人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数1,786名(単体) 100,329名(連結)
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平均年齢43.7歳(単体)
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平均勤続年数14.4年(単体)
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平均年収8,225,093円(単体)
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平均年収の
対前年増減率8.2%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
①人材戦略
当社は、人的資本を当社グループの第2創業期における成長戦略の礎として位置付けています。過年度において、複数の国内外の連結子会社を含むグループ内で、不適切な会計処理及び貿易取引上の問題が発生したことに起因する一連の事態を受け、企業再生を推進していくうえで「Re-Definition宣言」を発表し、「ガバナンス強化」「人材育成」「企業風土改革」に重点をおいて人的資本拡充に向けて取り組みを進めています。
(注)人的資本に関する以下の指標については、特に記載がない限りニデック(株)の数値(2026年3月末時点)を掲載し、小数点第2位を四捨五入しています。なお、過年度掲載していた一部の指標については、当社ウェブサイト等を通じて速やかに開示する予定です。また、2026年度以降の目標値については、事業戦略とのシナジーを考慮したうえで検討を進めています。
<ガバナンスの強化>
人的資本経営の強固な基盤を構築するうえで、経営陣の監督・執行体制を強化するため、取締役会構成の刷新とあわせ、指名委員会・報酬委員会の機能と実効性を抜本的に見直し、グローバル統一の公正かつ透明性の高い役員ガバナンスを推進しています。
1)「取締役構成の見直し」
企業再生に向けたガバナンス改革を推進するうえで、経営の透明性・客観性を高め、実効性のある監督体制を再構築するため、取締役会の構成を全面的に刷新しました。(2025年度に新取締役体制の構成・指名プロセスを検討・審議し、2026年6月18日開催の第53期定時株主総会付にて選任)当社の取締役会は12名(社外取締役10名、社内取締役2名)で構成しております。取締役会の機能を実効的に発揮できるよう、上場企業の経営経験者や会計専門家を含む社外の人材を中心に多様な候補者を選任し、経営陣からの独立性を強化した取締役会を構築しております。幅広い多様な分野における知識・経験、市場規律の尊重、ステークホルダーとの対話の重視、高い企業倫理・コンプライアンス意識を備えた人材によるバランスの取れた構成、また、国際的な知見や経験を有した者や女性の取締役を選任し、国際性やジェンダーを含む多様性の確保にも配慮しております。
2)「指名委員会・報酬委員会の実効性の強化」
当社では、取締役会の諮問機関として「報酬委員会(2021年2月~)」「指名委員会(2022年11月~)」を設置しています。両委員会はすべて独立社外取締役にて構成しています。グローバルでの競争力強化と事業を通じた社会課題の解決による持続的な企業価値向上を目的として、取締役及び執行役員等の選任方針・選任基準・候補者案の決定等や役員報酬に関して、独立社外取締役の適切な関与・助言を得ることで、公正性・透明性・客観性を担保し、当社のコーポレート・ガバナンス体制のより一層の充実を図ることを目指しています。
(ⅰ)「指名委員会」では、取締役及び執行役員等の選任方針・選任基準及び社長をはじめとする重要ポジションのサクセッションプラン等を審議しています。2025年度については、指名委員会の審議対象ポジションを見直すとともに、取締役・執行役員の選任及び解任基準の改定を行いました。具体的には、過去のパフォーマンスを重視した従来の選任基準から、高い倫理観とコンプライアンス意識、組織構築と人材育成を通じたリーダーシップ、将来を見据えた戦略立案・実行等の観点を重視した基準とし、当社グローバル経営幹部及び国内グループ会社CEOにも適用されるよう、適用範囲の拡大を行っています。また、選任プロセスとして、指名委員の面談のほか、過去の懲罰歴等のコンプライアンスチェック、および社内候補人材については外部アセスメント結果等の多角的な情報も踏まえて、指名委員会にて複数回にわたって慎重に審議を重ね、取締役・執行役員を選任しました。(2026年6月18日定時株主総会時点)
