人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数21,934名(単体) 101,800名(連結)
-
平均年齢43.1歳(単体)
-
平均勤続年数17.3年(単体)
-
平均年収9,939,349円(単体)
-
平均年収の
対前年増減率6.1%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
① 人材戦略に関する基本方針
NECグループの人材戦略については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)人的資本経営 ②戦略」に記載のとおりです。
② 従業員の給与等の額及び内容の決定に関する方針
当社は、従業員の給与および報酬について、人材戦略および事業戦略との整合性を重視し、勤続年数、年齢、性別等にかかわらず、個人の期待役割に対する貢献・成果に応じた「Pay for Performance」および求められる職務の内容、役割と責任を明確にし、それらに基づいた報酬水準を決定する「Pay for Job」ならびに「市場競争力のある報酬」を基本的な考え方としており、個人の成果や貢献度を踏まえ、適切かつ公正な処遇を行うことを基本方針としています。
また、従業員が安心して働き、成長を通じて中長期的に企業価値創出に貢献できるよう、月収、賞与を組み合わせた報酬体系とし、フェアな評価制度の運用を通じて、挑戦や成果が処遇に反映される仕組みの整備に努めています。
(2)【従業員の状況】
① 連結会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
ITサービス事業 |
57,400 |
|
社会インフラ事業 |
16,830 |
|
その他 |
27,570 |
|
合計 |
101,800 |
(注) 従業員数は、就業人員数であり、NECグループからNECグループ外への出向者を除き、NECグループ外からNECグループへの出向者を含んでいます。また、臨時従業員は、その総数が従業員の100分の10未満であるため、記載を省略しています。なお、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移 (1)連結経営指標等」に記載の従業員数についても同様です。
② 提出会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年令(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
平均年間給与の 対前事業年度増減率 (%) |
|
21,934 |
43.1 |
17.3 |
9,939,349 |
6.1 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
ITサービス事業 |
12,532 |
|
社会インフラ事業 |
4,763 |
|
その他 |
4,639 |
|
合計 |
21,934 |
(注)1 従業員数は、就業人員数であり、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含んでいます。また、臨時従業員は、その総数が従業員の100分の10未満であるため、記載を省略しています。なお、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移 (2)提出会社の経営指標等」に記載の従業員数についても同様です。
2 平均年令および平均勤続年数は、当社から他社への出向者を含め、他社から当社への出向者を除いた人数を基に算出しています。
3 平均年間給与は、当事業年度より、当社から他社への出向者および他社から当社への出向者をいずれも除いて算出するとともに、その内容を、当事業年度において支払われた給与、時間外給与および賞与から、当事業年度において支払われた給与および時間外給与、当事業年度を評価対象期間とする賞与の費用計上額ならびに当事業年度に係る株式報酬の費用計上額に変更しています。
4 平均年間給与の対前事業年度増減率の算出にあたって、前事業年度の平均年間給与は、注記3に記載の変更後の方法に基づき算出した数値を用いています。
③ 労働組合の状況
当社の労働組合は、日本電気労働組合と称し、NECグループの一部の会社の労働組合により結成されているNECグループ労働組合連合会(組合員数約45,000人 2026年3月31日現在)に加盟しています。また、NECグループ労働組合連合会は、上部団体の全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会に加盟しています。
なお、労使関係は安定しており、特に記載すべき事項はありません。
④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異
(イ) 提出会社
|
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (*1) |
男性労働者の 育児休業取得率(%) (*2) |
労働者の男女の賃金の額の差異(%) (*1) |
||
|
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
||
|
12.1 |
85.6 |
76.2 |
75.0 |
80.1 |
*1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しています。出向者は、他社への出向者を含め、他社からの出向者を除きます。
*2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。したがって、配偶者出産休暇は含めておりません。また、算出にあたって、出向者は、他社への出向者を含め、他社からの出向者を除いています。
(ロ) 連結子会社
|
名称 |
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (*1) |
男性労働者の 育児休業取得率(%) (*2) |
労働者の男女の賃金の額の差異(%)(*1) |
||
|
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
|||
|
NECプラットフォームズ㈱ |
6.1 |
65.0 |
78.1 |
76.2 |
74.3 |
|
NECフィールディング㈱ |
5.4 |
73.8 |
72.3 |
70.6 |
67.8 |
|
NECフィールディングシステムテクノロジー㈱ |
14.8 |
- (*3) |
75.2 |
75.2 |
- (*4) |
|
NECソリューションイノベータ㈱ |
12.2 |
75.0 |
86.3 |
84.5 |
80.4 |
|
アビームコンサルティング㈱ |
16.2 |
79.0 |
82.6 |
83.4 |
94.8 |
|
アビームシステムズ㈱ |
12.3 |
80.6 |
89.7 |
91.1 |
98.0 |
|
NECネッツエスアイ㈱ |
8.5 |
64.6 |
78.8 |
76.4 |
72.9 |
|
キューアンドエー㈱ |
21.6 |
92.3 |
56.0 |
82.1 |
73.0 |
|
NECマグナスコミュニケーションズ㈱ |
7.5 |
33.3 |
84.6 |
79.2 |
- (*5) |
|
NECネッツエスアイ・サービス㈱ |
3.7 |
50.0 |
83.0 |
82.2 |
91.5 |
|
NECネットワーク・センサ㈱ |
1.9 |
80.0 |
81.8 |
79.1 |
66.4 |
|
㈱オーシーシー |
3.3 |
66.7 |
76.8 |
77.3 |
58.8 |
|
日本電気通信システム㈱ |
6.3 |
50.0 |
81.6 |
80.0 |
82.3 |
|
NECネクサソリューションズ㈱ |
10.6 |
94.1 |
82.4 |
76.3 |
89.3 |
|
名称 |
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (*1) |
男性労働者の 育児休業取得率(%) (*2) |
労働者の男女の賃金の額の差異(%)(*1) |
||
|
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
