2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

モビリティ&テレマティクスサービス分野 セーフティ&セキュリティ分野 エンタテインメント ソリューションズ分野 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
モビリティ&テレマティクスサービス分野 203,243 54.9 4,881 19.3 2.4
セーフティ&セキュリティ分野 100,008 27.0 18,579 73.4 18.6
エンタテインメント ソリューションズ分野 57,936 15.6 1,849 7.3 3.2
その他 9,120 2.5 -1 0.0 0.0

事業内容

3【事業の内容】

当社グループは、当社及び当社の子会社66社(国内15社、海外51社)、並びに関連会社6社(国内4社、海外2社)により構成され、モビリティ&テレマティクスサービス分野関連、セーフティ&セキュリティ分野関連、エンタテインメント ソリューションズ分野関連の製造・販売を主要な事業とし、かつ、これに付帯する事業を営んでいます。

当社グループの事業区分及び主要製品並びにそれに係わる主要な関係会社の位置付けは以下のとおりであり、事業区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載されているセグメントの区分と同一です。

 

(2025年3月31日現在)

事業区分

主要製品

主要会社名

モビリティ&テレマティクスサービス分野

カーAVシステム、カーナビゲーションシステム、ドライブレコーダー、車載用デバイス、テレマティクスソリューション

(生産会社)

株式会社JVCケンウッド長野

株式会社JVCケンウッド長岡

PT JVCKENWOOD Electronics Indonesia

JVCKENWOOD Optical Electronics (Thailand) Co., Ltd.

 

(販売会社)

株式会社JVCケンウッド

JVCKENWOOD USA Corporation

JVCKENWOOD U.K. Limited

JVCKENWOOD Deutschland GmbH

JVCKENWOOD Singapore Pte. Ltd.

 

(開発・生産及び販売会社)

Shinwa Industries (China) Limited

ASK Industries S.p.A.

セーフティ&セキュリティ分野

業務用無線機器、アマチュア無線機器、業務用映像監視機器、業務用オーディオ機器、医用画像表示モニター

(生産会社)

株式会社JVCケンウッド山形

株式会社JVCケンウッド長岡

JVCKENWOOD Electronics Malaysia Sdn. Bhd.

 

(販売会社)

株式会社JVCケンウッド

株式会社JVCケンウッド・公共産業システム

JVCKENWOOD USA Corporation

JVCKENWOOD Canada Inc.

JVCKENWOOD U.K. Limited

 

(開発・生産及び販売会社)

EF Johnson Technologies, Inc.

Radio Activity S.r.l.

Rein Medical GmbH

 

 

 

 

事業区分

主要製品

主要会社名

エンタテインメント

ソリューションズ分野

プロジェクター、ヘッドホン、ホームオーディオ、ポータブル電源、業務用ビデオカメラ、CD/DVD(パッケージソフト)等の受託ビジネス、CD/DVD(パッケージソフト)の製造、オーディオ・ビデオソフト・配信等のコンテンツ等

(生産会社)

株式会社JVCケンウッド

株式会社JVCケンウッド・クリエイティブメディア

JVCKENWOOD Optical Electronics (Thailand) Co., Ltd.

 

(販売会社)

株式会社JVCケンウッド

JVCKENWOOD USA Corporation

JVCKENWOOD U.K. Limited

 

(企画・制作及び販売会社)

ビクターエンタテインメント株式会社

 

その他

サービスパーツ他

(その他の会社)

株式会社JVCケンウッド・サービス

 

 

 

事業の系統図は以下のとおりです。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は以下のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

1)経営成績

当連結会計年度における当社及び連結子会社の全社売上収益は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てが増収となったことから、前年同期比で増収となりました。

これにより、全社事業利益以下、親会社の所有者に帰属する当期利益までの段階損益は前年同期比で大幅増益となり、過去最高益を更新しました。

なお、第3四半期連結会計期間に製品ミックスの悪化影響などを受けたセーフティ&セキュリティ分野の無線システム事業の事業利益は、当第4四半期連結会計期間には想定以上に回復しました。さらに業務用システム事業も堅調に推移したことから、セーフティ&セキュリティ分野全体の事業利益は、四半期として過去最高益を更新しました。

