事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
真空技術応用装置事業 | 5,767 | 67.8 | 995 | 56.9 | 17.3 |
サービス事業 | 2,743 | 32.2 | 754 | 43.1 | 27.5 |
事業内容
3 【事業の内容】
(1) 当社グループの事業内容
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社昭和真空)及び子会社3社により構成されており、真空技術応用装置の製造・販売、構成部品・付属品の販売、改造工事、修理を主な業務としております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(2) 株式会社アルバック及び同社を中心とする企業集団との関係について
株式会社アルバックは当社のその他の関係会社に該当し(2025年3月末現在 当社発行済株式(自己株式を除く。)の21.35%を所有)、当社は同社を中心とする企業集団(以下、「アルバックグループ」という。)に属しております。なお、株式会社アルバックは東京証券取引所プライム市場上場会社(2025年3月末現在)であります。
アルバックグループは、株式会社アルバック、同社子会社・関連会社から構成されております。アルバックグループの事業は、半導体製造装置・電子部品製造装置・成膜装置・真空ポンプ等の製造販売や国内外での保守・サービス等を行う真空機器事業(当社、株式会社アルバック、アルバック・クライオ株式会社など)、真空技術の応用による金属・セラミックス・有機物等の製造販売等を行う真空応用事業(アルバック成膜株式会社など)に区分されます。当社は、真空機器事業に位置づけられ、主に水晶デバイスメーカ、光学デバイスメーカ、電子部品メーカ向けの真空蒸着装置、スパッタリング装置等の製造販売を行っております。
前述のとおり、アルバックグループにおいて、当社、株式会社アルバック及び同社関係会社が真空機器事業を行っております。株式会社アルバックは、当社と同様に薄膜形成装置等を製造販売しております。当社は主に水晶デバイス、光学デバイス、電子部品の製造に使用される薄膜形成装置を取扱っており、株式会社アルバックの装置は主に半導体、電子部品の製造に使用される薄膜形成装置及び真空炉を取扱っております。当社と株式会社アルバックとは電子部品メーカ向けの薄膜形成装置の分野が重複しておりますが、当社はSAWフィルタ、抵抗器、サーマルヘッドなどの電子部品製造に使用されるエッチング装置やスパッタリング装置が中心であるのに対して、株式会社アルバックはFPD、半導体製造に使用されるスパッタリング装置や有機EL製造装置が中心であり、それぞれ納入先、ロット数、価格帯、必要とされる薄膜形成のソフトウエア技術・搬送ロボット技術、カスタム性などが異なるため、現在のところ競合することは、ほとんどありません。しかしながら、光学デバイスや電子部品の分野については、市場規模の拡大、通信技術の進展等に伴って、従来にない新しい装置製造のニーズが生じる場合があるため、このような新規の装置製造領域に関して、当社と株式会社アルバックとの間に競合状況が発生することがあります。こうした状況につきましては、当社と株式会社アルバックとは、1999年4月締結の「業務の相互協力に関する覚書」において、技術革新に対処し、アルバックグループとしての成長力を維持するために、一般電子部品用成膜装置、光学用成膜装置の分野については、両社の協力関係を維持しつつ、自由に研究・開発・生産に取り組むこととし、分野調整を行わない旨を合意しております。なお、真空機器事業を行う株式会社アルバックの関係会社は、同社製品の製造委託先、販売・保守サービスを行う会社、又は当社製品とは用途の異なる製品の製造販売会社等であるため、当社とは競合関係にありません。
なお、アルバックグループにおける事業系統、及び当社グループと各社との主要な取引関係は下図のとおりであります。
当社は、株式会社アルバックより真空技術応用装置の部品として使用される真空ポンプや真空計等を仕入れ、そのほかアルバックグループ各社からも真空技術応用装置の部品を一部仕入れております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ11億16百万円増加し、154億51百万円となりまし
た。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ11億68百万円増加し、117億25百万円になりました。これは主に売掛金が10億25百万円、仕掛品が5億67百万円増加し、現金及び預金が3億77百万円減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ51百万円減少し、37億26百万円になりました。これは主に投資有価証券が1億87百万円減少したことによるものです。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ10億26百万円増加し、29億10百万円になりました。これは主に前受金が
4億62百万円、未払法人税等が2億91百万円、支払手形及び買掛金が1億80百万円増加したことによるものです。
固定負債は前連結会計年度末に比べ1億2百万円減少し、9億50百万円になりました。これは主に退職給付に係る負債が1億円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ1億92百万円増加し、115億90百万円になりました。これは主に利益剰余金が1億25百万円増加したことによるものです。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、インフレの沈静化などを背景に地域による異なりはあるものの緩やかな回復基調となりました。しかしながら地政学リスクの長期化や、中国不動産市場の停滞など不安定要素もあり、不確実性の高い状況で推移しました。
わが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策効果もあり緩やかな回復が続いておりますが、不安定な国際情勢、エネルギー価格の高騰に伴う物価の上昇、アメリカの政策動向による影響など、世界経済の下振れがわが国経済を下押しするリスクが続きました。
当社グループを取り巻く経営環境を見ると、主要取引先の電子部品メーカにおける在庫調整は進展しているものの、その長期化の影響により生産回復のペースは依然として緩やかに推移しており、設備投資に対しては、各電子部品メーカともに自社製品の需要変動を見据えた慎重な姿勢が継続しました。
こうした環境の中、当社グループは、国内外デバイスメーカの生産状況や次世代製品開発動向の把握に努め、適時に適切な製品提案をするとともに、顧客からのサンプル作製依頼や顧客との共同開発に積極的に取り組むことで、電子部品メーカを中心とした新規先からの受注を獲得しました。また、既存の顧客である一部の国内外水晶デバイスメーカより大口受注を獲得するとともに、海外光学メーカからも前期に続き大口受注を獲得しております。
生産面では、受注残及び受注予定案件を見据えた生産体制を整えるなど効率的な生産に努めましたが、顧客事情などによる納品スケジュールの後倒しや、一部製品において物流の遅延が発生したこと等により、売上に軽微な影響を及ぼしました。
この結果、当連結会計年度の業績は、受注高は102億68百万円(前年同期比52.1%増)、売上高は84億80百万円(同13.6%増)となりました。
