2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

空調・冷凍機事業 化学事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
空調・冷凍機事業 4,624,148 91.7 376,991 90.8 8.2
化学事業 307,464 6.1 33,089 8.0 10.8
その他 113,610 2.3 4,925 1.2 4.3

3 【事業の内容】

当企業集団(当社及び当社の関係会社)が営んでいる主な事業は、空調・冷凍機、化学、油機及び特機製品の製造(工事施工を含む)、販売であり、連結財務諸表提出会社(以下、「当社」という。)はそれら全事業の製造、販売を行っております。関係会社は各社が、空調・冷凍機、化学、油機及び特機製品の製造、販売の一部を行っており、その事業概要は次のとおりであります。

 

(1) 空調・冷凍機事業

イ  主な製品名

住宅用機器

:ルームエアコン、空気清浄機、ヒートポンプ式給湯機、遠赤外線暖房機、ヒートポンプ式温水床暖房

 

業務用機器

:パッケージエアコン、スポットエアコン、空気清浄機、脱臭機、遠赤外線暖房機、全熱交換器、換気扇、ウォーターチリングユニット、アンモニアブラインチリングユニット、ターボ冷凍機、スクリュー冷凍機、ファンコイルユニット、エアハンドリングユニット、ルーフトップ、低温用エアコン、フリーザー、冷凍・冷蔵ショーケース、エアフィルタ、工業用集塵装置

 

舶用機器

:海上コンテナ冷凍装置、舶用エアコン、舶用冷凍機

 

 

 

 

 

ロ  会社名
  ①国内関係会社

 
[連結子会社]
ダイキンHVACソリューション東京㈱、ダイキンエアテクノ㈱、
㈱ダイキンアプライドシステムズほか販売会社10社、
オーケー器材㈱、ダイキンレクザムエレクトロニクス㈱、
ダイキントレーディング㈱、日本無機㈱ほか10社
 
[持分法適用会社]
モリタニ・ダイキン㈱ほか4社

 

 

  ②海外関係会社

[連結子会社]
大金(中国)投資有限公司、大金空調(上海)有限公司、
大金空調(蘇州)有限公司、大金機電設備(蘇州)有限公司、
深圳麦克維尓空調有限公司、麦克維尓空調制冷(武漢)有限公司
麦克維尓中央空調有限公司、
ダイキン インダストリーズ(タイランド)リミテッド、
サイアム ダイキン セールス カンパニー リミテッド、
ダイキン コンプレッサー インダストリーズ リミテッド、
ダイキン エアコンディショニング(シンガポール)ピーティーイー リミテッド、
ダイキン マレーシア センディリアン バハッド、
ダイキン マレーシア セールス アンド サービス センディリアン バハッド、

ピーティー ダイキン エアコンディショニング インドネシア、

ダイキン エアコンディショニング インディア プライベート リミテッド、
ダイキン オーストラリア プロプライアットリー リミテッド、
ダイキン エア コンディショニング(ベトナム)ジョイント ストック カンパニー、
ダイキン ヨーロッパ エヌ ブイ、

AHT クーリングシステムズ ゲーエムベーハー、
ダイキン インダストリーズ チェコ リパブリック エスアールオー、
ダイキン エアコンディショニング フランス エスエイエス、
ダイキン エアコンディショニング イタリア エスピーエイ、
ダイキン アプライド ヨーロッパ エスピーエイ、
ダイキン ウストゥマ ヴェ ソートゥマ システムレリ サナイ ティジャレット アーシェ、
ダイキン アプライド アメリカズ インク、
アメリカン エアフィルター カンパニー インク、
ダイキン コンフォート テクノロジーズ ノース アメリカ インクほか230社
 
[持分法適用会社]
珠海格力大金機電設備有限公司ほか7社

 

 

(2) 化学事業

イ  主な製品名

フルオロカーボンガス

:冷媒

 

フッ素樹脂

:四フッ化エチレン樹脂、溶融タイプ樹脂、フッ素ゴム、フッ素塗料、フッ素コーティング剤

 

化成品

:半導体用エッチング剤、撥水撥油剤、離型剤、界面活性剤、フッ化カーボン、フッ素オイル、医農薬中間体

 

 

 

ロ  会社名

 

 

  ①国内関係会社

[連結子会社]
ダイキンファインテック㈱

 

 