(ⅱ)「報酬委員会」では、役員の報酬に係る報酬決定方針の策定、報酬制度の設計(業績目標の設定、業績連動報酬の合理性、報酬構成の妥当性、報酬制度に基づく個別報酬額)等を審議しています。2025年度については、報酬委員会の審議対象ポジションを見直すとともに、役員報酬評価基準の見直しを行いました。具体的には、短期業績への偏重を是正すべく、STI(短期インセンティブ)において売上・営業利益・FCF(フリーキャッシュフロー)に加え、非財務要素を組み入れた新たな評価基準を策定し、当社グローバル経営幹部及び国内グループ会社CEOにも適用されるよう、グローバル統一の報酬体系としての拡大を行っています。また、報酬決定プロセスとして、会社の経営状況や各種ベンチマークデータ等の適時適切な情報提供を通じて報酬委員の関与を大幅に強化し、主体的かつ慎重な審議を重ねることで、グループ全体における報酬決定の透明性と公正性を確保しました。
当社グループのグローバルでの競争力強化と事業の持続的な成長・発展につなげるべく、取締役・執行役員のマネジメントの観点からもグループ経営・グループガバナンスをより一層強化していきます。
<人材育成>
当社の持続的成長と企業変革を牽引する人材の育成に向け、多様性を生かした多層的な人材開発を展開しています。地域や事業の枠を超えて、次世代の経営幹部候補の発掘・育成・登用を通じて人材パイプラインを強化するとともに、日本地域を中心とした全社員の階層別の育成支援に取り組み、自律的に学び、挑戦し続ける人材の育成と組織能力の最大化を図っています。
1)「次世代経営幹部候補の発掘・育成・登用」
当社グループが持続的な成長を遂げる上で、安定した経営継承および経営幹部人材のパイプライン確立を最重要課題と位置付けています。これまでもグループ全体の重要ポストの可視化を進めるとともに、実践的なタフアサインメントや幹部候補者向け研修の機会を通じた戦略的な早期開発に取り組んできました。
特に2024年度からは、事業や地域の枠を超えてグループ内の人事責任者が集結する「グローバル人事戦略コミッティ」を発足させました。現在はグローバル人事組織としての運営に移行しておりますが、同コミッティの取り組みを通じて、組織や地域を問わず、グループ全体における次世代リーダー候補人材の把握・可視化を強力に推進しました。この取り組みが実を結び、2025年4月1日には将来の役員候補を明確化し計画的に育成していく「理事制度」を新設、同コミッティで発掘・可視化された人材を中心に当時11名を理事に任命しました。さらに、2026年4月1日時点でこのうち5名(うち外国籍3名)が新たに役員へ登用されました。一連のプロセスにより、グローバルで多様な人材が着実に経営中枢へと登用される実績が生まれています。
さらに2026年度以降は、新役員体制のもとで理事制度の位置づけを再整理するとともに、グローバル含めた当社の役員が集まって次世代の経営幹部候補の特定、及び育成のあり方について議論を重ね、役員自らが次世代人材の育成を進めていくプロセスに着手しています。また、育成メニューの一つである幹部研修においても、従来実施してきた「グローバル経営大学校」や各事業本部が独自に実施してきた幹部研修を全面的に見直し、既存の研修で得た知見や枠組みを活用しながらグローバルレベル、地域レベルで幹部研修を整備し、グループ一体での幹部研修体系の構築を進めています。
今後も、適時適切なサクセッションプランの運用と、内部人材の計画的な開発・登用を基本としつつ、多様な視点と高度なマネジメント力を備えた経営体制の構築を強力に推進していきます。
2)「次世代リーダー(管理職層・担当者層)の開発」(日本地域を中心とした取り組み)
当社グループでは、個々の社員の特性を理解し、尊重することで、社員各々の専門性が発揮され、グループ全体の業績向上及び将来のリーダーを担う人材の候補者開発に繋がると考えています。そのため、様々な人材開発施策を通じて、社員が自律的に成長するために学習意欲を高めることや、個々人のニーズに合うよう幅広く学習機会を提供することを目指しています。今後も、キャリアの状態に応じた次の役割別の研修機会、及び個別の学習ニーズに合わせた開発施策・機会の提供に注力します。