|||
|
NECファシリティーズ㈱ |
5.1 |
62.2 |
83.8 |
77.0 |
86.7 |
|
NECプラントエンジニアリング㈱ |
0 |
42.9 |
79.7 |
76.1 |
57.4 |
|
NECビジネスインテリジェンス㈱ |
17.3 |
87.5 |
77.3 |
70.1 |
82.3 |
|
NEC VALWAY㈱ |
32.6 |
63.6 |
76.0 |
77.4 |
89.3 |
|
㈱NECライベックス |
16.7 |
0 |
64.5 |
70.1 |
71.9 |
|
日本電気航空宇宙システム㈱ |
9.4 |
107.7 |
85.1 |
85.1 |
- (*4) |
|
㈱サンネット |
6.9 |
75.0 |
71.3 |
70.1 |
70.2 |
|
㈱KIS |
9.1 |
100.0 |
90.1 |
90.1 |
- (*4) |
|
㈱ワイイーシーソリューションズ |
3.3 |
50.0 |
66.5 |
74.9 |
55.5 |
*1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しています。出向者は、他社への出向者を含め、他社からの出向者を除きます。
*2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。したがって、配偶者出産休暇は含めておりません。子の出生年度と当該子に係る育児休業等の取得開始年度のずれにより、100%を超える場合があります。また、算出にあたって、出向者は、他社への出向者を含め、他社からの出向者を除いています。
*3 配偶者が出産した男性労働者は0名です。
*4 パート・有期労働者は在籍していないため、公表できる数値はありません。
*5 女性のパート・有期労働者は在籍していないため、公表できる数値はありません。
「管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合」について、当社は女性従業員に向けてキャリア形成を考える機会の創出に取り組んでいます。2024年度からは、事業年度毎に女性管理職の目標人数を定め、上位役職者の業績目標に組み入れています。加えて、管理職候補者をリストアップし、候補者本人にはキャリア意識醸成のためのプログラムを、また、候補者の上司に対しては有識者によるダイバーシティマネジメント研修を実施しています。候補者本人向けのプログラムでは、I&Dエグゼクティブスポンサー(ジェンダー担当)である男性役員や、Corporate SVP以上の女性役員全員が登壇し、力強いメッセージを通じて候補者本人のキャリア形成を後押ししています。これらの取組みの結果、女性管理職の人数は、取組みを開始した2020年度と比較し約3倍に増えています。
当社の「男性労働者の育児休業取得率」は、2024年度の50.6%から2025年度は85.6%と向上しています。NECグループ各社も、男性従業員の育児関与の促進・強化に取り組んでいます。
「労働者の男女の賃金の額の差異」は、当社をはじめNECグループ各社の多くが75%前後となっていますが、賃金の額が比較的高くなる管理職における男女の人数差が、男女の賃金の差異に影響しているものと分析しています。なお、当社の役職別における男女の賃金の差異は、おおよそ90%台半ばとなっており、その格差は小さなものとなっています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
1899年の創業以来、NECグループは、情報通信技術(ICT)の活用によって世の中のインフラを支えることで豊かな社会の実現に貢献し、成長を続けてきました。
近年、気候変動の加速、地政学リスクの高まり、AIの急速な普及など、外部環境が大きく変化しています。このような環境下で、NECグループは、持続可能な社会の実現を目指して、社会を構成する多様なステークホルダーからの信頼を得ながら社会のレジリエンス向上に貢献することが、自らのPurposeを全うするためになすべきことであると考えています。
こうした考えのもとで、NECグループは、以下について優先的に取り組み、長期利益と企業価値の最大化を図ります。
・社会に対して新しい価値を提案・提供し続けること(Innovation)
・従業員や関係する人たちをより幸せにすること(Well-being)
・耐性力のある組織をつくること(Resilience)
・正しいことを実践すること(Integrity)
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてNECグループが判断したものです。
(1)サステナビリティ経営
① ガバナンス
NECグループでは、監督と執行を明確に分離したコーポレート・ガバナンス体制のもと、サステナビリティ経営を推進しています。コーポレート・ガバナンス体制の詳細については、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ①コーポレート・ガバナンス体制」をご覧ください。
サステナビリティ経営推進体制
<取締役会および経営者の役割>
(ⅰ)取締役会による監督
取締役会は、サステナビリティ推進担当役員であるCFO(チーフフィナンシャルオフィサー)およびサステナビリティ関連のリスクと機会に対する取り組みを推進する役員(以下「サステナビリティ推進関係役員」という。)から、少なくとも年1回「(ⅱ)執行体制」で説明する各会議体等で討議または承認された事項の報告を受け、マテリアリティ(NECグループにおいて重要性が高く、優先的に取り組むべき経営課題をいう。)の実践状況やサステナビリティ関連の課題への対応状況を監督しています。
また、サステナビリティ・ESG(女性、外国籍、障がい等に関する多様な価値観についての見識、ESG活動のリーダーとしての経験、またはESG経営に関する専門的見識)を取締役に特に期待するキャリア・スキルの1つとして位置付け、取締役会全体としての充足度を定期的に確認しています。
当事業年度は、取締役会にて「2030中期経営計画」期間におけるサステナビリティ経営の考え方を再定義しました。加えて、マテリアリティの再特定に向けた重要性評価の考え方について、取締役会および監査委員会で討議しました。
(ⅱ)執行体制
当社は、CFOとサステナビリティ推進関係役員が協働して、サステナビリティ関連のリスクと機会について、その内容に応じ適切な会議体で議論・審議しています。主に「機会」については、CEOが主催する経営会議やCFOが主催する事業戦略会議を、また、「リスク」については、CRCO(チーフリスク&コンプライアンスオフィサー)が主催するリスク・コンプライアンス委員会を活用しています。会議体の詳細は、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ①コーポレート・ガバナンス体制 (ロ)執行機能 (ⅰ)執行役」に記載のとおりです。加えて、CFOおよびサステナビリティ推進関係役員が社外有識者に諮問するサステナビリティ・アドバイザリ・コミッティを設置し、当社のサステナビリティに関する方針や取り組みを最新動向に照らして客観的・専門的に議論することで、不確実性が高く、変化が急速に進む時代における経営の方向性を確認し、改善につなげています。
CFOが統括する経営企画・サステナビリティ推進部門は、経営企画、IRなどを担当する統括部で構成され、人事・人材開発、総務、法務、リスク・コンプライアンス推進、経営システム、コミュニケーションといった当社や子会社のコーポレート部門や、AI、セキュリティ、環境、CS(顧客満足)、品質、調達等、サステナビリティに関連する業務を担当する部門および事業部門と密接に連携しながら、サステナビリティ経営を推進しています。さらに、NECグループでは、取引先と連携した取り組みも進めています。
当事業年度において、サステナビリティ関連の「リスク」については、リスク・コンプライアンス委員会で複数回にわたり討議し、サステナビリティ関連の「機会」については、「2025中期経営計画」をモニタリングする形で経営会議や事業戦略会議で討議しました。
<マテリアリティおよびサステナビリティ関連のパフォーマンス指標と役員報酬>