  ②海外関係会社

[連結子会社]
大金フッ素化学(中国)有限公司、
大金新材料(常熟)有限公司、
ダイキン ケミカル ヨーロッパ ゲーエムベーハー、
ダイキン アメリカ インクほか17社
 
[持分法適用会社]
常熟淀川恵徳塑料制品有限公司

 

 

(3) その他事業

イ  主な製品名

 

 

(油機関連)

産業機械用油圧機器・装置

:各種ポンプ、各種バルブ、油圧装置、油冷却装置、
  インバータ制御ポンプ・モータ

 

建機・車両用油圧機器

:油圧トランスミッション、各種バルブ

 

集中潤滑機器・装置

:各種グリースポンプ、各種分配弁

(特機関連)

防衛省向け砲弾・誘導弾用部品・航空機部品、在宅酸素医療用機器、ヘルスケア用機器

(電子システム関連)

設計開発分野向けプロセス改善・ナレッジ共有システム、設備設計CAD/BIMシステム、分子シミュレーションソフト/インフォマティクス、CG/コンテンツ制作ソフト等のIT製品・ソリューション

 

 

ロ  会社名
  ①国内関係会社


[連結子会社]
ダイキン・ザウアーダンフォス㈱、
ダイキン油機エンジニアリング㈱ほか1社

 

 

  ②海外関係会社

 [連結子会社]

 

デュプロマティック エムエス エスピーエイほか14社

 

 [持分法適用会社]
デュプロマティック ミドルイースト エレクトロメカニカル エキップメント

インストレーション アンド メンテナンス エルエルシーほか1社

 

 

 

 

上記の、当企業集団の事業を概要図で示すと次頁のとおりであります。

 

 

企業集団の概要図

(当企業集団の概要図)

当企業集団の主要な事業内容と連結子会社324社(国内31社、海外293社)及び持分法適用会社16社(国内5社、海外11社)の概要図は次のとおりであります。

 


業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当期の世界経済は、AI関連投資の拡大や内需の下支えなどを背景に、全体としては底堅く推移したものの、米国の関税政策や地政学リスクの高まりにより先行きの不透明感が増しました。米国経済は、AI関連投資が拡大したものの、金利の高止まりや物価上昇を背景に、住宅投資の低迷が続きました。欧州経済は、内需の持ち直しがみられる一方で、外需の弱さや関税を巡る不透明感が重しとなりました。中国経済は、不動産市場の低迷により厳しい状況が続きました。日本経済は、物価上昇が個人消費の抑制要因となる中、賃金上昇や設備投資の拡大を背景に底堅く推移しました。アジア経済は、外需減速の影響がみられたものの、ASEAN諸国を含め内需が全体を下支えしました。

このような事業環境のもと、当社グループは、2025年度が最終年度となる戦略経営計画「FUSION25」で掲げた、カーボンニュートラルやソリューションの推進をはじめとする成長戦略を軸に、重点戦略テーマの実行を加速させ、中長期の成長と持続的な発展に向けた取り組みを推進しました。

また、厳しい事業環境が続く中にあっても、収益基盤の強化と収益力の向上を実現すべく、当期は、以下の6テーマを経営トップ直轄の全社横断テーマとして定め、成果創出の最大化に取り組みました。

 

1. 販売力・営業力強化

 ・利益率重視の販売施策

2. 新商品・差別化商品投入の加速

 ・厳しい事業環境下で拡販と売価維持・アップの両立

3. 米国関税措置の対応を含むサプライチェーンの強化

4. コストダウンの極大化

 ・ベースモデルのコストダウン

 ・銅からアルミ、ステンレスなどへの材料置換

 ・米国関税措置の対応

5. グローバルでのサービス・ソリューション事業の加速

 ・市場・用途別のソリューション展開

 ・保守・修理サービス・部品販売の収益化

6. デジタル投資、プロセスイノベーションの成果創出

 

これらの取り組みを進めるにあたっては、先行き不透明な事業環境が続く中でも、グローバルグループ一丸となって重点施策を徹底・実行し、マイナス影響の極小化に努めました。また、当期計画の達成に向け、事業環境の変化に対しても機動的かつ柔軟に対応してまいりました。

当期の経営成績については、売上高は5兆150億36百万円(前期比5.5%増)となりました。利益面では、営業利益は4,149億91百万円(前期比3.3%増)、経常利益は4,081億71百万円(前期比11.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,752億29百万円(前期比4.0%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。