当連結会計年度の連結経営成績のサマリーは以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

2024年3月期

2025年3月期

前年同期比

増減率

売上収益

359,459

370,308

+10,849

+3.0%

事業利益

19,710

25,307

+5,597

+28.4%

営業利益

18,226

21,792

+3,565

+19.6%

税引前利益

18,245

23,490

+5,244

+28.7%

親会社の所有者に帰属する

当期利益

13,016

20,276

+7,259

+55.8%

※売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除することにより算出され、主として一時的な要因からなるその他の収益、その他の費用、為替差損益などを含みません。セグメントの業績評価は「事業利益」を使用して説明します。

 

また、当連結会計年度の決算に使用した損益為替レートは以下のとおりです。

 

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

損益為替レート

米ドル

約156円

約150円

約152円

約153円

 

ユーロ

約168円

約164円

約163円

約161円

前期(参考)

米ドル

約137円

約145円

約148円

約149円

 

ユーロ

約150円

約157円

約159円

約161円

 

* 売上収益

当連結会計年度における売上収益は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てで増収となったことから、前年同期比で約108億円増(3.0%増収)となる3,703億8百万円となりました。

 

*事業利益

当社は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除したものを「事業利益」としています。

当連結会計年度における事業利益は、増収効果に加えて前期に実施した構造改革効果が発現したことなどから、前年同期比で約56億円の大幅増(28.4%増益)となる253億7百万円となりました。

 

*営業利益

当連結会計年度における営業利益は、事業利益が増益となったことなどから、前年同期比で約36億円の大幅増(19.6%増益)となる217億92百万円となりました。

 

 

* 税引前利益

当連結会計年度における税引前利益は、営業利益が増益となったことに加え、持分法適用関連会社の利益が増加したことなどから、前年同期比で約52億円の大幅増(28.7%増益)となる234億90百万円となりました。

 

* 親会社の所有者に帰属する当期利益

当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益が増益となったことに加え、繰延税金資産を計上したことなどから、前年同期比で約73億円の大幅増(55.8%増益)となる202億76百万円となりました。

 

2)財政状態

*資産

資産合計は、営業債権及びその他の債権は増加しましたが、現金及び現金同等物や棚卸資産などの流動資産が減少したことなどから、前連結会計年度末比で約35億円減となる3,133億36百万円となりました。

 

*負債

負債合計は、営業債務及びその他の債務の減少に加えて、銀行借入金の返済を進めたことなどから、前連結会計年度末比で約137億円減となる1,819億37百万円となりました。

 

*資本

資本合計は、自己株式の取得による減少はありましたが、利益剰余金が約181億円増加したことなどから、前連結会計年度末比で約102億円増となる1,313億99百万円となりました。

 

なお、親会社所有者帰属持分比率は、親会社の所有者に帰属する持分合計が増加したことから、前連結会計年度末比で3.7ポイント増加し39.9%となりました。

 

② セグメントごとの売上収益及び損益

セグメントごとの売上収益及び事業利益は以下のとおりです。

(百万円)

 

 

 

 

 

セグメントの名称

2024年3月期

2025年3月期

前連結会計年度比

 

 

 

 

 

モビリティ&テレマティクス

売上収益

199,435

203,243

+3,807

サービス分野

事業利益

3,871

4,881

+1,009

セーフティ&セキュリティ分野

売上収益

93,755

100,008

+6,252

 

事業利益

16,485

18,579

+2,093

エンタテインメント

売上収益

55,978

57,936

+1,957

ソリューションズ分野

事業利益

△257

1,849

+2,106

その他

売上収益

10,289

9,120

△1,168

 

事業利益

△389

△1

+387

合計

売上収益

359,459

370,308

+10,849

 

事業利益

19,710

25,307

+5,597

 

* モビリティ&テレマティクスサービス分野

当連結会計年度におけるモビリティ&テレマティクスサービス分野の売上収益は、前年同期比で約38億円増(1.9%増収)となる2,032億43百万円、事業利益は同約10億円の大幅増(26.1%増益)となる48億81百万円となりました。

なお、事業利益には為替ヘッジによるマイナス影響として約6億円が含まれています。

(売上収益)

OEM事業は、車載用スピーカー、アンプ、アンテナ、ケーブル、レンズなど海外OEM事業の販売が好調に推移したことや、国内の用品事業が堅調に推移したことなどから、前年同期比で増収となりました。

アフターマーケット事業は、第1四半期連結会計期間に国内において自動車販売減の影響を受けたものの、中間連結会計期間以降は回復傾向となり、前年同期並みの実績となりました。

テレマティクスサービス事業は、損害保険会社向け通信型ドライブレコーダーなどのテレマティクスソリューション関連商品の販売が大幅に減少したことから、前年同期比で大幅な減収となりました。