損益につきましては、経常利益8億37百万円(前年同期比243.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5億61百万円(同242.0%増)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
①真空技術応用装置事業
真空技術応用装置事業の受注高は79億58百万円(前年同期比90.1%増)、売上高は57億45百万円(同14.1%増)、セグメント利益は9億95百万円(同86.6%増)となりました。
業界別の状況は以下のとおりです。
(水晶デバイス装置)
水晶デバイス業界においては、世界のスマートフォン出荷台数が回復基調にある中、水晶デバイスメーカ各社の在庫調整も概ね正常化しました。また、自動車の電動化・自動運転化の進展や、1台あたりの搭載デバイス数の増加を背景に、車載向け水晶デバイスの需要拡大が見込まれております。こうした環境のもと、水晶デバイスメーカの設備稼働率は回復傾向となり、加えて、米中関係の影響による生産拠点の多様化に伴い、一定の受注を確保することができました。売上に関しては、一部製品において物流の遅延が発生したことなどにより納品スケジュールが後倒しとなる案件がありました。
水晶デバイス装置の受注高は35億92百万円(前年同期比352.6%増)、売上高は14億76百万円(同20.2%減)となりました。
(光学装置)
光学業界においては、スマートフォンを含む最終製品の需要は回復基調にあるものの、デバイスメーカ各社の設備投資は、依然として低調に推移しました。このような環境の中で、当社は第1四半期に続き、第4四半期においても海外メーカよりスマートフォンのカメラレンズ向け増産設備として大口受注を獲得いたしました。売上に関しては、一部製品において物流の遅延が発生したことや、顧客の設備導入準備の遅延などにより納品スケジュールが後倒しとなる案件がありました。
光学装置の受注高は27億88百万円(前年同期比41.8%増)、売上高は26億20百万円(同79.6%増)となりました。
(電子部品装置・その他装置)
電子部品業界においては、新規先を含め様々な用途に向けた営業を行うとともに、顧客との共同開発や顧客からのサンプル作製依頼に積極的に取り組むことを通じて引合い案件の増加に努め、新規先からの受注を獲得しました。しかしながら、第3四半期以降は、引合い案件の受注時期が後ろ倒しとなる傾向が強まりました。売上に関しては、顧客の設備導入準備の遅延などにより納品スケジュールが後倒しとなる案件がありました。
電子部品装置・その他装置の受注高は15億76百万円(前年同期比10.5%増)、売上高は16億48百万円(同4.5%減)となりました。
②サービス事業
サービス事業においては、ユーザーに対する定期的な稼働状況の確認を通じて潜在ニーズの掘り起こしを図るとともに、顧客への生産性向上に向けた提案を積極的に推進いたしました。その結果、装置の改造工事受注、保守・メンテナンス受託、消耗品販売などにおいて安定した受注を獲得することができました。売上に関しては、光学デバイスメーカの生産性向上ニーズに対応した大口の改造工事案件が寄与いたしました。
サービス事業の受注高は23億10百万円(前年同期比9.9%減)、売上高は27億34百万円(同12.7%増)、セグメント利益は7億53百万円(同11.0%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億81百万円減少し、48億13百万円になりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金獲得は1億78百万円(前年同期比83.4%減)となりました。これは主に売上債権の増加額9億21百万円、棚卸資産の増加額4億5百万円などによる使用があったものの、税金等調整前当期純利益8億36百万円、前受金の増加額4億62百万円、仕入債務の増加額2億13百万円などによる獲得があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金支出は3億32百万円(前年同期比217.7%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2億20百万円などがあったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金支出は4億44百万円(前年同期比9.9%減)となりました。これは主に配当金の支払額4億33百万円などの支出があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社グループが連結財務諸表作成に際して採用している重要な会計方針及び重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」をご参照ください。
b.キャッシュ・フローの状況の分析
「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
c.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。
d.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要は、運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は、原材料等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用等があります。設備投資資金需要は、機械装置等の取得等であります。これらの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金、金融機関からの借入及び社債発行により調達を行っております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、真空技術応用装置の製造・販売、構成部品・付属品の販売、改造工事及び修理を主な事業としており、種類別に区分された事業ごとに包括的な事業戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは事業の種類を基礎とした事業セグメントから構成されており、「真空技術応用装置事業」及び「サービス事業」の2つを報告セグメントとしております。
「真空技術応用装置事業」は、業界別に水晶デバイス装置、光学装置、電子部品・その他装置を製造販売しております。「サービス事業」は主に真空技術応用装置の構成部品・付属品の販売、改造工事及び修理を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(注) 全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(注) 全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない当社の管理部門の資産等であります。
(注) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、全社資産の設備投資額であります。
【関連情報】
Ⅰ 前連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
Ⅱ 当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)
該当事項はありません。