 

①  空調・冷凍機事業

空調・冷凍機事業セグメント合計の売上高は、前期比5.4%増4兆6,211億31百万円となりました。営業利益は、前期比7.4%増3,769億91百万円となりました。

国内空調では、業務用市場の需要は、インバウンド需要等を背景とした小売店舗などの建築着工件数が増加したほか、オフィス・商業施設を中心とする更新需要が堅調に推移し、前期を上回りました。住宅用市場の需要は、4月からの猛暑予測による先行需要の増加に加え、夏季の記録的な猛暑や、8月30日開始の東京ゼロエミポイント事業の影響もあり、前期を上回りました。当社グループは、このような状況下で、業務用空調機器市場においては、省エネ性と施工性に優れた「FIVE STAR ZEAS」に加え、低温暖化冷媒R32を採用し業界トップレベルの省エネ性を実現したビル用マルチエアコン「VRV 7」や、既設配管を再利用してスムーズな空調機器の更新を可能にする「VRV Q」シリーズなど、高付加価値商品を中心にユーザー提案を強化し、売上高は前期を上回りました。住宅用空調機器市場においては、省エネ意識の高まりや夏場の使用時間増加を背景に、高温下でも安定した冷房性能を発揮する高外気タフネス冷房機能に加え、冷房しながら除湿を行い、湿度を抑えつつ冷やしすぎを防いで快適性を高めるプレミアム冷房を備えた高省エネ機種『うるさらX』を中心にユーザー提案を強化し、売上高は前期を上回りました。

米州では、住宅用空調機器については、米国関税に起因するインフレや住宅ローン金利の高止まりなど、依然として厳しい経済情勢が続く中、空調機器の更新需要の低迷や昨年度の冷媒規制に伴う駆け込み需要の影響で流通在庫が高止まりしていることから、需要の停滞が継続しました。このような状況の中、当社グループは、顧客の取り戻し、既存販売店の支援及び新規販売店の開発に取り組みました。また、環境性と省エネ性に優れた低温暖化冷媒R32機の拡販によるシェア拡大、省エネ性能の高い環境プレミアム商品『Fit(フィット)』の拡販、さらに、販売価格政策・コストダウンの推進により利益率の改善・向上にも努めました。これらの取り組みの結果、売上高は前期を上回りました。アプライド空調事業については、メキシコのチラー工場の活用に加え、既存工場の生産能力を拡充することで需要を着実に取り込み、さらにサービス事業の拡大も相まって販売は伸長しました。特に、市場成長が続くデータセンター向け分野においては、カスタムエアハンドリングユニットメーカーでの新工場稼働による生産能力増強を活かした販売拡大や、新規買収の効果も寄与し、売上高は前期を上回りました。

中国では、不動産不況の影響により需要が大きく減速し、地域全体の売上高は前期を下回りました。利益面では、高付加価値商品の拡販、ソリューションの強化、コストダウン等に取り組み、これまでの高水準を維持しました。住宅用空調機器市場では、景気が減速する中、ユーザーダイレクトのオフラインの小売販売に加え、ライブ放送・Web戦略・SNSなどオンラインを組み合わせた当社グループ独自の販売活動を強化しました。また、空調・換気・ヒートポンプ床暖房・空気質センサーなどのシステム商品の販売に加え、IoTやデータ分析を活用し、顧客ごとに最適な空気質やライフスタイルに応じた提案を行うホームソリューションを強化しました。業務用空調機器市場では、カーボンニュートラル政策の推進による政府物件・工場・グリーンビル(環境性能が高まるよう配慮して設計された建物)などの市場に対し、省エネを切り口とした提案を強化しました。アプライド空調機器市場では、半導体・医療関連など底堅い需要がある分野に資源を投入したことに加え、サービス・保守事業の強化、省エネ更新・改造提案を強化しました。

アジア・オセアニアでは、アセアン地域・インドでの天候不順等により、地域全体の売上高は前期を下回りました。住宅用空調機器については、アセアン地域・インドで昨年に比べ低温・多雨となった影響で需要が低迷し、流通在庫が高止まりしました。このような状況下で、販売店や消費者への販促施策の強化に取り組んだものの、売上高は前期を下回りました。一方、業務用空調機器については、アセアン地域で景気の先行き不透明感の高まりによりプロジェクトの遅延や投資の見直しが発生する中、販売店の開発・育成、インドでの継続的な販売拡大により、売上高は前期を上回りました。アプライド空調機器については、データセンター向け等の販売を強化しました。