 

(事業利益)

OEM事業が増収効果により増益となったことに加え、アフターマーケット事業が流通在庫正常化にともなう生産回復により増益となったことから、テレマティクスサービス事業の減収影響や為替ヘッジによるマイナス影響を受けたものの、モビリティ&テレマティクスサービス分野全体では、前年同期比で増益となりました。

 

* セーフティ&セキュリティ分野

当連結会計年度におけるセーフティ&セキュリティ分野の売上収益は、前年同期比で約63億円増(6.7%増収)となる1,000億8百万円、事業利益は同約21億円増(12.7%増益)となる185億79百万円となり、過去最高の売上収益及び事業利益となりました。

(売上収益)

無線システム事業は、北米の公共安全市場向け業務用無線機の販売が好調に推移したことに加え、一部出荷の前倒し影響などから、前年同期比で約76億円の増収となりました。

業務用システム事業は、医用画像表示モニターの販売が減少したことなどから、前年同期比で約13億円の減収となりました。

(事業利益)

無線システム事業は、当第4四半期連結会計期間に部品供給不足による影響を受けたものの、北米の公共安全市場向けの販売が好調に推移したことなどにより増益となり、業務用システム事業も固定費削減効果の発現などにより損益が改善したことなどから、セーフティ&セキュリティ分野全体でも、前年同期比で増益となりました。

 

* エンタテインメント ソリューションズ分野

当連結会計年度におけるエンタテインメント ソリューションズ分野の売上収益は、前年同期比で約20億円増(3.5%増収)となる579億36百万円、事業利益は同約21億円の大幅増となる18億49百万円となり、黒字に転換しました。

(売上収益)

メディア事業は、プロジェクター、ポータブル電源などの販売が堅調に推移したことなどから、前年同期比で約20億円の増収となりました。

エンタテインメント事業は、有力アーティストの新譜などコンテンツビジネスの販売が堅調に推移したことなどから、前期に引き続き堅調な売上収益を確保しました。

(事業利益)

メディア事業の業務用カメラ事業において、当第4四半期連結会計期間に追加で部材の損失引当約5億円を計上したものの、前期に実施した構造改革効果に加え、固定費削減効果が発現したこと及びエンタテインメント事業が前期に引き続き堅調な利益を稼ぎ増益となったことなどから、エンタテインメント ソリューションズ分野全体では前年同期比で大幅な増益となり、黒字に転換しました。

 

③ キャッシュ・フロー

* 営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において営業活動により増加した資金は314億52百万円となり、前年同期比で約17億円収入が減少しました。主な要因は、税引前利益は増加しましたが、運転資金が増加したことなどによるものです。

 

* 投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において投資活動により減少した資金は215億45百万円となり、前年同期比で約55億円支出が増加しました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入は増加したものの、設備投資による支出が増加したことなどによるものです。

 

* 財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において財務活動により減少した資金は187億93百万円となり、前年同期比で約6億円支出が減少しました。主な要因は、銀行借入金の返済は進めたものの、自己株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。

 

なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比で約93億円減となる485億97百万円となりました。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

* 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

モビリティ&テレマティクスサービス分野

200,670

3.46

セーフティ&セキュリティ分野

98,698

0.09

エンタテインメント ソリューションズ分野

58,375

7.61

その他

9,120

△11.36

合計

366,864

2.73

(注)金額は販売価格で計上しており、消費税等は含まれていません。

 

* 受注実績

当社グループの製品のうち、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野、その他については原則として見込生産によっています。ただし、エンタテインメント ソリューションズ分野におけるエンタテインメント事業の一部は受注生産によっていますが、これらは受注と同時に生産・引渡しを行うため受注高と販売高はほぼ同額です。

 

* 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②セグメントごとの売上収益及び損益」に、セグメントごとに記載しています。なお、主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討事項は以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

① 重要な会計上の見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

1) 経営成績

当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりとなりました。なお、当社グループは、2024年10月31日付で2025年3月期通期連結業績予想の修正を行っています。

(百万円)

 

(参考)

2025年3月期
通期連結業績予想
(2024年4月26日付
期初業績予想)

2025年3月期
通期連結業績予想

(2025年10月31日付
修正業績予想)

2025年3月期
通期連結実績

(参考)

2025年3月期

通期連結業績予想比

(2025年4月26日付
期初業績予想比)