「NEC Wayの実践をベースとした全社の組織開発・人材開発」および「マテリアリティの実践」を社内取締役の役割定義書で明記するとともに、Corporate SVP以上の役職員(社外取締役を除く)の賞与算定指標として、エンゲージメントスコアを組み入れています。詳しくは、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等 ①役員報酬等の内容の決定に関する方針 (ホ)業績連動報酬の業績指標の内容に関する方針 (ⅰ)短期インセンティブ報酬(賞与) 3)全社業績連動部分に係る指標およびその選定理由」に記載のとおりです。
② 戦略
NECグループは、多様なステークホルダーとの信頼関係の維持・強化と社会価値創造による長期利益と企業価値の最大化に向け、NEC Wayに基づく以下の3項目をサステナビリティ経営の基本方針としています。
・事業を通した社会課題解決への貢献
・リスク管理・コンプライアンスの徹底
・ステークホルダー・コミュニケーションの推進
この基本方針のもと、ISO26000、GRIスタンダード、国連グローバル・コンパクト原則、SDGs、SASBなどのグローバルなガイドラインを参考にして環境や社会に関する課題を洗い出し、それらの各課題を、NECグループのバリューチェーン上でのインパクトおよびNECグループの財務に与えるリスク・機会の有無やその大きさを評価することで、NECグループにおいて重要性が高く、優先的に取り組むべき経営課題(以下「マテリアリティ」という。)を特定し、対応しています。また、特定にあたっては、様々な分野の有識者やステークホルダーの代表と対話し、方向性の確認や改善に活かしています。マテリアリティは、取締役会の監督のもと、当社や事業の環境変化、社会からの要請の変化等に応じて毎年見直すほか、企業の戦略を見直すタイミングとなる中期経営計画の策定時に再評価しています。これまでのマテリアリティの特定プロセスは、サステナビリティWebサイト(*)に記載のとおりです。
* サステナビリティWebサイト
https://jpn.nec.com/sustainability/ja/management/nec.html
<「2030中期経営計画」期間におけるマテリアリティ>
社会価値創造Vision「Empower Humanity ~世界に革新と安心を届ける」の実現に向けた、Innovation、Well-being、ResilienceおよびIntegrityの実践にあたり、従来からのマテリアリティに、AIなどの最新テーマを加えた課題について「環境・社会に対するインパクト」と「財務に与えるリスク・機会」を評価し、重要性を判断しました。
「環境・社会に対するインパクト」については、全社リスク管理基準に加え、影響の大きさや範囲、発生可能性、リスク発生後の回復可能性で見積もる一方、「財務に与えるリスク」の影響は、全社リスク管理基準と整合しています。また「財務に与える機会」の影響は、「2030中期経営計画」の策定プロセスにおいて評価しました。これらの評価を踏まえ、NECグループにとって重要度が高いと判断した経営課題を以下の3項目に分類しています。
A:「環境・社会に対するインパクト」および「財務に与えるリスク・機会」の双方が大きい(NECグループにとって最も重要性が高い)課題
B:「財務に与えるリスク・機会」が大きい課題
C:「環境・社会に対するインパクト」が大きい課題
なお、今回の特定プロセスでは、従前から参照してきたグローバルなガイドラインや開示基準を参考にしています。また、従来通り様々な分野の有識者やステークホルダーの代表との対話を行ったうえで、評価基準や優先順位づけの合理性・妥当性を確認しています。
インパクト、リスクおよび機会の評価結果
NECグループにとって重要性が高いと判断した経営課題(マテリアリティ)
|
|
マテリアリティ |
影響が見込まれる時間軸 |
影響の大きい |
環境・社会に対する
インパクト(*1) 下段:ポジティブインパクトの大きさと例 |
財務に与える
リスク/機会(*2) 下段:機会の大きさと例 |
|
A
最も重要性の高いテーマ |
人権尊重を最優先にしたAIの社会実装 |
短期(数年)~ |
特に下流(顧客) |
[大]AIが意図せず第三者(NECグループにとっての直接・間接顧客)による監視に使われ、市民の人権を侵害 |
[大]重大な人権侵害を引き起こした場合には影響が大きい |
|
[大]AIによる業務効率化・高度化のほか、バイオメトリクス技術活用で社会へ安全・安心を提供 |
[大]AIネイティブカンパニーとして、AIは成長のドライバー |
||||
|
サイバー攻撃などからデジタル社会を守るセキュリティの提供 |
短期(数年)~ |
特に下流(顧客) |
[大]サイバー攻撃を受けてシステム停止、または顧客システムの個人情報等が漏えい |
[大]重大なセキュリティ事故を引き起こした場合には影響が大きい |
|
|
[大]国・社会レベルのシステムセキュリティ提供で、公的サービスを止めない |
[大]セキュリティは、デジタルインフラを守るキーテクノロジーでありソリューションとなる |
||||
|
適正なデータ価値創造のための責任あるプライバシー保護 (プライバシー) |
短期(数年)~ |
特に下流(顧客) |
[大]クラウドベースのサービス等から収集した個人データが漏えい |
[大]重大な個人情報漏えい事故を引き起こした場合には影響が大きい |
|
|
[大]個人データを活用した新しいソリューションの恩恵を享受できる |
[中]イノベーションのために顧客データを用いて、収益を生み出す新たなサービスを提供 |
||||
|
雇用と働き方の変革を実現するAIの利活用 (AIと雇用) |
リスク面は短期(数年) |
NECグループ |
[大]従業員の新技術対応スキル不足などにより、必要な人材を確保できない |
[大]AIの利活用が定着するために一定の投資が必要 |
|
|
[大]AIが定型的タスクを担い、人間は付加価値の高い業務に集中 |
[大]一般管理費削減に加え、付加価値の高い業務の遂行で労働生産性が向上 |
||||
|
インクルーシブカルチャーで新たな価値の提案・提供を促進 (I&D) |
リスク面は短期(数年) |
NECグループ |
[中]アンコンシャスバイアス等によりキャリア採用者や女性など脆弱なグループに機会が与えられないことで優秀人材が活躍する機会を失う |
[大]男女比率の偏りが経営の意思決定プロセスや質に悪影響を与える [大]障がい者の活躍、キャリア採用者の定着施策等に一定の投資が必要 |
|
|
[大]女性に限らず、個人のパフォーマンスが最大限発揮できるようなインクルーシブカルチャーの実現で多様な人材が活躍できる |
[大]インクルーシブなカルチャーがイノベーションの創出に貢献
|
|
|
マテリアリティ |
影響が見込まれる時間軸 |
影響の大きい バリューチェーン |
環境・社会に対する
インパクト(*1) 下段:ポジティブインパクト の大きさと例 |
財務に与える
リスク/機会(*2) 下段:機会の大きさと例 |
|
B
財務に与えるリスクと機会の大きいテーマ |
持続的な価値創造の基盤となるコーポレート・ガバナンスの進化 |
リスク面は短期(数年) |
NECグループ |
[中]脆弱な内部統制により、NECグループ・グローバルで信頼を失墜するような事案が発生 |
[大]構造改革に伴い一時的にコスト増加 |
|
[中]NECグループ・グローバルで信頼を失わない |
[大]中期では、高いインテグリティを第一に、適切な統制がとれたグループ・ガバナンスのもと、生産性・利益率向上 |
||||
|
ゆるぎないインテグリティに根差したコンプライアンスの徹底 (コンプライアンス) |
短期(数年)~ |
NECグループのバリューチェーン全体 |
[中]競争法違反、贈収賄行為等の発生は、NECグループのレピュテーションに対し長期間にわたり大きな損失を与える |
[大]競争法違反、贈収賄行為等の発生は大きな損失につながる 指名停止処分を受けるなど中長期に悪影響あり |
|
|
[中]コンプライアンス事故ゼロで信頼を失わない |
[大]コンプライアンス事故ゼロでビジネス機会を失わない |
||||
|
C
環境・社会に対するインパクトが大きいテーマ |
バリューチェーンの環境負荷の可視化と抑制 |
短期(数年) 中期(5年間) |
上流(調達先)および下流(顧客) NECグループ |
[大]AI普及に伴い、データセンターの電力および水の使用量が増大 |