欧州では、地域全体の売上高は前期を上回りました。住宅用空調機器では、従来、空調機の普及率が低かったドイツや英国に加え、7月以降に需要回復が続いたフランスでの高付加価値商品の拡販により、売上高は前期を上回りました。住宅用ヒートポンプ式温水暖房機器では、需要は緩やかな回復基調ですが、燃焼式暖房の規制遅れ、補助金の制度や運用方法が安定せず、本格的な回復には至っておりません。当社グループは、燃焼式暖房からの置換が進むドイツで新商品を活用して販売を伸ばしたことに加え、為替のプラス効果もあり、売上高は前期を上回りました。業務用空調機器では、環境意識の高まりを背景にした低温暖化冷媒R32を採用した製品の提案強化及び各国での販売店開発により、売上高は前期を上回りました。

中近東・アフリカでは、売上高は前期を上回りました。サウジアラビアやUAEでは大型物件向け販売が拡大しました。トルコでは、上期は住宅用空調機器、下期は業務用空調機器の販売が大きく伸長しました。

フィルタ事業では、中国における価格競争の激化や、国内での投資抑制を背景とした市場縮小が続いたものの、全体として需要は堅調に推移し、売上高は前期を上回りました。米国では、低収益事業縮小の影響がありましたが、OEMでの大型受注もあり、売上高は前期を上回りました。欧州では、南欧での大型案件の出荷や北欧地域での更新需要の獲得で売上を伸ばし、売上高は前期を上回りました。アジア・中東では、中国は不動産不況の長期化や需要の停滞が長引いている影響で販売は減少しましたが、マレーシアやタイの電子半導体、そのほか病院等の市場での拡販、中東の大口顧客からの新規受注が好調に推移したため、中東・インドを含むアジア地域全体の販売は増加しました。また、国内では、新設投資の停滞や半導体需要回復の遅れ、市場縮小の影響を受け、売上高は前期を下回りました。ガスタービン・集塵機事業は、集塵機事業において堅調な販売が続いたものの、海上油田向け特殊フィルタの販売低調により、売上高は前期並みとなりました。

舶用事業では、冷凍機の販売が前期を下回りましたが、海上コンテナ冷凍装置の販売を伸ばし、舶用事業全体の売上高は前期を上回りました。

 

②  化学事業

化学事業セグメント合計の売上高は、前期比7.0%増2,814億69百万円となりました。営業利益は、半導体需要減速の影響を大きく受け、前期比28.3%減330億89百万円となりました。

フッ素化学製品全体の販売は、半導体分野での流通在庫調整の長期化に加え、その他主要市場での需要の回復遅れが見られる中、比較的堅調な領域での拡販に努めた結果、売上高は前期を上回りました。

フッ素樹脂は、新たなデータセンター分野での旺盛な需要の取り込みに注力しましたが、米国や中国の建築・建設市場の低迷や半導体向け流通在庫調整等の影響により、売上高は前期並みとなりました。一方、フッ素ゴムについては、中国や欧米での自動車市場向けを中心とする拡販により、売上高は前期を上回りました。

化成品は、表面防汚コーティング剤や中間体機能材分野での需要に厳しさが見られたものの、半導体プロセス向けエッチング剤の分野で新たに連結対象拠点が加わった影響もあり、売上高は前期を上回りました。

フルオロカーボンガスについては、米国・アジア・欧州での拡販に努めた結果、売上高は前期を上回りました。

 

③  その他事業

その他事業セグメント合計の売上高は、前期比7.3%増1,124億35百万円となりました。営業利益は、前期比8.4%増49億25百万円となりました。

油機事業では、産業機械用油圧機器は、国内市場並びに米国市場向けの販売が増加したことにより、売上高は前期を上回りました。一方、建機・車両用油圧機器は、国内主要顧客向けの販売が減少したことにより、売上高は前期を下回りました。

特機事業では、医療用酸素濃縮装置及び低酸素システム(酸素濃度をコントロールすることで、短時間で高い運動効果が得られる高地空間を再現する機器)の受注が増加し、売上高は前期を上回りました。