2025年3月期
通期連結業績予想比

(2025年10月31日付

修正業績予想比)

売上収益

362,000

364,000

370,308

102.3%

101.7%

営業利益

18,200

22,000

21,792

119.7%

99.1%

税引前利益

18,000

23,000

23,490

130.5%

102.1%

親会社の所有者に帰属する
当期利益

12,500

17,000

20,276

162.2%

119.3%

 

当連結会計年度の経営成績は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てが増収となったことから、売上収益は3,703億8百万円、営業利益は217億92百万円、税引前利益は234億90百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は202億76百万円となり、全社営業利益以下、親会社の所有者に帰属する当期利益までの段階損益は、過去最高益を更新しました。

 

 

2) 財政状態

財政状態の分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の概要 2)財政状態」に記載しています。

 

3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

*キャッシュ・フロー

当社は、円滑な事業活動に必要な資金について、主として銀行等金融機関から借入金により資金調達を行っており、借入金の年度別返済額を平準化することで借り換えリスクの低減を図っています。

また、一時的な資金需要の増加にも対応できるように銀行とコミットメントライン契約を締結し、十分な流動性を確保しています。

なお、当社は、営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動で支出されたキャッシュ・フローの合計をフリーキャッシュ・フローとして定義し、当社はこの指標を戦略的投資又は借入金返済に充当可能な資金、或いは資金調達にあたって外部借入への依存度合いを測る目的から、有用な指標と考えており、以下のとおりフリーキャッシュ・フローを算出しています。

 

また、これらの分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フロー」に記載しています。

(百万円)

 

2024年3月期

2025年3月期

営業活動によるキャッシュ・フロー

33,172

31,452

投資活動によるキャッシュ・フロー

△16,062

△21,545

フリーキャッシュ・フロー

17,110

9,906

 

*資金需要

当社の運転資金のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び宣伝販促費等のマーケティング費用です。当社グループの研究開発費は営業費用の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めています。

 

*財務政策

当社は、株主への安定的な利益還元を図っていくとともに、今後の成長に向けた投資、財務基盤の強化を図り、大きな成長を実現する事業の構築を推進して行き、その時々の経営状況に鑑みて、株主還元、有利子負債の返済、投融資に配分して資金を使用します。

この2年間での資金配分は以下のとおりとなっています。

(百万円)

 

2024年3月期

2025年3月期

株主還元

8,963

7,066

投融資

22,402

26,460

有利子負債の返済

10,283

11,155

※1. 投融資は、投資キャッシュ・フローから定期預金の増減、資産売却及び分配による収入を除外した額。

※2. 有利子負債は、借入金純増減額の減少額とリース負債の返済額の合計額で、合計額がマイナスの場合は「-」(増加(収入)となる。)となります。

 

4) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

当社グループにおいては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した各種の要因が、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

セグメント情報

6.セグメント情報

(1)報告セグメントの概要

当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

当社グループは、各分野に分野責任者を置き、取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。

当社グループは、製品を製造し販売する従来型の「製造販売業」から、顧客の課題を解決するためのソリューションを提供する「顧客価値創造企業」への進化を図るため、「モビリティ&テレマティクスサービス分野」「セーフティ&セキュリティ分野」「エンタテインメント ソリューションズ分野」の3つの顧客業界分野別組織で事業活動を展開しており、報告セグメントの区分もこのとおりです。

各報告セグメント区分の主な製品・サービス又は事業内容は、以下のとおりです。

モビリティ&テレマティクスサービス分野

カーAVシステム、カーナビゲーションシステム、ドライブレコーダー、車載用デバイス等の製造・販売、テレマティクスソリューション

セーフティ&セキュリティ分野

業務用無線機器、アマチュア無線機器、業務用映像監視機器、業務用オーディオ機器及び医用画像表示モニター等の製造・販売

エンタテインメント

ソリューションズ分野

プロジェクター、ヘッドホン、ホームオーディオ、ポータブル電源、業務用ビデオカメラ等の製造・販売、CD/DVD(パッケージソフト)等の受託ビジネス、CD/DVD(パッケージソフト)の製造、オーディオ・ビデオソフト・配信等のコンテンツ等

その他

サービスパーツ他

 

(2)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産及びその他の項目

報告セグメントの会計方針は、注記3.「重要性がある会計方針」で記載している当社グループの会計方針と同じです。

 

 

当社グループの報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産及びその他の項目は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

合計

調整額

(注1)

連結財務

諸表計上額

 

