場は縮小傾向にあります。

新聞用オフセット輪転機の市場の縮小傾向は、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(売上構成)

当社グループの売上高は国内外新聞社を中核とした受注生産により構成されております。

個々の契約が巨額に及ぶことがあり、顧客の設備投資の決定、納期により年度毎の売上高に影響を与え、当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があります。

(為替レートの変動について)

当社グループの事業にはアメリカ、アジア等、海外における販売が含まれております。

現地通貨建の契約は、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

受注、納入、代金回収まで1年を超える長期契約があるため、為替レートの変動は当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

一般に他の通貨に対する円高は当社グループに悪影響をもたらします。

当連結会計年度は3百万円の為替差益の計上となりました。

(海外受注案件について)

当社は、アメリカやアジアなど海外市場へ販売を行っております。海外の新聞社より大型案件を受注した場合、海外売上高比率が上昇します。

海外受注案件は、顧客が当社製品を設置する工場建設の遅延などによる納期延期など、据付検収が予定外に遅延することがあります。

(新規事業について)

当社グループは、新規事業として、FA事業へ注力しております。新聞印刷工場向け製品で培った技術を応用した、製造業や物流業向けのAGVを生産・販売しておりますが、FA市場は発展途上かつ競合の多い市場であり、技術革新に対応するための開発と研究への投資が不可欠であることから、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(投資有価証券の評価損について)

当社グループは、投資有価証券を保有しており、株式相場の下落、発行会社の業績悪化等により評価損が発生する場合があり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(感染症拡大について)

新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、当社グループの国内外の取引先への営業活動の延期や工事の延期などの影響が生じておりましたが、法律上の5類移行に伴い経済活動は活発化しており、状況は解消されておりますが、新型コロナウイルス感染症やその他の感染症が拡大した場合、工場の操業停止、営業活動及び工事の延期により、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(人材確保・育成について)

当社グループは、公共性の高い新聞発行事業を支える社会インフラを持続的に提供するため、人材の確保・育成が重要であることを認識しており、従業員の雇用環境整備に取り組んでおりますが、技術の継承や人材の確保ができない場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

配当政策

3 【配当政策】

当社は事業拡大と、これに耐え得る企業体質の一層の強化のために内部留保に努めるとともに、株主への利益還元に十分配慮し、安定的、かつ継続的な利益配当を行うことを基本方針としております。

当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。

これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会であり、中間配当については「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。

当事業年度の剰余金の配当につきましては、分配可能額がマイナスになっており、誠に遺憾ながら中間及び期末配当は無配といたしました。