[中]カーボンプライシング導入によるコスト増加、顧客からの再生可能エネルギー100%生産要請に伴う対応コストの増加 |
|
[大]資源循環を含む気候変動に関する新しいソリューションの提供により気象災害の減少や資源を有効利用できる社会を実現
|
[中]環境負荷/リスクの可視化、AIを活用した分析と定量化、コンサルティングを軸とした課題解決提案等、資源循環を含む気候変動対策に関する事業機会の創出 |
||||
|
サプライチェーン上の人権尊重の推進 |
短期(数年)~ |
上流(調達先) |
[大]生産委託など調達取引先の海外工場における製造工程での労働者に対する人権リスク、ソフトウェア開発の長時間労働リスク、施工・保守・点検時の労働安全衛生リスク |
[中]調達取引先と協働して取り組んでおり、リスク発生の可能性は低いが、人権侵害を引き起こした場合レピュテーションリスクが想定できる |
|
|
― |
― |
||||
|
従業員の安全確保と健康増進 (従業員の安全と健康) |
リスク面は短期(数年) |
NECグループ |
[大]派遣社員を含む従業員の長時間労働による発病、労災発生 |
[中]「2025中期経営計画」期間中より重点リスクとして取り組んでおり、大規模なリスク発生の可能性は低いが、人権侵害を引き起こした場合、レピュテーションリスクが想定できる |
|
|
― |
― |
(*1)環境・社会に対するインパクトは、影響の大きさや範囲、発生可能性、回復可能性(リスクのみ)で評価。得点は当社基準(15段階)に基づくもの。[大]はインパクト8以上、[中]はインパクト8未満。今回の評価は既存の基盤マテリアリティを起点に再評価したため、インパクトが小さいものは未評価。
(*2)財務に与えるリスクと機会は、全社リスク管理基準をはじめ、NECグループ内のリスク判定基準で評価。得点は当社基準(5段階)に基づくもの。[大]はインパクト3以上、[中]はインパクト3未満。
③ リスク管理
NECグループのサステナビリティ関連リスクは、全社リスク管理の一環として、各制度主管および各事業主管が管理し、リスク・コンプライアンス委員会が定期的にモニタリングしています。リスク管理、リスク特定における方針・プロセス・運用状況については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
「2030中期経営計画」においては、全社リスク管理の一環として、各マテリアリティに対する取り組みを推進するサステナビリティ推進関係役員と担当部門が主管となり、NECグループのサステナビリティ関連リスクの回避・低減を図ります。事業機会の創出については、事業部門が実践します。また、「2025中期経営計画」期間に強化してきた、最新テクノロジーを「クライアントゼロ(最初の顧客)」として自社で使いこなして蓄えた実績とノウハウを顧客に提供する取り組みを通じて、大きな機会創出につなげることを目指し、かかる取り組みを継続していきます。
④ 指標および目標
「2030中期経営計画」期間中のマテリアリティについては、以下のとおり、ありたい姿とKPIを設定しています。Purposeの実践と社会価値創造Vision「Empower Humanity ~世界に革新と安心を届ける」の実現に向け、注力して取り組みます。
|
|
マテリアリティ |
2030年にありたい姿 |
課題解決に向けた2030年度KPI |
|
A
最も重要性の高いテーマ |
人権尊重を最優先にしたAIの社会実装 |
・進展著しいAI技術に起因する人権リスクへの対応体制と運用を定着させ、NECグループ各社へ展開している |
・リスク対応力の継続的強化 ・「NECグループAIと人権に関するポリシー」実践のための教育の実効性評価 ・インシデント予防・対応体制の維持 ・重大インシデントの発生件数0件 |
|
サイバー攻撃などからデジタル社会を守るセキュリティの提供 |
・クライアントゼロの実績とノウハウをもとに、顧客にセキュリティサービスを提供し、サイバー攻撃などからデジタル社会を守る ・国内外のNECグループ会社・取引先におけるサイバーセキュリティやAIのガバナンス強化を図るとともに、最先端技術やAIを活用した高度なセキュリティを実現している |
・グローバルトップレベルの自社セキュリティ対策を実現 ・国内最大級のセキュリティデータから独自インテリジェンスを生成・提供 ・先進的で信頼できるセキュリティ製品・サービスを提供 ・当社および連結子会社における重大インシデント0件 |
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適正なデータ価値創造のための責任あるプライバシー保護 (プライバシー) |
・個人情報を取扱う事業に関わる全ての者が法令を理解しその内容を遵守し人権やプライバシーに配慮した事業活動を遂行している |
・当社における個人情報保護マネジメントシステムの適切な運用(毎年の従業者教育や委託先の監督を含む)と改善 ・重大な個人情報漏えいの発生件数0件 |
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雇用と働き方の改革を実現するAIの利活用 |
・AIベースのオペレーションを梃に、労働生産性向上とイノベーション創出を推進する |
・AIベースのオペレーションを梃に、労働生産性向上とイノベーション創出を推進 |
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インクルーシブカルチャーで新たな価値の提案・提供を促進 (I&D) |
・女性に限らず、個人のパフォーマンスが最大限発揮できるようなインクルーシブカルチャーを実現し、多様な人材が躍動している |
・当社および主要な国内連結子会社5社の女性管理職比率 20% (2030年度内に決定された2031年4月1日付異動を含む) ・2026年度* ダイバーシティスコア 55%(+2pt) 2027年度以降はインクルーシブ 度合いを計測する新KPIを設定 |
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マテリアリティ |
2030年にありたい姿 |
課題解決に向けた2030年度KPI |
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B 財務に与えるリスクと機会の大きいテーマ |
持続的な価値創造の基盤となるコーポレート・ガバナンスの進化
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・NECグループのグローバル成長に向けたガバナンス体系の再構築と浸透
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・全社ルール体系の整備と展開、国内外のNECグループ会社への適用 ・NECグループ会社の特性を踏まえた適切なガバナンスの実践
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ゆるぎないインテグリティに根差したコンプライアンスの徹底 (コンプライアンス) |
・重大なカルテル・談合行為の発生件数0件 ・重大な贈収賄行為の発生件数0件 |
・重大なカルテル・談合行為の発生件数0件 ・重大な贈収賄行為の発生件数0件 |
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C 環境・社会に対するインパクトが大きいテーマ |
バリューチェーンの環境負荷の可視化と抑制 |
・RE100に則り2040年までに再生可能エネルギー100%を目指し、その中間地点にあたる2030年については、SBTネットゼロ目標達成を意識した再生可能エネルギー導入比率を達成する ・SBT目標(2034年度までに2024年度比でScope1・2およびScope3をそれぞれ63.6%以上削減)の達成に向け、脱炭素化を推進する |
・2030年再生可能エネルギー導入比率58%の達成(SBTネットゼロ目標達成に合わせた目標設定) ・当社が提供するCO2削減支援プログラムへの主要調達取引先の参加率 2030年度90% |
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サプライチェーン上の人権尊重の推進 (サプライチェーン上の人権) |
・調達取引先と協働して、人権リスク発生の防止・軽減を目指す |
