2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 6,009 100.0 341 100.0 5.7

3【事業の内容】

 当社は、ディスプレイ、半導体・電子部品、その他品目向け製品の製造・販売、成膜関連部材の販売、成膜関連サービスの提供等を行っております。また、当事業年度より品目区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 当社の事業内容は次のとおりであります。なお、当社は成膜加工関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。

(1)ディスプレイ

 主に液晶ディスプレイパネル、タッチパネル、カバーパネル、その他ディスプレイ基板への薄膜製品

 

(2)半導体・電子部品

 主に半導体関連製品やエネルギー関連部材、ヒーター・センサー部品、各種電子部品への薄膜製品

 

(3)その他

 g.moth®やg.slip®などのナノ構造体製品、ディスプレイや半導体・電子部品に含まれない薄膜製品、成膜加工関連部材、表面加工ソリューション取引等

 

 事業系統図は次のとおりであります。

(注)原材料(成膜対象となる基板等)については、得意先から有償または無償で支給される場合と自社で調達する場合があります。

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

 当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ101百万円増加し、16,460百万円となりました。これは主に、流動資産では現金及び預金が700百万円、有価証券が300百万円それぞれ増加し、売上債権が883百万円、棚卸資産が320百万円それぞれ減少したこと、固定資産では投資有価証券が405百万円増加し、投資不動産が223百万円減少したことなどによるものであります。

 負債合計は、前事業年度末に比べ837百万円減少し、6,416百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が482百万円、借入金が292百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。

 純資産合計は、前事業年度末に比べ939百万円増加し、10,043百万円となりました。これは主に、利益剰余金が638百万円増加し、その他有価証券評価差額金が300百万円増加したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は61.0%、1株当たり純資産額は1,269円69銭となりました。

 

b.経営成績

 当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や設備投資需要の底堅さに加え、インバウンド需要の回復が景気を下支えし、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、地政学的リスクの長期化に加え、年度後半における中東情勢の急速な緊迫化による資源価格の上昇や物流停滞の懸念、さらには米国通商政策の不確実性や物価上昇などから、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 このような環境の中、当社を取り巻く事業環境は、当社の主力製品であるディスプレイが用いられる自動車市場において、中国市場での競争激化に伴う減産影響から持ち直しの動きが見られディスプレイ関連製品の受注は堅調に推移いたしました。また、半導体市場におきましては、生成AI関連投資の拡大やデータセンター需要の増加を背景に、半導体需要は引き続き堅調に推移いたしました。一方で、電子部品市場におきましては、産業機器向けは堅調に推移いたしましたが、民生機器向け需要は弱含みで推移いたしました。

 この結果、売上高は6,008百万円(前期比13.8%増)となりました。損益につきましては、売上高の増加や生産性向上に努めたことなどから、営業利益は341百万円(前期比5.4%増)、経常利益は429百万円(前期比17.3%増)となりました。また、固定資産売却益32百万円、投資有価証券売却益25百万円などを特別利益に計上いたしました。さらに、今後の業績見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、回収が見込まれる部分について繰延税金資産を計上し、法人税等調整額(益)に186百万円を計上いたしました。以上の結果、当期純利益は638百万円 (前期比77.2%増)となりました。

 

 品目別の状況は、次のとおりであります。なお、当社は、成膜加工関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。また、当事業年度より品目区分を変更しており、従来、「モビリティ」として区分していた車載向けや交通インフラ関連の製品は、製品の性質によりそれぞれ「ディスプレイ」、「半導体・電子部品」、「その他」の区分に含める方法に変更いたしました。このため、前期比については、前期の数値を変更後の区分に組み替えて比較しております。

(ディスプレイ)

 ディスプレイ向け薄膜製品は、車載向け液晶ディスプレイパネル用帯電防止膜の受注は低調に推移したものの、カバーパネル用反射防止・防汚膜の受注は第4四半期にかけて大きく増加いたしました。

 この結果、売上高は2,855百万円(前期比16.5%増)となりました。

(半導体・電子部品)

 半導体・電子部品向け薄膜製品は、テストウエハー向けを中心に受注が安定的に推移いたしました。また、監視カメラや産業用プリンターヘッド、次世代エネルギー向けなど、用途拡大が期待される分野の受注は引き続き堅調に推移いたしました。

 この結果、売上高は1,876百万円(前期比31.9%増)となりました。

(その他)