(ⅰ)管理職層に対しては、自己のリーダーとしての強み、弱みを洗い出すための研修を実施しています。研修の結果として作成される個人別のフィードバックレポートを本人及び上司にも共有し、OJTに活用できるようにしています。
(ⅱ)担当者層においては、新卒入社者に対して約2年間の若手育成プログラムを実施し、実務遂行力やビジネスパーソンとしての基礎的な力を養成するための各種研修を実施しています。このプログラム期間は、研修だけでなく、職場にて具体的な開発計画を立て、OJTにより現場での経験を通じた人材開発にも取り組んでいます。
(ⅲ)階層別に各種研修の機会を提供するほか、キャリア開発支援(上司・若手向けキャリア研修やキャリアプランシート、定期的な1on1ミーティング等)を通じて、各個人が学習意欲を高めるための内省を促進する機会を設けています。
(ⅳ)社員全般に対しては、社員個人が自らの学習ニーズに沿った通信教育(修了者への補助あり)等を受講できるスキルアップ支援プログラムを用意しており、個々人の能力向上、リスキリングの促進にも取り組んでいます。
(注)キャリア意識:毎年実施している従業員意識調査「組織パフォーマンスサーベイ」の「あなたは、キャリアの方向性を描いていますか?」の設問に対し、5段階評価のうち「そう思う」、「ややそう思う」と回答した社員の割合
2025年度の主な研修の事例
(注)1.新入社員研修:学生から社会人への切り替えと、社会人に必要な知識・スキルを学びながら、マインドセットを行う。
2.若手育成プログラム:新卒入社後の2年間で、計5回の研修とeラーニングを通して社会人基礎力の理解を深め、職場での課題解決を通してこれらの定着を図る。
3.技術者レベルアップ教育:業務に直接必要なモータに関する要素(メカ、磁気、電気・電子、制御等)に加え、品質向上、原価低減、短納期開発による利益貢献につながる幅広い知 識の習得を図る。
4.MOT研修:技術に基づいた新規ビジネスを立ち上げるために必要な考え方やマーケティング・戦略立案の方法を学ぶ。
5.システムズエンジニアリング研修:製品のモジュール化、システム化に対応するための設計手法や組織運営などを学び、新規ビジネス、事業をリードするための手法を身につける。
<企業風土改革と社員エンゲージメントの向上>
企業再生に向けた抜本的な改革を断行するうえで、過去の短期利益最優先や「もの言えぬ風土」からの完全な脱却を図り、「必ず正しく」行動することを最優先とする新たな企業風土の再構築が不可欠です。当社では、変革の方向性として「風土」「制度」「プロセス」を見直して正しい仕組みを再構築し、「必ず正しく」行動することを最優先にする企業を目指します。社員一人ひとりが健全な倫理観とコンプライアンス意識を胸に、率直な意見表明や問題提起を臆することなく行える、オープンで透明性の高い組織風土を実現し、社員と会社のエンゲージメント向上に繋がるよう、多面的な施策を展開しています。
1) 企業風土改革の推進組織の設立と双方向コミュニケーションの創出
(ⅰ)企業風土変革を戦略的かつ機動的に推進するため、2026年2月1日付で最高人事責任者(CHRO)直下に専任組織「Culture Transformation Lab(カルチャー・トランスフォーメーション・ラボ)」(以降、Lab)を設立しました。双方向の対話や、透明性のある自由闊達なコミュニケーション風土の醸成を目指して、同組織が牽引役となり、社員自身の主体的な参画を重視した様々な取り組みを行っています。具体的には、社員・労働組合組織からの意見を確実に経営層へ伝達し、迅速に施策へ反映する体制を構築しています。社員からの意見や対応状況は社内ポータルサイト上で公開して透明性を担保し、社員の声によって当社が変化していく様子を実感できるよう、着実に実績を積み重ねています。
(ⅱ)経営トップ自らが国内外の各拠点を訪問し、変革の意思を伝えるとともに現場社員とともに対等な立場で意見交換を行う「タウンホールミーティング」を定期開催しています。毎月当社グループ全拠点を繋いだ全体会同を実施し、会社状況や経営方針の共有、および社内ポータルサイトに設置された「意見箱」の主要な意見について経営トップ自らが回答するなど、経営層と社員の双方向コミュニケーション機会を強化しています。