・高リスクと評価された調達取引先の是正完了率100% |
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従業員の安全確保と健康増進 (従業員の安全と健康) |
・組織のメンバーが個の侵害を受けることなく、チーム全体で成果を発揮している ・適切な労働時間で働ける環境を整え、一人ひとりが良好なコンディションでパフォーマンスを発揮している |
・エンゲージメントスコア 上位25パーセンタイル水準(Global Top Tier) |
⑤ 「2025中期経営計画」期間におけるマテリアリティと、指標および目標ならびに実績
「2025中期経営計画」では、成長、機会創出および成長率向上を目的とした5つの「成長マテリアリティ」と、リスク低減と成長率向上を目的とした7つの「基盤マテリアリティ」を特定し、実践しました。
これらマテリアリティの実践を通じて、従業員、取引先、顧客など、様々なステークホルダーからの要請に応えるとともに、社会や資本市場からの信頼度を測るESGインデックス(Dow Jones Best-in-Class World Index およびAPAC Index、FTSE4Good Index Series、MSCI ESG Selection Indexes等)に継続的に組み入れられました。
各マテリアリティにおいて特定したリスクと機会に対し、以下の取り組みを進めました。
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マテリアリティ |
リスク |
機会 |
取り組み |
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成長マテリアリティ |
行政・金融のデジタル化によるWell-beingな社会を実現 |
・高齢化の拡大やデジタルデバイドによる行政サービスの地域差拡大、富の偏重・格差拡大 |
・行政と金融など、様々な業種間の連携・融合 ・高度な資産運用アドバイスや資産取引における利用者の裾野拡大 |
・信頼性の高いデジタル技術によって、透明性が高く、公平に利用できる行政・金融基盤を構築 |
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人にも環境にもストレスなくつながる社会の実現 |
・通信機器の電力消費の増加による環境負荷 |
・効率的なトラフィック収容やネットワーク構築、柔軟なネットワーク運用、カーボンニュートラル対応を可能にするソリューションへの需要の増加 ・セキュアな通信の重要性の高まり |
・高速、大容量、低遅延の通信環境の提供 |
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社会や産業の変革をデジタルの力で実現 |
・DXに通じた人材の不足やロードマップ作成の難しさなどによる実事業への展開の遅れ |
・社会・企業のデジタル化によるIT需要の継続 ・デジタル技術を活用したクラウドベースのサービス導入の増加 |
・AI、生体認証、セキュリティなどの技術力とクラウドやアジャイルの技術者、データサイエンティストなどの豊富な人材を強みに、社会や産業のDXを推進 |
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誰もが自分らしく生きる、新しいヘルスケア・ライフサイエンスの世界を実現 |
・協業の遅れや市場の立ち上がり時期の遅れ |
・AIなど先進技術を活用したヘルスケアへの需要の増加 |
・AIや画像認識技術を活用し、先進的な個別化治療/総合的医療サービス/ライフスタイルサポートの新事業開発を推進 |
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お客さま・社会のカーボンニュートラルを実現 |
・カーボンプライシング導入や、CO2排出量に伴う費用の増加 ・自然災害によるシステム障害 |
・カーボンニュートラル実現に向けたICTソリューション需要の増加 |
・当社のCO2削減の知見と経験を活かして顧客の脱炭素推進をデジタルで支援し、社会全体のカーボンニュートラルに貢献 |
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基盤マテリアリティ |
気候変動(脱炭素)を核とした環境課題への対応 |
・当社とサプライチェーン全体からのCO2排出量を削減 ・洪水や干ばつなどの気象災害リスクに備えるソリューションの提供 |
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ICTの可能性を最大限に広げるセキュリティ |
・情報漏えい、不正アクセス、システム障害 |
・セキュリティ人材の育成 ・堅牢な情報システムの提供・運用 |
・情報セキュリティ対策を確実に推進するとともに、NECグループの情報セキュリティのレファレンス事例やセキュリティを組み込んだ製品・システム・サービスを提供 ・情報セキュリティ人材の育成を強化 |
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人権尊重を最優先にしたAI提供と利活用 (AIと人権) |
・新技術に伴うプライバシー侵害 ・バリューチェーン上における人権侵害 |
・競争力強化 |
・「NECグループAIと人権に関するポリシー」をもとに人権を最優先にしたAI提供と利活用を推進 ・国内外の法規制の動向を踏まえたAIガバナンスの強化と様々なステークホルダーとの対話を継続 |
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多様な人材の育成とカルチャーの変革 |
・人材の確保・育成が困難 ・長時間労働 ・ハラスメント |
・従業員エンゲージメント向上による組織力アップ |
・NEC WayおよびHR方針に基づき、「2025中期経営計画」において「人・カルチャーの変革」を掲揚 ・イノベーションの源泉であるダイバーシティを加速させるとともに、多様なタレントのワークスタイルを支える働き方改革を実行 |
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社会価値の継続的な創出と企業価値の最大化を図るコーポレート・ガバナンス |
・会計プロセス不備 ・秘密情報管理 |
・社会からの信頼獲得 |
・以下を基本方針にコーポレート・ガバナンスを推進 1.経営の透明性と健全性の確保 2.スピードある意思決定と事業遂行の実現 3.アカウンタビリティ(説明責任)の明確化 4.迅速かつ適切で公平な情報開示 |
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調達取引先との協働・共創を通じたサプライチェーンサステナビリティ |
・バリューチェーン上における人権侵害 |
・調達取引先との協働・共創 |
・調達取引先に「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」を周知し、その内容を遵守する旨の宣言書を取得する活動を推進 |
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社会価値創造型企業としてのコンプライアンスの実践 |
・コンプライアンス事故(違法行為、不正行為) ・品質・安全性に関する法規制 ・プロジェクト契約に関する品質向上コスト |
・社会からの信頼獲得 |
・役員から従業員に至るまで、NECグループ行動規範「Code of Conduct」の同意書に署名し、一人ひとりがコンプライアンスを自分事として認識し、規範に基づく行動を日々実践 |
各マテリアリティの2025年度のKPIと実績は以下のとおりです。2025年度のKPIはおおむね達成しましたが、「多様な人材の育成とカルチャーの変革」のKPIであるエンゲージメントスコアは48%と、目標値の50%にはわずかに届かなかったものの、国内トップレベルの水準にまで向上しました。また女性管理職比率については、12.1%と目標値の20%に対し未達でした。
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マテリアリティ |
2025年度KPI |
2025年度実績 |