モビリティ&テレマティクスサービス分野

セーフティ&セキュリティ分野

エンタテインメント ソリューションズ分野

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への

売上収益

199,435

93,755

55,978

349,170

10,289

359,459

359,459

セグメント間の

内部売上収益

又は振替高

199,435

93,755

55,978

349,170

10,289

359,459

359,459

セグメント利益

(△損失)(注2)

3,871

16,485

△257

20,099

△389

19,710

19,710

その他の収益

 

 

 

 

 

 

 

4,762

その他の費用

 

 

 

 

 

 

 

6,158

為替差損益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

△88

営業利益

 

 

 

 

 

 

 

18,226

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

957

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

1,485

持分法による投資損益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

547

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

18,245

セグメント資産

169,684

66,904

45,377

281,967

6,421

288,388

28,430

316,819

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

及び償却費

12,639

3,267

2,120

18,027

155

18,182

18,182

減損損失

1,295

607

1,084

2,987

6

2,993

2,993

減損損失戻入益

94

94

94

94

有形固定資産及び

無形資産の増加額

15,289

6,656

3,946

25,891

437

26,329

26,329

(注)1.セグメント資産の調整額28,430百万円は、主に全社資産であり、主に現金預金及び長期投資資産(公正価値で測定する金融資産)です。

2.セグメント利益(△損失)は売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した事業利益で表示しています。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

合計

調整額

(注1)

連結財務

諸表計上額

 

モビリティ&テレマティクスサービス分野

セーフティ&セキュリティ分野

エンタテインメント ソリューションズ分野

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への

売上収益

203,243

100,008

57,936

361,188

9,120

370,308

370,308

セグメント間の

内部売上収益

又は振替高

203,243

100,008

57,936

361,188

9,120

370,308

370,308

セグメント利益

(△損失)(注2)

4,881

18,579

1,849

25,309

△1

25,307

25,307

その他の収益

 

 

 

 

 

 

 

2,229

その他の費用

 

 

 

 

 

 

 

5,847

為替差損益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

102

営業利益

 

 

 

 

 

 

 

21,792

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

1,170

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

1,442

持分法による投資損益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

1,968

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

23,490

セグメント資産

165,549

71,642

44,940

282,131

7,397

289,529

23,807

313,336

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

及び償却費

11,453

3,593

2,084

17,131

160

17,292

17,292

減損損失

37

1,807

90

1,935

15

1,951

1,951

減損損失戻入益

有形固定資産及び

無形資産の増加額

18,912

8,027

3,210

30,149

433

30,583

30,583

(注)1.セグメント資産の調整額23,807百万円は、主に全社資産であり、主に現金預金及び長期投資資産(公正価値で測定する金融資産)です。

2.セグメント利益(△損失)は売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した事業利益で表示しています。

 

(3)主要な製品及び役務からの収益

注記「28.顧客との契約から生じる収益」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。

 

(4)地域別情報

地域別売上収益

外部顧客の所在地域別売上収益は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

外部顧客への売上収益

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

日本

125,756

118,246

米州

96,004

105,084

欧州

71,632

75,620

アジア

59,682

64,555

その他の地域

6,382

6,802

合計

359,459

370,308

(注)1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっています。

2.各区分に属する主な国又は地域

(1)米州            アメリカ、カナダ、パナマ

(2)欧州            ドイツ、フランス、イギリス、イタリア

(3)アジア          中国、インドネシア、シンガポール、アラブ首長国連邦

(4)その他の地域    オーストラリア、アフリカ

3.地域別売上収益は、当社グループの本邦以外の国又は地域における売上収益(ただし、連結会社間の内部売上収益は除く)を、販売先の国又は地域ごとに区分し表示したものです。

4.前連結会計年度及び当連結会計年度において、日本を除き、外部顧客向け売上収益が重要な単一の国及び地域はありません。

 

非流動資産

当社グループの所在地域別の非流動資産の帳簿価額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

所在地域別の非流動資産

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

日本

49,748

57,182

米州

6,856

7,291

欧州

16,777

14,913

アジア

18,616

17,951

その他の地域

1,127

1,303

合計

93,125

98,642

非流動資産は、資産の所在地によっており、「その他の金融資産」、「繰延税金資産」及び「退職給付に係る資産」を含んでいません。

 

(5)主要な顧客に関する情報

単一の外部顧客との取引による売上収益が当社グループの売上収益の10%を超える外部顧客がないため、記載を省略しています。