(ⅲ)当社の社員代表組織である親睦会との間には、双方向での情報共有・意見交換の場として月1回定例会、および年2回社員満足向上委員会を開催し、社員にとって働き甲斐のある職場環境について親睦会と会社が定期的な議論を交わしています。さらに、Lab主催による「ワークショップ」や「拠点インタビュー」を当社グループ主要拠点で順次開催し、トップダウンに偏らない双方向の対話の場を創出しています。(2026年9月末時点で、当社を含む国内グループ会社15社、海外28拠点においてワークショップ及びインタビューを実施。)ワークショップ等で抽出された課題や意見は各拠点長や経営層に適切に共有し、改善のアクションに繋がるように働きかけを行っています。
2) コンプライアンス遵守評価制度の見直し・研修の強化
企業再生に向けて、全社員がコンプライアンス遵守を徹底し、中長期的な企業価値向上や人材の成長に資する行動が習慣化するよう、人事制度や社員研修を通じた取り組みを強化しています。
(ⅰ)2026年度から日本地域の評価制度の見直しを行い、短期業績に偏重しがちな企業風土を是正するため、コンプライアンスの観点・中長期的な人材育成やプロセスを評価する観点を重視し、従来の評価項目に「組織マネジメント(人材育成・能力開発・組織開発)」を管理職の目標設定項目として新設しました。さらに「短期的な成果」だけでなく「将来につながるプロセスや仕組み」「人材強化」「正しい行動」を正当に評価に組み込むことで、社員と組織の健全な成長に資する評価制度へと改定しました。
(ⅱ)コンプライアンス遵守の風土醸成に向けて、全社員が「正しい行動」をとるための共通の知識を習得し、体現していくため、コンプライアンス教育を2025年度に再構築しました。執行役員、管理職、中途入社者等の階層別の研修のほか、品質、購買、営業、貿易コンプライアンス等の機能別コンテンツや社内ルール等の知識も含めて、当社グループの企業運営において重要なコンプライアンスルールを理解するための教育ラインナップを整備しました。今後は、全社員が本コンプライアンス研修の受講・理解を徹底し、実際の行動で体現できるよう一連のプロセスを着実に推進していきます。
3)組織パフォーマンスサーベイの活用と現場主導による職場環境改善
日本地域の全社員を対象とした「組織パフォーマンスサーベイ」を継続的に実施し、職場のエンゲージメント、心理的安全性、コンプライアンス意識の浸透度などを定量的に把握・分析しています。 サーベイ結果を踏まえ、各職場において課題や目指すべき姿を本音で話し合う「職場ワークショップ」を開催しています。これにより、各組織が自律的に課題を特定し、現場主導で具体的な職場環境・風土の改善アクションを継続実行するサイクルを定着させています。今後は、日本地域だけでなくグローバル全体での社員エンゲージメントの状況を可視化し、会社全体での取り組みとなるようスコープを拡大していきます。
(注)1.ビジョンの浸透度:毎年実施している従業員意識調査「組織パフォーマンスサーベイ」の「あなたの職場では、会社の経営理念やビジョンが共感されていますか?」の設問に対し、5段階評価のうち「そう思う」、「ややそう思う」と回答した社員の割合
2.連携・コミュニケーション:「組織パフォーマンスサーベイ」における、連携やコミュニケーションに関する合計30設問の5段階評価の平均点
3.エンゲージメント:「組織パフォーマンスサーベイ」における、エンゲージメントに関する合計19設問の5段階評価の平均点
2025年度目標に掲げていた「ビジョンの浸透度」については達成できませんでした。今後の対応として、会社の存在意義を明確にする「パーパス」の策定に向けて取り組みを進めております。パーパス策定のプロセスや策定後の取り組みを通じて、改めて社員一人ひとりが当社グループで働く意味や理由を見つめ直すとともに、企業活動とパーパスを結び付けながら社員コミュニケーションに努めることで、ビジョンの浸透促進を図ります。
4)ダイバーシティ&インクルージョン
当社グループは、世界40か国以上に拠点を持つグローバル企業として成長をし続けています。国を跨いだ社員の往来、交流を行っていますが、多様性のあることが当たり前な組織(職場)・労働環境の整備を進めることで、世界情勢・市場の変化に対しても迅速に対応できる組織・人材となることを目指しています。
(ⅰ)多様な社員の活躍を促進し、組織全体で新たな価値を創造していく上で、属性を問わず実績を評価する組織風土をはじめ、柔軟な働き方や多様性を受け入れる組織整備を進めています。