電子システム事業では、データサイエンスソフトの販売は減少しましたが、品質課題の解決・設計開発期間の短縮・コストダウン支援といった顧客ニーズに合致した設計・開発分野向けデータベースシステム『Smart Innovator(スマートイノベーター)』の拡販と、設備CADシステムの増販により、売上高は前期並みとなりました。

 

総資産は、5兆8,092億40百万円となり、前連結会計年度末に比べて6,758億24百万円増加しました。

流動資産は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて4,092億26百万円増加し、3兆2,628億80百万円となりました。

固定資産は、機械装置及び運搬具の増加等により、前連結会計年度末に比べて2,665億98百万円増加し、2兆5,463億59百万円となりました。

負債は、支払手形及び買掛金の増加等により、前連結会計年度末に比べて2,259億78百万円増加し、2兆4,927億2百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替の変動によるその他の包括利益累計額の増加等により、前連結会計年度末に比べて4,498億45百万円増加し、3兆3,165億38百万円となりました。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の54.6%から55.9%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の9,567.14円から11,097.60円となりました。

また、有利子負債については、1年内返済予定の長期借入金の増加等により、前連結会計年度に比べて1,077億55百万円増加し、1兆946億56百万円となりましたが、総資産の増加により有利子負債比率(有利子負債/総資産)は、19.2%から18.8%となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動では、売上債権の増加等により、前連結会計年度に比べて486億2百万円収入が減少し、4,658億48百万円の収入となりました。投資活動では、有形固定資産の取得による支出の減少等により、前連結会計年度に比べて151億67百万円支出が減少し、3,222億39百万円の支出となりました。財務活動では、長期借入れによる収入の減少等により、前連結会計年度に比べて29億9百万円支出が増加し、1,563億78百万円の支出となりました。これらの結果に為替換算差額を加えた現金及び現金同等物の当連結会計年度の増減額は、前連結会計年度末に比べて228億9百万円増加し、484億18百万円のキャッシュの増加となりました。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

空調・冷凍機事業

3,182,249

5.3

化学事業

257,069

△0.7

その他事業

103,565

6.1

合計

3,542,884

4.9

 

(注) 1  金額は販売価格によっております。

 

(2) 受注状況

当社グループの製品は、大部分見込み生産であるため、受注高及び受注残高の記載は省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

空調・冷凍機事業

4,621,131

5.4

化学事業

281,469

7.0

その他事業

112,435

7.3

合計

5,015,036

5.5

 

(注) 1  セグメント間の取引については相殺消去しております。

2  いずれの相手先についても総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合の記載を省略しております。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

以下に記載の内容については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の計上、当連結会計年度における収益、費用の計上については、現況や過去の実績に基づいた合理的な基準による見積りが含まれております。

なお、連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(2) 財政状態

①資産

総資産は、5兆8,092億40百万円となり、前連結会計年度末に比べて6,758億24百万円増加しました。

流動資産は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて4,092億26百万円増加し、3兆2,628億80百万円となりました。

固定資産は、機械装置及び運搬具の増加等により、前連結会計年度末に比べて2,665億98百万円増加し、2兆5,463億59百万円となりました。

 

②負債及び純資産

負債は、支払手形及び買掛金の増加等により、前連結会計年度末に比べて2,259億78百万円増加し、2兆4,927億2百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替の変動によるその他の包括利益累計額の増加等により、前連結会計年度末に比べて4,498億45百万円増加し、3兆3,165億38百万円となりました。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の54.6%から55.9%になり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の9,567.14円から11,097.60円となりました。

 

(3) 経営成績

①売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比5.5%増5兆150億36百万円となりました。

空調・冷凍機事業では、米州・中国の住宅用の需要減少、アジアでの景気低迷と天候不順の影響を受けましたが、アプライド・業務用など需要が好調な事業で販売を拡大しました。米州で住宅用ユニタリーのシェアを挽回したほか、日本・欧州では高付加価値商品の拡販、中国では住宅用マルチエアコンの販売に注力しました。その結果、売上高は前連結会計年度比5.4%増4兆6,211億31百万円となりました。

化学事業では、半導体分野の需要回復遅れ、流通在庫の調整により、半導体製造装置向けの高機能樹脂の販売が減少したこと等により、売上高は前連結会計年度比7.0%増2,814億69百万円となりました。

