リスク
3【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当社グループの事業活動のリスクについて
当社グループは国内市場の販売力の強化に加えて、海外市場の開拓を積極的に進めております。当社グループの海外売上高はアジア・パシフィック9,596百万円、欧州・中東・アフリカ6,344百万円、アメリカ3,232百万円、中国・東アジア2,064百万円であり、これらの情報は、「第5 経理の状況」にあります(セグメント情報等)の(関連情報)として開示しております。また、当社グループの事業の製造・生産においては、生産子会社をインドネシア、台湾、ベトナムに配置し、海外生産を拡大しております。これらの海外での事業活動において、各地域、各国の経済状況、為替変動の影響を受けております。
また、当社グループの事業では、新規商品を継続的に市場に投入していく必要があるため、研究開発力が経営の重要な要素となっております。そのため、将来の企業成長は主に新商品の開発の成果に依存する部分があります。
これらのことにより、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは、主として海外における景気変動、通貨価値の変動、海外各国の政治情勢、法制度、研究開発の成果などに起因すると考えられます。これらの変動は当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)海外活動にかかるリスクについて
当社グループは海外市場の開拓と海外生産を積極的に進めているため、海外各国における次のようなリスクがあります。そのため、これらの事象が発生した場合は当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
① 海外各国、地域における景気後退や、それに伴う需要の縮小
② 予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更
③ 不利な政治的要因の発生
④ テロ、戦争などによる社会的混乱
(3)為替リスクについて
当社グループでは、海外生産子会社への生産移管、現地での原材料・部品調達を拡大し、構造的対応を図ることにより、保有する債権及び債務の為替リスクに対して、機動的に対処しております。しかしながら、予想外の変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)研究開発活動および人材育成にかかるリスクについて
当社グループの連結売上高には新商品売上が毎期含まれております。当社グループが展開する市場においては新商品を継続的に投入していく必要があり、当期の一般管理費及び製造費用に含まれる研究開発費は3,127百万円、連結売上高に対して、約6%の投入を行っております。
しかしながら、研究開発の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないというリスクが存在いたします。
また、当社グループの企業成長のためには特に研究開発に係る有能な人材に依存しますので、技術スキルの高い人材の確保と育成、並びに研究成果の適正な評価が重要となっております。このような人材を確保または育成できなかった場合には、当社グループの企業成長、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)訴訟等にかかるリスクについて
当社グループは、国内および海外事業に関連して、訴訟、紛争、その他の法律的手続の対象となるリスクがあります。これらの法的なリスクについては当社グループの法務部門が一括して管理しており、必要に応じて取締役会及び監査役会に報告する管理体制となっております。当連結会計年度において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)大規模災害、感染症にかかるリスクについて
当社グループは地震をはじめとする大規模災害や感染症の発生に対し、生産面、資金面、情報システム面などから対策を進めておりますが、予想外の大規模災害や感染症のまん延が発生した場合には、原材料の調達、製品の生産や供給などの事業活動に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)調達リスクについて
当社グループは製品の生産のため、外部から原材料や半導体を含む電子部品等を調達しております。機能・品質の向上や原価低減を目的とした仕様変更を継続的に行うと共に、部材調達においては事前の発注予測に基づく調達のリードタイムの調整等、適正な在庫水準の維持に努めております。
しかしながら、原材料や電子部品等の調達難・価格の高騰などが継続して発生した場合には、当社グループの生産活動、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、当社グループは生産工程の自動化や生産キャパシティの拡大、生産管理システムの共通化などを行い、品質を担保した上でのコストダウンと生産効率化の取組みを実施いたします。また、商品価格の改定を実施しております。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主の皆さまへの利益還元の充実を経営の優先課題のひとつとして位置付けております。
利益配分に関しましては、持続的な成長を目指し、事業への投資拡大を基本としながらも、財務規律のもと安定した配当の向上をはかるとともに、年2回、年間40円(中間配当20円および期末配当20円)の配当を維持することを基本として業績を加味し、連結配当性向45%を目安に決定いたします。
当期の配当金につきましては、上記方針に基づき、業績動向、財務状況および環境等を勘案して、1株当たり年間40円(うち中間配当20円)の配当を実施することを決定いたしました。内部留保資金につきましては、長期的に安定した経営基盤を確保するとともに、積極的な研究開発投資を行い会社の競争力を高め、財務体質の強化を図ることにより、企業価値の向上に努めてまいります。
当社の剰余金の配当の決定機関は、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会であり、当社は、取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
なお、基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額(百万円) |
1株当たり配当額(円) |
2023年11月2日 |
643 |
20 |
取締役会決議 |
||
2024年6月26日 |
601 |
20 |
定時株主総会決議 |