 その他の薄膜製品につきましては、g.moth®やg.slip®などのナノ構造体製品の売上や各種テスト基板向けの受注は安定的に推移いたしました。また、成膜加工関連部材の売上は大幅に増加いたしました。一方で、装置販売ソリューション関連の取引実績は当期においてはございませんでした。

 この結果、売上高は1,277百万円(前期比9.3%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,000百万円増加し、4,029百万円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は1,256百万円(前期比162.7%増)となりました。

 これは主に、税引前当期純利益が487百万円となったことや、売上債権の減少890百万円があったことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果得られた資金は31百万円(前期は1,012百万円の使用)となりました。

 これは主に、有形固定資産の取得による支出846百万円があったものの、有形固定資産の売却682百万円、補助金の受取207百万円があったことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は294百万円(前期比122.9%増)となりました。

 これは主に、長期借入金の返済による支出842百万円と長期借入れによる収入550百万円であります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 当社は、成膜加工関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。また、当事業年度より品目区分を変更しており、従来、「モビリティ」として区分していた車載向けや交通インフラ関連の製品は、製品の性質によりそれぞれ「ディスプレイ」、「半導体・電子部品」、「その他」の区分に含める方法に変更いたしました。このため、前年同期比については、前事業年度の数値を変更後の区分に組み替えて比較しております。

a.生産実績

 当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ディスプレイ

2,855,358

116.5

半導体・電子部品

1,876,477

131.5

その他

946,719

113.1

合計

5,678,555

120.5

 (注)金額は販売価額によっております。

 

b.受注実績

 当事業年度における受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別の名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ディスプレイ

2,880,596

116.0

262,943

110.7

半導体・電子部品

1,950,028

132.7

241,754

143.8

その他

1,200,062

95.9

184,357

70.5

合計

6,030,687

115.9

689,056

103.3

 (注)金額は販売価額によっております。

 

c.販売実績

 当事業年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ディスプレイ

2,855,134

116.5

半導体・電子部品

1,876,337

131.9

その他

1,277,281

90.7

合計

6,008,753

113.8

 (注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱ジャパンディスプレイ

317,804

6.0

1,016,759

16.9

シャープディスプレイテクノロジー㈱

1,028,847

19.5

714,875

11.9

㈱ミクロ技術研究所

592,231

11.2

457,345

7.6

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

 当事業年度の財政状態の状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

 当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ727百万円増加し、6,008百万円(前期比13.8%増)となりました。

 当社における主力製品のうち、ディスプレイ向け薄膜製品は、車載向け液晶ディスプレイパネル用帯電防止膜の受注は低調に推移したものの、カバーパネル用反射防止・防汚膜の受注は下期後半にかけて大きく増加いたしました。半導体・電子部品向け薄膜製品は、テストウエハー向けを中心に受注が安定的に推移いたしました。また、監視カメラや産業用プリンターヘッド、次世代エネルギー向けなど、用途拡大が期待される分野の受注は引き続き堅調に推移いたしました。

(営業利益)

 当事業年度の営業利益は、341百万円(前期比5.4%増)となりました。売上高が増加したこと、製造原価及び販売管理業務の効率化など生産性向上に努めたことが主な要因であります。

(経常利益)

 当事業年度の経常利益は、429百万円(前期比17.3%増)となりました。これは、不動産賃借料30百万円及び受取配当金29百万円などにより営業外収支は88百万円のプラスとなりました。

(当期純利益)

 当事業年度の当期純利益は638百万円(前期比77.2%増)となりました。これは、固定資産売却益32百万円、投資有価証券売却益25百万円を特別利益に計上、さらに、今後の業績見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、回収が見込まれる部分について繰延税金資産を計上し、法人税等調整額(益)に186百万円を計上したことが主な要因であります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析

 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

 当社の資金需要の主なものは、製品製造のための原材料等の購入費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金需要と生産効率及び品質向上、生産能力増強を目的とした設備投資等の長期資金需要であります。

 当社は、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを基本方針としております。運転資金需要には自己資金及び金融機関からの短期借入により、また、設備投資などの長期資金需要に対しては、主に金融機関からの長期借入を基本としております。

 当面の設備投資資金につきましては、可能な範囲で金融機関からの長期借入により調達することとし、手元流動性は経営環境の変化に備えて十分確保するとともに、当社の新たな収益源への投資を引き続き検討してまいります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載したとおりであります。