その他事業全体では、産業機械用油圧機器の国内市場並びに米国市場向けの販売が増加したこと等により、売上高は前連結会計年度比7.3%増1,124億35百万円となりました。

 

②営業費用、営業利益

売上原価は、前連結会計年度比5.0%増加し、3兆2,825億19百万円となりました。

販売費及び一般管理費については、前連結会計年度比7.6%増加し、1兆3,175億24百万円となりました。人件費の増加が主な要因であります。

以上の結果、営業利益は前連結会計年度比3.3%増4,149億91百万円となりました。

なお、セグメントの営業損益については、空調・冷凍機事業では、前連結会計年度比7.4%増3,769億91百万円の営業利益となり、化学事業では、前連結会計年度比28.3%減330億89百万円の営業利益となり、その他事業は前連結会計年度比8.4%増49億25百万円の営業利益となりました。

 

③営業外損益、経常利益

営業外損益は、インフレ会計調整額(営業外収益)が増加したこと等により、前連結会計年度に比べて284億2百万円増加し、68億20百万円のマイナスとなりました。

経常利益は、前連結会計年度比11.4%増4,081億71百万円となりました。

 

 

④特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益

特別損益は、減損損失が増加したこと等により、前連結会計年度に比べて141億92百万円減少し、45億43百万円のマイナスとなりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比4.0%増2,752億29百万円となりました。

 

(4) キャッシュ・フロー

営業活動では、売上債権の増加等により、前連結会計年度に比べて486億2百万円収入が減少し、4,658億48百万円の収入となりました。投資活動では、有形固定資産の取得による支出の減少等により、前連結会計年度に比べて151億67百万円支出が減少し、3,222億39百万円の支出となりました。財務活動では、長期借入れによる収入の減少等により、前連結会計年度に比べて29億9百万円支出が増加し、1,563億78百万円の支出となりました。これらの結果に為替換算差額を加えた現金及び現金同等物の当連結会計年度の増減額は、前連結会計年度末に比べ228億9百万円増加し、484億18百万円のキャッシュの増加となりました。

 

当社グループでは、投資は成長の基盤と考えており、投資によって事業拡大を図るとともに、財務体質の強化、企業価値の一層の向上と株主への利益還元の向上を図ってまいります。具体的には、新製品に対応した設備投資、生産性向上・生産能力拡大のための投資などに加え、各戦略的投資を実行し、グローバルでの事業拡大及び競争力強化を図ってまいります。これらの投資に必要な資金は内部留保の蓄積を基本とした自己資金に加え、必要に応じ、金融機関からの借入や社債等で調達します。当連結会計年度では、投資活動によるキャッシュ・フロー(3,222億39百万円の支出)は、営業活動によるキャッシュ・フロー(4,658億48百万円の収入)を下回りました。

株主への配当は、これまでの配当実績を踏まえ、配当性向の水準を意識しつつ、安定性を重視しながら、継続的な増配の実現に努めてまいります。

 

キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

 

2022年3月

2023年3月

2024年3月

2025年3月

2026年3月

自己資本比率(%)

51.5

51.9

54.0

54.6

55.9

時価ベースの自己資本比率(%)

171.6

160.9

123.6

92.1

94.2

キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (年)

3.4

5.6

2.4

1.9

2.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

27.7

7.8

9.0

11.9

12.0

 

 

(注)  自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

 

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息支払額を使用しております。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1  報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
  当社は、製品・サービスの類似性から区分される「空調・冷凍機事業」、「化学事業」の2つを報告セグメントとしております。
  「空調・冷凍機事業」は、空調・冷凍機製品の製造(工事施工を含む)、販売をしております。「化学事業」は、化学製品の製造、販売をしております。

 

2  報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
  報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

 