(a)2005年頃からダイバーシティ推進に取り組み、各種制度拡充やキャリア支援等を行っています。その結果、育児休暇からの復帰率向上や女性の管理職、管理職候補層の増加、男性の育児参画度の向上等が成果として出ています。また、女性社員を中心に、働き方やキャリア等をテーマにしたワークショップや、当社グループの海外事業所の現地幹部社員も含めたメンターとのメンタリング等を実施しており、集中的にキャリア開発支援、動機付けを行っています。当社では今後も女性活躍推進を重要課題と位置づけ、女性管理職比率について、当社では2025年度で9.4%(女性従業員比率20.8%)となっており、2025年度目標として掲げていた9%を達成しました。
(b)LGBTQ社員に対する取り組みとして、当社の就業規則では、性差・性的指向・性自認等に関係なく人格を尊重し、互いに一致協力することを明文化しており、その一環として配偶者に適用される人事規程を同性パートナーにも適用しています。
(c)外国籍の執行役員5名(2026年6月18日の当社定時株主総会時点)を登用しており、採用においては国籍関係なく採用を推進し、留学生の採用数は年々増加傾向となっています。性別だけでなく、国籍をはじめとした個人の属性や価値観にかかわらず人材が活躍できる会社を目指して働き方の柔軟性の確保に努めています。
(注)日本地域の育児休業に関する指標は2024年度から集計を開始しています。
(ⅱ)当社の持続的な成長を実現するに当たり、社員の健康と働き甲斐を重要な源泉と位置づけ、多様な人材が活躍できる職場づくりと、社員が長く活躍できる持続可能な働き方が不可欠であるという考え方に基づき、健康経営に取り組んでいます。生産性向上の観点では、心身の健康を維持・増進することで、欠勤や休職等による損失の最小化や健康問題によるパフォーマンス低下の防止を図っています。健康上の高リスク者への対策として、健康診断結果に応じた個別保健指導の実施や精密検査受診勧奨等を効果的に実施するほか、傷病の発生予防として、当社産業医・保健師によるオンラインセミナーの実施により社員の健康リテラシーを高めると共に、敷地内完全禁煙の実施や運動習慣の推奨を通じて社員の行動変容を図っています。メンタルヘルス対策として、ストレスチェック実施後集団分析等、フォロー強化を進めています。加えて、労働安全の観点から、管理職を含む従業員の労働時間を管理し、長時間労働に伴う健康障害発生リスクの抑制に努めています。
(注)1.欠勤率、性別ごとの月平均残業時間については2024年度から集計を開始しています。
2.2024年度は健康増進プログラムの内容及び集計方法を変更したことに起因して実績値が低下しています。
(ⅲ)多様な人材が活躍する上で、安全・安心な職場づくりが必要不可欠と考え、労働災害の防止の取り組みやコンプライアンス体制の整備にも努めています。
(a)当社グループ全拠点において社員の安全確保を最優先の課題と位置づけ、国内事業所では安全確保に向けた施策を審議する安全衛生委員会を組織しています。
(b)諸法令・規則、社内規則・基準、社会倫理規範等の遵守やそのための従業員教育を徹底することにより、役員及び従業員の倫理意識を高め、安全で良好な職場環境づくりを進めるべく、役員・社員を対象とした研修等をはじめとしたコンプライアンス活動を継続的に実施しています。また、当社グループ全ての取締役・役員・従業員が利用できる内部通報窓口及び外部に第三者窓口を設置し、誰もが安心できる職場環境づくりに努めています。
②従業員の給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針
従業員の報酬については、外部市場水準を踏まえ、必要に応じたベースアップ等により競争力のある処遇を目指しています。報酬は主として月例給与及び業績連動賞与で構成され、会社業績と個人業績の双方を反映して決定されます。
(2)【従業員の状況】
①連結会社の状況
(注)従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しています。
②提出会社の状況
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しています。
2.平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含んでいます。
③労働組合の状況
当社及び当社の連結子会社(以下、「NIDEC」)のうち、一部の連結子会社において労働組合が結成されています。