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成長マテリアリティ |
行政・金融のデジタル化によるWell-beingな社会を実現 |
・DGDF |
・DGDF |
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人にも環境にもストレスなくつながる社会の実現 |
― (*2)
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― (*2)
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社会や産業の変革をデジタルの力で実現 |
・BluStellar ・DX人材のべ人数12,000名 |
・BluStellar 調整後営業利益率14.5% ・DX人材のべ人数13,492名 |
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誰もが自分らしく生きる、新しいヘルスケア・ライフサイエンスの世界を実現 |
・事業価値5,000億円(2030年度)に向けてヘルスケア・ライフサイエンス新事業を継続的に創出 |
・個別化がんワクチンの免疫原性確認と、がんワクチン創製に向けた製薬大手との共同研究開始 ・大学と連携し、患者中心の医療実現に向けたバーチャル医療基盤の研究開始 ・生成AIにより医師の電子カルテ操作を支援する技術の有効性実証 |
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お客さま・社会のカーボンニュートラルを実現 |
・企業の脱炭素を支援するカーボンマネジメントなどの領域での事業拡大 |
・サプライチェーンを含む脱炭素推進に向けたソリューションをリリース ・AIを活用した企業の自然資本に関わるリスク・機会分析について、環境クライアントゼロから顧客サービスへ展開 ・農業・森林の脱炭素効果の算定に関し大学やパートナー企業との連携を推進 |
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基盤マテリアリティ |
気候変動(脱炭素)を核とした環境課題への対応 |
・2040年カーボンニュートラルに向けScope1およびScope2におけるCO2排出量を25.0%削減(2020年度比) |
・集計中(*3) (2024年度実績は、Scope1およびScope2におけるCO2排出量約44.7%削減(2020年度比)) |
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ICTの可能性を最大限に広げるセキュリティ |
・国際認定資格(*4)取得者数3倍(2020年度比) |
・国際認定資格(*4)取得者数累計約670名、2020年度比約4.5倍 |
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人権尊重を最優先にしたAI提供と利活用(AIと人権) |
・「NECグループAIと人権のポリシー」の適用 |
・「NECグループAIと人権のポリシー」の適用 |
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多様な人材の育成とカルチャーの変革 |
・エンゲージメントスコア50% ・当社の女性管理職比率20%(*5)および役員に占める女性または外国人の割合20%(*6) |
・エンゲージメントスコア48% ・当社の女性管理職比率12.1%(*7)および役員に占める女性または外国人の割合17.2%(*8) |
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社会価値の継続的な創出と企業価値の最大化を図るコーポレート・ガバナンス |
・独立社外取締役がマジョリティの指名委員会等設置会社への移行によるガバナンス高度化 |
・取締役会のモニタリング機能の強化 ・独立社外取締役比率72.7%(*9) |
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調達取引先との協働・共創を通じたサプライチェーンサステナビリティ |
・調達ガイドに同意した調達取引先75%(*10) |
・調達ガイドに同意した調達取引先88%(*10) |
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社会価値創造型企業としての コンプライアンスの実践 |
・重大なカルテル・談合行為の発生件数0件 |
・重大なカルテル・談合行為の発生件数0件 |
*1 2025年度に目標を変更
*2 環境変化に伴いKPI対象から除外
*3 サステナビリティ情報を掲載した当社のウェブサイトや今後発行予定の「ESGデータブック2026」において報告
予定。なお、「ESGデータブック2026」は、2026年度上期中に当社ウェブサイトで公表を予定。
*4 CISSP(Certified Information Systems Security Professional)
*5 2025年度内に決定された2026年4月1日付異動を含む。
*6 2026年3月末日時点の当社の取締役、執行役、Corporate SEVP、Corporate EVPおよびCorporate SVP(執行
役、Corporate SEVP、Corporate EVPおよびCorporate SVP については2025年度内に決定された2026年4月1日付
異動を含む。)
*7 2026年3月末日時点。2026年4月1日時点の女性管理職比率は13.0%
*8 2026年3月末日時点の当社の取締役、執行役、Corporate SEVP、Corporate EVPおよびCorporate SVP。2026年4月
1日時点の役員に占める女性または外国人の割合は17.5%
*9 2026年3月末日時点
*10 調達金額ベースでの比率
(2) 人的資本経営
NECグループでは、最大の経営資源を「人」と位置づけており、人的資本経営はリスク低減と機会創出の双方に寄与する重要テーマであると考えています。
「2030中期経営計画」では、文化と経営基盤の変革の一環として、価値を創る「人・文化」への転換を図り、AIネイティブ企業への変革を通じて、経営基盤の高度化と効率化を実現いたします。
① ガバナンス
NECグループは、「(1) サステナビリティ経営 ①ガバナンス」に記載のサステナビリティ経営推進体制のもと、CHRO(チーフヒューマンリソーシズオフィサー)が人的資本経営の推進体制を整備しています。
<取締役会および経営者の役割>
(i)取締役会による監督
取締役会は、「(ⅱ)執行体制」で説明する各会議体等で討議または承認された議題のうち、「NECグループの事業に対して特に著しい影響を及ぼす、人的資本経営を巡る課題」について、CHROから報告を受け、適宜対策を指示するなどし、対応状況を監督しています。
(ⅱ)執行体制
CHROの主導のもと、人事、組織変革、総務、労務、人材育成などの専門部署で構成されるピープル&カルチャー部門が人的資本経営を推進しています。人的資本経営に関する重要事項は、議題の内容により、経営会議、事業戦略会議またはリスク・コンプライアンス委員会で議論・審議のうえ、決定しています。
当社は、1997年に人権啓発推進会議を設置して以来、差別の禁止やハラスメントの防止をはじめとした人権啓発活動を継続して推進しています。また、従業員の安全および健康については、代表執行役社長の指示のもと、CHROがリスク管理を含む安全衛生および健康に関わる活動を統括し、その活動内容を取締役会などで報告しています。
「2030中期経営計画」の「文化と経営基盤の変革」の推進にあたっては、CHROを委員長とするOne NEC I&D推進者会議に加え、人事担当役員ではない役員がI&Dエグゼクティブスポンサーに就任することで、トップマネジメントの協力のもと、NECグループにおけるI&D(インクルージョン&ダイバーシティ)に関する各種施策を検討のうえ、実行していきます。
<マテリアリティおよびサステナビリティ関連のパフォーマンス指標と役員報酬>
「(1) サステナビリティ経営 ① ガバナンス」に記載のとおりです。
② 戦略
上述のとおりNECグループは、「2030中期経営計画」のもと、価値を創る「人・文化」への転換を図り、AIネイティブ企業への変革を通じて、経営基盤の高度化と効率化を実現します。