3  報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報

      前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
(注)1

合計

調整額
(注)2

連結財務諸表計上額(注)3

空調・冷凍機事業

化学事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 日本

646,479

71,785

718,264

66,779

785,044

785,044

 米国

1,581,852

40,133

1,621,986

14,056

1,636,043

1,636,043

 欧州

714,553

49,989

764,543

15,574

780,118

780,118

 アジア・オセアニア

684,087

34,886

718,973

4,459

723,433

723,433

 中国

428,087

63,721

491,809

2,416

494,226

494,226

 その他

329,487

2,511

331,999

1,470

333,469

333,469

 顧客との契約から
 生じる収益

4,384,548

263,028

4,647,577

104,757

4,752,335

4,752,335

 その他の収益

  外部顧客への売上高

4,384,548

263,028

4,647,577

104,757

4,752,335

4,752,335

  セグメント間の内部
  売上高又は振替高

2,685

25,628

28,314

1,422

29,736

△29,736

4,387,234

288,657

4,675,891

106,180

4,782,071

△29,736

4,752,335

セグメント利益

350,987

46,119

397,106

4,543

401,650

19

401,669

セグメント資産

4,401,769

523,503

4,925,273

104,499

5,029,773

103,643

5,133,416

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

  減価償却費

166,350

26,847

193,197

4,233

197,431

197,431

  のれん償却額

46,160

147

46,307

2,265

48,572

48,572

  持分法適用会社への
  投資額

22,967

2,545

25,512

49

25,562

25,562

  有形固定資産及び
  無形固定資産の増加額

274,016

44,450

318,466

6,181

324,648

324,648

 

(注) 1  「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、油機事業、特機事業、電子システム事業を含んでおります。

2  調整額は、以下のとおりであります。

(1)セグメント利益の調整額19百万円は、セグメント間取引消去であります。

(2)セグメント資産の調整額103,643百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産195,559百万円、及びセグメント間消去△91,916百万円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない親会社での長期投資資金(投資有価証券等)、余資運用資金(現金及び預金)であります。

       3  セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

      当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
(注)1

合計

調整額
(注)2

連結財務諸表計上額(注)3

空調・冷凍機事業

化学事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 日本

675,759

63,162

738,921

70,714

809,636

809,636

 米国

1,720,110

51,406

1,771,516

14,996

1,786,513

1,786,513

 欧州

784,207

54,991

839,199

18,597

857,796

857,796

 アジア・オセアニア

663,086

43,839

706,925

4,303

711,228

711,228

 中国

403,527

66,101

469,628

2,289

471,917

471,917

 その他

374,439

1,968

376,408

1,534

377,943

377,943

 顧客との契約から
 生じる収益

4,621,131

281,469

4,902,601

112,435

5,015,036

5,015,036

 その他の収益

  外部顧客への売上高

4,621,131

281,469

4,902,601

112,435

5,015,036

5,015,036

  セグメント間の内部
  売上高又は振替高

3,017

25,994

29,012

1,175

30,187

△30,187

4,624,148

307,464

4,931,613

113,610

5,045,223

△30,187

5,015,036

セグメント利益

376,991

33,089

410,080

4,925

415,005

△13

414,991

セグメント資産

4,906,501

625,121

5,531,622

116,507

5,648,130

161,110

5,809,240

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

  減価償却費

189,510

28,740

218,250

6,573

224,823

224,823

  のれん償却額

48,857

1

48,859

2,512

51,371

51,371

  持分法適用会社への
  投資額

24,159

2,499

26,659

47

26,706

26,706

  有形固定資産及び
  無形固定資産の増加額

225,403

67,059

292,462

7,567

300,030

300,030

 

(注) 1  「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、油機事業、特機事業、電子システム事業を含んでおります。

2  調整額は、以下のとおりであります。

(1)セグメント利益の調整額△13百万円は、セグメント間取引消去であります。

(2)セグメント資産の調整額161,110百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産281,454百万円、及びセグメント間消去△120,344百万円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない親会社での長期投資資金(投資有価証券等)、余資運用資金(現金及び預金)であります。

       3  セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

1  製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2  地域ごとの情報

(1) 売上高

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

米国

アジア・
オセアニア

欧州

中国

その他

合計

224,011

353,782

227,345

196,018

192,660

85,508

1,279,327

 

 

3  主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載しておりません。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

1  製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2  地域ごとの情報

(1) 売上高

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

米国

アジア・
オセアニア

欧州

中国

その他

合計

262,512

426,762

257,792

214,221

203,474

99,713

1,464,475

 

 

3  主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載しておりません。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

  該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

空調・冷凍機
事業

化学事業

その他

全社・消去

合計

減損損失

11,849

11,849

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

空調・冷凍機
事業

化学事業

その他

全社・消去

合計

当期末残高

251,503

4

14,829

266,337

 

(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

空調・冷凍機
事業

化学事業

その他

全社・消去

合計

当期末残高

258,981

4

15,780

274,767

 

(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

記載すべき重要な事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

記載すべき重要な事項はありません。