労使関係については良好であり、特記すべき事項はありません。
④管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
1)提出会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.パート・有期労働者には定年後再雇用の社員を含んでいます。
当社はジョブ型人事制度(職務等級制度)を導入しており、年齢に関わらず「職責・職務(責任)の大きさ」、「成果」に応じて処遇を行っています。
2)国内連結子会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
当報告期間中に顕在化した一連の会計不正および品質問題等、企業倫理およびガバナンスにおける重大な課題を受け、当社グループは現在、全社を挙げた信頼回復と健全な経営基盤の再構築を最優先で推進しております。
持続可能な経営の前提となる信頼の土台を再構築するにあたり、当社グループは従来のサステナビリティ推進体制および「重要課題(マテリアリティ)」のあり方を過去の経緯にとらわれることなく見直し、現在、来年度からの新たなサステナビリティ経営体制における運用に向けて再特定を完了させるプロセスに着手しております。本再特定プロセスにおいては、経営陣自らの強いコミットメントのもと、国内外のグループ全従業員からの意識・課題の吸い上げをはじめ、顧客、取引先、株主・投資家、および社外の客観的な有識者に対する多角的な直接ヒアリングや調査を順次実施いたします。社内外から寄せられる期待や要請を真摯に受け止め新たなマテリアリティを特定するとともに、それらを経営と統合することにより実効性の高いサステナビリティ経営を確立してまいります。
これら一連の特定プロセスおよび今後のサステナビリティ経営の推進につきましては、社外取締役が過半数を占める「サステナビリティ委員会」の委員構成を2026年6月18日付で全面的に刷新し、マテリアリティ特定プロセスの各主要フェーズにおいて同委員会が関与し、実効性を厳格に監督いたします。また、執行機関である「サステナビリティ推進会議」における協議結果を同委員会へ報告・上程する従来の体制をより実質的に機能させてまいります。
なお、2021~2025年度(5年間)を対象としたマテリアリティに関する目標および活動結果は下表の通りです。現在再考中の新たなマテリアリティにつきましては、特定プロセスが完了次第、次期の有価証券報告書及びホームページ等を通じて速やかに開示いたします。
(注)1.女性役員:執行役員以上(社外取締役含む)を指しています。
2.女性管理職候補:管理職一歩手前のポジションに就く女性社員を指しています。
(1)TCFDガイドラインに基づく気候変動対策
気候変動はNIDECの財務状況に正負両面の影響を及ぼし得る事象であり、新たな技術・製品需要の創出機会を提供する一方、以下のリスクへの対策が不十分な場合は事業活動に重大な悪影響を与える可能性があります。
「移行リスク」(気候変動に関わる政策及び規制、技術開発、市場動向、市場評価等の変化に起因する間接的損失リスク)
・炭素税その他脱炭素社会実現へ向けた各国のエネルギー転換施策への対応が遅れることによる税負担の上昇
・既存製品・サービスに適用される規制の厳格化や新基準への不適合に伴う市場機会の損失及びコンプライアンスコストの増加
・世界的「電化」傾向に起因する電子部品原材料(希少鉱物、鋼材、その他ハイエンドアルミや銅等の非鉄金属)の入手困難あるいは調達コストの上昇
・新たな低炭素製品が要求する代替原材料の研究・開発の遅れ及び付帯コストの増加
・非効果的な気候変動対策に起因する企業価値の低下とそれに伴う投資誘引力の減退及び信用格付けの低下
「物理的リスク」(気候変動がもたらす災害等による直接的損失リスク)
・台風・多雨等がもたらす広域水害の頻発による事業活動の停止
・渇水による事業活動への制約
・気温上昇による健康被害
・上記事由によるサプライチェーンの混乱
当社は、これら諸リスクが事業へ与え得る影響を把握し対策を策定するためのプロセスとしてTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)ガイダンスに沿った機会・リスクシナリオ分析を実施しています。
①ガバナンス