AIネイティブ時代においては、ビジネスモデルや提供価値の変革を継続的に実行するためには、戦略やテクノロジーのみならず、それを担う人材と組織の在り方が重要です。この認識のもと、「2025中期経営計画」から進めてきた「人・カルチャーの変革」をさらに進化させ、従業員一人ひとりが自己変革に挑み続け、組織として迅速に価値創造を実現する「強い企業文化」の構築を中核テーマとして位置づけ、「変わり続ける強い個人・組織」への転換をはかるべく、次の取り組みを推進します。
<従業員一人ひとりの主体的な行動および挑戦の促進>
•従業員への信頼を前提としたシンプルなルールと迅速な意思決定の実現
•心理的安全性と多様性を基盤としたインクルーシブな組織の実現
•従業員の成長・学習機会への戦略的投資
<AIと人の協働を前提としたジョブ型人材マネジメントおよび組織の進化>
•フェアな評価・登用および市場競争力のある報酬体系の整備
•AIと人の協働による生産性向上および価値創出の高度化
•AX人材(AIトランスフォーメーション人材)の育成および獲得強化
これらの取り組みにより、従業員が能力を最大限に発揮できる環境を整備し、組織としての変化対応力と意思決定の迅速化を実現することで、事業戦略の迅速かつ確実な実行を支える組織力の強化を図ります。さらに、AIネイティブ時代に求められる組織能力の強化を目指します。
また、NECグループでは、企業文化の定着度および組織の実行力を測る指標として、エンゲージメントスコアを重要な経営指標として位置づけています。
特に、エンゲージメントスコアの3要素「Say、Stay、Strive」(*)の内、Say、Striveの向上を重視し、従業員一人ひとりの主体的な挑戦と行動変容を促進しています。
NECグループは、「2030中期経営計画」においてグローバル上位25パーセンタイルに相当する水準のエンゲージメントスコアの達成を目指しています。
* Say:会社について他者に肯定的に語る。
Stay:会社にとどまることを強く望む。
Strive:仕事上求められる以上の努力をする。
前述のマテリアリティとの関係では、「雇用と働き方の改革を実現するAIの利活用(AIと雇用)」、「インクルーシブカルチャーで新たな価値の提案・提供を促進(I&D)」および「従業員の安全確保と健康増進(従業員の安全と健康)」が人的資本に関連します。これらのマテリアリティに関する詳細は、「(1)サステナビリティ経営 ②戦略」に記載のとおりです。
③ リスク管理
NECグループは、事業目標達成には優秀な人材の確保・維持が不可欠であり、人材の流出や採用難は事業に重要な影響を与えるリスクと認識しています。当該リスクは「人的資本」として全社リスクに位置付け、CRCO主導のもと四半期ごとに影響度・切迫性を評価し、モニタリングを実施しています。加えて、外部エージェントや大学との関係構築、要員計画との差異管理等によりリスク低減をはかっています。
リスクおよびリスクへの対応策は、次のとおりです。
<人材の採用、育成および定着>
採用面では、スカウトやブランディングの強化等により人材獲得力を高めることに取り組んでおり、2025年度のITサービス領域では1,041名をキャリア採用しました。育成面では、クラウド、データサイエンス、サイバーセキュリティ等の専門プログラムを整備し、スキルの可視化を通じて高度化を推進しており、ITサービス領域の人材定着率は97%と高水準を維持しています。また、定着面では、ハイパフォーマーや高度専門人材、将来リーダーに対し戦略的な育成等の施策を実施しています。
<AIが雇用に与える影響>
AIの進展は生産性向上の機会をもたらす一方で、業務内容とスキルの変化をもたらすリスクを伴うと認識しています。NECグループでは、AIが人材を代替するのではなく、人とAIの協働による価値創出を志向しています。具体的には、AIによって定型業務の高度化を推進しつつ、高付加価値業務へのシフトを進める一方で、必要なスキル習得の遅延による人材不足リスクについても、重要論点として管理しています。
<安全と健康を損なう長時間労働>
定期的にモニタリングを行い、残業時間が多い部門について残業要因の分析を実施し、個人の働き方、組織横断アプローチの両面から対策に取り組んでいます。
<労働安全、ハラスメント>
NECグループにおける労働安全衛生の基本理念と行動指針を定める「NECグループ安全衛生方針」のもと、「NECグループ労働安全衛生マネジメントシステム」に基づき、リスクの特定および対策を行っています。全従業員に対して定期的にオンラインでの研修を実施するとともに、管理職層にはワークショップ形式での研修を実施しています。
機会の創出に向けた各種取り組みは、次のとおりです。
<ジョブ型人材マネジメント制度の導入と事業戦略に紐づく柔軟な人材配置>
ジョブ型人材マネジメントのもと、事業戦略に連動した柔軟な人材配置を通じて最適な人材ポートフォリオを実現し、「適時適所適材」により戦略実行力を強化しています。
<インクルージョン&ダイバーシティの推進>
NECグループでは、ダイバーシティをイノベーションの源泉であると考え、一人ひとりの違いを強みに変え、変化にしなやかに対応し、自己変革を続ける「変わり続ける強い個人・組織」への転換と心理的安全性と多様性を基盤としたインクルーシブな組織の実現を目指しています。
<従業員のエンゲージメントの向上>
NECグループは、NEC Wayのもとに多様な人材が集い、イノベーションを追求する会社、従業員に選ばれる会社を目指しています。その実現に向けて、毎年実施しているエンゲージメントスコアの結果に基づき、これまでの施策による成果の確認や課題の把握を行うとともに、今後の追加施策の検討を行っています。
④ 指標および目標
NECグループでは、企業文化の定着度および組織の実行力を測る指標として、エンゲージメントスコアを重要な経営指標として位置づけており、「エンゲージメントスコア 上位25パーセンタイル水準(Global Top Tier)」を2030年度のKPIとして設定しています。
マテリアリティのありたい姿と2030年度のKPIは、「(1) サステナビリティ経営 ④指標および目標」に記載のとおりです。
⑤「2025中期経営計画」期間における人的資本経営に関する戦略、指標および目標ならびに実績
「2025中期経営計画」期間においては、2019年に策定したHR(Human Resources)方針「挑戦する人の、
NEC。」のもと、多様な挑戦・成長機会の提供やフェアな評価など、挑戦する従業員がベストを尽くすことができる環境や風土の変革を進めてきました。これに加えて、「2025中期経営計画」で掲げるPurpose・戦略・文化の一体運営を、人的資本経営の観点で実現する「2025人事中期経営戦略」を策定し、実行しました。
HR方針および「2025人事中期経営戦略」で掲げるテーマならびにこれらに基づく主な取り組みは、次のとおりです。
<HR方針に基づく主な取り組み>
(i)多様な挑戦機会
従業員のキャリア自律とスキル開発支援を強化するNECライフキャリア㈱を設立。キャリアデザインワーク
ショップ(約8,000名参加)、キャリア面談(年間約2,500名以上)に加え、「AIキャリアトーク」(約7,400名利用)などの施策を展開。
(ⅱ)限りない成長機会
将来の経営リーダー育成を目的とした「NEC Talent Acceleration Program(NTAP)」を実施し、変革を牽引する人材の計画的育成を推進。
(ⅲ)フェアな評価および次へ繋がるリワード
柔軟な人材配置による「適時適所適材」の実現の整備基盤として、当社は2024年4月にジョブ型人材マネジメントを導入。適用範囲を拡大し、制度導入済みのNECグループ会社は、2026年4月1日時点で11社(当社を含む)、約51,000名に。
(ⅳ)従業員がベストを尽くせる環境、文化の実現
従業員一人ひとりが働きやすさだけでなく働きがいを持って高いパフォーマンスを発揮し、自律的に自己実現を描けるような環境づくりを整備。
<「2025人事中期経営戦略」に基づく主な取り組み>
(i)多様なタレント人材の活躍
グローバル人材活用、キャリア採用拡大、女性活躍推進、障がい者雇用、LGBTQ支援などを通じ、多様性を競争力に転換。
(ⅱ)働き方マインドセット改革
従業員の健康とインテグリティを基盤に、対面コミュニケーション等を活用し、Purpose実現に向けた組織力の最大化を図る。
(ⅲ)「適時適所適材」の実現
