2024年3月期有価証券報告書より

リスク

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 市場環境の変動

当社グループは、建設関連機械及び工場設備関連機械の製造・販売を主な事業としており、建設投資や民間設備投資等の変動により、当社グループの製品需要に影響を受けます。

これにより、予想を超えた経済情勢の急激な変動による需要動向に対応が間に合わず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、さらなる販売地域の拡大や新製品投入による新たなニーズに対応するなど、特定の地域やユーザーなどによる業績変動のリスクを低減するよう努めるとともに、社内外の情報を基に需要の変動には逐次対応を図ってまいります。

 

(2) 為替相場の変動

当社グループの海外売上高比率は、45.7%となっております。北米・欧州の取引においては米ドル・ユーロ建取引となり、為替相場の変動の影響を直接的に受け易くなっております。その他の国におきましても、円と現地通貨との為替相場の変動により間接的に価格競争で影響を受けております。

また、海外現地法人において現地通貨で取引されている収支の各項目は、連結財務諸表を作成する際に円に換算されるため、結果として換算する時点での為替相場の変動に影響される可能性があり、総じて予想を超えた為替相場の変動は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、こうした為替相場の変動に対応するため、為替予約の実施等によるリスクヘッジも検討し、為替リスクの低減を図るとともに、外貨建ての営業債権等については、管理部経理財務グループ経理課が通貨別月別に為替変動による影響額を把握し取締役会に報告しております。

 

(3) 原材料価格の変動

当社グループ製品は、鉄、銅、原油等を素材とする原材料を多く使用しております。こうした素材価格は市況によって変わり、当社グループが調達する原材料価格に影響し、当社グループで吸収できる範囲を超える変動は業績に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、生産性の向上や販売価格の見直し等で原材料価格の変動を吸収するように努めてまいります。

 

(4) 公的規制等の影響

当社グループ製品は、安全や環境等の公的規格や規制及び輸出入規制、税制の影響をそれぞれの国において受けております。

また、予期しない規制等が設けられた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、こうした規制等に対応するため、情報収集を図るとともに、迅速に対応できる事業体制を構築してまいります。

 

(5) 製造物責任について

当社グループ製品について、万が一、予期せぬ製品不具合により製造物責任の事象が発生した場合、製造物責任保険で補えず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、公的規格や規制の遵守はもとより、安全性、信頼性の向上に向けて厳しい社内品質基準を設けて製品の開発、製造を行っております。

 

(6) 天災等の影響

当社グループや各調達先の地域において、地震や水害等の天災や戦争、テロ、事故等により大きな被害が発生した場合、原材料の調達や生産活動に影響を受け当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、新潟県燕市を生産拠点としておりますが、原材料の加工や部品の供給は国内各地及び海外より調達しており、それらサプライチェーンの寸断による生産への影響が最小限となるようBCPの強化を図ってまいります。

 

 

配当政策

3 【配当政策】

当社は、株主に対する利益還元を経営の最重要政策のひとつとして位置付けております。基本的には、企業体質の強化や将来の収益力向上に向けた投資に内部留保を効率的に活用しながら、収益状況に対応した配当を継続的に行う方針であります。

当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本方針とし、会社法第459条の規定に基づき取締役会の決議によって行うことができる旨を定款で定めております。ただし、期末配当につきましては、従前どおり定時株主総会の決議によることを基本としております。

当事業年度の剰余金の配当につきましては、上記の方針に基づき1株当たり57円の配当(うち中間配当20円)を実施いたします。

内部留保資金につきましては、より一層の企業価値の向上と今後予想される経営環境の変化に対応するための設備投資や新技術への研究開発投資、さらには、海外戦略の展開を図るための有効投資などに充当し、将来にわたる経営基盤や競争力の強化に努めてまいります。

なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額

(千円)

1株当たり配当額

(円)

2023年11月6日

570,744

20

取締役会決議

2024年6月26日

1,045,696

37

定時株主総会決議

(注) 1 2023年11月6日取締役会の決議による配当金の総額には、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式に対する配当金10,124千円が含まれております。

2 2024年6月26日定時株主総会の決議による配当金の総額には、㈱日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式に対する配当金18,318千円が含まれております。