NIDECは2022年4月にTCFD提言への賛同を表明して以来、同イニシアティブに沿って気候関連リスク・機会の分析並びに財務インパクトの把握に努めています。それらの取り組みを通じて得られた結果は、サステナビリティ推進会議及びサステナビリティ委員会における議論を経て経営戦略に反映されます。
②戦略
NIDEC連結売上高の95%以上を占める事業領域から選抜した経営幹部並びに実務担当者が多様な視点から気候変動インパクトを議論し、以下の手順に沿ってシナリオ分析を実施しました。
〈シナリオ分析ステップ〉
ステップ1 シナリオ分析の前提条件の決定
シナリオ分析を進めるに当たり次のような前提条件を決定
シナリオ
・移行リスクシナリオ(2℃/1.5℃シナリオ)
・物理的リスクシナリオ(4℃シナリオ)
時間軸
短期:2025年 中期:2030年 長期:2050年
対象範囲
NIDEC連結売上高の95%以上を占める事業領域
ステップ2 気候変動リスク・機会の把握
TCFD提言を参考に、事業への潜在的気候変動リスク・機会を列挙
ステップ3 事業インパクト評価
事業への影響度、リスク・機会が顕在化する時期、早期対応の必要性の観点から事業インパクト評価を実施し、主要な気候変動リスク(炭素税の導入、洪水被害)については定量評価を実施
ステップ4 対応策の検討
事業インパクトが大きいと判断した気候変動リスク・機会について対応策を検討
(参考)事業インパクトの大きい気候変動リスク・機会及び対応策
(参考)事業インパクトの定量評価
*「炭素税導入」に伴う財務的影響試算につきましては、2022年度の燃料使用量実績データの精緻化を反映した再計算を経て、前提となる2030年度CO2排出量目標を従来の610千t-CO2から570千t-CO2へ変更いたしました。これに伴い、財務影響額につきましても124億円から117億円へ更新しております。
③リスク管理
NIDECは連結グループ全体を俯瞰するグローバルリスク管理体制の枠組みに気候変動リスクを織り込み、その特定・評価から改善活動に至るプロセスを管理しています。リスク管理体制の詳細につきましては「第2 事業の状況 3事業等のリスク」をご参照ください。
④指標と目標
NIDECは気候変動対策に関する指標・目標をマテリアリティ項目「脱炭素社会の実現」「水リスクへの対応」の枠組みにおいて次のように設定・管理しています。
脱炭素社会の実現
1)事業活動で排出するGHGsの削減
・2025年度総連結の再エネ導入比率を40%にする
再生可能エネルギー導入比率につきましては、欧州等における再エネ電力市場の急速な構造変化(市場価格の乱高下やマイナス価格発生リスクの深刻化等)を踏まえ、調達スキームにおける経済的合理性と長期的リスクを慎重に再評価・精査した結果、一部の大型調達計画を見直したこと等により、当初目標を下回る見込みとなっております。今後は市場の健全化とボラティリティを見極めつつ、オンサイト発電や受電構造の最適化等、経済性と環境性を両立させた確実な調達手法への切り替えを進めてまいります。
・TCFD提言に沿った気候変動シナリオの年次開示を行う。
気候変動シナリオ分析を実施し、財務影響額の試算を含む開示を完了しました。
2)製品を通じた脱炭素化への貢献
当社は以下製品の提供を通じて自動車・二輪車が走行中に排出するCO2の削減に貢献する目標を設定し取り組んでまいりましたが、需要の減速、価格競争激化に伴う不採算機種の整理・縮小、並びに顧客生産計画変更等により、期初想定を大幅に下回る結果となりました。現在次世代モデルの開発を含む対策を通じ、中長期的貢献に向けた目標の再構築を進めています。
水リスクへの対応
1)全生産拠点における水リスク・アセスメントを実施する。
各取り組み結果その他詳細については当社ウェブサイトの「環境保全活動第七次中期計画及びマテリアリティの取り組み進捗」をご参照ください(現時点では2024年度の実績を掲載しています。2025年度の実績は2026年10月末頃に同ホームページにて開示いたします。)
https://www.nidec.com/jp/sustainability/nidec-sustainability/materiality/action/
(2)人的資本拡充に向けた取り組み
当社の持続的な成長と企業価値向上を牽引する人材戦略、ならびに人的資本に関するガバナンス体制や指標及び目標につきましては、『第4 提出会社の状況』『5 従業員の状況等』の『(1)人材戦略に関する基本方針等』をご参照ください。