社会価値を創造しグローバル競争に勝つために、戦略起点で適時にその実行に必要な組織・ポジションを設計し、社内外から最適な人材を登用。
(ⅳ)タレントマネジメント
次世代リーダー人材の育成として、有望人材にタフアサインメントやトレーニングなどの豊富な成長機会を提供し、成長のスピードを加速。
<指標および目標ならびに実績>
「2025中期経営計画」およびそれに沿った「2025人事中期経営戦略」において、「エンゲージメントスコア50%」、「役員に占める女性または外国人の割合20%」、「女性管理職比率20%」および「DX人材のべ人数12,000名」を2025年度のKPIに設定しました。これらの実績は、「(1) サステナビリティ経営 ⑤「2025中期経営計画」期間におけるマテリアリティと、指標および目標ならびに実績」に記載のとおりです。
(3)気候変動
NECグループは、AIの普及によるデータセンターでの電力や水資源の消費量の増加、調達取引先のCO2排出量の増加などを、気候変動に関わる短期から中長期的なリスクと認識しています。ただし、「2030中期経営計画」期間においては、リスク対応に関する投資は、企業の業績見通しに大きな影響を与えないと見込んでいます。一方、環境負荷の低減や環境課題の解決に事業を通じて貢献することは、NECグループが優先的に取り組むとするInnovation、Well-being、ResilienceおよびIntegrityの実践そのものです。そのため、今後も継続的に状況を確認の上、適宜情報開示をしていきます。
① ガバナンス
「(1)サステナビリティ経営 ①ガバナンス」に記載のとおりです。
② 戦略
当社は、2018年に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」への賛同を表明し、気候変動に関する戦略として、不確実な未来への対応力を高めるため、複数のシナリオで将来起こりうる社会を予想し、どのような状況においても事業拡大・成長を可能とする対策や計画を策定し実践しています。さらに、環境・社会に対するインパクトが大きいテーマとして「バリューチェーンの環境負荷の可視化と抑制」を特定しています。具体的には、AIの普及によるデータセンターの電力および水資源の消費量増大や、調達取引先のCO2排出量増大を、短期から中長期的なリスクとなりうるテーマと認識しています。
「AIの社会実装」を「2030中期経営計画」の戦略の柱のひとつに掲げるNECグループとして、電力および水資源の消費量抑制は社会的責務です。省エネルギー対策の徹底、AIの演算処理向上による電力消費量の抑制、グリーン電力の活用拡大、水循環型の空調・冷却装置の導入を進め、電力量、CO2排出量、水使用量の削減に努めます。さらに、水を使用する空調システムを備えたデータセンターについては、「自然関連財務情報タスクフォース(TNFD)」のフレームワークに基づき、立地の水リスク評価を行っています。地域の水環境情報をAIで詳細に調査した上で、関係するステークホルダーとの対話を重ね、これらのリスクを最小化できていると判断し、「NEC TNFDレポート第3版(*1)」にその旨を報告しています。なお、当社はこの取り組みをクライアントゼロとして、TNFDに沿ったリスク評価、機会評価にAIを活用したサービスの提供を開始しており、2025年度中に受注を獲得しています。
調達取引先のCO2排出量の抑制については、2024年度から、当社のサプライチェーンにおいて相対的に環境負荷の高い調達取引先を優先的なエンゲージメント対象として特定し、「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン(V-6)(*2)」に基づき、削減方針策定、CO2排出量可視化、削減定量目標設定、削減施策実行を働きかけています。
また、調達取引先のCO2排出量の削減努力が反映される集計を可能とする基盤づくりを、一般社団法人電子情報技術産業協会を事務局とする「Green x Digitalコンソーシアム」の「見える化WG」で主査として推進しています。NECグループの場合、温室効果ガス排出量の7割以上を占める購入製品・サービスの排出量(Scope 3 カテゴリー1)は、調達額に排出係数を掛けて算出する部分がありますが、この方法では調達取引先の削減努力が反映されないという課題があります。当社のみならず、多くの企業が抱えているこの課題の解決に向けて、排出実績に基づく集計を可能とするデータ連携基盤の構築に向けた取り組みをリードしています。なお、当社のインターナルカーボンプライシング(社内炭素価格)は3,000円/t-CO2と設定しています。
*1 「NEC TNFDレポート第3版 5.3.2データセンター運営」
https://jpn.nec.com/sustainability/ja/eco/pdf/NEC-tnfd-j.pdf
*2 「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」
https://jpn.nec.com/purchasing/data/2_sc_csr_guideline_4j.pdf
③ リスク管理
気候変動への対応に関するリスクについては全社リスク管理の一環として、環境担当役員のもと、ビジネスプロセストランスフォーメーション部門が気候シナリオ分析(*1)を活用したリスク評価を行っています。そして、潜在的および顕在的リスクに対する対応の進捗や課題を把握して「エコ・アクションプラン」を策定し、取り組みのモニタリング結果をもとに計画の見直しや取り組みの改善を図ることにより、リスク低減とリスクの発生防止につなげています(*2)。
また、気候変動への対応に関する機会については、関係する事業部門にて特定テーマの取り組みの進捗や課題を把握しています。
*1 「ESGデータブック2025 (https://jpn.nec.com/sustainability/ja/pdf/esg_data2025.pdf)
p.24 気候変動対策」を参照
*2 「ESGデータブック2025 (https://jpn.nec.com/sustainability/ja/pdf/esg_data2025.pdf)
p.17 環境経営」を参照
④ 指標および目標
当社は、2017年に「2050年を見据えた気候変動対策指針」を公表して以降、気候変動に対する対外的なコミットメントを強化しています。2021年9月には「Business Ambition for 1.5℃(BA1.5℃)」に署名し、2050年までのCO2排出量実質ゼロを宣言しました。また、2022年9月には「The Climate Pledge(TCP)」(*1)に署名しました。さらに、2024年4月にはSBTイニシアティブからNet-Zero目標の検証を受けました。このNet-Zero目標は、2040年度までに温室効果ガス排出量を90%以上削減することを目指しています。本目標はSBTi Net-Zero Standardに基づき、排出量の90%以上の削減を前提とし、削減が非常に困難な残余排出量のみを吸収・除去(中和)することで達成するものです。
当社は、NECグループのCO2排出量を削減することを企図して、2021年にRE100(*2)に加盟し、事業で使用する電力の再生可能エネルギー化を推進しています。既に当社の本社ビルやNEC Cloud IaaSのデータセンターで使用する電力を100%再生可能エネルギー由来に置き換えています。2023年度には、RE100の目標達成年度を2050年度から2040年度に前倒ししています。
*1 The Climate Pledge:2019年にAmazonとGlobal Optimismが共同で立ち上げた環境イニシアティブ。
参加企業はパリ協定の目標より10年早い2040年までのNet-Zeroを誓約。
*2 RE100:企業が自ら事業の使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアティブ。
なお、Scope1およびScope2におけるCO2排出量の2025年度の目標は、25%削減(2020年度比)です(*3)。実績については、2026年度上期中に発行する「ESGデータブック2026」で公表予定です。
*3 Scope1はCO2以外の温室効果ガスもCO2に換算し、Scope1排出量に含めています。合計値に換算したScope2の
排出量は、マーケット基準の排出量です。